JP3184182U - 球形タンクの支持構造、及び交差ブレース - Google Patents

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Abstract

【課題】コストを抑えながら高い制震効果を発揮する球形タンクの支持構造、及び交差ブレースを提供する。
【解決手段】地盤101に設けられた基礎2と、互いに離間して基礎2から鉛直方向上方に向かって立設されて球形タンク100の外周面で球形タンク100を支持する複数の支柱3と、隣接する支柱3同士の間に、交差するように設けられた交差ブレース5と、を備え、交差ブレース5は、交差する位置よりも下部のみが座屈拘束ブレースとなっていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本考案は、石油や液化ガス等を貯蔵する球形タンクの支持構造、及びこれに用いられる交差ブレースに関する。
従来から、液化天然ガス(LNG)等の液体を貯蔵する球形タンクが知られている。この球形タンクは、基礎に設けられた支柱によって基礎と離間した位置に支持されているため、地震等の発生によって球形タンクに振動が生じた場合には全ての力を支柱で受けることになる。また球形タンクの振動によって内部の液体にスロッシングが生じて、液体が外部に漏洩してしまうおそれもある。
従って、振動を減衰するために支柱間にはX字状に交差するように、ブレース(筋交い)を設けている。そしてこのブレースには例えばオイルダンパを用いることが可能である。ところがこのオイルダンパでは、減衰効果が外気温度に左右されるため期待通りの減衰効果を得ることが難しいことや、部品点数も多くなりコスト面で好ましくない。
そこで、振動を減衰する他の手法として、例えば特許文献1に記載されているように支柱間に座屈拘束ブレースを用いることが考えられる。この座屈拘束ブレースは、軸力を受ける芯材が、外周側から鋼管とコンクリートやモルタルによって拘束されることで、面外変形や座屈を防止されながら塑性変形することで、振動を抑制することができる。
特開2000−45562号公報
しかしながら、特許文献1に開示された構造では、ブレースを全長に亘って座屈拘束ブレースによって構成しているため重量が大きくなってしまう。従って、基礎の強化が必要となってしまい工期が長くなり、コストアップの要因となる。
本考案はこのような事情を考慮してなされたものであり、コストを抑えながら高い制震効果を発揮する球形タンクの支持構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本考案は以下の手段を採用している。
即ち、本考案に係る球形タンクの支持構造は、地盤に設けられた基礎と、互いに離間して前記基礎から鉛直方向上方に向かって立設されて球形タンクの外周面で該球形タンクを支持する複数の支柱と、隣接する前記支柱同士の間に、交差するように設けられた交差ブレースと、を備え、前記交差ブレースは、交差する位置よりも下部のみが座屈拘束ブレースとなっていることを特徴とする。
このような球形タンクの支持構造によると、交差ブレースの全長を座屈拘束ブレースによって構成する場合と比較して、交差ブレースの重量を低減できるため、支柱を支持する基礎を軽微にすることができる。
また、前記交差ブレースは、隣接する前記支柱のうちで、一の支柱の上部と他の支柱の下部との間にわたって設けられた第一のブレースと、前記第一のブレースの中間位置と前記一の支柱の下部との間に設けられた第二のブレースと、前記中間位置と前記他の支柱の上部との間に設けられた第三のブレースと、を有し、前記第一のブレースの前記中間位置よりも下部は、第一の芯材と、該第一の芯材を覆う第一の拘束部材と、これら第一の芯材と第一の拘束部材との間に充填された第一の充填材と、を有する座屈拘束ブレースとなっており、前記第一のブレースの前記中間位置よりも上部は、第一の鋼管を有する鋼管ブレースとなっており、前記第二のブレースは、第二の芯材と、該第二の芯材を覆う第二の拘束部材と、これら第二の芯材と第二の拘束部材との間に充填された第二の充填材と、を有する座屈拘束ブレースとなっており、前記第三のブレースは、第二の鋼管を有する鋼管ブレースとなっていてもよい。
このような球形タンクの支持構造によると、第一のブレースの下部、及び第二のブレースを座屈拘束ブレースとし、第一のブレースの上部、及び第三のブレースを鋼管ブレースとしたことにより、交差ブレースの交差位置よりも下部のみを座屈拘束ブレースとしている。従って、交差ブレースの全長を座屈拘束ブレースによって構成する場合と比較して、第一、第二の充填材の充填量を低減して交差ブレースの重量を低減できるため、支柱を支持する基礎を軽微にすることができ、コスト抑制につながる。また、交差ブレースの上部は、下部と比較して球形タンクに近接している。ここで、球形タンク内に例えば液化ガス等が貯蔵されている場合には、球形タンク自体の温度は低くなっているため、この球形タンクに近接する交差ブレースの上部は低温の状態となる。一般に鉄鋼材料においては、温度が低い程、剛性が高くなる傾向を示すため、交差ブレースの全長を座屈拘束ブレースによって構成すると芯材が低温環境にさらされることになるので、所定の剛性を超える課題が生じる。しかし、交差ブレースの交差位置より下部のみを座屈拘束ブレースとすれば芯材は低温環境にさらされることがなく、所定の剛性を確保できる。
また、前記交差ブレースは、前記第一の芯材と一体で該第一の芯材の両側に張り出して設けられた接合部材を有し、前記第二のブレース及び前記第三のブレースが前記接合部材を介して前記第一のブレースにボルトで接合されていてもよい。
交差ブレースにおいて、交差する部分である第二のブレース及び第三のブレースの接合部に溶接を適用する場合には、溶接作業に高い技量が要求される。また、溶接部分での応力集中、経年劣化などの問題があり信頼性が十分でない。この点、第一のブレースにおける第一の芯材と一体となった接合部材を介して第二のブレース及び第三のブレースが第一のブレースにボルト接合されていることで接合が容易であり、また例えばボルトを挿通するボルト孔に多少の余裕を持たせておくことで、支柱の設置精度に関わらず確実に第一のブレース、第二のブレース、第三のブレースを接合し、交差ブレースを構成することができる。
さらに、前記第一のブレースは、前記第一の芯材及び前記接合部材に前記第一の鋼管が溶接接合されていてもよい。
このように接合することで、第一のブレースにおいて鋼管ブレースと座屈拘束ブレースとを一体に形成することができる。
また、本考案に係る交差ブレースは、地盤に設けられた基礎から互いに離間して鉛直方向上方に向かって立設され、球形タンクの外周面で該球形タンクを支持する複数の支柱のうち、隣接する前記支柱同士の間に、交差するように設けられた交差ブレースであって、交差する位置よりも下部のみが座屈拘束ブレースとなっていることを特徴とする。
このような交差ブレースによると、交差ブレースの全長を座屈拘束ブレースによって構成する場合と比較して、交差ブレースの重量を低減できるため、支柱を支持する基礎を軽微にすることができ、コスト抑制につながる。
請求項1の球形タンクの支持構造によると、コストを抑えながら高い制震効果を発揮することができる。
請求項2の球形タンクの支持構造によると、剛性の確保とさらなるコスト抑制が同時に可能となる。
また、請求項3の球形タンクの支持構造によると、第一の芯材と一体となった接合部材を用いて交差ブレースを構成することで、接合部の品質が技量に大きく左右されないことや、接合作業の容易化が可能となる。
さらに、請求項4の球形タンクの支持構造によると、座屈拘束ブレースと鋼管ブレースを一体に形成することで、コストを抑えながら高い制震効果を発揮することができる。
また、請求項5の交差ブレースによると、下部のみを座屈拘束ブレースとしたことで、コストを抑えながら高い制震効果を発揮することができる。
本考案の実施形態に係る球形タンクの支持構造に関し、球形タンク及び支持構造を示す全体概略側面図である。 本考案の実施形態に係る球形タンクの支持構造に関し、交差ブレースを示す全体斜視図である。 本考案の実施形態に係る球形タンクの支持構造に関し、交差ブレースを示す全体斜視図であって、切断して内部を示すものである。
以下、本考案の実施形態に係る球形タンク100の支持構造1(以下、単に支持構造1とする)について説明する。
本実施形態で支持構造1によって支持される球形タンク100は外形が球状をなしており、内部に例えば石油や、液化ガスを貯蔵するタンクである。
図1に示すように、支持構造1は、地盤101に設けられた基礎2と、基礎2に設けられて球形タンク100を支持する複数の支柱3と、これら支柱3のうち隣接する支柱3同士の間に設けられた交差ブレース5とを備えている。
基礎2は、モルタル等を用いて地盤101を固めて構成され、支柱3からの荷重を地盤101へ伝達する。
支柱3は、球形タンク100の外周側で基礎2に固定されて鉛直方向の上方に向かって複数が立設された柱状部材である。そして本実施形態では、これら支柱3は、球形タンク100の鉛直方向を向く軸線Pの周方向に等間隔で配されており、各々の支柱3は球形タンク100における高さ方向の中央位置まで延び、この中央位置で球形タンク100の外周面に固定されることで、球形タンク100を鉛直方向に基礎2と離間した状態で支持している。
交差ブレース5は、軸線Pの周方向に隣接する支柱3間に設けられている。
ここで、図1における左右の中央位置で、紙面に向かって右側に配された支柱3を第一の支柱3A(一の支柱)とし、左側に配された支柱3を第二の支柱3B(他の支柱)とする。
そして、この交差ブレース5は、第一の支柱3Aの上部と第二の支柱3Bの下部との間に設けられた長尺ブレース10(第一のブレース)と、長尺ブレース10の延在方向の中間位置Cと第一の支柱3Aの下部との間に設けられた下側短尺ブレース30(第二のブレース)と、上記中間位置Cと第二の支柱3Bの上部との間に設けられた上側短尺ブレース40(第三のブレース)とを有している。
これによって、交差ブレース5は、鉛直方向の中間位置Cで交差するX字状をなしている。
図1から図3に示すように、長尺ブレース10は、第一の支柱3Aと第二の支柱3Bとの間に鉛直方向に対して傾斜して設けられている。
そして、この長尺ブレース10は、第一軸線P1を中心とした筒状をなす鋼管部材13(第一の拘束部材、第一の鋼管)と、鋼管部材13によって覆われて、前記第一軸線P1の方向に延びる芯材11(第一の芯材)と、これら鋼管部材13と芯材11との間に充填された充填材34(第一の充填材)と、上記中間位置Cにおいて芯材11と一体に設けられたガセットプレート15(接合部材)とを有している。
芯材11は、長尺ブレース10の中間位置Cよりも下側で、下端部11aが第一軸線P1の方向に鋼管部材13から外部へ突出するように設けられているとともに、長尺ブレース10の中間位置Cよりも下部となる鋼管部材13の内部の中途位置に上端部11bが位置するように、第一軸線P1の方向に板状をなして延びている。またこの芯材11は、第一軸線P1を含む平面上に配されている。
また、芯材11には、下端部11aにおいて断面十字形状となるように、鋼管部材13の内外にわたって表面及び裏面から突出する板状の芯材リブ12が設けられている。
ガセットプレート15は、芯材11の上端部11bに連続するように芯材11と一体に設けられている。
そして、このガセットプレート15は、芯材11の上端部11bから長尺ブレースの中間位置Cを越えて、この中間位置Cよりも上部の鋼管部材13の中途位置まで、第一軸線P1の方向に延びる板状をなす板状部16と、板状部16から上側短尺ブレース40及び下側短尺ブレース30の方向に向かって鋼管部材13の外部へ延びる張出部17とを有している。
板状部16は、芯材11の上端部11bに連続するように芯材11と同じ平面上に配され、芯材11の板幅寸法よりも板幅寸法が大きくなって第一軸線P1の方向に延びている。さらに、この板状部16には、断面十字形状となるように第一軸線P1の方向の全域にわたって第一軸線P1を含む平面上に配されて、表面及び裏面から突出する板状をなす板状部リブ18が設けられている。
張出部17は、芯材11と同じ平面上に配されて板状をなし、板状部16に一体に第一軸線P1を挟んで対称に一対が設けられている。また、この張出部17には、断面十字形状となるように、第一軸線P1に交差する後述する第二軸線P2の方向の全域にわたって、第二軸線P2を含む平面上に配されて、表面及び裏面から突出する板状の張出部リブ19が設けられている。なお本実施形態では、これら一対の張出部17は、第一軸線P1から第二軸線P2の方向に向かって離間するに従って、第一軸線P1方向の幅寸法が徐々に狭くなる四角形状をなしている。
鋼管部材13は、芯材11を覆うとともにガセットプレート15を挟み込むようにして、すみ肉溶接によってこれら芯材11及びガセットプレート15に接合されている。なお本実施形態では、鋼管部材13の外周面から、ガセットプレート15の板状部16、板状部リブ18の一部が突出するようにして、鋼管部材13がこれらに接合されている。
また、この鋼管部材13の下端部には下端部蓋21が、上端部には上端部蓋22が、及び下端部と長尺ブレース10の中間位置Cとの間の中途位置には中間部蓋23が、鋼管部材13の外周面から第一軸線P1の径方向外側に向かってフランジ状に突出して設けられている。
そして、下端部蓋21は芯材11及び芯材リブ12が第一軸線P1方向に貫通して設けられており、中間部蓋23は、ガセットプレート15の板状部16、及び板状部リブ18と一体に設けられている。
さらに、上端部蓋22には、上端部蓋22と一体に上端部蓋22から第一軸線P1の方向の両側に向かって、芯材11及びガセットプレート15が配された平面と同一平面上で板状をなして延びる端部板状部24が設けられている。また、上端部蓋22には、第一軸線P1の方向の全域にわたって、端部板状部24の表面及び裏面から突出するように板状の端部板状部リブ25が設けられている。即ち、これら端部板状部24と端部板状部リブ25とが断面十字形状となるように設けられている。
そして本実施形態では、これら端部板状部24及び端部板状部リブ25は、この鋼管部材13の外周面から一部が突出するようにして、鋼管部材13に溶接によって接合されている。
充填材34は、中間部蓋23と下端部蓋21との間で、鋼管部材13の内部に充填されたモルタル(コンクリート)である。この充填材34は、芯材11を外周側から拘束することで、第一軸線P1以外の方向への芯材11の面外変形、座屈を防止しながら、芯材11の塑性変形による振動のエネルギー吸収を行う。
このようにして、長尺ブレース10は、上記中間位置Cを挟んで第一軸線P1の下部が座屈拘束ブレースとなっており、また中間位置Cを挟んで上部は鋼管ブレースとなっている。
次に、下側短尺ブレース30について説明する。
下側短尺ブレース30は、長尺ブレース10におけるガセットプレート15に接合されているとともに、第一の支柱3Aの下部と接合されている。
また、この下側短尺ブレース30は、長尺ブレース10の中間位置Cで第一軸線P1と交差する第二軸線P2を中心とした筒状をなす鋼管部材33(第二の拘束部材)と、鋼管部材33によって覆われて、第二軸線P2の方向に延びる芯材31(第二の芯材)と、これら鋼管部材33と芯材31との間に充填された充填材34(第二の充填材)とを有している。
芯材31は、第二軸線P2の方向に延びているとともに、この第二軸線P2を含む平面上に配されて、下端部31a及び上端部31bが第二軸線P2の方向に鋼管部材33から突出するように設けられている。また、この下端部31a、上端部31bにおいて芯材31には、断面十字形状となるように、鋼管部材13の内外にわたって表面及び裏面から突出する板状の芯材リブ32が設けられている。
そして、芯材31における鋼管部材33から突出した上端部31bがガセットプレート15の張出部17に、取付板51を介してボルト50によって接合されており、一方で、芯材31における鋼管部材33から突出した下端部31aが第一の支柱3Aに設けられたブラケット4に取付板51を介してボルト50で接合されている。
鋼管部材33は、芯材31を覆うとともに、下端部には下端部蓋36が、上端部には上端部蓋37が、鋼管部材33の外周面から第二軸線P2の径方向外側に向かってフランジ状に突出して設けられている。そして、芯材31及び芯材リブ32が下端部蓋36、上端部蓋37を第二軸線P2の方向に貫通して設けられている。
充填材34は、長尺ブレース10と同様にモルタル(コンクリート)であり、上端部蓋37と下端部蓋36との間で、鋼管部材33の内部に充填されている。そして、このような芯材31、鋼管部材33、充填材34によって下側短尺ブレース30は、座屈拘束ブレースとなっている。
次に、上側短尺ブレース40について説明する。
上側短尺ブレース40は、長尺ブレース10におけるガセットプレート15に接合されているとともに、第二の支柱3Bの上部と接合されている。
また、この上側短尺ブレース40は、第二軸線P2を中心とした筒状をなす鋼管部材43(第二の鋼管)を有しており、この鋼管部材43は、下端部には下端部蓋46が、上端部には上端部蓋47が、鋼管部材43の外周面から第二軸線P2の径方向外側に向かってフランジ状に突出して設けられている。
さらに下端部蓋46及び上端部蓋47には、これら下端部蓋46、上端部蓋47各々と一体に、下端部蓋46、上端部蓋47各々から第二軸線P2の方向の両側に向かって、下側短尺ブレース30の芯材31及びガセットプレート15が配された平面と同一平面上で板状をなして延びる端部板状部48が設けられている。また、下端部蓋46、上端部蓋47各々には、第二軸線P2の方向の全域にわたってこの端部板状部48の表面及び裏面から突出する板状の端部板状部リブ49が設けられている。即ち、端部板状部48と端部板状部リブ49とが断面十字形状となるように設けられている。
そして本実施形態では、これら端部板状部48及び端部板状部リブ49は、鋼管部材43の外周面から一部突出するようにして、鋼管部材43に溶接によって接合されている。
このような構成によって、上側短尺ブレース40は、鋼管ブレースとなっている。
そして、鋼管部材43から突出した下端部蓋46の端部板状部48がガセットプレート15の張出部17に、取付板51を介してボルト50によって接合されており、一方で、鋼管部材43から突出した上端部蓋47の端部板状部48が第二の支柱3Bに設けられたブラケット4に取付板51を介してボルト50で接合されている。
このような支持構造1によると、長尺ブレース10において中間位置Cを挟んで、即ちガセットプレート15を挟んで下部を座屈拘束ブレースとし、また、下側短尺ブレース30を座屈拘束ブレースとしている。一方で、長尺ブレース10においてガセットプレート15を挟んで上部を鋼管ブレースとし、上側短尺ブレース40を鋼管ブレースとしている。よって、交差ブレース5は、ガセットプレート15よりも下部のみが座屈拘束ブレースとなっている。
従って、交差ブレース5の全長を座屈拘束ブレースによって構成する場合と比較して、充填材34の低減によって交差ブレース5の重量を低減できる。このため、支柱3を支持する基礎2を軽微にすることができ、コスト抑制につながる。
また、交差ブレース5の上部は、下部と比較して球形タンク100に近接している。ここで球形タンク100内に例えば液化ガス等が貯蔵されている場合には、球形タンク100自体の温度は低くなっており、この球形タンク100に近接する長尺ブレース10の上部、及び上側短尺ブレース40は低温の状態となる。
一般に鉄鋼材料においては、温度が低い程、剛性が高くなる傾向を示すため、交差ブレース5の全長を座屈拘束ブレースによって構成すると芯材11が低温環境にさらされることになるので、所定の剛性を超える課題が生じる。しかし、交差ブレース5の交差位置より下部のみを座屈拘束ブレースとすれば芯材11は低温環境にさらされることがなく、所定の剛性を確保できる。
また、交差ブレース5においては、長尺ブレース10と下側短尺ブレース30及び上側短尺ブレース40とがボルト50によって接合されているため、溶接で接合されている場合と比べて接合作業に高い技量が要求されることはない。また、溶接部分での応力集中、経年劣化などの問題もなく、接合部分の信頼性を向上できる。
また、例えばボルト50を挿通するボルト孔に多少の余裕を持たせておくことで、支柱3の設置精度に関わらず確実に長尺ブレース10と下側短尺ブレース30及び上側短尺ブレース40とを確実に接合し、交差ブレース5とすることができるため、接合部の品質が技量に大きく左右されないこと、接合作業の容易化が可能となる。
さらに、長尺ブレース10においては、すみ肉溶接によって鋼管部材13とガセットプレート15とが接合されていることで、一体のブレースにおいて、下部を座屈拘束ブレースにでき、また上部を鋼管ブレースとすることができる。
本実施形態の支持構造1によると、交差ブレース5の下部のみを座屈拘束ブレースとしたことで、コストを抑えながら高い制震効果を発揮することができる。
以上、本考案の実施形態について詳細を説明したが、本考案の技術的思想を逸脱しない範囲内において、多少の設計変更も可能である。
例えば、ガセットプレート15における張出部17は、上述の形状には限定されず、最も効果的に支柱3からの荷重を受けることができるように適宜選択可能である。
また交差ブレース5においては、長尺ブレース10と、下側短尺ブレース30及び上側短尺ブレース40とが、長尺ブレース10の中間位置Cで接合されているが、必ずしも中間である必要はなく、例えば、第一軸線P1方向の上下方向に偏った位置で接合されていてもよい。即ち、交差ブレース5の交差位置は、中央位置Cに限定されない。
1…支持構造 2…基礎 3…支柱 3A…第一の支柱 3B…第二の支柱 4…ブラケット 5…交差ブレース 10…長尺ブレース(第一のブレース) 11…芯材(第一の芯材) 11a…下端部 11b…上端部 12…芯材リブ 13…鋼管部材(第一の拘束部材、第一の鋼管) 15…ガセットプレート 16…板状部 17…張出部 18…板状部リブ 19…張出部リブ 21…下端部蓋 22…上端部蓋 23…中間部蓋 24…端部板状部 25…端部板状部リブ 30…下側短尺ブレース(第二のブレース) 31…芯材(第二の芯材) 31a…下端部 31b…上端部 32…芯材リブ 33…鋼管部材(第二の拘束部材) 34…充填材(第一、第二の充填材) 36…下端部蓋 37…上端部蓋 40…上側短尺ブレース(第三のブレース) 43…鋼管部材(第二の鋼管) 46…下端部蓋 47…上端部蓋 48…端部板状部 49…端部板状部リブ 50…ボルト 51…取付板 100…球形タンク 101…地盤 P…軸線 P1…第一軸線 P2…第二軸線 C…中間位置

Claims (5)

  1. 地盤に設けられた基礎と、互いに離間して前記基礎から鉛直方向上方に向かって立設されて球形タンクの外周面で該球形タンクを支持する複数の支柱と、隣接する前記支柱同士の間に、交差するように設けられた交差ブレースと、
    を備え、
    前記交差ブレースは、交差する位置よりも下部のみが座屈拘束ブレースとなっていることを特徴とする球形タンクの支持構造。
  2. 前記交差ブレースは、隣接する前記支柱のうちで、一の支柱の上部と他の支柱の下部との間にわたって設けられた第一のブレースと、前記第一のブレースの中間位置と前記一の支柱の下部との間に設けられた第二のブレースと、前記中間位置と前記他の支柱の上部との間に設けられた第三のブレースと、
    を有し、
    前記第一のブレースの前記中間位置よりも下部は、第一の芯材と、該第一の芯材を覆う第一の拘束部材と、これら第一の芯材と第一の拘束部材との間に充填された第一の充填材と、を有する座屈拘束ブレースとなっており、
    前記第一のブレースの前記中間位置よりも上部は、第一の鋼管を有する鋼管ブレースとなっており、
    前記第二のブレースは、第二の芯材と、該第二の芯材を覆う第二の拘束部材と、これら第二の芯材と第二の拘束部材との間に充填された第二の充填材と、を有する座屈拘束ブレースとなっており、
    前記第三のブレースは、第二の鋼管を有する鋼管ブレースとなっている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の球形タンクの支持構造。
  3. 前記交差ブレースは、前記第一の芯材と一体で該第一の芯材の両側に張り出して設けられた接合部材を有し、
    前記第二のブレース及び前記第三のブレースが前記接合部材を介して前記第一のブレースにボルトで接合されていることを特徴とする請求項2に記載の球形タンクの支持構造。
  4. 前記第一のブレースは、前記第一の芯材及び前記接合部材に前記第一の鋼管が溶接接合されていることを特徴とする請求項3に記載の球形タンクの支持構造。
  5. 地盤に設けられた基礎から互いに離間して鉛直方向上方に向かって立設され、球形タンクの外周面で該球形タンクを支持する複数の支柱のうち、隣接する前記支柱同士の間に、交差するように設けられた交差ブレースであって、
    交差する位置よりも下部のみが座屈拘束ブレースとなっていることを特徴とする交差ブレース。
JP2013001939U 2013-04-05 2013-04-05 球形タンクの支持構造、及び交差ブレース Expired - Fee Related JP3184182U (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013203426A (ja) * 2012-03-28 2013-10-07 Yokogawa Sumikin Bridge Corp タンクの支持構造
JP2016216904A (ja) * 2015-05-14 2016-12-22 新興プランテック株式会社 鋼管ブレースを有する既設球形タンクの補強方法
CN114606854A (zh) * 2021-12-17 2022-06-10 中铁二院工程集团有限责任公司 桥梁高墩防屈曲支撑

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