JP2548589Y2 - 冷却水用接続口のエンジン本体への取付構造 - Google Patents

冷却水用接続口のエンジン本体への取付構造

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JP2548589Y2
JP2548589Y2 JP1991013957U JP1395791U JP2548589Y2 JP 2548589 Y2 JP2548589 Y2 JP 2548589Y2 JP 1991013957 U JP1991013957 U JP 1991013957U JP 1395791 U JP1395791 U JP 1395791U JP 2548589 Y2 JP2548589 Y2 JP 2548589Y2
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文弘 井上
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カルソニック株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、冷却水の水漏れを防止
する冷却水用接続口のエンジン本体への取付構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、ラジエータを冷却するため、ラ
ジエータとエンジン本体とは一対のウォータホースを介
して接続されており、エンジン本体におけるウォータホ
ースの接続部分には、冷却水用接続口として、ウォータ
インレット,ウォータアウトレットが取り付けられてい
る。冷却水用接続口を取り付ける際には、エンジン本体
内からの冷却水の漏れの防止が要求され、例えば実開昭
54−156030号公報に示す冷却水用接続口のエン
ジン本体への取付構造が知られている。
【0003】図4ないし図6はこの種の冷却水用接続口
のエンジン本体への取付構造の一例を示す。図4,図5
において、101はエンジン本体で,冷却水通路102
が形成され、その冷却水通路102が開口する壁面に
は、被取付面103が形成されている。この被取付面1
03には、3つのボルト取付孔103A(図には1箇所
のみ図示)が冷却水通路102を囲んで穿設されてい
る。
【0004】図4ないし図6において、104はウォー
ターアウトレットからなる冷却水用接続口で、この冷却
水用接続口104は、管本体105と、この管本体10
5が開口する部位に形成された台座からなる取付部10
6とを備え、この取付部106には、3つのボルト取付
孔103Aにそれぞれ対応する位置に3つのボルト挿通
孔106Aが管本体105を囲んで設けられている。1
07はガスケットからなるシール材で、冷却水用接続口
104の取付部106と同一形状となっている。
【0005】そして、エンジン本体101の被取付面1
03にシール材107を介して冷却水用接続口104を
押し付け、冷却水用接続口104の管本体105の孔を
エンジン本体101の冷却水通路102に合わせた状態
で、その取付部106の各ボルト挿通孔106Aに3本
のボルト108(図には1本のみ図示)をそれぞれ貫通
させ、各ボルト取付孔103Aに螺子止めすると、エン
ジン本体101に冷却水用接続口104がシール材10
7を介してボルト108で各ボルト108間の距離を隔
てた状態で、締め付られる。なお、シール材107とし
ては、ガスケットに代えてシール剤にすることもでき
る。また、エンジン本体101にはウォーターインレッ
トからなる冷却水用接続口109が取り付けられてお
り、この冷却水用接続口109の取付構造は、ウォータ
ーアウトレットからなる冷却水用接続口104の取付構
造と同様とされている。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】ところが、従来の冷却
水用接続口のエンジン本体への取付構造にあっては、エ
ンジン本体101の被取付面103に冷却水用接続口1
04の取付部106をシール材107を介して3本のボ
ルト108で各ボルト108間の距離を隔てた状態で、
締め付けることにより、エンジン本体101に冷却水用
接続口104を取り付けているので、3本のボルト10
8の締付力がシール材107のボルト108の付近に作
用し、シール材107における3本のボルト108で締
め付けた付近の面圧は大きいが、ボルト108から離れ
ている部分の面圧は小さくなっている。従って、シール
材107は、全周に亘って均一に圧力を受けず、その面
圧は不均一となっている。
【0007】従って、シール材107の一部は、エンジ
ン本体101の被取付面103に密着した状態で接触す
ることなく、エンジン本体101の冷却水通路102か
ら水漏れが発生する虞があった。なお、冷却水用接続口
104を取り付けるため、ボルトの数を増やして、その
ボルト間の距離を狭くすれば、シール材107の面圧を
均一にすることができるが、ボルト108の取付工数を
いたずらに多くさせることになり好ましくない。
【0008】本考案は、上述の問題を解決するためにな
されたもので、その目的は、ボルトの取付工数を少なく
しつつ、シール材を、エンジン本体の被取付面に密着し
た状態で接触させ、エンジン本体からの水漏れの発生を
確実に防止することができる冷却水用接続口のエンジン
本体への取付構造を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本考案は、エンジン本体
に冷却水用接続口をシール材を介して複数のボルトで締
め付けることにより、冷却水用接続口の管本体をエンジ
ン本体に形成された冷却水通路に連通させてなる冷却水
用接続口のエンジン本体への取付構造において、前記シ
ール材O−リングで構成され、冷却水用接続口に、
却水通路内に内嵌して挿入されるガイド部が形成され、
エンジン本体の被取付面に接触する取付部形成され
とともに、この取付部の内側に位置して管本体の外周に
環状溝が形成され、この環状溝内に、エンジン本体の被
取付面に接触する接触面が非圧縮時に取付部から所定の
量突出するO−リング圧縮して装着されていることを
特徴とする。
【0010】
【作用】本考案においては、冷却水用接続口の環状溝内
に、エンジン本体の被取付面に接触する接触面が非圧縮
時に取付部から所定の量突出するO−リングが圧縮して
装着されているので、O−リングは、全周に亘って圧力
を受け、その面圧は均一となっている。
【0011】
【実施例】以下、図面により本考案の実施例について説
明する。図1ないし図3は本考案の実施例に係る冷却水
用接続口のエンジン本体への取付構造を示す。なお、そ
の全体的な構造は図4に示し、従来例と同一構成部品に
ついては同一符号を付する。
【0012】図において、101はエンジン本体で,冷
却水通路102が形成され、この冷却水通路102が開
口する壁面には、被取付面103が形成されている。こ
の被取付面103には、3つのボルト取付孔103Aが
冷却水通路102を囲んで穿設されている。そして、1
は樹脂製(例えばナイロン66にガラス繊維30%が混
入された樹脂)のウォーターアウトレットからなる冷却
水用接続口で、この冷却水用接続口1は管本体2を有
し、その管本体2が開口する部位には冷却水通路102
内に内嵌して挿入されるガイド部3が形成され、管本体
2の途中外周面には台座からなる環状の取付部4が形成
されている。この取付部4の取付面はエンジン本体10
1の被取付面103に接触するようになっており、ま
た、冷却水用接続口1においては、3つのボルト取付孔
103Aに対応する位置に3つのボルト挿通孔4Aがそ
れぞれ管本体2を囲んで設けられている。なお、3つの
ボルト挿通孔4A間の距離は隔てられている。冷却水用
接続口1には、この取付部4の内側に位置して管本体2
の外周に環状溝5が取付部4に一体に形成されている。
環状溝5の円周方向の幅は、後述するO−リング6が圧
縮されても充分な距離が確保されている。
【0013】図2において、6はO−リングで、冷却水
用接続口1に外嵌されてエンジン本体101への装着前
の圧縮されていない状態が示され、O−リング6は上記
の環状溝5内に嵌め込まれ、その接触面6Aは、非圧縮
時に取付部4から所定の量突出している。そして、エン
ジン本体101の被取付面103にO−リング6を介し
て冷却水用接続口1を押し付け、冷却水用接続口1の管
本体2のガイド部3をエンジン本体101の冷却水通路
102内に内嵌・挿入した状態で、その取付部4の各ボ
ルト挿通孔4Aにボルト7をそれぞれ貫通させ、各ボル
ト取付孔103Aに螺子止めすると、エンジン本体10
1に冷却水用接続口1がO−リング6を介してボルト7
で締め付られ、環状溝5内に、O−リング6がエンジン
本体101の被取付面103から圧力を受けて圧縮して
装着されている。即ち、O−リング6は、所定の量だけ
圧縮された状態で環状溝5内に収容され、環状溝5と、
この環状溝5に一体の取付部4に当接しているエンジン
本体101の被取付面103の間に挟持されている。
【0014】なお、エンジン本体101にはウォーター
インレットからなる冷却水用接続口(図4の冷却水用接
続口109に相当する)が取り付けられており、この冷
却水用接続口の取付構造は、ウォーターアウトレットか
らなる冷却水用接続口1の取付構造と同様とされてい
る。以上の如き構成によれば、冷却水用接続口1の環状
溝5内にO−リング6が圧縮して装着されているので、
各ボルト7間の距離が隔てた状態となっていても、O−
リング6は、ボルト7で締め付けられている部分のみな
らず、ボルト7から離れている部分も圧力を受けて全周
に亘って圧力を受け、その面圧を均一にすることができ
る。これにより、O−リング6の接触面6Aは、全面に
亘ってエンジン本体101の被取付面103に密着した
状態で接触しており、ボルト7の取付工数を少なくしつ
つ、O−リング6の面圧の不均一によるエンジン本体1
01の冷却水通路102からの水漏れを防止することが
できる。
【0015】また、O−リング6は、環状溝5と、この
環状溝5に一体の取付部4に当接しているエンジン本体
101の被取付面103の間に挟持されているので、そ
の圧縮量を一定に保ち、増圧・圧縮を防止し、圧縮永久
歪の発生を防止することができる。さらに、O−リング
6は、冷却水用接続口1に外嵌されるので、面方向にお
けるずれを防止し、そのシールを確実にすることがで
き、また、O−リング6の冷却水用接続口1への取付時
の作業性を向上させることができる。
【0016】そして、冷却水用接続口1の管本体2が開
口する部位には冷却水通路102内に内嵌して挿入され
るガイド部3が形成されているので、冷却水用接続口1
のエンジン本体101への取付時の作業性を向上させる
ことができる。
【0017】
【考案の効果】以上説明したように、本考案によれば、
冷却水用接続口の環状溝内にO−リングが圧縮して装着
されているので、O−リングは、ボルトで締め付けられ
ている部分のみならず、ボルトから離れている部分も圧
力を受けて全周に亘って圧力を受け、その面圧を均一に
することができる。従って、O−リングの接触面は、全
面に亘ってエンジン本体の被取付面に密着した状態で接
触しており、ボルトの取付工数を少なくしつつ、O−リ
ングの面圧の不均一によるエンジン本体の冷却水通路か
らの水漏れを防止することができる。
【0018】また、O−リングは、冷却水用接続口の環
状溝と、取付部に当接しているエンジン本体の被取付面
の間に挟持されているので、その圧縮量を一定に保ち、
増圧・圧縮を防止し、圧縮永久歪の発生を防止すること
ができる効果を奏する。さらに、冷却水用接続口の管本
体が開口する部位には冷却水通路内に内嵌して挿入され
るガイド部が形成されているので、冷却水用接続口のエ
ンジン本体への取付時の作業性を向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例に係る冷却水用接続口のエンジ
ン本体への取付構造の要部断面図である。
【図2】同取付構造におけるO−リングのエンジン本体
への取付け前の状態を示す要部断面図である。
【図3】図1のA方向矢視図である。
【図4】従来における冷却水用接続口のエンジン本体へ
の取付構造の全体を示す側面図である。
【図5】同取付構造のC−C断面図である。
【図6】図5のB方向矢視図である。
【符号の説明】
1 冷却水用接続口 2 管本体 4 取付部 5 環状溝 6 O−リング 6A 接触面 7 ボルト 101 エンジン本体 102 冷却水通路 103 被取付面

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン本体(101)に冷却水用接続
    口(1)をシール材を介して複数のボルト(7)で締め
    付けることにより、冷却水用接続口(1)の管本体
    (2)をエンジン本体(101)に形成された冷却水通
    路(102)に連通させてなる冷却水用接続口のエンジ
    ン本体への取付構造において、 前記シール材O−リング(6)で構成され、 冷却水用接続口(1)に、冷却水通路(102)内に内嵌して挿入されるガイド部
    (3)が形成され、 エンジン本体(101)の被取付面(103)に接触す
    る取付部(4)形成されるとともに、この取付部
    (4)の内側に位置して管本体(2)の外周に環状溝
    (5)が形成され、 この環状溝(5)内に、エンジン本体(101)の被取
    付面(103)に接触する接触面(6A)が非圧縮時に
    取付部(4)から所定の量突出するO−リング(6)
    圧縮して装着されていることを特徴とする冷却水用接続
    口のエンジン本体への取付構造。
JP1991013957U 1991-03-12 1991-03-12 冷却水用接続口のエンジン本体への取付構造 Expired - Lifetime JP2548589Y2 (ja)

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