JP2537009B2 - 搾乳器 - Google Patents

搾乳器

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JP2537009B2
JP2537009B2 JP5144446A JP14444693A JP2537009B2 JP 2537009 B2 JP2537009 B2 JP 2537009B2 JP 5144446 A JP5144446 A JP 5144446A JP 14444693 A JP14444693 A JP 14444693A JP 2537009 B2 JP2537009 B2 JP 2537009B2
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cylinder
bottle
diaphragm
suction
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靖男 森藤
裕次郎 梶川
知之 大浦
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JEKUSU KK
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JEKUSU KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、母乳を搾乳するために
使用する搾乳器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電動式吸引装置を備えた搾乳器が
普及しつつある。
【0003】しかし、上記搾乳器は、吸引作用が画一的
で、一方的に母乳を搾乳するため、乳房に負担がかかり
過ぎ、母体に不快感を与える等の欠点があった。
【0004】このため、本出願人はすでに、吸引圧の微
調整可能な搾乳器を実開昭61−54844号公報で提
案している。
【0005】上記搾乳器は、図10及び図11に示す如
く、搾乳した母乳を溜めるためのボトル(A)と、乳房
に押し当てる搾乳部(B)と、ボトル(A)内を負圧に
する電動式の吸引部(C)とを上下方向に連結した構造
となっている。
【0006】搾乳部(B)は、略円筒状をした基部(1)と、
基部(1)の上部に一体に横設された胴部(2)と、胴部(2)
の先端部から拡開したラッパ状のカップ部(3)とから構
成され、基部(1)の下部は下部連結部とし、上記ボトル
(A)の上部に螺合しており、また、上記基部(1)の上部
は、上部連結部(1b)となっており、この上部連結部(1b)
に上記電動式の吸引部(C)の下部を嵌合している。
【0007】電動式の吸引部(C)は、上記上部連結部(1
b)と嵌合する本体(5)と、本体(5)の上部に嵌合する上蓋
(6)とからなり、本体(5)のケース(5a)の内部には電池
(7)を内蔵し、上蓋(6)を本体(5)のケース(5a)より取り
外すことによりその交換を可能にしている。
【0008】本体(5)の外側面には摺動式のスイッチ(8)
を配設し、その下方、即ち搾乳部(B)の上部連結部(1b)
の近傍には横孔(9)が穿設してあり、この横孔(9)には、
中空の圧力調整ネジ(10)に圧力解放釦(11)を中心に備え
た圧力調整つまみ(12)を嵌入配置してあり、更に、圧力
解放釦(11)の内端には、裁頭円錐体形状の弁棒(13)を当
接させてある。
【0009】弁棒(13)は、内面が弁棒(13)の円錐状外表
面と密接するように形成された弁座(14)に嵌入され、内
端には定常状態に於いて、弁棒(13)を閉鎖方向に付勢す
る圧縮ばね(15)を弾圧当接させてある。
【0010】上記圧力調整ネジ(10)を反時計方向に回動
させるか、或いは、圧力解放釦(11)を押圧すると、弁棒
(13)と弁座(14)との間が離隔して外気が横孔(9)に導入
される構造となっている。
【0011】横孔(9)の圧縮ばね(15)の挿入部は本体(5)
の下端部(5b)の中心部から本体(5)の内部まで穿設され
た空気吸入孔(16)と連通している。
【0012】空気吸入孔(16)の上方には、図示しない電
動機により振動するダイヤフラム(17)が収納してあり、
ダイヤフラム(17)が振動すると、ボトル(A)内の空気が
搾乳部(B)の基部(1)の頂部に設けた小孔(18)から、吸引
部(C)の本体(5)の下端部(5b)のフィルタ(19)を通り、更
に、空気吸入孔(16)から吸入弁(20)を通ってダイヤフラ
ム(17)内に吸引され、ボトル(A)内が負圧となるように
構成されている。
【0013】尚、搾乳部(B)の小孔(18)の周囲には、小
孔(18)を囲むようにガイドリング(22)が突設してあり、
乳汁が搾乳部(B)の小孔(18)に直接吸引されるのを防止
するようにしてある。
【0014】吸引圧の微調整可能な搾乳器は以上のよう
に構成され、次に動作について説明する。
【0015】先ず、吸引部(C)のカップ部(3)を乳房にぴ
ったりと当ててスイッチ(8)を摺動させ電源を入れる。
【0016】すると、ダイヤフラム(17)が振動してボト
ル(A)内の空気が搾乳部(B)の小孔(18)からフィルタ(19)
を通って吸引部(C)の空気吸引孔(16)に吸引され、ボト
ル(A)内が負圧になる。
【0017】従って、母乳が搾乳部(B)で搾乳されて
胴部(2)やガイドリング(22)を伝ってボトル(A)
内に落ちて溜まる。
【0018】この場合、圧力調整ネジ(10)を反時計方向
に回しておくと、弁棒(13)と弁座(14)との間が離隔し、
外気が横孔(9)から空気吸入孔(16)に流入する。
【0019】従って、ボトル(A)内の吸引圧力が低下
し、搾乳力、吸引圧力も低下するので穏やかな吸乳とな
る。
【0020】逆に、圧力調整ネジ(10)を時計方向に回し
て閉止状態にすると、弁棒(13)と弁座(14)とは閉鎖して
外気が空気吸入孔(16)に流入してこない。
【0021】従って、ボトル(A)内は最大の負圧とな
り、乳汁は強く搾乳部(B)より吸引される。
【0022】このように圧力調整ネジ(10)を回す程度に
よって、吸引圧力を精密に変化させることができる。
【0023】また、弁棒(13)と弁座(14)とが閉鎖してい
る状態にあっても、圧力解放釦(11)を押せば、弁棒(13)
と弁座(14)とを瞬間的に離隔させることができ、圧力解
放釦(11)を押すことによって、外気が横孔(9)から空気
吸入孔(16)に導入されて吸引圧力を低下させることがで
きる。
【0024】従って、圧力解放釦(11)の断続的な押圧動
作により、乳首に適度な刺激を与え、ちょうど赤ちゃん
が吸啜行為を行うのと同じように搾乳できる。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】上記構造を有する搾乳
器は、電動式吸引装置を作動させるための摺動式スイッ
チ(8)と、吸引部(C)の作用によって負圧となったカップ
部(3)内を大気圧に戻すための圧力解放釦(11)とが完全
に別体となっている。
【0026】このため、搾乳動作終了時には、先ず、圧
力解放釦(11)を押し、カップ部(3)内を大気圧に戻し、
乳房に吸着しているカップ部(3)を乳房から離した後、
摺動式スイッチ(8)を操作し、吸引部(C)による吸引動作
を停止させる必要があり、この操作が非常に煩わしいと
いった問題があった。
【0027】また、乳房からカップ部(3)を離した後、
摺動式スイッチ(8)を操作して吸引動作を停止するまで
の間に誤って搾乳器を転倒させてしまうと、ボトル(A)
内の母乳がダイヤフラム(17)内に吸引され、ダイヤフラ
ム(17)内で凝固し、以後搾乳動作が行えなくなると言っ
た問題もあった。
【0028】
【0029】
【課題を解決するための手段】搾乳した母乳を溜めるボ
トルと、乳房に押し当てるカップ部を有し、かつ、ボト
ルと連通した搾乳部と、ダイヤフラム及びダイヤフラム
駆動用のモータを備え、上記ボトル内を負圧にする吸引
部とからなる搾乳器に於いて、
【0030】上記吸引部に、先端がボトルと連通し、中
間部がダイヤフラムと連通した吸気筒を形成し、この吸
気筒の後端に、吸気筒と大気とを連通させるための開閉
弁を配置し、かつ、この開閉弁と対向する位置に、開閉
弁を閉じ、吸気筒と大気とを遮断すると同時に、ダイヤ
フラム駆動用のモータをONさせるための押し釦スイッ
チを配置し、
【0031】
【0032】
【作用】上記した如く、ボトルと連通した吸気筒と大気
とを連通させる開閉弁の開閉と、ダイヤフラム駆動用の
モータのON、OFFを、1つの押し釦スイッチによっ
て同時に行うことにより、搾乳動作の停止と同時にボト
ル内を大気圧に戻すことを可能とする。
【0033】
【実施例】図1乃至図7は、本発明に係る搾乳器(30)を
示すものである。
【0034】この図に示す搾乳器は、搾乳した母乳を溜
めるボトル(P)と、乳房に押し当てる搾乳部(Q)と、ボト
ル(P)内を負圧にする電動式の吸引部(R)とを連結した構
造をしている。
【0035】搾乳部(Q)は、略円筒状をした基部(31)
と、基部(31)の上部周縁部から上方に伸びる搾乳筒(32)
と、搾乳筒(32)の上端から斜上方に向けて伸びる、先端
がラッパ状をしたカップ部(33)とによって形成されてい
る。
【0036】上記搾乳筒(32)は、図1及び図4に示す
如く、中央部に仕切板()が設けてあり、内方側に位
置する通路が、下端が基部(31)に開口し、上端がカッ
プ部(33)に開口した第1の通路(34)となり、外方側
に位置する通路が、下端が基部(31)に開口し、上端が
閉塞した第2の通路(35)となるようにしてあり、ま
た、第2の通路(35)の上端部は、搾乳筒(32)内を水
平方向に貫通するように形成した連通孔(36)と連通す
るようにしてある。
【0037】また、基部(31)の内周面には、上記ボトル
(P)の上部と螺合するネジ部が設けてあり、基部(31)の
上面で、かつ、搾乳筒(32)の後方に位置する部分は、吸
引部(R)を支持する支持部となるようにしてあり、ま
た、基部(31)上面の周縁部には、吸引部(R)支持用の係
止爪(37)が設けてある。
【0038】電動式の吸引部(R)は、左右2つ割のケー
ス(40)と、ケース(40)内に形成される電池収納部(41)を
閉塞するため、ケース(40)の上面に着脱自在に装着され
る上蓋(42)と、ケース(40)内に収納されるポンプ本体(4
3)と、ポンプ本体(43)に組込んだ圧力調整弁(44)の開度
を調整するため、ケース(40)に回転自在に支持される圧
力調整リング(45)と、圧力調整リング(45)内にスライド
自在に支持された、ポンプ本体(43)に組込まれた開閉弁
(46)の開閉動作と、ポンプ本体(43)に組込まれたモータ
(47)のON、OFFとを同時に行うための押し釦スイッ
チ(48)とによって形成されている。
【0039】上記圧力調整リング(45)の内周面には、図
2に示す如く、圧力調整弁(44)の後述するピストンロッ
ド(70a)と当接するテーパ面(45a)が設けてあり、圧力調
整リング(45)を回転させると、その回転角に応じてピス
トンロッド(70a)が内方側に押圧されるようにしてあ
る。
【0040】また、押し釦スイッチ(48)の内方側中央部
には、開閉弁(46)の後述するピストンロッド(67a)と当
接する凸部(48a)が形成されていると共に、後述するモ
ータON、OFF用のリミットスイッチ(78)のドグ(80)
と当接する舌辺(48b)が形成してある。
【0041】上記ケース(40)内に収納されるポンプ本
体(43)は、図1、図3及び図5に示す如く、水平方向
に伸びる吸気筒(50)及び排気筒(51)と、上記吸気筒
(50)及び排気筒(51)と連通したダイヤフラム収納部
(52)及びモータ支持部(53)を有するメインフレーム
(54)と、メインフレーム(54)と一体化される電池支
持フレーム(55)と、ダイヤフラム収納部(52)内に収
納されるダイヤフラム(56)と、モータ支持部(53)に
よって支持される、ダイヤフラム駆動用のモータ(47)
と、吸気筒(50)を大気と連通させることにより、吸引
部(R)による吸引圧力を調整するため、吸気筒(50)
の後方に平行配置した開閉弁(46)及び圧力調整弁(4
4)とによって骨格が構成されている。
【0042】上記吸気筒(50)及び排気筒(51)は、ダ
イヤフラム収納部(52)の下端及び上端から水平方向に
向けて伸びるように形成してあり、その先端開口部は、
メインフレーム(54)の外方側に突出している。
【0043】そして、吸気筒(50)の中間部は、ダイヤフ
ラム収納部(52)内に収納されるダイヤフラム(56)に吸気
通路(57)及び吸気弁(58)を介して連通し、また、排気筒
(51)の後端は、ダイヤフラム(56)に排気通路(59)及び排
気弁(60)を介して連通している。
【0044】また、モータ支持部(53)に支持されたモー
タ(47)の出力軸は、ダイヤフラム(56)の振動部から伸び
るブッシュ部(61)と偏心ピン(62)を介して連結してあ
り、モータ(47)の回転によってダイヤフラム(56)を振動
させ、吸入筒(50)から吸引したエアを排気筒(51)から排
気するようにしてある。
【0045】上記吸気筒(50)の後端に一体形成される開
閉弁(46)は、図2に示す如く、吸気筒(50)の後端に同軸
状に形成された第1シリンダ室(65)と、第1シリンダ室
(65)にスライド自在に収納され、かつ、スプリング(66)
により常時後方(第2図中右方)に押圧される第1ピス
トン(67)とによって形成され、また、開閉弁(46)の下方
に一体形成される圧力調整弁(44)は、第1シリンダ室(6
5)の下方に平行配置して第2シリンダ室(68)と、第2シ
リンダ室(68)内にスライド自在に収納され、かつ、スプ
リング(69)により常時後方に押圧される第2ピストン(7
0)とによって形成されている。
【0046】上記第1シリンダ室(65)と第2シリンダ室
(68)とは連通孔(71)を介して連通しており、第1及び第
2ピストン(67)(70)のピストンロッド(67a)(70a)は、吸
気筒(50)の後端側に向けて突出しており、ポンプ本体(4
3)をケース(40)内に収納した時、第1ピストン(67)のピ
ストンロッド(67a)は、上述した如く、押し釦スイッチ
(48)中央の凸部(48a)と、第2ピストン(70)のピストン
ロッド(70a)は、圧力調整リング(45)のテーパ面(45a)と
それぞれ当接するようにしてある。
【0047】また、第1シリンダ室(65)の周面には、第
1シリンダ室(65)と大気とを連通させるための貫通孔(7
2)が穿設してあり、第1ピストン(67)がスプリング(66)
の弾性力により外方側に押圧されている時には、貫通孔
(72)によって第1シリンダ室(65)は大気と連通し、第1
ピストン(67)がスプリング(66)の弾性力に抗して内方側
にスライドすると、第1ピストン(67)の外周に被嵌した
Oリング(73)が貫通孔(72)と第1シリンダ室(65)との間
に位置し、第1シリンダ室(65)と貫通孔(72)とを遮断す
るようにしてある。
【0048】また、第2ピストン(70)及び第2ピストン
(70)のピストンロッド(70a)の外周軸方向にはスリット
が形成されると共に、両者の連結部には、第2シリンダ
室(68)の後壁面に形成した弁座(74)と当接するパッキン
グ(75)が装着してあり、スプリング(69)の弾性力により
第2ピストン(70)が外方側に押圧されている時には、パ
ッキング(75)が弁座(74)に押圧するため、第2シリンダ
室(68)は連通孔(71)を介して第1シリンダ室(65)とのみ
連通し、また、第2ピストン(70)がスプリング(69)の弾
性力に抗して内方側にスライドすると、パッキング(75)
が弁座(74)から離れるため、第2ピストン(70)及びピス
トンロッド(70a)に形成したスリットを介して第2シリ
ンダ室(68)と大気とが連通するようにしてある。
【0049】又、図中(76)は、電池支持フレーム(5
5)の下方に配置された、モータ(47)と電池(V)と
を電気的に接続するための第1の基板、(77)は、モー
タ支持部(53)の上方に配置した第2の基板であり、こ
の第2の基板(77)上には、モータ(47)をON、OF
Fさせるためのリミットスイッチ(78)と、モータ(4
7)のON時点灯するLED(79)が取付けてあり、更
に、リミットスイッチ(78)から突出したドグ(80)
は、上記第1シリンダ室(65)の上方に位置し、押し釦
スイッチ(48)を押すことにより、押し釦スイッチ(4
8)を内方側にスライドさせると、押し釦スイッチ(4
8)に一体形成した舌辺(48b)が、リミットスイッチ
(78)のドグ(80)と接触し、モータ(47)をONする
ようにしてある。
【0050】上記構成からなるポンプ本体(43)をケース
(40)内に収納してなる吸引部(R)と搾乳部(Q)との一体化
は、ケース(40)の底面を基部(31)の上面に接触させ、基
部(31)に設けた係止爪(37)をケース(40)の側面に形成し
た溝(40a)に嵌合させることにより行い、またこの時、
ポンプ本体(43)から突出した吸入筒(50)の先端を搾乳筒
(32)に形成した連通孔(36)に嵌合させることにより、搾
乳筒(32)の第2の通路(35)とポンプ本体(43)の吸気筒(5
0)とを連通させるようにしてある。
【0051】尚、搾乳部(Q)と吸引部(R)とを一体化させ
た時、図1及び図6では、ケース(40)の先端部(40a)が
カップ部(33)の根元部を覆うようになっているが、ケー
ス(40)の先端部(40a)はカットし、カップ部(33)の根元
が上方から見えるようにし、搾乳動作時、母乳の流れを
目視で確認しよいようにしておいてもよい。
【0052】更に、ボトル()の上端開口部と基部
(31)との連結部間には、搾乳器(30)の転倒時、ボト
ル(P)内に吸引した母乳の逆流を防止するため、ロー
ト状をしたカップ(81)を介在させてある。
【0053】上記構成からなる搾乳器(30)による搾乳動
作は下記のようにしておこなう。
【0054】先ず、吸引部(Q)のカップ部(33)を乳房に
ぴったりと当てて押し釦スイッチ(48)を内方側に向けて
押込む。
【0055】すると、押し釦スイッチ(48)に設けた凸部
(48a)が、開閉弁(46)の第1ピストン(67)のピストンロ
ッド(67a)をスプリング(66)の弾性力に抗して内方側に
押圧するため、第1ピストン(67)が第1シリンダ室(65)
内方側にスライドし、第1シリンダ室(65)と第1シリン
ダ室(65)に形成した貫通孔(72)との間を遮断するため、
第1シリンダ室(65)と大気の連通は遮断される、第1シ
リンダ室(65)と連通した吸気筒(50)に大気が流入するの
を防止する。
【0056】また、押し釦スイッチ(48)が内方側に向け
てスライドすると、上記動作と平行して、押し釦スイッ
チ(48)に設けた舌辺(48b)がリミットスイッチ(78)のド
グ(80)と接触し、モータ(47)をONするため、ダイヤフ
ラム(56)が振動し、吸引動作を開始する。
【0057】このため、ダイヤフラム(56)と、吸気通路
(57)、吸気弁(58)、吸入筒(50)、搾乳筒(32)の第2の通
路(35)を介して連通したボトル(P)内のエアは、ダイヤ
フラム(56)内に吸引され、ダイヤフラム(56)と排気通路
(59)、排気弁(60)を介して連通した排気筒(51)から大気
中に排気されるため、ボトル(P)内は負圧となる。
【0058】従って、ボトル(P)と搾乳筒(32)の第1の
通路(34)を介して連通したカップ部(33)も負圧となるた
め、母乳の搾乳が行われ、搾乳された母乳はカップ部(3
3)から搾乳筒(32)の第1の通路(34)を通ってボトル(P)
内に溜まる。
【0059】また、この状態に於いて、圧力調整リング
(45)を回転させ、圧力調整リング(45)に設けたテーパ面
(45a)によって圧力調整弁(44)の第2ピストン(70)のピ
ストンロッド(70a)を内方側に押圧し、スプリング(68)
の弾性力に抗して第2ピストン(70)を内方側にスライド
させると、弁座(74)とパッキング(75)との間に隙間が形
成され、第2シリンダ室(68)が大気と連通するため、第
2シリンダ室(68)と連通孔(71)を介して連通している開
閉弁(46)の第1シリンダ室(65)も大気と連通する。
【0060】従って、第1シリンダ室(65)と連通してい
る吸気筒(50)に大気が流入することになり、ボトル(P)
内の吸引圧力も低下し、搾乳力、吸引力も低下するので
穏やかな搾乳を行うことができる。
【0061】尚、この場合、圧力調整リング(45)の回転
角によって第2ピストン(70)の内方側へのスライド量が
変化し、弁座(74)とパッキング(75)との間隔が変化して
第2シリンダ室(68)への大気吸入量が変化するため、圧
力調整リング(45)の回転角を調整することにより搾乳力
及び吸引力の調整を行える。
【0062】また、この搾乳状態に於いて、押し釦スイ
ッチ(48)から指を離すと、第1ピストン(67)を外方側に
押圧しているスプリング(66)の弾性力により、押し釦ス
イッチ(48)は第1ピストン(67)と共に外方側に押戻さ
れ、元の位置に戻るため、リミットスイッチ(78)はOF
Fとなり、モータ(47)は停止するため、搾乳動作は停止
し、かつ、この時、開閉弁(46)の第1シリンダ室(65)が
大気と連通するため、第1シリンダ室(65)と吸気筒(5
0)、搾乳筒(32)の第2の通路(35)を介して連通したボト
ル(P)内にも大気が流入し、ボトル(P)内は大気圧となる
ため、ボトル(P)と連通しているカップ部(33)の乳房に
対する吸着も自然に解除され、搾乳動作を終了できる。
【0063】即ち、押し釦スイッチ(48)から指を離すだ
けで搾乳動作を終了できる。
【0064】また、押し釦スイッチ(48)を適宜操作する
ことにより、搾乳動作を任意の間隔で断続的に行えば、
乳首に適度な刺激を与え、ちょうど赤ちゃんが吸啜行為
を行うのと同じような感覚で搾乳することもできる。
【0065】尚、上記実施例は、ボトル(P)内に直接母
乳を吸引する場合について説明したが、ボトル(P)内に
上面が開孔した鍔付きのカップをセットし、このカップ
内に母乳を集め、搾乳動作終了後、このカップをボトル
から取り出し、このカップに蓋をして冷蔵庫又は冷凍庫
内にて保存したり、このカップの開孔部に直接乳首を装
着することにより、ボトル内に溜まった母乳を哺乳瓶等
に移し替える手間を省くようにしてもよい。
【0066】尚、上記実施例は、ダイヤフラム駆動用の
モータ(47)のON、OFFと、ボトル(P)内の大気への
解放とを1つの押し釦スイッチ(48)によって行うように
した例について説明したが、押し釦スイッチ(48)はボト
ル(P)内の大気への解放動作のみとし、圧力調整リング
(45)にモータ(47)のON、OFFと吸入圧力の調整機構
とを持たすようにしてもよい。
【0067】即ち、図8及び図9に示す如く、圧力調整
リング(45)内周面のテーパ面(45a)の外周部に、切欠き
部(45b')を有するリング状の凸壁部(45b)を形成し、リ
ミットスイッチ(78)から伸びるドグ(80)が凸壁部(45b)
と当接するようにしておく。
【0068】そして、ドグ(80)が切欠き部(45b')内に位
置する時は、リミットスイッチ(78)はOFFとなり、圧
力調整リング(45)を回転させることにより、ドグ(80)が
凸壁部(45b)に当接すると、リミットスイッチ(78)がO
Nし、ダイヤフラム駆動用のモータ(47)が始動するよう
にしてある。
【0069】上記構成からなるスイッチ機構を有する搾
乳器(30)による搾乳動作は下記のようになる。
【0070】先ず、圧力調整リング(45)を回転させ、リ
ミットスイッチ(78)をONさせることにより、ダイヤフ
ラム(56)を始動させる。
【0071】尚、この状態では、押し釦スイッチ(48)は
押されておらず、ボトル(P)内は大気と連通しているた
め、ダイヤフラム(56)が始動しても、ボトル(P)内が負
圧となることはない。
【0072】次に、吸引部(Q)のカップ部(33)を乳房に
ぴったりと当てて、押し釦スイッチ(48)を内方側に向け
て押込めば、押し釦スイッチ(48)に設けた凸部(48a)
が、開閉弁(46)の第1ピストン(67)のピストンロッド(6
7a)をスプリング(66)の弾性力に抗して内方側に押圧す
るため、第1ピストン(67)が第1シリンダ室(65)内方側
にスライドし、第1シリンダ室(65)と第1シリンダ室(6
5)に形成した貫通孔(72)との間を遮断するため、第1シ
リンダ室(65)と大気の連通は遮断される、第1シリンダ
室(65)と連通した吸気筒(50)に大気が流入するのを防止
する。
【0073】このため、ダイヤフラム(56)と、吸気通路
(57)、吸気弁(58)、吸入筒(50)、搾乳筒(32)の第2の通
路(35)を介して連通したボトル(P)内のエアは、ダイヤ
フラム(56)内に吸引され、ダイヤフラム(56)と排気通路
(59)、排気弁(60)を介して連通した排気筒(51)から大気
中に排気されるため、ボトル(P)内は負圧となる。
【0074】従って、ボトル(P)と搾乳筒(32)の第1の
通路(34)を介して連通したカップ部(33)も負圧となるた
め、母乳の搾乳が行われ、搾乳された母乳はカップ部(3
3)から搾乳筒(32)の第1の通路(34)を通ってボトル(P)
内に溜まる。
【0075】また、押し釦スイッチ(48)から手を離せ
ば、ボトル(P)内は再び大気と連通するため、母乳の搾
乳は停止すると同時に、カップ部(33)は乳房から離れる
ため、この状態で圧力調整リング(45)を回転させてリミ
ットスイッチ(78)をOFFさせ、ダイヤフラム駆動用の
モータ(47)を停止させれば、搾乳動作を終了できる。
【0076】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係る搾乳器
は、母乳を溜めるボトルと、ボトル内を負圧にするため
のダイヤフラムとを連通させるための吸気筒の後端に、
吸気筒と大気とを連通させるための開閉弁を配置し、こ
の開閉弁の開閉動作とダイヤフラム駆動用のモータのO
N、OFFを、1つの押し釦スイッチの押圧動作のみに
よって行うことを可能としたから、搾乳動作の終了時、
押し釦スイッチから手を離すだけで、搾乳動作を停止さ
せると同時に、ボトル内を大気圧に戻し、カップ部の乳
房への吸着を解除できるため、従来の搾乳器に比べ、搾
乳動作終了時の操作を簡略化でき、搾乳器の使用感を向
上できる。
【0077】また、押し釦スイッチから手を離すと、ボ
トル内が大気圧に戻るようにしておけば、カップ部を乳
房から離した後、誤って搾乳器を倒しても、ボトル内の
母乳がダイヤフラム内に吸引されることはなく、ダイヤ
フラム内で母乳が凝固するといったトラブルも防止でき
る。
【0078】
【0079】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る搾乳器の要部を示す断面図。
【図2】開閉弁及び圧力調整弁を示す部分拡大断面図。
【図3】ポンプ本体を示す断面図。
【図4】搾乳筒を連通孔の部分で切断した状態を示す断
面図。
【図5】吸気筒を示す断面図。
【図6】本発明に係る搾乳器の側面図。
【図7】本発明に係る搾乳器の背面図。
【図8】本発明に係る搾乳器の第2の実施例の要部を示
す部分拡大断面図。
【図9】本発明に係る搾乳器の第2の実施例の要部を示
す斜視図。
【図10】搾乳器の従来例を示す斜視図。
【図11】同搾乳器の要部断面図。
【符号の説明】
P ボトル Q 搾乳部 R 吸引部 30 搾乳器 32 搾乳筒 34 第1の通路 35 第2の通路 46 開閉弁 47 モータ 48 押し釦スイッチ 50 吸気筒 56 ダイヤフラム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−190364(JP,A) 特開 平1−171564(JP,A) 実開 昭50−101469(JP,U) 実開 昭61−54844(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搾乳した母乳を溜めるボトルと、乳房に
    押し当てるカップ部を有し、かつ、ボトルと連通した搾
    乳部と、ダイヤフラム及びダイヤフラム駆動用のモータ
    を備え、上記ボトル内を負圧にする吸引部とからなる搾
    乳器に於いて、 上記吸引部に、先端がボトルと連通し、中間部がダイヤ
    フラムと連通した吸気筒を形成し、この吸気筒の後端
    に、吸気筒と大気とを連通させるための開閉弁を配置
    し、かつ、この開閉弁と対向する位置に、開閉弁を閉
    じ、吸気筒と大気とを遮断すると同時に、ダイヤフラム
    駆動用のモータをONさせるための押し釦スイッチを配
    置したことを特徴とする搾乳器。
  2. 【請求項2】 搾乳した母乳を溜めるボトルと、乳房に
    押し当てるカップ部を有し、かつ、ボトルと連通した搾
    乳部と、ダイヤフラム及びダイヤフラム駆動用のモータ
    を備え、上記ボトル内を負圧にする吸引部とからなる搾
    乳器に於いて、 上記吸引部に、先端がボトルと連通し、中間部がダイヤ
    フラムと連通した吸気筒を形成し、この吸気筒の後端
    に、吸気筒と大気とを連通させるための開閉弁を配置
    し、この開閉弁と対向する位置に、開閉弁を閉じ、吸気
    筒と大気とを遮断する押し釦スイッチを配置し、 上記開閉弁の下部に、一端が吸気筒に連通し、他端が大
    気に連通し、その中間部に弁機構を有する圧力調整弁を
    配置し、この圧力調整弁と対向する位置に、圧力調整弁
    の弁機構の開度を調整すると同時に、ダイヤフラム駆動
    用のモータをONさせるための圧力調整リングを配置し
    たことを特徴とする搾乳器。
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