JP2541751Y2 - 無段変速走行作業車の走行安全装置 - Google Patents

無段変速走行作業車の走行安全装置

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JP2541751Y2
JP2541751Y2 JP1988066479U JP6647988U JP2541751Y2 JP 2541751 Y2 JP2541751 Y2 JP 2541751Y2 JP 1988066479 U JP1988066479 U JP 1988066479U JP 6647988 U JP6647988 U JP 6647988U JP 2541751 Y2 JP2541751 Y2 JP 2541751Y2
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国一 寺尾
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セイレイ工業株式会社
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【考案の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本考案は、無段変速走行作業車の走行安全装置に関す
るものである。
(ロ)従来の技術 変速操作具によって走行速度を無段階に変更設定でき
る無段変速機を備え、且つ、左右一対のブレーキペダル
を有した走行車輌において、前記ブレーキペダルが車体
を停止させる状態に操作されたときのみ、それに連動し
て変速操作具、つまりは無段変速機を中立位置に復帰さ
せるようにしたものが知られている(例えば、実開昭61
−16927号公報参照)。
(ハ)考案が解決しようとする課題 ところが、従来のものは、車体が前進走行している
時、あるいは後進走行している時の何れにおいても、同
じようにブレーキ踏圧によって変速操作具を中立位置に
戻すことができるように配慮されたものではなかったか
ら、実用的に難点のあるものであった。
また、従来のものにおいては、変速操作具が動き得る
範囲を、作業機伝動系のクラッチを断続する他のクラッ
チレバーの作動状態に応じて規制することによって、常
に適正速度で安全に作業することは配慮されていなかっ
た。
本考案は、このような点に着目してなされたもので、
第1の目的は、前後進いずれの場合にも、同じようにブ
レーキ踏圧によって変速操作具を低速域に戻すことがで
きるようにした無段変速作業車の走行安全装置を提供す
ることであり、また、第2の目的は、他のクラッチレバ
ーのクラッチ接続動作に伴って変速操作具の動作範囲を
規制し安全速度で作業できるようにした無段変速作業車
の走行安全装置を提供することにある。
(ニ)課題を解決するための手段 しかして、第1の目的を達成するために、本考案装置
は、左右及び前後方向に回倒可能に軸支(25)された変
速レバー(13)を、中立溝部(27a)と前進案内溝部(2
7c)と後進案内溝部(27b)からなる変速案内溝(27)
に沿って移行することにより走行伝動機構の前後進速度
を無段階に変更するように構成された無段変速走行車輛
において、前記変速レバー(13)を中立溝部(27a)に
沿って左右に回倒するとその変速レバー(13)に択一に
係合する後進変速アーム(30)と前進変速アーム(31)
を、変速レバー軸支部(25)の左右向き支軸に回動自在
に対向枢着し、これらの変速アーム(30)(31)を、前
記左右向き支軸に平行な枢軸(38)を中心にして回動す
る無段変速制御器(32)の所定位置にそれぞれ連動リン
ク(35)(36)を介して接続するとともに、両変速アー
ム(30)(31)のいずれか一方に直接又は間接に操作索
(54)の一端部を一定の遊びを持たせて連繋し、その操
作索(54)の他端を、運転部(6)に装設されている走
行停止用ペダル(11)の近傍に設置された作動具(57)
に連結し、ペダル(11)が車体停止位置に踏圧作動させ
ると、作動具(57)および操作索(54)を介して後進変
速アーム(30)と前進変速アーム(31)が共に低速域に
復動されるようにしている。
また、第2の目的を達成するため、左右及び前後方向
に回倒可能に軸支(25)された変速レバー(13)を、中
立溝部(27a)と前進案内溝部(27c)と後進案内溝部
(27b)からなる変速案内溝(27)に沿って移行するこ
とにより走行伝動機構の前後進速度を無段階に変更する
ように構成された無段変速走行車輛において、前記変速
レバー(13)を中立溝部(27a)に沿って左右に回倒す
るとその変速レバー(13)に択一に係合する後進変速ア
ーム(30)と前進変速アーム(31)を、変速レバー軸支
部(25)の左右向き支軸に回動自在に対向枢着し、これ
らの変速アーム(30)(31)を、前記左右向き支軸に平
行な枢軸(38)を中心にして回動する無段変速制御器
(32)の所定位置にそれぞれ連動リンク(35)(36)を
介して接続し、さらに、運転部(6)に設置されている
クラッチレバー(20)に連繋した牽制体(51)が、クラ
ッチレバー(20)のクラッチ接続動作に伴って前記後進
変速アーム(30)の移行経路を遮る位置に出退するよう
に構成し、移行経路を遮る位置に突出した牽制体(51)
によって変速レバー(13)が低速域の最高速位置以上に
移行することを阻止するようにしている。
(ホ)実施例 つぎに、実施例について図面を参照して説明するが、
図面は無段変速走行車がコンバインである場合を示して
おり、まず、第9図と第10図を参照してコンバイン全体
の概略構成から説明する。
図示されたコンバインは、クローラ走行部(1)によ
って支持される車体(2)に脱穀機(3)を搭載すると
ともに、その横側部にエンジン(4)と操縦部(6)を
配設し、車体(1)の前面部に刈取搬送部(5)を対地
昇降調節自在に装備して構成され、上記エンジン(4)
に連動連結したトランスミッシヨン(7)でクローラ走
行部(1)と脱穀機(3)ならびに刈取搬送部(5)を
駆動して車体を進行させながら脱穀機と刈取搬送部によ
り刈取収穫作業するように構成されている。
トランスミッシヨン(7)は、ミッションケース
(8)の下部に支承した左右車軸(図示省略)を駆動す
る走行伝動機構を収容して構成され、走行伝動機構は、
左右車軸への伝達動力を断続する操向ギア部(図示省
略)と、前記車軸を正逆転させる前後進切換部(9)
と、入力部に介装される差動式摩擦無段変速機からなる
無段変速部(10)とを備えて構成されている。
操向ギア部は、前記操縦部(6)に配設されるペダル
(11)(11)によって各別にも同時にも断続作動できる
ように設けられ、ペダル(11)(11)の踏み分けにより
車体を左右に旋回させたり、同時踏み込みによって車体
を停止させたりすることができるようになっている。
また、前後進切換部(9)は、操縦部(6)のサイド
コラム(12)に設けられる単一の変速レバー(13)を操
作することによって正転又は逆転状態に切換えて車体を
前進させたり後進させたりすることができるようになっ
ている。
差動式摩擦無段変速機からなる無段変速部(10)は、
入力側(14)の入力円板(15)と、出力側(16)の出力
円板(17)と、両円板(15)(16)間に介装される遊星
コーン(18)と、遊星コーンの円錐面に摩擦係合する変
速リング(19)等によって構成され、入力側(14)を上
記エンジン(4)に連動連結すると共に、出力側(16)
を前後進切換部(9)に連動させ、更に、出力側(16)
から脱穀機(3)ならびに刈取搬送部(5)に動力伝達
できるようにして設けられ、脱穀機(3)および刈取搬
送部(5)への伝達動力を上記サイドコラム(12)に設
けられるクラッチレバー(20)によって断続操作できる
ようになっている。
無段変速部(10)の変速リング(19)にはシフター
(21)が係合され、そのシフター(21)を油圧シリンダ
(22)の伸縮で移動させて上記変速リング(19)の位置
を変えることによって入力側(14)から出力側(16)に
伝達される動力を0から最高速度までの間で無段階に変
速できるように構成されている。
油圧シリンダ(22)は、前記変速レバー(13)を操作
して油圧回路(23)のソレノイドバルブ(24)を切り換
えることによって伸縮・停止できるようになっている。
第1図及び第2図において、変速レバー(13)は、互
いに直交する軸心を中心にして前後方向および左右方向
に回倒できるように軸支(25)され、サイドコラム(1
2)上面の変速ガイド板(26)に開設される変速案内溝
(27)に沿って移行できるように設けられている。
そして、変速レバー(13)の下方双股部には、前後進
切換部(9)の切換アームに連繋する作動体(29)が介
装され、上記変速レバー(13)を変速案内溝(27)の中
立溝部(27a)に沿って左右に回倒すると作動体(29)
が左または右に倒れて前後進切換(9)が切り換わるよ
うになっている。
また、変速レバー(13)を支承する軸支部(25)の左
右向き支軸、つまり、変速レバー(13)を前後方向に回
倒するための支軸に、後進変速アームである作動アーム
(30)と前進変速アームである作動体(31)とが、変速
レバー(13)を挾んで左右対向状に回動自在に軸着さ
れ、これらの後進変速アーム(30)と前進変速アーム
(31)が、前記軸支部(25)の左右向き支軸に平行な枢
軸(38)を中心にして回動する無段変速制御器(32)の
所定部位にそれぞれ連結され、無段変速制御器(32)
は、上記油圧シリンダ(22)を必要な伸縮位置で停止さ
せる停止制御機構に構成されている。
そして、変速レバー(13)が中立溝部(27a)の左側
端部に回倒されたときには、変速レバー(13)に付設さ
れた左側突起(33)が後進変速アーム(30)に係合し、
また、変速レバー(13)が中立溝部(27a)の右側端部
に回倒されたときには、変速レバー(13)に付設された
右側突起(34)が前進変速アーム(31)に係合するよう
になっており、変速レバー(13)が左側に回倒されて後
進案内溝部(27b)に沿って移行される際は後進変速ア
ーム(30)が回動され、変速レバー(13)が右側回倒状
態で前進案内溝部(27c)に沿って移行される際には前
進変速アーム(31)が回動されるようになっている。
後進変速アーム(30)には連動リンク(35)が、ま
た、前進変速アーム(31)には連動リンク(36)が結合
され、それぞれの連動リンク(35)(36)の他端部が、
前記無段変速制御器(32)のケース(37)の所定部位に
連結される。
無段変速制御器(32)のケース(37)は、前述した枢
軸(38)に対して自由回転状態に枢支されるもので、後
進変速アーム(30)、前進変速アーム(31)のいずれが
回動する場合にも、連動リンク(35)(36)の背反方向
の動きでもって同じ方向に回動されるようになってい
る。
そして、無段変速制御器のケース(37)の内壁には、
前記枢軸(38)を中心とする円弧状のスイッチ接点(3
9)が装設されるとともに、枢軸(38)側には前記スイ
ッチ接点(39)に対応するスイッチ体(40)が設けられ
ており、上述油圧シリンダ(22)のピストン側から連動
具(41)を介してフィードバックされる力で枢軸(38)
が回動されると、スイッチ体(40)がスイッチ接点(3
9)の円弧中央部のニユートラル部(39a)に位置するよ
うに動いて油圧回路(23)のソレノイドバルブ(24)を
中立状態にして油圧シリンダ(22)の伸縮作動を停止す
るようになっている。
一方、サイドコラム(12)における変速ガイド板(2
6)の後部にはクラッチガイド溝(42)が開設され、該
クラッチガイド溝(42)には、前後方向と左右方向に回
倒できるように軸支(43)されたクラッチレバー(20)
が貫挿され上方に突出されている。
クラッチレバー(20)の軸支(43)部の左右両サイド
にはクラッチ作動腕(44)(45)が回動自在に枢支さ
れ、クラッチレバー(20)を左又は右に回倒させると、
クラッチ作動腕(44)(45)に択一にクラッチレバー
(20)が係り合うようになっている。
左側のクラッチ作動腕(44)には脱穀機(3)伝動系
のクラッチ(図示省略)を断続する連繋具(46)が接続
され、また、右側のクラッチ作動腕(45)には刈取搬送
部(5)伝動系のクラッチ(図示省略)を断続する連繋
具(47)が接続されている。
そして、クラッチレバー(20)が、クラッチガイド溝
(42)の後端部にある時には脱穀機伝動系のクラッチ、
刈取搬送部伝動系のクラッチが共に切断され、またクラ
ッチレバー(20)がクラッチガイド溝(42)の横溝部
(42a)に動かされると脱穀機伝動系のクラッチのみが
接続され、さらにクラッチレバー(20)が横溝部(42
a)から前方の所定部位に移動されると刈取搬送部伝動
系のクラッチもが接続されるようになっている。
又、刈取搬送部伝動系のクラッチを断続する右側のク
ラッチ作動腕(45)には連結部(48)が設けられ、その
連結部(48)にはプッシュプルロッド(49)が連結され
る。プッシュプルロッド(49)は、後進変速アーム(3
0)の移動経路近傍部に向けて延出され、同部において
支軸(50)により水平方向に回動するように軸支されて
いる牽制体(51)の一方腕に連結され、クラッチレバー
(20)がクラッチガイド溝の前端部に移行される時、つ
まり、刈取搬送部伝動系のクラッチが接続された時には
その動きによってプッシュプルロッド(49)が引かれ牽
制体(51)が回動して他方腕部が後進変速アーム(30)
の移行経路を遮る位置に突出して位置するようになって
いる。
なお、牽制体(51)は、上記変速レバー(13)が前進
案内溝部(27c)の低速域の最高速位置(F)にまで動
かされた時の後進変速アーム(30)に当接する位置に突
出するものとなっている。
さらに、無段変速制御器のケース(37)には、連動ア
ーム(52)が取付けられ、その連動アーム(52)の先端
部にはピン(53)が植設されて、該ピン(53)が操作索
(54)の末端金具(55)に開設された長孔(56)に係り
合わせられている。
そして、操作索(54)の他端部は、ペダル(11)(1
1)の基杆部近傍に延出されて同部に関連設置されてい
る作動具(57)に接続されており、ペダル(11)(11)
が車体を停止する状態に踏圧作動された時には、その基
杆部でもって作動具(57)が動かされて操作索(54)が
引き作動され、上記末端金具(55)で連動アーム(52)
を動かして無段変速制御器(32)ひいては変速レバー
(13)を、前進案内溝部(27c)における低速域の最高
速位置(F)か若しくはそれ以上に中立溝部(27a)に
近づく方向に戻すように構成されているのである。
(ヘ)作用 つぎに、実施例の作動について説明する。
変速レバー(13)が、変速案内溝(27)の中立位置
(N)にあるときは、後進変速アーム(30)と前進変速
アーム(31)が中立状態に保たれ、油圧回路(23)のソ
レノイドバルブ(24)はドレンされて油圧シリンダ(2
2)は作動しない。故にこのとき、無段変速部(10)の
変速リング(19)が0出力位置にあれば、入力側(14)
の動力が出力側(16)に伝わることはなくて車体(2)
は停止し、且つ刈取搬送部(5)も停止している。(第
5図参照)。
上述の停止状態から車体(2)を発進させる場合は、
変速レバー(13)を右側に回倒すれば、前後進切換部
(9)が前進状態に切り換え接続されるとともに、作動
体(29)の右側突起(34)が前進変速アーム(31)に係
合するのであり、その後、変速レバー(13)を前進案内
溝部(27c)に沿って前方へ移動すれば、油圧回路(2
3)のソレノイドバルブ(24)が作動開始し、油圧シリ
ンダ(22)が伸長動してシフター(21)により変速リン
グ(19)を増速方向に動かすこととなって無段変速部
(10)による変速伝動が始まる。
そして、前進変速アーム(31)の移動につれ、それに
連絡した連動リンク(36)が引き作動されて無段変速制
御器(32)のケース(37)が枢軸(38)を中心として反
時計方向に回動し、同時に油圧シリンダ(22)の伸縮部
から連動具(41)を介してフィードバックされる力でも
って枢軸(38)も関連作動することとなり、変速レバー
(13)が所望の位置で止められた時には、枢軸(38)側
のスイッチ体(40)がケース(37)側のスイッチ接点
(39)のニユートラル部(39a)に位置することになっ
て油圧シリンダ(22)の伸縮が停止し、変速リング(1
9)は所望の変速位置に保たれて車体(2)の前進速度
が設定されるのである。
上述のように前進変速アーム(31)ならびに無段変速
制御器(32)が作動する場合、後進変速アーム(30)に
は左側突起(33)が係合せず軸支部(25)に対しては自
由回転状態にあるので、無段変速制御器のケース(37)
の反時計方向への回動で押し作動する連動リンク(35)
によって後進変速アーム(30)は、第6図および第7図
にみられるように、前進変速アーム(31)に対して反対
の方向に移動するのである。
変速レバー(13)を、前進案内溝部(27c)に沿って
増速方向に動かす場合に、クラッチレバー(20)がクラ
ッチガイド溝(42)の横溝部(42a)にあれば、脱穀機
伝動系のクラッチは接続されているけれど刈取搬送部伝
動系のクラッチはOFF状態にあり、クラッチ作動腕(4
5)に接続されているプッシュプルロッド(49)は係引
作動されないので、牽制体(51)は第2図に破線で示し
た退避位置にあり、前進変速アーム(31)に対して反対
方向に動く後進変速アーム(30)が牽制体(51)に当接
することはないから、変速レバー(13)は前進最高速度
位置(FM)にまで動くことができるのである。(第6図
参照)。
また、クラッチレバー(20)が、刈取搬送部伝動系の
クラッチを接続する位置(第1図のON位置)に動かされ
ている時には、プッシュプルロッド(49)が係引され牽
制体(51)は第2図の仮想線図示位置に突出しているの
で、この場合には、変速レバー(13)が低速域のうちの
最高速位置(作業実施速度域のうちの最高速度位置F)
にまで動いたところで、後進変速アーム(30)が牽制体
(51)に干渉してそれ以上の移行が阻止される。つま
り、作業実施中に設定値以上の車体前進速度になること
が自動的に防止されるのである(第7図参照)。
つぎに、車体(2)を後進させる場合は、中立溝部
(27a)において変速レバー(13)を左側に倒すと、前
後進切換部(9)が後進状態に切り替わり、左側突起
(33)が後進変速アーム(30)に係合する。変速レバー
(13)を後進案内溝部(27b)に沿って後方に移行すれ
ば、前進速度の場合と同様に油圧回路(23)のソレノイ
ドバルブ(24)が作動し油圧シリンダ(22)が作動して
変速リング(19)を増速方向に動かすこととなり後進無
段変速が行われる。
そして、後進変速アーム(30)が作動する場合には連
動リンク(35)が直接引っ張られて、無段変速制御器の
ケース(37)と枢軸(38)は前進変速の場合と同じよう
に反時計方向に回動されることとなり、変速レバー(1
3)が所定の位置に止められると、ケース(37)及び枢
軸(38)の両者がスイッチオフの位置関係になって油圧
シリンダ(22)の作動が停止し、変速リング(19)は所
望の変速位置に保たれて車体(2)の後進速度が設定さ
れるのであり、この後進変速の場合にも、クラッチレバ
ー(20)が刈取搬送部伝動系のクラッチ接続するON位置
に動かされていれば、牽制体(51)は第2図の仮想線位
置に突出しているので後進変速アーム(30)はそれに当
接して後進増速方向への移行が阻止されるし、またクラ
ッチレバー(20)がOFF位置にあれば牽制体(51)は退
避位置にあるので、後進変速アーム(30)は、後進最高
増速位置(RM)にまで移行可能となる(第8図参照)。
上記に説明してきたような前後進変速が行われる場合
に、操作索(54)は、その末端金具(55)の長孔(53)
を連動アーム(52)側のピン(53)に係合することによ
り無段変速制御器のケース(37)に連繋されているの
で、変速レバー(13)の作動に関連してケース(37)が
回動しても操作索(54)側が係引されることはないであ
るが、ペダル(11)(11)が車体(2)を停止する状態
に踏圧作動される場合には、作動具(57)が動かされて
操作索(54)が引き作動され、末端金具(55)の長孔
(56)の孔端にピン(53)が係止する状態になって連動
アーム(52)が動かされ、ケース(37)およびそれに連
繋された変速レバー(13)が少なくとも低速域のうちの
最高速位置(F)にまで戻し作動されるのである。
(ト)考案の効果 以上に説明したように、本考案における無段変速走行
作業車の走行安全装置は左右および前後方向に回倒可能
に軸支(25)された変速レバー(13)を、中立溝部(27
a)と前進案内溝部(27c)と後進案内溝部(27b)から
なる変速案内溝(27)に沿って移行することにより走行
伝動機構の前後進速度を無段階に変更するように構成さ
れた無段変速走行車輛において、前記変速レバー(13)
を中立溝部(27a)に沿って左右に回倒するとその変速
レバー(13)に択一に係合する後進変速アーム(30)と
前進変速アーム(31)を、変速レバー軸支部(25)の左
右向き支軸に回動自在に対向枢着し、これらの変速アー
ム(30)(31)を、前記左向き支軸に平行な枢軸(38)
を中心にして回動する無段変速制御器(32)の所定位置
にそれぞれ連動リンク(35)(36)を介して接続すると
ともに、両変速アーム(30)(31)のいずれか一方に直
接又は間接に操作索(54)の一端部を一定の遊びを持た
せて連繋し、その操作索(54)の他端を、運転部(6)
に装設されている走行停止用ペダル(11)の近傍に設置
された作動具(57)に連結し、ペダル(11)が車体停止
位置に踏圧作動されると、作動具(57)及び操作索(5
4)を介して後進変速アーム(30)と前進変速アーム(3
1)が共に低速域に復動されるようにしてしているか
ら、車体が前進している場合、後進している場合のいず
れにおいても、ブレーキ踏圧により車体が停止されれば
全く同じように変速操作レバー(13)が低速域に戻さ
れ、操作に戸惑いを持つことがなくて再発進を低速状態
で安全に行うことができる。そして、前進又は後進いず
れの場合にも変速操作レバー(13)を低速域に戻すこと
ができるものでありながら構造が簡潔であるという利点
もある。
また、左右および前後方向に回倒可能に軸支(25)さ
れた変速レバー(13)を、中立溝部(27a)と前進案内
溝部(27c)と後進案内溝部(27b)からなる変速案内溝
(27)に沿って移行することによって走行伝動機構の前
後進速度を無段階に変更するように構成された無段変速
走行車輛において、変速レバー(13)を中立溝部(27
a)に沿って左右に回倒するとその変速レバー(13)に
択一に係合する後進変速アーム(30)と前進変速アーム
(31)を、変速レバー軸支部(25)の左右向き支軸に回
動自在に対向枢着し、これらの変速アーム(30)(31)
を、前記左右向き支軸に平行な枢軸(38)を中心にして
回動する無段変速制御器(32)の所定位置にそれぞれ連
動リンク(35)(36)を介して接続し、さらに、運転部
(6)に設置されているクラッチレバー(20)に連繋し
た牽制体(51)が、クラッチレバー(20)のクラッチ接
続動作に伴って前記後進変速アーム(30)の移行経路を
遮る位置に出退するように構成し、移行経路を遮る位置
に突出した牽制体(51)によって変速レバー(13)が低
速域の最高速位置以上に移行することを阻止するように
しているから、クラッチレバー(20)によって作業機伝
動系が稼働される運行状態において、不適正に高速状態
あになることが自動的に回避され安全に作業できる利点
がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案装置の要部の側面図、第2図はその変速
ガイド板部の拡大平面図、第3図は無段変速制御器の拡
大側面図、第4図はその縦断面図、第5図〜第8図は本
考案の作動説明図、第9図は本考案が適用された無段変
速作業車の全体斜視図、第10図は同作業車のトランスミ
ッシヨンの要部断面図である。 (6)……運転部、(11)……走行停止用ペダル (13)……変速レバー、(25)……変速レバー軸支部 (20)……クラッチレバー、(27)……変速案内溝 (27a)……中立溝部、(27b)……後進案内溝部 (27c)……前進案内溝部、(30)……後進変速アーム {31)……前進変速アーム、(32)……無段変速制御器 (35)(36)……連動リンク、(51)……牽制体 (54)……操作索、(57)……作動具

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】左右及び前後方向に回倒可能に軸支(25)
    された変速レバー(13)を、中立溝部(27a)と前進案
    内溝部(27c)と後進案内溝部(27b)からなる変速案内
    溝(27)に沿って移行することにより走行伝動機構の前
    後進速度を無段階に変更するように構成された無段変速
    走行車輛において、前記変速レバー(13)に択一的に係
    合する後進変速アーム(30)と前進変速アーム(31)
    を、変速レバー軸支部(25)の左右向き支軸に平行な枢
    軸(38)を中心にして回動する無段変速制御器(32)の
    所定位置にそれぞれ連動リンク(35)(36)を介して接
    続するとともに、両変速アーム(30)(31)のいずれか
    一方に直接又は間接に操作索(54)の一端部を一定の遊
    びを持たせて連繋し、その操作索(54)の他端を、運転
    部(6)に装設されている走行停止用ペダル(11)の近
    傍に設置された作動具(57)に連結し、ペダル(11)が
    車体停止位置に踏圧作動されると、作動具(57)及び操
    作索(54)を介して後進変速アーム(30)と前進変速ア
    ーム(31)が共に低速域に復動されるようにしてある無
    段変速走行車輛の走行安全装置。
  2. 【請求項2】左右及び前後方向に回倒可能に軸支(25)
    された変速レバー(13)を、中立溝部(27a)と前進案
    内溝部(27c)と後進案内溝部(27b)からなる変速案内
    溝(27)に沿って移行することにより走行伝動機構の前
    後進速度を無段階に変更するように構成された無段変速
    走行車輛において、前記変速レバー(13)を中立溝部
    (27a)に沿って左右に回倒するとその変速レバー(1
    3)に択一に係合する後進変速アーム(30)と前進変速
    アーム(31)を、変速レバー軸支部(25)の左右向き支
    軸に回動自在に対向枢着し、これらの変速アーム(30)
    (31)を、前記左右向き支軸に平行な枢軸(38)を中心
    にして回動する無段変速制御器(32)の所定位置にそれ
    ぞれ連動リンク(35)(36)を介して接続し、さらに、
    運転部(6)に設置されているクラッチレバー(20)に
    連繋した牽制体(51)が、クラッチレバー(20)のクラ
    ッチ接続動作に伴って前記後進変速アーム(30)の移行
    経路を遮る位置に出退するように構成し、移行経路を遮
    る位置に突出した牽制体(51)によって変速レバー(1
    3)が低速域の最高速位置以上に移行することを阻止す
    るようにしてある無段変速走行車輛の走行安全装置
JP1988066479U 1988-05-19 1988-05-19 無段変速走行作業車の走行安全装置 Expired - Lifetime JP2541751Y2 (ja)

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JPS6116927U (ja) * 1984-07-05 1986-01-31 株式会社クボタ 走行車輌の速度保持解除装置
JPS62244310A (ja) * 1986-04-18 1987-10-24 三菱農機株式会社 作業車輌における変速レバ−装置

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