JP2547740B2 - 堆積膜形成法 - Google Patents

堆積膜形成法

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JP2547740B2 JP61202007A JP20200786A JP2547740B2 JP 2547740 B2 JP2547740 B2 JP 2547740B2 JP 61202007 A JP61202007 A JP 61202007A JP 20200786 A JP20200786 A JP 20200786A JP 2547740 B2 JP2547740 B2 JP 2547740B2
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    • G03G5/082Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor characterised by the photoconductive material being inorganic and not being incorporated in a bonding material, e.g. vacuum deposited
    • G03G5/08214Silicon-based
    • G03G5/08278Depositing methods

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、機能性膜、殊に半導体デバイスあるいは電
子写真用の感光デバイスや光起電力素子、例えば画像入
力用のラインセンサー、撮像デバイスなどに用いるアモ
ルフアス状あるいは多結晶状等の非晶結晶状のシリコン
含有堆積膜を形成するのに好適な方法に関する。
〔従来技術〕
たとえば、アモルファスシリコン膜の形成には、真空
蒸着法,プラズマCVD法,CVD法,反応性スパツタリング
法,イオンプレーテイング法,光CVD法などが試みられ
ており、一般的には、プラズマCVD法が広く用いられ企
業化されている。
しかしながら、アモルフアスシリコンで構成される堆
積膜は、電気的,光学的特性及び繰返し使用での疲労特
性あるいは使用環境特性,さらには均一性,再現性を含
めた生産性,量産性の点において、さらに総合的な特性
の向上を図る余地がある。
従来から一般化されているプラズマCVD法によるアモ
ルフアスシリコン堆積膜の形成においての反応プロセス
は、従来のCVD法に比較してかなり複雑であり、その反
応機構も不明な点が少なくなかった。また、その堆積膜
の形成パラメーターも多く(たとえば、基体温度、導入
ガスの流量と比、形成時の圧力、高周波電力、電極構
造、反応容器の構造、排気速度、プラズマ発生方式な
ど)、これらの多くのパラメータの組み合せによるため
時にはプラズマが不安定な状態になり、形成された堆積
膜に著しい悪影響を与えることが少なくなかった。その
うえ、装置特有のパラメーターを装置ごとに選定しなけ
ればならず、したがって、製造条件を一般化することが
むずかしいというのが実状であった。
一方、アモルフアスシリコン膜として電気的、光学的
特性が各用途を十分に満足させ得るものを製造させるに
は、現状ではプラズマCVD法によって形成することが最
良とされている。
しかしながら、堆積膜の応用用途によっては、大面積
化,膜厚の均一性,膜品質の均一性を十分に満足させて
再現性のある量産化を図らねばならないため、プラズマ
CVD法によるアモルフアスシリコン堆積膜の形成におい
ては、量産装置に最大な設備投資が必要となり、またそ
の量産のための管理項目も複雑になって、管理許容幅も
狭くなり、装置の調整も微妙であることから、これらの
ことが今後改善すべき問題点として指摘されている。他
方、通常のCVD法による従来の技術では、高温を必要と
し実用可能な特性を有する堆積膜が得られていなかっ
た。
上述の如く、アモルフアスシリコン膜の形成におい
て、その実用可能な特性,均一性を維持させながら、低
コストな装置で量産化できる形成方法を開発することが
切望されている。これ等のことは、他の機能性膜、たと
えば窒化シリコン膜,炭化シリコン膜,酸化シリコン膜
においても同様なことがいえる。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、形成される膜の諸特性,成膜速度,
再現性の向上および膜品質の均一化を図りながら、膜の
大面積化に適し、膜の生産性の向上および量産化を容易
に達成することのできる堆積膜形成法を提供することに
ある。
特に二種以上の前駆体より作成される堆積膜におい
て、上記二種以上の前駆体間において、それを活性化す
るために導入される活性種との反応速度が異なる時にお
いても、所望の組成の堆積膜を再現性よく得ることので
きる堆積膜形成方法を提供することにある。
〔発明の概要〕
本発明の機能性堆積膜の形成法は、基板上に堆積膜を
形成するための反応空間及び成膜空間に、第1の分解空
間(B−1)及び第2の分解空間(B−2)において生
成された互いに相違した第1及び第2の前駆体と、活性
化空間(A)において生成され、該第1及び第2の前駆
体と相互作用する活性種を導入することによって、前記
基板上に堆積膜を形成させる堆積膜形成法であって、前
記第1の前駆体の前記活性種に対する反応速度は、前記
第2の前駆体のそれより小さく、該第1の前駆体は、前
記反応空間内で、前記第2の前駆体より上流側で導入さ
れる堆積膜形成法に特徴がある。
本発明の方法では、所望の堆積膜を形成する成膜空間
内に於いて、プラズマを使用しないので、堆積膜を形成
するパラメーターである前駆体及び活性種の導入量、並
びに基体及び成膜空間内の温度成膜空間内の内圧に関す
るコントロールが容易となり、再現性及び量産性が改善
された堆積膜の製造法が達成される。
また、二種以上の前駆体と活性種とを反応させる際
に、反応速度の程度の異なる前駆体をそれぞれ反応速度
の低い前駆体の順に上流側よりの成膜空間につながって
いる反応空間に導入するために、反応速度が低い前駆体
が反応空間により長い時間滞留し、活性種との反応する
時間を長くとることが出来るので成膜を直接行うことの
できる状態に変化した前駆体を効率良く生成することが
出来る。
なお、本発明での「前駆体」とは、形成される堆積膜
の原料には成り得るが、そのままのエネルギー状態では
堆積膜を形成することが全くまたは殆んど出来ないもの
を云う。「活性種」とは、前記前駆体と化学的相互作用
を起して、たとえば前駆体にエネルギーを与えたり、前
駆体と化学的に反応したりして前駆体を堆積膜に形成す
る事ができる状態にする役目を担うものを言う。従っ
て、活性種としては、形成される堆積膜を構成する構成
要素の成分となる構成要素を含んでいてもよく、あるい
はその様な構成要素を含んでいなくとも良い。本発明で
は、反応空間及び成膜空間に導入される分解空間(B−
1,B−2)からの前駆体は、その寿命が、好ましくは、
0.01秒以上、より好ましくは0.1秒以上、最適には1秒
以上あるものが所望にしたがって選択されて使用され、
この前駆体の構成要素が成膜空間で形成させる堆積膜を
構成する主成分を構成するものとなる。又、活性化空間
(A)から導入される活性種は、成膜空間で堆積膜を形
成する際、同時に分解空間(B−1,B−2)から反応空
間及び成膜空間に導入され、形成される堆積膜の主構成
成分となる構成要素を含む前記前駆体と化学的に相互作
用する。その結果、所望の基体上に所望の堆積膜が容易
に形成される。
本発明の方法によれば、成膜空間内の基板表面上で、
プラズマを生起させないで形成される堆積膜は、エッチ
ング作用、あるいは、その他の例えば異常放電作用等に
よる悪影響を受ける事は、実質的にはない。又、本発明
によれば、反応空間及び成膜空間の雰囲気温度、基体温
度を所望にしたがって、任意に制御する事により、より
安定したCVD法とする事ができる。
本発明の方法が従来のCVD法と異なる点の1つは、予
め反応空間及び成膜空間とは、異なる空間に於いて、活
性化された活性種を使う事にある。この事により、従来
のCVD法により堆積速度を飛躍的に伸ばす事ができ、加
えて堆積膜形成の際の基体温度もより一層を低温化を図
る事が可能となり、膜品質の安定した堆積膜を工業的
に、しかも低コストで提供できる。
本発明に於いて、分解空間(B−1)及び(B−2)
で生成される前駆体及び活性化空間(A)で生成される
活性種は、放電、光、熱などのエネルギーで、あるいは
それらの併用によって励起されるばかりではなく、触媒
との接触、あるいは添加により生成されてもよい。
本発明において、分解空間(B−1)及び(B−2)
に導入される原材料としては、炭素原子あるいは硅素原
子あるいはゲルマニウム原子に電子吸引性の高い原子ま
たは原子団、あるいは極性基が結合しているものが利用
される。そのようなものとしては、たとえば YnX2n+2 (n=1,2,3・・・, X=F,Cl,Br,I, Y=C,Si,Ge), (YX2 (n≧3, X=F,Cl,Br,I, Y=C,Si,Ge) YnHX2n+1 (n=1,2,3・・・, X=F,Cl,Br,I, Y=C,Si,Ge), YnH2X2n (n=1,2,3・・・ X=F,Cl,Br,I, Y=C,Si,Ge), などが挙げられる。
具体的にはたとえば、CF4,C2F6,SiF4,(SiF25,(Si
F26,(SiF24,Si2F6,SiHF3,SiH2F2,SiCl4(SiC
l25,SiBr4,(SiBr25,GeF4,Ge2F6などのガス状態の
または容易にガス化し得るものが挙げられる。
また、SiH2(C6H52,SiH2(CN)なども形成される
堆積膜の使用目的によっては使用される。
上述したものに、分解空間(B−1)及び(B−2)
で熱、光、放電などの分解エネルギーを加える事によ
り、又触媒との接触により前駆体が生成される。この前
駆体を反応空間及び成膜空間へ導入する。この際、前駆
体の寿命が望ましくは0.01秒以上ある事が必要で、堆積
効率及び堆積速度の上昇を促進させ、反応空間及び成膜
空間に於いて、活性化空間(A)から導入される活性種
との活性化反応の効率を増し、その際、必要であれば、
基板をプラズマ中に置く事のない範囲で、プラズマなど
の放電エネルギーを、あるいは成膜空間内、あるいは基
板上に熱、光などのエネルギーを与える事で、所望の堆
積膜の形成が達成される。
本発明に於いて、活性化空間(A)に導入される活性
種を生成する原料としては、H2,SiH4,SiH3F,SiH3Cl,SiH
3Br,SiH3I等の他、He,Ar等の希ガスが挙げられる。
本発明に於いて、反応空間及び成膜空間における分解
空間(B−1)及び(B−2)から導入される前駆体の
量と活性化空間(A)から導入される活性種との量の割
合は、堆積条件、活性種の種類などで適宜所望にしたが
って決められるが、好ましくは10:1〜1:10(導入流量
比)が適当であり、より好ましくは8:2〜4:6とされるの
が望ましい。
反応速度の大きさに応じて、反応空間に導入される二
種以上の前駆体の導入位置は決められるが、さらに前駆
体または活性種の寿命も考慮して決めるのが望ましい。
二種以上の前駆体の導入位置は、それぞれの前駆体の
活性種との反応性によって決めるが、一般的には活性種
との反応速度が低い前駆体は、より高い前駆体に比べ、
より上流位置より反応空間内に導入される。
本発明に於いて、前駆体の輸送管(Z1)及び(Z2
は、活性種の輸送管(Y)内にあるため、前駆体の輸送
管(Z1)及び(Z2)が切れた位置より前駆体と活性種と
の反応が開始し、この位置より基板近傍まで前駆体と活
性種との反応空間と考える事ができる。
又、前駆体の原料ガスが輸送管に入る前、及び輸送管
中においても、外部エネルギーによって励起されずに原
料ガスのまま輸送され、輸送管(Z1)及び(Z2)の出口
に於いて、活性種を生成するための励起エネルギーが存
在する状態、あるいは活性種が励起エネルギーを持って
いる場合では、前駆体の原料ガスは、輸送管(Z1)及び
(Z2)の出口近傍で励起され、輸送管(Z1)及び(Z2
の出口近傍で前駆体が生成され、その後の前駆体と活性
種との反応が起こる。
この場合、前駆体の輸送管(Z1)及び(Z2)の出口近
傍は、前駆体の生成の為の分解空間(B−1)および
(B−2)とみなせ、その後基板近傍までを前駆体と活
性種との反応空間とみなせる。
この場合通常のプラズマCVDとは異なって、基板近傍
には、前駆体を生成できるような強い励起エネルギーは
存在しない。
〈実施態様例〉 次に本発明の堆積膜製造方法によって形成される光導
電部材の典型的な例を挙げて本発明を説明する。
第2図は、本発明によって得られる典型的な光導電部
材の構成例を説明するための図である。
第2図に示す光導電部材200は、光導電部材用として
の支持体201の上に光導電層202とギヤツプ型電極203と
で構成される層構造を有している。
支持体201としては、電気絶縁性であることが必要で
ある。
たとえば支持体201としては、ポリエステル,ポリエ
チレン,ポリカーボネート,セルローズアセテート,ポ
リプロピレン,ポリ塩化ビニル,ポリ塩化ビニリデン,
ポリスチレン,ポリアミド等の合成樹脂のフイルムまた
はシート,ガラス,セラミツクなどが通常使用される。
光導電層102は、光導電部材としての機能を十分に発揮
することができるような光導電特性を持つようにシリコ
ン原子およびゲルマニウム原子を母体とし、ハロゲン
(X)を含み、必要に応じて水素原子(H)を含むアモ
ルフアスシリコンゲルマニウムA−SiGeX(H)で構成
される。
第1図は、本発明の堆積膜を得るための装置の構成の
1例である。
以下光導電層203としてA−SiGe:FH膜を成膜する場合
について説明する。
ガス導入管100より活性化空間(A)に、H2,SiH4,SiH
3F,GeH4,Si2H6,Ar,He等の活性種生成用の原料ガスが導
入され、活性化エネルギー源102の作用により活性種が
生成され、輸送空間(A)103を介して反応空間112に導
入される。
一方、ガス導入管104より分解空間(B−1)105には
シリコン原子を含む前駆体生成用の原料ガス、たとえば
SiF4,SiF2H2,Si2F6,SiF3Hなどの原料ガスが導入され、
これらに活性化エネルギー源106の作用により、シリコ
ン原子を含む前駆体(B1)が生成される。生成されたシ
リコン原子を含む前駆体(B1)は、輸送空間107を介し
て反応空間112に導入される。反応空間においては、活
性種と反応をおこし、堆積に寄与できる状態に変化し基
板上に堆積する。
また一方、ガス導入管108より分解空間(B−2)109
には、ゲルマニウム原子を含む前駆体生成用の原料ガ
ス、たとえばGeF4,GeCl4などの原料ガスが導入され、こ
れらに活性化エネルギー源110の作用により、ゲルマニ
ウム原子を含む前駆体(B2)が生成される。生成された
ゲルマニウム原子を含む前駆体(B2)は輸送管(Z2)11
1を介して反応空間112に導入される。
シリコン原子を含む前駆体(B1)はゲルマニウム原子
を含む前駆体(B2)に比べ活性種との反応速度が小さい
ため、シリコン原子を含む前駆体の輸送管(Z1)107は
ゲルマニウム原子を含む前駆体の輸送管(Z2)111に比
べ、上流で活性種と交わうように反応空間112内に導入
されている。
また、シリコン原子を含む前駆体(B1)はゲルマニウ
ム原子を含む前駆体(B2)に比べ、活性種との反応速度
が小さいため、ゲルマニウム原子を含む前駆体(B2)に
シリコン原子を含む前駆体(B1)を含んでも、成膜した
膜の特性に大きな影響をおよぼさない。
反応空間112に導入されたシリコン原子を含む前駆体
(B1)およびゲルマニウム原子を含む前駆体(B2)は、
それぞれ活性種と反応し、より活性な堆積に直接寄与で
きる前駆体に変化する。またこれらの活性な前駆体相互
の反応も期待される。
このようにして、活性種との反応により活性化された
シリコン原子を含む前駆体およびゲルマニウム原子を含
む前駆体は成膜空間113に導入され、共にヒーター115で
所定の温度に加熱された基板ホルダー114上にとりつけ
られた基板116上に堆積し成膜する。
堆積する過程において、活性種および基板からの熱エ
ネルギーがシリコン原子およびゲルマニウム原子の再配
列に大きく寄与することが期待できる。成膜空間113は
真空用排管117を介して真空排気装置118により所望の圧
力に保たれる。
その結果、所望の光導電層202が堆積される。光導電
層202の層厚としては、適用するものの目的に適合させ
て所望にしたがって適宜決定される。
第2図に示される光導電層202の層厚としては、適用
される半導体デバイスの目的の層によって適宜決められ
るものであるが、好ましくは0.05〜100μ、より好適に
は0.1〜50μ、最適には0.5〜30μの範囲とされるのが望
ましい。
第2図に示す光導電部材の光導電層中に含有されるH
の量、またはHとXの量の和は(X−Fなどのハロゲン
原子)、好ましくは1〜40原子%、より好適には5〜30
原子%とされるのが望ましい。X単独の量としては、そ
の上限が10原子%、より好適には1原子%、最適には0.
5原子%とされるのが望ましい。光導電層102を必要に応
じてn型またはp型とするには、層形成の際に、n型不
純物またはp型不純物、あるいは両不純物を形成される
層中にその量を制御しながらドーピングしてやることに
よって成される。光導電層中にドーピングされる不純物
としては、p型不純物として、周期律表第III族Aの元
素、たとえばB,Al,Ga,In,Tlなどが好適なものとして挙
げられ、n型不純物としては、周期律表第V族Aの元
素、たとえばN,P,As,Sb,Biなどが好適なものとして挙げ
られるが、殊にB,Ga,P,Sbなどが最適である。
本発明において、所望の伝導型を有するために光導電
層102中にドーピングされる不純物の量は、所望される
電気的・光学的特性に応じて適宜決定されるが、周期律
表第III族Aの不純物の場合3×10-2原子%以下の量範
囲でドーピングしてやれば良く、周期律表第V族Aの不
純物の場合には5×10-3原子%以下の量範囲でドーピン
グしてやれば良い。
光導電層102中に不純物をドーピングするには、層形
成の層に不純物導入用の原料物質をガス状態で活性化空
間(A)または分解空間(B−1)及び(B−2)中に
導入してやれば良い。その際には前駆体の原料ガス、あ
るいは活性種の原料ガスのいずれかと共に導入する。
この様な不純物導入用の原料物質としては、常温常圧
でガス状態の、または少なくとも層形成条件下で容易に
ガス化し得るものが採用される。そのような不純物導入
用の出発物質として、具体的にはPH3,P2H4,PF3,PF5,PCl
3,AsH3,AsF3,AsF5,AsCl3,SbH3,SbF5,BF3,BCl3,BBr3,B2H
6,B4H10,B5H9,B5H11,B6H10,B6H12,AlCl3等を挙げること
が出来る。ギヤツプ電極103は、光導電層102を形成した
のち形成しても良いし、逆に支持体101上にギヤツプ電
極103を形成した後、光導電層102を形成しても良い。
ギヤツプ103電極としては、すべての導電性の材料が
用いられるが、好ましくは光導電層102とオーミツク接
触を行なうものが望ましい。
オーミツク接触になる導電性材料としては、光導電層
102にノンドープのA−SiX(H)膜を用いた場合、Al,I
nなどの低い仕事関数の金属またはPあるいはAs等のV
族元素を多くドーピングした(通常100ppm以上)、低抵
抗化したA−SiX(H)膜などが用いられる。
第3図に示す装置は、第1図の装置の変形例で、ガス
導入管300より活性化空間(A)を兼た活性種輸送管301
に活性種の原料ガスを導入する。活性化空間(A)を兼
た活性種輸送管301では、活性化エネルギー源302の作用
により活性化され活性種が生成される。活性化空間
(A)301は活性種の輸送管および前駆体との反応空間
を兼ており、成膜空間307に連絡している。
一方、シリコン原子を含む前駆体(B1)の原料ガス
は、ガス導入管303を介してガス輸送管304に導入され
る。ガス輸送管304は、活性種輸送管301の内部に位置し
ており、場合によっては活性化エネルギー源302の作用
をうけ、前駆体をガス輸送管304中で生成することもあ
る。また、ガス輸送管304の材質あるいは構造が活性化
エネルギー源302からのエネルギーを遮蔽するようにな
っている場合は、原料ガスのままガス輸送管304中を運
ばれ、活性種輸送管301内にはいる。
活性種輸送管301に導入されたシリコン原子を含む前
駆体生成用の原料ガスは、活性化エネルギー源302の作
用により励起され、前駆体をガス輸送管304を出たとこ
ろで生成される。
ガス輸送管304中、あるいは出た近傍で生成されたシ
リコン原子を含む前駆体(B1)は、活性種輸送管301の
出口近傍で活性種と混じり合い反応を起し、より活性な
前駆体に変化し、堆積空間307に導かれる。
また一方、ゲルマニウム原子を含む前駆体(B2)の原
料ガスは、ガス導入管305を介してガス輸送管306に導入
される。ガス輸送管306は活性種輸送管301およびガス輸
送管304の内部に位置しており、場合によっては活性化
エネルギー源302の作用をうけ、前駆体をガス輸送管306
中で生成することもある。また、ガス輸送管304および3
06の材質あるいは構造が活性化エネルギー源302からの
エネルギーを遮蔽するようになっている場合は、原料ガ
スのままガス輸送管306中を運ばれ、活性種輸送管301内
にはいる。
活性種輸送管301に導入されたゲルマニウム原子を含
む前駆体生成用の原料ガスは、活性化エネルギー源302
の作用により励起され、前駆体をガス輸送管306を出た
ところで生成される。
ガス輸送管306中、あるいは出た近傍で生成されたゲ
ルマニウム原子を含む前駆体(B2)は、活性種輸送管30
1の出口近傍で活性種と混じり合い反応を起し、より活
性な前駆体に変化し、堆積空間にはいる。
ここで、シリコン原子を含む前駆体(B1)は、ゲルマ
ニウム原子を含む前駆体(B2)に比べ活性種(A)との
反応速度が低いため、はやめに活性種(A)と混じ合う
構造になっている。また、前駆体の原料ガスが途中励起
されることなく活性種輸送管301内にはいって励起さ
れ、前駆体が生成される場合には、前駆体の生成効率が
活性種(A)との反応速度に入ってきている。
活性種(A)と反応して活性化されたシリコン原子を
含む前駆体およびゲルマニウム原子を含む前駆体は、成
膜空間307に導入されヒーター309で所望の温度に加熱し
た基板ホルダー308上にとりつけられた基板310上に堆積
し、所望のA−SiGe膜をつくる。成膜空間307は、所望
の圧力になるように真空排管311を介して真空排気装置3
12により排気されている。
第4図に示す装置は第1図の変形例で、シリコン原子
を含む前駆体と活性種との反応と、ゲルマニウム原子を
含む前駆体と活性種との反応を別々の反応空間で行なえ
るようになっている。
ガス導入管401より活性種の原料ガスが活性化空間(A
1)402に導入され、活性化エネルギー源403の作用によ
り活性化され活性種がつくられる。生成された活性種は
活性種輸送管404を介して反応空間409に導かれる。それ
と同時にガス導入管405よりシリコン原子を含む前駆体
の原料ガスが分解空間(B−1)406に導入され、活性
化エネルギー源407の作用により活性化されシリコン原
子を含む前駆体(B1)が作られる。生成された前駆体
(B1)は、前駆体輸送管(Z1)408を介して反応空間409
に導かれる。その結果、反応空間409中ではシリコン原
子を含む前駆体(B1)と活性種は化学反応を起こし、堆
積能力のある、より活性な前駆体になって成膜空間418
に導かれる。
またこれと同時にガス導入管414より活性種の原料ガ
スが活性化空間(A2)415に導入され、活性化エネルギ
ー源416の作用により活性化され活性種がつくられる。
生成された活性種は活性種輸送管416を介して反応空間4
17に導かれる。それと同時にガス導入管410より原子を
含む前駆体の原料ガスが分解空間(B−2)411に導入
され、活性化エネルギー源412の作用により活性化さ
れ、ゲルマニウム原子を含む前駆体(B2)が作られる。
生成されたゲルマニウム原子を含む前駆体(B2)は前駆
体輸送管(Z2)413を介して反応空間417に導かれる。そ
の結果、反応空間417中ではゲルマニウム原子を含む前
駆体(B2)と活性種とは化学反応を起こし、堆積能力の
ある、より活性な前駆体になって成膜空間418に導かれ
る。
前駆体輸送管(Z1)408により反応空間409に導かれた
シリコン原子を含む前駆体(B1)と、前駆体輸送管
(Z2)413により反応空間417に導かれたゲルマニウム原
子を含む前駆体(B2)との活性種との反応速度により、
前駆体輸送管(Z1)および(Z2)、408および413のそれ
ぞれの反応空間409および417に導く長さが決定される。
反応空間において、より活性化され堆積能力を有した
前駆体(B1)および(B2)は基板421上に堆積する。419
は基板ホルダー、420はヒーター、422は真空排管、423
は真空排気装置である。
第5図に示す装置は、第1図あるいは第3図の装置の
変形例で、ガス導入管501より活性化空間(A1)をかね
た活性種輸送管(Y1)502に活性種の原料ガスを導入す
る。活性化空間(A1)をかねた活性種輸送管502では、
活性化エネルギー源503の作用により活性化され活性種
が生成される。活性化空間(A1)502は、活性種の輸送
管および前駆体との反応空間をかねており、成膜空間51
1に連絡している。
一方、シリコン原子を含む前駆体(B1)の原料ガス
は、ガス導入管504を介してガス輸送管505に導入され
る。ガス輸送管505は活性種輸送管502の内部に位置して
おり、場合によっては活性化エネルギー源503の作用を
うけ、前駆体をガス輸送管505中で生成することもあ
る。また、ガス輸送管505の材質あるいは組構が活性化
エネルギー源503からのエネルギーを遮弊するようにな
っている場合は、原料ガスのままガス輸送管505中を運
ばれ、活性種輸送管502内にはいる。
活性種輸送管505に導入されたシリコン原子を含む前
駆体生成用の原料ガスは、活性化エネルギー源503の作
用により励起され、前駆体をガス輸送管505をでたとこ
ろで生成される。
ガス輸送管505中、あるいは出た近傍で生成されたシ
リコン原子を含む前駆体(B1)は、活性種輸送管502の
出口近傍で活性種と混じり合い反応をおこし、より活性
な前駆体に変化し堆積空間511に導かれる。
同様に、ザス導入管506より活性化空間(A2)をかね
た活性種輸送管507に活性種の原料ガスを導入する。活
性化空間(A2)をかねた活性種輸送管507では活性化エ
ネルギー源508の作用により活性化され活性種が生成さ
れる。活性化空間(A2)507は、活性種の輸送管および
前駆体との反応空間をかねており、成膜空間511に連絡
している。
一方、ゲルマニウム原子を含む前駆体(B2)の原料ガ
スは、ガス導入管509を介してガス輸送管510に導入され
る。ガス輸送管510は、活性種輸送管507の内部に位置し
ており、場合によっては活性化エネルギー源508の作用
をうけ、前駆体をガス輸送管510中で生成することもあ
る。また、ガス輸送管510の材質あるいは組構が活性化
エネルギー源508からのエネルギーを遮弊するようにな
っている場合は、原料ガスのままガス輸送管510中を運
ばれ、活性種輸送管507内にはいる。
活性種輸送管507に導入されたゲルマニウム原子を含
む前駆体生成用の原料ガスは、活性化エネルギー源508
の作用により励起され、前駆体をガス輸送管510を出た
ところで生成される。
ガス輸送管510中、あるいは出た近傍で生成されたゲ
ルマニウム原子を含む前駆体(B2)は、活性種輸送管50
7の出口近傍で活性種と混じり合い反応を起し、より活
性な前駆体に変化し成膜空間511に導かれる。
成膜空間511に導かれた活性化され堆積能力を有する
シリコン原子を含む前駆体(B1)およびゲルマニウム原
子を含む前駆体(B2)は成膜空間内におかれ、所望の温
度に加熱された基板514上に堆積し、SiとGeよりなる膜
を形成する。512は基板ホルダー、513はヒーター、515
は真空排管、516は真空排気装置である。
以上A−SiGe:FH膜の形成方法について論じたが、こ
れに限らず膜中にFとHあるいはハロゲン元素とHを含
み、二元以上の元素よりなる膜、たとえばA−SiC:FH,C
−SiGe:FH,C−GaAs:FH,A−GaAs:FH,C−ZnSe:FHなどの膜
の堆積に用いることができる。
<実施例1> 第1図に示す装置を用い、ガラス基板上に第2図に示
す構成のFとHを含む非晶質シリコン・ゲルマニウム膜
(A−SiGe:FH膜)を成膜した。
本実施例において、シリコン原子を含む前駆体の輸送
管(Z1)107の吹き出し口は、反応空間112と成膜空間11
3との境界より70mmの位置に、ゲルマニウム原子を含む
前駆体の輸送管(Z2)111の吹き出し口は、同じく30mm
の位置に設定した。
成膜空間113にガラス基板116を入れ、排気バルブ(不
図示)を開け、成膜空間113および反応空間112を約10-6
Torrの真空度にした。次に加熱ヒータ115によりガラス
基板温度を約250℃に保持した。次に活性種生成用の原
料ガスを活性化空間(A)101に導入した。活性化空間
(A)に活性種生成用の原料ガスとしてH2ガス100SCCM
を導入した。
分解空間(B−1)105にシリコン原子を含む前駆体
生成用の原料ガスとしてSiF4(100%)を150SCCM導入し
た。
また分解空間(B−2)109にゲルマニウム原子を含
む前駆体生成用の原料ガスとしてGeF4(100%)を1.5SC
CM導入した。流量が安定してから排気バルブを調節して
成膜室の内圧を約0.2Torrした。内圧が一定になってか
らマイクロ波電源102,106,110をそれぞれ動作させ、活
性化空間101,105,109にそれぞれ160W,80W,40Wの放電エ
ネルギーを投入した。
この状態で30分間保ち成膜空間113内のガラス基板116
上に約1.2μ厚のA−SiGe:FH膜を堆積した。この様にし
て作成したA−SiGe:HF膜の組成をXMAで測定したとこ
ろ、Si/Ge=1/1の全面均一成膜であった。また光学吸収
を測定し、光学バンドギヤツプを測定したところ1.4ev
であった。
また、この膜の表面上に真空蒸着法で、くし型のAl電
極(ギヤツプ長2.5cm、ギヤツプ間隔0.2mm)を約500Å
つけ電圧を印加し、電流を測定したところ、700mmの光
照射時と暗時の電流の比は3×104.5であった。
<比較例> 実施例1において、ガス導入管108よりGeF4を流す代
りにガス導入管104よりSiF4 150SCCM、GeF4 1.5SCCMの
混合ガスを流し、同じ条件で成膜したところ、得られた
膜のSi/Geの組成はGeが10%以下であった。
また作成した膜の特性は、700mmの光照射時の電流が
ほとんど暗時の電流に等しい特性の極めて悪いものであ
った。また反応空間112内にはGeの極めて多量に含んだ
膜が形成されていた。
そこで前駆体輸送管107の位置を調整し、反応空間112
と成膜空間113との境界より20mmの位置におき、またH2
ガスの流量を250SCCMに増やし、活性化エネルギー源120
と106にそれぞれ200W,60Wのマイクロ波電力を印加し、1
20分間成膜したところ厚さ1.0μmのA−SiGe:FH膜を得
た。得られた膜のSi/Geの組成は7/3で、光学バンドギヤ
ツプは1.55evであった。また光照射時と暗時の電流の比
は700mmの光では〜101.2程度、600mmの光では〜103程度
であった。
しかしながら、このようにSiF4ガスとGeF4ガスを混合
して流す方法では前駆体の吹き出し口の距離,H2流量,
マイクロ波パクー成膜条件1.55evより小さくすると良好
な特性の膜は得られなかった。すなわち1.55evより小さ
い光学バンドギヤツプの膜では、光照射時の光電流の小
さい膜であった。
<実施例2> 実施例1においてガス導入管108にGeF4(100%)ガス
を流す代りに、GeF4/SiF4(10%)ガス、15SCCMを流
し、他は同じ条件で成膜したところ、得られたA−SiG
e:FH膜の組成はほぼ1/1、光学バンドギヤツプ1.43evで7
00mmの光照射時と暗時の電流比は〜104.5のほぼ特性の
等しい膜が得られた。
<実施例3> 第3図に示す装置を用い、A−SiGe:FH膜の堆積を以
下の手順で行なった。
ガス導入管300よりH2ガス50SCCM、Arガス250SCCMを流
し、またガス流入管303よりSiF4ガス60SCCM、ガス導入
管305よりGeF4ガス6SCCMを流した。ガス輸送管304およ
び306はステンレスでできており、内部にはマイクロ波
の電界が印加されない。そのためガス輸送管304および3
06の内部での前駆体の生成はないと思われる。
活性化空間および反応空間をかねた活性種輸送管301
は、石英でできており、その外側にマイクロ波エネルギ
ー源302がとりつけられており、マイクロ波電界により
その内部にプラズマ放電ができる構造になっている。
上記ガスを流し、成膜空間307および活性種輸送管301
の圧力を0.4Torrに調整した状態でマイクロ波エネルギ
ー源302よりマイクロ波電界を印加し、活性種輸送管301
内にH2とArのプラズマ放電をおこさせた。マクロ波電界
はステンレスの管304および306を介しておよびH2とArの
プラズマにより広がるため、前駆体用ガス輸送管306の
約1cm先までプラズマ中にある。
従って、前駆体用ガス輸送管304および306より吹き出
したSiF4ガスおよびGeF4ガスは共にプラズマ中で励起さ
れ、それぞれSiFn,GeFn(n=1〜3)の前駆体を形成
する。
なお本実施例では、前駆体用ガス輸送管304および306
の吹き出し口の位置は成膜空間307と活性種輸送管304と
の境界より、それぞれ40mm,60mmの位置に設定した。形
成したSiFn,GeFnの前駆体は活性種輸送管304内でH活性
種と化学反応し、より活性な堆積能力を有する前駆体に
変化し、成膜空間307内に設置した約200℃にヒーター30
9により加熱したガラス基板上に堆積する。
この状態を30分保ったところガラス基板上に約1,1μ
m厚のA−SiGe:FH膜が成膜した。XMAで組成をしらべた
ところSi/Ge=1/1で、光学バンドギヤツプ1.4evであっ
た。また700nmの光照射時と暗時の電流比は〜105であっ
た。
<実施例4> 第4図に示す装置を用い、A−SiGe:FH膜の堆積を以
下の手順で行った。
ガス導入管401および414より、それぞれH2ガス50SCC
M,Arガス50SCCMを流し、活性化空間(A1)402および(A
2)415に導入した。活性化空間(A1)402および(A2)4
15においてマイクロ波電流403および416をそれぞれ200W
印加し、活性種を生成した。生成されたH原子を主体と
する活性種は活性種輸送管404および416を介して、それ
ぞれ反応空間409および417に導入した。
また同時にガス導入管405よりSiF4ガス100SCCMを分解
空間(B−1)406に導入した。分解空間(B−1)で
はマイクロ波電源407を作用させ80Wを印加し、SiFn活性
種を生成した。生成されたSiFn活性種は前駆体輸送管40
8を介して反応空間409に導入した。反応空間409に導入
されたSiFnおよびH活性種は化学反応を起こし、活性化
された堆積能力を有する前駆体となって成膜空間418に
導入された。
また同時にガス導入管410よりGeF4ガス1SCCMを分解空
間(B−2)411に導入した。分解空間(B−2)では
マイクロ波電源412を作用させ、70Wを印加し、GeFn活性
種を生成した。生成されたGeFn活性種は前駆体輸送管41
3を介して反応空間417に導入した。反応空間417に導入
されたGeFnおよびH活性種は化学反応を起こし、活性化
された堆積能力を有する前駆体となって成膜空間418に
導入された。
反応空間409より成膜空間418に導入された活性化され
堆積能力を有するシリコン原子を含む前駆体と、反応空
間417より成膜空間418に導入された活性化され堆積能力
を有するゲルマニウム原子を含む前駆体は、ヒータ420
により約250℃に加熱されたガラス基板421上に堆積し、
A−SiGe:HF膜を成膜する。
このとき成膜空間418内および反応空間409および417
内の圧力は0.1Torrに調整した。
SiHn前駆体の輸送管408およびGeFn前駆体の輸送管413
の位置はSiFnとH活性種およびGeFnとH活性種との反応
速度の違いを考慮し、反応空間409および417と成膜空間
418との境界よりそれぞれ29mm,20mmになるように設定し
た。
この状態を90分保持したところガラス基板421上に約
1.5μm厚のA−SiGe:FH膜が成膜した。得られた膜をXM
Aで測定したところSi/Geの比は1/1であった。また光学
バンドギヤツプは1.40evであった。
この試料に実施例1と同様のAlのくし形電極をつけ70
0nmの光を照射したところ、照射時の導電率と暗時の導
電率の比は105であった。なお第4図中419は基板ホルダ
ー、422は真空排気用の配管、423は真空排気装置を表わ
している。
<実施例5> 第5図に示す装置を用い、A−SiGe:FH膜の堆積を以
下の手順で行った。
ガス導入管501より活性種作成用の活性空間502にH2
ス30SCCM,Arガス100SCCMを流し、またガス導入管504よ
りSiF4ガス60SCCMを流した。
活性空間502は活性種の輸送管および活性種と前駆体
との反応空間をかねる構造になっている。
活性空間502に導入されたH2ガスはマイクロ波電源503
より印加された200Wのマイクロ波により励起され、H活
性種を生成する。ガス輸送管505および活性空間502は同
心円上に配置した石英ガラス管よりできており、ガス輸
送管505内に導入されたSiF4ガスはマイクロ波電界をう
けるがマイクロ波の表効果により印加されるマイクロ波
の電界強度は小さい。したがってプラズマはガス輸送管
505中ではほとんど起きていない。
そのためガス輸送管505の出口を水素およびアルゴン
プラズマ中におき、ガス輸送管505を出たSiF4ガスはプ
ラズマ中で励起され、SiFn前駆体が生成されるようにし
た。
このときプラズマは、ガス輸送管505の出口より約10m
m先の位置にたつようにした。またガス導入管505の位置
は反応空間をかねた活性の活性化空間502と成膜空間511
との境界より約20mmの位置においた。
生成された前駆体SiFnは、反応空間をかねた活性種の
活性化空間502の出口近傍でH活性種と化学反応を起こ
し、より活性な堆積能を有するシリコン原子を含む前駆
体となって成膜空間511に導入される。
またガス導入管506より活性種作成用の活性空間507に
H2ガス30SCCM,Arガス100SCCMを流し、またガス導入管50
9よりGeF4ガス60SCCMを流した。
活性空間507は活性種の輸送管および活性種と前駆体
との反応空間をかねる構造になっている。
活性空間507に導入されたH2ガスはマイクロ波電源508
より印加された200Wのマイクロ波により励起されH活性
種を生成する。ガス輸送管510および活性空間507は同心
円上に配置した石英ガラス管よりできており、ガス輸送
管510内に導入されたSiF4ガスはマイクロ波電界をうけ
るがマイクロ波の表効果により印加されるマイクロ波の
電界強度は小さい。したがってプラズマはガス輸送管51
0中ではほとんど起きていない。
そのためガス輸送管510の出口を水素およびアルゴン
プラズマ中におき、ガス輸送管510を出たSiF4ガスはプ
ラズマ中で励起され、GeFn前駆体が生成されるようにし
た。
このときプラズマは、ガス輸送管510の出口より約3mm
先の位置にたつようにした。またガス輸送管510の位置
は反応空間をかねた活性の活性化空間507と成膜空間511
との境界より約12mmの位置においた。
生成された前駆体GeFnは、反応空間をかねた活性種の
活性化空間507の出口近傍でH活性種と化学反応を起こ
し、より活性な堆積能を有するゲルマニウム原子を含む
前駆体となって成膜空間511に導入される。
成膜空間511に導入された活性化され堆積能を有する
シリコン原子を含む前駆体およびゲルマニウム原子を含
む前駆体はヒータ513で250℃に加熱されたガラス基板51
4上に堆積する。このとき成膜空間511および反応空間50
2および507内は圧力が0.3Torrになるよう真空排気装置5
16で排気した。
この状態を90分保持し、その後基板温度を室温におと
し、真空をやぶつてガラス基板514をとりだしたとこ
ろ、A−SiGe:FH膜約1.6μmを成膜した。
得られたA−SiGe:FH膜の組成をXMAで分析したところ
Si/Ge=1/1であった。また光学エネルギーギヤツプを測
定したところ1.42evであった。
実施例1と同様にA−SiGe:FH膜表面にAlのくし形電
極をつけ導電率を測定したところ700nmの光照射時と暗
時との導電率の比は104.5であった。
<実施例6> 第4図の装置を用い、ガス導入管401よりH2ガス70SCC
M,Ar70SCCMを流し、マイクロ波電力200Wを印加しH活性
種を生成した。またガス導入管405よりSiF4100SCCM流
し、マイクロ波電力80Wを印加し、SiFn前駆体を生成
し、反応空間409でSiFn前駆体をH活性種と反応させ、
体積能を有する前駆体に変え成膜空間418に導入した。
それと同時にガス導入管414よりH2ガス70SCCM,Ar70SC
CMを流し、マイクロ波電力200Wを印加しH活性種を生成
した。ガス導入管410よりC2F680SCCMを流しマイクロ波
電力を100W印加し、CnFn前駆体を生成し、反応空間417
でCnFn前駆体をH活性種と反応させ、体積能を有する前
駆体に変え成膜空間418に導入した。
成膜空間418に導入されたシリコン原子を含む前駆体
と炭素を含む前駆体は200℃に加熱されたガラス基板421
上に堆積し、A−SiC:FH膜を生成する。このとき成膜空
間418および反応空間409および417の圧力は0.3Torrにな
るように保った。
またシリコン原子を含む前駆体の輸送管408は反応空
間409と成膜空間418との境界より29mm、炭素原子を含む
前駆体の輸送管413は反応空間417と成膜空間418との境
界より35mmの位置に設定した。この状態を120分保った
ところ、ガラス基板421上に厚さ0.6μmのA−SiC:FH膜
が成膜できた。得られた膜の組成をXMAで分析したとこ
ろSiとCとの比は3:2で、また光学バンドギヤツプは2.1
evであった。
実施例1と同様にAl電極をつけ、400nmの光を照射し
導電率を測定したところ、暗時の導電率に比べ104の比
がとれた。
<実施例7> 実施例5と同じに第5図の装置を用い、ガス導入管50
1よりH2流量を200SCCM、Ar流量50SCCM、ガス導入管504
よりSiF4流量30SCCMとしマイクロ波電源503よりマイク
ロ波出力200Wを印加した。またガス導入管507よりH2
量を200SCCM、Ar流量50SCCM、ガス導入管510よりGeF4
量0.2SCCMとし、マイクロ波電源508よりマイクロ波出力
180Wを印加した。成膜空間511および反応空間502および
507の圧力を90mTorrとし、300℃に加熱したガラス基板
上にSiGeの膜を堆積した。
約60分の堆積後、ガラス基板上に0.6μm厚のSiGe膜
が成長しており、電子線回折の結果、粒径500Å程度に
結晶化していた。
〔発明の効果〕 以上説明したように、基板上に堆積膜を形成するため
の成膜空間に分解空間に於て生成される堆積膜形成用の
原料となる二種以上の前駆体と、活性化空間(A)にお
いて生成され、前記二種以上の前駆体と相互作用をする
活性種とを導入する事によって、前記基体上に堆積膜を
形成する堆積膜形成法に於いて、二種以上の前駆体間の
活性種との反応速度が異なる場合において、各前駆体と
活性種との混合位置が活性種との反応速度が高い方の前
駆体よりも反応速度の低い方がより上流側になるように
することによって、反応速度の高い前駆体が基板に到達
する前に壁に付着するのを防ぐことができ、そのため基
板上に均一な特性のよい二種以上の合金膜を得ることが
できる。また反応空間を著しく汚すこともなく、再現性
良く成膜が可能になる。
【図面の簡単な説明】
第1図、第3図乃至第5図は、夫々本発明の堆積膜形成
法を具現化する為の装置の例を示す模式的説明図であ
る。 第2図は、本発明の方法を用いて作成される光導電部材
の1実施態様例を説明する為に層構造を示した模式図で
ある。 100,104,108,300,303,305,401,405,412,414,501,506…
…ガス導入管、101,402,415……活性化空間、105,109,4
06,411……分解空間、102,106,110,302,403,407,412,41
6,503,508……活性化エネルギー源、103,404,416……活
性種輸送管、107,111,408,413……前駆体輸送管、112,4
09,417……反応空間、301,502,507……活性化空間をか
ねた活性種輸送管、304,306,505,510……前駆体の原料
ガス輸送管、113,307,418,511……成膜空間、114,308,4
19,512……基板ホルダー、115,309,420,513……ヒータ
ー、116,310,421,514……基板、117,311,422,515……真
空排気用配管、118,312,423,516……真空排気装置、201
……基板、202……光導電層、203……金属電極

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に堆積膜を形成するための反応空間
    及び成膜空間に、第1の分解空間(B−1)及び第2の
    分解空間(B−2)において生成された互いに相違した
    第1及び第2の前駆体と、活性化空間(A)において生
    成され、該第1及び第2の前駆体と相互作用する活性種
    を導入することによって、前記基板上に堆積膜を形成さ
    せる堆積膜形成法であって、前記第1の前駆体の前記活
    性種に対する反応速度は、前記第2の前駆体のそれより
    小さく、該第1の前駆体は、前記反応空間内で、前記第
    2の前駆体より上流側で導入されることを特徴とする堆
    積膜形成法。
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