JP2541573Y2 - 折畳み扉のパネル継手部構造 - Google Patents

折畳み扉のパネル継手部構造

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JP2541573Y2
JP2541573Y2 JP11290391U JP11290391U JP2541573Y2 JP 2541573 Y2 JP2541573 Y2 JP 2541573Y2 JP 11290391 U JP11290391 U JP 11290391U JP 11290391 U JP11290391 U JP 11290391U JP 2541573 Y2 JP2541573 Y2 JP 2541573Y2
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一衛 横山
満紀子 海野
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東工シャッター株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は折畳み扉のパネル継手構
造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】折畳み扉は複数枚のパネルを継手部を介
して連結したもので、各パネルは継手部に設けた軸を中
心として回動して折畳まれる。そのため、従来の継手部
構造は図4に示すようにC型断面の軸(イ) に同じくC型
断面の軸受け(ロ) が噛み合った構造を成し、また軸(イ)
と同芯を成して形成した副軸受け(ハ) の内周面(ニ) に沿
って軸受け(ロ) とともに回動するガイド片(ホ) を該軸受
け(ロ) の外方向へ突出している。
【0003】パネル側に形成した軸受け(ロ) は該パネル
を折畳む場合、上記軸(イ) を中心として回動しなければ
ならず、そのためC型断面の軸受け(ロ) は少なくとも9
0度の回動角が得られる開口部(ヘ) を有すことが必要と
なる。しかも折畳み扉が湾曲レールに吊設されて開閉す
る場合には、パネル回動角が90度を越えねばならず、
その分だけ軸受け(ロ) の開口部(ヘ) を大きくしなければ
ならない。このように開口部(ヘ) を大きくすれば嵌合し
ている軸(イ) が上記開口部(ヘ) から離脱してしまうこと
になる。
【0004】湾曲レールに吊設する折畳み扉であって
も、単一軸受けが90度以上の回動をしないように補助
軸受けを設けた3軸又は4軸継手構造としたケースも知
られているが、このような構造とすれば継手部寸法が大
きくなって他の継手部と大きさや形態が異なってしま
い、折畳み扉全体としての外観を損なうことになる。ま
た製造コストも2軸構造継手に比べれば必然的に高くな
る。
【0005】
【本考案が解決しようとする課題】このように、従来の
パネル継手部構造には上記のごとき問題がある。本考案
が解決しようとする課題はこれら問題点であって、90
度以上のパネル回動に際しても、軸受けが軸から離脱す
ることなく、しかも製作も簡単で外観的にも好ましいパ
ネル継手部構造を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案のパネル継手部構
造は、パネル回動角が90度以上となる湾曲レールに沿
って開閉する折畳み扉であっても、その軸受けが軸から
離脱しない構造となっている。勿論、パネル回動角が9
0度に納まる直線レールに吊設される折畳み扉に適用す
ることを妨げない。ここで継手部の基本構造は継手に設
けた軸にパネル側に形成した軸受けを組合わせ、該軸と
同芯を成した副軸受けを継手に設けている。また軸受け
からは外方向へガイド片を突出して副軸受けの内周面に
当接又は近接している。
【0007】更に本考案ではC型断面の軸の両切口端に
突起を外方へ突出し、突起先端面が軸受け内周面に当接
又は近接して摺動し、C型断面の軸受けの両切口端には
ストッパーを内方向へ突出している。ストッパー先端面
は軸受けの回動に伴って軸外周面に当接又は近接して摺
動する。
【0008】
【作用】パネルが回動するならば、該パネルとともに軸
受けは回動し、折畳まれた状態と、伸展した状態では軸
受け両切口に形成したストッパーが軸に設けている突起
に当接する。したがって、パネルが伸展してパネル回動
角が90度を越えるために形成した軸受けの大きな開口
部が位置していてもストッパーが突起に当接するため、
該軸受けが軸から抜け出して離脱することを防止する。
また、その他のパネル回動位置では軸受け外方向へ突出
したガイド片が、副軸受けの内周面に当接して軸受けの
離脱を防止する。以下、本考案に係る実施例を図面に基
づいて詳細に説明する。
【0009】
【実施例】図1は本考案のパネル継手部構造を示す実施
例である。同図に示すように継手1には中立軸を基にし
て左右対称に軸2、2を有し、該軸2と同芯を成して副
軸受け3を形成している。パネルの竪框4は腕5を伸ば
して該腕5の先端に軸受け6を形成し、軸受け6は上記
軸2に噛み合っていて、軸2を中心として回動すること
ができる。図1は折畳まれた状態から90度回動し、更
に湾曲レールに差し掛かってθ度回動した場合である
が、該継手部構造は(90+θ)度の回動を許容する軸
受け構造となっている。
【0010】そして、軸2はC型断面でその両切口端に
は突起7a、7bを外方向へ突出し、その先端面は軸受
け6の内周面に当接又は近接している。一方、C型断面
で形成される軸受け6の両切口端にもストッパー8a、
8bを内側へ向けて突出し、その先端面は上記軸2の外
周面に当接又は近接した状態にあり、パネルが所定の角
度分だけ回動したところで停止するように、ストッパー
8a、8bは軸2の突起7a及び軸2と継手1を連結す
る腕9に当接している。
【0011】また腕9に当接するストッパー8bには主
規制部10を連続して形成し、該腕9のほぼ片側全面に
当ってパネル回動を阻止する。このような状態で軸受け
6の開口部から軸2が離脱するような外力が作用して
も、ストッパー8aは軸2の突起7aに当接しているた
め、該離脱を阻止してしまう。パネル回動角が90度を
越えるために軸受け6の上記開口部は大きくなり、上記
ストッパー8及び突起7が無ければ該軸受け6は簡単に
離脱してしまうが、突起7に係止することにより離脱現
象は阻止される。
【0012】図2a、bはパネルを回動した場合の軸2
と軸受け6の関係を表わしていて、完全に折畳まれたb
の状態ではストッパー8bが反対側の軸突起7bに係止
して軸受け6の離脱を阻止する。またaに示すごとく、
回動途中にある間は両ストッパー8a、8bともに突起
7a、7bに係止しないが、軸受け6の外方向へ突出し
たガイド片11が副軸受け3の内周面に当り、軸受け6
が離脱することはない。このように本考案の継手構造で
は突起7、ストッパー8及びガイド片11が互いに作用
して、軸受け6の離脱を防止している。
【0013】前記図1に示した継手構造は、パネルの回
動角を(90+θ)度まで拡大して折畳み扉が湾曲レー
ルを走行することができるようになっている。しかし、
折畳み扉の一部パネルは湾曲レールに差し掛からずし
て、上記回動角を必要としない継手部もある訳で、この
ようなパネルを同一継手部を介して連結するならばパネ
ルにはガタ付きを生じる。そこで90度のパネル回動角
に規制するために腕5にはスペーサー12を図3に示す
ように取着する。
【0014】腕5には取着溝13を有し、該取着溝13
に上記スペーサー12が嵌入して取着され、パネル回動
角が90度になったところで、当り面14がスペーサー
12に当接し、その回動を阻止する。上記スペーサー1
2はパネル回動角が90度の場合のみならず、湾曲レー
ルの湾曲度が小さくなった場合にも、該スペーサー12
の厚さを変更して取着することができる訳で、厚さの異
なるスペーサー12を準備するだけで、あらゆる湾曲度
の湾曲レールに対処可能となる。以上述べたように、本
考案のパネル継手構造は軸の両切口端に突起を外側に設
け、軸受けの両切口端にはストッパーを内側へ突出さ
せ、突起とストッパーは軸受けの回動に伴って互いに係
合し、更に軸受けの外方向にはガイド片を突出して副軸
受けの内周面に当接又は近接させたもので、次のような
効果を得ることができる。
【0015】
【考案の効果】本考案のパネル継手構造では、折畳み扉
が伸展状態又は折畳まれた状態にある場合には、軸の突
起に軸受け側のストッパーが係合して該軸受けの離脱を
防止し、特にパネル回動角が90度を越えて軸受け開口
部が拡大される場合であっても、軸受けは軸から抜け出
ることは無い。また回動途中にある状態では、軸受けか
ら外方向へ突出したガイド片が副軸受けに当接するた
め、軸受けの離脱は阻止される。
【0016】このように、本考案の継手は2軸構造で構
成されるとともに離脱防止効果が得られ、そのため湾曲
レールに吊設される折畳み扉であっても、従来の3軸や
4軸構造の継手を用いることはなく、外観上もコンパク
ト化されて良好となる。そして2軸構造にて継手部を構
成して湾曲レールを走行可能な折畳み扉が製作できるた
め、その製作は簡単である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のパネル継手部構造を示す実施例。
【図2】パネルが回動した場合の軸と軸受けとの関係。
【図3】本考案のパネル継手部にスぺーサーを取着して
回動角を規制した場合。
【図4】従来型式の軸受け構造。
【符号の説明】
1 継手 2 軸 3 副軸受け 4 竪框 5 腕 6 軸受け 7 突起 8 ストッパー 9 腕 10 主規制部 11 ガイド片 12 スぺーサー 13 取着溝 14 当り面

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レールに吊設される折畳み扉のパネル継
    手部であって、継手には中立軸を中心として左右対称に
    軸及び該軸と同芯を成す副軸受けを形成し、パネル側に
    設けた軸受けを上記軸に組合わせて構成し、C型断面を
    成す上記軸の両切口端には突起を外側へ突出してその先
    端を軸受けの内周面に当接又は近接し、またC型断面を
    成す上記軸受けの両切口端にはストッパーを内側に突出
    して設け、その先端を軸の外周面に当接又は近接し、更
    に軸受けからは外方向へガイド片を突出し、その先端を
    副軸受けの内周面に当接又は近接させたことを特徴とす
    る折畳み扉のパネル継手部構造。
  2. 【請求項2】 上記継手又はパネル側にスペーサーを取
    着し、伸展時に該スペーサーの当り面がパネル又は継手
    に当接してパネルの開き角度を規制する請求項1記載の
    折畳み扉のパネル継手部構造。
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