JP2544451Y2 - 交通信号灯用遮光レンズ - Google Patents

交通信号灯用遮光レンズ

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JP2544451Y2 JP1990024860U JP2486090U JP2544451Y2 JP 2544451 Y2 JP2544451 Y2 JP 2544451Y2 JP 1990024860 U JP1990024860 U JP 1990024860U JP 2486090 U JP2486090 U JP 2486090U JP 2544451 Y2 JP2544451 Y2 JP 2544451Y2
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、車両用及び歩行者用の交通信号灯における
擬似点灯防止技術に係り、特にこれ等交通信号灯の前面
レンズと点灯用光源の透光面間に配置する遮光レンズに
関するものである。
〔従来の技術〕 従来から、例えば道路交差点や横断歩道等に配設する
交通信号灯は、それぞれ機能別に青、黄、赤等の異なっ
た色のフィルター作用を為す透光性前面センズを被着し
て所定の信号色に発色している。しかし、このような交
通信号灯は、第7図に示すように、灯器本体51を信号機
筐(図示していない)に収容すると共に、例えば路側に
植設した支柱の上方に支承して使用するものであるた
め、太陽光や各種車両のヘッドライト光等の外光Lがそ
の前面レンズ52を透過して灯器本体51内に侵入すると、
該灯器本体51内に構成した放物面反射鏡53により反射さ
れ、再び灯器本体51外へ出射するため、恰も交通信号灯
の光源54が点灯しているかのような所謂擬似点灯現象を
生ずることが知られている。
そこで、従来からこの種の擬似点灯現象を防止する手
段として、第8図に示すように、灯器本体51の前面開口
を被蓋する前面レンズ52と該灯器本体51内に放物面反射
鏡53及び点灯用の光源54を構成し、該前面レンズ52と光
源54との間に前面レンズ52の面方向へ多数のフィン55,5
5…を横列配設して成るルーバー56を介装し、該ルーバ
ー56により外光Lの侵入を遮断すると共に、光源54の照
射光をルーバー56に構成したフィン55,55間の隙間Sか
ら灯器本体51外へ出射するように構成した交通信号灯が
提案されている。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかし、従来のルーバー56を用いた交通信号灯は、上
記の如く所定の形成幅を有する多数のフィン55,55を一
定間隔Sだけ離間して前面レンズ52の面方向へ並設して
灯器本体51外から照射する外光Lを遮断をする構造に成
るものであり、外光Lによる擬似点灯現象の発生を防止
することはできるものの、逆に点灯用の光源54による内
部からの出射光をも遮断するため、該遮光分だけ光源54
による放射光の有効利用が阻害されるという問題を有し
ていた。
本考案は、上記問題に鑑みて創案されたものであり、
放物面反射鏡の前方に配置した遮光レンズにより外部か
ら入射する太陽光等の外光に対する遮光性を向上すると
共に、内部点灯用の光源の照射光に対しては透過率を低
減させることのない交通信号灯用遮光レンズを提供する
ことを目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本考案に係る交通信号灯
用遮光レンズは、裏面側に同心円状に形成した凸状シリ
ンドリカルな集光レンズ素子によって収束した出射光を
透過させる表面側透過部に凹状シリンドリカルな拡散レ
ンズ素子を同心円状に形成すると共に、上記表面側透過
部間に、前面レンズ側へ突出するように形成したリング
状の遮光縁を一体的に接合したことを要旨とするもので
ある。
〔作用〕
上記構成によれば、遮光レンズの表面側に照射する太
陽光等の外光は、該遮光レンズの表面側に一体的に接合
したリング状の遮光縁により灯器本体内への侵入が遮断
される。また遮光縁間から灯器本体内へ入射した外光
は、後壁内面に構成した放物面反射鏡により反射した
後、上記遮光縁により光路が遮断され、反射光の多くは
遮光レンズからの出射が規制されるため擬似点灯現象の
発生防止作用を為す。特に、リング状に形成した遮光縁
が、前面レンズ側へ突出するように表面側透過部間に一
体的に接合されているので、奥行きの深い遮光縁を遮光
レンズ表面側に容易に取り付けることができるため、外
光の侵入を確実に遮断することができる。
放物面反射鏡内に担持した点灯用の光源からの放射光
は、放物面反射鏡により遮光レンズの裏面側へ偏向屈折
し、該レンズに形成した集光レンズ素子によって収束さ
れた後、遮光縁間に形成した拡散レンズ素子を透過して
該レンズ外へ拡散出射する。而して、灯器本体内に装着
した上記光源に対する出射光の透過率を低下させること
はない。
〔実施例〕
以下、本考案に係る交通信号灯用遮光レンズの実施例
を図面に従って説明する。
第1図乃至第4図は、本考案に係る遮光レンズを車両
用交通信号灯に実施した第一の実施例を示すものであ
る。
本考案に係る遮光レンズ1は、無着色透光性材料で成
形してあり、機能別に所定色の発色をするように着色さ
れた透光性材料で成る前面レンズ2と点灯用の光源3の
間に介装し、外周部1aを上記前面レンズ2の外周部2aと
共に、底部に上記点灯用の光源3を装着するためのソケ
ット4を固設し、かつ内面を放物面反射鏡5とした灯器
本体6のフランジ6aに対し、固定枠7により挟持一体化
する構造に成るものである。本実施例において、上記前
面レンズ2は、その裏面に光束制御機能を有するレンズ
ステップ2bを形成した構造に成っているが、出射光の光
度を向上するために該レンズステップ2bを形成しない着
色透光性材料で成る前面カバー(図示していない)を用
いることもできる。また、上記光源3は、灯器本体6の
内面に形成した放物面反射鏡5の焦点F部分に担持して
その放射光を該放物面反射鏡5によりその照射面方向に
偏向屈折し、略平行光束L1として出射するように成って
おり、該平行光束L1を照射面前方に位置する前記遮光レ
ンズ1の後面へ照射するように構成する。
本考案において、上記遮光レンズ1は、その裏面に所
定形成幅W1に成る凸状シリンドリカルな集光レンズ素子
8,8…を同心円状に形成したものであり、該集光レンズ
素子8,8…に対応し、該集光レンズ素子8,8…により収束
された光束が透過する表面側を所定形成幅W2の透過部9,
9…とし、該透過部9,9…に凹状シリンドリカルな拡散レ
ンズ素子10,10…を形成し、かつ該拡散レンズ素子10,10
…間に不透過性材料で成るリング状に形成した遮光縁11
を前面レンズ2側へ突出するように接着又は溶着等の方
法により一体的に接合したものである。遮光レンズ1の
表面に対する遮光縁11の接合方法については、該遮光縁
11の裏面側に遮光レンズ1面に対する嵌合突起11aを適
宜形状で形成し、接合部の一体的強度を向上すると共
に、遮光レンズ1の肉厚内への突出量を加減(第5図
(a)又は(b)等)することにより外光Lに対する遮
光性を更に向上することができる。
而して、遮光レンズ1の表面側に照射する太陽光等の
外光Lは、上記遮光縁11,11…により吸収され、灯器本
体6内への侵入が遮断される。また、遮光縁11,11…間
から灯器本体6内へ入射した外光Lは、灯器本体6の内
面に形成した放物面反射鏡5により反射した後、該遮光
レンズ1の遮光縁11,11…により光路が遮断され、該反
射光の多くは遮光レンズ1からの出射が規制されるため
擬似点灯現象の発生を防止する作用を為す。
放物面反射鏡5内に担持した点灯用の光源3からの放
射光は、該放物面反射鏡5により平行光束L1として遮光
レンズ1の裏面側へ偏向屈折し、該遮光レンズ1の裏面
に形成した集光レンズ素子8,8…によって収束された
後、遮光縁11,11…間に形成した拡散レンズ素子10,10…
を透過して灯器本体6外へ拡散出射する。また、該光源
3から放射される非平行光束の一部L2は、嵌合突起11a
の傾斜面で偏向屈折し遮光レンズ1外へ出射する。而し
て、上記遮光レンズ1が灯器本体6内に装着した点灯用
の光源3に対する出射光の透過率を低下させることはな
い。
尚、上記遮光縁11,11…は、それぞれ光軸f側に位置
する一面を光源3に対する反射面として構成することが
でき、灯器本体6内から直射光として出射する非平行光
束L2を該反射面により偏向屈折し、灯器本体6外へ有効
な照射光として出射せしめ、信号灯の光度を向上するよ
うに構成することもできる。
本考案に係る遮光レンズ1を交通信号灯器に実施する
場合、第6図に示すように、灯器本体6を信号機筐12内
に収容すると共に、該信号機筐12の前面にフード13を付
設した構造にすることにより、昼夜使用時における前面
レンズ2の明度差を大きくすることができる。
本考案において、遮光縁11の形成幅W3は、遮光レンズ
1に形成した集光レンズ素子8,8…の焦点距離に対応し
て形成した拡散レンズ素子10,10…の形成幅W2との関係
により、また集光レンズ素子8,8…と拡散レンズ素子10,
10…の離間距離(即ち、遮光レンズ1の肉厚)に応じて
適宜設計変更することが可能であり、例えば集光レンズ
素子8,8…の焦点距離を短くすれば、遮光レンズ1の肉
厚を小さくすることができ、かつその突出量W4も適宜大
小設計変様することができるものである。
また、上記各実施例においては、遮光レンズ1から出
射する光束L1が同心円状に形成したレンズ素子8,10の光
束制御作用により、鉛直方向から水平方向までの全照射
領域に対して光軸fと平行に成る光束L1を出射するた
め、前面レンズ2に対して従来の交通信号灯器と同様な
配光を得ることができる。
尚、本考案に係る遮光レンズ1に形成するレンズ素子
8,10横配列平行又は縦配列平行に形成し、また、例えば
歩行者用交通信号灯のような略角形状に形成した灯器本
体に対応して略角形状に形成し、上記レンズ素子8,10部
を同心円状に、また横配列平行又は縦配列平行に形成す
ることも可能である。
〔考案の効果〕
本考案に係る交通信号灯用遮光レンズは、以上のよう
に構成したから、太陽光等外光に対する遮光性に優れ、
従って交通信号灯や鉄道信号灯に構成した場合、擬似点
灯防止作用を奏し、西日対策として有効であるばかりで
なく、信号灯器の点灯時における点灯用光源の照射光の
有効利用が可能となり、信号灯器の証明効率を低下させ
ることがない等、本考案実施後の実用上の効果に優れて
いる。
【図面の簡単な説明】
第1図は第一の実施例に係る遮光レンズを装着した車両
用交通信号灯の側断面図、 第2図は同じく遮光レンズの正面図、 第3図は同じく遮光レンズの背面図、 第4図は同じく遮光レンズの要部拡大側断面図、 第5図(a)及び(b)は遮光レンズの嵌合突起の構造
を示す要部拡大側断面図、 第6図は本考案に係る信号灯器を信号機筐に収容した状
態を示す側面図、 第7図は従来の交通信号灯を示す側断面図、 第8図は同じく疑似点灯防止構造を構成した従来の交通
信号灯を示す側断面図である。 1……遮光レンズ、2……前面レンズ 3……光源、5……放物面反射鏡 6……灯器本体、8……集光レンズ素子 9……透過部、10……拡散レンズ素子 11……遮光縁

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】裏面側に同心円状に形成した凸状シリンド
    リカルな集光レンズ素子によって収束した出射光を透過
    させる表面側透過部に凹状シリンドリカルな拡散レンズ
    素子を同心円状に形成すると共に、 上記表面側透過部間に、前面レンズ側へ突出するように
    形成したリング状の遮光縁を一体的に接合したことを特
    徴とする交通信号灯用遮光レンズ。
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