JP2548232B2 - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents
磁気記録媒体の製造方法Info
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- JP2548232B2 JP2548232B2 JP62262133A JP26213387A JP2548232B2 JP 2548232 B2 JP2548232 B2 JP 2548232B2 JP 62262133 A JP62262133 A JP 62262133A JP 26213387 A JP26213387 A JP 26213387A JP 2548232 B2 JP2548232 B2 JP 2548232B2
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- Japan
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- magnetic recording
- electron beam
- recording medium
- scanning
- polymer film
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- Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
- Thin Magnetic Films (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は高密度磁気記録に適する強磁性金属薄膜を磁
気記録層とする磁気記録媒体の製造方法に関するもので
ある。
気記録層とする磁気記録媒体の製造方法に関するもので
ある。
従来の技術 近年、磁気記録の高密度化技術の進歩には目覚しいも
のがあり、磁気記録媒体にとっても、蒸着テープ等のよ
うな強磁性金属薄膜を磁気記録層とする媒体への転換が
望まれている〔アイイーイーイー トランザクションズ
オン マグネティクス(IEEE Transactions on Magne
tics)vol.MAG−21,No.3,P.P.1217〜1220(1985)〕。
のがあり、磁気記録媒体にとっても、蒸着テープ等のよ
うな強磁性金属薄膜を磁気記録層とする媒体への転換が
望まれている〔アイイーイーイー トランザクションズ
オン マグネティクス(IEEE Transactions on Magne
tics)vol.MAG−21,No.3,P.P.1217〜1220(1985)〕。
蒸着テープは、円筒キャン等の回転支持体に沿わせた
高分子フィルム等の基板を巻き取りながら、酸化性の雰
囲気内で、連続的に入射角の変化する斜め蒸着を、電子
ビーム蒸着により行うことで得るのが一般的である〔特
開昭53−42010号公報,特公昭57−19493号公報,電子通
信学会磁気記録研究会資料MR81−2(1981)等〕。斜め
蒸着は効率の面で課題があり、広い入射角範囲で成膜し
ても所望の特性を得られるように酸素中蒸着の応用や、
蒸気分布をシャープにするために電子ビームの集束を改
善する等の検討が進められている。
高分子フィルム等の基板を巻き取りながら、酸化性の雰
囲気内で、連続的に入射角の変化する斜め蒸着を、電子
ビーム蒸着により行うことで得るのが一般的である〔特
開昭53−42010号公報,特公昭57−19493号公報,電子通
信学会磁気記録研究会資料MR81−2(1981)等〕。斜め
蒸着は効率の面で課題があり、広い入射角範囲で成膜し
ても所望の特性を得られるように酸素中蒸着の応用や、
蒸気分布をシャープにするために電子ビームの集束を改
善する等の検討が進められている。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら電子ビームの高集束化と走査方法の改善
では、より短波長化する磁気記録の要求性能を均一に満
足せしめる磁気テープを製造できないことから、改善が
望まれていた。
では、より短波長化する磁気記録の要求性能を均一に満
足せしめる磁気テープを製造できないことから、改善が
望まれていた。
本発明は上記した事情に鑑みなされたもので、高速蒸
着と性能の均一化の両者を共に改善した磁気記録媒体の
製造方法を提供することを目的とするものである。
着と性能の均一化の両者を共に改善した磁気記録媒体の
製造方法を提供することを目的とするものである。
問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本発明の磁気記録媒体の
製造方法は、回転支持体に沿って高分子フィルムを移動
させ、前記高分子フィルムの移動方向と直交する方向に
横長の蒸発源より強磁性金属を蒸発させて得た蒸気流に
より前記高分子フィルム上に磁気記録層を形成する際、
前記移動方向に長軸をもつ楕円上の電子ビームにより加
熱走査するようにしたものである。
製造方法は、回転支持体に沿って高分子フィルムを移動
させ、前記高分子フィルムの移動方向と直交する方向に
横長の蒸発源より強磁性金属を蒸発させて得た蒸気流に
より前記高分子フィルム上に磁気記録層を形成する際、
前記移動方向に長軸をもつ楕円上の電子ビームにより加
熱走査するようにしたものである。
作用 上記製造方法により、高分子フィルムの移動方向に長
軸をもつ楕円状の電子ビームによる走査により、蒸発面
積を拡大する従来法にみられる蒸発面積のゆらぎが小さ
くなり、斜め蒸着の入射角が一定化するので、微視的に
も均一な磁気特性が得られ、電子ビームの投入パワーも
小さなスポット径を走査する従来法よりも突沸限界が大
きくできるので高速蒸着が行えるようになるのである。
軸をもつ楕円状の電子ビームによる走査により、蒸発面
積を拡大する従来法にみられる蒸発面積のゆらぎが小さ
くなり、斜め蒸着の入射角が一定化するので、微視的に
も均一な磁気特性が得られ、電子ビームの投入パワーも
小さなスポット径を走査する従来法よりも突沸限界が大
きくできるので高速蒸着が行えるようになるのである。
実施例 以下、図面を参照しながら本発明の実施例の磁気記録
媒体の製造方法について説明する。第1図は本発明を実
施するのに用いた蒸着装置の要部構成図である。第1図
で、1は高分子フィルムからなる基板、2は巻出し軸、
3は巻取軸、4は円筒キャン等の回転支持体、5は耐火
物容器で基板の移動方向と直交する方向に横長の形状を
したMgO,Al2O3,ZrO2等からなる容器、6はCo,Co−Ni,Co
−Ag,Co−Cr,Co−B等の強磁性金属材料、7は電子ビー
ム発生器、8は電子ビーム、9は最小入射角を決めるた
めのマスク、10は真空槽、11は真空排気系である。
媒体の製造方法について説明する。第1図は本発明を実
施するのに用いた蒸着装置の要部構成図である。第1図
で、1は高分子フィルムからなる基板、2は巻出し軸、
3は巻取軸、4は円筒キャン等の回転支持体、5は耐火
物容器で基板の移動方向と直交する方向に横長の形状を
したMgO,Al2O3,ZrO2等からなる容器、6はCo,Co−Ni,Co
−Ag,Co−Cr,Co−B等の強磁性金属材料、7は電子ビー
ム発生器、8は電子ビーム、9は最小入射角を決めるた
めのマスク、10は真空槽、11は真空排気系である。
第2図は、電子ビームの集束と走査の説明図で、第2
図(A)は本発明の場合を模式的に示しているもので、
Y軸方向(この方向が高分子フィルム等の基板の移動方
向である)に長軸を有する楕円状のスポットを有する電
子ビームスポット12が蒸着材料面13上を▲▼方向
に走査するようにしたものである。14はビームスポット
の軌跡を示したものである。なお第2図(B)は従来用
いられている走査方法を示す図で、円形の小スポット15
を、蒸着材料面16上を▲▼と▲▼とに移動
し、蒸発面積を大きくとっていくやり方であった。17は
走査の軌跡である。
図(A)は本発明の場合を模式的に示しているもので、
Y軸方向(この方向が高分子フィルム等の基板の移動方
向である)に長軸を有する楕円状のスポットを有する電
子ビームスポット12が蒸着材料面13上を▲▼方向
に走査するようにしたものである。14はビームスポット
の軌跡を示したものである。なお第2図(B)は従来用
いられている走査方法を示す図で、円形の小スポット15
を、蒸着材料面16上を▲▼と▲▼とに移動
し、蒸発面積を大きくとっていくやり方であった。17は
走査の軌跡である。
尚、走査の方法は、基板の幅方向に於ける均一性を確
保するために、▲▼上を運動する速度が走査位置
により異なるようにする従来用いられている公知技術は
本実施例に於ても適用されるものである。
保するために、▲▼上を運動する速度が走査位置
により異なるようにする従来用いられている公知技術は
本実施例に於ても適用されるものである。
以下、更に具体的に実施例を比較例との対比で説明す
る。実施例と比較例の方法により製造した磁気記録媒体
の特性比較を行った。
る。実施例と比較例の方法により製造した磁気記録媒体
の特性比較を行った。
直径1mの円筒キャンの直下40cmに▲▼の幅10c
m,▲▼の幅90cmのMgOるつべを配し、30KVの電子
ビームを楕円上に集束した実施例と、電子ビームを円形
に集束した従来例とで、Co−Ni(Co;80wt%)を8×10
-5(Torr)の酸素中で最小入射角46で0.12μm蒸着し
た。実施例は、長軸24mm,短軸11mmの楕円状のスポット
を、▲▼の走査幅77cm、105(KW)で投入し、比
較例はほぼ円形で直径12mmの電子ビームを89(KW)投入
し、▲▼に77cm,▲▼に10mm走査の中心を
移動する(▲▼の走査方向を変える時にずらすよ
うにした)走査方法を採用した。
m,▲▼の幅90cmのMgOるつべを配し、30KVの電子
ビームを楕円上に集束した実施例と、電子ビームを円形
に集束した従来例とで、Co−Ni(Co;80wt%)を8×10
-5(Torr)の酸素中で最小入射角46で0.12μm蒸着し
た。実施例は、長軸24mm,短軸11mmの楕円状のスポット
を、▲▼の走査幅77cm、105(KW)で投入し、比
較例はほぼ円形で直径12mmの電子ビームを89(KW)投入
し、▲▼に77cm,▲▼に10mm走査の中心を
移動する(▲▼の走査方向を変える時にずらすよ
うにした)走査方法を採用した。
幅40cm,長手3000mの任意の50点の磁気特性を測定した
ところ、保磁力の平均値()と変移(R)は、実施例
では、=1100(Oe)R=40(Oe)比較例では=1070
(Oe)R=85(Oe)で、ポリエチレンテレフタレートフ
ィルム(厚み10μm)の巻取り速度は実施例が54(m/mi
n)、比較例が41(m/min)で、実施例が優れている。
ところ、保磁力の平均値()と変移(R)は、実施例
では、=1100(Oe)R=40(Oe)比較例では=1070
(Oe)R=85(Oe)で、ポリエチレンテレフタレートフ
ィルム(厚み10μm)の巻取り速度は実施例が54(m/mi
n)、比較例が41(m/min)で、実施例が優れている。
尚上記した実施例は、斜め蒸着についてのべたが、Co
−Cr,Co−Cr−Nb等の垂直磁化膜の場合でも配向性の改
善と蒸着速度の改善が図れることを確認している。
−Cr,Co−Cr−Nb等の垂直磁化膜の場合でも配向性の改
善と蒸着速度の改善が図れることを確認している。
発明の効果 以上のように本発明によれば、蒸着速度と磁気特性配
向性の改善と均一性の確保ができるといったすぐれた効
果がある。
向性の改善と均一性の確保ができるといったすぐれた効
果がある。
第1図は本発明の実施するのに用いた蒸着装置の要部構
成図、第2図は電子ビームの走査説明図である。 1……高分子フィルム、4……円筒キャン、5……耐火
物容器、6……蒸着材料、8……電子ビーム、12……楕
円状電子ビームスポット。
成図、第2図は電子ビームの走査説明図である。 1……高分子フィルム、4……円筒キャン、5……耐火
物容器、6……蒸着材料、8……電子ビーム、12……楕
円状電子ビームスポット。
Claims (1)
- 【請求項1】回転支持体に沿って高分子フィルムを移動
させ、前記高分子フィルムの移動方向と直交する方向に
径大の蒸発源より強磁性金属を蒸発させて得た蒸気流に
よる前記高分子フィルム上に磁気記録層を形成する際、
前記移動方向に長軸をもつ楕円状の電子ビームにより加
熱走査することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62262133A JP2548232B2 (ja) | 1987-10-16 | 1987-10-16 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62262133A JP2548232B2 (ja) | 1987-10-16 | 1987-10-16 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01105330A JPH01105330A (ja) | 1989-04-21 |
JP2548232B2 true JP2548232B2 (ja) | 1996-10-30 |
Family
ID=17371513
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62262133A Expired - Lifetime JP2548232B2 (ja) | 1987-10-16 | 1987-10-16 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2548232B2 (ja) |
-
1987
- 1987-10-16 JP JP62262133A patent/JP2548232B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01105330A (ja) | 1989-04-21 |
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Legal Events
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