JP2563449B2 - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents
磁気記録媒体の製造方法Info
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Landscapes
- Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
- Thin Magnetic Films (AREA)
- Physical Vapour Deposition (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は高密度磁気記録に適する垂直磁気記録用の磁
気記録媒体の製造方法に関する。
気記録媒体の製造方法に関する。
従来の技術 近年、垂直磁気記録は、長手記録にみられるような記
録減磁作用がないため、記録波長を短かくすることが原
理的に有利なため、各方面で積極的に検討され、高分子
フィルム上に連続的にCo−Cr等の垂直磁化膜を良好な特
性で得るための各種の提案がなされている。大別すると
スパッタリング法(例えば、特開昭62−283423号公
報),真空蒸着法(例えば特開昭62−275322号公報)の
2種類がそれぞれの長所,短所がお互いに逆の関係にあ
り、現状では、確立した状態とはいえず検討が続けられ
ている。
録減磁作用がないため、記録波長を短かくすることが原
理的に有利なため、各方面で積極的に検討され、高分子
フィルム上に連続的にCo−Cr等の垂直磁化膜を良好な特
性で得るための各種の提案がなされている。大別すると
スパッタリング法(例えば、特開昭62−283423号公
報),真空蒸着法(例えば特開昭62−275322号公報)の
2種類がそれぞれの長所,短所がお互いに逆の関係にあ
り、現状では、確立した状態とはいえず検討が続けられ
ている。
発明が解決しようとする課題 現在、蒸着速度の大きさから、生産方式としては、真
空蒸着法がスパッタリング法に比較して圧倒的に有利と
考えられているものの、得られる垂直磁化膜の特性が十
分といえないことから改善が望まれていた。
空蒸着法がスパッタリング法に比較して圧倒的に有利と
考えられているものの、得られる垂直磁化膜の特性が十
分といえないことから改善が望まれていた。
本発明は上記した事情に鑑みてなされたもので、特性
の良好な垂直磁化膜を高速で得ることの出来る磁気記録
媒体の製造方法を提供するものである。
の良好な垂直磁化膜を高速で得ることの出来る磁気記録
媒体の製造方法を提供するものである。
課題を解決するための手段 本発明の磁気記録媒体の製造方法は、上記した問題点
を解決するため、酸化物容器内のCo系合金を加熱蒸発さ
せるために用いる電子ビームが高集束部と半集束部とか
ら成るようにしたものである。
を解決するため、酸化物容器内のCo系合金を加熱蒸発さ
せるために用いる電子ビームが高集束部と半集束部とか
ら成るようにしたものである。
作用 本発明の磁気記録媒体の製造方法は上記した構成によ
り、酸化物容器から混入してくる高融点の酸化物や、Co
系合金に含まれる微量の高融点酸化物が、電子ビームを
瞬間に反射したり、時として高融点酸化物が分解して蒸
着膜にとりこまれたりして、蒸着膜の純度,均一性を低
下させることが、半集束部のビームにより、高融点酸化
物が高集束部から遠くへ排斥されることで防止できるの
で、高速で垂直磁化膜の形成ができることになる。
り、酸化物容器から混入してくる高融点の酸化物や、Co
系合金に含まれる微量の高融点酸化物が、電子ビームを
瞬間に反射したり、時として高融点酸化物が分解して蒸
着膜にとりこまれたりして、蒸着膜の純度,均一性を低
下させることが、半集束部のビームにより、高融点酸化
物が高集束部から遠くへ排斥されることで防止できるの
で、高速で垂直磁化膜の形成ができることになる。
実施例 以下、図面を参照しながら本発明の一実施例について
詳しく説明する。
詳しく説明する。
第1図は、本発明を実施するのに用いた蒸着装置の要
部構成図で、第1図で1はポリイミド,ポリアミド,ポ
リエーテルエーテルケトン,ポリフェニレンサルファイ
ド,ポリエチレンテレフタレート等の高分子フィルム
で、必要であれば、微粒子塗布層,下地層等を配したも
のを用いてもよい。2は回転支持体で、加熱,冷却可能
な円筒状のキヤンがよく用いられる。3は巻出し軸、4
は巻取り軸、5はMgO,Al2O3,ZrO2等の酸化物製の蒸発源
容器で6はCo−Cr,Co−Ti,Co−Mo,Co−Ru,Co−Ta,Co−N
i−Cr等のCo系合金から成る蒸着材料で、必要なら二元
蒸発源とし、一方を酸化物容器、一方を水冷銅ハースと
してもよくその場合、本発明の要件は酸化物容器に適用
されるものである。7は電子ビームで、本発明は第2図
に一例の電流密度を示したように、第2図(a)のよう
に高集束部8と半集束部9とからなる電子ビームにより
加熱蒸発させるものである。第2図(b)は比較例で従
来用いられている高集束型の電子ビームの例である。
部構成図で、第1図で1はポリイミド,ポリアミド,ポ
リエーテルエーテルケトン,ポリフェニレンサルファイ
ド,ポリエチレンテレフタレート等の高分子フィルム
で、必要であれば、微粒子塗布層,下地層等を配したも
のを用いてもよい。2は回転支持体で、加熱,冷却可能
な円筒状のキヤンがよく用いられる。3は巻出し軸、4
は巻取り軸、5はMgO,Al2O3,ZrO2等の酸化物製の蒸発源
容器で6はCo−Cr,Co−Ti,Co−Mo,Co−Ru,Co−Ta,Co−N
i−Cr等のCo系合金から成る蒸着材料で、必要なら二元
蒸発源とし、一方を酸化物容器、一方を水冷銅ハースと
してもよくその場合、本発明の要件は酸化物容器に適用
されるものである。7は電子ビームで、本発明は第2図
に一例の電流密度を示したように、第2図(a)のよう
に高集束部8と半集束部9とからなる電子ビームにより
加熱蒸発させるものである。第2図(b)は比較例で従
来用いられている高集束型の電子ビームの例である。
第2図で縦軸は電流密度を規格化した値で、横軸はス
ポット径方向の位置を示している。第2図(a)に示し
た電子ビームの高集束部と半集束部の形成は、電子銃の
カソード形状、又はカソードを衝撃する電子ビームのパ
ワー分布の形状により制御できるもので、高集束部の径
はこの場合I/IOが0.5としたが、I/IOが0.6から0.2が好
ましい。半集束部の径は、高集束部の径の倍以上が好ま
しいが、極端に電流密度が下がると、高融点酸化物を排
斥する効果が弱まることから、径は2倍から4倍が好ま
しい。
ポット径方向の位置を示している。第2図(a)に示し
た電子ビームの高集束部と半集束部の形成は、電子銃の
カソード形状、又はカソードを衝撃する電子ビームのパ
ワー分布の形状により制御できるもので、高集束部の径
はこの場合I/IOが0.5としたが、I/IOが0.6から0.2が好
ましい。半集束部の径は、高集束部の径の倍以上が好ま
しいが、極端に電流密度が下がると、高融点酸化物を排
斥する効果が弱まることから、径は2倍から4倍が好ま
しい。
以下、更に具体的に本発明の実施例について比較例と
の対比で説明する。厚み10μmのポリイミドフィルムを
用い、直径50cmで200℃に保った円筒キャンに沿わせ
て、入射角10度以内の垂直蒸着によりCo−Cr(Cr 20.2w
t%)垂直磁化膜を0.15μm形成し、更にその上にパー
フルオロカルボン酸として市販のデュポン社製のKRYTOX
157 FS−Mを60Å塗布し、8ミリ幅の磁気テープに加
工した。
の対比で説明する。厚み10μmのポリイミドフィルムを
用い、直径50cmで200℃に保った円筒キャンに沿わせ
て、入射角10度以内の垂直蒸着によりCo−Cr(Cr 20.2w
t%)垂直磁化膜を0.15μm形成し、更にその上にパー
フルオロカルボン酸として市販のデュポン社製のKRYTOX
157 FS−Mを60Å塗布し、8ミリ幅の磁気テープに加
工した。
実施例,比較例共50cm幅,2500m蒸着で行った。実施例
はMgO容器を用いCo−Crを30KV,65KWの電子ビームで高集
束部の径が9mm,半集束部の径が32mmで走査し、比較例は
30KV,60KWの電子ビームでスポット径は9mmである。
はMgO容器を用いCo−Crを30KV,65KWの電子ビームで高集
束部の径が9mm,半集束部の径が32mmで走査し、比較例は
30KV,60KWの電子ビームでスポット径は9mmである。
得られたテープから任意の30巻を選び、ギャップ長0.
19μmのアモルファスヘッドを搭載した改造8ミリビデ
オによりホワイトピーク0.33μm,帯域8(MHz)のC/Nを
測定した。実施例の1巻をO(dB)として相対比較した
結果、実施例の30巻は平均C/Nが+0.2(dB)で−0.3〜
+0.3(dB)の範囲内に入っていたが、比較例は平均C/N
が−0.9(dB)で−1.9(dB)〜−0.1(dB)とバラツキ
が大きかった。この傾向はMgO容器の使用回数が多くな
る程顕著であった。
19μmのアモルファスヘッドを搭載した改造8ミリビデ
オによりホワイトピーク0.33μm,帯域8(MHz)のC/Nを
測定した。実施例の1巻をO(dB)として相対比較した
結果、実施例の30巻は平均C/Nが+0.2(dB)で−0.3〜
+0.3(dB)の範囲内に入っていたが、比較例は平均C/N
が−0.9(dB)で−1.9(dB)〜−0.1(dB)とバラツキ
が大きかった。この傾向はMgO容器の使用回数が多くな
る程顕著であった。
発明の効果 以上のように本発明によれば、性能の良い垂直磁化膜
を高速で製造できるといったすぐれた効果がある。
を高速で製造できるといったすぐれた効果がある。
第1図は本発明の実施例に用いた蒸着装置の要部構成
図、第2図は本発明における電子ビームの条件説明図で
ある。 1……高分子フィルム、2……回転支持体、5……酸化
物容器、6……Co系合金材料、7……電子ビーム、8…
…高集束部、9……半集束部。
図、第2図は本発明における電子ビームの条件説明図で
ある。 1……高分子フィルム、2……回転支持体、5……酸化
物容器、6……Co系合金材料、7……電子ビーム、8…
…高集束部、9……半集束部。
Claims (1)
- 【請求項1】移動する高分子フィルムにCo系合金蒸気流
を差し向けて垂直磁化膜を形成する際、酸化物容器内の
Co系合金を加熱蒸発させるために照射する電子ビームが
高集束部と半集速部から成ることを特徴とする磁気記録
媒体の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63054231A JP2563449B2 (ja) | 1988-03-08 | 1988-03-08 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63054231A JP2563449B2 (ja) | 1988-03-08 | 1988-03-08 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01227222A JPH01227222A (ja) | 1989-09-11 |
| JP2563449B2 true JP2563449B2 (ja) | 1996-12-11 |
Family
ID=12964767
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63054231A Expired - Lifetime JP2563449B2 (ja) | 1988-03-08 | 1988-03-08 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2563449B2 (ja) |
-
1988
- 1988-03-08 JP JP63054231A patent/JP2563449B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01227222A (ja) | 1989-09-11 |
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