JP2539940B2 - 高効率回転速度計算法 - Google Patents

高効率回転速度計算法

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JP2539940B2 JP2139549A JP13954990A JP2539940B2 JP 2539940 B2 JP2539940 B2 JP 2539940B2 JP 2139549 A JP2139549 A JP 2139549A JP 13954990 A JP13954990 A JP 13954990A JP 2539940 B2 JP2539940 B2 JP 2539940B2
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    • G01P3/00Measuring linear or angular speed; Measuring differences of linear or angular speeds
    • G01P3/42Devices characterised by the use of electric or magnetic means
    • G01P3/44Devices characterised by the use of electric or magnetic means for measuring angular speed
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    • G01P3/481Devices characterised by the use of electric or magnetic means for measuring angular speed by measuring frequency of generated current or voltage of pulse signals
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 この発明は請求項1の序文に示し、又米国特許第4799
178号に例示されるように車輪等の回転体の速度を検出
する方法に関する。
発明の背景 車輪等の回転体の回転速度を検出するために通常タコ
メータを用いて回転速度に正比例する周波数の信号を発
生させる。
タコメータは回転体によって回転させられる歯車と歯
車の回転を検出する近くに配置した電磁センサーとから
構成されうる。電磁センサーは歯車したがって車輪が歯
車の歯の数をNとして1/N回転する毎にパルスを発生す
る。各パルスはそのまま速度信号として使用されるかあ
るいは方形波の速度信号に整形される。歯車の回転と車
輪の回転との間には一定の関係があるので一定時間内に
発生する速度信号の数は車輪の回転速度に正比例する。
同様に速度信号の間隔は、車輪の回転速度に反比例す
る。
速度信号を処理する種々の方法が知られている。米国
特許第4799178号に記載される方法では一定時間内に発
生した各速度信号の発生時刻と速度信号の数を記録す
る。
(イ)速度信号の間隔の時間と(ロ)一定のサンプリ
ング期間中に発生した速度信号の数と(ハ)回転体の回
転速度との間の関係に着目し、各サンプリング期間の終
了時に前のサンプリング期間中に計数した速度信号の数
と現サンプリング期間の最後の速度信号の発生時刻と前
のサンプリング期間の最後より一つ前の速度信号の発生
時刻とから車輪の回転速度を計算する。この方法の場合
計算期間をサンプリング期間より長くとることによって
計算精度が上がる。
一般にいったんデジタルコンピュータで計算した回転
速度は車の制御アルゴリズムにおいて変数として使用さ
れる。例えばロック防止ブレーキ制御システムでは車輪
の速度から車輪のスリップと車輪の加速を求める。これ
らのパラメータは監視され車輪のブレーキ圧力を周期的
に加減して車輪のロック状態の発生を防止すると共にブ
レーキ効率をあげて車の安定化をはかる。したがってロ
ック防止ブレーキコンピュータの主な仕事は車輪のブレ
ーキ圧力を変調(制御)することであり、車輪の速度の
計算は必要な仕事ではあるが補助的なものである。
速度信号処理の効率はデジタルコンピュータ等の計算
装置により回転速度の計算に費やされる時間と計算装置
が他の仕事の実行のために費やされる時間との比によっ
て定められる。速度信号を計算しその発生時刻を記録す
るのに速度信号1個あたり一定の処理時間がかかるの
で、米国特許第4,799,178号に示される方法を用いた場
合の処理効率は速度の計算において使用する速度信号の
数が増えるのにしたがって減少する。逆に計算精度は速
度計算において使用するデータ量(速度信号の数)が増
えるのにしたがってあがる。要するに速度信号の数を計
算しながら全ての速度信号の発生時刻を記録するために
は、多大の処理時間を必要とする。この処理時間のため
デジタルコンピュータは他の仕事の処理に割り当てる時
間が減少し、そのために処理能力が制約される。この限
界は回転体の回転速度したがって速度信号の発生間隔に
かかわっている。限界を越えるとデジタルコンピュータ
は回転速度の計算のためにあまりに長い処理時間を費し
てしまい他の重要な仕事を逐行できなくなる。タコメー
タで発生する速度信号の数を減らせば(歯車の歯の数を
減らせば)速度信号効率はあがる。しかし、このために
計算精度が犠牲になる。同様にサンプリング期間を短く
することもできる。しかし、そうすると計算の分解能が
低下する。理想として計算精度と処理効率の両方をよく
するためには計算精度が犠牲にならないようにして計算
に必要な速度信号のみについて発生時刻を記録する必要
がある。
発明の概要 この発明による回転体速度測定法は請求項1の特徴部
に示す特徴によって特徴づけられる。
この発明では回転体の回転速度の計算のためにデジタ
ルコンピュータによって実行される処理の効率をあげる
ために(イ)一定のサンプリング期間中に受け取った速
度信号の数を計数し、(ロ)回転速度の計算に必要な速
度信号のみについてその発生時刻を記録する。この発明
の場合従来の方法と異なり、全ての速度信号の発生時刻
を記録するのではなく、計算に必要となる速度信号につ
いてのみ発生時刻を記録する。これを達成するため本発
明では(イ)速度計算に必要となる速度信号が発生し、
(そしてデジタルコンピュータに受け取られる)時刻を
予測し、(ロ)このような必要な速度信号(エッジ)が
デジタルコンピュータに受け取られると予想される時に
のみ発生時刻を記録する。速度処理の効率がこれによっ
て改善されるのでデジタルコンピュータは他の重要な仕
事により多くの時間を当てることができる。したがって
回転速度の計算を高い効率で処理する本発明を用いた装
置では同じ時間内により多くの車輛制御タスクを実行で
き、より短い制御サイクル内に必要な全ての仕事を高速
で実行できそれによって精度を向上することができると
いう利点がある。
実施例 以下車輪の速度検出装置に本発明を適用した場合の実
施例について述べる。車輪の速度はタコメータを用いて
検出できる。タコメータは歯車と歯車の近くに配置さ
れ、車輪の回転によって歯車が回転するのに伴う歯の通
過を検出する電磁センサーとによって構成されうる。通
常の自動車の応用においては歯車は車輪の車軸及びスプ
ラインアセンブリに取りつけられる、したがって歯車の
回転速度は測定対象である車輪の回転速度に正比例す
る。歯車は車輪に合わせて回転するのでタコメータから
は車輪の回転速度に正比例する周波数をもつ疑似正弦波
信号が発生する。歯車の歯の数をNとすると発生信号の
周波数fはf=Nω/2π(ωは車輪の回転速度)とな
る。この疑似正弦波信号は、矩形回路10に通されて発生
信号の周波数と等しい周波数をもつ矩形波信号となる。
この矩形波信号がデジタルコンピュータの入力/出力
(I/O)12に送られるI/O 12は論理しきい値回路を含ん
でおりこれによりデジタルコンピュータはタコメータ信
号の立ち上がりエッジと立ち下がりエッジの片方あるい
はその両方に応答する。I/O 12に加えデジタルコンピュ
ータは(イ)デジタルコンピュータと車輛の電源とのイ
ンターフェイスである電源装置(PSD)(ロ)変数の記
録及び記憶に用いるランダムアクセスメモリ(PAM)16
及び(ハ)この発明を実施するのに必要な命令がコード
化されて記憶されるリードオンリーメモリ(ROM)18を
含む。これらの命令はデジタルコンピュータの情報処理
部である中央演算処理装置(CPU)19によって取り出さ
れ実行される。
第2図、第3図及び第4図に処理したタコメータ信号
から回転速度を計算するための処理の詳細が示されてい
る。第2図と第4図のフローチャートの機能ブロックを
説明する場合においてブロックnnに示される機能を<nn
>として示すことにする。このことは機能ブロックnnに
示される機能を実現するために種々の既知の情報処理言
語の任意のものが使用できることを示すためである。し
たがって処理<nn>内の記述は機能ブロックnn内で実行
される仕事の概要を示したものであり、デジタルコンピ
ュータのような装置によって実行される実際の情報処理
命令を表わしたものではない。
第2図はデジタルコンピュータの全体の動作を示した
ものである。車輛点火装置等の装置を介して電源が投入
されるとコンピュータはROM18に符号化された命令を開
始する。コンピュータはまず初期化30を実行してレジス
タ類をクリアしRAMの変数を所定値に初期化しI/Oの電圧
レベルを安定化させ更にデジタルコンピュータの他の基
本機能を初期化する。次にコンピュータは車輪速度割込
論理回路30をイネーブルする。車輪速度割込論理回路は
入ってきた速度信号を次のようにして処理する。(イ)
速度信号をI/O 12を介してデジタルコンピュータに入力
する。(ロ)速度信号は第1図に示されるように方形波
に整形されているものとして速度信号は立ち上がりと立
ち下がりエッジの列から成るものとみなす。(ハ)コン
ピュータのI/O 12は立ち上がりと立ち下がりエッジの片
方(単一)エッジを検出するか立ち上がりと立ち下がり
の両方(ダブル)エッジを検出することができる。
(ニ)デジタルコンピュータの論理回路はI/O 12がシン
グルかダブルエッジのいずれを検出するかを後述するよ
うにして設定することができる。(ホ)I/O 12によって
エッジが、検出されるとデジタルコンピュータに割り込
みが発生する。(ヘ)割り込みに対しデジタルコンピュ
ータは処理中のROM18命令を一時的に停止し、割り込み
処理ルーチンにジャンプする。(ト)割り込み処理ルー
チンでの割り込み処理が完了するとデジタルコンピュー
タは割り込み前に処理中であったROM18命令の処理に戻
る。このような割り込み処理を行うことによりポーリン
グ方式を使用した場合のように速度信号を連続的にサン
プリングする必要はなくなる。(回転体の速度に比例す
る)速度信号の周波数は可変であるので車輪速度割り込
みは非同期で発生し処理される。
パス<30>−<32>に続きデジタルコンピュータは、
ROM18に符号化された次のタスクを実行して最初の制御
サイクル割り込み<34>をイネイブルし強制的に発生さ
せる。制御サイクル割り込みは一定の期間毎例えば5ミ
リ秒毎に発生する。制御サイクル割り込みは、(イ)車
輛制御機能を確立するため及び(ロ)後述するように車
輪の速度の計算のために一定のサンプリング期間を定め
るために使用される。制御サイクル自体は必要な全ての
車輛制御機能の実行<36>と全てのバックグランド処理
の実行<38>とから成る。車輛制御機能<36>にはこの
発明にかかわる回転速度の計算以外にロック防止ブレー
キ制御車輪スピン加速制御、エンジン点火・トルク管理
あるいはトランスミッションシフト管理を含む。又バッ
クグランド処理<38>では他の車輛コンピュータとの通
信、サービスツールとの通信あるいはドライバー情報ク
ラスターの交信など要素に合わせた機能を含む。デジタ
ルコンピュータの全機能は制御サイクルと呼ぶ一定のサ
ンプリング期間内に実行される。制御サイクル割り込み
が発生<39>する都度デジタルコンピュータは制御サイ
クルに含まれる諸機能を実行する。したがって次の制御
サイクル割り込みが発生する前までにデジタルコンピュ
ータ制御サイクルの必要な全ての機能を完了していない
場合デジタルコンピュータは前制御サイクルの仕事を完
了せずに新しい制御サイクルを開始する。このような状
態はきわめて不都合であり、どの機能が完了しておりど
の機能が完了していないかを見きわめる術がない。この
ような点から速度信号情報の記録と回転速度の計算を効
率良く実行してデジタルコンピュータが他の必要な仕事
を完了するのに充分な時間が持てるようにすることが重
要なこととなってくる。
この発明の説明において以下の用語を使用する。
(イ)エッジというのは第1図に示すような方形波速度
信号の立ち上がりあるいは立ち下がりエッジである。エ
ッジはデジタルコンピュータのI/Oインターフェース回
路で受け取られる。(ロ)エッジがI/Oで受け取られる
ことをエッジ検出されたという。立ち上がり、立ち下が
りのエッジの片方が検出されるか立ち上がりと立ち下が
りのエッジの両方が検出されるかは後述するようにデジ
タルコンピュータの論理回路によって設定される。
(ハ)一対の立ち上がりと立ち下がりのエッジは歯車上
の一つの歯が電磁センサーに近づき、ときどき離れたと
いうことを示す。したがって立ち上がりエッジ間あるい
は立ち下がりエッジ間の経過時間は歯間時間を表わすと
いうことができる。この歯間時間は歯が電磁セイサを通
過するのに要する時間であり、したがって車輪の回転速
度に比列する。(ニ)I/Oインターフェイスしきい値論
理回路はエッジを検出した際に車輪速度割り込みを発生
する。(ホ)現制御サイクルというのは現在進行中のサ
ンプリング期間のことであり前制御サイクルというのは
直前のサンプリング期間のことである。(ヘ)エッジの
発生時刻はデジタルコンピュータの外部クロックにかか
わる時刻であり、エッジが検出され割り込みが発生する
時の時刻である。したがって最後と最後より一つ手前の
エッジというのは、ある制御サイクル中に検出された最
後と最後より一つ手前のエッジのことである。
第3図にこれらの用語のいくつかを説明してある。縦
の線80で仕切られる一定の時間の区間が制御サイクルで
ある。区間82が現制御サイクルとすると区間84は前制御
サイクルである。縦の線90と92で仕切られる可変の時間
の区間は計算期間である。区間94は現制御サイクル82に
対する計算期間であり区間96は前制御サイクル84に対す
る計算期間である。各制御サイクル中においてエッジが
検出される。エッジが検出され、車輪速度割り込みが発
生した時、エッジが発生したという。図示の例では立ち
上がりエッジのみを検出している。エッジKについてエ
ッジは現制御サイクルにおいて検出されたK番目のエッ
ジであり、このK番目のエッジは時刻Tkで発生してい
る。現制御サイクルにおける回転速度の計算のために使
用するエッジの総数をnで示す。したがって現制御サイ
クル中に検出した最後のエッジはn番目のエッジであ
り、時刻Tnで発生している。計算区間94は制御サイクル
82より長い計算区間のゼロ番目と1番目のエッジは前制
御サイクル84中に発生している。エッジnは現制御サイ
クルで検出された最後のエッジであり、エッジ1は前制
御サイクルで検出された最後のエッジである。同様にし
てエッジn−1は現制御サイクルにおいて検出された最
後よりひとつ手前のエッジであり、エッジ0は前制御サ
イクルにおいて検出された最後よりひとつ手前のエッジ
である。したがって新しい制御サイクルの開始時におい
て(Tn)前と(Tn-1)前の上にT1とT0を示してあるよう
に発生時刻TnとTn-1はそれぞれT1とT0になる。この特徴
により計算期間は重複しサンプリング期間を長くとるこ
となしに計算精度をあげることができる。計算期間を重
複させることにより例えば区間94を96に重複させること
により回転速度の計算がエッジの検出に伴うノイズに対
して強くなる。この特徴は米国特許第4,799,178号に更
に詳細に述べられている。更に、好ましい実施例に示す
本発明は回転速度の計算のためにエッジの発生時刻とエ
ッジの数を利用する種々の計算方式に適用することがで
きる。
重複計算期間を利用することにより車輪の回転速度Vw
は速度信号から次のようにして計算される。
(Vwは車輪の半径であり、Nは歯の数であり、Kは歯/
秒をコイル/時間に変換するための変換定数である。第
3図に示すようなシングルエッジ検出方式を採用した場
合、 となる。) 以上の式からわかるように回転速度の計算に必要な速
度信号データは(イ)現制御サイクル中に計数したシン
グルエッジの数(ロ)現制御サイクル中に検出した最後
のエッジの発生時刻及び(ハ)前制御サイクル中に検出
した最後より一つ手前のエッジの発生時刻である。一方
ダブルエッジ検出方式を使用した場合には となり、必要な速度信号データは(イ)現制御サイクル
で計算したダブルエッジの数(ロ)現制御サイクルで検
出した最後と最後より一つ手前のエッジの発生時刻及び
(ハ)前制御サイクルで検出した最後と最後より一つ手
前のエッジの発生時刻となる。したがって計算のために
その他のエッジの発生時刻は必要でない。すなわち0番
め1番めn−1番目及びn番目のエッジの発生時刻は必
要であるが2番め3番め……n−2番めのエッジの発生
時刻は回転速度の計算のためには必要でない。
計算効率を最大限あげるために重要なことは不必要な
データを記録しないことである。不必要なデータを記録
したとするとデジタルコンピュータは速度信号データの
記録のために長い時間をさかなければならず他の必要な
車輛制御及びバックグラウンド機能のために充分な時間
を当てることができなくなる。しかし、同時に重要なこ
とはデジタルコンピュータが回転速度の計算に必要とな
る全ての速度信号データを正しく記録することである。
もし必要なデータが欠けたとすると回転速度の計算結果
は不正確になる。回転速度は車輛制御機能の重要なパラ
メータであるので速度計算に時間がかかりすぎたりある
いは速度計算結果が不正確な場合には車輛制御装置の安
全性が損なわれる。
上記の回転速度計算式からわかるように現制御サイク
ル中に検出したエッジは全て計数する必要があるが発生
時刻については現制御サイクルと前制御サイクルの最後
と最後より1つ手前のエッジの発生時刻だけを記録すれ
ば足りる。他のデータは回転速度の計算には不必要であ
り、これらは単に車輪速度処理効率を下げるだけであ
る。したがってこの発明は最後と最後より1つ手前のエ
ッジがいつ検出されるのを予測する手段を有しており、
このような必要なエッジが検出されたと予測される時に
のみ発生時刻を記録するようにしている。一方、制御サ
イクル中に検出したエッジの数(K=1,2…n)はエッ
ジの発生時刻を記録するかどうかとは無関係に計数を行
なう。このタイミングの予測は次式にしたがってなされ
る。
Tc=Tcycle−2×Tav+Tmax+Tsafe ここにTcはエッジの数を計数する時間(計数のみの時
間)を表わし、Tcycleは制御サイクルの時間を表わし、
Tavは歯間の平均時間を表わし、Tmaxは1制御サイクル
中において物理的に可能な回転速度の最大変化を表わ
し、Tsafeは安全を見込んだ計算マージンである。Tcycl
eミリ秒の制御サイクル期間のうち、最初のTcミリ秒の
間は、検出したエッジの数のみを計数し発生時刻は記録
しない。Tcycleミリ秒の制御サイクルの残りのTcycle−
Tcミリ秒の間は、検出したエッジの数と共にその発生時
刻を記録する。回転速度の計算に必要なエッジについて
のみ、発生時刻を記録することによりデジタルコンピュ
ータの処理効率はあがる。これによりデジタルコンピュ
ータは速度計算の精度を損なうことなく、他の必要な車
輛制御機能のために充分な時間をさくことができる。
この方法を用いなかったとするとデジタルコンピュー
タは速度の上限(シーリング)をもち、それ以上では回
転速度の計算に時間がかかりすぎてデジタルコンピュー
タは他の必要な車輛制御機能のために充分な処理時間を
もちえなくなる。本発明を用いることによりデジタルコ
ンピュータは全ての必要な機能を実行できる。すなわ
ち、この発明を用いなかった場合に達成できないような
高い速度で回転体が回転しているような場合にも回転速
度の計算と他の必要な車輛制御及びバックグラウンド処
理を実行することができる。
第4図は車輛制御機能<36>の処理の詳細なフローチ
ャートであり第2図で述べたこの発明の方法を含んでい
る。上述したように制御サイクルは制御サイクル割り込
み<39>によって開始される一定の長さTcycleのサンプ
リング期間である。新しい制御サイクルが開始した際に
RAMの種々の変数に記憶される情報は前制御サイクル中
に定まった値を表わしている。したがって前制御サイク
ルに対する最後の最後から1つ手前のエッジの発生時刻
であるT1とT0をそれぞれ前制御サイクル中に定まったTn
とTn-1に記憶される値に更新する(この処理は第3図に
ついて説明してある。)この更新はステップ<42>で行
なわれる。次に計数のみの期間Tcを計算する。<44>こ
の時間は制御サイクルのうちで検出したエッジの数のみ
を記録する部分を表わす。Tcycleミリ秒の制御サイクル
の残りのTcycle−Tcミリ秒の間は検出したエッジの数と
その発生時刻をともに記録する。記録期間が定まったら
デジタルコンピュータは必要な車輛制御機能の処理に進
む。<46>これらの機能にはロック防止にブレーキ制御
エンジンスパークトルク管理あるいはその他の用途に合
わせた特定の機能が含まれる。
デジタルコンピュータが種々の車輛制御タスク<46>
を処理している間、車輪の回転によりタコメータから速
度信号が発生する。第1図に示し、又上述したようにタ
コメータは車輪に取り付けた歯車とその近くに配置した
電磁センサーとを含む形態をとりうる。タコメータから
発生した速度信号は方形波に整形された後にデジタルコ
ンピュータのI/O 12に送られる。速度信号の形状を方形
波に整形することにより、速度信号は立ち上がりと立ち
下がりのエッジの列として現われる。エッジがI/Oで検
出されると車輪速度割り込みが発生する。エッジの検出
及びそれに続く車輪速度割り込みの発生は回転体の回転
速度にのみ依存するものでありしたがって割り込みは非
同期で生じる。車輪速度割り込みの発生に対しデジタル
コンピュータは実行中の命令を中断し、割り込み処理ル
ーチンにジャンプする。これをパス<50>で示してあ
る。いったん車輪速度割り込みが発生<50>すると割り
込みを処理しなければならない。この実施例では車輪速
度割り込みは新しい回転速度データが入手可能なことを
表わしている。したがってデジタルコンピュータは現制
御サイクル中に検出したエッジの現計数値を更新し、回
転速度の正確で効率のよい計算のために必要に応じ、エ
ッジの発生時刻を更新する必要がある。上述したように
Tcすなわち計数のみの時間は現制御サイクルの開始時に
ステップ<44>において計算済みである。このTcの値は
2番め、3番め…n−2番めのエッジがデジタルコンピ
ュータで検出される間の時間を表わしている。上述した
ようにTavの計算したがって回転速度の計算においてこ
れらのエッジの発生時刻は不必要である。そこで判定ブ
ロック<52>に示すようにTcycleミリ秒の制御サイクル
のTcミリ秒が経過しないうちは検出したエッジの数のみ
を更新する。<54>いったんエッジ数が更新されれば割
り込み処理は終了である。そこでデジタルコンピュータ
は割り込み前に実行中であった車輛制御処理に戻る。こ
の戻りをパス<58>で示す。
車輪の回転速度、したがって処理タコメータ信号の周
波数に依存してエッジの検出が続けられそれに続いて車
輪速度割り込みが発生する。車輪速度割り込みが発生す
る都度<50>、デジタルコンピュータが処理していた車
輛制御処理は一時的に中断され、車輪速度割り込みが処
理される。Tcycleミリ秒の制御サイクルのうちでTcミリ
秒が経過しないうちは割り込み処理は単に検出したエッ
ジを計数するだけである(パス<50>−<52>−<54
>)。なぜならこれらのエッジすなわち2番め、3番め
…n−2番めのエッジの発生時刻は回転速度の計算に必
要でないからである。割り込み処理終了後デジタルコン
ピュータは中断していた処理に戻る<58>。
Tcミリ秒が経過した後、車輪速度割り込みが発生する
とデジタルコンピュータは再び処理中の車輛制御処理を
中断し、パス<50>を介して割り込み処理ルーチンにジ
ャンプする。Tcミリ秒はすでに経過しているのでカウン
トのみの期間はすぎており、したがって今度は検出した
エッジの計数だけでなく、エッジの発生時刻も記録する
必要がある。したがって判定ブロック<52>は成立し、
ステップ<56>でエッジの発生時刻が記録される。Tn-1
とTnの更新はシフト処理によって次のようにして行なわ
れる。(イ)Tnに記憶されていた時間データはもはや最
後のエッジの発生時刻を表わさず、最後より一つ手前の
エッジの発生時刻を表わすことになる。(ロ)したがっ
てTn-1にTnをセットし、Tnを現クロック時刻で更新す
る。このクロック時刻はエッジの検出に伴う割り込みの
発生時刻でありデジタルコンピュータの外部クロックに
よる時刻である。発生時刻を更新した後、デジタルコン
ピュータはエッジ数の計数値の更新(ステップ<54>)
を行ないその後中断していた車輛制御処理に戻る<58
>。
Tcycleミリ秒の制御サイクルのうちTcミリ秒経過後の
車輪速度割り込みはすべてこのようにして処理される。
割り込みが発生すると<50>デジタルコンピュータは車
輛制御処理を中断し、発生時刻の更新(ステップ<56
>)とエッジ数の更新(ステップ<54>)の両方を実行
してからパス<58>を介して中断していた車輛制御処理
に戻る。
車輪速度割り込みを二つの異なる態様で処理すること
により、すなわち制御サイクルの最初のTcミリ秒の間で
は検出したエッジの数のみを計数し制御サイクルの残り
の期間ではエッジ数の計数と共にエッジの発生時刻を記
録することによりデジタルコンピュータは回転速度と精
度を保ちつつその処理効率を最大限あげることができ
る。
回転速度の計数はデジタルコンピュータの一つの仕事
にすぎない。上述したように他の車輛制御処理すなわち
第4図のステップ<46>に示す処理がデジタルコンピュ
ータの主な仕事である。制御サイクル内のどこかで記録
したエッジデータから回転速度を計算する必要がある。
回転速度の計算が行なわれるところをステップ<60>か
ら<76>に詳細に示してある。上述したように、歯間時
間Tavを計算するためにはデジタルコンピュータはどち
らの式を使用するかを決定しなければならない。これが
ステップ<60>で決定されるパス<62>に示すようにシ
ングルエッジ検出方式をとっている場合にはデジタルコ
ンピュータはステップ<66>において を計算する。ここにTavは歯間の平均時間、Tnは現制御
サイクルで検出した最後のエッジの発生時刻、T0は前制
御サイクルで検出した最後より一つ手前のエッジの発生
時刻、nは現計算期間中に計数したエッジ数であり、現
制御サイクル中に計数したエッジの数より一つ多い値で
ある。一方パス<64>に示すようにダブルエッジ検出方
式を使用している時にはデジタルコンピュータはステッ
プ<68>において を計算する。ここにTavは歯間の平均時間、TnとTn-1
現制御サイクルにおいて検出した最後と最後より一つ手
前のエッジの発生時刻、T1とT0は前制御サイクルで検出
した最後と最後より一つ手前のエッジの発生時刻、n−
1は現計算期間において計数したエッジ数より一つ少な
い数であり、現制御サイクル中に計数したエッジ数に等
しい数である。いずれの検出方式を採用する場合にも車
輪の速度はステップ<70>において、 Vw=K/Tav (ここにVwは車輪の回転速度Tavは上で計算した歯間時
間、Kは歯/秒をマイル/時間の単位に変換するための
定数である。) により計算される。いったん車輪の回転速度が計算され
るとデジタルコンピュータは次の制御サイクルにおいて
シングルエッジ検出方式とダブルエッジ検出方式のいず
れを使用するかを判定する処理に進む。ダブルエッジ検
出では立ち上がりと立ち下がりのエッジの数の記録と関
連する発生時刻を記録するのに対しシングルエッジ検出
では立ち上がりか立ち下がりのエッジの片方についてそ
の数と発生時刻を記録する。ダブルエッジ検出方式では
2倍のエッジ、したがって2倍の計算データが記録され
るのでシングルエッジ方式に比べ、計算精度が高くな
る。しかしダブルエッジ検出方式ではシングルエッジ検
出方式の場合に比べ、メインの車輛制御タスクに対する
割り込み頻度が2倍になる。したがってこの実施例では
デジタルコンピュータは車輛速度割り込み発生率が高く
なる高速度のときにはシングルエッジ検出方式を採用
し、車輛速度割り込みの発生率が低い低速度のときには
ダブルエッジ検出方式を選択している。この判定処理を
ステップ<72><74>および<76>に示す。次いでデジ
タルコンピュータはバックグラウンド処理に進む。
すべての制御サイクルにおいて制御サイクルタスクが
実行される。新しい制御サイクルの開始時にデジタルコ
ンピュータは制御サイクルを開始する。再び、前制御サ
イクルに対するエッジ発生時刻T0とT1が(Tn-1)Prior
と(Tn)Priorを用いて更新される<42>。次に計数の
みの期間Tcを計算し<44>、それから他の必要な車輛制
御処理を行なう<46>。Tcycle制御サイクルのうち最初
のTcミリ量の間において車輛速度割り込みが発生すると
<50>、検出したエッジの数のみを計数して(<52>−
<54>)から中断された処理に戻る<58>しかし制御サ
イクルの残りの時間(Tcycle−Tc)では割り込みの発生
<50>に対してその発生時刻の記録<56>と計数<54>
の両方行なってから中断された処理に戻る<58>。制御
サイクルの途中において回転体の速度を計算し(ステッ
プ<60>から<70>)、次の制御サイクルに対する検出
方式を決める(ステップ<70>から<76>)。次いでデ
ジタルコンピュータは制御サイクルを完了させるべくバ
ックグラウンドタスクの処理に進む。
【図面の簡単な説明】
第1図はデジタルコンピュータとタコメータインターフ
ェース回路の構成図、 第2図と第4図は第1図に示すデジタルコンピュータの
動作のフローチャート、 第3図は速度信号とともにこの発明による好ましい計算
法を示す図である。 10:矩形回路 19:CPU 39:制御サイクル割り込み発生 54:検出エッジ数更新 56:エッジ発生時刻更新
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−221252(JP,A) 特開 昭63−221251(JP,A) 特開 昭59−214921(JP,A) 特開 昭57−203958(JP,A)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転体が所定の角度回転するごとに、回転
    体の速度に比例する周波数の速度信号を発生し(10)、
    関連する計算期間を有するサンプリング期間を順次確立
    し(19、39)各計算期間中に発生した速度信号の数を計
    算する(54)、工程を含む回転体速度計算法において、 各サンプリング期間に対して(イ)サンプリング期間に
    関連する計算期間中に計数した速度信号の数と、(ロ)
    計算期間中に発生した所定の速度信号の発生時刻とに基
    づいて速度信号間の間隔の平均時間を回転体速度の尺度
    として計算し、上記発生時刻を得るために、(a)所定
    の速度信号がその後に発生するようになる時刻をサンプ
    リング期間の実質的な開始時に予測し、(b)計算期間
    中の予測時刻以降に発生した速度信号の各発生時刻を記
    録し、上記予測時刻は Tc=Tcyc1−2×Tav+Tmax+Tsafe (ここにTcは所定の速度信号がその後に発生するように
    なる時刻、Tcycleは一定のサンプリング期間の長さ、Ta
    vは前のサンプリング期間に関連する計算期間中に発生
    した速度信号の間隔の平均値、Tmaxはサンプリング期間
    内でのTavの物理的可能な最大変化、Tsafeは安全を見込
    んだ計算マージンを表す)に従うことを特徴とする回転
    体速度計算方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の方法を実施するための測
    定装置において、回転体が所定の角度回転するごとに回
    転体の回転速度に比例する周波数の速度信号を発生する
    速度センサと、一定の各サンプリング期間中に発生した
    上記速度信号の数を計算するコンピュータ論理回路と、
    回転速度の計算のために発生時刻を記録する必要のある
    所定の速度信号がその後に発生するするようになるサン
    プリング期間内の時刻を予測するコンピュータ論理回路
    と、サンプリング期間中の予測時刻以降に発生した上記
    速度信号の各発生時刻を記録するコンピュータ論理回路
    と、各サンプリング期間の終了時に、(a)計算期間中
    に発生した上記速度信号の数と(b)計算期間中の予測
    時刻以降に発生した速度信号の発生時刻とに基づいて回
    転体の速度を決定するコンピュータ論理回路とを含み、
    上記予測時刻は、 Tc=Tcycl−2×Tav+Tmax+Tsafe (ここにTcは所定の速度信号がその後に発生するように
    なる時刻、Tcycleは一定のサンプリング期間の長さ、Ta
    vは前のサンプリング期間に関連する計算期間中に発生
    した速度信号の間隔の平均値、Tmaxはサンプリング期間
    内でのTavの物理的可能な最大変化、Tsafeは安全を見込
    んだ計算マージンを表す)に従うことを特徴とする測定
    装置。
  3. 【請求項3】回転体が所定の角度回転するごとに、回転
    体の速度に比例する周波数の速度信号を発生し(10)、
    関連する計算期間を有するサンプリング期間を順次確立
    し(19、39)各計算期間中に発生した速度信号の数を計
    算する(54)、工程を含む回転体速度計算法において、 計算期間における最後と最後より1つ手前の速度信号が
    発生するようになる時刻を予測し、予測時刻以降に発生
    した各速度信号の発生時刻を記録することにより計算期
    間における最後と最後より1つ手前の速度信号の発生時
    刻を記録し、各サンプリング期間の終了時に、(a)計
    算期間中に発生した速度信号の数と、(b)前のサンプ
    リング期間において発生した最後より1つ手前の速度信
    号の発生時刻と現サンプリング期間において発生した最
    後の速度信号の発生時刻とに基づいて回転体の速度を決
    定し、最後より1つ手前と最後の速度信号がその後に発
    生するようになる時刻は Tc=Tcycl−2×Tav+Tmax+Tsafe (ここにTcは所定の速度信号がその後に発生するように
    なる時刻、Tcycleは一定のサンプリング期間の長さ、Ta
    vは前のサンプリング期間に関連する計算期間中に発生
    した速度信号の間隔の平均値、Tmaxはサンプリング期間
    内でのTavの物理的可能な最大変化、Tsafeは安全を見込
    んだ計算マージンを表す)に従って予測されることを特
    徴とする回転体速度計算法。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の回転体速度計算法におい
    て、計算期間中に発生した速度信号の間隔の平均時間を
    もとめるために、各サンプリング期間の終了時に、前の
    サンプリング期間に発生した最後より1つ手前の速度信
    号の発生時刻から現サンプリング期間で発生した最後の
    速度信号の発生時刻までの経過時間を求め、この経過時
    間を現サンプリング期間に関連する計算期間中に発生し
    た速度信号の数で割ることを特徴とする回転体速度計算
    法。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の回転体計算法において、
    速度信号間隔の平均時間の逆数を乗じることにより回転
    体の回転速度を求めることを特徴とする回転速度計算
    法。
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