JP2546960B2 - 制御装置およびこの制御装置を備えた工作機械 - Google Patents

制御装置およびこの制御装置を備えた工作機械

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JP2546960B2
JP2546960B2 JP4315373A JP31537392A JP2546960B2 JP 2546960 B2 JP2546960 B2 JP 2546960B2 JP 4315373 A JP4315373 A JP 4315373A JP 31537392 A JP31537392 A JP 31537392A JP 2546960 B2 JP2546960 B2 JP 2546960B2
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  • Automatic Control Of Machine Tools (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ボール盤、旋盤、フラ
イス盤、ラッピング盤等の工作機械の工具あるいは工作
物の送り動作を制御する制御装置およびこの制御装置を
備えた工作機械に係り、特に、工具の振動を測定するこ
とによって工具の送り動作を制御する制御装置およびこ
の制御装置を備えた工作機械に関する。
【0002】
【従来の技術】工作機械は、金属等の工作物の不要部分
を切削、研削、研磨その他の方法によって除去して所要
の寸法形状に作り上げる機械をいい、旋盤、ボール盤、
フライス盤、ラッピング盤等の様々な種類がある。
【0003】例えばボール盤は、工具であるドリルを高
速回転させながら主軸頭を移動させてドリルを工作物に
送ることにより、主軸に沿って所定のねじ孔を工作物に
あけることができるようになっている。
【0004】ここで、ドリルを工作物に接触させた瞬間
あるいはその直後、ドリルが振動を起こすことがある。
【0005】ドリルの振動は、例えば、ドリルと工作物
との食いつき、当たり面でのずれあるいはチャックへの
取付け不良等が原因となって生じる。
【0006】この振動が激しくなると、所定の寸法より
も大きな孔があくか、あるいは変形した孔があいてしま
い加工精度が低下するとともに、ドリル自身が振動のた
めに破損したり偏摩耗を生じ、以後の加工に影響が及ぶ
ことがある。また、場合によっては、オペレーターにも
危害が及ぶ。
【0007】そのため、通常、オペレーターは、ドリル
の振動音を聴いたり、主軸頭の移動の感触を確かめたり
しながら、ドリルの振動性状を経験的に把握し、もし、
振動性状がひどい場合には、ソレノイド、モーター、油
圧、空気圧等の手段によって即座に主軸頭等を逆方向に
移動させてドリルを工作物から逃がし、ドリルの破損、
加工精度の低下等を回避する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、振動性
状を適確に把握するには、オペレーターに高度の熟練が
要求されるとともに、たとえ振動性状を把握できたとし
ても、ドリルの逃がし動作を迅速に実行することは極め
て困難である。
【0009】本発明は、上述した事情を考慮してなされ
たもので、工具あるいは工作物が異常振動を起こしたと
きに迅速に工具を工作物から逃がすことができる制御装
置およびこの制御装置を備えた工作機械を提供すること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の工作機械は請求項1に記載したように、工
具あるいは工作物を送り動作可能な送り機構を備えた工
作機械において、前記工具あるいは工作物を撮像可能な
撮像手段と、前記撮像手段からの出力信号を用いて前記
工具あるいは工作物の振動性状を演算するとともに演算
結果を用いて前記送り機構の動作を決定可能な演算手段
と、前記演算手段からの制御信号を用いて前記送り機構
を制御可能な送り機構制御手段とを有し、前記撮像手段
は、高速2次元配列あるいは3次元配列の複数のセルを
持つ光センサと、前記工具と前記光センサとの間あるい
は前記工作物と前記光センサとの間に配置されたシャッ
ター手段と、前記シャッター手段へのシャッターパルス
を発生可能なシャッターパルス発生手段とから構成され
たものである。
【0011】また、本発明の制御装置は請求項4に記載
したように、所定の動作によって振動、変形あるいは揺
動を生じている物体を所定の方向から撮像可能な撮像手
段と、撮像された画像信号を処理して前記物体の振動、
変形あるいは揺動性状を演算可能な演算手段と、前記演
算結果があらかじめ設定された許容範囲から外れている
とき、前記所定の動作を中断可能な制御手段とを有し、
前記撮像手段は、高速2次元配列あるいは3次元配列の
複数のセルを持つ光センサと、前記物体と前記光センサ
との間に配置されたシャッター手段と、前記シャッター
手段へのシャッターパルスを発生可能なシャッターパル
ス発生手段とから構成されたものである。
【0012】
【作用】本発明の工作機械によれば、振動を生じている
工具あるいは工作物を撮像し、得られた画像データを解
析することによって工具あるいは工作物の振動性状を演
算し、演算された振動性状があらかじめ設定された許容
範囲から外れている場合には、工具あるいは工作物の送
り動作を逆転させる。
【0013】また、本発明の制御装置によれば、所定の
動作によって振動、変形あるいは揺動を生じている物体
を所定の方向から撮像し、撮像された画像信号を処理し
て前記物体の振動、変形あるいは揺動性状を演算し、前
記演算結果があらかじめ設定された許容範囲から外れて
いるとき、前記所定の動作を中断する。
【0014】
【実施例】以下、本発明の工作機械の実施例を添付図面
を参照して説明する。
【0015】図1は、本実施例の工作機械をブロック図
で示したものである。
【0016】本実施例の工作機械は、図1でわかるよう
にいわゆるボール盤を例としたものであり、ベース1に
コラム2を直立させ、コラム2にアーム3を昇降自在に
取り付け、アーム3に主軸頭4を水平移動自在に取り付
けてある。
【0017】主軸頭4の下端には、工具としてのドリル
5をチャック6によって取り付けてあり、コラム2は、
アーム3を昇降駆動させることによってドリル5を送り
動作可能な送り機構としてのモーター7を備える一方、
主軸頭4は、ドリル5を回転駆動可能なモーター8を備
える。また、ベース1は、ドリル5でねじ孔をあける対
象となる工作物9を配置可能になっている。
【0018】本実施例の工作機械は、ドリル5の所定範
囲を例えば側方から撮像可能な撮像手段11と、撮像手
段11からの出力信号を用いてドリル5の振動性状を演
算しその演算結果を用いて送り動作の内容を決定可能な
演算回路12と、演算回路12からの制御信号を用いて
モーター7を制御可能な送り機構制御回路13とを備え
る。
【0019】撮像手段11は、投影された像を画像信号
に変換可能な高速走査光センサ14と、ドリル5および
高速走査光センサ14の間に配置されたシャッター手段
としてのイメージインテンシファイア15と、イメージ
インテンシファイア15に内蔵された電源部(図示せ
ず)のゲート回路を作動させるシャッターパルスを発生
可能なシャッターパルス発生手段16とを備える。
【0020】イメージインテンシファイア15は、シャ
ッター機能の他に、入力された光強度を増幅させる機能
をも有している。
【0021】高速移動する被写体を明瞭に撮像するに
は、シャッター時間、ここではイメージインテンシファ
イア15のゲート回路のゲート解放時間を短くする必要
があるが、上述の増幅機能により、シャッター時間の短
縮に伴う光強度の低下を補うことができる。
【0022】高速走査光センサ14は、例えば256×
256のCCD画素を2次元に配置し、各画素に取り込
まれた光情報を高速読出し可能に構成してあり、例えば
1000Hz以上の処理速度を持ったものがよい。
【0023】また、上述のイメージインテンシファイア
15のゲート解放のタイミングを、例えば高速走査光セ
ンサ14のフレームタイムに同期させるようにするのが
よい。
【0024】また、本実施例の工作機械は、ドリル5の
所定の回転位置に応答して回転位置信号を出力可能な回
転位置信号出力手段としてのエンコーダ21をチャック
6に取り付けてあり、シャッターパルス発生手段16
は、エンコーダ21が出力した回転位置信号に応答して
シャッターパルスを発生させるように構成してある。
【0025】すなわち、シャッターパルス発生手段16
は、回転位置信号のパルス数を計数するカウンタ31
と、カウンタ31で計数された値とデータラッチ32に
設定された所定の値とを比較し計数値が所定の値と一致
した場合にトリガーパルスを発生させるコンパレータ3
3と、トリガーパルスに応答してシャッターパルスを発
生させるフリップフロップ回路(F/F)34と、フリ
ップフロップ回路34に接続されたディレイ回路35と
を備える。なお、場合によっては、ディレイ回路を使用
せず、カウンタに入力するパルスをフリップフロップ回
路に入力してパルス幅を決定する方式でもよい。
【0026】演算回路12は、工具の振動性状すなわち
工具の振れ幅あるいは周期を画像処理によって計測可能
になっている。
【0027】なお、工具の振動形はさまざまであり、例
えばドリルの中心と回転中心とが一致しない場合には工
具全体が並進するような振動形となり、一方、ドリルの
先端に衝撃的な荷重が作用した場合には、ドリルの取付
け部分に比べてドリルの先端部分が大きく振れる振動形
となる。そのため、工具の振れ幅を複数の異なる計測ラ
インに沿って計測できるようになっているのが好まし
い。
【0028】また、演算回路12は、ドリル5の振れ幅
および周期に関する所定の許容範囲を予め設定してあ
り、計測された振れ幅あるいは周期が設定範囲内であれ
ば、モーター7が送り動作となるような所定の制御信号
を出力し、計測された振れ幅あるいは周期が設定範囲外
であれば、モーター7を逆転させるような制御信号を出
力する。なお、モーター7によってアーム3全体を駆動
する上述の方式の代わりに、ドリル5だけを、モータ
ー、ソレノイド、油圧、空気圧等を用いた別のアクチュ
エータを用いて逃がす方式としてもよい。
【0029】次に、本実施例の工作機械の作用を説明す
る。
【0030】まず、工作物9を所定の位置に位置決めし
た後、モーター7を送り動作で作動させ、高速回転する
ドリル5を工作物9に接近させる。
【0031】ここで、ドリル5の所定の回転位置ごとに
回転位置信号としてのパルスをロータリーエンコーダ2
1でカウンタ31に送り、このパルスをカウンタ31で
計数し、さらに計数された値をコンパレータ33でデー
タラッチ32に設定された値と比較する。
【0032】データラッチ32には、高速回転するドリ
ル5の所望の撮像回転位置に対応する値を記憶してあ
る。したがって、例えばデータラッチ32の設定値が、
0°、180°に対応する値であれば、ドリル5が所定
の基準回転方向に対して0°、180°だけ回転したと
き、コンパレータ33でトリガーパルスを発生させ、こ
れに応答して、フリップフロップ回路34でシャッター
パルスを発生させる。そして、シャッターパルスに応答
して、イメージインテンシファイア15のゲートを解放
し、ドリル5の画像を高速走査光センサ14に取り込
む。
【0033】図2(a) は、光センサ14がとらえたドリ
ル5の画像を示し、図2(b) はそのときのドリル5の回
転位置を水平断面図で示したものである。
【0034】光センサ14上のドリル5の画像は、図2
(b) でわかるように、ドリル5の所定箇所41が基準回
転方向に対して0°、180°にあるときにそれぞれフ
リーズ(保存)されたものであるが、ドリル5が未だ振
動を生じていないため、図2(a) でわかるように、ドリ
ル5の画像はほぼ同一の位置に重なっている。
【0035】一方、演算回路12には、ドリル5の振れ
幅および周期に関する所定の許容範囲を予め設定してあ
るが、この段階では、振動測定ライン51、52に沿っ
てドリル5の振れ幅を測定してもほぼ零となるので、送
り動作を継続して行うべき制御信号を演算回路12から
送り機構制御回路13に送る。送り機構制御回路13
は、受け取った制御信号に応答してモーター7を駆動方
向をそのまま維持して駆動制御する。
【0036】次に、送り動作を継続してドリル5を工作
物9に接触させ、工作物9に所定のねじ孔をあける加工
動作を行う。
【0037】ここで、ドリル5を工作物9に接触させた
直後、ドリル5に振動が生じる場合がある。
【0038】図3(a) 、(b) は、ドリル5に振動が生じ
た場合の光センサ14上の画像およびそのときのドリル
5の位置を図2と同様に示したものである。
【0039】ここで、振動測定ライン52に沿って水平
距離W1 を演算回路12で測定し、この測定値からドリ
ル5の径を差し引いてドリル5の振れ幅δ1 を算定す
る。同様に、振動測定ライン51に沿って振れ幅δ2
算定する。
【0040】なお、ドリル5は螺旋状にねじが切られて
いるので、振動測定ライン51、52における水平断面
は真円とはならず、普通は、円周位置によって半径が異
なる。また、ねじ切りされていない箇所で測定する場合
であっても、ドリル5の回転中心と断面の中心とは通常
わずかにずれているため、ドリル5の振動を計測する際
は、同一の箇所に着目して測定するのがよい。
【0041】ここでは、ドリル5が0°、180°の回
転位置にきたときに光センサ14に画像を取り込むよう
にしたので、図3(a) でわかるように、ドリル5が左に
振れたときの左側縁部と右側に振れたときの右側縁部と
の間の距離を測定する。
【0042】この結果、ドリル5の振れ幅δ1 、δ2
るいは周期が上述の設定範囲から外れたときにはただち
に、ドリル5の送り動作を逆転させるべき制御信号を送
り機構制御回路13に送る。送り機構制御回路13は、
受け取った制御信号に応答してモーター7を駆動方向を
逆転させて駆動制御し、ドリル5を工作物9から逃が
す。
【0043】次に、ドリル5の振動が設定範囲内に戻っ
たとき、モーター7を送り動作にしてドリル5を再び工
作物9に接触させ、振動性状が許容範囲から外れたとき
には、再び、上述の手順を繰り返す。
【0044】振動性状が許容範囲内であれば、送り動作
を継続してドリル5で工作物9を加工する。
【0045】以上説明したように、本実施例の工作機械
は、高速回転中の工具を撮像しその画像から工具の振動
性状を演算し、その振れ幅あるいは周期が所定の許容範
囲から外れている場合には、ただちに工具の送り動作を
逆転させて工作物から逃がすように構成したので、加工
初期に発生する振動による加工精度の低下、工具の損傷
等をオペレーターの熟練度にかかわらず未然に回避する
ことができる。
【0046】また、撮像手段に高速走査光センサーおよ
びシャッター手段を備えたので、高速動作する被写体を
明瞭に画像化することが可能となり、工具の振動開始を
素早く検知することが可能となり、過度の切削、研削等
を防止し、高い加工精度を確保することができる。
【0047】上述の実施例では、図3(a) でわかるよう
に、画面の縦横比を修正せずにそのまま撮像する構成と
したが、例えばシリンダーレンズを用いることにより、
測定ライン51、52の間隔方向、図3でいえば上下方
向に対し、振れ幅測定方向である水平方向を拡大して撮
像し、測定精度を高めるように構成してもよい。
【0048】また、上述の実施例では、ボール盤を例と
して説明したが、本発明の工作機械はこれに限定される
ものではなく、他のあらゆる工作機械、例えば旋盤、フ
ライス盤、ラッピング盤等に適用することができる。ま
た、適用する装置に応じて、イメージインテンシファイ
ア等のゲート解放のタイミングを、光センサのフレーム
タイムではなく、ラインタイムに同期させるようにして
もよい。
【0049】また、上述の実施例では、工具を回転させ
るタイプであるボール盤を例として取り上げたので、工
具の回転位置を検出するための回転位置信号出力手段を
設ける構成としたが、旋盤等の場合には、工具ではな
く、工作物側を回転させるので、回転位置信号出力手段
を省略することができる。
【0050】また、上述の実施例では、回転動作および
送り動作を工具側で行うように構成したが、回転動作あ
るいは送り動作は、工作物側で行ってもよい。また、上
述の実施例では撮像対象を工具としたが、工作物の振動
の方が大きい場合には、工作物を撮像対象としてもよ
い。
【0051】また、上述の実施例では、高速2次元配列
あるいは3次元配列の複数のセルを持つ光センサとして
高速走査光センサを用いたが、走査を行わないタイプの
光センサでもよいし、異なる平面上にアレイセンサを配
置したすなわち3次元配列としてもよい。
【0052】また、上述の実施例では、シャッター手段
としてイメージインテンシファイアを用いたが、代わり
に電子シャッターを用いてもよい。この場合、必要であ
れば電子シャッターのタイミングに応じてストロボを発
光させてもよい。
【0053】また、上述の実施例では、撮像手段にシャ
ッター手段を備える構成としたが、工具の回転速度が比
較的低速であるときには、シャッター手段を省略する構
成としてもよい。
【0054】また、上述の実施例では、回転位置信号出
力手段として、ロータリーエンコーダを用いたが、代わ
りに、レーザー光源を用いて回転位置信号出力手段を構
成してもよい。
【0055】本変形例に係る回転位置信号出力手段は、
図4(a) に示すように、所定の回転位置にスリット10
1を設けた回転プレート102を、工具の回転部材例え
ばチャック6に固定するとともに、レーザー光源103
を取り付けた上部プレート104およびレーザー検知セ
ンサ105を取り付けた下部プレート106を回転プレ
ート102の両側に配置しておき、レーザー光源103
およびレーザー検知センサ105の配置ラインとスリッ
ト101とが一致したとき、レーザー検知センサ105
で所定のセンサ信号を出力するようになっている。
【0056】この回転位置信号出力手段に対応したシャ
ッターパルス発生手段は、図4(b)に示すように、出力
されたセンサ信号を微分回路111で処理してトリガー
パルスをつくり、このトリガーパルスに応答してフリッ
プフロップ回路112およびディレイ回路113により
シャッターパルスを発生させるようになっている。
【0057】上述の実施例では、説明の便宜上、工具が
所定の平面内でのみ振動するという前提で説明したが、
実際には、ドリル等の工具は3次元的に振動を起こす場
合があり、この場合、振動する工具を異なる2方向から
撮像するのが好ましい。
【0058】図5は、ドリル5を2方向から撮像可能な
光学手段をイメージインテンシファイア15の手前に配
置した例を示したものであり、全反射ミラー121a、
121b、122a、122b、126およびハーフミ
ラー123、124、125、127を組み合わせて構
成してある。同図中、実線で示す光路は、同図でいえば
下側から撮像される像の光路、破線で示す光路は、左側
から撮像される像の光路である。
【0059】同図に示していないが、異なる2方向の像
をモニターの別領域に表示させるため、2枚の全反射ミ
ラーを使って、破線で示す光路に沿った光と実線で示す
光路に沿った光とをドリル5の軸線に沿った方向に振り
分けるようにするのが好ましい。また、ミラー121
a,121bおよびミラー122a,122bは、それ
ぞれ独立に移動できるように構成することにより、撮像
範囲を微調整できるようにしておくのがよい。
【0060】また、図5に示した光学手段を、ドリル5
の軸方向、図5でいえば紙面に直交する方向に所定の間
隔だけ離してもう1組配置することにより、それぞれ、
測定ライン51、52用の光学手段とするのが好まし
い。
【0061】なお、上述の実施例は、本発明をボール盤
等の工作機械の制御に適用した例を説明したものである
が、本発明の特徴は、所定の動作によって振動、変形あ
るいは揺動を生じている物体を所定の方向から撮像可能
な撮像手段と、撮像された画像信号を処理して前記物体
の振動、変形あるいは揺動性状を演算可能な演算手段
と、前記演算結果があらかじめ設定された許容範囲から
外れているとき、前記所定の動作を中断可能な制御手段
とを備えた制御装置にあり、実施例のような工作機械に
限定されるものでない。
【0062】したがって、例えば、自らあるいは外乱に
より振動を発生する任意の装置の振動の振れ幅を計測
し、その計測値が所定の値に達したときに装置の作動を
中止するという制御を行うことにより、装置の損傷を未
然に回避しあるいはその装置の製造物の加工精度を維持
することができる。したがって、半導体製造装置によっ
て製造される加工物を地震等の外乱から守ることができ
る。また、破断あるいは破砕検査装置において、航空機
等に使用する金属検査材料の変形が所定の値に達したと
きに荷重の載荷を中止するという制御を行うことによ
り、検査材料の変形状態を破断直前の状態にとどめるこ
とができる。このため、航空機胴体の膨脹収縮、主翼の
振動、胴体の揺れ等の解析にも利用することができる。
また、車体の揺れあるいはずれの防止技術等にも適用す
ることができる。
【0063】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の工作機械
は、工具あるいは工作物を送り動作可能な送り機構を備
えた工作機械において、前記工具あるいは工作物を撮像
可能な撮像手段と、前記撮像手段からの出力信号を用い
て前記工具あるいは工作物の振動性状を演算するととも
に演算結果を用いて前記送り機構の動作を決定可能な演
算手段と、前記演算手段からの制御信号を用いて前記送
り機構を制御可能な送り機構制御手段とを有し、前記撮
像手段を、高速2次元配列あるいは3次元配列の複数の
セルを持つ光センサと、前記工具と前記光センサとの間
あるいは前記工作物と前記光センサとの間に配置された
シャッター手段と、前記シャッター手段へのシャッター
パルスを発生可能なシャッターパルス発生手段とから構
成したことにより、工具あるいは工作物が異常振動を起
こしたときに迅速に工具を工作物から逃がすことができ
る。
【0064】また、本発明の制御装置は、所定の動作に
よって振動、変形あるいは揺動を生じている物体を所定
の方向から撮像可能な撮像手段と、撮像された画像信号
を処理して前記物体の振動、変形あるいは揺動性状を演
算可能な演算手段と、前記演算結果があらかじめ設定さ
れた許容範囲から外れているとき、前記所定の動作を中
断可能な制御手段とを有し、前記撮像手段を、高速2次
元配列あるいは3次元配列の複数のセルを持つ光センサ
と、前記物体と前記光センサとの間に配置されたシャッ
ター手段と、前記シャッター手段へのシャッターパルス
を発生可能なシャッターパルス発生手段とから構成した
ことにより、物体が異常振動、異常変形あるいは異常揺
動を起こしたときに迅速に、振動、変形あるいは揺動の
原因である動作を中断させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の工作機械のブロック図。
【図2】(a) は、振動を生じていない工具を側面から撮
像したときの画像の図、(b) はそのときのドリルの回転
位置を示す図。
【図3】(a) は、振動を生じている工具を側面から撮像
したときの画像の図、(b) はそのときのドリルの回転位
置を示す図。
【図4】(a) は、回転位置信号出力手段の変形例を示す
斜視図、(b) は同じくブロック図。
【図5】2つの方向から工具を撮像するための光学手段
を示した平面図。
【符号の説明】
5 工具 9 工作物 7 モーター(送り機構) 11 撮像手段 12 演算回路(演算手段) 13 送り機構制御回路(送り機構制御手段) 14 高速走査光センサ 15 イメージインテンシファイア 16 シャッターパルス発生手段 21 ロータリーエンコーダ(回転位置信号出力手段)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工具あるいは工作物を送り動作可能な送
    り機構を備えた工作機械において、前記工具あるいは工
    作物を撮像可能な撮像手段と、前記撮像手段からの出力
    信号を用いて前記工具あるいは工作物の振動性状を演算
    するとともに演算結果を用いて前記送り機構の動作を決
    定可能な演算手段と、前記演算手段からの制御信号を用
    いて前記送り機構を制御可能な送り機構制御手段とを有
    し、前記撮像手段は、高速2次元配列あるいは3次元配
    列の複数のセルを持つ光センサと、前記工具と前記光セ
    ンサとの間あるいは前記工作物と前記光センサとの間に
    配置されたシャッター手段と、前記シャッター手段への
    シャッターパルスを発生可能なシャッターパルス発生手
    段とから構成されたことを特徴とする工作機械。
  2. 【請求項2】 前記工具の所定の回転位置に対応する回
    転位置信号を出力可能な回転位置信号出力手段を備え、
    前記シャッターパルス発生手段は、前記回転位置信号に
    応答してシャッターパルスを発生させるように構成した
    請求項1記載の工作機械。
  3. 【請求項3】 前記撮像手段は、前記工具を互いに異な
    る少なくとも2方向から撮像できるように、所定のミラ
    ーを組み合わせて構成した光学手段を備えた請求項1記
    載の工作機械。
  4. 【請求項4】 所定の動作によって振動、変形あるいは
    揺動を生じている物体を所定の方向から撮像可能な撮像
    手段と、撮像された画像信号を処理して前記物体の振
    動、変形あるいは揺動性状を演算可能な演算手段と、前
    記演算結果があらかじめ設定された許容範囲から外れて
    いるとき、前記所定の動作を中断可能な制御手段とを有
    し、前記撮像手段は、高速2次元配列あるいは3次元配
    列の複数のセルを持つ光センサと、前記物体と前記光セ
    ンサとの間に配置されたシャッター手段と、前記シャッ
    ター手段へのシャッターパルスを発生可能なシャッター
    パルス発生手段とから構成されたことを特徴とする制御
    装置。
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