JP2546612B2 - 包装装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えば多数積み重ねら
れた紙や本、又は長手方向へジグザグ形に折り重ねた帯
状の布や織物、或いは集積された多数の箱などの略直方
体形状の内容物を包装シートで被包する上包み包装装
置、詳しくは堆積した包装シートからシート繰り出し機
構により一枚ずつ分離してエレベーターの上方に繰り出
し、このエレベーターの昇降に伴い包装シート及び内容
物を垂直方向へ移送しながら、包装シートを内容物の外
面に沿って胴巻きするものに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の包装装置として例えば実
公平３−１１１２４号公報に開示される如く、エレベー
ターの昇降路の側方に堆積した包装シートが載置される
給紙台を昇降路の上端へ向け約４５度に上り傾斜させて
配置し、この給紙台上に直線状態のまま堆積される包装
シートの上方にシート繰り出し機構として繰り出しロー
ラーを配設し、この繰り出しローラーの回転により上端
に位置する包装シートだけを一枚ずつ分離しながらエレ
ベーター上へ略水平に繰り出し、この包装シート上の所
定位置に内容物が載せられてからエレベーターを下降さ
せることにより、包装シートが内容物の両側面に沿って
略Ｕ字形に折り上げられ、その後、これら折り上げた包
装シートの両端縁を胴巻き機構により内容物の上面沿い
に重ね合わせて胴巻きが終了すると共に、上記繰り出し
ローラーをチェーンなどにより吊持して、該繰り出しロ
ーラーの自重で堆積方向下流端の包装シートに常時当接
させることにより、繰り出しに伴って給紙台上の包装シ
ートが減っても、これに関係なく包装シートを繰り出し
続けるものがある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら、このよう
な従来の包装装置では、包装シートが直線状態のまま斜
めに堆積された給紙台と、エレベーターの昇降路とが横
方向に並んで配置されるため、エレベーターの昇降路と
別に横方向へ包装シートの傾斜配置スペースが必要にな
り、その分だけ横方向へ長くなって装置全体が大型化す
るという問題がある。

【０００４】そこで、給紙台を直角近くまで傾斜させる
ことにより、包装シートの配置スペースが横方向へ縮小
されて装置全体のコンパクト化を図ることが考えられる
が、この場合には、包装シートの配置スペースがエレベ
ーターの昇降路より遥かに上下方向へ長くなるだけでな
く、包装シートの胴巻き方向寸法が、内容物の幅寸法と
高さ寸法を加算したものの２倍より長くなるため、内容
物の外形寸法より包装シートの配置スペースが直線方向
へ長く必要になって、どうしても装置全体が大型化する
という問題がある。

【０００５】更に、堆積した包装シートの全体からその
堆積方向下流端に位置する包装シートだけを確実に一枚
ずつ分離するには、吸着力や摩擦力を利用する分離手段
を別個に設ける必要があるという問題もある。

【０００６】また、例えば特公昭６３−１１２５４号公
報に開示される如く堆積された包装シートを上下動する
ことにより、その堆積量に関係なく下流端に位置する包
装シートを所定高さに維持して、該包装シートの先端か
らエレベーター上の包装開始位置までの繰り出し長さを
一定にすることも考えられるが、この場合には、包装シ
ートが堆積された給紙台を昇降自在に支持して昇降駆動
部を連設する必要があって、装置全体が大型化すると共
に、構造が複雑化して包装シートの補給が難しくコスト
高になるという問題がある。

【０００７】本発明は斯かる従来事情に鑑み、デッドス
ペースの利用により最大のシート配置スペースを確保し
ながら、吸着力や摩擦力を利用せずに下流端の包装シー
トだけを一枚分離することを目的とし、包装シートを上
下動せずに下流端の包装シートをその堆積量に関係なく
一定位置に維持することを他の目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明が講ずる技術的手段は、エレベーターの昇降路
より下方に堆積した包装シートをフレームの底面に沿っ
て略水平に収納配置し、これら包装シートの先端部を堆
積状態のままフレームの側面に沿って上方へ屈曲すると
共に、この包装シートの先端部からエレベーターの上方
へ向けて繰り出し路を設けたことを特徴とするものであ
る。

【０００９】そして、包装シートの末端縁と当接するス
トッパーをフレームの底面に沿って屈曲した包装シート
の先端部へ向け往復動自在に配設し、屈曲した包装シー
トの先端縁の近くに検出器を配設すると共に、この検出
器からの出力に基づいてストッパーを調整移動させるこ
とが好ましい。

【００１０】更に、屈曲した堆積方向下流端に位置する
包装シートの先端部と対向して保持手段を配設し、堆積
状態のまま屈曲した包装シートの先端部を屈曲方向へ及
び反屈曲方向へ移動して保持手段に接離させるシート起
し手段を往復動自在に配設しても良い。

【００１１】また、シート起し手段が屈曲方向から反屈
曲方向へ移動を変える時に、堆積状態のまま屈曲した包
装シートの先端部を部分的に反屈曲方向へ折り曲げる部
分曲げ手段を配置しても良い。

【００１２】

【作用】本発明は上記技術的手段によれば、エレベータ
ーの昇降路とフレームの底面及び側面との間に包装シー
トを堆積状態のまま屈曲することにより、昇降路の下方
及び側方が連続したシート配置スペースとなると共に、
堆積された包装シートの先端部が夫々相互に位置ズレし
て鋭角状になり、この位置ズレに伴い包装シート相互の
密着が防止されるものである。

【００１３】そして、屈曲した包装シートの先端縁近く
を検出器で検出し、その位置が設定位置まで達していな
い時にストッパーを移動させることにより、包装シート
の末端縁が押し出されて先端縁が設定位置に到達するも
のである。

【００１４】更に、シート起し手段が堆積状態のまま包
装シートの先端部を屈曲方向へ移動して保持手段に当接
させることにより、その堆積方向下流端に位置する包装
シートの先端部だけが保持され、その後、これと逆に包
装シートの先端部を反屈曲方向へ移動して保持手段から
離すことにより、包装シートが反屈曲方向へ戻ろうとす
る復元力を利用して保持手段に保持された下流端の包装
シートの先端部から他の堆積した包装シートの先端部全
体が強制的に引き離されるものである。

【００１５】また、シート起し手段が包装シートの先端
部を保持手段に当接させてから離れる際に、部分曲げ手
段で堆積状態のまま屈曲した包装シートの先端部を部分
的に反屈曲方向へ折り曲げることにより、これら包装シ
ートの先端縁に反屈曲方向へ戻ろうとする復元力が作用
して、保持手段に保持された下流端の包装シートの先端
縁から他の堆積した先端縁が強制的に引き離され、これ
らの間に空気が入り込んで密着を解くものである。

【００１６】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。

【００１７】この実施例は図１及び図２に示す如く、昇
降自在な給紙台１上に包装シートＡをその長手方向がフ
レームＦの長い幅方向と一致するように上下方向へ堆積
して略水平に載置し、これら包装シートＡ…の長手方向
一端に相当する先端部Ａ１…を斜め上方へ屈曲させ、こ
の屈曲した先端部Ａ１…をシート起し手段として設けた
貼り付け機構３で更に屈曲させる動作と反屈曲方向へ復
元させる動作を繰り返すことにより、堆積方向下流端に
位置する包装シートＡの先端縁Ａ１′の左右方向中央と
左右方向両端に配置した各封鎖対応位置を、保持手段の
テープ繰り出し機構２，２，２に支持された粘着テープ
Ｃ１，Ｃ２，Ｃ２に貼着して下流端の包装シートＡだけ
を保持すると共に、この粘着テープＣ１，Ｃ２，Ｃ２が
貼着された包装シートＡを一枚ずつシート繰り出し機構
４で逆Ｌ字形の繰り出し路Ａ′を通ってエレベーター６
上に繰り出すものである。

【００１８】給紙台１は、後述するエレベーター６の昇
降路６ｂより下方にフレームＦの底面Ｆ１に沿って配設
され、フレームＦの長い幅方向と直交する左右方向の中
央位置に略水平な載置面１ａを上下方向へ往復動自在に
横設して、その左右方向の長さ寸法を最小サイズの包装
シートＡの短手寸法より短く形成し、この載置面１ａの
左右側方には、側面コの字形のサイドガイド１ｂ，１ｂ
を対向して上下移動不能に横設し、これら載置面１ａか
らサイドガイド１ｂ，１ｂに亙り包装シートＡ…を載置
して支持する。

【００１９】載置面１ａには、その下部に例えばステッ
ピングモーターなどで作動する昇降駆動部１ｃを連設
し、この昇降駆動部１ｃを包装シートＡ…の上方に配置
した位置センサー１ｄなどで作動制御することにより、
堆積された包装シートＡ…の上端に位置する堆積方向下
流端の包装シートＡが、その堆積量に関係なく所定高さ
位置になるように載置面１ａを昇降させると同時に、サ
イドガイド１ｂ，１ｂの内面上端との間に一定の隙間を
形成することにより、下流端の包装シートＡとサイドガ
イド１ｂ，１ｂの内面上端との接触抵抗で二枚目以降の
包装シートＡが繰り出されるのを防止する。

【００２０】更に、フレームＦの側面Ｆ２に沿って上方
へ屈曲した包装シートＡ…の屈曲部底面と対向する載置
面１ａの一端を斜め上方へ屈曲し、この屈曲部分の左右
方向の中央位置に例えばスポンジなどの弾性凸部１ｅを
突設して包装シートＡ…の屈曲部底面に圧接させると共
に、この弾性凸部１ｅより上方に滑り易い例えばフッ素
樹脂などの材質で形成した屈曲可能な押圧シート１ｆを
載置面１ａに固着し、この押圧シート１ｆを後述する貼
り付け機構３の起しレバー３ａに巻回して、例えばスプ
リングなどの弾性体１ｇで引っ張ることにより、包装シ
ートＡ…の屈曲部底面から先端部Ａ１…底面に沿って張
架する。

【００２１】従って、屈曲した包装シートＡ…は、その
屈曲部の左右中央位置が図４に示す如く上記弾性凸部１
ｅにより上方へ膨出して弓形状に湾曲すると共に、包装
シートＡ…の繰り出しに伴って載置面１ａ上の包装シー
トＡ…が減ると、載置面１ａがサイドガイド１ｂ，１ｂ
の内面下端より高くなって略水平な末端部Ａ２…が上方
へ膨出して弓形状に湾曲し、これらの湾曲と緊張した押
圧シート１ｆにより包装シートＡの堆積量に関係なく先
端部Ａ１…が座屈して下方へ逃げるのを防止し、包装シ
ートＡ…の屈曲部上面と対向する位置には、突き当てガ
イド１ｈを配置固定して、後述する貼り付け機構３によ
り包装シートＡ…の先端部Ａ１…が更に屈曲された時
に、包装シートＡ…の屈曲部上面を突き当てガイド１ｈ
に押し付けて折り曲げる。

【００２２】また、上記サイドガイド１ｂ，１ｂは、左
右方向へ調整移動自在に支持され、その上方に包装シー
トＡの先端縁Ａ１′の左右方向両端に配置した封鎖対応
位置と夫々対向するテープ繰り出し機構２，２を連設す
ると共に、例えばパルスシリンダーなどの調整駆動部を
連設し、この調整駆動部により包装シートＡの短手方向
へのサイズ変更に対応して左右方向へ同じ長さずつ調整
移動させ、載置された包装シートＡ…の末端縁Ａ２′と
対向する位置には、ストッパー１ｉをフレームＦの長い
幅方向へ調整移動自在に立設して例えばパルスシリンダ
ーなどの調整駆動部を連設し、この調整駆動部で包装シ
ートＡの長手方向へのサイズ変更に対応してストッパー
１ｉを調整移動させることにより、包装シート…の繰り
出し開始位置がサイズ変更と関係なく所定位置に保持さ
れる。

【００２３】テープ繰り出し機構２，２，２は、回転自
在に支持した粘着テープロールＣ，Ｃ，Ｃのテープ繰り
出し方向下流側に、これから巻き戻される粘着テープＣ
１，Ｃ２，Ｃ２の接着面と対向当接する繰り出しローラ
ー２ａ，２ａ，２ａと、粘着テープＣ１，Ｃ２，Ｃ２の
非接着面及び上記繰り出し路Ａ′と夫々対向する支持面
２ｂ，２ｂ，２ｂを配設し、これら繰り出しローラー２
ａ，２ａ，２ａより下流側には、カッター２ｃ，２ｃ，
２ｃを支持面２ｂ，２ｂ，２ｂと交差して出没自在に配
置する。

【００２４】本実施例の場合には、包装シートＡの先端
縁Ａ１′の左右方向中央部に配置した封鎖対応位置と対
向するテープ繰り出し機構２が、粘着テープロールＣか
ら粘着テープＣ１を支持面２ｂに沿って左右水平方向へ
繰り出し、先端縁Ａ１′の左右方向両端に配置した封鎖
対応位置と夫々対向するテープ繰り出し機構２，２が、
粘着テープロールＣ，Ｃから粘着テープＣ２，Ｃ２を支
持面２ｂ，２ｂに沿って上下方向へ繰り出す。

【００２５】更に、これら支持面２ｂ，２ｂ，２ｂの下
流端には、揺動支持面２ｄ，２ｄ，２ｄを繰り出し路
Ａ′へ向けて出没自在に連設し、必要に応じて夫々の揺
動支持面２ｄ，２ｄ，２ｄに二枚貼り付け防止用の突起
２ｅ，２ｅ，２ｅを繰り出し路Ａ′へ向け突設し、上記
繰り出しローラー２ａ，２ａ，２ａ、カッター２ｃ，２
ｃ，２ｃ及び揺動支持面２ｄ，２ｄ，２ｄには、夫々例
えばステッピングモーターなどの駆動部を連係する。

【００２６】テープ繰り出し機構２，２，２の駆動部
は、図示しない制御部により作動制御され、包装シート
Ａを繰り出す前の初期状態で、揺動支持面２ｄ，２ｄ，
２ｄを包装シートＡの繰り出し路Ａ′から離して待機さ
せ、後述するシート繰り出し開始スイッチＳ１又は包装
開始スイッチＳ２の手動操作後に、繰り出しローラー２
ａ，２ａ，２ａを回転させて粘着テープロールＣ，Ｃ，
Ｃから粘着テープＣ１，Ｃ２，Ｃ２を夫々テープ繰り出
し方向へ延びる折り目を付けながら揺動支持面２ｄ，２
ｄ，２ｄまで設定長さ繰り出す。

【００２７】そして、後述する貼り付け機構３が揺動支
持面２ｄ，２ｄ，２ｄに接近する方向へ移動してから、
中央の封鎖対応位置と対向するテープ繰り出し機構２の
カッター２ｃだけを突出させ、粘着テープＣ１の切断直
後にその揺動支持面２ｄを包装シートＡの繰り出し路
Ａ′へ向け瞬間的に突出させて初期状態に戻し、後述す
るシート繰り出し機構４の押えローラー４ｂが揺動支持
面２ｄ，２ｄ，２ｄに接近移動してから、左右両端の封
鎖対応位置と対向するテープ繰り出し機構２，２のカッ
ター２ｃ，２ｃを突出させ、粘着テープＣ２，Ｃ２の切
断直後にこれらの揺動支持面２ｄ，２ｄを包装シートＡ
の繰り出し路Ａ′へ向け所定時間だけ突出させて初期状
態に戻し、必要に応じて粘着テープＣ１，Ｃ２，Ｃ２の
切断後に繰り出しローラー２ａ，２ａ，２ａを若干逆回
転させる。

【００２８】また、これらテープ繰り出し機構２，２，
２の間には、例えばバネ鋼板などの弾性材を蛇腹状に屈
曲して形成した伸縮ガイド２ｆ，２ｆを介在することに
より、包装シートＡ…のサイズ変更に対応して左右両端
の封鎖対応位置と対向するテープ繰り出し機構２，２を
左右方向へ調整移動可能にしながら、堆積方向下流端に
位置する包装シートＡの先端縁Ａ１′…がテープ繰り出
し機構２，２，２の間に進入するのを防止している。

【００２９】貼り付け機構３は、上記テープ繰り出し機
構２，２，２の揺動支持面２ｄ，２ｄ，２ｄに対して略
水平な起しレバー３ａを、堆積状態のまま上方へ屈曲し
た包装シートＡ…の先端部Ａ１…を挟んで接離する方向
へ往復動自在に支持すると共に、上記滑り面１ｆを介し
て包装シートＡ…の先端部Ａ１…底面に当接させて配置
し、この起しレバー３ａの外面に必要に応じて例えばス
ポンジなどの弾性体を固着することにより、包装シート
Ａ…の堆積量が少なくなっても揺動支持面２ｄ，２ｄ，
２ｄへ確実に押し付けさせ、起しレバー３ａには例えば
ステッピングモーターなどの駆動部を連係して、この駆
動部により往復動させる。

【００３０】貼り付け機構３の駆動部は、各テープ繰り
出し機構２と同様に制御部により作動制御され、包装シ
ートＡを繰り出す前の初期状態で、起しレバー３ａを包
装シートＡ…の先端部Ａ１…が直線状態に戻る方向へ移
動して、堆積方向下流端に位置する包装シートＡが上記
突き当てガイド１ｈ及び各テープ繰り出し機構２の揺動
支持面２ｄから離れるように待機させ、各繰り出しロー
ラー２ａによる粘着テープＣ１，Ｃ２，Ｃ２の繰り出し
後に、起しレバー３ａを包装シートＡ…の先端部Ａ１…
が更に屈曲する方向へ接近移動して、下流端の包装シー
トＡの先端縁Ａ１′を各テープ繰り出し機構２の揺動支
持面２ｄに圧接させ、その後に起しレバー３ａを各揺動
支持面２ｄから離れる方向へ移動して初期状態に戻す。

【００３１】シート繰り出し機構４は、各テープ繰り出
し機構２の揺動支持面２ｄより下方に接近して配設した
繰り出しローラー４ａと、この繰り出しローラー４ａに
上記包装シートＡの繰り出し路Ａ′を挟んで接離する方
向へ往復動自在に配設した押えローラー４ｂからなり、
これら繰り出しローラー４ａと押えローラー４ｂの間に
包装シートＡを挟み込んで繰り出し路Ａ′と直交する方
向へ波型状に折り曲げることにより、繰り出し方向への
直進性を増して上方への移送を可能にする。

【００３２】押えローラー４ｂの上記中央に配置したテ
ープ繰り出し機構２と対向する位置には、例えばシリコ
ンゴムなどの非粘着材４ｃで被覆し、繰り出しローラー
４ａ及び押えローラー４ｂには、夫々例えばステッピン
グモーターなどの駆動部を連係して、これらの駆動部に
より繰り出しローラー４ａを間欠的に回転させ、押えロ
ーラー４ｂを繰り出しローラー４ａに対して往復動させ
る。

【００３３】シート繰り出し機構４の駆動部は、制御部
により作動制御され、包装シートＡを繰り出す前の初期
状態で、繰り出しローラー４ａの回転を停止しながら押
えローラー４ｂを繰り出しローラー４ａから離して待機
させ、上記貼り付け機構３の起しレバー３ａが離れた後
に押えローラー４ｂを繰り出しローラー４ａに圧接して
から、左右両端の封鎖対応位置と対向するテープ繰り出
し機構２，２の揺動支持面２ｄ，２ｄが包装シートＡの
繰り出し路Ａ′へ向け突出している間だけ繰り出しロー
ラー４ａを回転させ、これら繰り出しローラー４ａと押
えローラー４ｂに挟み込んだ堆積方向下流端に位置する
包装シートＡを波型に折り曲げながら繰り出し路Ａ′に
沿って後述するシート移送機構５へまで繰り出し、後述
するエレベーター６が上限位置まで上昇した後に押えロ
ーラー４ｂを繰り出しローラー４ａから離して初期状態
に戻す。

【００３４】シート移送機構５は、包装シートＡの繰り
出し路Ａ′を挟んで移送ローラー５ａと押えローラー５
ｂを配設し、包装シートＡの先端縁Ａ１′の各封鎖対応
位置に貼着された粘着テープＣ１，Ｃ２，Ｃ２の接着面
側に配置した押えローラー５ｂを粘着テープＣ１，Ｃ
２，Ｃ２の通過位置と干渉しない位置に複数個夫々移送
ローラー５ａに対して接離する方向へ往復動自在に配置
し、この移送ローラー５ａと押えローラー５ｂに例えば
ステッピングモーターなどの駆動部を連係して、これら
の駆動部により移送ローラー５ａを回転させ、更に押え
ローラー５ｂを移送ローラー５ａに対して往復動させ
る。

【００３５】シート移送機構５の駆動部は、制御部によ
り作動制御され、包装シートＡを繰り出す前の初期状態
で、移送ローラー５ａを回転停止しながら押えローラー
５ｂを移送ローラー５ａから離して待機させ、上記シー
ト繰り出し機構４の押えローラー４ｂが接近移動するの
と略同時に、押えローラー５ｂを接近移動して移送ロー
ラー５ａに圧接させると共に、移送ローラー５ａを回転
して繰り出された包装シートＡが上記包装開始位置Ｐ１
まで水平に移送させ、その後、シート繰り出し機構４の
押えローラー４ｂが離れるのと略同時に押えローラー５
ｂを移送ローラー５ａから離し、移送ローラー５ａの回
転を停止させて初期状態に戻す。

【００３６】また、この包装開始位置Ｐ１には、内容物
Ｂの対向する一組の側面Ｂ１，Ｂ１と夫々対向する基準
ガイド２１，２１と、残る側面Ｂ２，Ｂ２のどちらか一
方と対向する垂直な基準面２２とを、後述するエレベー
ター６の上方に平面コの字形に配設し、これらにより囲
まれた包装開始位置Ｐ１に内容物Ｂを載せる際に、該内
容物Ｂの側面Ｂ１，Ｂ１，Ｂ２を基準ガイド２１，２１
及び基準面２２に夫々突き当てて位置決めすると共に、
包装開始位置Ｐ１まで水平に移送された包装シートＡの
先端部Ａ１が支持される誘導路２３を斜め上方へ突設す
る。

【００３７】エレベーター６は、上記基準ガイド２１，
２１の下方に上下方向へ往復動自在に横設して、前記フ
レームＦの長い幅方向、即ち上記シート移送機構５によ
る包装シートＡの移送方向への幅寸法を、最大サイズの
内容物Ｂがシート移送方向へ二個並列状に載せられるだ
けの大きさに形成し、この左右方向への長さ寸法を最大
サイズの内容物Ｂが左右方向へ一個載せられるだけの大
きさに形成すると共に、例えばステッピングモーターな
どの駆動部を連設して、この駆動部により昇降させる。

【００３８】エレベーター６の駆動部は、上記シート繰
り出し機構４の駆動部などと同様に制御部により作動制
御され、包装シートＡを繰り出す前の初期状態で、エレ
ベーター６を上限位置まで上昇して待機させ、シート繰
り出し機構４の繰り出しローラー４ａが回転開始するの
と略同時にエレベーター６を下限位置に近い位置まで下
降させ、後述する胴巻きガイド７，７が基準ガイド２
１，２１の直下位置に移動した直後にエレベーター６を
上限位置まで上昇して載置面６ａを胴巻きガイド７，７
と接近させる。

【００３９】そして、包装シートＡ上に内容物Ｂを載せ
てシート押え７ｄ，７ｄが胴巻きガイド７，７の上面７
ａ，７ａから離れると、この内容物Ｂの上面Ｂ３が胴巻
きガイド７，７及び圧縮受板８，８の下方となる下限位
置まで下降させ、これに続いて内容物Ｂの上面Ｂ３が圧
縮受板８，８に圧接するまで若干上昇させることを一回
又は複数回行うと共に、下流側の胴巻きガイド７が圧縮
受板８，８の中央上方位置まで突出した後に若干下降さ
せ、更にプッシャー１０の前進が終了してから上昇させ
て初期状態に戻す。

【００４０】また、エレベーター６による内容物Ｂの下
降途中には、内容物Ｂに包装シートＡを胴巻きする一対
の胴巻きガイド７，７と、下降した内容物Ｂの上面Ｂ３
と対向するエレベーター６の昇降路６ｂ内へ出没自在な
圧縮受板８，８と、胴巻きされた包装シートＡの張出し
端部Ａ３，Ａ３の両サイドフラップＡ４…を内容物Ｂの
開口する側面Ｂ２，Ｂ２沿いに夫々内方へ折り込む横折
りガイド９…とを設け、下降したエレベーター６の載置
面６ａに沿ってシート移送方向へ内容物Ｂを水平供給す
るプッシャー１０を設けると共に、この水平移動した包
装シートＡの張出し端部Ａ３，Ａ３の下フラップＡ５，
Ａ５を、内容物Ｂの開口する側面Ｂ２，Ｂ２沿いに夫々
折り上げる上折りガイド１１，１１を配設し、これら上
折りガイド１１，１１の上方には、張出し端部Ａ３，Ａ
３の上フラップＡ６，Ａ６を内容物Ｂの開口する側面Ｂ
２，Ｂ２沿いに夫々折り下げる下折りガイド１２，１２
を、上記包装開始位置Ｐ１と隣合せて配置した包装終了
位置Ｐ２の近くに設ける。

【００４１】胴巻きガイド７，７は、その上面７ａ，７
ａが略水平で対向する内端７ｂ，７ｂが下降した内容物
Ｂの胴巻き閉鎖される両側面Ｂ１，Ｂ１と平行な板状に
形成し、その左右方向の長さ寸法を最大サイズの内容物
Ｂの長さ寸法より大きくし、必要に応じて下面に例えば
スポンジや板バネなどの弾性体７ｃ，７ｃを固着すると
共に、上記基準ガイド２１，２１の下方に上下方向及び
下降した内容物Ｂの上面Ｂ３に沿ってシート移送方向へ
往復動自在に配設し、夫々に例えばステッピングモータ
ーなどの駆動部を連設して、これら駆動部により上下動
及び互いに往復動させる。

【００４２】胴巻きガイド７，７の駆動部は、制御部に
より作動制御され、上記シート繰り出し機構４により包
装シートＡがシート移送機構５の移送ローラー５ａへ繰
り出される前の初期状態で、シート移送方向上流側に配
置した胴巻きガイド７を移送ローラー５ａの近く又は基
準ガイド２１，２１の直下位置に、下流側に配置した胴
巻きガイド７を圧縮受板８，８の中央上方位置で夫々待
機させ、後述するプッシャー１０の前進と同時に下流側
の胴巻きガイド７を上記誘導路２３の近くまで移動し、
移送ローラー５ａと押えローラー５ｂにより押し出し移
送された包装シートＡの先端縁Ａ１′が上流側の胴巻き
ガイド７上に到達してから、この上流側の胴巻きガイド
７を包装シートＡの移送速度と同じ速度でシート移送方
向へ移動して下流側の胴巻きガイド７へ接近させる。

【００４３】そして、移送された包装シートＡの先端縁
Ａ１′が上流側の胴巻きガイド７上から下流側の胴巻き
ガイド７上に乗り移り、更に下流側の胴巻きガイド７上
から誘導路２３上に乗り移った後に、両胴巻きガイド
７，７を夫々基準ガイド２１，２１の直下位置まで反シ
ート移送方向へ移動させて、エレベーター６の上限位置
への上昇に伴い夫々の上面７ａ，７ａを若干上動しなが
ら、内端７ｂ，７ｂを内容物Ｂのシート移送方向上流側
及び下流側の両側面Ｂ１，Ｂ１と略同一垂直面上に配置
し、エレベーター６の下降に伴い胴巻きガイド７，７を
若干下動してエレベーター６が下限位置まで下降した直
後に互いに接近する方向へ所定量ずつ突出させる。

【００４４】更に、エレベーター６が若干上昇して内容
物Ｂの上面Ｂ３を圧縮受板８，８に圧接した直後に、上
流側の胴巻きガイド７を所定量突出させ、これより若干
遅れて下流側の胴巻きガイド７を所定量突出させ、これ
らの突出を一回又は複数回行うことにより、上流側の胴
巻きガイド７を圧縮受板８，８の中央上方位置まで突出
して下流側の胴巻きガイド７と接近させ、この接近が終
了した後に上流側の胴巻きガイド７を反シート供給方向
へ復帰移動させると同時に、下流側の胴巻きガイド７を
圧縮受板８，８の中央上方位置まで突出させて初期状態
に戻す。

【００４５】また、胴巻きガイド７，７の上面７ａ，７
ａには、例えば重しなどからなるシート押え７ｄ…を基
準ガイド２１，２１から上下方向へ接離自在に配設し、
これらのシート押え７ｄ…を包装シートＡに予め貼着さ
れた粘着テープＣ１の通過位置と干渉しないように配置
させ、更に必要に応じて下流側の胴巻きガイド７の上面
７ａだけに予め貼着された粘着テープＣ１の通過位置と
干渉するように配置すると共に、その底面に必要に応じ
て剥離性に優れたシートを固着し、夫々のシート押え７
ｄ…には、その上方に配設した例えばソレノイドなどの
駆動部７ｅ，７ｅと連係し、これら駆動部７ｅ，７ｅに
よりシート押え７ｄ…を上下動させて胴巻きガイド７，
７の上面７ａ，７ａと接離させる。

【００４６】シート押え７ｄ…の駆動部７ｅ，７ｅは、
制御部により作動制御され、上記シート繰り出し機構４
により包装シートＡがシート移送機構５の移送ローラー
５ａへ繰り出される前の初期状態で、シート押え７ｄ…
を上動させて胴巻きガイド７，７の上面７ａ，７ａから
離し、エレベーター６を上限位置まで上昇した直後にシ
ート押え７ｄ…を下動して胴巻きガイド７，７の上面７
ａ，７ａに圧接させ、後述する包装開始スイッチＳ２の
操作によりシート押え７ｄ…を上動させて胴巻きガイド
７，７から離し、エレベーター６が下限位置まで下降し
た直後にシート押え７ｄ…を下動して胴巻きガイド７，
７の上面７ａ，７ａに圧接させ、胴巻きガイド７，７の
接近が終了した後にシート押え７ｄ…を上動して初期状
態に戻す。

【００４７】圧縮受板８，８は、その上面に例えばシリ
コン塗料などの非粘着剤を塗布するなどして非粘着処理
が施され、上記エレベーター６の昇降路６ｂ外から胴巻
きガイド７，７と下降した内容物Ｂの上面Ｂ３との間に
向けて左右方向へ往復動自在に配設すると共に、少なく
とも昇降路６ｂ内へ突出した時のシート供給方向幅寸法
を内容物Ｂのシート供給方向幅寸法と同じに形成して、
夫々のシート供給方向両側端を内容物Ｂの上面Ｂ３のシ
ート供給方向両側端の直上に配置し、これら圧縮受板
８，８には例えばステッピングモーターなどの駆動部を
連設して、これら駆動部により夫々左右方向へ移動させ
る。

【００４８】圧縮受板８，８の駆動部は、制御部により
作動制御され、上記シート繰り出し機構４により包装シ
ートＡがシート移送機構５の移送ローラー５ａへ繰り出
される前の初期状態で、圧縮受板８，８をエレベーター
６による包装シートＡ及び内容物Ｂの下降の邪魔になら
ないエレベーター６の昇降路６ｂ外に待機させ、包装が
開始されてエレベーター６の下降直後に、下降した内容
物Ｂの上方へ突出して内容物Ｂの上面Ｂ３の左右端縁と
係合させ、胴巻きガイド７，７が接近してエレベーター
６が若干下降した直後に、内容物Ｂの上方からエレベー
ター６の昇降路６ｂ外へ復帰移動させて初期状態に戻
す。

【００４９】横折りガイド９…は、上記胴巻きガイド
７，７の下方でしかも胴巻きした内容物Ｂの開口する側
面Ｂ２，Ｂ２と同一水平面上に、胴巻きした包装シート
Ａの張出し端部Ａ３，Ａ３の両サイドフラップＡ４…の
上下中間位置と対向して配設され、これら４つ全部をシ
ート供給方向へ往復動自在に配設して互いに接近する方
向へ移動させることにより、サイドフラップＡ４…に突
き当てて折り込むか、又は内容物Ｂよりシート供給方向
上流側に位置する２つだけをシート供給方向へ往復動自
在に配設し、後述するプッシャー１０による内容物Ｂの
移送が開始されるのと略同時に上流側の横折りガイド
９，９を下流側へ前進させることにより、プッシャー１
０の前進が一時停止して下流側の横折りガイド９，９と
の間に内容物Ｂが移動不能に挟み込まれた後に、上流側
の横折りガイド９，９を上流側のサイドフラップＡ４，
Ａ４に突き当てて折り込んでから、プッシャー１０が再
び前進して下流側のサイドフラップＡ４，Ａ４を下流側
の横折りガイド９，９に突き当てて折り込む。

【００５０】本実施例では、横折りガイド９…全部をシ
ート供給方向へ往復動自在に配設して、夫々に例えばス
テッピングモーターなどの駆動部を連設し、これら駆動
部は制御部により作動制御され、その初期状態で横折り
ガイド９…をエレベーター６による包装シートＡ及び内
容物Ｂの下降の邪魔にならない位置に待機させ、胴巻き
ガイド７，７を接近して圧縮受板８，８が内容物Ｂの上
方からエレベーター６の昇降路６ｂ外へ復帰移動した後
に、互いに接近する方向へ移動させ、後述するプッシャ
ー１０の前進が終了した直後に、互いに離れる方向へ移
動させて初期状態に戻す。

【００５１】プッシャー１０は、上記胴巻きガイド７，
７の下方に、胴巻きした内容物Ｂのシート移送方向上流
側の側面Ｂ１と対向してシート移送方向へ往復動自在に
配設し、その押送面１０ａの上端を上記圧縮受板８，８
より下方に配置すると共に、例えばステッピングモータ
ーなどの駆動部を連設して、この駆動部により内容物Ｂ
のシート移送方向へ移動させる。

【００５２】プッシャー１０の駆動部は、制御部により
作動制御され、その初期状態で押送面１０ａを内容物Ｂ
のシート移送方向上流側の側面Ｂ１と同一垂直面上に待
機させ、上記横折りガイド９…の接近移動が終了した直
後に押送面１０ａを前進して、上流側の胴巻きガイド７
のシート供給方向への移動と同時に下流側へ最大サイズ
の内容物Ｂの幅寸法に略相当する長さ分だけ前進させ、
エレベーター６の上昇途中か、又は上昇終了後に押送面
１０ａを上流側へ後退させて初期状態に戻す。

【００５３】本実施例の場合には、プッシャー１０を左
右方向へ複数に分割して適宜間隔毎に設け、これらをエ
レベーター６に切欠形成した通路６ｃ…に対し、夫々遊
嵌状に上下貫通して配置する。

【００５４】上折りガイド１１，１１は、胴巻きした内
容物Ｂの開口する側面Ｂ２，Ｂ２と同一水平面上で、し
かもシート移送方向下流側の横折りガイド９，９の待機
位置より下流側に接近して立設され、下フラップＡ５，
Ａ５と対向する上り傾斜辺１１ａ，１１ａを形成して上
下動自在に支持し、この上り傾斜辺１１ａ，１１ａをエ
レベーター６の下降量と関係なく下降時の載置面６ａよ
り若干高くなるように調整移動させ、上記プッシャー１
０の前進が終了してから内容物Ｂの開口する側面Ｂ２，
Ｂ２に沿って上昇させることにより、プッシャー１０で
移送された下フラップＡ５，Ａ５に突き当てて開口する
側面Ｂ２，Ｂ２沿いに折り上げ、エレベーター６の上昇
時にそれと同速度で下折りガイド１２，１２の下端近く
まで更に上昇させる。

【００５５】下折りガイド１２，１２は、上記上折りガ
イド１１，１１の上方でしかも張出し端部Ａ３，Ａ３の
下フラップＡ５，Ａ５が折り上げられた内容物Ｂの開口
する側面Ｂ２，Ｂ２と同一垂直面上に、この包装シート
Ａの張出し端部Ａ３，Ａ３の上フラップＡ６，Ａ６と上
下方向へ対向して左右方向へ往復動自在に配設し、前記
エレベーター６による内容物Ｂの上昇時に夫々の内端１
２ａ，１２ａを内容物Ｂの開口する側面Ｂ２，Ｂ２へ向
けて突出させることにより、張出し端部Ａ３，Ａ３の上
フラップＡ６，Ａ６が夫々突き当たって内容物Ｂの開口
する側面Ｂ２，Ｂ２沿いに徐々に折り下げ、これら内端
１２ａ，１２ａの間を内容物Ｂが通過した後に、その下
面Ｂ４に沿って更に突出させる。

【００５６】更に、前記包装終了位置Ｐ２には、例えば
バネなどの弾性体を介して複数個のラッチ１３…を夫々
出没動自在に配設し、その初期状態で弾性体によりラッ
チ１３…を突出させ、上記エレベーター６による内容物
Ｂの上昇時に側面Ｂ１，Ｂ１と当接して没入させると共
に、内容物Ｂの下面Ｂ４が通過した後に弾性体でラッチ
１３…を突出させる。

【００５７】また、前記制御部は、上述したテープ繰り
出し機構２，２，２の駆動部、貼り付け機構３の駆動
部、シート繰り出し機構４の駆動部、シート移送機構５
の駆動部と、エレベーター６の駆動部，胴巻きガイド
７，７の駆動部，圧縮受板８，８の駆動部，横折りガイ
ド９…の駆動部，プッシャー１０の駆動部など以外に
も、上記包装開始位置Ｐ１及び包装終了位置Ｐ２と接近
して配置したシート繰り出し開始スイッチＳ１及び包装
開始スイッチＳ２などと夫々電気的に連通し、このシー
ト繰り出し開始スイッチＳ１を手動操作することによ
り、テープ繰り出し機構２，２，２の駆動部、貼り付け
機構３の駆動部、シート繰り出し機構４の駆動部、シー
ト移送機構５の駆動部を順次作動させて、包装シートＡ
を包装開始位置Ｐ１に一枚供給する。

【００５８】そして、この状態から包装開始位置Ｐ１に
内容物Ｂを載せて包装開始スイッチＳ２を手動操作する
ことにより、エレベーター６の駆動部，胴巻きガイド
７，７の駆動部，圧縮受板８，８の駆動部，横折りガイ
ド９…の駆動部，プッシャー１０の駆動部などを順次作
動させて、この内容物Ｂの包装を開始すると同時に、テ
ープ繰り出し機構２，２，２の駆動部、貼り付け機構３
の駆動部、シート繰り出し機構４の駆動部、シート移送
機構５の駆動部を順次作動させて、次の包装シートＡを
包装開始位置Ｐ１に一枚供給する。

【００５９】次に、斯かる包装装置の作動について説明
する。

【００６０】先ず、シート供給開始スイッチＳ１を手動
操作すると、テープ繰り出し機構２，２，２が図７
（ａ）に示す如く作動し始めて粘着テープＣ１，Ｃ２，
Ｃ２を夫々の揺動支持面２ｄ，２ｄ，２ｄまで繰り出し
ながら支持し、これに続いて、貼り付け機構３の起しレ
バー３ａ及び押圧シート１ｆが図７（ｂ）に示す如く上
方へ屈曲した包装シートＡ…の先端部Ａ１…を挟みなが
ら更に屈曲させる方向へ移動して、包装シートＡ…の全
体を突き当てガイド１ｈ沿いに折り曲げると共に、その
堆積方向下流端に位置する包装シートＡの先端縁Ａ１′
を揺動支持面２ｄ，２ｄ，２ｄに圧接する。

【００６１】これにより該先端縁Ａ１′の中央と左右両
端に配置した封鎖対応位置に、夫々粘着テープＣ１，Ｃ
２，Ｃ２が一部突出して部分的に貼り付けられ、その直
後、中央の封鎖対応位置と対向するテープ繰り出し機構
２のカッター２ｃだけが図５に示す如く突出して粘着テ
ープＣ１を切断し、これより少し遅れてその揺動支持面
２ｄが包装シートＡの繰り出し路Ａ′へ向け突出して粘
着テープＣ１を左右方向全面に亙り貼り付ける。

【００６２】その後、貼り付け機構３の起しレバー３ａ
及び押圧シート１ｆが図７（ｃ）に示す如く逆方向へ移
動して、屈曲した包装シートＡ…の先端部Ａ１…に反屈
曲方向へ戻ろうとする復元力が作用して、粘着テープＣ
１，Ｃ２，Ｃ２に貼り付いた下流端の包装シートＡの先
端部Ａ１′から他の堆積した包装シートＡ…の先端部Ａ
１…全体が強制的に引き離され、これにより下流端の包
装シートＡだけが一枚分離されて、他の堆積した包装シ
ートＡ…の先端部Ａ１…全体は押圧シート１ｆに支えら
れながら反屈曲方向へ戻る。

【００６３】この際、粘着テープＣ１，Ｃ２，Ｃ２に貼
り付いた下流端の包装シートＡの先端縁Ａ１′と復元力
により戻ろうとする他の堆積した包装シートＡ…の先端
縁Ａ１′…との間には、空気が入り難いために下流端の
包装シートＡも引き寄せられて戻ろうとし、これにより
既に切断した粘着テープＣ１がシート繰り出し機構４の
押えローラー４ｂ側へ移動してその接着面が当接する恐
れがあるが、非粘着材４ｃで被覆してあるから接着しな
い。

【００６４】これに続いて、シート繰り出し機構４の押
えローラー４ｂが図７（ｄ）に示す如く反屈曲方向へ戻
った包装シートＡ…の先端部Ａ１…全体と、粘着テープ
Ｃ１，Ｃ２，Ｃ２に貼り付いて揺動支持面２ｄ，２ｄ，
２ｄ上に支持された下流端の包装シートＡの先端部Ａ１
との間に入り込み、この下流端の包装シートＡを介して
繰り出しローラー４ａと圧接する。

【００６５】この状態で、左右両端の封鎖対応位置と対
向するテープ繰り出し機構２，２のカッター２ｃ，２ｃ
が図６及び図７（ｅ）に示す如く突出して粘着テープＣ
２，Ｃ２を切断し、その直後に夫々の揺動支持面２ｄ，
２ｄが包装シートＡの繰り出し路Ａ′へ向けて突出され
ると同時に、シート繰り出し機構４の繰り出しローラー
４ａが図７（ｆ）に示す如く回転して、粘着テープＣ
１，Ｃ２，Ｃ２が貼り付いた下流端の包装シートＡを繰
り出し路Ａ′沿いにシート移送機構５へ向けて繰り出
す。

【００６６】これより少し遅れて、繰り出された包装シ
ートＡの先端縁Ａ１′がシート移送機構５の移送ローラ
ー５ａと押えローラー５ｂとの間に進入し、この移送ロ
ーラー５ａの回転により包装シートＡが包装開始位置Ｐ
１へ向けて水平に移送され、この包装シートＡの移送速
度と同じ速度で同方向へ上流側の胴巻きガイド７が移動
する。

【００６７】その後、上流側の胴巻きガイド７が下流側
の胴巻きガイド７近くまで移動して停止すると、その先
端縁Ａ１′が上流側の胴巻きガイド７上から下流側の胴
巻きガイド７上に通って誘導路２３上に乗り移って掛け
渡されると共に、この誘導路２３に沿って先端部Ａ１が
斜め上方へ導かれ、移送ローラー５ａによる移送が終了
する。

【００６８】包装シートＡの移送が終了すると、エレベ
ーター６の上限位置への上昇に伴い基準ガイド２１，２
１の直下位置まで移動した胴巻きガイド７，７が図１に
示す如く若干上動してから、シート押え７ｄ…が下動し
て胴巻きガイド７，７の上面７ａ，７ａとの間に供給さ
れた包装シートＡを挟み込んで、包装シートＡの位置ズ
レが防止される。

【００６９】この状態で、この包装シートＡ上に内容物
Ｂを位置決めして載せると、内容物Ｂの重さで包装シー
トＡが屈曲して内容物Ｂの下面Ｂ４をエレベーター６の
載置面６ａに当接し、その後に包装開始スイッチＳ２を
手動操作すると、シート押え７ｄ…が上動して包装シー
トＡの挟み込みを解除してからエレベーター６が下降し
始め、これに伴って、胴巻きガイド７，７により包装シ
ートＡが内容物Ｂの両側面Ｂ１，Ｂ１に沿って略Ｕ字形
に折り上げられる。

【００７０】エレベーター６の下降が停止すると、シー
ト押え７ｄ…が下動して包装シートＡの両端部Ａ１，Ａ
２を胴巻きガイド７，７の上面７ａ，７ａとの間に挟み
込み、これと略同時に圧縮受板８，８が図８（ａ）に示
す如く内容物Ｂの上方へ突出して内容物Ｂの上面Ｂ３の
左右端縁と係合し、これに続いて、胴巻きガイド７，７
が互いに接近する方向へ所定量ずつ突出して内容物Ｂの
上面Ｂ３と対向する。

【００７１】その後、エレベーター６が図８（ｂ）に示
す如く若干上昇して圧縮受板８，８との間に内容物Ｂを
上下方向へ圧縮し、これにより、包装シートＡの内容物
Ｂの両側面Ｂ１，Ｂ１と対向する部分が夫々上下方向へ
弛むが、その直後に上流側の胴巻きガイド７が図８
（ｃ）に示す如く突出すると共に、これに続いて下流側
の胴巻きガイド７が図８（ｄ）に示す如く突出する。

【００７２】これにより包装シートＡの先端部Ａ１及び
末端部Ａ２が夫々胴巻きガイド７，７の上面７ａ，７
ａ、内端７ｂ，７ｂ及び下面に固着した弾性体７ｃ，７
ｃに沿ってＵ字形に巻き付いて密着し、これらの摩擦抵
抗により包装シートＡの弛んだ部分が上方へ引っ張られ
て胴締めされ、その後、エレベーター６の若干上昇と胴
巻きガイド７，７の突出が繰り返されれば、内容物Ｂを
上下方向へ更に絞って包装シートＡが胴締めされる。

【００７３】そして、これら胴巻きガイド７，７の突出
に伴って包装シートＡの弛みがなくなった後は、包装シ
ートＡに掛かる張力が包装シートＡの先端部Ａ１及び末
端部Ａ２と胴巻きガイド７，７との摩擦抵抗より大きく
なって、シート押え７ｄ…と胴巻きガイド７，７の上面
７ａ，７ａとの間から包装シートＡの両端部Ａ１，Ａ２
が夫々引き出され、先に包装シートＡの末端縁Ａ２′が
図８（ｃ）に示す如く内容物Ｂの上面Ｂ３に沿って折り
込まれる。

【００７４】その後から、先端縁Ａ１′も図８（ｄ）に
示す如く引き出されて、この際、予め貼着された粘着テ
ープＣ１の通過位置と干渉するように下流側のシート押
え７ｄを配置した場合には、粘着テープＣ１の接着面が
下流側のシート押え７ｄの底面に貼り付いて先端縁Ａ
１′の引き出しが停止され、これにより包装シートＡを
更に胴締めしてから内容物Ｂの上面Ｂ３に沿って折り込
まれると同時に、これら絞りながら折り込まれた先端縁
Ａ１′及び末端縁Ａ２′が、弾性体７ｃ，７ｃにより内
容物Ｂの上面Ｂ３に押し付けられて夫々の抜けが防止さ
れる。

【００７５】その後、シート押え７ｄ…が図８（ｅ）に
示す如くに上動し、下流側の胴巻きガイド７が図８
（ｆ）に示す如く圧縮受板８，８の中央上方位置まで突
出して、包装シートＡの先端縁Ａ１′を末端縁Ａ２′の
外側に重ね合わせると同時に、この重なり合った末端縁
Ａ２′及び先端縁Ａ１′を下流側の胴巻きガイド７の下
面の弾性体７ｃと内容物Ｂの上面Ｂ３とで挟み込み、こ
の先端縁Ａ１′の左右方向中央部と左右方向両端に貼着
された粘着テープＣ１，Ｃ２，Ｃ２の突出した部分が末
端縁Ａ２′に押し付けられて、これら両者に亙り粘着テ
ープＣ１，Ｃ２，Ｃ２が貼り付けられて封鎖する。

【００７６】その後、エレベーター６が図８（ｇ）に示
す如く若干下降して内容物Ｂの圧縮を緩めてから、圧縮
受板８，８が引き抜かれて胴巻き工程が終了した後は、
横折りガイド９…が図９（ａ）に示す如く互いに接近す
る方向へ突出して、張出し端部Ａ３，Ａ３の両サイドフ
ラップＡ４…を内容物Ｂの開口する側面Ｂ２，Ｂ２沿い
に内方へ折り込み、これに続き、プッシャー１０が図９
（ｂ）に示す如く前進して下降したエレベーター６の載
置面６ａ沿いに内容物Ｂを押送する。

【００７７】これにより、張出し端部Ａ３，Ａ３の下フ
ラップＡ５，Ａ５が夫々上折りガイド１１，１１に突き
当たって内容物Ｂの開口する側面Ｂ２，Ｂ２沿いに折り
上げられ、これに続いてエレベーター６が図９（ｃ）に
示す如く上昇し、張出し端部Ａ３，Ａ３の上フラップＡ
６，Ａ６が夫々下折りガイド１２，１２に突き当たって
内容物Ｂの開口する側面Ｂ２，Ｂ２沿いに折り下げられ
ると同時に、下フラップＡ５，Ａ５の外側に重ね合わせ
て粘着テープＣ２，Ｃ２の突出した部分が押し付けら
れ、これら両者に亙り粘着テープＣ２，Ｃ２が貼り付け
られて封鎖し、耳折り工程が終了する。

【００７８】この耳折りが終了した内容物Ｂは、下折り
ガイド１２，１２とラッチ１３…で上記包装開始位置Ｐ
１と隣合う包装終了位置Ｐ２に支持されて、次の内容物
Ｂの包装が開始されてエレベーター６が下降を開始する
と共に、下折りガイド１２，１２が互いに離れる方向へ
移動してもラッチ１３…により下降せず、包装終了位置
Ｐ２から包装終了後の内容物Ｂを取り除かずに次の内容
物Ｂを包装した場合には、これら内容物Ｂがラッチ１３
…上に積み重ねられる。

【００７９】また、張出し端部Ａ３，Ａ３より突出する
粘着テープＣ２，Ｃ２の先端が耳折り終了後に内容物Ｂ
の下方へ突出する場合には、下折りガイド１２，１２に
より下方へ突出する粘着テープＣ２，Ｃ２の先端を内容
物Ｂの下面Ｂ４沿いに折り込んで貼り付けられ、更に、
張出し端部Ａ３，Ａ３の突出長さが内容物Ｂの高さ寸法
より長い場合には、下折りガイド１２，１２により上フ
ラップＡ６，Ａ６の先端を内容物Ｂの下面Ｂ４沿いに折
り込むと同時に、これら両者に亙り粘着テープＣ２，Ｃ
２が貼り付けられて封鎖する。

【００８０】更に、包装シートＡ…がサイズ変更になっ
た場合には、その寸法入力データーや自動測長値などに
基づいて前記制御部がサイドガイド１ｂ，１ｂか又はス
トッパー１ｉを自動的に調整移動し、サイドガイド１
ｂ，１ｂの移動に伴って左右両端の封鎖対応位置と対向
するテープ繰り出し機構２，２が左右方向へ移動する。

【００８１】内容物Ｂの外形寸法がサイズ変更になって
その高さ寸法が変更された時には、制御部がシート繰り
出し機構４及びシート移送機構５による包装シートＡの
繰り出し量を変え、エレベーター６の下降量と上折りガ
イド１１，１１の高さ位置を自動的に変え、内容物Ｂの
幅寸法が変更された時には、シート繰り出し機構４及び
シート移送機構５による包装シートＡの繰り出し量を自
動的に変え、基準ガイド２１，２１、胴巻きガイド７，
７を夫々シート移送方向へ移動してこれらの間隔を自動
的に変え、内容物Ｂの長さ寸法が変更された時には、上
折りガイド１１，１１、下折りガイド１２，１２を夫々
左右方向へ移動してこれらの間隔を自動的に変える。

【００８２】一方、図１０〜１２に示すものは、本発明
の他の実施例であり、このものは給紙台１を昇降不能に
配置し、シート起し手段である貼り付け機構３の起しレ
バー３ａにより包装シートＡ…の先端部Ａ１…を更に屈
曲して、保持手段であるテープ繰り出し機構２，２，２
から繰り出された粘着テープＣ１，Ｃ２，Ｃ２に当接さ
せる時点で、その堆積方向下流端に位置する包装シート
Ａの先端縁Ａ１′の位置を検出器１ｊで検出し、この位
置検出に基づいて包装シートＡ…の末端縁Ａ２′と当接
する上述した給紙台１のストッパー１ｉ′を作動制御す
ると共に、下流端の包装シートＡの先端縁Ａ１′が粘着
テープＣ１，Ｃ２，Ｃ２に貼着してから離れる際に、部
分曲げ手段を構成する平行なくさびレバー３ｂとシート
繰り出し機構４の繰り出しローラー４ａにより、堆積状
態のまま屈曲した包装シートＡ…の先端部Ａ１…を部分
的に反屈曲方向へ折り曲げるものである。

【００８３】検出器１ｊは、屈曲した包装シートＡ…の
先端縁Ａ１′…近く、詳しくは上記中央に配置したテー
プ繰り出し機構２の揺動支持面２ｄ近くに配設されて、
上述した制御部を介してストッパー１ｉ′の調整駆動部
に連通し、起しレバー３ａにより包装シートＡ…の先端
部Ａ１…を更に屈曲して粘着テープＣ１，Ｃ２，Ｃ２に
当接させる時に、その堆積方向下流端に位置する包装シ
ートＡの先端縁Ａ′を位置検出し、この位置が設定位置
まで達していない時には、次の包装シートＡ…の先端部
Ａ１…が更に屈曲されるまでにストッパー１ｉ′の調整
駆動部を作動して、包装シートＡ…の末端縁Ａ２′を適
宜長さずつ包装シートＡ…の先端部Ａ１…へ向け水平移
動させる。

【００８４】くさびレバー３ｂは、上述した貼り付け機
構３の起しレバー３ａの左右方向両端に連設した揺動片
３ｃ，３ｃを介して繰り出しローラー４ａの下部と対向
する高さ位置に接離する方向へ揺動自在に横設され、こ
の揺動片３ｃ，３ｃに例えばバネなどの弾性材３ｄ，３
ｄを連設することにより、くさびレバー３ｂを繰り出し
ローラー４ａの下部と接近する方向へ常時押圧すると共
に、起しレバー３ａがテープ繰り出し機構２，２，２の
揺動支持面２ｄ，２ｄ，２ｄが離れる方向へ移動する途
中に揺動片３ｃ，３ｃと当接するストッパー３ｅ，３ｅ
を配置することにより、くさびレバー３ｂを繰り出しロ
ーラー４ａの下部から離れる方向へ揺動させる。

【００８５】貼り付け機構３の駆動部は、起しレバー３
ａ及びくさびレバー３ｂを揺動支持面２ｄ，２ｄ，２ｄ
へ向けて包装シートＡ…の先端部Ａ１…が更に屈曲する
方向へ接近移動した後に、これと逆方向へ起しレバー３
ａを接近移動速度より遅く、例えば接近移動速度の１／
３のスピードで移動して揺動支持面２ｄ，２ｄ，２ｄか
ら離し、それ以外は上述した実施例と同様に作動させ
る。

【００８６】従って、このものは、テープ繰り出し機構
２，２，２の揺動支持面２ｄ，２ｄ，２ｄまで粘着テー
プＣ１，Ｃ２，Ｃ２が繰り出された後に、起しレバー３
ａの接近移動により図１２（ａ）に示す如く包装シート
Ａ…の先端部Ａ１…を更に屈曲しながら下流端の包装シ
ートＡの先端縁Ａ１′を揺動支持面２ｄ，２ｄ，２ｄに
圧接して、粘着テープＣ１，Ｃ２，Ｃ２が一部突出して
部分的に貼り付けられる際に、検出器１ｊで先端縁Ａ
１′が位置検出される。

【００８７】この先端縁Ａ１′が設定位置まで達してい
ない場合には、ストッパー１ｉ′が移動して堆積した包
装シートＡ…を押圧シート１ｆ沿いに押し出し、これに
より、次に屈曲される下流端の包装シートＡの先端縁Ａ
１′が設定位置に到達し、これと同時に、くさびレバー
３ｂが弾性材３ｄ，３ｄにより包装シートＡ…の先端部
Ａ１…を部分的に挟んで繰り出しローラー４ａの下部に
圧接し、これにより先端部Ａ１…の一部は繰り出しロー
ラー４ａの外周面に沿って湾曲される。

【００８８】その後、起しレバー３ａがゆっくり逆方向
へ移動を開始して、図１２（ｂ）に示す如く起しレバー
３ａだけが揺動支持面２ｄ，２ｄ，２ｄからゆっくり離
れるが、くさびレバー３ｂは弾性材３ｄ，３ｄにより包
装シートＡ…の先端部Ａ１…を部分的に挟んで繰り出し
ローラー４ａの下部に圧接し続けられるから、これより
上方の先端縁Ａ１′…には反屈曲方向へ戻ろうとする復
元力が作用して、粘着テープＣ１，Ｃ２，Ｃ２に貼り付
いた下流端の包装シートＡの先端縁Ａ１′から他の堆積
した先端縁Ａ１′…が強制的に引き離され、これらの間
に空気が入り込んで密着を解く。

【００８９】この引き離しは、図示せる如く包装シート
の堆積量が少ない場合に有効で確実に最後の一枚まで一
枚分離され、その後は、くさびレバー３ｂも図１２
（ｃ）に示す如く繰り出しローラー４ａの下部から離れ
て起しレバー３ａと共に反屈曲方向へ戻り、この戻り途
中で揺動片３ｃ，３ｃがストッパー３ｅ，３ｅに突き当
たって、くさびレバー３ｂが繰り出しローラー４ａの下
部から離れる方向へ揺動する。

【００９０】それ以降は、上述した実施例と同様に反屈
曲方向へ戻った包装シートＡ…の先端部Ａ１…全体と、
下流端の包装シートＡの先端部Ａ１との間に押えローラ
ー４ｂが入り込んで繰り出しローラー４ａと圧接した後
に、左右両端の封鎖対応位置と対向するテープ繰り出し
機構２，２のカッター２ｃ，２ｃが突出して図１２
（ｄ）に示す如く粘着テープＣ２，Ｃ２を切断し、その
直後に夫々の揺動支持面２ｄ，２ｄがシート供給路Ａ′
へ向け突出すると同時に、繰り出しローラー４ａが回転
して粘着テープＣ１，Ｃ２，Ｃ２が貼り付いた下流端の
包装シートＡをシート供給路Ａ′沿いに繰り出す。

【００９１】尚、前示実施例では、貼り付け機構３で堆
積した包装シートＡ…の屈曲動作と反屈曲方向への復元
動作を繰り返すことにより、堆積方向下流端に位置する
包装シートＡの先端縁Ａ１′を保持手段の粘着テープＣ
１，Ｃ２，Ｃ２に貼着して一枚分離したが、これに限定
されず、例えば保持手段を吸盤などで構成して下流端の
包装シートＡだけを保持したり、包装途中か包装終了後
に粘着テープＣ１，Ｃ２，Ｃ２を貼着しても良い。

【００９２】また、エレベーター６の下降により包装シ
ートＡを内容物Ｂの両側面Ｂ１，Ｂ１沿いに略Ｕ字形に
折り上げて胴巻きしたが、これに限定されず、エレベー
ター６の上昇に伴って内容物の上面をその上方に繰り出
された包装シートに突き当てることにより、包装シート
Ａを内容物Ｂの両側面Ｂ１，Ｂ１沿いに逆Ｕ字形に折り
下げて胴巻きしても良い。

【００９３】

【発明の効果】本発明は上記の構成であるから、以下の
利点を有する。

【００９４】１．エレベーターの昇降路とフレームの底
面及び側面との間に包装シートを堆積状態のまま屈曲す
ることにより、昇降路の下方及び側方が連続したシート
配置スペースとなると共に、堆積された包装シートの先
端部が夫々相互に位置ズレして鋭角状になり、この位置
ズレに伴い包装シート相互の密着が防止されるので、デ
ッドスペースの利用により最大のシート配置スペースを
確保しながら、吸着力や摩擦力を利用せずに下流端の包
装シートだけを一枚分離できる。

【００９５】従って、包装シートが直線状態のまま斜め
に堆積された給紙台と、エレベーターの昇降路とが横方
向に並んで配置される従来の包装装置に比べ、長い包装
シートを装置全体が横方向及び縦方向へ大型化すること
なくコンパクトに収納できると共に、堆積した包装シー
トの全体からその堆積方向下流端に位置する包装シート
だけを確実に一枚ずつ分離するには、吸着力や摩擦力を
利用する分離手段を別個に設ける必要がある従来の包装
装置に比べ、分離手段を別個に設ける必要がなく、構造
が簡素化して装置全体を小型化できる。

【００９６】２．屈曲した包装シートの先端縁近くを検
出器で検出し、その位置が設定位置まで達していない時
にストッパーを移動させることにより、包装シートの末
端縁が押し出されて先端縁が設定位置に到達するので、
包装シートを上下動せずに下流端の包装シートをその堆
積量に関係なく一定位置に維持できる。

【００９７】従って、堆積された包装シートを上下動し
てその堆積量に関係なく下流端に位置する包装シートを
所定高さに維持するものに比べ、装置全体が大型化する
ことなくコンパクトになると共に、構造が簡素化して包
装シートの補給が容易になりコストを低減できる。

【００９８】３．シート起し手段が堆積状態のまま包装
シートの先端部を屈曲方向へ移動して保持手段に当接さ
せることにより、その堆積方向下流端に位置する包装シ
ートの先端部だけが保持され、その後、これと逆に包装
シートの先端部を反屈曲方向へ移動して保持手段から離
すことにより、包装シートが反屈曲方向へ戻ろうとする
復元力を利用して保持手段に保持された下流端の包装シ
ートの先端部から他の堆積した包装シートの先端部全体
が強制的に引き離されるので、吸着力や摩擦力を利用せ
ずに下流端の包装シートだけを確実に一枚分離できる。

【００９９】４．シート起し手段が包装シートの先端部
を保持手段に当接させてから離れる際に、部分曲げ手段
で堆積状態のまま屈曲した包装シートの先端部を部分的
に反屈曲方向へ折り曲げることにより、これら包装シー
トの先端縁に反屈曲方向へ戻ろうとする復元力が作用し
て、保持手段に保持された下流端の包装シートの先端縁
から他の堆積した先端縁が強制的に引き離され、これら
の間に空気が入り込んで密着を解くので、包装シートの
堆積量が減少しても最後の一枚まで確実に一枚分離でき
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す包装装置の縦断正面図
で包装開始時と包装終了時を同時に示すものである。

【図２】同平面図である。

【図３】図１の（３）−（３）線に沿える部分拡大縦断
側面図である。

【図４】包装シートの配置状態を示す斜視図である。

【図５】図１の（５）−（５）線に沿える部分拡大横断
平面図である。

【図６】図５の（６）−（６）線に沿える部分拡大縦断
正面図である。

【図７】包装シートの繰り出し工程を順番に示す部分的
な縦断正面図である。

【図８】胴巻き工程を順番に示す部分的な拡大正面図で
ある。

【図９】耳折り工程を順番に示す部分的な拡大正面図で
ある。

【図１０】本発明の他の実施例を示す包装装置の縦断正
面図で包装開始時と包装終了時を同時に示すものであ
る。

【図１１】同横断平面図である。

【図１２】包装シートの繰り出し工程を順番に示す部分
的な縦断正面図である。

【符号の説明】

Ａ 包装シート Ａ′ 繰り出し
路 Ａ１ 先端部 Ａ１′ 先端縁 Ａ２′ 末端縁 Ｂ 内容物 Ｃ１ 保持手段（粘着テープ） Ｃ２ 保持手段
（粘着テープ） Ｆ フレーム Ｆ１ 底面 Ｆ２ 側面 １ｉ′ ストッパ
ー １ｊ 検出器 ３ シート起し手段（貼り付け機構） ３ｂ 部分曲げ手段（くさびレバー） ４ａ 部分曲げ手段（繰り出しローラー） ６ エレベーター ６ｂ 昇降路

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 堆積した包装シートからシート繰り出し
   機構により一枚ずつ分離してエレベーターの上方に繰り
   出し、このエレベーターの昇降に伴い包装シート及び内
   容物を垂直方向へ移送しながら、包装シートを内容物の
   外面に沿って胴巻きする包装装置において、前記エレベ
   ーターの昇降路より下方に堆積した包装シートをフレー
   ムの底面に沿って略水平に収納配置し、これら包装シー
   トの先端部を堆積状態のままフレームの側面に沿って上
   方へ屈曲すると共に、この包装シートの先端部からエレ
   ベーターの上方へ向けて繰り出し路を設けたことを特徴
   とする包装装置。
2. 【請求項２】 包装シートの末端縁と当接するストッパ
   ーをフレームの底面に沿って屈曲した包装シートの先端
   部へ向け往復動自在に配設し、屈曲した包装シートの先
   端縁の近くに検出器を配設すると共に、この検出器から
   の出力に基づいてストッパーを調整移動させた請求項１
   記載の包装装置。
3. 【請求項３】 屈曲した堆積方向下流端に位置する包装
   シートの先端部と対向して保持手段を配設し、堆積状態
   のまま屈曲した包装シートの先端部を屈曲方向へ及び反
   屈曲方向へ移動して保持手段に接離させるシート起し手
   段を往復動自在に配設した請求項１記載の包装装置。
4. 【請求項４】 シート起し手段が屈曲方向から反屈曲方
   向へ移動を変える時に、堆積状態のまま屈曲した包装シ
   ートの先端部を部分的に反屈曲方向へ折り曲げる部分曲
   げ手段を配置した請求項３記載の包装装置。