JP2551810B2 - ノック式筆記具の衝撃減衰機構 - Google Patents

ノック式筆記具の衝撃減衰機構

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JP2551810B2
JP2551810B2 JP63110062A JP11006288A JP2551810B2 JP 2551810 B2 JP2551810 B2 JP 2551810B2 JP 63110062 A JP63110062 A JP 63110062A JP 11006288 A JP11006288 A JP 11006288A JP 2551810 B2 JP2551810 B2 JP 2551810B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、ノック式筆記具の筆記体を収納するとき
の衝撃減衰機構に関する,更に詳しくは、筆記体を収納
するときストッパに衝突するときの衝突を緩衝し、筆記
体内部のインキの偏在や飛散、中綿の移動や先端筆記
部、中継芯、中綿等の離れを防止するためのノック式筆
記具の衝撃減衰機構に関する。
[従来技術] 水性・油性のマーキングペン、水性ボールペン、万年
筆などの筆記具は、内部に筆記体を収納してある。この
筆記体内部には、インキが直接あるいは中綿などのイン
キ吸蔵手段に含浸させて保持されている。一方、ノック
式筆記具は、書くときにキャップを取る必要がなく、筆
記具の頭部を押して筆記体の先端筆記部を筆記具本体か
らせり出している。通常、この筆記具の頭部を押すと
き、筆記体は直接あるいは間接にコイルスプリングを圧
縮している。
筆記体は、コイルスプリングを圧縮しその最下端にく
ると、爪などのラチェット機構、カム機構などで止めら
れて筆記できる状態になる。筆記が終了し筆記体を筆記
具本体内に収納するときは、筆記具本体の側面から突き
出したボタンを押すなどしてラチェット機構を外して、
スプリング力で筆記体を収納位置に戻している。このス
プリング力で筆記体が戻るとき、筆記体はストッパなど
に衝突して止まる。
[発明の解決しようとする課題] 筆記体がストッパに衝突するときは、スプリングを圧
縮した全エネルギがストッパで受け止められている。こ
のストッパにより、筆記体のみが止められ筆記体内部の
インキ、インキ吸蔵手段は加速されているので、止まら
ない。このためインキ、インキ吸蔵手段のみが加速され
た方向に筆記体内で偏在することになる。このインキ、
インキ吸蔵手段の偏在は、芯又は中継芯との離れを生
じ、筆記体の先端からインキが出てこなくなり筆記不能
になる。またインキが飛散するなどのトラブルが生じる
こともある。この発明の課題は、これらの問題点に着目
して発明されたものであり、次の課題を達成する。
この発明の目的は、筆記体の戻り時のストッパへの衝
突を緩衝するノック式筆記具の緩衝減衰機構を提供する
ことにある。
この発明の他の目的は、筆記体に内蔵したインキ、イ
ンキ吸蔵手段の偏在を防止するとともに先端筆記部、中
継芯、中綿等の離れを防止するノック式筆記具の衝撃減
衰機構を提供することにある。
[前記課題を達成するための手段] この発明は、前記課題を解決するために次のような手
段を採る。
本発明1のノック式筆記具の衝撃減衰機構は、管状の
筆記具本体と、該筆記具本体内に挿入され先端に先端筆
記部と該先端筆記部へ供給するインキ収納部を有した筆
記体と、該筆記体を前進時に前記筆記具本体との相対移
動を防止して筆記位置に仮固定しこの仮固定を解除する
ための係止・解除手段と、前記筆記具本体と前記筆記体
との間に設けたスプリングとを有し、前記係止・解除手
段は前記筆記体の後端側のノック体と前記筆記具本体内
に収納され前記ノック体の前進位置で前記ノック体を前
記筆記具本体に対して係止させるための弾性体とからな
り、前記弾性体は筆記具本体より突出し押すことにより
前記係止を解除するためのボタン部分を有し、前記筆記
体が前記筆記具本体内を前記スプリングに抗して前進駆
動し前記先端筆記部が前記筆記具本体の先端から出没す
るノック式筆記具において、前記筆記具本体と前記ノッ
ク体の間で摩擦力を発生させる摩擦発生体とからなり、
前記摩擦力を発生させるように前記ノック体と前記摩擦
発生体が互いに押し合う方向は、前記ボタン部分の移動
方向に概ね直交することを特徴としている。
本発明2のノック式筆記具の衝撃減衰機構は、前記発
明1において、前記摩擦力が前記係止・解除手段と前記
筆記体を駆動する前記ノック体との間の相対摩擦により
発生することを特徴としている。
本発明3のノック式筆記具の衝撃減衰機構は、前記発
明2において、前記摩擦力が前記ノック体に設けた片持
ち梁である減衰梁と前記係止・解除手段との間の相対摩
擦により発生することを特徴としている。
本発明4のノック式筆記具の衝撃減衰機構は、前記発
明1において、前記摩擦力が前記筆記体と前記ノック体
との間の相対摩擦により発生することを特徴としてい
る。
本発明は、ボタン部分の移動方向の押し力と摩擦力を
発生させる押し合い方向の押圧力は直交するので、両力
間にベクトルの変換関係がない。このため、ボタン部分
の押し力と摩擦力とは独立である。従って、ノック体に
かかるブレーキ力はボタン操作力に影響されず一定であ
る。
[作 用] 筆記体をスプリングに抗して前進駆動させて、筆記具
本体を係止手段により筆記位置に止める。解除手段によ
り筆記位置を解除し、筆記体をスプリング力により戻
す。筆記体は摩擦力による減衰手段で減速される。
[実施例] 以下、この発明の実施例を図面にしたがって説明す
る。第1図は、この発明の第1実施例の筆記具を軸線方
向に切断した断面図である。第2図は、第1図の状態を
90度回転させたときの側断面図である。先軸1はパイプ
状のものであり、この先端はテーパになっていて、後端
はねじが形成されている。テーパの先端は、先端筆記部
20cが出没するための穴3が設けてある。後軸2は、同
様にパイプ状のものであり、先端にねじが形成されてい
て後端は開放している。
先軸1と後軸2とはねじ結合されていて図示したよう
に一本の軸となり筆記具本体6を作る。この筆記具本体
6は、合成樹脂で作られ本実施例では円形であるが、四
角形、三角形などの多角形、楕円、変形曲線の断面構造
でも良い。また、先軸1と後軸2とは一体で成形しても
良い。後軸2の外周壁には、円形のボタン穴5が形成し
てある。先軸1内の前方部分内周部の直径方向に、シー
ル室体7が固定もしくは遊嵌されている。シール室体7
は、円筒状の形をしていて、その中央部には、円筒状の
空間であるシール室8が貫通して設けてあり、シール室
体7の外周には、溝4が設けてある。
シール室8の先端と後端の内周面には、Oリング9、
10が挿入してある。シール室8の先端面11には、円板状
のシール蓋13が開閉自在にシール室体7と一体に成形さ
れて設けてある。シール蓋13の一端は、シール室体7と
連結されて蝶番12の機能を果している。蝶番12、シール
室体7、シール蓋13は、一体に同じ材質で作られている
ので部品個数が少なく、組立工程も必要としない。
シール蓋13の成形時には、第1図に図示したようなシ
ール室8に蓋した状態ではなく、先端面11と垂直状態で
成形してある。したがって、シール蓋13に力学的に力が
加えられていない自然の状態では、シール蓋13は開いて
いる。シール蓋13の上部側面には、直径方向に溝14が形
成してある。シール室体7の後端面15と距離をおいて、
円板状のスプリング止19が配置してある。スプリング止
19の中心には、中空17が設けてある。
Oリング10は、Oリング止16によりシール室体7内か
ら外れないようにしてあり、このOリング止16とスプリ
ング止19との間には、コイルスプリング18が介在させて
ある。筆記具本体6の内周面には、筆記体20が挿入して
ある。筆記体20は、大径部20a、小径部20b、先端筆記部
20cなどからなる。大径部20aは、円筒になっていてその
内部にはインキまたはインキ吸蔵手段(周知手段)が充
填されている。
大径部20aの先端面には、同軸に、小径円筒の小径部2
0bが一体にかつ内部同士が連通するように設けてある。
小径部20bの先端には、半球面状(円錐状などでも良
い。)の先端筆記部20cが設けてある。先端筆記部20c
は、ボールまたは合成樹脂、フェルトなどで作られた公
知のもので、この先端筆記部20cを紙面に接触させて筆
記するものである。先端筆記部20cの小径部20b間に保持
体20dを設け、保持体20dには空気交換孔20eを設けてあ
る。
筆記体20の後端には、円筒状のノック棒21が筆記具本
体6内に挿入してある。ノック棒21の最後端には、ノッ
ク冠22が一体に挿入固定してある。ノック棒21の直径方
向に貫通したスリット23が形成してある。このスリット
23の先端は、狭い平行幅のスリットである係止爪挿入孔
25が形成してある。係止爪挿入孔25は、係止爪32を収納
するものである。スリット23の中間位置には、平行のス
リットである収納部26が形成してある。
収納部26に連続して傾斜部27が形成してある。傾斜部
27は、収納部26から徐々にスリットの巾が狭くなってい
て、テーパーになっている。この傾斜部27から平行な幅
のスリットである直線部28に形成してある(第5図参
照)。このスリット23の長手方向のほぼ中間位置には、
係止部24がスリット23に橋を架けるようにノック棒21と
一体に設けてある。スリット23内には、変形したU字状
の係止ボタン30が挿入されている(第6図参照)。
係止ボタン30の一部には、円筒状のボタン31が一体に
設けてある。ボタン31の下端には、2本の足33が平行に
設けてある。2本の足33,33最下端には、その外側に向
けて半球面状の球面突起34,34が形成してある。球面突
起34、34は、スリット23内の傾斜部27、直線部28に足3
3、33の弾性力で接触する。ボタン31は、後軸2の外周
に明けたボタン穴5から外方に突出している。他方、ス
プリング止19には、長方体形状の第1リンク40の一端が
固定されている。固定ではなく回動自在に設けるのも良
い。
第1リンク40の長手方向には、貫通した穴であるスリ
ット42が形成してある。スリット42内には、第2リンク
の軸44が摺動自在に挿入してある。軸44は、第2リンク
43の一端に一体に形成してある。同様に第3リンク46の
一端に軸47がスリット45の中に摺動自在に挿入してあ
る。第3リンク46のスリット48内には、軸49が摺動自在
に挿入してある。軸49は、U字状のU字部材50の両端に
一体に成形してある。U字部材50の他端の軸49には、同
様構造の第1のリンク40、第2リンク43、第3リンク46
が連結されている。U字部材50の直線部51には、シール
蓋13が接着または、圧入によりシール蓋13の溝14に一体
に固定してある。このU字部材50は、組立工数を減らす
ためシール蓋13、シール室体7と一体に成形したもので
も良い。
筆記具の使用法 以上、詳記したこの発明の筆記具は、次のように作動
する。第1図、第2図の状態は、先端筆記部20cを収納
して使用していない状態を示している。第3図,第4図
は、使用のためにシール蓋13を開放し先端筆記部20cを
せり出した状態を示す断面図である。第4図は、第3図
の断面図から90度回転させた側断面図である。第1図、
第2図に示すように先端筆記部20cをシール室8に収納
した時には、先端筆記部20c、空気交換孔20eはともにシ
ールされており乾燥することはない。コイルスプリング
18は、スプリング止19を常時、図示した右方向に押して
いる。
スプリング止19には、第1リンク40、第2リンク43、
第3リンク46、U字部材50が順次連結されているので、
これらの第1、2、3リンク40、43、46と、U字部材50
を引っ張る。結局、シール蓋13は、蝶番12を中心に揺動
自在であるので、このシール蓋13をOリング9にコイル
スプリング18のバネ力で押し付けることになる。Oリン
グ9は、合成樹脂、ゴムなどの弾性材で作られているの
で変形してシール蓋13に接触してシール室8を密封する
ことになる。
シール室8の他端の内周面には、Oリング10がある。
このOリング10の内周面には、筆記体20の小径部20bが
挿入され接触している。Oリング10の内周面と小径部20
bの外周との接触は、Oリング10が半径方向外側にわず
かに変形する程度にOリング10の寸法が作られている。
したがって、Oリング10の内周面と小径部20bの外周と
の間は気密が保たれている。以上のように、シール室8
の先端面も、後端面も共に気密が保持されているので、
シール室8内には一定以上の飽和蒸気圧以上のインキの
溶剤の蒸気が漏洩することはない。
シール室8は、きわめて小空間であるからこの漏洩は
無視できる程度である。筆記具を使用するときは、ノッ
ク冠22の後端を押す。ノック棒21は、筆記体20を穴3の
方向に押す。この筆記体20の移動は、スプリング止19を
押してコイルスプリング18を圧縮する。スプリング止19
の前方への移動は、シール蓋13のOリング9への押圧か
ら開放する。すなわち、シール蓋13は、シール室体7の
先端面に垂直に立つ状態で成形されたものであるから、
自ら蝶番12の力で開く。
更に、ノック冠22を押すと先端筆記部20cは、シール
室8から突き出て、更に穴3からも突き出る。係止ボタ
ン30は、移動してないので、係止ボタン30の一端である
係止爪32が係止部24に押された後、ノック冠22を開放す
ると、係止爪32が係止部24に引っ掛かり止まる(第3,4
図参照)。このとき、第1リンク40、第2リンク43、第
3リンク46は第4図のように縮小する。先端筆記部20c
を収納するときには、ボタン31を押すと、係止爪32がボ
タン31を押した方向にたわみ係止部24から外れ、係止部
24の下端に位置するとコイルスプリング18が筆記体20を
勢い良く押す。
コイルスプリング18は、圧縮されてエネルギを蓄えて
いるので、筆記体20を加速して送り出す。筆記体20の加
速移動でノック棒21を押す。しかし、球面突起34は、直
線部28の壁面に押圧されて接触しているので、摩擦力で
急速に加速されることはない。この摩擦力でコイルスプ
リング18のエネルギを減衰させながら傾斜部27に入る。
傾斜部27に入ると、摩擦力が徐々に減少するが、この後
の収納部26での移動距離が短いので大きく加速されるこ
とはなく筆記体20は遅い速度で停止する。
この停止速度は、筆記体20内のインキまたはインク吸
蔵手段を偏在させることはない。
この実施例では、シール手段を有する筆記具について
説明したが、シール手段の有無はこの発明に関係ないこ
とは前記説明から明白である。
[実施例2] 第7,8,9図に示すものは、衝撃減衰機構の第2の実施
例である。第7図は、筆記体20を収納した状態を示す断
面図でスリット23を上から見た図、第8図はノック冠22
を押している途中を示した断面図、第9図は更にノック
冠22を押して筆記体20を使用状態に固定した位置を示す
断面図である。この第2の実施例のスリット23の両壁の
中間位置には、狭窄部140が設けてある。
狭窄部140は、傾斜部141、直線部142、傾斜部143から
なる。ボタン31(図示せず)を押して筆記体20を収納し
たときは、第7図の状態である。前記した第1の実施例
と同様の動きをするが、スリット23の途中に狭窄部140
が設けてあるので筆記体20の最初の引き込みが速くな
る。ボタン31を押すとただちに筆記体先端部20cが筆記
具本体6内に引き込み、その後は一旦ゆっくりと後退
し、次に再び速くなって元の収納位置へ戻る。
[実施例3] 第10,11図に示すものは、衝撃減衰機構の第3の実施
例である。第10図は、筆記体20を筆記具本体6内に収納
した状態を示す断面図、第11図は筆記体20を押し出して
使用する状態を示す断面図である。スリット23は、傾斜
部50、幅が狭い直線部51が筆記体20が停止する直前に設
けられているので、筆記体20の筆記具本体6内への引き
込みが速く、停止直前に徐々に減速される。
[実施例4] 第12,13図に示すものは、第4の実施例を示す衝撃減
衰機構である。第12図は、筆記体20を筆記具本体6内に
収納した状態を示す断面図、第13図は筆記体20を押し出
して使用する状態を示す断面図である。スリット23は球
面突起34の幅より狭く作られているので、球面突起34
は、全移動過程で摩擦減衰を受ける。筆記体20は、後退
の最初から停止まで遅い速度で吹き込むため、インキま
たはインキ吸蔵手段が偏在しやすい場合にこの実施例は
良い。
[実施例5] 第14,15,16,17,18図は、衝撃減衰機構の第5の実施例
を示すものである。第14図は部分断面図、第15図は第14
図の側断面図、第16図は係止ボタンの斜軸投影図、第17
図は第15図イ−イ断面図、第18図は筆記体20を押し込だ
状態を示す図である。この第4の実施例の係止ボタン30
(第16図参照)は、第1実施例のものは断面円形である
が、この実施例のものはほぼ四角形となっている。スリ
ット23には、2本の片持ちの減衰梁60がスリットに沿っ
てノック棒21と一体に設けてある。
減衰梁60は、係止ボタン30の移動方向に平行な直線部
61、急傾斜部62、緩傾斜部63からなる。減衰梁60は、片
持ち梁であるから係止ボタン30の移動と直角方向にたわ
む。先端筆記部20cを筆記具本体6から出した状態(第1
8図の参照)で係止ボタン30のボタン31を押すと筆記体2
0は移動を開始する。緩傾斜部63の側面が係止ボタンの
側面65を押しているので、ノック棒21は徐々に移動す
る。急傾斜部62、直線部61に入ると、加速されて停止す
る。しかし、この加速は、距離が短くかつスプリング力
も弱く低速度で停止する。
[実施例6] 第19,20,21図は、衝撃減衰機構の第6の実施例を示す
ものである。第19図は先端筆記部20cを収納した状態を
示す断面図、第20図は筆記体先端部20cを押し出す途中
を示す断面図、第21図は押し出して筆記位置に固定した
状態を示す断面図である。
減衰梁60は、直線部71、傾斜部72、直線部73、傾斜部
74、直線部75からなる。係止ボタン30の側面65と減衰梁
60が、摩擦接触により減速する部分は、傾斜部72、直線
部73、傾斜部74であり、接触し速度を減速する。この第
6の実施例では、直線部71、75の区間は側面65は接触し
ていないので筆記体20は急速に筆記具本体6内へ引き込
み途中は減速し、最後は多少加速されて停止する。
[実施例7] 第22,23図は、衝撃減衰機構の第7の実施例である。
減衰梁60は、比較的短く形成してある。したがって、筆
記体20が停止寸前に減速される。先端筆記部20cの筆記
具本体6への引き込みが速く、停止前になると徐々に減
速される。減速梁60は、先端がたわみやすいので、最初
の減速力は弱く、徐々に強い減速力となる。
[実施例8] 第24,25図は、衝撃減衰機構の第8の実施例である。
減衰梁60をほぼ全部直線部とし係止ボタン30の側面65と
接触する部分を長くしたので筆記体20の戻りの全過程で
減速される。ただし、減衰梁60は、片持ち梁であるから
先端がたわみやすいので、最初の減衰力は弱く、停止前
の減衰力が強い。
[実施例9] 第26,27図は、衝撃減衰機構の第9の実施例を示す図
である。前記した実施例は、いずれも係止ボタン30とノ
ック棒21との摩擦減衰を利用したものである。第9実施
例は、ノック棒21と、筆記具本体6との摩擦減衰を利用
した例である。筆記具本体6の内周面にゴム弾性にすぐ
れた摩擦材80が挿入固定してある。
この摩擦材80の固定は、筆記具本体6を分割して設け
てねじ81により押し込み固定する。ノック棒21の外周
は、大径部82、テーパー部83、小径部84からなる。ノッ
ク冠22を押した状態で、大径部82の外周と摩擦材80の内
周面とが接触している(第27図)。この状態で係止ボタ
ン30を押して、ノック棒21を開放すると、減速されてい
るので徐々に移動し、最後に小径部81になりわずかに加
速されて止まる。
[実施例10] 第28,29図は、衝撃減衰機構の第10の実施例である。
ノック棒21は、小径部90、テーパー部91、大径部92、テ
ーパー部93、小径部94からなる。小径部90、小径部94の
位置では、摩擦材80の内周面と接触しない。
筆記状態では、摩擦材80とノック棒21との関係は小径
部94に位置する。このため、ノック棒21は最初に速く引
き込み、途中でテーパー部93に乗り上げて直線部92にい
たり、減速される。最後は、小径部90に至り多少加速さ
れて停止する。
[実施例11] 第30,31図は、衝撃減衰機構の第11の実施例の断面図
である。ノック棒21は、大径部100、テーパー部101、小
径部102、テーパー部103からなる。ノック棒21を押し込
んだ状態(第31図参照)で摩擦材80の内周面は、小径部
102に接触していない。係止ボタン30の係止を解除する
と、ノック棒21はす速く動き出すが、摩擦材80の内周面
が、テーパー部101、大径部100に乗り上げると減速され
る。この実施例ではノック棒21の後退の最後に近い位置
から減速される。
[実施例12] 第32図は、衝撃減衰機構の第12の実施例を示す断面図
である。摩擦材80の内周面は、常時ノック棒21の外周面
に接触しているので、ノック棒21の移動中は常に減速さ
れる。速度が遅いが偏在しやすいインキなどを使用する
ときに良い。
[実施例13] 第33,34図は、衝撃減衰機構の第13の実施例である。
第33は筆記体20を筆記具本体6内に引き込めた状態を示
す図、第34図は筆記体20を押し出すためノック棒21を押
し込んだ状態を示す図である。本実施例は、摩擦材80を
ノック棒21の外周に設けた例である。筆記具本体6の内
周面には、大径部110、テーパー部111、小径部112が設
けてある。
係止ボタン30の係止を解除すると、減衰材80は大径部
112の内周面に接触しているので移動速度を押さえられ
ている。終端近くにくると、大径部110が摩擦材80に面
して減速を解除される。
[実施例14] 第35,36図は、衝撃減衰機構の第14の実施例を示す断
面図である。摩擦材80は、ノック棒21の外周にはめ込ん
である。筆記体本体6の内周面には、大径部120、テー
パー部121、小径部122、テーパー部123、大径部124が連
続して形成してある。ノック棒21を押し込んだ状態(第
36図参照)から係止ボタン30を外すと、す速い移動を開
始し、テーパー部123、直線部122、テーパー部121によ
り減速され、最後の大径部120の位置でわずかに加速さ
れて止まる。
[実施例15] 第37,38図は、衝撃減衰機構の第15の実施例を示す断
面図である。減速材80は、ノック棒21の外周に固定して
ある。筆記具本体6の内周面には、小径部130、テーパ
ー部131、大径部132が連続して設けてある。ノック棒21
を押し込んだ状態(第38図参照)から係止ボタン30を外
すと、移動を開始するが最初は速い速度で移動し、テー
パー部131、小径部130に減速材の外周が接触し徐々に減
速する。
[実施例16] 第39図は、衝撃減衰機構の第16の実施例を示す断面図
である。減速材80は、ノック棒21の外周に固定してあ
る。減速材80の外周は、筆記具本体6の内周に常に接触
している。したがって、全過程で減速されるので、筆記
体20の収納速度は遅い。
[その他の実施例] 前述した実施例の摩擦材80はリング状のゴム材で作ら
れているが、ノック棒21または筆記具本体6と同一材質
で作っても良い。シール手段を有しない筆記具にこの発
明を採用しても良い。
[発明の効果] 以上、詳記したようにこの発明は、ノック棒の後退時
のストッパの衝撃を緩衝したので、筆記体内のインキ、
インキ吸蔵手段の偏在、インクの飛散や先端筆記部、中
継芯、中綿などの離れを防止する。
【図面の簡単な説明】 第1図は第1実施例の筆記具の断面図、第2図は第1図
の側断面図、第3図は筆記体を押し出した状態の断面
図、第4図は第3図の側断面図、第5図はノック棒の斜
投影図、第6図は係止ボタンの斜投影図、第7,8,9図は
第2実施例の断面図、第10,11図は第3実施例の断面
図、第12,13図は第4実施例の断面図、第14,15図は第5
実施例を示す断面図、第16図は係止ボタンの斜軸投影
図、第17図は第15図のイ−イの断面図、第18図は第5実
施例のノック棒を押し込んだ状態の図、第19,20,21図は
第6実施例の断面図、第22,23図は第7実施例を示す
図、第24,25図は第8実施例を示す図、第26,27図は第9
実施例を示す図、第28,29図は第10実施例を示す図、第3
0,31図は第11実施例を示す図、第32図は第12実施例を示
す図、第33,34図は第13実施例を示す図、第35,36図は第
14実施例を示す図、第37,38図は第15実施例を示す図、
第39図は第16実施例を示す図である。 1……先軸、2……後軸、6……筆記具本体、20……筆
記体、30……係止ボタン、34……球面突起、60……減衰
梁、80……摩擦材

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】管状の筆記具本体と、該筆記具本体内に挿
    入され先端に先端筆記具と該先端筆記部へ供給するイン
    キ収納部を有した筆記体と、該筆記体を前進時に前記筆
    記具本体との相対移動を防止して筆記位置に仮固定しこ
    の仮固定を解除するための係止・解除手段と、前記筆記
    具本体と前記筆記体との間に設けたスプリングとを有
    し、前記係止・解除手段は前記筆記体の後端側のノック
    体と前記筆記具本体内に収納され前記ノック体の前進位
    置で前記ノック体を前記筆記具本体に対して係止させる
    ための弾性体とからなり、前記弾性体は筆記具本体より
    突出し押すことにより前記係止を解除するためのボタン
    部分を有し、前記筆記体が前記筆記具本体内を前記スプ
    リングに抗して前進駆動し前記先端筆記部が前記筆記具
    本体の先端から出没するノック式筆記具において、前記
    筆記具本体と前記ノック体の間で摩擦力を発生させる摩
    擦発生体とからなり、前記摩擦力を発生させるように前
    記ノック体と前記摩擦発生体が互いに押し合う方向は、
    前記ボタン部分の移動方向に概ね直交することを特徴と
    するノック式筆記具の衝撃減衰機構。
  2. 【請求項2】第1項記載において、前記摩擦力が前記係
    止・解除手段と前記筆記体を駆動する前記ノック体との
    間の相対摩擦により発生することを特徴とするノック式
    筆記具の衝撃減衰機構。
  3. 【請求項3】第2項記載において、前記摩擦力が前記ノ
    ック体に設けた片持ち梁である減衰梁と前記係止・解除
    手段との間の相対摩擦により発生することを特徴とする
    ノック式筆記具の衝撃減衰機構。
  4. 【請求項4】第1項記載において、前記摩擦力が前記筆
    記体と前記ノック体との間の相対摩擦により発生するこ
    とを特徴とするノック式筆記具の衝撃減衰機構。
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