JP2549421B2 - 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物 - Google Patents

活性エネルギー線硬化型樹脂組成物

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JP2549421B2 JP63231644A JP23164488A JP2549421B2 JP 2549421 B2 JP2549421 B2 JP 2549421B2 JP 63231644 A JP63231644 A JP 63231644A JP 23164488 A JP23164488 A JP 23164488A JP 2549421 B2 JP2549421 B2 JP 2549421B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、紫外線、電子線等の活性エネルギー線の照
射によって硬化する樹脂組成物に関し、特に、プリント
配線板用銅張積層板、金属、ガラス、セラミックス、プ
ラスチックフィルム等の上に所望のパターン形状で積層
することが可能な活性エネルギー線硬化型樹脂組成物に
関する。
〔従来の技術〕
近年、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、塗料、
インキ、封止材料、レジスト材料、保護膜用材料、パタ
ーン形成用材料等として多用されている。例えば、プリ
ント配線板用の保護被覆膜またはその配線パターン形成
用レジスト材料として用いられる活性エネルギー線硬化
型樹脂組成物としては、具体的には、フィルム形成能を
有する高分子物質を含有するドライフィルムレジスト
(商品名RISTON:デュポン・ジャパン・リミテッド社製
など)、写真法による厚膜液状レジスト(商品名プロビ
マー:チバ・ガイギー(株)社製など)等が知られてい
る。
上記のような組成物は、その組成物にフィルム状への
賦形あるいは乾燥皮膜への賦形等の性質を付与するため
の高分子物質(以下、単に高分子物質と称す)と、活性
エネルギー線硬化性物質とを主成分としている。これら
組成物の支持体に対する密着性、パターン形成のための
現像性、塗膜としての耐久性、塗布性および乾燥性など
は、上記高分子物質の種類、分子構造などに大きく影響
される。したがって、上述したような特性を所望のレベ
ルにすることを目的として、その高分子物質の種類の選
択および分子設計が行なわれていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上述のようにして高分子物質の種類の
選択および分子設計を行なっても、従来の活性エネルギ
ー線硬化型樹脂組成物は、種々の支持体に対する密着性
においては、まだ十分な特性を得るに至っていなかっ
た。
この問題を解決するために、複素環式化合物のような
金属と錯体を形成することができる添加助剤あるいはカ
ップリング剤をそのような樹脂に添加することが提案さ
れている(特公昭51-5934、特公昭58-24035など)。し
かしこの方法には、長時間が経過すると、上記添加助剤
等がその組成物の酸化および腐蝕等の現象を引き起こし
てしまうという問題があった。
一方、そのような添加助剤等を添加しなくとも十分な
密着性を有する硬化組成物を得ることを目的として、枝
鎖に極性基を有するグラフト共重合体より成る高分子物
質が特開昭62-516号公報等において開示されている。そ
こで開示された高分子物質(グラフト共重合高分子)を
含有する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、添加助
剤等に頼ること無く、密着性の向上、更には塗膜の耐久
性の向上を実現することができた。しかしながら、これ
らの技術においては、その高分子物質(グラフト共重合
高分子)の分子設計が困難であるという問題がまだ残さ
れていた。すなわち、一般に、枝鎖の分子量および含有
率を一定にしつつ、グラフト共重合体全体の重量平均分
子量を広範囲(5万〜35万程度)に渡り適宜所望の値の
分子量になるよう合成することは、技術的に困難を伴な
う。
つまり、パターン形成時の現像特性、すなわち未重合
部の溶解速度、重合部の膨潤性、そしてそれらの結果と
しての感度、パターンのシャープさ、解像度の調節性を
良好なものとするには、高分子物質の平均分子量は小さ
過ぎてはならない。グラフト共重合高分子において、比
較的大きな分子量の幹鎖に、有効な密着性が得られる程
度に十分な長さを持った枝鎖を多数結合させ、上述した
目的に合致する数平均分子量を得ることは、現在の合成
技術においては、立体的障害の点から困難を伴なうもの
である。
言い替えれば、高分子物質の平均分子量が低すぎる
と、それを用いたパターン形成材料の現像特性、すなわ
ち未重合部の溶解速度、重合部の膨潤性、そしてそれら
の結果としての感度、パターンのシャープさ、解像度の
調節に一定の制限を受けるのである。
本発明は上記問題点に鑑み成されたものであり、その
目的はプリント配線板用鋼張積層板、金属、ガラス、セ
ラミックスプラスチック等上に所望のパターン形状で積
層することが可能な紫外線、電子線等の活性エネルギー
線(の照射)によって硬化する優れた樹脂組成物を提供
することである。
本発明の他の目的は、添加助剤等を添加しなくとも、
基体に対し優れた接着活性エネルギー線硬化型樹脂組成
物を提供することである。
本発明の更に他の目的は、パターン形成時の現像特性
に優れた活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を提供する
ことである。
また、本発明は、種々の用途に応じて所望の特性が得
られるように(その特性を)容易に制御できる優れた活
性エネルギー線硬化型樹脂組成物を提供することも目的
としている。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の上記目的は、 (A)アルキルメタアクリレート、アクリロニトリルお
よびスチレンからなる群より選ばれた一種以上のモノマ
ー(以下「モノマー」という)に由来する構造単位を
主体とする幹鎖に、下記一般式(x)および(y) [ただし、R1は水素、もしくは炭素原子数が1〜3のア
ルキル基またはヒドロキシアルキル基を表わし、R2は水
素、もしくは炭素原子数が1〜4のヒドロキシ基を有し
ていてもよいアルキル基またはアシル基を表わし、R3
炭素原子数2〜6のアルキル基、あるいはハロゲン置換
されたアルキル基、 CH2 OCH2 (ただし、2≦m+n≦6、n≠0、m≠0) で表わされるアルキルエーテル基、 (ただし、2≦m+n≦4、n=0あるいはm=0の場
合も含む) で表わされるフェニルアルキル基である。] で表わされるモノマーのうちの少なくとも一種のモノマ
ー(以下「モノマー」という)に由来する構造単位を
有する枝鎖が付加されてなり、かつ数平均分子量が5千
以上であり、重量平均分子量が5万以下であるグラフト
共重合高分子と、 (B)メチルメタアクリレート、エチルメタアクリレー
ト、イソブチルメタアクリレート、t−ブチルメタアク
リレート、ベンジルメタアクリレート、アクリロニトリ
ル、イソボルニルメタアクリレート、イソボルニルアク
リレート、トリシクロデカンアクリレート、トリシクロ
デカンメタアクリレート、トリシクロデカンオキシエチ
ルメタアクリレート、スチレン、ジメチルアミノエチル
メタクリレート、シクロヘキシルメタクリレートからな
るモノマーからなる群より選ばれた一種以上のモノマー
(以下「モノマー」という)に由来する構造単位を有
し、かつ前記一般式(x)または(y)で表わされるモ
ノマーのうちの少なくとも一種のモノマーに由来する構
造単位を有し、かつ数平均分子量が5万以上であり、重
量平均分子量が35万以下であり、ガラス転移温度が60℃
以上である線状高分子と、 (C)分子内にエポキシ基を1個以上有する化合物の少
なくとも1種を含んでなるエポキシ樹脂と、 (D)活性エネルギー線の照射によってルイス酸を発生
する重合開始剤と を有してなる活性エネルギー線硬化型樹脂組成物により
達成される。
以下、本発明の組成物を構成する各成分(A)〜
(D)について詳細に説明する。
グラフト共重合高分子(A)の幹鎖に用いるモノマー
としては、前述したようにアルキルメタアクリレート、
アクリロニトリル、スチレンからなる群より選ばれた一
種以上を主成分として用いる。
枝鎖に用いるモノマーとしては、前記一般式(x)ま
たは(y)で表わされるモノマーに加え、必要に応じて
以下の極性モノマーを併用することが可能である。
(I)アミノ基またはアルキルアミノ基含有アクリルモ
ノマー (II)カルボキシル基含有アクリルまたはビニルモノマ
ー (III)N−ビニルピロリドン、もしくはその誘導体 (IV)ビニルピリジン、もしくはその誘導体 また、疎水性モノマーも、約25モル%以下の範囲内で
共重合の成分として用いることができる。
本発明の組成物に使用されるグラフト共重合高分子
(A)は、例えば「ポリマーアロイ基礎と応用」(高分
子学会編集、東京化学同人(株)発行、1981年)の10〜
35頁に記載されているような、従来より公知の種々の方
法で作成することができる。それらの方法としては、
連鎖移動法、放射線を用いる方法、酸化重合法、
イオングラフト重合法、マクロモノマー法などがあ
る。これらの方法を用い、先に例示したモノマー〜
等を用いて、数平均分子量5千以上、重量平均分子量5
万以下のグラフト共重合高分子が得られるように適宜重
合条件を選定して重合することによって、本発明の組成
物を構成するグラフト共重合高分子(A)を得ることが
できる。
なお、前記方法〜のうち、あるいはの方法を
用いると、共重合高分子(A)の鎖枝の長さが揃うので
好ましい。特にのマクロモノマー法はより好ましい。
線状高分子(B)は、前述したモノマーからなる群に
含まれるモノマーのうちの少なくとも一種を主成分と
し、かつ前記一般式(x)または(y)で表わされるモ
ノマーのうち少なくとも一種を用い、数平均分子量5万
以上、重量平均分子量35万以下で、ガラス転移温度60℃
以上の重合体になるように、適宜重合条件を選定しつ
つ、従来より公知の方法を用いて重合することにより得
ることができる。なお、前記一般式(x)および(y)
で表わされるモノマーは、5モル%から30モル%の範囲
で加えることが好ましい。線状高分子中のこのモノマー
を30モル%以上多く含有させると、硬化塗膜中の極性基
濃度が高くなり、密着性向上の効果がそれ以上上昇せず
に、耐水性の低下が現われてくるので好ましくない。ま
た、得られた線状高分子に混合されたモノマーが5モ
ル%以下であると、密着性向上および塗膜の結合剤とし
ての効果が不十分になる。
高いガラス転移温度を与え、耐水性を高める目的で
は、前述したモノマーとして、メチルメタクリレー
ト、イソボルニルメタクリレート、イソボルニルアクリ
レート、トリシクロデカンメタクリレート、トリシクロ
デカンアクリレート等は特に好ましい結果を与える。
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物に含有さ
せる1分子内にエポキシ基を1個以上含む化合物の1種
以上からなるエポキシ樹脂(C)とは、後述する重合開
始剤(D)の存在下に本発明の樹脂組成物に活性エネル
ギー線による高感度で十分な硬化性を発揮させ、これに
加えて、本発明の樹脂組成物を、ガラス、プラスチック
ス、セラミックス等からなる各種支持体上に液体状で塗
布してからこれを硬化させて硬化膜として形成した際
に、あるいはドライフィルムの形で各種支持体上に接着
して用いた際に該樹脂組成物からなる硬化膜に、より良
好な支持体との密着性、耐水性、耐薬品性、寸法安定性
等を付与するための成分である。
このエポキシ樹脂(C)としては、1分子内にエポキ
シ基を1個以上含む化合物の1種以上を用いてなるエポ
キシ樹脂であれば、特に限定することなく用いることが
できる。しかしながら、例えば本発明の樹脂組成物を硬
化して得られる硬化膜の耐薬品性や機械的強度、構造材
料としての高い耐久性などを考慮したり、あるいは該組
成物の硬化膜からなる各種パターンを支持体上に形成す
る際の作業性や、形成されるパターンの解像度などを考
慮すると、1分子内にエポキシ基を2個以上含む化合物
の1種以上からなるエポキシ樹脂を用いることが好まし
い。
上記1分子内にエポキシ基を2個以上含むエポキシ樹
脂としては、ビスフェノールA型、ノボラック型、脂環
型に代表されるエポキシ樹脂、あるいは、ビスフェノー
ルS、ビスフェノールF、テトラヒドロキシフェニルメ
タンテトラグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリ
シジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、
ペンタエリスリトールトリグリシジルエーテル、イソシ
アヌール酸トリグリシジルエーテルおよび下記一般式I (ただし、R4はアルキル基またはオキシアルキル基、R5
またはアルキル基を表わす) で表わされるエポキシウレタン樹脂等の多官能性のエポ
キシ樹脂及びこれらの一種以上の混合物などを挙げるこ
とができる。
なお、これら多官能性エポキシ樹脂の具体例としては
以下のようなものを挙げることができる。
すなわち、ビスフェノールA型エポキシ樹脂として
は、例えばエピコート828、834、871、1001、1004(商
品名、シェル化学社製)、DER331-J、337-J、661-J、66
4-J、667-J(ダウケミカル社製)及びエピクロン800
(商品名、大日本インキ化学工業(株)社製)など;ノ
ボラック型エポキシ樹脂としては、例えばエピコート15
2、154、172、(商品名、シェル化学社製)、アラルダ
イトEPN 1138(商品名、チバガイギー社製)、DER 43
1、438及び439(商品名、ダウケミカル社製)など;脂
環式エポキシ樹脂としては、例えばアラルダイトCY-17
5、‐176、‐179、‐182、‐184、‐192(商品名、チバ
ガイギー社製)、チッソノックス090、091、092、301、
313(商品名、チッソ(株)社製)、シラキュアー(CYR
ACURE)6100、6110、6200及びERL 4090、4617、2256、5
411(商品名、ユニオンカーバイド社製)など;脂肪族
多価アルコールの多価グリシジルエーテル類としては、
例えばエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリ
エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレン
グリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリ
コールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコール
ジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリ
シジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、ト
リメチロールプロパントリグリシジルエーテル、水素添
加ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、2,2−ジ
ブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル
等;芳香族多価アルコールから誘導された多価グリシジ
ルエーテルとしては、ビスフェノールAのアルキレンオ
キシドの2〜16モル付加体のジグリシジルエーテル、ビ
スフェノールFのアルキレンオキシドの2〜16モル付加
体のジグリシジルエーテル、ビスフェノールSのアルキ
レンオキシドの2〜16モル付加体のジグリシジルエーテ
ルなどがある。
また、1分子内にエポキシ基を1個含む化合物として
は、オレフィンオキサイド、オクチレンオキサイド、ブ
チルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレート、
アクリルグリシジルエーテル、スチレンオキサイド、フ
ェニルグリシジルエーテル、n−ブチルフェノールグリ
シジルエーテル、3−ペンタデシルフェニルグリシジル
エーテル、シクロヘキサンビニルモノオキサイド、α−
ピネンオキサイド、tert−カルボン酸のグリシジルエス
テル等およびそれらの混合物などが挙げられる。
これら一官能性エポキシ樹脂は、前述の多官能性エポ
キシ樹脂とともに、あるいはそれ自身単独でも用いるこ
とができる。
本発明の樹脂組成物に含有させる活性エネルギー線の
照射によってルイス酸を発生する重合開始剤(D)と
は、該ルイス酸の作用によって前述のエポキシ樹脂
(C)を硬化させ、本発明の樹脂組成物に活性エネルギ
ー線に対する高感度で十分な硬化性を発揮させるための
成分であり、好適には例えば特公昭52-14278号公報に示
されている第VIa族に属する元素を含む光感知性を有す
る芳香族オニウム塩化合物、または特公昭52-14279号公
報に示されている第Va族に属する元素を含む光感知性を
有する芳香族オニウム塩化合物、あるいは特公昭52-142
77号に示されている光感知性を有する芳香族ハロニウム
塩などを用いることができる。これら芳香族オニウム塩
化合物または芳香族ハロニウム塩は、そのいずれもが活
性エネルギー線の照射によってルイス酸を放出してエポ
キシ樹脂(C)を硬化させるという特性を有している。
上記の第VIa族若しくは第Va族に属する元素を有する
光感知性の芳香族オニウム塩化合物には、代表的には下
記一般式II; [(R6)a(R7)b(R8)cX]d +[MQe-(e-f) …(II) (上記式中、R6は一価の有機芳香族基、R7はアルキル
基、シクロアルキル基及び置換アルキル基から選らばれ
る一価の有機脂肪族基、R8は脂肪族基及び芳香族基から
選らばれる複素環若しくは縮合環構造を構成する多価有
機基、Xはイオウ、セレン及びテルルから選らばれる第
VIa族または窒素、リン、ヒ素、アンチモン及びビスマ
スから選らばれる第Va族に属する元素、Mは金属または
半金属及びQはハロゲン基をそれぞれ表わし、aはXが
第VIa族に属する元素である場合には0〜3の整数、X
が第Va族に属する元素である場合には0〜4の整数、b
は0〜2の整数、cはXが第VIa族に属する元素である
場合には0または1の整数、Xが第Va族に属する元素で
ある場合には0〜2の整数、fはMの価数で2〜7の整
数、eはfより大で8以下の整数であり、かつaとbと
cの和はXが第VIa族に属する元素である場合には3、
Xが第Va族に属する元素である場合には4及びd=e−
fである)で表される化合物が挙げられる。
また、光感知性の芳香族ハロニウム塩としては、下記
一般III; [(R9)g(R10)hX]i +[MQj-(k-l) …(III) (上記式中、R9は一価の芳香族有機基、R10は二価の芳
香族有機基、Xはハロゲン基、Mは金属または半金属及
びQはハロゲン基をそれぞれ表わし、gは0または2の
整数かつhは0または1の整数であって、gとhの和が
2またはXの原子価に等しく、iはk−lに等しく、1
はMの原子価に等しい2〜7の整数であり、kは1より
も大きい8までの整数である)で表される化合物が挙げ
られる。
上記第VIa族若しくは第Va族に属する元素を含む光感
知性の芳香族オニウム塩化合物の具体例としては、例え
などの第VIa族に属する元素の光感知性の芳香族オニ
ウム塩、及び例えば などの第Va族に属する元素の光感知性の芳香族オニウム
塩などを挙げることができる。
また、光感知性の芳香族ハロニウム塩の具体例として
は、例えば、 等が挙げられる。
尚、上記のようなルイス酸を放出する重合開始剤
(D)に加えて、エポキシ樹脂の硬化剤として一般に広
く知られているポリアミン、ポリアミド、酸無水物、三
フッ化ホウ素−アミンコンプレックス、ジシアンジアミ
ド、イミダゾール類、イミダゾールと金属塩のコンプレ
ックス等の硬化剤を必要に応じて用いてもよい。
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、活性
エネルギー線によって硬化されるものであるが、グラフ
ト共重合高分子(A)及び/または線状高分子(B)と
して光重合性を有するものを用い、かつ活性エネルギー
線として波長250nm〜450nmの活性エネルギー線を用いる
場合には、活性エネルギー線の作用により賦活化し得る
有機遊離ラジカル生成性のラジカル重合開始剤を該樹脂
組成物中に添加しておくことが好ましい。
そのようなラジカル重合開始剤を具体的に示せば、ベ
ンジルエーテル;ベンゾインイソブチルエーテル、ベン
ゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチル
エーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインメチ
ルエーテルなどのベンゾインアルキルエーテル類;ベン
ゾフェノン、4,4′−ビス(N,N−ジエチルアミノ)ベン
ゾフェノン、ベンゾフェノンメチルエーテルなどのベン
ゾフェノン類;2−エチルアントラキノン、2−tert−ブ
チルアントラキノンなどのアントラキノン類;2,4−ジメ
チルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサン
トンなどのキサントン類;2,2−ジメトキシ−2−フェニ
ルアセトフェノン、α,α−ジクロロ−4−フェノキシ
アセトフェノン、p−tert−ブチルトリクロロアセトフ
ェノン、p−tert−ブチルジクロロアセトフェノン、2,
2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアミノア
セトフェノンなどのアセトフェノン類;あるいはヒドロ
キシシクロヘキシルフェニルケトン(イルガキュア184
チバ・ガイギー(株)製);1−(4−イソプロピルフェ
ニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オ
ン(ダロキュア1116メルク(MERCK)(株)製);2−ヒ
ドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−
オン(ダロキュア1173メルク(株)製)等が好適に用い
られるものとして挙げられる。これらのラジカル重合開
始剤に加えて、光重合促進剤としてアミノ化合物を添加
してもよい。
光重合促進剤に用いられるアミノ化合物としては、エ
タノールアミン、エチル−4−ジメチルアミノベンゾエ
ート、2−(ジメチルアミノ)エチルベンゾエート、p
−ジメチルアミノ安息香酸n−アミルエステル、p−ジ
メチルアミノ安息香酸イソアミルエステル等が挙げられ
る。
次に、本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の
成分である上述したグラフト共重合高分子(A)、線状
高分子(B)、エポキシ樹脂(C)、光開始剤(D)の
組成比は目的によって適宜決められる。
グラフト共重合高分子(A)と線状高分子(B)との
重量比率は(A):(B)=80:20〜50:50の範囲が望ま
しい。この範囲は、本発明の活性エネルギー線硬化型樹
脂組成物がグラフト共重合高分子に基づく良好な密着性
と、線状高分子に基づく良好なパターニング性を得るた
めに重要である。
高分子物質の合計量(A)+(B)に対して、エポキ
シ樹脂(C)との重量比率は、{(A)+(B)}:
(C)=100:50〜100:200の範囲が望ましい。光開始剤
(D)は、前記樹脂の合計量(A)+(B)+(C)に
対して{(A)+(B)+(C)}:(D)=100:1〜1
00:10の範囲で用いるのが望ましい。
また、上記ラジカル重合開始剤(E)及び/または光
重合促進剤(F)を用いる場合のこれらの添加量
{(E)+(F)}[(E)=0、及び/または(F)
=0の場合を含む]は、前記樹脂の合計量(A)+
(B)+(C)に対して{(A)+(B)+(C)}:
{(E)+(F)}=100:1〜100:10の範囲で用いるの
が望ましい。
更に、本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物に
は、必要に応じて、縮合架橋触媒、熱重合禁止剤、染料
や顔料等の着色剤、充填剤、ヒドロキノンやパラメドキ
シフェノール等の熱安定剤、密着促進剤、可塑剤、シリ
カやタルク等の体質顔料、塗工適性を与えるレベリング
剤などを添加しても良い。
例えば、縮合架橋触媒としては、パラトルエンスルホ
ン酸に代表されるスルホン酸、ギ酸などのカルボン酸等
が挙げられる。熱重合禁止剤としては、ハイドロキノン
およびその誘導体、パラメトキシフェノール、フェノチ
アジン等が挙げられる。着色剤としては、油溶性染料及
び顔料が活性エネルギー線の透過を実質的に防げない範
囲で添加され得る。充填剤は、塗膜の硬度上昇、着色、
密着性、機械的強度上昇のために、塗料一般で使用され
る体質顔料、プラスチック微粒子等が用いられる。密着
促進剤としては、無機質表面改質剤としてのシランカッ
プリング剤、低合子界面活性剤等がある。
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を溶液状
で用いる際、あるいはドライフィルムとする際のフィル
ム基材であるプラスチックフィルムなどの上に塗布する
場合などに用いる溶剤としては、アルコール類、グリコ
ールエーテル類、グリコールエステル類等の親水性溶剤
などが挙げられる。もちろん、これら親水性溶剤を主体
とし、それらに必要に応じてメチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸イ
ソブチル等のエステル類、トルエン、キシレン等の芳香
族炭化水素及びそのハロゲン置換体、塩化メチレン、1,
1,1−トリクロルエタン等の塩素含有の脂肪族溶剤等を
適宜混合したものを用いることもできる。尚、これら溶
剤は、本発明の樹脂組成物の現像液として用いることも
できる。
次に、以上説明した方法によって得られる本発明の活
性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、通常の方法に従っ
て支持体上に被覆することができ、例えば、 (1)基板上に硬化した膜塗布を形成する場合、液体状
の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を支持体上に液状
膜を形成するため付与する。引き続いて蒸発乾燥させ
る。そして乾燥した塗膜は、活性エネルギーで照射する
ことで硬化させる。
(2)支持体上に所望パターンの形状に保護硬化層を形
成する場合、 液体状の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を液状塗
膜を形成するため支持体上に付与する。引き続いて蒸発
乾燥させる。そして乾燥した層を所望のパターンにレー
ザービームで走査し、未露光部を1,1,1−トリクロロエ
タン等の適当な溶剤で除去することで支持体上に所望パ
ターンの形状に硬化した保護層を形成する。
(3)支持体上に所望パターンの形状に保護硬化層を形
成する場合、 液体状の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を液状塗
膜を形成するために付与し、続いて蒸発乾燥する。活性
エネルギー線が透過しない所望の形状をもったパターン
を有するフォトマスクをそのドライフィルム層上に重ね
合わせ、フォトマスク上から活性エネルギー線で露光す
る。そして、未露光部を1,1,1−トリクロロエタン等の
適当な溶剤によって除去し、支持体上に所望のパターン
の形状に保護硬化層を形成する。
(4)感光性ドライフィルムを形成し支持体上に前記ド
ライフィルムを積層する場合、 液体状の活性エネルギー線硬化型樹脂を液状膜を形成
するためポリエチレンテレフタレートフィルム上に付与
し、続いて蒸発乾燥して前記ポリエチレンテレフタレー
トフィルム上に感光性ドライフィルムを得る。そのドラ
イフィルムを積層体を得るため通常の積層方法によって
支持体上に積層する。そして、支持体上に積層した感光
性ドライフィルムを上記した方法(1)と同様の方法で
活性エネルギー線で照射することで硬化する。
硬化した感光性フィルムを所望のパターンに形成した
い場合は支持体上に積層した上記ドライフィルムを上記
した方法(2)又は(3)と同様の方法で処理する。
活性エネルギー線硬化型樹脂組成物が前記(x)式に
よって表わされるモノマーを含むものである場合、上記
(1)〜(4)の方法で得た硬化膜を更に80℃〜200℃
の温度で加熱処理して縮合硬化させることは望ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の硬化、
あるいは該組成物へのパターン露光等に用いる活性エネ
ルギー線としては、既に広く実用化されている紫外線あ
るいは電子線などが挙げられる。紫外線光源としては、
波長250nm〜450nmの光を多く含む高圧水銀灯、超高圧水
銀灯、メタルハライドランプ等が挙げられ、実用的に許
容されるランプ−被照射物間の距離において365nmの近
傍の光の強度が1mW/cm2〜100mW/cm2程度のものが好まし
い。電子線照射装置としては、特に限定はないが、0.5
〜20M Radの範囲の線量を有する装置が実用的に適して
いる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
実施例1 本発明の組成物を構成する成分として、以下にに示す
(A)〜(D)の材料を用意した。
グラフト共重合高分子(A) 2−ヒドロキシエチルメタクリレート80重量部、ブチ
ルアクリレート20重量部を用い、チオグリコール酸を連
鎖移動剤、アゾビスイソブチルニトリルを開始剤として
用い、ラジカル連鎖移動重合を行ない、分子鎖末端にカ
ルボキシ基を持つオリゴマーを得た。
このオリゴマーに、グリシジルメタアクリレートを反
応させることにより、分子鎖の片末端にメタアクリロイ
ル基を持つマクロモノマーを得た。
このマクロモノマーの周知のGPC法によって測定した
数平均分子量は、約3千であった。このマクロモノマー
30重量部とメチルメタクリレート70重量部とを、メチル
セロソルブ溶媒中で溶液重合し、重量平均分子量が約4
万、数平均分子量が約5千5百のグラフト共重合高分子
を得た。
線状高分子(B) メチルメタクリレートを重合して得た線状アクリル重
合体。なお、その数平均分子量は約7万、その重量平均
分子量は約25万である。
エポキシ樹脂(C) 1).エピコート1001(油化シェルエポキシ(株)社製
のビスフェノールAタイプのエポキシ樹脂、エポキシ当
量450〜500) 2).エピコート152(油化シェルエポキシ(株)社製
のクレゾールノボラックタイプのエポキシ樹脂、エポキ
シ当量172〜179) 3).セロキサイド2021(ダイセル化学(株)社製の脂
環タイプのエポキシ樹脂、エポキシ当量128〜145) 重合開始剤(D) 前述の構造式(n)で示される芳香族オニウム塩を用
意した。
次に、以上の材料を通常の混合技術によって以下に示
すような重量比で混合することによって、本発明の組成
物を得た。
材料 重量部 (A) 50 (B) 50 (C)−1 50 (C)−2 20 (C)−3 30 (D) 10 トルエン 100 メチルセロソルブ 200 以上のようにして得た液体状の本発明の組成物を、洗
浄処理されたガラス板に約80μmの厚さに塗布し、100
℃で15分熱風乾燥しガラス板上に約40μmの乾燥した膜
を得た。この乾燥した膜を有するガラス板を、最大照射
エネルギーが100mW/cm2の高圧水銀灯下で、20秒露光
し、更に150℃で30分間の熱処理を行なった。
以上のようにして得た本発明の組成物を被覆したガラ
ス板を、1%のカセイソーダ水溶液で10時間reflux処理
した。この処理後の塗膜は良好な密着性を維持し、かつ
長期保存においても白化およびふくれ等を生ずることは
なかった。
この組成物を、洗浄液ダイフロン(ダイキン工業
(株)製)中で超音波洗浄処理し乾燥させた10cm×10cm
のパイレックスガラス(コーニング7740、コーニング
グラス ウエア 社製)上にバーコーターで塗布し、上
記と同様の方法で、乾燥させ、厚さが約50μmの乾燥膜
を得た。この乾燥膜の表面上に、厚さ16μmのポリエチ
レンテレフタレートフィルムをラミネートした。次い
で、解像度テスト用のマスクを密着させた。照射表面に
おいて365nm近傍の照度が100mW/cm2になるような通常の
超高圧水銀灯を用いて60秒間パターン露光した。露光
後、ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥がし、1,
1,1−トリクロルエタンを用いて35℃にて60秒間の効果
的かつ安定な現像を行なった。現像後の樹脂組成物の解
像度は幅150μmの線及び150μm間隔のパターンを正確
に再現していた。
現像後、硬化した乾燥膜を有するガラス板を80℃で10
分間加熱乾燥し、紫外線の10J/cm2の後露光を実施し、
さらに150℃で30分間加熱した。この基板にセロハンテ
ープを用いたクロスカットテープ剥離試験を実施したと
ころ、100/100の密着性を示し、完全にガラス板に密着
していた。
またこの基板をpH 12のNaOH水溶液中に80℃で24時間
浸漬した後、水洗、乾燥し、再度クロスカットテープ剥
離試験を実施したが、剥離、浮き等の乾燥膜とガラス板
との密着力の低下は全く認められなかった。
実施例2 本発明の組成物を構成する成分として、以下に示す
(A)〜(D)の材料を用意した。
グラフト共重合高分子(A) 2−ヒドロキシエチルメタクリレート50重量部、ブト
キシメチルアクリルアミド50重量部を用い、実施例1と
同様の方法を用いて、分子鎖の片末端にメタアクリロイ
ル基を持つマクロモノマーを得た。このマクロモノマー
の周知のGPC法により測定した数平均分子量は、約2千
であった。
このマクロモノマー20重量部とメチルメタクリレート
80重量部とを、メチルセロソルブ/メチルエチルケトン
=60/40(重量比)の溶媒中で溶液重合し、数平均分子
量約5千、重量平均分子量が約3万の熱硬化性グラフト
共重合高分子を得た。
線状高分子(B) メチルメタクリレートと、トリシクロデカンメタクリ
レートとを、70:30のモル比で重合して得た線状アクリ
ル共重合体。なお、その数平均分子量は約6万、その重
量平均分子量は約26万である。
エポキシ樹脂(C) 1).エピコート828(油化シェルエポキシ(株)社製
のビスフェノールAタイプのエポキシ樹脂、エポキシ当
量183〜193) 2).セロキサイド2021(ダイセル化学(株)社製の脂
環タイプのエポキシ樹脂、エポキシ当量128〜145) 重合開始剤(D) 前述の構造式(n)で示される芳香族オニウム塩を用
意した。
次に、以上の材料を以下に示すような重量比で通常の
混合法によりよく混合することによって、本発明の組成
物溶液を得た。
材料 重量部 (A) 70 (B) 30 (C)−1 120 (C)−2 40 (D) 12 トルエン 100 メチルセルソルブ 200 以上のようにして得た液体状の本発明の組成物ガラスク
ロスエポキシ基材上に厚さ60μmの銅箔の導体回路が形
成されたプリント配線板上に、乾燥後の厚さが50μmに
なるように、通常のロールコータにて全面に液状塗布し
た。その際の乾燥は、100℃の熱風オーブン中3分間で
行なった。次いで、その組成物が冷却した後、その組成
物の上にソルダーマスクパターンを重ね、365nm付近で
の紫外線強度が7mW/cm2であってコリメーション偏角が
3°の平行度の高い超高圧水銀灯を用いて35秒間露光し
た。露光後、1,1,1−トリクロルエタンを用いて20℃で5
0秒間スプレー現像を行なった。現像は安定して進行
し、鮮明なパターンが得られた。
現像後、プリント配線板上の硬化した乾燥膜を空気乾
燥し、上記超高圧水銀灯で5分間照射し、次いで150℃
で15分間加熱処理して、プリント配線板上にパターン形
成した硬化樹脂保護膜が得られた。
以上のようにして得た保護膜は、酸、アルカリ、その
他の化学薬品に対する耐性に優れたものであった。
実施例3 実施例2で調製した本発明の組成物液を通常のリバー
スコータにて25μmのポリエチレンテレフタレートフィ
ルム(ルミラーTタイプ、東レ株式会社製)に、乾燥後
膜圧が25μmとなるように液状塗布した。カバーフィル
ムには、40μmの延伸ポリエチレンフィルムを用いた。
以上のようにして、光重合性組成物層が、2枚のフィル
ムの間にサンドイッチされたドライフィルムを得た。
次に、このドライフィルムを、紙フェノール基材上に
35μm厚の銅箔を有する積層板に、通常のラミネータで
ポリエチレンフィルムを剥離しながら積層した。その際
のラミネート条件は、ロール温度95℃、周速0.5m/minと
した。次いで、ポリエステル基材のプリント配線パター
ンのネガマスクフィルムを真空密着し、実施例2で用い
たものと同じ方法で紫外線を30秒間露光した。露光後ポ
リエチレンテレフタレート膜を除去し、1,1,1−トリク
ロルエタンで、20℃、30秒間スプレー現像し、配線パタ
ーンのレジスト膜を形成した。レジスト膜を形成した銅
張積層板を、45ボーメのFeCl3溶液にて45℃、2分間エ
ッチング処理し、不必要な部分の銅箔をエッチングによ
り溶解した。次いで、銅張積層板をジクロルメタンに浸
漬し、超音波洗浄することにより、レジスト膜を剥離し
た。その結果、配線パターンに忠実な線巾80μline/spa
ceの精密な導体回路が得られた。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明の活性エネルギー線硬化
型樹脂組成物は、グラフト共重合高分子(A)を構成成
分とするので、添加助剤等を添加しなくとも、種々の支
持体に対して十分な密着性を有し、かつ線状高分子
(B)を構成成分とするので、パターン形成時の現像特
性に優れる。また、同時に種々の用途に使用するに十分
な耐薬品性、耐久性等を有する。
更には、本発明の組成物は、その構成成分である高分
子物質として、グラフト共重合高分子と線状高分子とを
併用して用いるので、そのグラフト共重合高分子のみを
高分子物質として用いた場合に比べて、少ない活性エネ
ルギー線照射で、現像液に対する耐溶剤の塗膜になるの
で、その結果として、高感度、解像度のアップ、基材の
種類あるいは状態に左右されずにパターン形成ができる
等のパターニングプロセスの性質が向上し、作業条件巾
が拡大するのである。このこと故に、その用途は従来の
ものと比べて大きく広げるとができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C08L 63/00 51:06 33:04)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)アルキルメタアクリレート、アクリ
    ロニトリルおよびスチレンからなる群より選ばれた一種
    以上のモノマーに由来する構造単位を主体とする幹鎖
    に、下記一般式(x)または(y) [ただし、R1は水素、もしくは炭素原子数が1〜3のア
    ルキル基またはヒドロキシアルキル基を表わし、R2は水
    素、もしくは炭素原子数が1〜4のヒドロキシ基を有し
    ていてもよいアルキル基またはアシル基を表わし、R3
    炭素原子数2〜6のアルキル基、あるいはハロゲン置換
    されたアルキル基、 CH2 OCH2 (ただし、2≦m+n≦6、n≠0、m≠0) で表わされるアルキルエーテル基、 (ただし、2≦m+n≦4、n=0あるいはm=0の場
    合も含む) で表わされるフェニルアルキル基である。] で表わされるモノマーのうちの少なくとも一種のモノマ
    ーに由来する構造単位を有する枝鎖が付加されてなり、
    かつ数平均分子量が5千以上であり、重量平均分子量が
    5万以下であるグラフト共重合高分子と、 (B)メチルメタアクリレート、エチルメタアクリレー
    ト、イソブチルメタアクリレート、t−ブチルメタアク
    リレート、ベンジルメタアクリレート、アクリロニトリ
    ル、イソボルニルメタアクリレート、イソボルニルアク
    リレート、トリシクロデカンアクリレート、トリシクロ
    デカンメタアクリレート、トリシクロデカンオキシエチ
    ルメタアクリレート、スチレン、ジメチルアミノエチル
    メタクリレート、シクロヘキシルメタクリレートからな
    る群より選ばれた一種以上のモノマーに由来する構造単
    位を有し、かつ前記一般式(x)または(y)で表わさ
    れるモノマーのうちの少なくとも一種のモノマーに由来
    する構造単位を有し、かつ数平均分子量が5万以上であ
    り、重量平均分子量が35万以下であり、ガラス転移温度
    が60℃以上である線状高分子と、 (C)分子内にエポキシ基を1個以上有する化合物の少
    なくとも1種を含んでなるエポキシ樹脂と、 (D)活性エネルギー線の照射によってルイス酸を発生
    する重合開始剤と を有してなる活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
  2. 【請求項2】前記グラフト共重合高分子(A)と前記線
    状高分子(B)との重量比が(A):(B)=80:20〜5
    0:50である請求項1記載の活性エネルギー線硬化型樹脂
    組成物。
  3. 【請求項3】前記グラフト共重合高分子(A)および前
    記線状高分子(B)の合計重量(A)+(B)と前記エ
    ポキシ樹脂(C)の重量比が{(A)+(B)}:
    (C)=100:50〜100:200である請求項1または2に記
    載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
  4. 【請求項4】前記グラフト共重合高分子(A)、前記線
    状高分子(B)および前記エポキシ樹脂(C)の合計重
    量(A)+(B)+(C)と前記重合始剤(D)の重量
    比が{(A)+(B)+(C)}:(D)=100:1〜10
    0:10である請求項1〜3のいずれかに記載の活性エネル
    ギー線硬化型樹脂組成物。
  5. 【請求項5】前記の重合開始剤(D)が芳香族ハロニウ
    ム塩化合物及び周期率表第VIa族若しくは第Va族に属す
    る元素を含む光感知性を有する芳香族オニウム塩化合物
    から成る群より選択した1種以上である請求項1〜4の
    いずれかに記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
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