JP5272186B2 - レーザ加工方法及びレーザ加工装置 - Google Patents
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Description
特許文献2には、ワークの切断作業中にレーザ加工ヘッドとワークが衝突したとき、加工ヘッドの昇降機構の損傷を緩和させて、レーザ加工機の稼動を停止する構成が開示されている。
この発明は、レーザ加工ヘッドによるワークの加工作業中に、加工ノズルがワークに衝突したことが検出されたとき、加工作業が停止され、前記レーザ加工ヘッドが正常か否かが判別される。判別結果が正常の場合には、ワークの加工作業が再開され、異常の場合には、加工作業が停止される。
図3に示すように、ベッド11の上面にはワークテーブル12が装着され、左右両側上面には側枠13が固設され、両側枠13の上面には支持枠14が支持され、両支持枠14の上面には案内レール15を介してX軸移動体16がX軸駆動機構17(図2参照)によってX軸(前後)方向に往復動可能に装着されている。前記X軸移動体16にはY軸移動体19がY軸駆動機構18(図2参照)によってY軸(左右)方向に往復動可能に装着され、該Y軸移動体19にはレーザ加工ヘッド20がZ軸駆動機構25(図2参照)によってZ軸(上下)方向に往復動可能に装着されている。
図1に示すように、前記レーザ加工ヘッド20の加工ノズル24自体がギャップセンサ41の電極を構成し、このギャップセンサ41によって検出された信号はギャップセンサアンプ42を介して増幅されて制御装置43に入力されるようになっている。前記ギャップセンサ41として、この実施形態では静電容量センサが用いられている。又、前記CCDカメラ35によって撮影された画像データは画像処理装置44に入力され、この画像処理装置44によって図6(a)に示すように画像処理された後、前記制御装置43に入力されるようになっている。前記レーザ加工ヘッド20のダメージ軽減機構23と対応して設けられた衝突センサ45によって検出された信号は、前記制御装置43に入力されるようになっている。この衝突センサ45は前記ヘッド本体22に対し加工ノズル24が傾斜した場合に衝突を検出するようになっている。
図2に示すように、前記制御装置43は各種のデータに基づいて演算、処理、比較、判別動作を行うための中央演算処理装置(CPU)46、リードオンリーメモリ(ROM)47を備えている。前記制御装置43は、各種のデータの読み出し書き込み可能な記憶媒体としてのランダムアクセスメモリ(RAM)48を備えている。このRAM48にはワークWのレーザ加工を行うために前記レーザ加工ヘッド20のX,Y,Zの3軸方向の動作を制御する加工プログラムが記録されている。前記CPU46には前記ギャップセンサ41及びギャップセンサアンプ42から出力された信号に基づいて、レーザ加工ヘッド20の加工ノズル24のギャップGに基づいて、加工ノズル24のZ軸方向の座標値を演算するためのZ軸座標値演算部49が設けられている。前記CPU46には前記CCDカメラ35から画像処理装置44を介して入力された画像データに基づいて、前記加工ノズル24の孔24bの中心Oの中心座標値を演算するための中心座標値演算部50が設けられている。前記CPU46には前記加工ノズル24のZ軸基準座標値と、実際に測定されたZ軸実座標値とを比較するためのZ軸座標値比較部51が設けられている。さらに、CPU46には、加工ノズル24の孔24bの中心基準座標値Hkと、実際に測定された中心実座標値Hxとを比較するための中心座標値比較部52が設けられている。前記CPU46には各種のデータを入力するための入力手段としてのキーボード53、各種のデータに基づいて画像データ等を表示するための表示画面54aを有する表示装置54、警報音を発生するブザー55が接続されている。
最初に、ワークWの加工動作に先行して行われるレーザ加工ヘッド20のZ軸基準座標値Zk及び加工ノズル24の孔24bの中心基準座標値Hkの設定動作を、図7のフローチャートに基づいて説明する。
(1)上記実施形態では、レーザ加工ヘッド20によるワークWの加工作業中に、レーザ加工ヘッド20の加工ノズル24がワークWに衝突した場合に、加工動作を一時中断する。そして、前記レーザ加工ヘッド20の先端面24aをブラシ33によってクリーニングし、その後、基準部材34に加工ノズル24を対応させて、Z軸実座標値Zxを演算し、このZ軸実座標値Zxと予め記憶されたZ軸基準座標値Zkとの間に一定値以上の差があるか否かを判別する。一定値以上の差がある場合には、ワークWの加工作業を停止し、一定値以上の差がない場合には、加工ノズル24の先端面24aの孔24bの中心実座標値Hxと中心基準座標値Hkとを比較して、一定値以上の差がある場合にはワークWの加工を停止し、一定値以上の差がない場合には、ワークWの加工作業を再開するようにした。このため、レーザ加工ヘッド20のヘッド本体22に対し加工ノズル24が正規の結合位置に復帰された状態において、ワークWの加工作業を再開することができ、無人運転中にワークの加工作業を中断したまま放置するの回避して、作業能率を向上することができる。
・ 図10に示すように、CCDカメラ35によって撮影された加工ノズル24の孔24bの画像データを画像処理する。その後、制御装置43のCPU46によって最大直径dmaxと、最小直径dminを演算する。次に、CPU46によって最大直径と最小直径の直径差を演算し、直径差が基準値以上と判断された場合に、ワークの加工動作を停止し、基準値以下と判断された場合には、ワークの加工動作を再開するようにしてもよい。この実施形態では、孔24bの内周面の一部が熔け落ちたり、異物が付着したりした場合に、その正常・異常を適正に判別することができる。
・ 前記実施形態では、前記X軸移動体16に前記支持板32を支持するようにしたが、この支持板32を、前記ベッド11、ワークテーブル12又は側枠13に装着してもよい。
・ 前記ブラシ33を省略してもよい。
・ 前記レーザ加工ヘッド20を、例えばZ軸方向にのみ制御移動可能にするとともに、前記ワークテーブル12を、X軸及びY軸方向にそれぞれ制御移動可能に構成する等、前記レーザ加工ヘッド20をワークテーブル12に支持されたワークWに対して相対的にX軸、Y軸及びZ軸方向に移動制御可能に構成してもよい。
Claims (8)
- レーザ加工ヘッドによるワークの加工作業中に、加工ノズルがワークに衝突したことが検出されたとき、加工作業を一時中断し、前記レーザ加工ヘッドが正常か否かを判別し、正常の場合には、ワークの加工作業を再開し、異常の場合には、加工作業を停止するレーザ加工方法において、
前記加工作業を一時中断した後、ギャップ測定用の基準部材に該加工ノズルを対向させて、前記基準部材と加工ノズルとの実際のギャップを測定し、この実ギャップと記憶媒体に予め記憶された基準ギャップとのギャップ差を演算し、このギャップ差が許容範囲か否かを判別し、許容範囲内のときには加工作業を再開し、許容範囲外のときは加工作業を停止することを特徴とするレーザ加工方法。 - 請求項1において、前記ギャップ差が許容範囲か否かを判別し、許容範囲内のときには、加工ノズルの先端面を撮影し、撮影された画像データにより加工ノズルの孔の孔実座標値を演算し、この孔実座標値と記憶媒体に予め記憶された孔基準座標値との座標差が許容範囲か否かを判別し、許容範囲内のときには加工作業を再開し、許容範囲外のときは加工作業を停止することを特徴とするレーザ加工方法。
- 請求項1又は2において、前記基準ギャップ及び実ギャップは、前記基準部材の基準平面に対する加工ノズルの垂直方向のZ軸基準座標値及びZ軸実座標値として演算されるものであることを特徴とするレーザ加工方法。
- 請求項2において、前記孔実座標値及び孔基準座標値は、加工ノズルの孔の中心実座標値及び中心基準座標値として演算されるものであることを特徴とするレーザ加工方法。
- 請求項1〜3のいずれか一項において、前記加工ノズルがワークに衝突したことが検出されたとき、加工作業を一時中断し、次いで、加工ノズルの先端面をクリーニングすることを特徴とするレーザ加工方法。
- レーザ加工ヘッドに対し、該加工ヘッドの加工ノズルがワークに衝突したときのダメージを軽減するダメージ軽減機構を設けるとともに、加工ヘッドの衝突を検出する衝突センサを設け、前記レーザ加工ヘッドをワークテーブルに支持されたワークに対して相対的にX軸、Y軸及びZ軸方向に移動制御可能に構成し、
前記レーザ加工ヘッド、該加工ヘッドを支持するフレーム又はワークテーブルに対し、加工ヘッドの異常の有無を判別する判別手段を設け、
前記衝突センサからの衝突信号により、ワークの加工作業を一時中断した後、前記判別手段の判別結果に基づいて、加工ヘッドが正常である場合には、加工作業を再開し、加工ヘッドが異常である場合には、加工作業を停止する指令を与える制御装置を設けてなるレーザ加工装置において、
前記レーザ加工ヘッドを支持するフレーム又はワークテーブルに対し、加工ノズルのギャップ量を測定するギャップ測定用の基準部材を設け、前記衝突センサからの衝突信号により、ワークの加工作業を一時中断した後、前記基準部材に前記加工ノズルを対向させて、前記基準部材と加工ノズルとの実際のギャップを測定し、この実ギャップと記憶媒体に予め記憶された基準ギャップとのギャップ差を演算し、このギャップ差が許容範囲か否かを判別し、許容範囲内のときには加工作業を再開し、許容範囲外のときには、加工作業を停止する指令を与える制御装置を設けてなることを特徴とするレーザ加工装置。 - 請求項6において、前記フレーム又はワークテーブルには、前記加工ノズルの先端面を撮影する撮影手段が設けられ、前記制御装置は、前記ギャップ差が許容範囲内のときには、前記撮影手段により加工ノズルの先端面を撮影し、撮影された画像データにより加工ノズルの孔の孔実座標値を演算し、この孔実座標値と記憶媒体に予め記憶された孔基準座標値との座標差が許容範囲か否かを判別し、許容範囲内のときには加工作業を再開し、許容範囲外のときには、加工作業を停止する指令を与える機能を有していることを特徴とするレーザ加工装置。
- 請求項6又は7において、前記フレーム又はワークテーブルに対し、加工ノズルの先端面をクリーニングするクリーニング手段が設けられていることを特徴とするレーザ加工装置。
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