JP2541543Y2 - ドレインの仮固定装置 - Google Patents

ドレインの仮固定装置

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JP2541543Y2
JP2541543Y2 JP40687890U JP40687890U JP2541543Y2 JP 2541543 Y2 JP2541543 Y2 JP 2541543Y2 JP 40687890 U JP40687890 U JP 40687890U JP 40687890 U JP40687890 U JP 40687890U JP 2541543 Y2 JP2541543 Y2 JP 2541543Y2
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昭三 小林
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カネソウ株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、受皿から排水管部を突
成したルーフドレイン,フロアードレイン,コーナドレ
イン等の取付け施工に際して、コンクリートの流し込み
以前に、適正位置に前記ドレインを仮固定するドレイン
の仮固定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来この種の仮固定装置をコーナドレイ
ンに用いた場合につき説明する。かかる構成にあって
は、図6に示すように、コンクリート型枠dの所要位置
に位置決め板fを釘付けし、該位置決め板fには外周縁
に各筒状スペーサeの規格寸法に合致する嵌装段gを周
成して、これに前記筒状スペーサeを外嵌し、該筒状ス
ペーサeの他端部にドレイン受皿aから下方に突成した
排水管部bを内嵌して、該ドレイン受皿aを筒状スペー
サeで支持し、さらに前記ドレイン受皿aの大径開口に
挟圧板kを乗載し、然る後に前記位置決め板fと挟圧板
k間に螺子杆hを介装して連結し、該螺子杆hのドレイ
ン受皿a上から締付け操作により前記挟圧板kを位置決
め板fに対して接近させ、ドレイン受皿aを上下方向で
挟持するようにしていた。
【0003】このコーナドレインにあっては、前記筒状
スペーサeは排水勾配を形成するために、コンクリート
型枠dに対して傾斜させる必要がある。そこで、この傾
斜を確保するために前記位置決め板fの嵌装段gの段面
にはあらかじめ傾斜を付している。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところで、かかる構成
によれば、コンクリ−ト打刻後に型枠jを取り外すと、
位置決めプレ−ト分の厚みによりコンクリート面が露出
し、この露出面から、排水が含浸してコンクリート基盤
を脆くし、コンクリ−トの強度を低下させるという問題
点があった。
【0005】また、前記コンクリート基盤の厚みは構築
現場により種々異なり、このため、その厚に対応して多
種の筒状スペーサを用意しなければならず、該スペーサ
の汎用性が低いという問題点もあった。本考案は、かか
る問題点を可及的に解決し得る構成を備えたドレインの
仮固定装置の提供を目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案は、後端をコンク
リート型枠に固結された位置決め板の外径と等しい内径
とし、前端にドレイン受皿の排水管部に外嵌する筒状主
スペーサの外径と等しい内径の嵌装段を形成した筒状補
助スペーサを備え、該筒状補助スペーサを単一または複
数段同一方向に積み重ねて、最後端を位置決め板に外嵌
し、最前端の嵌装段に筒状主スペーサを内嵌することに
より、ドレイン受皿を支持するようにしたことを特徴と
するものである。一方、上述の構成にあって、コナード
レインに適用する場合には、いずれかの前記筒状補助ス
ペーサの嵌装段の支持面に、ドレインの排水勾配と略等
しい角度を付与する。
【0007】
【作用】かかる構成にあって、前記コンク−リ型枠に位
置決め板を固着した後に、筒状補助スペーサを位置決め
板に外嵌する。この筒状補助スペーサは、単一または必
要に応じて複数段積み重ねられ、然る後にその最端縁に
筒状主スペーサを嵌着する。そして次に、該筒状主スペ
ーサの他端部にドレイン受皿から下方に突成した排水管
部を内嵌して、該ドレイン受皿を筒状主スペーサで支持
し、さらに前記ドレイン受皿の大径開口に挟圧板を乗載
し、前記位置決め板と挟圧板間に螺子杆を介装して連結
し、該螺子杆のドレイン受皿上から締付け操作により前
記挟圧板を位置決め板に対して接近させ、ドレイン受皿
を上下方向で挟持するようにして、該ドレイン受皿の仮
固定が施される。
【0008】一方、コーナドレインにあって、筒状補助
スペーサのうちいずれか一つの嵌装段の支持面には傾斜
を付与しておくことにより、筒状主スペーサに排水勾配
を生じさせることができる。
【0009】
【実施例】本考案の一実施例を縦型ドレインに適用した
場合について説明する。図1について、1aはドレイン
受皿であって、下方に縮径した排水管部2aを備え、上
方には大径の開口6が形成され、かつ開口6の周縁には
後述する養生蓋23の段欠きに合致する鍔状の環状段4
aが形成されている。さらにドレイン受皿1aの上面に
形成した環状段4aと、コンクリート型枠5間に固定し
た位置決め板10とには後述する筒状補助スペーサ7a
と筒状主スペーサ8aとが配設される。
【0010】前記位置決め板10はポリエチレン製等の
円板状からなり、その中心に下面にナット装着孔12が
連成された透孔11が設けられ、その両側位置には釘孔
13,13が形成されている。而してこの位置決め板1
0は、あらかじめナット装着孔12にナット21を嵌入
して前記コンクリ−ト型枠5の所要位置に釘孔13,1
3から釘付けされる。
【0011】そしてこの位置決め板10には本考案の要
部に係る筒状補助スペーサ7aが嵌着される。この筒状
補助スペーサ7aは、第3図に示すように、硬質塩化ビ
ニ−ル等より形成せられた短円筒形状をしており、その
後端を位置決め板10の外径と等しい内径とし、さらに
その前端縁は外方へ段状に拡径し、その内縁を嵌装段1
4としている。この、該嵌装段14の内径は筒状主スペ
ーサ8aの外径と等しくし、該筒状主スペーサ8aを嵌
装段14に内嵌し得るようにしている。この筒状主スペ
ーサ8aは規格寸法をしている。そして該筒状主スペー
サ8aを補助スペーサ7aに嵌着した後に、該筒状主ス
ペーサ8aの上端縁に、排水管部2aを内挿して所要の
ドレイン受皿1aを乗載する。
【0012】さらにまた前記位置決め板10のナット装
着孔12に嵌着したナット21には透孔19を挿通して
長い螺子杆18の下端が螺合し、補助スペーサ7a及び
主スペーサ8a内で立設させる。そして前記ドレイン受
皿1aの排水管部2aの入口周囲の内底面3a上には前
記螺子杆18を、透孔19に挿通して、挟圧板20を乗
載し、前記螺子杆18の上端に蝶螺子21を螺着し、そ
の締付操作により、挟圧板20を受枠5側に圧接し、位
置決め板10に嵌着して支持される筒状補助スペーサ7
aと筒状スペーサ8aを一体的に連結して固定スペーサ
となし、固定スペーサと挟圧板20とでドレイン受皿1
aが挟持される。
【0013】さらに前記ドレイン受皿1aの周囲鍔面4
上には、養生蓋23を、ドレイン受皿1aの内部を覆う
ようにして被着する。前記養生蓋23の中央部には前記
螺子杆18の上端が挿通し、そしてその突端にはバネク
リップ24を取付ける。而て、ドレイン受皿1a内は周
囲鍔面4上に保持された養生蓋23により密閉されるこ
ととなる。
【0014】上述のようにコンクリート型枠5上に補助
スペーサ7aと筒状スペーサ8aにより間隔を生じさせ
てドレイン受皿1aを仮固定してから、補助スペーサ7
aと筒状スペーサ8aの周囲にコンクリート25を打ち
込み、その上面を周囲鍔面4の外端縁とほぼ一致させ
る。そして該コンクリート25が固結後に、位置決め板
10とコンクリート型枠5を外し、バネクリップ24を
除去して、養生蓋23,挟圧板20等を取除く。而て、
固定スペーサmとドレイン受皿1aが連成された状態
で、ドレイン受皿1aは移動不能に固定がなされる。
【0015】尚、コンクリート25の打ち込み厚が大の
場合には、図4のように、複数の補助スペーサ7a,7
aを積み重ねることにより、同一部材で、随意にドレイ
ン受皿1aの施工高さに対応することができる。
【0016】図2は、本考案をコーナドレインに適用し
た実施例を示す。
【0017】このコーナドレインは、コンクリート層
x,yの交叉部の角縁に配設されるものであり、上述と
同様にコンクリ−ト型枠30の所要位置に位置決め板1
0を釘孔13,13により釘付け固定される。この位置
決め板10は前記と同様にポリエチレン製等の円板状か
らなり、その中心のナット装着孔12下面に透孔11が
設けられている。
【0018】かかる構成のものにあっても、図2、3に
示す位置決め板10に嵌着して支持される筒状補助スペ
ーサ7bが適用される。そしてこの場合にも、コンクリ
ート型枠30上に固定された位置決め板10には筒状補
助スペーサ7bの一端を嵌着される。この筒状補助スペ
ーサ7bは図3に示すように、硬質塩化ビニ−ル等より
形成せられた短円筒形状をしており、この端縁に形成し
た嵌装段14は緩傾斜している。そして該嵌装段14に
筒状主スペーサ8bが内嵌されるが、この嵌装段14の
支持面には、ドレインの排水勾配θと等しい角度θが付
与され、これにより該主スペーサ8aに排水勾配θを付
与するようにしている。この筒状主スペーサ8bは規格
寸法をしている。そして該筒状主スペーサ8bを補助ス
ペーサ7bに嵌着した後に、該筒状主スペーサ8bの上
端縁に、排水管部2bを内嵌して所要のドレイン受皿1
bを当接する。そしてこの筒状補助スペーサ7bと主ス
ペーサ8bとで固定スペーサを構成している。
【0019】尚、図5のように、複数の補助スペーサ7
b,7cを積み重ねることにより、同一部材で、随意に
ドレイン受皿1aの施工高さに対応することができる。
この場合には補助スペーサ7cの嵌装段の支持面には排
水勾配θを付与する必要がない。
【0020】さらには前記位置決め板10に立設した螺
子杆18の上端を前記コンクリ−ト層x,yの交叉部の
角部に付設された断面L形のドレイン受皿1bの排水管
部2bに装着して挟圧板31に挿通して、蝶螺子32の
締付操作により、挟圧板31をコンクリート型枠30側
に圧接し、位置決め板10と挟圧板31とでドレイン受
皿1bを挟持する。
【0021】そしてさらに前記ドレイン受皿1b上に、
L形養生蓋33を、ドレイン受皿1bの内部を覆うよう
にして被着し、前記養生蓋33の中央部に挿通した螺子
杆18の上端が挿通し、その突端にはバネクリップ34
を取付けて固定する。
【0022】かかる取付施工にあって、排水管部2bは
側方に配置され、前記筒状補助スペーサ7bに嵌着され
るスペーサ8bは嵌装段14により上述のように排水勾
配を付与されるから、排水を良好に流下させ得ることと
なる。
【0023】而してコンクリートの打ち込み施工により
コンクリート層x,yが構成され、位置決め板10に嵌
着して支持される筒状補助スペーサ7bと主スペーサ8
bを一体的に連結して構成された固定スペーサに前記ド
レイン受皿1bを連結して固結し、この後にコンクリー
ト型枠30を外し、バネクリップ34を除去して、養生
蓋33,挟圧板31等が取除かれて、施工が完了する。
【0024】
【考案の効果】本考案は、上述したように、位置決め板
10の周縁に形成した嵌装段14に嵌着して支持される
補助スペーサ7a,7bの端縁に主スペーサ8a,8b
を内嵌した後、該主スペーサ8a,8bにドレイン受皿
を嵌着することにより、仮固定したものであり、このた
め次のような効果がある。
【0025】1)補助スペーサ7a,7bと、主スペーサ
8a,8bとは固定スペーサとして取付けた状態のまま
とするものであるから、位置決めプレ−トを除去した後
にも、コンクリート面が露出することはなく、コンクリ
ート基盤への排水の含浸がなく、該コンクリート基盤の
劣化を防止できる。
【0026】2)補助スペーサ7a,7bのみを換えれ
ば、規格寸法である主スペーサ8a,8bを共通とする
ことができ、種々の厚みのコンクリート基盤に対応で
き、該主スペーサ8a,8bの汎用性を向上することが
できる。
【0027】3)コーナドレインに適用する場合にあって
は、前記嵌装段14bの支持面に傾斜を付与することに
より、主スペーサ8bに簡易に排水勾配θを付与するこ
とができる。
【0028】
【図面の簡単な説明】
【図1】縦形ドレインに適用した本考案の実施例を示す
縦断側面図である。
【図2】コ−ナードレインに適用した本考案の実施例を
示す縦断側面図である。
【図3】位置決め板10に嵌着して支持される筒状補助
スペーサ7の分解斜視図である。
【図4】縦形ドレインに適用した本考案の変形実施例を
示す縦断側面図である。
【図5】コ−ナードレインに適用した本考案の変形実施
例を示す縦断側面図である。
【図6】従来装置の縦断側面図である。
【符合の説明】
1a,1b ドレイン受皿 2a,2b 排水管部 5,30 コンクリート型枠 7a,7b 筒状補助スペーサ 10 位置決め板 14 嵌装段

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 後端をコンクリート型枠に固結された位
    置決め板の外径と等しい内径とし、前端にドレイン受皿
    の排水管部に外嵌する筒状主スペーサの外径と等しい内
    径の嵌装段を形成した筒状補助スペーサを備え、該筒状
    補助スペーサを単一または複数段同一方向に積み重ね
    て、最後端を位置決め板に外嵌し、最前端の嵌装段に筒
    状主スペーサを内嵌することにより、ドレイン受皿を支
    持するようにしたことを特徴とするドレインの仮固定装
    置。
  2. 【請求項2】 コーナードレインに適用する場合にあっ
    て、いずれかの前記筒状補助スペーサの嵌装段の支持面
    に、ドレインの排水勾配と略等しい角度を付与して、筒
    状主スペーサに排水勾配を生じさせて支持するようにし
    たことを特徴とするドレインの仮固定装置。
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JPH0494039U JPH0494039U (ja) 1992-08-14
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