JPH0621514Y2 - パチンコ機における配線用コネクタ−の取付装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、パチンコ機の遊技板或は機枠体等の背面に沿
って配線されるコードの接続用コネクターの取付装置に
関するものである。

［従来の技術］ パチンコ機には、打球発射のためのモータの外、遊技板
を飾る照明ランプや入賞装置類を作動させるため数多く
のコードが配線されている。ことに、入賞装置のコンピ
ュータ化に伴って近時のパチンコ機の背面には入賞口相
互を連絡し、或は入賞口の開閉をコントロールするため
のコードが数十本に及んで配線されるのが普通になって
いる。

これらのコードは、入賞装置類の組立、部品の交換，保
守，点検等の作業を容易にするためコネクターを使って
接続するようにしてあり、一般には一つの装置から引出
されるリード線を一つに束ねると共に、これら束ねたリ
ード線の複数個を一つの基板に揃えて設けたコネクター
を使って制御回路ボックスと接続するようにしている。

このコネクターを使っての接続に当って、接続したコー
ドが遊技板或はパチンコ機の枠部本体の背面に盛り上り
状に突出するのを避けるため、従来はコネクターを遊技
板等の背面に沿って垂直面に付設し、リード線端部に設
ける接続端子が後方に突き出ないようにしている。

［考案が解消しようとする問題点］ 上述の様にコネクターを遊技板等の背面に沿って垂直面
上に付設することはコードの途中を止め付ける上で、ま
たパチンコ機の背後空間を占領しないことから有効であ
る反面、遊技板などの背面に沿って並行にコードの接続
端子を抜き差し操作することは厄介であり、ことに狭い
空間に多数のコネクターを並設した場合には隣りの接続
端子やコードが邪魔になって作業が円滑にでぎず、これ
により不良接続を起す問題等があった。

［問題点を解決するための手段］ 本考案は、上述従来のパチンコ機における問題点に鑑み
考案されたもので、遊技板等の背面に固着する固定部材
と、コネクターを止め付ける取付基板とを有し、取付基
板は一側縁を上記固定部材に揺動自在に連設せしめ、他
側縁にコネクターをその接続端が外向きに揃うように取
付けてなるパチンコ機における配線用コネクターの取付
装置を提供することにある。

［作用］ 上述構成の本考案によれば、多数のコネクターを付設す
る取付基板が遊技板等に固着する固定部材に対して揺動
自在に連設されることから、この取付基板に設けるコネ
クターに対しコードの接続端子を着脱操作する際は上記
連設部を支点に取付基板を起しコネクターの接続端を後
方に向けて突出することが可能となることから遊技板等
の背面に装備される他のコード或は部品類に邪魔される
ことがない。以下、本考案は図示する実施例につき詳述
しその特徴とするところを明らかにする。

［実施例］ 図面第１図はパチンコ機の遊技板の背面に本考案に係る
取付装置を取付けた使用状態を示す説明図で、第２図は
要部の正面図、第３図は上図のIII−III線に沿った断面
図である。

図面において１は遊技板で、２はこの遊技板の背面に一
体に付設したセット枠、３は入賞装置で、４及び５は入
賞球受、６は照明ランプであり、７は本考案に係るコネ
クターの取付装置である。

遊技板１はブナ合板からなり、前面には上記入賞装置や
風車ランプ等が取り付けられる。セット枠２には遊技板
に設けられる入賞球受を通して飛入した入賞球を入賞球
検出器に誘導するセーフ球通路８や、この通路を通る球
を検出するスイッチ類が装備され、ここでは入賞球受５
に対応させてその背後に装備する検出スイッチ９が取付
けてある。

さて、コネクターの取付装置７は、遊技板１に固着する
ための固定部材７ａとコネクター10を取付ける取付基板
７ｂを備えてなる。固定部材７ａはここでは上方を開放
した箱形に形成してあり、左右対向状に立設した側板1
1，11の一方に片寄った内側面に軸受となるＶ字形をな
す溝12を対向する如く設け、この溝に取付基板７ｂの一
側縁に沿って両側端部から外方に延設する枢着軸13を滑
合させ、この枢着軸を支点に取付基板７ａが開閉揺動す
るようにしてある。

取付基板７ｂは開閉揺動する一側縁の上面に入賞装置
３，照明ランプ６，検出スイッチ９等から引き出される
コード14の端部に備えられる接続端子15を接続するコネ
クター10を備えるもので、これら複数の接続端子15の数
に合せたコネクターがその接続端を外方に向けて並行に
揃えて固定される。

この取付基板７ｂは常態にあるとき、コネクター10を備
える自由端縁側の下面を側板11の内側面に設けるストッ
パー16に当接させて固定部材７ａの中に収められるよう
にしてあり、このとき自由端縁を固定部材に設ける爪付
き係止片17に掛け止めて自由に開放するのを阻止してい
る。

この本考案に係る取付装置は遊技板１或はセット枠２の
適所に予じめ形成しておく取付部18（ここではセット枠
２の上部に平滑な板部分を設けて取付部としてある。）
に固定部材７ａを介して固定する。そして、接続端子15
の接続に当っては取付基板７ｂの自由端を掛止める係止
片17を押し開いて爪を外し、枢着軸13を支点に起き上
げ、この状態において接続端子の接続を行い、また接続
を解除することになる。尚、この実施例の場合、枢着軸
13を受ける軸受け溝12をＶ字形の溝としたのは取付基板
７ｂを起したとき軸13の位置を下に移動させてその起上
り姿勢に勾配が付けられ、閉じたときには軸13の位置を
上に移動させて固定部材７ａに対して並行に収められる
ようにしたことによる。また、ここで枢着軸13を受ける
ため溝としたのは必要に応じて軸13を溝から外して取付
基板７ｂを固定部材から取外すためである。

図面第５，６図は本考案の他の実施例を示したもので、
固定部材７ａと取付基板７ｂを熱可塑性の合成樹脂で一
体成形し、この成形の際両者を肉薄のヒンジ片19を介し
て接続させたものである。

この実施例における取付装置は板状をなす固定部材７ａ
をセット枠２に設ける取付部18にタッカー20等で直接打
付けて固定し、ヒンジ片19を支点に揺動する取付基板７
ｂに対してコネクター10を配設するものとなっている。

尚、上記固定部材７ａをセット枠２の成形時に予じめこ
れと一体に成形しておき上記タッカー等による打付けを
省略しても本考案の実施は可能である。また、上記実施
例では遊技板の背面に取り付けた場合を示めしたが、遊
技板を収納する機構枠に取り付けてもよい。勿論、これ
らの場合において前記実施例と同様にコネクター10は取
付基板７ｂの自由端側縁部に沿って接続端を外に向けて
配設することが好ましいことは言うまでもない。

［考案の効果］ 本考案は上述実施例につき詳述したように構成されるも
ので、コネクターを取付ける取付基板が固定部材に対し
て一側縁を中心に揺動自由に取付けられることからコネ
クターに接続端子を接続する場合には取付基板を起して
コネクターの接続端を後方に向けて突出させることがで
き、従って遊技板等の背面に備えられる部品類或は他の
コード類に邪魔されることがなく円滑に且つ正確に作業
が行え従来の厄介な作業を解消することができると共
に、接続作業後は取付基板を支点を中心にして元に戻
し、遊技板等の背面に沿って垂直面に収められることか
ら後方に突出することはなく従来と同様に纒められる利
点がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示したものであって、第１図
は使用状態の説明図、第２図は要部の正面図、第３図は
上図III−III線断面図、第４図は第２図III−IIIに沿っ
て断面とした取付基板を起上げた状態の側面図あり、第
５図は他の実施例の要部の斜視図、第６図は上図の側面
図である。 １……遊技板、７……取付装置、７ａ……固定部材、７
ｂ……取付基板、10……コネクター。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】遊技板或は機構枠部本体の背面に対して接
   面状に固着する固定部材と、複数個のコネクターを止め
   付ける取付基板とを有し、取付基板は一側縁を前記固定
   部材に揺動自在に連設して、その自由側縁側の上面に前
   記複数個のコネクターの各接続端が外向きに揃うように
   取付け、常には取付基板を固定部材に接面させ、コネク
   ターの接続操作時には前記連設部を支点に取付基板を起
   こせるようにしてなるパチンコ機における配線用コネク
   ターの取付装置。