JP2637323B2 - 巻線型抵抗電線の製造方法 - Google Patents

巻線型抵抗電線の製造方法

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JP2637323B2
JP2637323B2 JP29138391A JP29138391A JP2637323B2 JP 2637323 B2 JP2637323 B2 JP 2637323B2 JP 29138391 A JP29138391 A JP 29138391A JP 29138391 A JP29138391 A JP 29138391A JP 2637323 B2 JP2637323 B2 JP 2637323B2
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吉美 湯川
稔雄 稲田
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Yazaki Corp
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Yazaki Sogyo KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の点火系に使用
される雑音防止用巻線型抵抗電線の製造方法に係り、金
属巻線のずれやほつれを防止したものである。
【0002】
【従来の技術】図7は、特開平3−70416号公報に
記載された巻線型抵抗電線の端末処理方法、図8は、端
末処理された巻線型抵抗電線を示すものである。該巻線
型抵抗電線20は、フェライトを含有するゴム製の巻芯
21にニクロム等の高抵抗金属線22を螺旋状に捲回し
て巻線導体23を形成させると共に、該巻線導体23上
に絶縁ゴム層24、編組シールド25、外被26を順次
被覆させてなるものであり、端末接続のために上記被覆
層24〜26を皮剥きして巻線導体23の端末部を露出
させ、その先端23aを端末処理装置27のプレス28
で強圧することにより、金属巻線22のほつれを防止さ
せるものである。
【0003】しかしながら、上記従来の方法にあって
は、工程内に新たにプレス工程を追加しなければなら
ず、そのために製造工数が増加するという問題があっ
た。また、端末皮剥き時のほつれは防止されたが、絶縁
ゴム層24の押出成形時に金属巻線22がずれ易く、隣
合う金属巻線22同士が接触して抵抗値のばらつきを生
じるという問題もあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した点
に鑑み、製造工数を増加させることがなく、且つ、端末
皮剥き時は勿論のこと、絶縁層成形時にも金属巻線のず
れを生じることのない巻線型抵抗電線の製造方法を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、弾性巻芯に金属線を螺旋状に捲回してな
る巻線導体をガイドプーリーを経て搬送する巻線型抵抗
電線の製造方法において、該ガイドプーリーに対向して
該巻線導体に対する押圧ローラを設け、該ガイドプーリ
ーと該押圧ローラにより該巻線導体の金属線を変形させ
て前記弾性巻芯内に埋め込ませることを特徴とする巻線
型抵抗電線の製造方法を基本とするものである。
【0006】
【作用】巻線導体は、ガイドプーリーと押圧ローラとの
間に挿通され、全長に渡って圧縮される。圧縮された弾
性巻芯は復元し、金属線のみが変形したまま該弾性巻線
内にその一部を埋め込まれて固定される。従って、絶縁
層の押出成形時においても金属線がずれることがない。
また、この圧縮動作は巻線導体の搬送中に行われるか
ら、製造工数が増加する心配がない。
【0007】
【実施例】図1は、本発明に係る巻線型抵抗電線の製造
方法を示す概観図、図2は、本発明の要部を示す図1の
A−A断面図である。図示された製造装置1は、従来例
で説明した巻線型抵抗電線の中心部である巻線導体2を
製造するものであり、断面円形のゴム製の巻芯3を送り
出すドラム4と、該巻芯3に高抵抗金属線5を螺旋状に
捲回させる捲回装置6と、形成された巻線導体2を搬送
するガイドプーリー7,7と、一つの該ガイドプーリー
7に該巻線導体2を押し付ける押圧ローラ8と、完成し
た巻線導体2を巻き取る巻取ドラム9とにより構成され
る。
【0008】この装置で、押圧ローラ8以外は既存の設
備であり、図2に示すように、該押圧ローラ8に対向す
るガイドプーリー7には、新たな構成として断面多角形
状(正六角形の四辺を有した形状)のガイド溝10を形
成してある。該ガイド溝10の幅Lは、実際には巻線導
体2の径D(図3参照)よりも小さく設定してある。
【0009】また、該押圧ローラ8の外周には、該ガイ
ド溝10に対する断面三角形状(正六角形の二辺を有し
た形状)のガイド溝11を形成してある。該押圧ローラ
8は、支軸12を有するブラケット13を図示しないス
プリング等で付勢することにより、矢印イの如く巻線導
体2に押し付けられる。押付力は1〜2Kg程度でよい。
なお、上記ガイド溝10,11の形状は六角形に限ら
ず、任意の形状で可能である。
【0010】該ガイドプーリー7と押圧ローラ8との間
に挿通された巻線導体2は、図3のような円形初期形状
から図4のような断面多角形状(六角形)へと変形す
る。ここでゴム製の巻芯3はその弾性ゆえに円形状に復
元し、金属巻線5のみが変形した状態で、多角形状の各
辺の中間部5aが巻芯3の内部に埋め込まれてしっかり
と保持される。従って、従来例で説明した絶縁層の押出
成形時や端末皮剥き時に、金属巻線5が位置ずれやほつ
れを起こす心配がない。
【0011】図5は、上記押圧ローラ8に代えて、外周
に向けてテーパ状に縮幅して曲面状の細幅な押圧部14
を有する押圧ローラ15を使用した例を示すものであ
る。この例によれば、図6に示すように、金属巻線5の
一部を大きく変形させて巻芯3内に深く埋め込ませるこ
とができる。
【0012】
【発明の効果】以上の如くに、本発明によれば、巻線導
体の搬送中に金属巻線を変形加工させることにより、製
造工数の増加を防ぐことできる。また、巻線導体の全長
に渡って金属巻線の変形加工を施すことができるから、
端末皮剥き時のほつれは勿論のこと、絶縁層押出成形時
のずれをもなくすることができる。さらに、既存の設備
に押圧ローラを付設するだけで済むから、即時対応が可
能で経済的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る巻線型抵抗電線の製造方法の一実
施例を示す概観図である。
【図2】本発明の要部を示す図1のA−A断面図であ
る。
【図3】巻線型抵抗電線の巻線導体を示す断面図であ
る。
【図4】同じく変形加工した状態の巻線導体の断面図で
ある。
【図5】押圧ローラの変形例を示す断面図である。
【図6】同じく変形加工した巻線導体を示す断面図であ
る。
【図7】従来の製造装置を示す斜視図である。
【図8】同じく巻線導体の端末部を変形加工させた状態
を示す斜視図である。
【符号の説明】
2 巻線導体 3 巻芯 5 金属線 7 ガイドプーリー 8,15 押圧ローラ 10,11 ガイド溝

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性巻芯に金属線を螺旋状に捲回してな
    る巻線導体をガイドプーリーを経て搬送する巻線型抵抗
    電線の製造方法において、該ガイドプーリーに対向して
    該巻線導体に対する押圧ローラを設け、該ガイドプーリ
    ーと該押圧ローラにより該巻線導体の金属線を変形させ
    て前記弾性巻芯内に埋め込ませることを特徴とする巻線
    型抵抗電線の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記ガイドプーリーと押圧ローラとの何
    れか一方あるいは両方に、前記巻線導体に対する多角形
    状のガイド溝を形成してなる請求項1記載の巻線型抵抗
    電線の製造方法。
JP29138391A 1991-11-07 1991-11-07 巻線型抵抗電線の製造方法 Expired - Lifetime JP2637323B2 (ja)

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