JP2563425B2 - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents
磁気記録媒体の製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、高密度磁気記録に適する強磁性金属薄膜を
磁気記録層とする磁気記録媒体の製造方法に関する。
磁気記録層とする磁気記録媒体の製造方法に関する。
従来の技術 高分子フィルム上に直接又は、下地層を介して、電子
ビーム蒸着法で、Co−Niを針め蒸着した、いわゆる蒸着
テープは、蒸着時に酸素ガスを導入することで、電磁変
換特性,耐久性,耐食性の向上をはかっている〔例え
ば、外国論文誌、アイイーイーイー トランザクション
ズ オン マグネティクス(IEEE TRANSACTIONS ON MAG
NETICS)vol.MAG−20、No.5 P.P.824−826(1984)参
照〕。更に耐久性の向上をはかる有効な手段は磁気記録
層の微細凹凸化である〔同論文誌、vol MAG−21、No.
5、P.P.1524〜1526(1985)参照〕が加えて、保護膜,
潤滑剤との多くの組み合わせも提案され、とりわけ、ダ
イアモンド状硬質炭素薄膜(以下、D.L.C.膜と記す)の
保護性が注目されている〔電子通信学会、磁気記録研究
会資料、MR85−56(1986)参照〕。
ビーム蒸着法で、Co−Niを針め蒸着した、いわゆる蒸着
テープは、蒸着時に酸素ガスを導入することで、電磁変
換特性,耐久性,耐食性の向上をはかっている〔例え
ば、外国論文誌、アイイーイーイー トランザクション
ズ オン マグネティクス(IEEE TRANSACTIONS ON MAG
NETICS)vol.MAG−20、No.5 P.P.824−826(1984)参
照〕。更に耐久性の向上をはかる有効な手段は磁気記録
層の微細凹凸化である〔同論文誌、vol MAG−21、No.
5、P.P.1524〜1526(1985)参照〕が加えて、保護膜,
潤滑剤との多くの組み合わせも提案され、とりわけ、ダ
イアモンド状硬質炭素薄膜(以下、D.L.C.膜と記す)の
保護性が注目されている〔電子通信学会、磁気記録研究
会資料、MR85−56(1986)参照〕。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、D.L.C.膜をスパッタリング法,化学気
相蒸着法,プラズマ化学気相蒸着法等で強磁性金属薄膜
を形成し、溶液塗布法で脂肪酸,パーフルオロカルボン
酸,パーフルオロポリエーテル等の潤滑剤を配すること
で製造される磁気記録媒体は耐久性は良好であるが、ス
ペーシング損失が短波長域で大きくなることから改善が
望まれていた。本発明は上記した事情に鑑みなされたも
ので短波長C/Nの優れた磁気記録媒体の製造方法を提供
するものである。
相蒸着法,プラズマ化学気相蒸着法等で強磁性金属薄膜
を形成し、溶液塗布法で脂肪酸,パーフルオロカルボン
酸,パーフルオロポリエーテル等の潤滑剤を配すること
で製造される磁気記録媒体は耐久性は良好であるが、ス
ペーシング損失が短波長域で大きくなることから改善が
望まれていた。本発明は上記した事情に鑑みなされたも
ので短波長C/Nの優れた磁気記録媒体の製造方法を提供
するものである。
課題を解決するための手段 上記した問題点を解決するため本発明の磁気記録媒体
の製造方法は、強磁性金属薄膜上にボロン,チタン,シ
リコンのいずれかを含む硬質炭素薄膜を形成した後、連
続して真空蒸着法にて反応基を有する潤滑剤を配するよ
うにしたものである。
の製造方法は、強磁性金属薄膜上にボロン,チタン,シ
リコンのいずれかを含む硬質炭素薄膜を形成した後、連
続して真空蒸着法にて反応基を有する潤滑剤を配するよ
うにしたものである。
作用 本発明の磁気記録媒体の製造方法は上記した構成によ
り、潤滑剤が硬質炭素薄膜の一部と強固に反応し、硬質
炭素薄膜を薄くしても、応力集中を防ぐので、保護効果
を十分得られるので、スペーシング損失の小さい磁気記
録媒体を与えることができる。
り、潤滑剤が硬質炭素薄膜の一部と強固に反応し、硬質
炭素薄膜を薄くしても、応力集中を防ぐので、保護効果
を十分得られるので、スペーシング損失の小さい磁気記
録媒体を与えることができる。
実施例 以下、図面を参照しながら本発明の磁気記録媒体の製
造方法について説明する。図は本発明を実施するのに用
いた磁気記録媒体の製造装置の要部構成図である。図で
1はポリエチレンテレフタレートフィルム,ポリフェニ
レンサルファイドフィルム等の高分子フィルム又は、必
要に応じて下塗り層を配した高分子フィルム上に、高周
波スパッタリング法,電子ビーム蒸着法等によりCo−C
r,Co−Ti,Co−Mo,Co−Ni,Co−Ni−O等の強磁性金属薄
膜を形成したもので、ここでは処理基板と呼ぶ。尚、該
強磁性金属薄膜の形成と、これからのべる処理を同じ真
空容器内で行うようにしてもよいのは勿論であるがここ
では、別に製造した例でのべる。2は送り出し軸、3は
巻取り軸で、4は反応管で、石英管で構成し、ガス導入
孔5を配し、内部に加速電極6、外部に高周波コイル7
を配し、プラズマを発生できるようにした。8は潤滑剤
蒸発源で加熱法は、熱媒循環をはじめ、傍熱,直接加熱
いずれの加熱手段でもよい。9は防着マスクで、10は真
空容器、11は真空排気系、12は回転支持体である。
造方法について説明する。図は本発明を実施するのに用
いた磁気記録媒体の製造装置の要部構成図である。図で
1はポリエチレンテレフタレートフィルム,ポリフェニ
レンサルファイドフィルム等の高分子フィルム又は、必
要に応じて下塗り層を配した高分子フィルム上に、高周
波スパッタリング法,電子ビーム蒸着法等によりCo−C
r,Co−Ti,Co−Mo,Co−Ni,Co−Ni−O等の強磁性金属薄
膜を形成したもので、ここでは処理基板と呼ぶ。尚、該
強磁性金属薄膜の形成と、これからのべる処理を同じ真
空容器内で行うようにしてもよいのは勿論であるがここ
では、別に製造した例でのべる。2は送り出し軸、3は
巻取り軸で、4は反応管で、石英管で構成し、ガス導入
孔5を配し、内部に加速電極6、外部に高周波コイル7
を配し、プラズマを発生できるようにした。8は潤滑剤
蒸発源で加熱法は、熱媒循環をはじめ、傍熱,直接加熱
いずれの加熱手段でもよい。9は防着マスクで、10は真
空容器、11は真空排気系、12は回転支持体である。
図の装置で、直径50cmの回転支持体に沿わせて、厚み
10μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に直径
100ÅのAl2O3微粒子を10ケ/(μm)2配した上で、Co
−Ni(N:20wt%)を5×10-5(Torr)の酸素中で電子ビ
ーム蒸着を最小入射角40度で行い0.1μmの強磁性金属
薄膜を配した処理基板を、6m/minで巻き取りながら、CH
4ガスを1.2/min、B2H6ガスを0.04/min導入し13.56M
Hz、1.2KWの高周波により、Bを含むダイアモンド状硬
質炭素薄膜を360vの直流加速条件で80Å形成し、次に、
パーフルオロステアリン酸を4×10-5(Torr)の真空中
で80Å真空蒸着し8ミリ幅の磁気テープとした。一方比
較例は、CH4ガスを1.2(/min)導入し、13.56(MH
z)、1.4KWの高周波を印加し、加速電圧390vでダイアモ
ンド状硬質炭素薄膜を150Å配し、その上にパーフルオ
ロステアリン酸を80Å真空蒸着し、8ミリ幅の磁気テー
プとした。両者のテープを改造した8ミリビデオによ
り、ギャップ長0.23μmのメタルインギャップ型のアモ
ルファスヘッドにより、輝度信号の周波数を50%増加さ
せた広帯域条件でのC/Nとスチル特性を比較した。実施
例は初期値のC/Nが比較例より2.3(dB)良好であった。
又、40℃80%RHでくり返し記録再生を行った時、50回目
の再生出力にジッター成分が比較例では画面に影響が現
われたが、実施例は、150回目の再生出力にもジッター
成分がみられず安定していた。20℃15%RHでのスチル特
性は実施例も比較例もほぼ同程度の耐久性を示した。即
ち、15分で出力が0.6〜1(dB)低下し、30分で1.1〜1.
4(dB)出力が低下する程度で良好であった。
10μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に直径
100ÅのAl2O3微粒子を10ケ/(μm)2配した上で、Co
−Ni(N:20wt%)を5×10-5(Torr)の酸素中で電子ビ
ーム蒸着を最小入射角40度で行い0.1μmの強磁性金属
薄膜を配した処理基板を、6m/minで巻き取りながら、CH
4ガスを1.2/min、B2H6ガスを0.04/min導入し13.56M
Hz、1.2KWの高周波により、Bを含むダイアモンド状硬
質炭素薄膜を360vの直流加速条件で80Å形成し、次に、
パーフルオロステアリン酸を4×10-5(Torr)の真空中
で80Å真空蒸着し8ミリ幅の磁気テープとした。一方比
較例は、CH4ガスを1.2(/min)導入し、13.56(MH
z)、1.4KWの高周波を印加し、加速電圧390vでダイアモ
ンド状硬質炭素薄膜を150Å配し、その上にパーフルオ
ロステアリン酸を80Å真空蒸着し、8ミリ幅の磁気テー
プとした。両者のテープを改造した8ミリビデオによ
り、ギャップ長0.23μmのメタルインギャップ型のアモ
ルファスヘッドにより、輝度信号の周波数を50%増加さ
せた広帯域条件でのC/Nとスチル特性を比較した。実施
例は初期値のC/Nが比較例より2.3(dB)良好であった。
又、40℃80%RHでくり返し記録再生を行った時、50回目
の再生出力にジッター成分が比較例では画面に影響が現
われたが、実施例は、150回目の再生出力にもジッター
成分がみられず安定していた。20℃15%RHでのスチル特
性は実施例も比較例もほぼ同程度の耐久性を示した。即
ち、15分で出力が0.6〜1(dB)低下し、30分で1.1〜1.
4(dB)出力が低下する程度で良好であった。
他に、Ti,Siの塩化物のガスを用いてTi,Siを含むダイ
アモンド状硬質炭素薄膜を形成し、スルフォン酸,脂肪
酸等の反応基を有する潤滑剤を真空蒸着してもよい。
尚、Si,Ti,BはCに対し原子%で3%〜15%程度含むの
が適当である。
アモンド状硬質炭素薄膜を形成し、スルフォン酸,脂肪
酸等の反応基を有する潤滑剤を真空蒸着してもよい。
尚、Si,Ti,BはCに対し原子%で3%〜15%程度含むの
が適当である。
発明の効果 以上のように本発明によれば、短波長域で優れたC/N
と耐久性を有する磁気記録媒体を製造することができる
といったすぐれた効果がある。
と耐久性を有する磁気記録媒体を製造することができる
といったすぐれた効果がある。
図は本発明を実施するのに用いた磁気記録媒体の製造装
置の要部構成図である。 1……処理基板、4……反応管、7……高周波コイル、
8……潤滑剤蒸発源。
置の要部構成図である。 1……処理基板、4……反応管、7……高周波コイル、
8……潤滑剤蒸発源。
Claims (1)
- 【請求項1】強磁性金属薄膜上にボロン又はチタン又は
シリコンを含む硬質炭素薄膜を形成した後、連続して真
空蒸着法にて反応基を有する潤滑剤を配することを特徴
とする磁気記録媒体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP870388A JP2563425B2 (ja) | 1988-01-19 | 1988-01-19 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP870388A JP2563425B2 (ja) | 1988-01-19 | 1988-01-19 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01184722A JPH01184722A (ja) | 1989-07-24 |
JP2563425B2 true JP2563425B2 (ja) | 1996-12-11 |
Family
ID=11700297
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP870388A Expired - Fee Related JP2563425B2 (ja) | 1988-01-19 | 1988-01-19 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2563425B2 (ja) |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01286113A (ja) * | 1988-05-13 | 1989-11-17 | Hitachi Ltd | 磁気ディスク及びその製造方法 |
JP2774149B2 (ja) * | 1989-06-22 | 1998-07-09 | 株式会社日立製作所 | 磁気記録媒体及びその製造方法 |
JPH0833996B2 (ja) * | 1989-09-26 | 1996-03-29 | 松下電器産業株式会社 | 磁気記録媒体の製造方法 |
JPH0467431A (ja) * | 1990-07-06 | 1992-03-03 | Kubota Corp | 磁気記録媒体の保護潤滑膜形成方法 |
DE69322907T2 (de) * | 1992-07-24 | 1999-05-27 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd., Kadoma, Osaka | Magnetischer Aufzeichnungsträger und sein Herstellungsverfahren |
US6835523B1 (en) * | 1993-05-09 | 2004-12-28 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Apparatus for fabricating coating and method of fabricating the coating |
US5932302A (en) | 1993-07-20 | 1999-08-03 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Method for fabricating with ultrasonic vibration a carbon coating |
US5589263A (en) * | 1993-12-28 | 1996-12-31 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Magnetic recording medium having a ferromagnetic metal thin film, a dry etched layer, a carbonaceous film, and a lubricant film |
JP2006028273A (ja) * | 2004-07-13 | 2006-02-02 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 炭化水素系有機薄膜からなる潤滑剤及び潤滑方法 |
-
1988
- 1988-01-19 JP JP870388A patent/JP2563425B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01184722A (ja) | 1989-07-24 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |