JP3198690B2 - 回転体の速度検出装置 - Google Patents

回転体の速度検出装置

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JP3198690B2 JP00152393A JP152393A JP3198690B2 JP 3198690 B2 JP3198690 B2 JP 3198690B2 JP 00152393 A JP00152393 A JP 00152393A JP 152393 A JP152393 A JP 152393A JP 3198690 B2 JP3198690 B2 JP 3198690B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば車両のアンチ
スキッド制御あるいはトラクションコントロール等を行
うための車両の走行状態を判断するための用いられるも
ので、車輪やエンジン等の回転速度や加速度を検出する
回転体の速度検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用の走行制御装置としては、制動操
作時において車輪がロックされることを防止するアンチ
スキッド制御装置、あるいは発進加速時において駆動輪
が空転することを防止するトラクション制御装置、さら
に車両の走行速度を設定された目標速度に制御する定速
走行制御装置が知られている。
【0003】この様な車両の走行制御を行う場合、車
輪、ドライブシャフト、あるいはエンジン等の回転体の
回転速度、さらにはこれら回転体の回転加速度を検出す
る必要のあるものであるが、これらの回転体の回転速度
もしくは加速度を制御情報として使用する場合に、ノイ
ズ除去のためのフィルタ処理や、周波数解析のための変
換等のディジタル信号処理が行われる。このディジタル
処理は、サンプリング間隔が等間隔であることが前提と
なっている。
【0004】しかしながら、この様なディジタル処理
は、例えば被測定回転体の回転信号に基づいて行われる
もので、検出された回転体速度または加速度のサンプリ
ング間隔が等間隔で行われず、このため実際の信号とは
異なる情報をディジタル処理していることになる。その
結果、必然的に演算精度が低下するもので、例えばFF
T演算を行った場合に、その演算結果には多くのノイズ
成分が発生して正確な回転体の回転に対応した周波数情
報が得られない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明は上記のよう
な点に鑑みなされたもので、ディジタル演算処理に際し
ての演算処理精度の低下が確実に改善されるようにする
ものであり、例えば車輪の回転速度等の情報に基づいて
制御される車両のアンチスキッド制御、トラクション制
御、定速走行制御等が高精度に実行されるようにする回
転体の速度検出装置を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の回転体の速度
検出装置は、車両の走行速度に対応して回転される被測
定回転体の回転に対応した信号を発生する信号発生手段
と、この信号発生手段で発生された信号に基づき、前記
被測定回転体の回転速度もしくは加速度を算出する演算
手段と、この演算手段によって求められた回転速度もし
くは加速度を、等サンプルリング間隔とされるように補
正するため補正手段を備える。ここで補正手段は、前記
車両の走行状態に基づいて応答性の重視度を判断し、応
答性が重視される状態では、補間を行なうための離散的
な回転速度もしくは加速度の演算個数を小さく調整し、
特定される時間の値を推定し前記等サンプリング間隔の
回転速度もしくは加速度を推定するものである。またこ
の補正手段は、前記車両の走行状態に基づいて制御精度
の重視度を判断し、制御精度が重視される状態では、補
間を行なうための離散的な回転速度もしくは加速度の演
算個数を大きく調整し、特定される時間の値を推定し前
記等サンプリング間隔の回転速度もしくは加速度を推定
するようにしてもよい。
【0007】
【作用】この様に構成される回転体の速度検出装置にお
いては、回転体の回転状態に応じて発生する信号の検出
時刻、さらに離散的に発生する回転体の速度もしくは加
速度情報の前後関係に基づいて等しいサンプリング時間
間隔の回転体速度もしくは加速度が推定されるもので、
この推定された値に基づいてディジタル信号処理が行わ
れるようになる。このため、演算精度が低下されること
が確実に抑制されて、回転体の回転に正確に対応した正
確な回転速度もしくは加速度情報が得られて、例えばア
ンチスキッド、トラクション、または定速走行制御が高
精度に行われる。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の一実施例を
説明する。この実施例は車両のアンチスキッド制御装置
に適用された場合を示しているもので、アンチスキッド
制御装置においては、車両制動時において車輪のロック
を防止して車輪がスキッドすることを阻止しているもの
で、例えば車輪が横滑りすることなく安定した制動力が
作用されるようにするものである。
【0009】この様なアンチスキッド制御装置を構成す
る場合には、車両に取り付けられる4輪それぞれの回転
状況を検出する必要があるもので、図1はその中の1輪
に設定される車輪速度検出部の構成を示している。この
場合、他の3輪に対しても、同様に構成される車輪速度
検出部が設定されるもので、ここではその1つを代表し
て示している。
【0010】この車輪速度検出機構11は、車輪と共に回
転されるシグナルロータ12を備えているもので、このシ
グナルロータ12は周囲に磁性体材料によって構成された
多数(例えば96個)の歯を等間隔で有する歯車に構成
されている。そして、このシグナルロータ12の外周に近
接するようにして電磁ピックアップ13が固定的に設定さ
れる。この電磁ピックアップ13は、車輪と共に回転する
シグナルロータ12の1つの歯が通過することに伴う磁界
の変化を検出し、例えば歯の1つが通過する毎に1つの
正弦波状の検出信号が出力する。
【0011】すなわち、車輪と共にシグナルロータ12が
回転することによって、電磁ピックアップ13からロータ
12の各歯の通過に伴ってこの歯を計数するようになる正
弦波信号が出力されるもので、この正弦波状のピックア
ップ信号は電子制御ユニット14(ECU)に入力する。
【0012】このECU14は、正弦波状ピックアップ信
号が入力される波形整形回路141 、およびこの波形整形
回路141 からの出力が入力されるマイクロコンピュータ
142を含み構成されるもので、正弦波状のピックアップ
信号を整形した波形整形回路141 からの矩形波信号の立
上がりを割り込み信号としてECU14に入力する。
【0013】図2はマイクロコンピュータ142 における
アンチスキッド制御の処理を行うためのメインルーチン
を示すもので、この処理はECU14に対して電源が供給
されることによって起動されるもので、ステップ101 に
おいて初期設定される。そして、ステップ102 において
定時割り込み処理開始の許可が与えられ、このメインル
ーチンにおける定時割り込み開始の許可以降は、所定の
時間間隔で定時割り込み処理が実行される。
【0014】図3は車速パルス割り込み処理の流れを示
すもので、波形整形回路141 からの矩形波状の入力パル
ス信号の立上がりに対応して実行される。図4はこの波
形整形回路141 からマイクロコンピュータ142 に入力さ
れるパルス信号の状態を示しているもので、このパルス
信号に対してマイクロコンピュータ142 における定時割
り込み処理は、S1 、S2 、…で示す時刻において実行
される。図3で示した処理の流れにおいて、ステップ20
1 で図4で示した定時割り込み時刻S1 、S2直前のパ
ルスのP1 とP2 の立上がり時刻の時間間隔Δt1 と、
この時刻Δt1の間に入力されるパルスの個数Np とを
求めるもので、この処理は時間Δt1 と個数Np を計測
した後、割り込み信号P2 から再び開始される。
【0015】図5は図2で示したメインルーチンにおい
て定時割り込み許可がされて後に実行される定時割り込
み処理の流れを示すもので、この処理はマイクロコンピ
ュータ142 の定時割り込み信号毎に実行される。まず、
ステップ301 においては車輪速度を演算するもので、こ
の実施例においては4輪毎の制御を行うことによってア
ンチスキッドが制御されるものであるため、その各輪毎
に実行される。同様に各輪毎にステップ302 において各
輪毎の車輪加速度の演算処理を行う。
【0016】この様にして車輪速度および車輪加速度が
演算されたならば、ステップ303 においてアンチスキッ
ドの制御を開始するか否かを判定する。例えば、ブレー
キペダルが踏み込まれたことをブレーキスイッチによっ
て検出されることや、車輪速度が所定値より小さいこと
が検出されることや、車輪速度をVx および車体速度を
Vm として次の(1) 式で求められるスリップ率Sが所定
値より大きい等の種々の条件に基づいて、アンチスキッ
ド制御の可否が判定される。 S={(Vx −Vm )/Vm }×100(%) …………(1) このステップ303 でアンチスキッド制御が許可されると
判定されたならばステップ304 に進み、ステップ301 お
よび302 でそれぞれ演算された車輪速度および車輪加速
度に基づいて、ブレーキアクチュエータを駆動制御する
ための図示されない複数の電磁弁等の動作モードを演算
する。例えば、ホイールシリンダの油圧を増、減、ある
いは保持するような各電磁弁の動作モードの中で、車輪
の回転がロックしそうになったときにホイールシリンダ
の油圧を減じ、そして車輪の回転が回復すると油圧を増
というような具合のモードが演算によって求められる。
【0017】そして、ステップ305 ではブレーキアクチ
ュエータに、ステップ304 で求められた動作モードを指
令する信号を出力するもので、この様な制御によって車
輪がロックされることなく、操縦性を保った状態で車両
の制動動作が行われるようになる。
【0018】ステップ304 および305 の処理は、制御系
の構成によって種々の方式が考えられる。例えば、ステ
ップ304 で各車輪に対応するホイールシリンダの目標油
圧を演算すると共に、ステップ305 で各ホイールシリン
ダの油圧を目標油圧に制御するようにするもので、油圧
サーボとしての作動が行われるようにする。
【0019】図6は図5のステップ301 における車輪速
度の演算処理の流れを示すもので、まずステップ311 で
車輪速度の瞬時値Vw ′が演算される。この車輪速度瞬
時値Vw ′は、図4で示した時間間隔Δt1 およびこの
Δt1 の間のパルス数Np 、さらにシグナルロータ12の
歯数(96)と車輪半径によって決まる速度定数kとに
基づいて、次の(2) 式によって求められる。 Vw ′=k・(Np /Δt1 ) …………(2) この(2) 式において(k・Np )は時間Δt1 の間に車
両が進んだ距離を表すもので、Vw ′は時間Δt1 にお
ける平均速度を表現している。したがって、この車輪速
度瞬時値Vw ′は、時間範囲Δt1 の中心時間における
車輪速度を表すようになると考えられる。パルス入力の
時間間隔は車両走行速度によって変動するものであるた
め、車輪速度瞬時値Vw ′のサンプリング時間間隔は一
定とはならない。
【0020】ステップ312 ではステップ311 において演
算した車輪速度瞬時値Vw ′の補正を行い、サンプリン
グ時間間隔が一定(ΔT)とされる車輪速度瞬時値Vx
′を推定する。そして、ステップ313 では過去に演算
された車輪速度瞬時値、およびディジタルフィルタ処理
後の車輪速度のデータを格納するレジスタの内容が入れ
替えられる。
【0021】具体的に、車輪速度瞬時値のデータはレジ
スタVr1の値がレジスタVr2に、レジスタVr0の値がレ
ジスタVr1に入れ替えられ、また今回算出されたVx ′
の値がレジスタVr0にそれぞれ格納される。またディジ
タルフィルタ処理後の車輪速度データは、レジスタVx1
の値がレジスタVx2に、前回の処理において算出された
車輪速度Vx がレジスタVx1に格納される。
【0022】ステップ314 では必要な周波数特性(ロー
パスフィルタ)を持ったディジタルフィルタ係数(ai
、bj :i=0、1、2、j=1、2)が算出され
る。この値は予め所定のカットオフ周波数毎に求められ
ている。そして、g(Vx )で示されるマップあるいは
関数としてマイクロコンピュータに記憶される。
【0023】ステップ315 では、過去の車輪速度瞬時値
Vr2、Vr1と今回の車輪速度瞬時値Vr0、過去のディジ
タルフィルタ処理後の車輪速度Vx2と今回のディジタル
フィルタ処理後の車輪速度Vx1、さらにステップ314 に
おいて選択されたフィルタ係数(ai 、bj )によっ
て、次の(3) 式で示すディジタルフィルタ処理が実行さ
れて車輪速度Vx が算出される。 Vx =a0 ・Vr0+a1 ・Vr1+a2 ・Vr2 +b1 ・Vx1+b2 ・Vx2 …………(3) 図7は図5で示したステップ302 の車輪加速度演算処理
の流れを示すもので、ステップ321 では前回算出された
車輪速度瞬時値Vr1と今回算出された車輪速度瞬時値V
r0と、車輪速度瞬時値の等サンプリング時間間隔ΔTお
よび係数jとから、車輪加速度瞬時値・Vx ′(・は時
間微分を表示する)が次の(4) 式より算出される。 ・Vx ′=j×{(Vr0−Vr1) /ΔT} …………(4) ステップ322 では過去に算出された車輪加速度瞬時値お
よびディジタルフィルタ処理後の車輪加速度のデータを
格納するレジスタの内容が入れ替えられる。車輪加速度
瞬時値のデータは、レジスタ・Vr1の値がレジスタ・V
r2に、レジスタ・Vr0の値がレジスタ・Vr1に、また今
回算出された車輪加速度瞬時値・Vx ′の値がレジスタ
・Vr0にそれぞれ格納される。ディジタルフィルタ処理
後の車輪加速度データは、レジスタ・Vx1の値がレジス
タ・Vx2に、前回の処理において算出された車輪加速度
・Vx がレジスタ・Vx1に格納される。
【0024】ステップ323 においては必要な周波数特性
(ノイズ除去率、応答性)を持ったディジタルフィルタ
係数(ai 、bj :i=0、1、2、j=1、2)が算
出される。この値は車両用走行制御装置が良好な制御を
実行できる車輪加速度・Vxのノイズ除去率や応答性等
に応じて、予め所定の車輪速度毎に求められている。そ
して、g(・Vx )で示されるマップあるいは関数とし
て、マイクロコンピュータに記憶される。
【0025】そしてステップ324 では過去の車輪加速度
瞬時値・Vr2および・Vr1と、今回の車輪加速度瞬時値
・Vr0、過去のデジタルフィルタ処理後の車輪加速度・
Vx2および・Vx1、さらにステップ323 において選択さ
れたディジタルフィルタ係数(ai 、bj )によって、
(3) 式と同様なディジタルフィルタ処理が実行されて車
輪加速度・Vx が算出される。
【0026】図8および図9は図6のステップ312 の車
輪速度瞬時値補正において車輪速度瞬時値Vw ′を補正
し、等サンプリング時間間隔の車輪速度瞬時値Vx ′を
推定するための第1および第2の手段をそれぞれ説明す
る図である。
【0027】まず図8に示す第1の手段においては、離
散的な車輪速度瞬時値Vw ′を補間することによって車
輪速度瞬時値を推定する。この図において白丸および黒
丸はそれぞれ補正前の車輪速度瞬時値Vw ′および補正
後の車輪速度瞬時値Vx ′を表しているもので、例えば
車輪速度瞬時値Vw ′(n+1) とVw ′(n) を直線補間す
ることにより、マイクロコンピュータ42の定時割り込み
時間間隔の中心時間における車輪速度瞬時値Vx ′(n)
を推定するようにしている。
【0028】ここで、マイクロコンピュータ42の定時割
り込みの時間間隔は等間隔であるため、等サンプリング
時間間隔の車輪速度瞬時値Vx ′を求めることができる
ものであり、したがってこの第1の手段を用いた補正後
の車輪速度瞬時値Vx ′は、次の(5) 式によって求める
ことができる。 Vx(n)=Vw(n)+{(Δt3 )/(Δt2 )} ・{Vw(n+1)−Vw(n)} …………(5) 但し、Δt2 :Vw ′(n+1) とVw ′(n) との時間間隔 Δt3 :Vx ′(n) とVw ′(n) との時間間隔 車輪速度瞬時値を推定する第2の手段は、マイクロコン
ピュータ42の定時割り込み時間間隔の平均速度を求める
ものである。図9においてP1 、P2 、…はマイクロコ
ンピュータ42の定時割り込みS1 、S2 、…が発生する
直前のパルス入力時刻である。図6のステップ311 にお
いて述べたように、補正前の車輪速度瞬時値Vw ′は連
続する2つのパルス入力時刻(P1 、P2 、…)の間の
車輪速度Vを時間平均することによって求められる。す
なわち、図9の(A)で示されるa、b、cの面積と
(B)図で示されるa′、b′、c′の面積が等しくな
るように、車輪速度瞬時値Vw ′を求めていることにな
る。
【0029】そこでこの第2の手段においては、マイク
ロコンピュータ42の定時割り込みが発生する直前のパル
ス入力時刻に着目して連続する2つの定時割り込みの補
間前の車輪速度瞬時値Vw ′を時間平均することによっ
て、補正後の車輪速度瞬時値Vx を求める。すなわち
(C)図のA、B、Cの面積が(D)図のA′、B′、
C′の面積と等しくなるようにVx ′を求める。
【0030】ここで、補正後の車輪速度瞬時値Vx ′は
マイクロコンピュータ42の定時割り込み時間間隔の平均
速度と考えることができるので、割り込み時間間隔の中
心時間の車輪速度瞬時値を表現することになる。したが
って、マイクロコンピュータ42の定時割り込み時間間隔
が等間隔であるので、補正後の車輪速度瞬時値Vx ′の
サンプリング時間間隔は等間隔となる。このため、この
第2の手段による補正後の車輪速度瞬時値Vx ′は、次
の(6) 式によって求められる。 Vx ′(n) =(ΔT−Δt4 )/ΔT・Vw ′(n) +(Δt4 /ΔT)・Vw ′(n+1) ………(6) 但し、ΔT:マイクロコンピュータの定時割り込み時間
間隔 Δt4 :マイクロコンピュータの定時割り込み時刻Sn
とパルス入力時 Pn の時間間隔 この様にして等サンプリング時間間隔の車輪速度を求め
ることが可能とされるものであり、図6のステップ315
および図7のステップ324 で示すディジタルフィルタ処
理の演算精度が向上されるようになる。その結果、例え
ば車両のアンチスキッド制御装置の制御性能が向上され
るようになり、優れた制御性が発揮される。
【0031】実施例においてはアンチスキッド制御を例
にして説明しているが、この様な制御はトラクション制
御装置等の種々の車両の走行制御装置等に適用できるも
のであり、この場合ディジタルフィルタ係数は、車両用
走行制御装置の入力として、車輪速度もしくは車輪加速
度に要求されるノイズ除去率や応答性に対応して定めら
れる。その他、回転機構の回転速度並びに回転加速度検
出機構に適宜適用できる。
【0032】さらに実施例においては、2次のディジタ
ルフィルタ処理を行っているが、これはディジタル処理
時間、レジスタの数等を考えて行っているものであり、
より高次のディジタルフィルタ処理を適宜行うこともで
きる。
【0033】図10は第2の実施例を説明するもので、
この実施例においては車両の走行状態に応じて補間手段
を切り換えるようにしている。すなわち、第1の実施例
と同様に、定時割り込み処理において図6で示したステ
ップ301 および302 の車輪速度並びに車輪加速度の演算
処理が終了した後に、ステップ401 において車両の走行
状態を、ステップ301 および302 で求められた車輪速度
および車輪加速度に基づいて次のように判定する。
【0034】まず、図11で示すステップ411 において
車輪速度情報から、次の(7) 式を用いて現在の車両の走
行速度Vt(n)を推定する。 Vt(n)=Med[Max {VxR(n) 、VxL(n) }]、Vt(n-1)+αup、 Vt(n-1)−αdw} ………(7) 但し、Medはカッコ内の引き数の大小関係を比較し、そ
の中間値を返す関数αup、αdwは所定の定数、Max はカ
ッコ内の引き数の大小関係を比較し、その最大値を返す
関数、VxR(n) 、VxL(n) はそれぞれ右輪、左輪の補正
後の車輪速度。
【0035】ステップ412 ではこの車両の走行速度が所
定のしきい値を上回っているか否かを判定するもので、
しきい値を上回っていると判定されたときは、ディジタ
ル処理における演算処理よりも応答性が重視されている
と判断してステップ4!3 に進み、この場合には前記実施
例の(5) 式と同じに前後2点間の車輪速度瞬時値Vwを
用いて補間処理を行う。
【0036】ステップ412 において車両の走行速度が比
較的低速度であり、応答性よりもむしろ演算精度を重視
したディジタル処理を行う状況と判断されたときは、ス
テップ414 に進んで車輪速度瞬時値Vw ′の個数を5点
に増加して、次の(8) 式によって車輪速度瞬時値Vx ′
を補間する。 Vx ′=(1/12)・(n+2) Σ(i=n-2) ・{A(i) ・Vw(i)} …(8) 但し、A(n-2) =1、A(n-1) =−8、A(n) =0、A
(n+1) =8、A(n+2) =−1 なお、これらの判定結果による実際の補間演算のタイミ
ングは、次の定時割り込みの車輪速度、加速度演算時か
らとする。この様な制御を実行することより、走行速度
の違いによって制御性能を応答性重視から演算精度の重
視に切り換えることができるものであり、車両の走行状
態に最適の制御性能が実現できるようになる。この実施
例では、車両の走行速度に対応して補間方法を2段階に
切り換えるようにしているが、複数の速度しきい値を設
定して、その各走行速度にそれぞれ対応した補間方法が
選択されるようにしてもよい。
【0037】またこの実施例において、車両の走行状態
を検出するに際して車輪の加速度を用い、その加速度の
大きさについて所定時間の平均値を算出し、その平均値
の値と所定のしきい値とを比較して補間方法が切り換え
ることにより、大きな加速度(または減速度)が発生し
ている場合には応答性を重視した処理を行い、比較的加
速度の小さい領域においては演算精度を重視した処理に
切り換えることも可能である。
【0038】さらにこの加速度の大きさによって、車輪
速度自体の補間演算の方法を速度の変化度合いを考慮し
た直線的な補間(補間個数を小さくする)から曲線的な
補間(補間個数を大きくする)まで切り換えることによ
り、演算精度を向上させることが可能である。また、加
速度の変化量によって加速度補間演算をを切り換えるこ
とも同様に可能である。
【0039】
【発明の効果】以上のようにこの発明に係る回転体の速
度検出装置によれば、例えば車両のアンチスキッド制
御、トラクション制御、定速走行制御等に際して車輪の
回転状況が適確に検出できるものであり、特にディジタ
ル演算処理に際して演算処理精度が確実に改善され、車
両制御が信頼性を持って実行できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る回転体の速度検出装
置を説明するための構成図。
【図2】上記装置におけるマイクロコンピュータにおけ
る処理のメインルーチンを説明するフローチャート。
【図3】同じく車速パルス割り込み処理を説明するフロ
ーチャート。
【図4】回転体の検出信号を説明する図。
【図5】マイクロコンピュータの定時割り込み処理の流
れを説明するフローチャート。
【図6】同じく車輪速度演算処理の流れを説明するフロ
ーチャート。
【図7】同じく車輪加速度演算処理の流れを説明するフ
ローチャート。
【図8】車輪速度補間の第1の例を説明する図。
【図9】(A)〜(D)は車輪速度補間の第2の例を説
明する図。
【図10】この発明の第2の実施例におけるマイクロコ
ンピュータの定時割り込み処理を説明するフローチャー
ト。
【図11】上記実施例における補間処理切り換えの処理
の流れを説明するフローチャート。
【符号の説明】
11…車輪速度検出機構、12…シグナルロータ、13…電磁
ピックアップ、14…電子制御ユニット、141 …波形整形
回路、142 マイクロコンピュータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−100459(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01P 3/489 B60T 8/32 - 8/96 B60K 31/00 - 37/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の走行速度に対応して回転される
    測定回転体の回転に対応した信号を発生する信号発生手
    段と、 この信号発生手段で発生された信号に基づき、前記被測
    定回転体の回転速度もしくは加速度を算出する演算手段
    と、 この演算手段によって求められた回転速度もしくは加速
    度を、等サンプルリング間隔とされるように補正するた
    の補間処理を行うもので、前記車両の走行状態に基づ
    いて応答性の重視度を判断し、応答性が重視される状態
    では、補間を行なうための離散的な回転速度もしくは加
    速度の演算個数を小さく調整し、特定される時間の値を
    推定し前記等サンプリング間隔の回転速度もしくは加速
    度を推定する補正手段とを具備したことを特徴とする回
    転体の速度検出装置。
  2. 【請求項2】 車両の走行速度に対応して回転される
    測定回転体の回転に対応した信号を発生する信号発生手
    段と、 この信号発生手段で発生された信号に基づき、前記被測
    定回転体の回転速度もしくは加速度を算出する演算手段
    と、 この演算手段によって求められた回転速度もしくは加速
    度を、等サンプルリング間隔とされるように補正するた
    の補間処理を行うもので、前記車両の走行状態に基づ
    いて制御精度の重視度を判断し、制御精度が重視される
    状態では、補間を行なうための離散的な回転速度もしく
    は加速度の演算個数を大きく調整し、特定される時間の
    値を推定し前記等サンプリング間隔の回転速度もしくは
    加速度を推定する補正手段とを具備したことを特徴とす
    る回転体の速度検出装置。
  3. 【請求項3】 前記補正手段は、さらに、前記演算手段
    によって求められた離散的な回転速度もしくは加速度に
    基づいて前記補間処理を行い、特定される時間の値を推
    定し前記等サンプリング間隔の回転速度もしくは加速度
    を推定することを特徴とする請求項1または2のいずれ
    かに記載された回転体の速度検出装置。
  4. 【請求項4】 前記補正手段は、さらに、前記演算手段
    によって求められた 離散的な回転速度もしくは加速度の
    前記等サンプリング間隔での平均値を推定することを特
    徴とする請求項1または2のいずれかに記載された回転
    体の速度検出装置。
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