JP2548020Y2 - Pc鋼材の配設構造 - Google Patents

Pc鋼材の配設構造

Info

Publication number
JP2548020Y2
JP2548020Y2 JP1989133094U JP13309489U JP2548020Y2 JP 2548020 Y2 JP2548020 Y2 JP 2548020Y2 JP 1989133094 U JP1989133094 U JP 1989133094U JP 13309489 U JP13309489 U JP 13309489U JP 2548020 Y2 JP2548020 Y2 JP 2548020Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel material
duct
steel
low
friction material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1989133094U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0371015U (ja
Inventor
潤 野村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Obayashi Corp
Original Assignee
Obayashi Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Obayashi Corp filed Critical Obayashi Corp
Priority to JP1989133094U priority Critical patent/JP2548020Y2/ja
Publication of JPH0371015U publication Critical patent/JPH0371015U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2548020Y2 publication Critical patent/JP2548020Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Reinforcement Elements For Buildings (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 この考案は、プレストレスを導入するためにコンクリ
ート体内に形成されたダクト内に挿入され、かつ緊張さ
れるPC鋼材の配設構造に関する。
《従来の技術》 従来、いわゆるプレストレスコンクリートにおいて
は、当該コンクリート体内にダクトを形成し、そのダク
ト内にPC鋼材を挿入し、かつそれを緊張させることによ
りプレストレスを導入しており、そうしたPC鋼材の配設
構造は、例えば特開昭57-150517号公報や特開昭59-8711
1号公報などに開示されており、すでに公知である。
《考案が解決しようとする課題》 しかしながらそうした従来構造では、PC鋼材がコンク
リート地肌のダクト内面に接触して両者間に大きな摩擦
力が発生し、PC鋼材の緊張力に損失をきたすという問題
があり、この結果十分なプレストレスを確保できなくな
るという問題があった。
このため、従来ではPC鋼材を十分に緊張するために多
数のジャッキを用意したり、場合によってはPC鋼材の使
用本数を増加させなければならなかった。また、PC鋼材
の使用本数を増加させるとダクトも大径になり、この面
からも工費や工期が増大し、さらにPC鋼材の収納状態も
悪化するなどの問題もあった。
一方、摩擦抵抗のため、PC鋼材の挿入がしずらく、施
工性が悪いという不都合もあった。
この考案は、上記のような背景に鑑みてなされたもの
であり、PC鋼材とダクト内面間の摩擦抵抗を低減でき、
これによりプレストレスの損失低減化を図れ、しかも施
工性を向上できるPC鋼材の配設構造を提供することをそ
の目的とする。
《課題を解決するための手段》 上記目的を達成するため、この考案に係るPC鋼材の配
設構造にあっては、コンクリート体内に形成されたダク
ト内に挿入されて、プレストレス導入のため緊張される
PC鋼材の配設構造において、上記PC鋼材に帯状の低摩擦
材を、該低摩擦材と前記PC鋼材との間、及び該低摩擦材
と前記ダクト内周面との間に間隙が確保されるように緩
やかに筒体状に巻き付けるとともに、該PC鋼材の長さ方
向に沿って相互に間隔をあけて複数個各々分離独立して
設け、該各間隙に未硬化状態の高分子樹脂をそれぞれ注
入したことを特徴とする。
《作用》 以上のように構成すると、PC鋼材においては、低摩擦
材を緩やかに巻き付けたため、低摩擦材を巻き付けた部
位の外径が低摩擦材の厚さの分だけ他の部位よりも太く
なる。このためPC鋼材は、ダクト内面と直接接触せず
に、低摩擦材がダクト内面に当接することとなる。ま
た、この低摩擦材は、低摩擦材とダクト内周面との間に
間隙が確保されるように緩やかに巻き付けられているた
め、低摩擦材とダクト内周面との摩擦が小さくなり、挿
入あるいは緊張の際に摩擦抵抗が低減する。
特に、PC鋼材に低摩擦材は、低摩擦材とPC鋼材との間
に間隙が確保されるように緩やかに巻き付けたことによ
って、低摩擦材とPC鋼材との間の摩擦をも低減すること
ができ、PC鋼材を緊張する際、緊張力の損失をより確実
に低減することができる。
これらの結果、低摩擦材は、PC鋼材に対して摺動する
ことができ、PC鋼材をダクトへ挿入した際に低摩擦材が
ダクトの内面に衝突したとき、その衝撃を緩和すること
ができ、ダクト内面の損傷を防止することができる。
また、未硬化状態の高分子樹脂は、低摩擦材とPC鋼材
との間、及び低摩擦材とダクト内周面との間に介在して
潤滑剤となるので、摩擦抵抗が低減することとなり、当
該高分子樹脂の硬化後は、付着面が多くなるので強固な
定着となる。特に、PC鋼材に帯状の低摩擦材を筒体状に
巻き付けたことによって、低摩擦材とPC鋼材との間、及
び低摩擦材とダクト内周面との間の各間隙に未硬化状態
の高分子樹脂が注入されたときに、この未硬化状態の高
分子樹脂は、筒体状の低摩擦材の内周面とPC鋼材の外周
面との間、または筒体状の低摩擦材の外周面とダクトの
内周面との間という、いわゆる相対向した一対の対向面
間に挟み込まれるので、その間隙内において良好に保持
されることとなる。これにより、低摩擦材とPC鋼材との
間または低摩擦材とダクト内周面との間には、優れた潤
滑性をもたらすことができ、PC鋼材の緊張の際などには
高い摩擦低減効果を確保することができる。また、前記
低摩擦材がPC鋼材に沿って相互に間隔をあけて複数個分
離独立して設けることで、低摩擦材の相互間隔を適宜調
節して、効率的な摩擦低減を行うことができ、経済性に
優れている。
《実施例》 以下、この考案の実施例を添付図面を参照しながら説
明する。
第1図は、本考案によるPC鋼材の配設構造の好適な一
実施例の適用を示す斜視図である。
同図において、1はプレストレスが導入されるコンク
リート体である。
そのダクト2は、いわゆるシースレスダクトに構成さ
れる。そしてダクト2内に、本考案にかかるPC鋼材3が
挿入され、かつ緊張される。これにより、コンクリート
1にプレストレスが導入されることとなる。
さて、第2図は、第1図に示すPC鋼材をII-II矢視し
た断面図である。また第3図は、PC鋼材をコンクリート
体1内のダクト2内に配設した状態を示す断面図であ
る。
PC鋼材3は、多数のストランド4を結束して構成され
ており、第2図にも示すように、低摩擦材で成る所定幅
の帯5が予め所定間隔毎に分離独立して、かつ帯5とPC
鋼材3との間、及び帯5とダクト2内周面との間に間隙
が確保されるように緩やかに筒体状に巻き付けられる。
この帯5は、テフロン樹脂,フッ素樹脂,ポリエチレン
樹脂等、摩擦の小さい高分子樹脂などで形成される。
また、ダクト2の内側には、第3図に示すように、高
分子樹脂6が注入されて充満される。この高分子樹脂6
は、エポキシ樹脂などの熱硬化性の高分子樹脂で、未硬
化状態のものがPC鋼材3の緊張前に注入される。これに
より、第2図に示すようにPC鋼材3に巻付けた帯5の内
側にも含浸され、かつPC鋼材3を成すストランド4相互
間にも含浸される。
すなわち本実施例は、コンクリート体1内に形成され
たダクト2内に挿入されて、プレストレス導入のため緊
張されるPC鋼材3の配設構造において、そのPC鋼材3
に、低摩擦材である高分子樹脂などの帯5を、所定間隔
毎に巻付けて複数備えて構成されたものであり、このよ
うな構成によれば、PC鋼材3においては、帯5を巻付け
た部位の外径が巻付けた低摩擦材の厚さ分だけ他の部位
よりも太くすることができる。
このためPC鋼材3は、ダクト2内面と直接接触せず
に、所定間隔毎に巻付けた帯5がダクト2内面に当接す
ることとなり、その帯5の摩擦が小さいので、挿入ある
いは緊張の際は摩擦抵抗が従来よりも格段に低減する。
また、PC鋼材3に、帯5を、これとPC鋼材3との間、
及び帯5とダクト2内周面との間に間隙が確保されるよ
うに緩やかに巻き付けたことによって、帯5とPC鋼材3
との間の摩擦をも低減することができ、PC鋼材3を緊張
する際、緊張力の損失をより確実に低減することができ
る。
さらに、これらに加えて、PC鋼材3の緊張前に、帯5
とPC鋼材3との間、または帯5とダクト2内周面との間
の各間隙に未硬化状態の高分子樹脂6を注入することに
よって、注入された未硬化状態の高分子樹脂6は各間隙
内に介在して潤滑剤となる。特に、帯5は筒体状に巻き
付けられているので、帯5とPC鋼材3との間、及び帯5
とダクト2内周面との間の各間隙に未硬化状態の高分子
樹脂6が注入されたときに、この未硬化状態の高分子樹
脂6は、筒体状の帯5の内周面とPC鋼材3の外周面との
間、または筒体状の帯の外周面とダクト2の内周面との
間という、いわゆる相対向した一対の対向面間に挟み込
まれるので、その間隙内において良好に保持されること
となる。これにより、帯5とPC鋼材3との間または帯5
とダクト2内周面との間では、注入された未硬化状態の
高分子樹脂6が各間に介在して潤滑剤となるので、優れ
た潤滑性をもたらすことができ、PC鋼材3の緊張の際な
どには高い摩擦低減効果を確保することができる。
したがって、摩擦抵抗がさらに低減することとなり、
緊張力の損失を最小限に抑えつつPC鋼材3を配設でき、
これによりプレストレスの損失を低減化できる。
また、帯5をPC鋼材3に緩やかに巻き付けただけの簡
単な構成であり、PC鋼材3の挿入も、帯5の巻付けによ
る上述の摩擦抵抗の低減効果があるので容易に行なえ、
したがって施工性が良い。
また、帯5は、PC鋼材3にダクト2内周面との間に間
隙が確保されるように緩やかに巻き付けられているた
め、PC鋼材3に対して摺動することができ、PC鋼材3を
ダクト2内へ挿入した際に帯5がダクト2の内面に衝突
したとき、その衝撃を緩和することができ、ダクト2内
面の損傷を防止することができる。
また、帯5がPC鋼材3に沿って相互に間隔をあけて複
数個分離独立して設けることで、帯5の相互間隔を適宜
調節して、効率的な摩擦低減を行うことができ、経済性
に優れている。
そして、当該高分子樹脂6の硬化後は、付着面が多く
なるので強固な定着となる。
ところで第4図は、本考案の他の実施例における第3
図と同様な状態を示す断面図である。そして、第5図は
第4図に示すPC鋼材をV-V矢視した断面図である。前述
した実施例ではダクト2をシースレスダクトとしたが、
これに限定されるものではない。つまり本実施例では、
ダクト内側には、スパイラルシース20が嵌装されてお
り、このように適宜変更しても良い。
《考案の効果》 以上実施例で詳細に説明したように、この考案にかか
るPC鋼材の配設構造によれば、PC鋼材は、ダクト内面と
直接接触せずに、PC鋼材に、低摩擦材とダクト内周面と
の間に間隙が確保されるように緩やかに巻き付けた低摩
擦材がダクト内面に当接することとなるので、挿入ある
いは緊張の際は摩擦抵抗が従来に比して格段に低減す
る。すなわち、摩擦抵抗を低減できるのでプレストレス
の損失を低減化することができる。
特に、PC鋼材に低摩擦材を、低摩擦材とPC鋼材との間
に間隙が確保されるように緩やかに巻き付けたことによ
って、低摩擦材とPC鋼材との間の摩擦をも低減すること
ができ、PC鋼材を緊張する際、緊張力の損失をより確実
に低減することができる。
これらの結果、低摩擦材は、PC鋼材に緩やかに巻き付
けられているため、PC鋼材に対して摺動することがで
き、PC鋼材をダクトへ挿入した際に低摩擦材がダクトの
内面に衝突したとき、その衝撃を緩和することができ、
ダクト内面の損傷を防止することができる。
また、前記低摩擦材がPC鋼材に沿って相互に間隔をあ
けて複数個分離独立して設けることで、低摩擦材の相互
間隔を適宜調節して、効率的な摩擦低減を行うことがで
き、経済性に優れている。
一方、注入された未硬化状態の高分子樹脂は低摩擦材
とダクト内面間にも介在して潤滑剤となるので、摩擦抵
抗がさらに低減されることになる。特に、帯状の低摩擦
材がPC鋼材に筒体状に巻き付けられていることによっ
て、低摩擦材とPC鋼材との間、及び低摩擦材とダクト内
周面との間の各間隙に未硬化状態の高分子樹脂が注入さ
れたときに、この未硬化状態の高分子樹脂は、筒体状の
低摩擦材の内周面とPC鋼材の外周面との間、または筒体
状の低摩擦材の外周面とダクトの内周面との間という、
いわゆる相対向した一対の対向面間に挟み込まれるの
で、その間隙内において良好に保持されることとなる。
これにより、低摩擦材とPC鋼材との間または低摩擦材と
ダクト内周面との間には、優れた潤滑性をもたらすこと
ができ、PC鋼材の緊張の際などには高い摩擦低減効果を
確保することができる。そして、当該高分子樹脂の硬化
後は、付着面が多くなるので強固な定着となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例を示す斜視図、第2図は第1
図のII-II矢視断面図、第3図は要部拡大断面図、第4
図は本考案の他の実施例を示す要部断面図、第5図は第
4図のV-V矢視断面図である。 1……コンクリート体、2……ダクト、3……PC鋼材、
5……低摩擦材(帯)、6……高分子樹脂、20……ダク
ト(スパイラルシース)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】コンクリート体内に形成されたダクト内に
    挿入されて、プレストレス導入のため緊張されるPC鋼材
    の配設構造において、上記PC鋼材に帯状の低摩擦材を、
    該低摩擦材と前記PC鋼材との間、及び該低摩擦材と前記
    ダクト内周面との間に間隙が確保されるように緩やかに
    筒体状に巻き付けるとともに、該PC鋼材の長さ方向に沿
    って相互に間隔をあけて複数個各々分離独立して設け、
    該各間隙に未硬化状態の高分子樹脂をそれぞれ注入した
    ことを特徴とするPC鋼材の配設構造。
JP1989133094U 1989-11-17 1989-11-17 Pc鋼材の配設構造 Expired - Lifetime JP2548020Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1989133094U JP2548020Y2 (ja) 1989-11-17 1989-11-17 Pc鋼材の配設構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1989133094U JP2548020Y2 (ja) 1989-11-17 1989-11-17 Pc鋼材の配設構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0371015U JPH0371015U (ja) 1991-07-17
JP2548020Y2 true JP2548020Y2 (ja) 1997-09-17

Family

ID=31680510

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1989133094U Expired - Lifetime JP2548020Y2 (ja) 1989-11-17 1989-11-17 Pc鋼材の配設構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2548020Y2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4124034Y1 (ja) * 1966-05-20 1966-12-07
JPS5638746A (en) * 1979-09-05 1981-04-14 Toshiba Corp Manufacture of implosion-proof cathode-ray tube
JPS6017450U (ja) * 1983-07-13 1985-02-06 京都電子工業株式会社 熱伝導率測定装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0371015U (ja) 1991-07-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR960032843A (ko) 코일용 권선재 및 그 제조방법
US3060640A (en) Cables for prestressing concrete
JP2548020Y2 (ja) Pc鋼材の配設構造
JPS6116170A (ja) 分岐部を有する繊維強化樹脂構造体
JP4395112B2 (ja) Pc鋼材の直接埋設接続方法及び拘束力緩和機能を備える接続部構造
JP3073347B2 (ja) 弾性クローラ用芯金及び弾性クローラ
JPH02115438A (ja) 繊維質棒状構造用材料用固定具
JPS6010968B2 (ja) スチ−ルコ−ドコンベヤベルト
JP2001311259A (ja) 緊張材および緊張ケーブル
JPS599408Y2 (ja) 磁気ヘッド
JPH04203057A (ja) 帯板状テンドン用シース装置
JPS5930248B2 (ja) 光ケ−ブルの接続部
JPH0737291Y2 (ja) 変圧器円筒巻線
JP3205406U (ja) Pc鋼材保護用シース
JP2794035B2 (ja) マグネットに樹脂含浸用クロスを巻付ける方法
JP2587923Y2 (ja) 結束体切断用スペーサ
JPH06275429A (ja) レーストラック型超電導マグネット
JP2637323B2 (ja) 巻線型抵抗電線の製造方法
JPH027918Y2 (ja)
JPH029462Y2 (ja)
JPS5911608A (ja) 空心リアクトル
JPS6396611A (ja) 防水形光ケ−ブル
JPH045505Y2 (ja)
JPS61144436A (ja) Frpテ−パ−板ばね
JP2007178575A (ja) 光ケーブル

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111108

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees