JP2547962Y2 - 建物のエネルギー集中型構造 - Google Patents

建物のエネルギー集中型構造

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JP2547962Y2
JP2547962Y2 JP3971191U JP3971191U JP2547962Y2 JP 2547962 Y2 JP2547962 Y2 JP 2547962Y2 JP 3971191 U JP3971191 U JP 3971191U JP 3971191 U JP3971191 U JP 3971191U JP 2547962 Y2 JP2547962 Y2 JP 2547962Y2
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energy
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伸治 真瀬
喜堂 矢部
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Shimizu Corp
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Shimizu Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、鉄骨構造を有する建物
において柱の間に設置されて躯体に作用する地震入力エ
ネルギーを吸収する建物のエネルギー集中型構造(免震
構造、制震構造を含む)に関する。
【0002】
【従来の技術】以下、図1および図2を参照して従来の
建物のエネルギー集中型構造を説明する。 鉄骨構造を
有する建物10において、例えば地震時などに躯体に作
用するエネルギーを吸収する建物のエネルギー集中型構
造(以下、単にエネルギー集中型構造と称する)として
は、例えば図1及び図2に示すようなものが提案されて
いる。
【0003】エネルギー集中型構造は、建物10の柱1
1の間に設けられたエネルギー吸収装置20と、このエ
ネルギー吸収装置20の上部と建物10とを連結する連
結ブレース30とで成り、建物10の上下の左右両端部
の内部に構成されている。
【0004】エネルギー吸収装置20は、建物10の梁
(床部)12または基礎(床部)13に固定された柱脚
部治具21と、この柱脚部治具21に固定されて上方に
延びるエネルギー吸収部材22と、このエネルギー吸収
部材22の上部に固定されて柱脚部治具21と対向配置
された柱頭部治具23とから構成されている。
【0005】図1に示すように、柱脚部治具21は、所
定の長さに切断されたH形鋼をフランジ21aを垂直に
して配置して成り、柱11、11間の略中央で建物10
の最上階の梁12の上面に溶接または基礎13の内部に
埋設されている。エネルギー吸収部材22は、円筒状で
あって、柱脚部治具21及び柱頭部治具23の左右両端
部で双方を連結するように配設されて、上下両端部がそ
れぞれ柱脚部治具21、柱頭部治具23に溶接されてい
る。柱頭部治具23は、柱脚部治具21と同様に、柱脚
部治具21よりやや短く切断されたH形鋼をフランジ2
3aを垂直にして配置して成り、左右両端部のそれぞれ
から突出部24が外方に突出して形成されている。
【0006】連結ブレース30は、柱状に形成された部
材であって、一端が突出部24にピン結合31を介して
回動自在に取り付けられるとともに、他端も、図1に示
すように、柱11と梁12との接続部分の下部から内角
側に突出して固定された取り付け部14にピン結合31
を介して回動自在に取り付けられている。また、連結ブ
レース30は、長尺な本体32と、この本体32の両端
部に長さ調節部33を介して取り付けられた端部34、
34とで構成されている。
【0007】本体32の両端部の外面と、端部34の本
体32側の端部の外面には、長方形板状の連結部材33
aが互いに一致する位置で固定されている。長さ調節部
33は、本体32と端部34を互いの端部を突き合わせ
て双方の連結部材33aを重合させ、さらに本体32と
端部34の双方の側面に連結部材33aを当接して連結
ブレース30が適切な長さとなる位置で固定されてい
る。
【0008】前記のように構成されるエネルギー集中型
構造によれば、建物10の地震に伴う柱11及び梁12
を変位させるエネルギーを連結ブレース30を介して柱
頭部治具23に伝達する。そして、前記エネルギーに対
して変位しようとする柱頭部治具23が嵌合部26aを
介して前記エネルギーを曲げ荷重としてエネルギー吸収
部材22に伝達し、この曲げ荷重に対してエネルギー吸
収部材22が曲げ応力を発生して抵抗することにより前
記エネルギーを吸収する。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
ようなエネルギー集中型構造の場合、以下のような問題
が生じていた。
【0010】すなわち、前記エネルギー集中型構造は、
柱脚部治具21及び柱頭部治具23とエネルギー吸収部
材22は、溶接により互いに接合されているから、エネ
ルギー吸収部材22に軸力が生じやすく、エネルギー吸
収能力が低下する。また、エネルギー吸収部材22は、
端部が溶接の際の熱影響のために脆化する場合が多く、
エネルギー吸収能力が低下するといった問題も生じてい
た。
【0011】本考案は、前述の課題に鑑みてなされたも
ので、エネルギー吸収能力が向上するエネルギー集中型
構造を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本考案のエネルギー集中
型構造では、建物の床上に設置されて地震の際に建物に
作用する地震入力エネルギーを吸収するエネルギー吸収
装置と、このエネルギー吸収装置の上端部を建物の架構
に連結する連結ブレースとで構成し、前記エネルギー吸
収装置は、建物の床部に固定された柱脚部治具と、この
柱脚部治具の上方に対向配置され、かつ前記連結ブレー
スの一端部が取り付けられる柱頭部治具と、これら柱脚
部治具と柱頭部治具との間に配置されこれら治具の上下
方向の相対移動を許容した状態でこれら治具を連結する
エネルギー吸収部材とからなり、このエネルギー吸収部
材は部材端部の塑性変形によって地震力エネルギーを吸
収することを前記課題の解決手段とした。
【0013】
【作用】本考案のエネルギー集中型構造によれば、垂直
方向への変位に対して、エネルギー吸収部材が、柱脚部
治具と柱頭部治具とに嵌合された状態で適宜上下動して
軸力を負担しない。
【0014】また、エネルギー吸収部材は、両端部が柱
脚部治具と柱頭部治具に嵌合することにより熱溶着する
必要がなく、取り付け時に変質を生じることが無い。
【0015】
【実施例】以下本考案の一実施例を、図1ないし図5を
参照して説明する。
【0016】本実施例のエネルギー集中型構造と前記従
来のエネルギー集中型構造との異なる点は、符号25及
び26の栓とスティフナと、柱脚部治具21及び柱頭部
治具23とエネルギー吸収部材22との取り付け形態の
みである。なお、前記図1及び図2と同一の構成部分に
は、同一の符号を付し、その説明を簡略化する。
【0017】図3に示すように、本実施例のエネルギー
集中型構造は、前記従来のエネルギー集中型構造におけ
る柱脚部治具21及び柱頭部治具23のエネルギー吸収
部材22の取り付け位置にスティフナ26を固定し、か
つこのスティフナ26にエネルギー吸収部材22の両端
部を嵌合して取り付けられたものである。
【0018】図3及び図4に示すように、スティフナ2
6は、円筒状に形成された嵌合部26aと、この嵌合部
26aの周囲から等間隔で放射状に延びるスティフナウ
ェブ26bとでなり、全体が柱脚部治具21及び柱頭部
治具23のウェブ21b、23bに接着した状態でフラ
ンジ21a、23aに略等しい高さとなるように形成さ
れている。嵌合部26aは、内径がエネルギー吸収部材
22の外径と略等しくかつ内面がエネルギー吸収部材2
2を滑動自在に支持可能に形成されている。スティフナ
ウェブ26bは、板状であって、その先端が柱脚部治具
21及び柱頭部治具23のそれぞれのフランジの内面に
固定されている。
【0019】そして図5に示すように、エネルギー吸収
装置20は、梁12または、基礎13に固定された柱脚
部治具21の嵌合部26aにエネルギー吸収部材22の
下端部が遊嵌され、かつ柱脚部治具23の嵌合部26a
にエネルギー吸収部材22の上端部が遊嵌されて、エネ
ルギー吸収部材22が上下方向の相対移動可能に構成さ
れている。柱脚部治具21と柱頭部治具23の双方のウ
ェブ21b、23bの間の距離は、エネルギー吸収部材
22の長さよりやや長くなる位置で固定されている。な
お、図3に示すように、エネルギー吸収部材22の両方
の先端部には、変形防止のための鋼製の栓25がそれぞ
れ圧入されている。
【0020】以下、本実施例のエネルギー集中型構造の
作用を説明する。前記のように構成される本実施例のエ
ネルギー集中型構造は、前記従来のエネルギー集中型構
造と同様にして建物10の地震に伴う柱11及び梁12
を変位させるエネルギーを連結ブレース30を介して柱
頭部治具23に伝達する。そして、前記エネルギーに対
して変位しようとする柱頭部治具23が嵌合部26aを
介して前記エネルギーを曲げ荷重としてエネルギー吸収
部材22に伝達する。また、伝達されたエネルギーによ
る柱頭部治具23の垂直方向への変位に対してエネルギ
ー吸収部材22が嵌合部26a内を滑動して適宜上下動
する。
【0021】したがって、本実施例のエネルギー集中型
構造によれば、柱頭部治具23の垂直方向への変位に対
して柱脚部治具21と柱頭部治具23の間で適宜上下動
することによりエネルギー吸収部材22は軸方向の荷重
を回避することが出来るから、エネルギー吸収部材が軸
力を負担することがなくなって変位のエネルギーをすべ
て曲げ荷重としてエネルギー吸収部材22の曲げ応力に
より吸収することが出来、エネルギー吸収能力が向上す
る。
【0022】また、エネルギー吸収部材22は、両端部
を柱脚部治具21と柱頭部治具23に嵌合することによ
り熱溶着する必要がないから、取り付け時に変質を生じ
ることが無く、エネルギー吸収能力を維持することが出
来る。
【0023】
【考案の効果】以上説明したように、本考案のエネルギ
ー集中型構造によれば、建物の床上に設置されて地震の
際に建物に作用する地震入力エネルギーを吸収するエネ
ルギー吸収装置と、このエネルギー吸収装置の上端部を
建物の架構に連結する連結ブレースとで構成し、前記エ
ネルギー吸収装置は、建物の床部に固定された柱脚部治
具と、この柱脚部治具の上方に対向配置され、かつ前記
連結ブレースの一端部が取り付けられる柱頭部治具と、
これら柱脚部治具と柱頭部治具との間に配置されこれら
治具の上下方向の相対移動を許容した状態でこれら治具
を連結するエネルギー吸収部材とからなり、このエネル
ギー吸収部材は部材端部の塑性変形によって地震力エネ
ルギーを吸収することを特徴とするから、エネルギー吸
収部材が柱頭部治具の垂直方向への変位に対して柱脚部
治具と柱頭部治具の間で適宜上下動して軸力を負担する
ことがなくなり、変位のエネルギーをすべて曲げ荷重と
してエネルギー吸収部材の曲げ応力により吸収すること
によってエネルギー吸収能力が向上する。
【0024】また、エネルギー吸収部材は、両端部を柱
脚部治具と柱頭部治具に嵌合することにより熱溶着する
必要がないから、取り付け時に変質を生じることが無
く、エネルギー吸収能力を維持することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す要部拡大図である。
【図2】前記全体図である。
【図3】前記エネルギー吸収部材の柱頭部治具及び柱脚
部治具との嵌合を示す拡大断面図である。
【図4】スティフナを示す平面図である。
【図5】前記嵌合部とエネルギー吸収部材との遊嵌を示
す断面図である。
【符号の説明】
10 建物 12 梁(床部) 13 基礎(床部) 20 エネルギー吸収装置 21 柱脚部治具 23 柱頭部治具 30 連結ブレース

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄骨構造を有する建物において柱の間に
    設置されて躯体に作用する地震入力エネルギーを吸収す
    る建物のエネルギー集中型構造であって、 建物の床上に設置されて地震の際に建物に作用する地震
    入力エネルギーを吸収する部材と、このエネルギー吸収
    装置の上端部を建物の架構に連結する連結ブレースとで
    構成され、 前記エネルギー吸収装置は、建物の床部に固定された柱
    脚部治具と、この柱脚部治具の上方に対向配置され、か
    つ前記連結ブレースの一端部が取り付けられる柱頭部治
    具と、これら柱脚部治具と柱頭部治具との間に配置され
    これら治具の上下方向の相対移動を許容した状態でこれ
    ら治具を連結するエネルギー吸収部材とからなり、この
    エネルギー吸収部材は部材端部の塑性変形によって地震
    力エネルギーを吸収するようになっていることを特徴と
    する建物のエネルギー集中型構造
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