JP2546003Y2 - 内燃機関の振動消去装置 - Google Patents
内燃機関の振動消去装置Info
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- JP2546003Y2 JP2546003Y2 JP1995000165U JP16595U JP2546003Y2 JP 2546003 Y2 JP2546003 Y2 JP 2546003Y2 JP 1995000165 U JP1995000165 U JP 1995000165U JP 16595 U JP16595 U JP 16595U JP 2546003 Y2 JP2546003 Y2 JP 2546003Y2
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- counterweight
- rotation
- idler means
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16F—SPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
- F16F15/00—Suppression of vibrations in systems; Means or arrangements for avoiding or reducing out-of-balance forces, e.g. due to motion
- F16F15/22—Compensation of inertia forces
- F16F15/26—Compensation of inertia forces of crankshaft systems using solid masses, other than the ordinary pistons, moving with the system, i.e. masses connected through a kinematic mechanism or gear system
- F16F15/262—Masses attached to pinions, camshafts or driving shafts for auxiliary equipment, e.g. for an oil pump
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B75/00—Other engines
- F02B75/16—Engines characterised by number of cylinders, e.g. single-cylinder engines
- F02B75/18—Multi-cylinder engines
- F02B75/24—Multi-cylinder engines with cylinders arranged oppositely relative to main shaft and of "flat" type
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- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10T—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
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- Y10T74/2173—Cranks and wrist pins
- Y10T74/2183—Counterbalanced
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- Cleaning In General (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は内燃機関の振動消去装
置に関するものであり、特に4つのクランクピンを有し
ているクランクシャフトを備えた8気筒水平対向内燃機
関において発生する振動を消去する振動消去装置に関す
るものである。
置に関するものであり、特に4つのクランクピンを有し
ているクランクシャフトを備えた8気筒水平対向内燃機
関において発生する振動を消去する振動消去装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来の水平対向内燃機関は、機関ハウジ
ング中に回転自在に設けられている細長いクランクシャ
フトを有している。このクランクシャフトは、ピストン
・コネクティングロッドを取り付ける為にクランクシャ
フトの回転中心線から半径方向に離間して配置されてい
る複数のクランクピンを有している。
ング中に回転自在に設けられている細長いクランクシャ
フトを有している。このクランクシャフトは、ピストン
・コネクティングロッドを取り付ける為にクランクシャ
フトの回転中心線から半径方向に離間して配置されてい
る複数のクランクピンを有している。
【0003】従来知られている水平対向内燃機関、特に
4つのクランクピンを有しているクランクシャフトを備
えた8気筒水平対向内燃機関においては、機関における
燃焼とピストンの往復動作とによって生じる一次振動力
については通常は釣り合いが取られているが、クランク
シャフトの回転により発生するヨーイング偶力(yaw
ing couple)、即ちヨーイング・モーメント
(yawing moment),については釣り合い
が取られていない。すなわち、これらの内燃機関では、
通常は隣接した2対のピストンが正反対の方向に往復動
するように構成 されており、クランクシャフト上に正反
対の方向に向いて負荷される等しい大きさの力を釣り合
わせているが、これらの力はクランクシャフトの回転中
心線に沿った方向において相互に離間している位置に負
荷されているので、クランクシャフトにはヨーイング偶
力が発生される。ヨーイング偶力はクランクシャフトの
回転中心線に対して直交する線の回りでクランクシャフ
トを捻る力を発生させて機関に振動を発生させる。これ
らのヨーイング偶力は、12及び16気筒水平対向内燃
機関においては内的に釣り合いが取られるが、4つのク
ランクピンを有しているクランクシャフトを備えた8気
筒水平対向内燃機関においては内的に釣り合いを取るこ
とができない。このような機関においては、一直線上に
配置された2つのピストンが同一のクランクピンを共有
している。
4つのクランクピンを有しているクランクシャフトを備
えた8気筒水平対向内燃機関においては、機関における
燃焼とピストンの往復動作とによって生じる一次振動力
については通常は釣り合いが取られているが、クランク
シャフトの回転により発生するヨーイング偶力(yaw
ing couple)、即ちヨーイング・モーメント
(yawing moment),については釣り合い
が取られていない。すなわち、これらの内燃機関では、
通常は隣接した2対のピストンが正反対の方向に往復動
するように構成 されており、クランクシャフト上に正反
対の方向に向いて負荷される等しい大きさの力を釣り合
わせているが、これらの力はクランクシャフトの回転中
心線に沿った方向において相互に離間している位置に負
荷されているので、クランクシャフトにはヨーイング偶
力が発生される。ヨーイング偶力はクランクシャフトの
回転中心線に対して直交する線の回りでクランクシャフ
トを捻る力を発生させて機関に振動を発生させる。これ
らのヨーイング偶力は、12及び16気筒水平対向内燃
機関においては内的に釣り合いが取られるが、4つのク
ランクピンを有しているクランクシャフトを備えた8気
筒水平対向内燃機関においては内的に釣り合いを取るこ
とができない。このような機関においては、一直線上に
配置された2つのピストンが同一のクランクピンを共有
している。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】この考案は上記事情の
下でなされ、この考案の目的は、4つのクランクピンを
有しているクランクシャフトを備えた8気筒水平対向内
燃機関においてヨーイング偶力により発生される振動を
消去することが出来る振動消去装置を提供することであ
る。
下でなされ、この考案の目的は、4つのクランクピンを
有しているクランクシャフトを備えた8気筒水平対向内
燃機関においてヨーイング偶力により発生される振動を
消去することが出来る振動消去装置を提供することであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ために、この考案に従った内燃機関の振動消去装置は、
ピストン,シリンダ,及びクランクシャフトが所定の一
平面に沿い配置され、クランクシャフトが機関ハウジン
グにより回転自在に支持されており、クランクシャフト
が4つのクランクピンを有している8気筒水平対向内燃
機関に使用され、ピストンの往復動によりクランクシャ
フトに負荷される一次偶力により発生する振動を打消す
ものであって:クランクシャフトのクランクピンの配置
に対応してクランクシャフトの第1の所定の角度位置に
おいてクランクシャフトに取り付けられ、クランクシャ
フトの回転により第1の平面内で回転する第1の釣合い
重りと;上記の第1の釣合い重りからクランクシャフト
の回転中心線に沿った方向に離間しているとともにクラ
ンクシャフトのクランクピンの配置に対応してクランク
シャフトの周方向において第1の釣合い重りから周方向
に180度離間した第2の所定の角度位置においてクラ
ンクシャフトに取り付けられ、クランクシャフトの回転
により第2の平面内で回転し、第1の釣合い重りと等し
い質量を有する第2の釣合い重りと;上記第1の平面と
同一の平面内において上記の第1の釣合い重りに隣接し
て配置され上記機関ハウジングに回転自在に設けられた
第1のアイドラ手段と;上記第2の平面と同一の平面内
において上記の第2の釣合い重りに隣接して配置され上
記機関ハウジングに回転自在に設けられた第2のアイド
ラ手段と;上記第1及び第2のアイドラ手段をクランク
シャフトと同期してクランクシャフト(10)の回転方
向と逆の回転方向に同じ回転数で回転駆動させる同期回
転駆動手段と;を備えている。そして、第1及び第2の
アイドラ手段の夫々には重り部が設けられており、これ
らの重り部は対応するアイドラ手段の回転中心から偏心
した位置に配置されていて、第2のアイドラ手段の重り
部は第1のアイドラ手段の重り部から周方向に180度
離れているともに第1の釣合い重りから周方向に90度
離れていて、第2のアイドラ手段の重り部の質量は第1
のアイドラ手段の重り部の質量と等しいとともに第1及
び第2の釣合い重りの夫々の質量と等しく、クランクシ
ャフトの回転により第1の釣合い重り及び第1のアイド
ラ手段の重り部に発生する遠心力の強さと、第2の釣合
い重り及び第2のアイドラ手段の重り部に発生する遠心
力の強さとが上記所定の一平面内で相互に正反対の方向
を向き実質的に等しい大きさである。これらの第1及び
第2のアイドラ手段の重り部と第1及び第2の釣合い重
りとはクランクピンに対して周方向の所定の角度位置に
配置されており、これら第1の釣合い重り及び第1のア
イドラ手段の重り部に発生する遠心力と第2の釣合い重
り及び第2のアイドラ手段の重り部に発生する遠心力と
の合力が上記一次偶力を実質的に打ち消す、ことを特徴
としている。
ために、この考案に従った内燃機関の振動消去装置は、
ピストン,シリンダ,及びクランクシャフトが所定の一
平面に沿い配置され、クランクシャフトが機関ハウジン
グにより回転自在に支持されており、クランクシャフト
が4つのクランクピンを有している8気筒水平対向内燃
機関に使用され、ピストンの往復動によりクランクシャ
フトに負荷される一次偶力により発生する振動を打消す
ものであって:クランクシャフトのクランクピンの配置
に対応してクランクシャフトの第1の所定の角度位置に
おいてクランクシャフトに取り付けられ、クランクシャ
フトの回転により第1の平面内で回転する第1の釣合い
重りと;上記の第1の釣合い重りからクランクシャフト
の回転中心線に沿った方向に離間しているとともにクラ
ンクシャフトのクランクピンの配置に対応してクランク
シャフトの周方向において第1の釣合い重りから周方向
に180度離間した第2の所定の角度位置においてクラ
ンクシャフトに取り付けられ、クランクシャフトの回転
により第2の平面内で回転し、第1の釣合い重りと等し
い質量を有する第2の釣合い重りと;上記第1の平面と
同一の平面内において上記の第1の釣合い重りに隣接し
て配置され上記機関ハウジングに回転自在に設けられた
第1のアイドラ手段と;上記第2の平面と同一の平面内
において上記の第2の釣合い重りに隣接して配置され上
記機関ハウジングに回転自在に設けられた第2のアイド
ラ手段と;上記第1及び第2のアイドラ手段をクランク
シャフトと同期してクランクシャフト(10)の回転方
向と逆の回転方向に同じ回転数で回転駆動させる同期回
転駆動手段と;を備えている。そして、第1及び第2の
アイドラ手段の夫々には重り部が設けられており、これ
らの重り部は対応するアイドラ手段の回転中心から偏心
した位置に配置されていて、第2のアイドラ手段の重り
部は第1のアイドラ手段の重り部から周方向に180度
離れているともに第1の釣合い重りから周方向に90度
離れていて、第2のアイドラ手段の重り部の質量は第1
のアイドラ手段の重り部の質量と等しいとともに第1及
び第2の釣合い重りの夫々の質量と等しく、クランクシ
ャフトの回転により第1の釣合い重り及び第1のアイド
ラ手段の重り部に発生する遠心力の強さと、第2の釣合
い重り及び第2のアイドラ手段の重り部に発生する遠心
力の強さとが上記所定の一平面内で相互に正反対の方向
を向き実質的に等しい大きさである。これらの第1及び
第2のアイドラ手段の重り部と第1及び第2の釣合い重
りとはクランクピンに対して周方向の所定の角度位置に
配置されており、これら第1の釣合い重り及び第1のア
イドラ手段の重り部に発生する遠心力と第2の釣合い重
り及び第2のアイドラ手段の重り部に発生する遠心力と
の合力が上記一次偶力を実質的に打ち消す、ことを特徴
としている。
【0006】
【作用及び効果】上記の第1の釣り合い重りと第2の釣
り合い重り、および第1のアイドラ手段の重り部と第2
のアイドラ手段の重り部とは互いに反対方向の遠心力を
発生させるので、これらは互いに釣り合い、振動力を発
生させることはない。しかし、これら第1及び第2の釣
り合い重り、および第1及び第2のアイドラ手段の重り
部は、互いにクランクシャフトの軸方向に離間して配置
されているので、これらが回転されるとヨーイング偶力
が発生し、これが上記のクランクシャフトに負荷される
ヨーイング偶力を相殺し、振動の発生を防止する。な
お、これらの第1及び第2の釣り合い重り、第1及び第
2のアイドラ手段の重り部の質量、回転中心からの偏心
距離等は、クランクシャフトの形状、すなわちクランク
ピンの配置や相互の周方向の角度位置関係、それらの偏
心量等に対応して設定され、これらのクランクピンによ
るヨーイング偶力を完全に相殺するように設計される。
り合い重り、および第1のアイドラ手段の重り部と第2
のアイドラ手段の重り部とは互いに反対方向の遠心力を
発生させるので、これらは互いに釣り合い、振動力を発
生させることはない。しかし、これら第1及び第2の釣
り合い重り、および第1及び第2のアイドラ手段の重り
部は、互いにクランクシャフトの軸方向に離間して配置
されているので、これらが回転されるとヨーイング偶力
が発生し、これが上記のクランクシャフトに負荷される
ヨーイング偶力を相殺し、振動の発生を防止する。な
お、これらの第1及び第2の釣り合い重り、第1及び第
2のアイドラ手段の重り部の質量、回転中心からの偏心
距離等は、クランクシャフトの形状、すなわちクランク
ピンの配置や相互の周方向の角度位置関係、それらの偏
心量等に対応して設定され、これらのクランクピンによ
るヨーイング偶力を完全に相殺するように設計される。
【0007】もし望むのであれば、第1及び第2のアイ
ドラ手段の夫々として1つあるいは2つのアイドラギヤ
を機関ハウジングに回転自在に設け、このアイドラギヤ
をクランクシャフトの一端及び/または他端に固定され
第1及び第2の釣合い重りが設けられているピニオンに
噛合させることも出来る。2つのアイドラギヤが2つの
ピニオンのいずれか一方あるいは両方により採用されて
いる場合には、アイドラギヤ上で重り部を構成している
重りの重量がクランクシャフトの回転により発生される
遠心力を打ち消すように調整される。
ドラ手段の夫々として1つあるいは2つのアイドラギヤ
を機関ハウジングに回転自在に設け、このアイドラギヤ
をクランクシャフトの一端及び/または他端に固定され
第1及び第2の釣合い重りが設けられているピニオンに
噛合させることも出来る。2つのアイドラギヤが2つの
ピニオンのいずれか一方あるいは両方により採用されて
いる場合には、アイドラギヤ上で重り部を構成している
重りの重量がクランクシャフトの回転により発生される
遠心力を打ち消すように調整される。
【0008】
【実施例】この考案の実施例の振動消去装置を備えた水
平対向内燃機関は、所定の回転中心線14の回りで回転
自在となるように機関ハウジング12に設けられている
クランクシャフト10を有している。クランクシャフト
10は、8気筒水平対向内燃機関用として従来から公知
の構造の一例のものであり、回転中心線14から半径方
向に離間している4つのクランクピン16を有してい
る。
平対向内燃機関は、所定の回転中心線14の回りで回転
自在となるように機関ハウジング12に設けられている
クランクシャフト10を有している。クランクシャフト
10は、8気筒水平対向内燃機関用として従来から公知
の構造の一例のものであり、回転中心線14から半径方
向に離間している4つのクランクピン16を有してい
る。
【0009】1対の相互に対向しているピストン19
(図には1つしか示されていない)が夫々のクランクピ
ン16に機械的に連結されており、これら1対の相互に
対向しているピストン19は同一平面内に配置されてい
る。
(図には1つしか示されていない)が夫々のクランクピ
ン16に機械的に連結されており、これら1対の相互に
対向しているピストン19は同一平面内に配置されてい
る。
【0010】第1のピニオン18がクランクシャフト1
0の前端に同軸に固定されており、従って第1のピニオ
ン18はクランクシャフト10とともに回転する。また
同様に第2のピニオン20がクランクシャフト10の後
端に同軸に固定されており、従って第2のピニオン20
もクランクシャフト10とともに回転する。第1及び第
2のピニオン18及び20の夫々は夫々の回転中心線か
ら半径方向に離間した位置に釣り合い重り22及び24
を有している。釣り合い重り22及び24は、相互に実
質的に等しい釣り合いモーメントを有している。
0の前端に同軸に固定されており、従って第1のピニオ
ン18はクランクシャフト10とともに回転する。また
同様に第2のピニオン20がクランクシャフト10の後
端に同軸に固定されており、従って第2のピニオン20
もクランクシャフト10とともに回転する。第1及び第
2のピニオン18及び20の夫々は夫々の回転中心線か
ら半径方向に離間した位置に釣り合い重り22及び24
を有している。釣り合い重り22及び24は、相互に実
質的に等しい釣り合いモーメントを有している。
【0011】さらに図1を参照すると、後側アイドラギ
ヤ26が機関ハウジング12に回転自在に設けられてお
り、第2のピニオン20と同じ平面内に配置されて第2
のピニオン20と噛合している。後側アイドラギヤ26
は自身の回転中心線から半径方向に離間した位置に重り
部28を有しており、重り部28の重量は第2のピニオ
ン20の釣り合い重り24の重量と等しい。
ヤ26が機関ハウジング12に回転自在に設けられてお
り、第2のピニオン20と同じ平面内に配置されて第2
のピニオン20と噛合している。後側アイドラギヤ26
は自身の回転中心線から半径方向に離間した位置に重り
部28を有しており、重り部28の重量は第2のピニオ
ン20の釣り合い重り24の重量と等しい。
【0012】上記の記載と同様に、1対の前側アイドラ
ギヤ30及び32が機関ハウジング12に回転自在に設
けられており、これらは第1のピニオン18と同じ平面
内に配置されて第1のピニオン18と噛合している。1
対の前側アイドラギヤ30及び32の夫々も自身の回転
中心線から半径方向に離間した位置に1/2重り34及
び36を有しており、1/2重り34及び36の夫々は
第1のピニオン18の釣り合い重り22と比べて実質的
に1/2である釣り合いモーメントを有している。
ギヤ30及び32が機関ハウジング12に回転自在に設
けられており、これらは第1のピニオン18と同じ平面
内に配置されて第1のピニオン18と噛合している。1
対の前側アイドラギヤ30及び32の夫々も自身の回転
中心線から半径方向に離間した位置に1/2重り34及
び36を有しており、1/2重り34及び36の夫々は
第1のピニオン18の釣り合い重り22と比べて実質的
に1/2である釣り合いモーメントを有している。
【0013】図2には、反時計回り方向に回転している
クランクシャフト10の第1及び第2のピニオン18及
び20が、後側アイドラギヤ26及び1対の前側アイド
ラギヤ30,32とともに、概略的に示されている。第
1及び第2のピニオン18及び20の反時計回り方向へ
の回転は、後側アイドラギヤ26及び1対の前側アイド
ラギヤ30,32の時計回り方向への回転を生じさせ
る。さらに、第1及び第2のピニオン18及び20の回
転中心線、及び後側アイドラギヤ26及び1対の前側ア
イドラギヤ30,32の夫々の回転中心線は全て所定の
平面内に配置されている。
クランクシャフト10の第1及び第2のピニオン18及
び20が、後側アイドラギヤ26及び1対の前側アイド
ラギヤ30,32とともに、概略的に示されている。第
1及び第2のピニオン18及び20の反時計回り方向へ
の回転は、後側アイドラギヤ26及び1対の前側アイド
ラギヤ30,32の時計回り方向への回転を生じさせ
る。さらに、第1及び第2のピニオン18及び20の回
転中心線、及び後側アイドラギヤ26及び1対の前側ア
イドラギヤ30,32の夫々の回転中心線は全て所定の
平面内に配置されている。
【0014】重り部28,1/2重り34,36,釣り
合い重り22,24,及びクランクピン16の相互間の
周方向における相対的な位置関係はクランクシャフト1
0の形状に対応して変化するが、その位置関係は当業者
であれば容易に決定することが出来る。テイラー(Ta
ilor)著,「内燃機関(Internal Cob
ustion Engines)」のVol.2,25
7ページを参照せよ。
合い重り22,24,及びクランクピン16の相互間の
周方向における相対的な位置関係はクランクシャフト1
0の形状に対応して変化するが、その位置関係は当業者
であれば容易に決定することが出来る。テイラー(Ta
ilor)著,「内燃機関(Internal Cob
ustion Engines)」のVol.2,25
7ページを参照せよ。
【0015】上述した実施例では第1のピニオン18に
噛合している1対の前側アイドラギヤ30,32と第2
のピニオン20に噛合している1つの後側アイドラギヤ
26とが使用されているが、この発明の理念に従えば1
つあるいは複数のアイドラギヤを第1及び第2のピニオ
ン18,20のいずれか一方あるいは両方に使用しても
良い。さらに、クランクシャフトの一端の単一のあるい
は複数のアイドラギヤにより発生される遠心力がクラン
クシャフトの他端の単一のあるいは複数のアイドラギヤ
により発生される遠心力と大きさが同じで方向が正反対
であり、アイドラギヤ上の重り部が前述したヨーイング
偶力を打ち消すことが出来るようにクランクピンに対し
て周方向に適当に離間していることのみが必要である。
噛合している1対の前側アイドラギヤ30,32と第2
のピニオン20に噛合している1つの後側アイドラギヤ
26とが使用されているが、この発明の理念に従えば1
つあるいは複数のアイドラギヤを第1及び第2のピニオ
ン18,20のいずれか一方あるいは両方に使用しても
良い。さらに、クランクシャフトの一端の単一のあるい
は複数のアイドラギヤにより発生される遠心力がクラン
クシャフトの他端の単一のあるいは複数のアイドラギヤ
により発生される遠心力と大きさが同じで方向が正反対
であり、アイドラギヤ上の重り部が前述したヨーイング
偶力を打ち消すことが出来るようにクランクピンに対し
て周方向に適当に離間していることのみが必要である。
【0016】また、上述した実施例ではピニオンとアイ
ドラギヤとの2つの組み合わせがクランクシャフトの両
端に設けられていたが、ピニオンとアイドラギヤとの一
方の組み合わせがクランクシャフトの回転中心線に沿っ
た方向において他方のピニオンとアイドラギヤとの組み
合わせから離間してさえいれば、上記2つの組み合わせ
は回転中心線に沿った方向におけるクランクシャフトの
中間領域に設けられていても良いし、回転中心線に沿っ
た方向においてクランクシャフトの両端から離間して設
けられていても良い。
ドラギヤとの2つの組み合わせがクランクシャフトの両
端に設けられていたが、ピニオンとアイドラギヤとの一
方の組み合わせがクランクシャフトの回転中心線に沿っ
た方向において他方のピニオンとアイドラギヤとの組み
合わせから離間してさえいれば、上記2つの組み合わせ
は回転中心線に沿った方向におけるクランクシャフトの
中間領域に設けられていても良いし、回転中心線に沿っ
た方向においてクランクシャフトの両端から離間して設
けられていても良い。
【0017】また、上記の実施例は、図1に示すような
形状のクランクシャフトに対応したものであるが、この
クランクシャフトの形状、すなわちクランクピンの配置
やその偏心量等は、クランクシャフトの形式によって各
種の種類があり、上記の釣り合い重りやアイドラ手段の
重り部の構成、配置はこれらクランクシャフトの形状に
適宜対応して設定されることはもちろんである。
形状のクランクシャフトに対応したものであるが、この
クランクシャフトの形状、すなわちクランクピンの配置
やその偏心量等は、クランクシャフトの形式によって各
種の種類があり、上記の釣り合い重りやアイドラ手段の
重り部の構成、配置はこれらクランクシャフトの形状に
適宜対応して設定されることはもちろんである。
【図1】この考案の実施例の振動消去装置を備えた8気
筒水平対向内燃機関の4つのクランクピンを有している
クランクシャフトを示す概略的な斜視図である。
筒水平対向内燃機関の4つのクランクピンを有している
クランクシャフトを示す概略的な斜視図である。
【図2】この考案の実施例の振動消去装置の作用を説明
する為の概略図である。
する為の概略図である。
10…クランクシャフト、12…機関ハウジング、14
…回転中心線、16…クランクピン、18…第1のピニ
オン(同期回転駆動手段)、19…ピストン、20…第
2のピニオン(同期回転駆動手段)、22…釣合い重り
(第1の釣合い重り)、24…釣合い重り(第2の釣合
い重り)、26…後側アイドラギヤ(第1のアイドラ手
段)、28…重り部、30,32…前側アイドラギヤ
(第2のアイドラ手段)、34,36…重り部、50,
52,54,56…遠心力ベクトル。
…回転中心線、16…クランクピン、18…第1のピニ
オン(同期回転駆動手段)、19…ピストン、20…第
2のピニオン(同期回転駆動手段)、22…釣合い重り
(第1の釣合い重り)、24…釣合い重り(第2の釣合
い重り)、26…後側アイドラギヤ(第1のアイドラ手
段)、28…重り部、30,32…前側アイドラギヤ
(第2のアイドラ手段)、34,36…重り部、50,
52,54,56…遠心力ベクトル。
Claims (9)
- 【請求項1】 ピストン(19),シリンダ,及びクラ
ンクシャフト(10)が所定の一平面に沿い配置され、
クランクシャフト(10)が機関ハウジング(12)に
より回転自在に支持されており、クランクシャフト(1
0)が4つのクランクピン(16)を有している8気筒
水平対向内燃機関に使用され、ピストン(19)の往復
動によりクランクシャフト(10)に負荷される一次偶
力により発生する振動を打消すものであって: クランクシャフト(10)のクランクピン(16)の配
置に対応してクランクシャフト(10)の第1の所定の
角度位置においてクランクシャフト(10)に取り付け
られ、クランクシャフト(10)の回転により第1の平
面内で回転する第1の釣合い重り(22)と; 上記の第1の釣合い重り(22)からクランクシャフト
(10)の回転中心線(14)に沿った方向に離間して
いるとともにクランクシャフト(10)のクランクピン
(16)の配置に対応してクランクシャフト(10)の
周方向において第1の釣合い重り(22)から周方向に
180度離間した第2の所定の角度位置においてクラン
クシャフト(10)に取り付けられ、クランクシャフト
(10)の回転により第2の平面内で回転し、第1の釣
合い重り(22)と等しい質量を有する第2の釣合い重
り(24)と; 上記第1の平面と同一の平面内において上記の第1の釣
合い重り(22)に隣接して配置され上記機関ハウジン
グ(12)に回転自在に設けられた第1のアイドラ手段
(30,32)と; 上記第2の平面と同一の平面内において上記の第2の釣
合い重り(24)に隣接して配置され上記機関ハウジン
グ(12)に回転自在に設けられた第2のアイドラ手段
(26)と; 上記第1及び第2のアイドラ手段(30,32,26)
をクランクシャフト(10)と同期してクランクシャフ
ト(10)の回転方向と逆の回転方向に同じ回転数で回
転駆動させる同期回転駆動手段(18,20)と; を備えていて、 第1及び第2のアイドラ手段(30,32,26)の夫
々には重り部(34,36,28)が設けられており、
これらの重り部(34,36,28)は対応するアイド
ラ手段(30,32,26)の回転中心から偏心した位
置に配置されていて、第2のアイドラ手段(26)の重
り部(28)は第1のアイドラ手段(30,32)の重
り部(34,36)から周方向に180度離れていると
もに第1の釣合い重り(22)から周方向に90度離れ
ていて、第2のアイドラ手段(26)の重り部(28)
の質量は第1のアイドラ手段(30,32)の重り部
(34,36)の質量と等しいとともに第1及び第2の
釣合い重り(22,24)の夫々の質量と等しく、クラ
ンクシャフト(10)の回転により第1の釣合い重り
(22)及び第1のアイドラ手段(30,32)の重り
部(34,36)に発生する遠心力の強さと、第2の釣
合い重り(24)及び第2のアイドラ手段(26)の重
り部(28)に発生する遠心力の強さとが上記所定の一
平面内で相互に正反対の方向を向き実質的に等しい大き
さであり、 これらの第1及び第2のアイドラ手段(30,32,2
6)の重り部(34,36,28)と第1及び第2の釣
合い重り(22,24)とはクランクピン(16)に対
して周方向の所定の角度位置に配置されており、これら
第1の釣合い重り(22)及び第1のアイドラ手段(3
0,32)の重り部(34,36)に発生する遠心力と
第2の釣合い重り(24)及び第2のアイドラ手段(2
6)の重り部(28)に発生する遠心力との合力が上記
一次偶力を実質的に打ち消す、 ことを特徴とする内燃機関の振動消去装置。 - 【請求項2】 第1及び第2の釣合い重り(22,2
4)の夫々がピニオンを備えていることを特徴とする請
求項1に記載の内燃機関の振動消去装置。 - 【請求項3】 第1及び第2のアイドラ手段(30,3
2,26)の夫々が夫々の対応する第1及び第2の釣合
い重り(22,24)のピニオンと噛み合う少なくとも
1つのギヤを備えていることを特徴とする請求項2に記
載の内燃機関の振動消去装置。 - 【請求項4】 第1及び第2の釣合い重り(22,2
4)が上記回転中心線(14)に沿った方向におけるク
ランクシャフト(10)の両端に固定されていることを
特徴とする請求項1に記載の内燃機関の振動消去装置。 - 【請求項5】 同期回転駆動手段(18,20)が第1
及び第2のアイドラ手段(30,32,26)を第1及
び第2の釣合い重り(22,24)の回転方向とは正反
対の方向に回転させる正反対回転駆動手段を備えている
ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の振動消去
装置。 - 【請求項6】 第1のアイドラ手段(30,32)が1
対のアイドラギアを有しており、これら1対のアイドラ
ギアの夫々が上記重り部(34,36)の釣合いモーメ
ントの実質的に1/2である重りを有していることを特
徴とする請求項1に記載の内燃機関の振動消去装置。 - 【請求項7】 第1及び第2の釣合い重り(22,2
4)のピニオンの夫々の回転中心線と第1及び第2のア
イドラ手段(30,32,26)の夫々の回転中心線と
の全てが上記所定の一平面内に配置されていることを特
徴とする請求項2に記載の内燃機関の振動消去装置。 - 【請求項8】 第1のアイドラ手段(30,32)が単
一のアイドラ部材を備えていることを特徴とする請求項
1に記載の内燃機関の振動消去装置。 - 【請求項9】 第2のアイドラ手段(26)が単一のア
イドラ部材を備えていることを特徴とする請求項1に記
載の内燃機関の振動消去装置。
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US06/677,388 US4632072A (en) | 1984-12-03 | 1984-12-03 | Low vibration engine construction |
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