JP2547330B2 - パチンコ機の配線装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は配線作業を容易、迅速に行えるようにすると
共に配線間違いが生じないようにしたパチンコ機の配線
装置に関する。

（従来の技術） 従来使用されているパチンコ機の遊技盤の裏面には球
通路等を有するセツト板が取りつけられており、さらに
裏面には入賞孔（主に役物）のための中継基板やメイン
回路への中継基板いわゆる電子制御基板が取りつけられ
ている。

したがつて、裏面やセツ板の表面を中継基板同士や中
継基板とメイン回路とを結線する電線が多数張りめぐら
されることになる。最近では、入賞装置（役物）の高度
化に伴いこの配線はかなり複雑になつてきている。

なお、パチンコ機の遊技盤の裏面の配線作業に関し
て、誤配線等をなくすようにしたものとして、入賞球集
合カバーと対応する面に開口窓部を設け、配線作業の簡
略化を図つたもの（特開昭62−181076号公報）、制御回
路を収容した基板ボツクスを取りつけるための取付部材
を設けたもの（実開昭62−122681号公報）等がある。

（発明が解決しようとする問題点） しかしながら従来のパチンコ機は入賞装置（役物）の
構造が高度化して配線が複雑になつても、数多い配線を
遊技盤の裏面やセツト板の表面で接続していたため、パ
チンコ機製造工程における配線作業において、配線ミス
が発生したり、また配線の位置決め等のために時間がか
かつたりして作業の効率が極めてわるいという問題点が
あつた。

また配線の作業には多くの人数を要し、コスト高にな
る問題もあつた。

さらに配線が遊技盤の裏面およびセツト板の表面に浮
いていると保守点検の際、手や工具が電線に引掛つて断
線したり、また配線がいり込んでいると遊技盤の裏面の
見栄えがわるくなるという問題点もあつた。

また特開昭62−181076号公報と実開昭62−122681号公
報のパチンコ機は裏面が厚くなるという問題がある。

本発明は遊技盤の裏面の配線にかかる中継コネクタ、
電線等の多くの経路をなくすことにより、配線の単純
化、作業の効率をはかることを目的とする。

（問題点を解決するための手段） 本発明は上記問題点を解決するための手段としてパチ
ンコ機の配線装置の構成をパチンコ機の遊技盤２の裏面
2bに球通路４および電子機器7,9等を設けるためのスペ
ースを有する絶縁性のセツト板１を取りつけ、このセツ
ト板１の前記スペースを避けた部分に前記電子機器7,9
と他の回路とを接続する配線12をプリントした構成とし
たものである。

遊技盤２の裏面2bのすべての配線は１枚のものにプリ
ントするのが望ましい。しかし一般に遊技盤２の表面2a
のセンタ役物、左右の風車、チユーリツプ入賞口、サイ
ドランプ及び中央の入賞口等はどの遊技盤面もほぼ同位
置にあるが、下部の大入賞役物の位置はかならず大入賞
役物になるとは限らないので本発明は最大共通化できる
ところつまり大入賞役物以外をセツト板にプリント配線
をして製品の標準化を図つた。

（作用） このようにパチンコ機の遊技盤２の裏面2bに取り付け
たセツト板１に配線12をプリントしたので入賞孔（主に
役物）に接続した中継基板7,9等の端子やメイン回路の
端子をプリントした配線12の端子のコネクタ12aに接続
すればミスなく容易に配線することができる。

（実施例） 次に、本発明の一実施例を図にもとづいて説明する。

第１図において１はパチンコ機の遊技盤２の裏面2bに
直接に螺子３（あるいはステープル等）で取りつけられ
た絶縁性のセツ板である。

セツト板１は合成樹脂（ポリサルホン）製で、その表
面1aには３本の球通路４が一体で成型されている。

そして球通路４内には入賞球のための入賞孔５が設け
られている。またセツト板１の中央部には入賞装置の取
付孔６が設けられ、その取付孔６には役物の中継基板７
が取りつけられている。この取付孔６は遊技盤２の中央
の入賞装置すなわちセンター役物（ヤクモノ）18（第２
図参照）に対応させて設けられたもので取付孔６をセン
ター役物18に対応させればセツト板１は容易に位置決め
される。

また、セツト板１の左右にはピン８が取付けられ、こ
のピン８には表示灯用のサイドランプ（図示せず）が取
りつけられるようになつている。セツト板１より下の遊
技盤２の裏面2bには大入賞口（役物）の中継基板９がと
りつけられている。

そしてセツト板１の球通路４と電子機器すなわち中継
基板７等とが取付けられているスペースを避けたセツト
板１の裏面の平らな面（遊技盤裏面2b側）には中継基板
7,9の電線10と他の回路すなわちメイン回路（図示せ
ず）の電線11とを中継する配線12がメツキ法によつてプ
リントされている。10a,11aは電線10,11の先端に取り付
けられているコネクタであり、12aはプリントされた配
線の先端に取り付けられたコネクタである。13はチユー
リツプ取付孔、13aはセツト板１に取付けられたピンで
ある。このピン13aにチユーリツプ用のランプ（図示な
し）が取付けられる。

なお、セツト板１には複数の部品例えばスイツチ等が
各部に分散して取付けられているが、これらの図と説明
は省略する。

また、遊技盤２の裏面2bの球通路４等に対応する遊技
盤２の表面2aを第２図にもとづいて説明する。

遊技盤２の中央には天入賞口14や表示灯15、図柄窓16
や大入賞口入賞球表示灯17等を有するセンター役物18が
設けられている。そして、その左右には入賞口19、上部
左右にはランプ風車20がそれぞれ設けられている。

また、遊技盤２の表面2aの下部には表示灯21や役物連
続作動口22等を有した大入賞役物23が設けられ、その左
右上部にはランプ付チユーリツプ24が設けられている。
25はアウト孔、26はサイドランプである。

このように構成された配線装置は遊技盤２の裏面2bに
取付けたセツト板１に配線12をプリントしたものである
から入賞孔５（役物等）と接続する中継基板7,9の電線1
0の端子のコネクタ10aをプリントした配線12の端子のコ
ネクタ12aに接続すれば容易に早く配線することができ
る。さらにメイン回路（図示なし）の電線11のコネクタ
11aをプリントした配線12のコネクタ12aに差し込めば簡
単に配線することができ配線ミスがおこらない。

また、本実施例ではセツト板１と球通路４とをポリサ
ルホン樹脂で一体成型したが、これに限らず、セツト板
１をガラスエポキシ樹脂にしてプリント配線した後、そ
のセツト板１にABS樹脂の球通路４を二重成型しても良
い。とりつけ方は第３図、第４図に示すように球通路４
の適当個所に設けた突部4aをセツト板１に設けた孔部に
嵌め込んで一体に成型する。なお、突部4aに掛合部4bを
設けたものと設けないものとがある（第４図（イ），
（ロ）参照）。

また、第５図に示すようにセツト板１に入賞孔５や入
賞装置の取付孔６等をプレスで打抜き球通路４に爪部4c
を設けてこれをセツト板１の爪止部1bに掛合させて固定
してもよい。掛合のしかたは第６図の通りである。

セツト板１をガラスエポキシ樹脂にして玉通路４等を
二重成型した場合、ステープルで取付けると割れるので
割れを防止するため第３図で示すように、ABS樹脂製の
取付片27をセツト板１に一体成型してステープル28を用
いて素早く固定してもよい。

なお、セツト板１の裏面（遊技盤裏面2b側）に配線12
をプリントし、そのセツト板１を遊技盤裏面2bに直接取
付けたが、直接でなく介物をして少し浮かせて取り付け
てもよい。この配線12はセツト板１の表面1aにプリント
してもよい。

また、配線のプリントをメツキ法で行なつたが真空蒸
結法で行なつてもよい。

また、セツト板１の位置決めは遊技盤２のセンター役
物18に合わせたが、これに限らずセツト板１に別に位置
決め基準を設けてもよい。

さらにまたセツト板１のプリントされた配線12とメイ
ン回路（図示せず）とを接続するのに電線11を用いたが
これに限らず第７図、第８図に示すようにメイン回路本
体29を設けてこれに接続端子30を取付け、これをプリン
トされた配線12のコネクタ12aに差し込んで接続しても
よい。このときメイン回路本体29の保持は第８図のよう
に取付け爪31やねじ（図示せず）で行なう。

このとき第９図、第10図に示すように機構枠体32に螺
子によつて取り付けられている球寄せカバー33に取付け
凹部34を設けることになる。

さらに第11図、第12図、第13図に示すように球寄せ部
35にゴミ等が入らないようにするためセツト板１に防護
壁板36を取り付ければ第９図第10図のように遊技盤２の
裏面2b全体を覆う球寄せカバー33は不要となり、小さい
球寄せカバー33´でよくなる。防護壁板36と球寄せ部35
の位置は第13図のようになる。このようにすればメイン
回路本体29を自由にプリントされた配線12のコネクタ12
aに差し込むことができる。

（発明の効果） 本発明は以上説明したように構成したものであるか
ら、複雑な配線も単純化でき、パチンコ機製造工程にお
ける配線作業においては配線ミスがなくなると共に配線
にかかる時間も少なくなつて作業効率の向上を図ること
ができる。

また、作業人数も多勢必要でなくなつて、コストを低
減することもできる。

また、セツト板の面に浮く配線も減少し保守点検の際
の断線事故の発生を確実に防止することができるととも
にまた配線をプリントすることによつてパチンコ機裏の
配線の見栄えをよくすることができるなど多くの効果を
有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のパチンコ機の配線装置の一実施例を示
す遊技盤の裏面の正面図、第２図は遊技盤の表面の正面
図、第３図は別体で成形した球通路をセツト板に一体に
取り付けたところを示す正面図、第４図（イ），（ロ）
は球通路の取り付け状態を示す断面側面図、第５図は爪
を設けた別体の球通路とセツト板の斜視図、第６図は第
５図に係る球通路の取り付け状態を示す断面正面図、第
７図はメイン回路本体の斜視図、第８図はメイン回路本
体を取り付ける爪部を設けたセツト板の斜視図、第９図
はパチンコ機の平面図、第10図はパチンコ機の斜視図、
第11図はパチンコ機の斜視図、第12図は防護壁板を取り
付けたセツト板の斜視図、第13図はパチンコ機の遊技盤
の裏面図である。 １……セツト板、２……遊技盤、2a……裏面 ４……球通路、５……入賞孔 7,9……電子機器（中継基板）、12……配線

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】パチンコ機の遊技盤の裏面に球通路、およ
   び電子機器等を設けるためのスペースを有する絶縁性の
   セツト板を取りつけ、該セツト板の前記スペースを避け
   た部分に前記電子機器と他の回路とを接続する配線をプ
   リントしたことを特徴とするパチンコ機の配線装置。