JP2539834B2 - 非線形光学素子 - Google Patents

非線形光学素子

Info

Publication number
JP2539834B2
JP2539834B2 JP16747287A JP16747287A JP2539834B2 JP 2539834 B2 JP2539834 B2 JP 2539834B2 JP 16747287 A JP16747287 A JP 16747287A JP 16747287 A JP16747287 A JP 16747287A JP 2539834 B2 JP2539834 B2 JP 2539834B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
general formula
compound represented
nonlinear optical
optical element
linear
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP16747287A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6411239A (en
Inventor
洋 清水
崇文 上宮
豊 柴田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP16747287A priority Critical patent/JP2539834B2/ja
Publication of JPS6411239A publication Critical patent/JPS6411239A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2539834B2 publication Critical patent/JP2539834B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/35Non-linear optics
    • G02F1/355Non-linear optics characterised by the materials used
    • G02F1/361Organic materials

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Nonlinear Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は非線形光学素子に関する。さらに詳細には、
本発明非線形光学材料として4−ニトロベンジリデンア
ニリン誘導体を用いた非線形光学素子に関する。
<従来技術及び発明が解決しようとする問題点> 非線形光学効果とは、結晶内部にかかる電場よって誘
起される分極Pが次式に示されるように、 P=X(1)E+X(2)E・E+X(3)E・E・E+… X(n):n次の非線形感受率 E:電場ベクトル 2次以上の項を有することによって生じる非線形性に伴
って発現する光学的効果であり、2次の非線形光学現象
としては第2高調波発生、光整流、光混合パラメトリッ
ク増幅及びポッケルス効果があり、3次のものとして第
3高調波発生、光双安定性、カー効果等がある。特に光
の電場の2乗に比例して起る2次の非線形光学効果は、
光波長変換素子、光変調素子等の非線形光学素子として
オプトエレクトロニクス分野の発展を約束する素子への
応用が可能であるため多くの注目を集めている。
それらの素子を構成する材料は、現在のところKH2PO4
などの一部の無機材料が実用されているにすぎない。し
かし、それら無機材料の非線形光学定数は小さく、それ
ゆえ素子の動作には極めて高い電圧、または極めて強い
光強度が必要であった。このため、非線形光学効果の大
きい材料への要求は極めて強く、様々な材料深索がなさ
れてきた。無機材料においては、ニオブ酸リチウム(Li
NbO3)が最も大きい非線形光学定数を有しているが、ニ
オブ酸リチウムは強いレーザ光を照射すると部分的に屈
折率の変化を生じ、また容易に光で損傷する欠点を有し
ており未だ実用化されていない。近年になって、無機系
材料に比べて有機系材料の方がはるかに高い非線形光学
特性を有することが見出だされ、例えば、2−メチル−
4−ニトロアニリン(以下、MNAと略称する)に代表さ
れるように、π電子系を有しかつ分子内に電子供与性基
と電子吸引性基を有し、2次の分子非線形光学定数β
(以下、単に「非線形光学定数β)と略称する)が大き
い有機結晶材料が知られている。
しかし、これらの有機結晶材料では非線形光学定数β
が比較的大きいものであっても、対称中心を有する結晶
構造であるがために2次の非線形光学現象を生じないも
のが多いという欠点があった。即ち、分極Pは結晶の巨
視的分極を示しており、分子分極μは次式に示され、 μ=αE+βE・E+γE・E・E+…… α、β、γ:各々1次、2次、3次の分子非線形光学定
数、 E:電場ベクトル 各分子分極率が大きい程、微視的分極は大きくなり非線
形光学現象は大きくなるが、結晶構造が対称中心を持つ
場合には2次の非線形光学現象は生じない。従って、分
子自身の持つ非線形光学現象に対する能力は大きいもの
の結晶構造の反射対称性のために2次の非線形現象が生
じない場合が存在する。このように、有機結晶材料の光
学特性は、それを構成する分子の特性のみならず、結晶
中における分子配列により大きな影響を受けるが、有機
分子性結晶における分子配列はある温度領域で個々の分
子種によって一意的に決る場合が多く結晶中での分子配
列制御は非常に困難である。そのため、分子自身のもつ
光学特性がその配列によって影響を受け、そのもの本来
の光学特性を十分に発揮できないという問題があり、例
えば、4−N,N−ジメチルアミノ−4′−ニトロスチル
ベン(以下、DANSと略称する)は非線形光学定数βが38
3×10-30esuであり、MNAの非線形光学定数β(19×10
-30esu)の約20倍であるが、2次の非線形光学効果は観
測されないと報告されている[J.L.Oudar,J.Chem.,Phy
s.,67,446(1977)参照]。このように非線形光学定数
βが大きい化合物の結晶の分子配向を制御することは困
難であり、今までMNAより高い2次の非線形光学効果を
示す有機化合物の報告例はほとんどなく、従って、MNA
を用いた非線形光学素子より高効率の非線形光学素子は
知られていない。
一方、上記のような問題点から、大きな非線形光学定
数βを有するにもかかわらず、その結晶構造に起因して
2次の非線形光学効果を示さないような有機化合物に2
次の非線形光学効果を発現させる方法が検討されてい
る。これまでいくつかの方法が提案されおり、その方法
の一つとして液晶性高分子材料を用いる方法が知られて
いる。即ち、液晶性高分子は液晶状態において、電場や
磁場により分子配向を制御することが可能であり、この
性質を利用して液晶性高分子中に大きな非線形光学定数
βを有する有機化合物を混合し、電場や磁場を印加する
ことにより、対象中心を持たない分子配列を形成させて
2次の非線形光学効果を発現させる方法である。例え
ば、液晶性高分子にDANSを2重量%混合し、液晶状態に
おいて電場配向させた後、急冷して得られる高分子固体
について、2次の非線形光学効果である第2高調波の発
生が認められている[G.R.Meredith et al.Macromolecu
les,15,1385(1982)参照]。しかし、DANSは液晶性高
分子との相溶性が比較的小さく、また液晶状態を利用す
るため、分子凝集力の強いDANSの混合量を非常に小さく
しなければならない。従って、DANSは大きな非線形光学
能を有するにもかかわらず混合量が少ないため、それら
の混合物からなる材料には大きな非線形光学現象は期待
できないという問題がある。
<目 的> この発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、
大きな2次の非線形光学効果を有すると共に液晶性高分
子との相溶性にも優れる有機非線形光学材料を用いた非
線形光学素子を提供することを目的とする。
<問題を解決するための手段> 上記の問題点を解決すべくなされた、この発明の非線
形光学素子は、下記一般式〔I〕 [式中、Rは炭素数2から20の直鎖状または分岐鎖状の
アルキル基を示す] で表わされる化合物を少なくとも含有する固体材料から
なることを特徴とするものである。
本発明は上記の構成よりなる、一般式〔I〕で表され
る4−ニトロベンジリデンアニリン誘導体は、分子内に
電子供与性基と電子吸引性基を有すると共に長いπ電子
系を有しており、光の電場により分極が生ずる際に分子
内の電子移動がスムーズに進行するので非線形光学定数
βが大きい。従って、一般式〔I〕で表される化合物か
らなる非線形光学素子は顕著な2次の非線形光学効果を
示す。また、一般式〔I〕で表される化合物は、棒状で
剛直なコア部分と屈曲性に富むアルキル鎖とからなり、
液晶性高分子との相溶性に優れる。従って、前記の有機
非線形光学材料と液晶性高分子とからなる混合物を用い
る方法において、有機非線形光学材料として一般式
〔I〕で表される化合物を用いる際、一般式〔I〕で表
される化合物の含有量が多くすることができるので高い
非線形光学効果が得られる。
なお、一般式〔I〕で表される化合物の非線形光学定
数βが大きいことは、下記の示されるPPP(Pariser−Pa
rr−Pole)−MO法により確認できる。PPP−MO法は一種
の分子軌道法であり、簡便で広範囲に利用されている計
算法である[A.Martin,Acta Chemica Academiae Scient
iarum Hungaricae,84,259(1975)参照]。PPP−MO法に
より得られた各分子パラメーターを用いて、次式より非
線形光学定数βを算出することができる[J.L.Oudar,J,
Chem.,Phys.,67,446(1977)参照]。
[e:電子の電荷、 m:電子の質量、w:基底状態と励起状態のエネルギー差、 f:振動子強度、Δμge:基底状態と励起状態の双極子モ
ーメントの差。] 上記式を用いて一般式〔I〕で表される化合物の非線
形光学定数βを算出したところ、140×10-30esuとな
り、MNAの非線形光学定数の約7倍となった。なお、MNA
およびDANSについて、PPP−MO法および上記式を用いて
非線形光学定数βを算出したところ、それぞれ16.3×10
-30esuおよび418×10-30esuとなり、前記の実測値と良
好な一致が見られることから、非線形光学定数βの計算
にPPP−MO法を用いることの妥当性が示される。
前記の一般式〔I〕で表される化合物において、Rで
表される炭素数2から20の直鎖状または分岐鎖状のアル
キル基としては、例えば、エチル、プロピル、イソプロ
ピル、ブチル、イソブチル、第三級ブチル、ペンチル、
ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、
ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、
テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデ
シル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル等が挙げ
られる。特に、Rがプロピル、ブチルおよびヘキシルで
ある化合物は、その結晶材料が大きな2次の非線形光学
効果を示すのでより好ましい。
前記一般式〔I〕で表される化合物は、一部新規化合
物を包含し、新規化合物は下記の方法等により製造する
ことができる。
[式中、R′は炭素数5から20の直鎖状または分枝鎖状
のアルキル基を示す] 上記一般式[II]で表される化合物と一般式[III]
で表される化合物から一般式[I−a]で表される化合
物を得る反応は、通常有機溶媒中で行われ、溶媒として
この反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればいずれの溶
媒も使用でき、例えば、メタノール、エタノール、プロ
パノール等のアルコール類、ベンゼン、トルエン、キシ
レン等の芳香族炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン等のエーテル類などが例示される。該反応は通常
加温ないし還流下にて行われ、反応は数時間程度で終了
する。反応終了後、反応混合物を濃縮し、再結晶、カラ
ムクロマトグラフィー等の慣用の手段で容易に分離精製
することができる。
本発明の非線形光学素子は、上記の方法等で得られた
一般式〔I〕で表される化合物の単一成分からなる結晶
でもよく、また一般式〔I〕で表される化合物と液晶性
高分子との混合物からなる固体材料でもよい。このよう
に一般式〔I〕で表される化合物と液晶性高分子との混
合物固体とすることにより、液晶性高分子の分子配向性
を利用し一般式〔I〕で表される化合物の分子配列を制
御することができるので、より大きな非線形光学効果を
得ることができ、また液晶性高分子はフィルム形成能が
高いので薄薄化することができる。なお、一般式〔I〕
で表される化合物において、Rがメチル基の化合物は非
線形光学材料として公知であるが、該化合物は液晶性高
分子との相溶性が悪いので上記のような大きな効果を得
ることはできない。また、上記の液晶性高分子として
は、例えば、側鎖にメソーゲン基を有する側鎖型液晶性
高分子が好ましく、さらに好ましくは下記一般式で示さ
れるような側鎖型ポリアクリレート系液晶性高分子、側
鎖型ポリシロキサン系液晶性高分子等が挙げられる。
[式中、m、n、pおよびqはそれぞれ正の整数を示
し、Choはコレステリル基を示す] 一般式〔I〕で表される化合物の単一成分からなる結
晶は、一般式〔I〕で表される化合物を加熱溶融させた
後、冷却して結晶化させる方法、なお、この際、一般式
〔I〕で表され化合物の融液を温度勾配を有する加熱炉
中で結晶化させる融液固化法であってもよい;適当な溶
媒(例えば、メタノール、エタノール、テトラヒドロフ
ラン、ベンゼン等)に適当な温度で溶解した後、溶媒を
除去するかまたは温度を降下させることにより、結晶化
させる方法、なお、この際、(R)−2−ブタノール等
の不斉炭素を有する溶媒を使用してもよい;例えば、真
空蒸着、分子線エピタキシー等の気相成長法を用いる方
法等が例示できる。
また、前記の一般式〔I〕で表される化合物と液晶性
高分子との混合物固体は、一般式〔I〕で表される化合
物と液晶性高分子との混合物を溶融させて後、徐々に冷
却して液晶状態とし、次いで電場または磁場を印加し、
その状態で冷却し固化させることにより得られる。電場
または磁場の印加により液晶性高分子が配向した状態で
固化するので、一般式〔I〕で表される化合物が対象中
心を持たない分子配列状態の固体を得ることができる。
上記の一般式〔I〕で表される化合物と液晶性高分子と
の混合物において、各成分の混合比は一般式〔I〕で表
される化合物が分子配向した固体状態をとり得るもので
あれば特に限定されず、一般式〔I〕で表される化合物
および使用される液晶性高分子の性状(例えば、相転移
温度など)等により適宜選択することができ、特に一般
式〔I〕で表される化合物は液晶性高分子との相溶性に
優れるので、広い範囲から選択できるが、通常一般式
〔I〕で表される化合物の含有量は2〜60重量%程度と
される。2重量%未満では十分な非線形光学効果が得ら
れず、また60重量%を越えると液晶性高分子による分子
配列制御が困難となる場合がある。
本発明の非線形光学素子は種々の形態を採ることがで
き、例えば、一般式〔I〕で表される化合物の結晶材料
または一般式〔I〕で表される化合物と液晶性高分子と
からなる混合物固体(以下、これらを非線形媒質と略称
する)を非線形光学素子として用いることが可能である
が、非線形媒質を光導波路とする導波路型非線形光学素
子としてもよい。導波路型非線形光学素子とすることに
より、導波路内に光を閉じ込めるので、光パワー密度が
大きくなり、また相互作用長を長くすることができるの
で高効率化を図ることができ、さらにモード分散を利用
した位相整合も可能である。
<実施例> 以下、本発明を実施例、製造例および試験例に基づい
て説明する。
第1図は、本発明の非線形光学素子の一実施例であ
り、第2高周波発生素子としての光導波路型波長変換素
子の概略図を示し、2次の非線形光学効果を有する前記
一般式〔I〕で表される化合物の結晶等の非線形媒質か
らなるコア(1)が、ガラス等の2次の非線形光学効果
を示さない媒質(以下、等方性媒質と略称する)からな
るクラッド(2)で被覆された構造を有し、同図中、一
点鎖線は入射された光の基本波を、二点鎖線は第2高調
波を示す。レーザ光等の光はレンズ等で集光され、上記
波長変換素子の一端面からコア(1)に入射される。コ
ア(1)を形成する非線形媒質は大きい2次の非線形光
学効果を示すので、コア(1)の他端面より出射される
光は基本波と第2高調波を含み、プリズム、フィルタ等
の分光手段により分離することにより第2高調波が取り
出される。
また、光変調素子としても従来から用いられている形
態のデバイスとすることができる。第2図は、その一例
として、横型動作の光導波路型光変調素子の概略図を示
し、等方性媒質よりなる基板(3)中に、非線形媒質か
らなる導波路(4)が設けられ、さらに2つの電極
(5)が該導波路(4)を介しかつ長さ方向に沿って対
向する位置に設けられ、該電極(5)間に電圧を印加す
ることにより電界が形成される。上記素子において、導
波路(4)の長さ方向の一端から入射された光が導波路
(4)を通過し他端面から出射される際、導波路(4)
を構成する非線形媒質の屈折率が変化すると出射される
光の位相も変化する。非線形媒質の屈折率は印加電圧に
より変化するので、電極(5)間の印加電圧を変化させ
ることにより、出射光の位相変調を行なうことができ
る。
上記第1図および第2図に示される非線形光学素子に
おいて、コア(2)または光導波路(4)の形成は、例
えば、一般式(I)で表される化合物等の非線形媒質原
料を、それぞれ等方性媒質からなるキャピラリー中また
は等方性物質からなる導波路基板上で、前記の結晶成長
方法に準じて、上記キャピラリー中または基板上に非線
形媒質を析出させることにより行われる。さらに、場合
によっては、キャピラリー中または基板上で非線形媒質
との接触界面となるべき部分を配向処理材で処理した
後、非線形媒質を析出させて非線形光学素子を形成させ
てもよく、配向処理材としては、無機塩および有機塩
(例えば、臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウムな
ど)、適当な高分子(例えば、ポリアミドなど)からな
る薄膜、金属薄膜(例えば、斜め蒸着した金属膜など)
等が例示される。
なお、本発明の非線形光学素子は上記実施例に限定さ
れるものではなく、種々の形態が可能であり、例えば、
光波長変換素子としては、非線形媒質単体を素子として
用いることができ、また等方性媒質よりなる基板上に非
線形媒質よりなる光導波路を形成し第2高調波を採り出
す構成等でもよく[J.Zyss,J.Moleaular Electronics
,25(1985)等参照]、また、光変調素子としては、
縦型動作の光導波路型光変調素子でもよく、また結晶自
体に直接電圧を印加する形態とすることもできる。な
お、光変調素子においては、非線形媒体の対称性、結晶
軸の方向等により、位相変調を効率よく行なうための電
界印加方向が異なるので、それらに基づき電極の構成を
適宜変更するのがよい。
以下、製造例および試験例に基づいて詳細に説明す
る。
製造例1 4−エチルアニリン5.0gと4−ニトロベンズアルデヒ
ド6.2gをエタノール40mlを溶解し、85℃で1時間撹拌し
た後冷却した。析出した結晶を濾取し、エタノールから
再結晶して、1−エチル−4−(4−ニトロベンジリデ
ンアミノ)ベンゼンを得た。
mp:91℃(なお、一度溶融させた後冷却して結晶化させ
た結晶は、融点が81℃であった) 製造例2〜8 製造例1の4−エチルアニリンに代え、4−n−プロ
ピルアニリン、4−n−ブチルアニリン、4−n−ペン
チルアニリン、4−n−ヘキシルアニリン、4−n−ヘ
プチルアニリン、4−n−オクチルアニリンおよび4−
第3級ブチルアニリンを用い、それぞれ第1表に示され
る製造例2〜8の化合物を得た。得られた化合物の融点
を第1表に示す。
試験例1 製造例3で得られた化合物の結晶を粉砕し、2枚のプ
レパラートガラスに挾み、Nd:YAGレーザ光(波長1.064
μm、出力50mJ/パルス)を照射したところ、第2高調
波である波長0.532μmの光が観察された。
試験例2 製造例2、3および5で得られた化合物を、それぞれ
加熱溶融した後、冷却し結晶化させて得た結晶を粉砕
し、次いで2枚のプレパラートガラスに挾み、Nd:YAGレ
ーザ光(波長1.064μm、出力50mJ/パルス)を照射した
ところ、第2高調波である波長0.532μmの光が観察さ
れた。
試験例3 製造例6または製造例7で得られた化合物の結晶0.02
g〜0.024gと、前記一般式[VI]で表されるポリシロキ
サン系液晶性高分子(ガラス転移温度7.3〜9.5℃、ネマ
チック等方性液体転移温度113.5〜119.8℃)0.08gをベ
ンゼンに溶解させ、該溶液をガラス基板上に塗布した
後、ベンゼンを揮発させた。形成された薄膜を一旦加熱
して溶融させた後、基板面に対して平行に磁場を印加し
ながら冷却して固化させた。得られた薄膜に、Nd:YAGレ
ーザ光(波長1.064μm、出力50mJ/パルス)を照射した
ところ、第2高調波である波長0.532μmの光が観察さ
れた。
<発明の効果> 以上のように、本発明の非線形光学素子は、一般式
〔I〕で表される化合物を少なくとも含有する固体材料
からなり、一般式〔I〕で表される化合物は大きな非線
形光学定数βを有し、顕著な2次の非線形光学効果を示
すので、一般式〔I〕で表される化合物からなる本発明
の非線形光学素子は、弱い光でも高強度の第2高調波を
分離でき、また少ない電圧変化でも電気光学効果を効率
よく発現できるという特有の効果を奏し、さらに一般式
〔I〕で表される化合物は液晶性高分子との相溶性に優
れるので、液晶性高分子の分子配向性を利用して有機非
線形光学材料の分子配列制御を行う方法において、一般
式〔I〕で表される化合物を液晶性高分子中に高濃度に
含有させることができるので上記の効果を一層高めるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の非線形光学素子の一実施例としての
光波長変換素子の概略図、 第2図は、他の実施例としての光変調素子の概略図を示
す。 (1)……コア、(2)……クラッド (3)……基板、(4)……導波路 (5)……電極

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式〔I〕 [式中、Rは炭素数2から20の直鎖状または分岐鎖状の
    アルキル基を示す] で表わされる化合物を少なくとも含有する固体材料から
    なることを特徴とする非線形光学素子。
  2. 【請求項2】固体材料が一般式〔I〕で表される化合物
    の単一成分結晶からなる上記特許請求の範囲第1項記載
    の非線形光学素子。
  3. 【請求項3】一般式〔I〕で表される化合物のRが炭素
    数3から6の直鎖状または分岐鎖状アルキル基である上
    記特許請求の範囲第1項または第2項記載の非線形光学
    素子。
  4. 【請求項4】固体材料が、一般式〔I〕で表される化合
    物と液晶性高分子との混合物固体からなる上記特許請求
    の範囲第1項記載の非線形光学素子。
JP16747287A 1987-07-04 1987-07-04 非線形光学素子 Expired - Lifetime JP2539834B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16747287A JP2539834B2 (ja) 1987-07-04 1987-07-04 非線形光学素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16747287A JP2539834B2 (ja) 1987-07-04 1987-07-04 非線形光学素子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6411239A JPS6411239A (en) 1989-01-13
JP2539834B2 true JP2539834B2 (ja) 1996-10-02

Family

ID=15850310

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16747287A Expired - Lifetime JP2539834B2 (ja) 1987-07-04 1987-07-04 非線形光学素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2539834B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5789090B2 (ja) 2010-07-30 2015-10-07 日華化学株式会社 撥水撥油剤組成物、機能性繊維製品及び機能性繊維製品の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6411239A (en) 1989-01-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Bhat Growth and characterization of some novel crystals for nonlinear optical applications
JP2539834B2 (ja) 非線形光学素子
EP0433449A1 (en) Second-order nonlinear optical element
JP2539855B2 (ja) 非線形光学材料とそれを用いた非線形光学素子
JP2540584B2 (ja) 2次の非線形光学材料とそれを用いた非線形光学素子
JP2539850B2 (ja) 非線形光学材料とそれを用いた非線形光学素子
US5383050A (en) Organic nonlinear optical material
US5397508A (en) 2-amino-5-nitropyridinium salts usable in non-linear optics and in electroptics and a process for preparing the same
JP2539849B2 (ja) 非線形光学材料とそれを用いた非線形光学素子
JPS63261233A (ja) 2次の非線形光学材料
EP0615152B1 (de) Verfahren zur Herstellung von Materialien mit guten nichtlinearen optischen Eigenschaften
JPH01101523A (ja) 非線形光学材料とそれを用いた非線形光学素子
JP2539840B2 (ja) 非線形光学素子
EP0357783B1 (en) Secondary non-linear optical material and non-linear optical element prepared therefrom
JPH01229235A (ja) 有機非線形光学材料とそれを用いた非線形光学素子
JPH01159617A (ja) 非線形光学材料
JP2783869B2 (ja) 非線形光学素子
JPH01243038A (ja) 非線形光学材料
JPH039330A (ja) 非線形光学材料およびそれを用いた素子
JPH01229234A (ja) 有機非線形光学材料とそれを用いた非線形光学素子
JP2533660B2 (ja) 有機非線形光学材料
JP2980298B2 (ja) 有機非線形光学材料
JPH0611747A (ja) 非線形光学材料およびこれを用いた非線形光学素子
JPH036538A (ja) 有機非線形光学材料とそれを用いた非線形光学素子
JPH03284735A (ja) 有機非線形光学材料およびそれを用いた素子