JP3711454B2 - 搾乳器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、母乳を搾乳するために使用する搾乳器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
搾乳器は、乳房に当接される乳当部分を有する搾乳カップと、この搾乳カップに装着されるボトルと、前記搾乳カップに装着されて当該搾乳カップと前記ボトルの内部を負圧にする駆動部とを備え、前記搾乳カップの乳当部分を乳房に密着させた状態で前記駆動部を作動して前記搾乳カップと前記ボトル内を負圧状態にすることにより、母乳が搾乳されて前記搾乳カップを介して前記ボトル内に流入し、当該ボトルに溜められる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の搾乳器は、搾乳カップとボトルとが連通された接合部の近傍に駆動部の吸気口が開口されるため、搾乳された母乳が液状のまま或いは霧状となって吸気口から駆動部の内部に入り込み易く、駆動部の内部に母乳が入り込むと、母乳が凝固して吸排気弁を固着し、搾乳動作が行なえないことがある。
【0004】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、駆動部の内部に母乳が入り込み難い構造とした搾乳器を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、先端に有するラッパ状に拡開した乳当部分を乳房に密着して母乳を搾乳する搾乳カップと、この搾乳カップに連通して装着され、搾乳カップで搾乳した母乳を溜めるボトルと、上記搾乳カップで母乳を搾乳するために、搾乳カップおよびボトル内の空気を吸気して外部に排気させて当該搾乳カップおよびボトル内に負圧を発生させる負圧発生手段、この負圧発生手段を駆動する駆動手段、上記搾乳カップおよびボトル内の負圧を調整させる負圧調整手段、上記搾乳カップおよびボトル内の負圧を開放させる負圧開放手段を備えた駆動部とからなる搾乳器において、後端部に複数個の排乳孔を穿設したアダプターを搾乳カップの乳当部分から筒状のカップ部内に装着し、上記搾乳カップの上部に、隔壁によって当該搾乳カップの内部と隔てられ、かつ、上記乳当部分の根元付近上方と上記負圧発生手段とを連通させる吸込側路を設け、上記搾乳カップ内の空気をアダプターの排乳孔からボトル内の空気と共にアダプターと筒状のカップ部の間を通って搾乳カップの乳当部分の根元付近上方から上記吸込側路を通して上記負圧発生手段に吸引させることにより、上記搾乳カップおよびボトル内の空気を上記負圧発生手段へ吸引させる吸気路と、上記搾乳カップで搾乳された母乳を上記ボトルへ流入させる母乳路とを分離させたものである。
【0006】
上記搾乳カップ内の空気をアダプターの排乳孔からボトル内の空気と共にアダプターと筒状のカップ部の一部である隔壁との間を通って搾乳カップの乳当部分の根元付近上方から上記吸込側路を通して上記負圧発生手段に吸引させたので、搾乳カップおよびボトル内の空気の負圧発生手段へ吸引させる吸気路と、搾乳カップで搾乳された母乳を上記ボトルへ流入させる母乳路とが、アダプターの後端部で上下方向に分離され、特に搾乳カップ内の空気とボトル内の空気はアダプターの後端部からアダプターと筒状のカップ部との間を通って搾乳カップの乳当部分の根元付近上方に開口する吸込側路へ流れるので、搾乳された母乳が液状のまま、或いは霧状となって吸気と共に負圧発生手段へ流れ込むことは絶対にない。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、 本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0008】
上記搾乳器は、図1に示すように、乳房に密着して母乳を搾乳する搾乳カップ10と、母乳を搾乳する際の駆動源となる駆動部20と、搾乳した母乳を溜めるボトル60とから構成される。
【0009】
先ず、搾乳カップ10について説明する。図2に示すように、搾乳カップ10は、先端にラッパ状に拡開した乳当部分11を有する筒状のカップ部12と、このカップ部12の後端部に一体に形成したネジ部13とからなり、筒状のカップ部12はネジ部13の斜め上方に延びているとともに、筒状のカップ部12とネジ部13とは排乳口14を介して連通される。筒状のカップ部12は、後端部から外周上部にかけて嵌合筒15を一体に有するとともに、外周上部に吸込側路16を一体に有する。この吸込側路16は、筒状のカップ部12の一部である隔壁12aによって筒状のカップ部12の内部と隔てられており、かつ、その一端を乳当部分11の根元付近上方で、かつ、後述するアダプター17の先端部の外面に開口するとともに、他端を嵌合筒15に開口することにより、乳当部分11の根元付近上方と嵌合筒15とを連通させる。また、筒状のカップ部12は、乳房の乳輪部との接触を密にするためおよび小さい乳頭、乳首陥没、偏平乳首の矯正のためのアダプター17を着脱自在に有し、このアダプター17の後端部には複数個の排乳孔18が穿設される。尚、アダプター17は、排乳孔18を穿設してある後端部側から搾乳カップ10の乳当部分11から筒状のカップ部12内に挿入嵌合させ、アダプター17と筒状のカップ部12の一部である隔壁12aとの間に吸込側路16と連通する隙間を形成する。即ち、吸込側路16の一端を、搾乳カップ10の乳当部分11から筒状のカップ部12内に装着したアダプター17の先端部裏面に開口させ、アダプター17内の空気は、ボトル60内の空気と共にアダプター17の排乳孔18からアダプター17と筒状のカップ部12の間を通って搾乳カップ10の乳当部分11の根元付近上方の開口部を経て吸込側路16内に導かれる。ネジ部13は、内周面に雌ネジ19を有し、この雌ネジ19をボトル60の上端開口部61に有する雄ネジ(図示せず)に螺合することにより、ボトル60の上端開口部61に搾乳カップ10を装着する。搾乳カップ10およびアダプター17の材料としては、例えばポリプロピレン(PP)、アクリル等の合成樹脂を適用できる。
【0010】
次に、駆動部20について説明する。図1に示すように、駆動部20は、ハウジング21とこれに対して着脱可能に取り付けられたカバー22とを備える。そして、図2に示すように、ハウジング21とカバー22の中には、駆動手段23、負圧発生手段24、負圧調節手段25および負圧開放手段26を内蔵する。
【0011】
駆動手段23は、図3に示すように、例えば単3電池等の電源27と、この電源27に電気的に接続されたモーター28と、このモーター28をオン・オフ操作するスイッチ29とで構成され、スイッチ29をオン操作することにより、電源27からモーター28に対して電流が供給されて当該モーター28が駆動する構造である。
【0012】
負圧発生手段24は、図3に示すように、モーターブラケット30に対して取り付けられたダイアフラム31、ダイアフラムプレート32、吸排気弁33および弁ホルダー34を備える。ダイアフラム31は、合成ゴム等の弾性材料からなり、後方(図中右方)に膨出する円形の振動隔壁35を有し、この振動隔壁35の中心部に後方に突出するブッシュ部36を一体に形成し、このブッシュ部36にモーター28に装着したクランク37を結合する。また、ダイアフラム31は、その下部に外気流入孔38を有する。ダイアフラムプレート32は、ダイアフラム31とともにモーターブラケット30に一体に取り付けられ、内面(図中右面)をすり鉢状に凹入させてダイアフラム31の振動隔壁34との間にポンプ室39を形成し、かつ、ポンプ室39に連通する図示していない吸込孔および吐出孔を有する。また、ダイアフラムプレート32は、その下部にダイアフラム32の外気流入孔38に連通するように外気流入孔40を有する。吸排気弁33は、合成ゴム等の弾性材料からなり、ダイアフラムプレート32の吸込孔に対向してポンプ室39内が減圧されると開くことが可能な吸気用逆止弁41を有し(図4参照)、かつ、ダイアフラムプレート32の吐出孔に対向してポンプ室39内が加圧されると開くことが可能な排気用逆止弁42を有し(図4参照)、弁ホルダー34の隔壁34aの内面(図中右面)に面一になるように嵌合される。また、吸排気弁33は、その下部にダイアフラムプレート32の外気流入孔40に連通するように外気流入孔43を有する。弁ホルダー34は、その隔壁34aに吸排気弁33の吸気用逆止弁41および排気用逆止弁42に対向して当該弁ホルダー34の内部と連通する空気吸込孔(図示せず)および当該弁ホルダー34の外部と連通する空気吐出孔(図示せず)を有し、ストッパー44により吸排気弁33とともにダイアフラムプレート32に締付固定されるとともに、搾乳カップ10の嵌合筒15にOリング45を介して気密に嵌合される。また、その下部に吸排気弁33の外気流入孔43に連通するように外気流入孔46を有する。
【0013】
従って、負圧発生手段24は、駆動手段23のモーター28を駆動すると、モーター28に装着したクランク37が偏心回転してこれに結合したダイアフラム31のブッシュ部36が前後に往復動し、これによってダイアフラム31の振動隔壁35が振動してダイアフラムプレート32との間に成形されたポンプ室39の容積が連続的に拡縮される。この場合、ポンプ室39の容積が拡張されたときは、ポンプ室39内が減圧されるため、吸排気弁33の吸気用逆止弁41が開き、弁ホルダー34内の空気が、弁ホルダー34の空気吸込孔、吸排気弁33の吸気用逆止弁41、ダイアフラムプレート32の吸込孔を通ってポンプ室39に流入する。この状態では、吸排気弁33の排気用逆止弁42は、ポンプ室39内が減圧状態のために閉じられており、外気がポンプ室39に流入することはない。一方、ポンプ室39の容積が収縮されたときは、ポンプ室39内が加圧されるため、吸排気弁33の排気用逆止弁42が開き、ポンプ室39に流入した空気が、ダイアフラムプレート32の吐出孔、吸排気弁33の排気用逆止弁42、弁ホルダー34の空気吐出孔を通って外部に放出される。この状態では、吸排気弁33の吸気用逆止弁41は、ポンプ室39内が加圧状態のために閉じられており、ポンプ室39に流入した空気はダイアフラムプレート32の吸込孔から流出することはない。このように、負圧発生手段24は、ダイアフラム31の振動によりポンプ室39の容積を連続的に拡縮させることにより、弁ホルダー34内の空気を順次ポンプ室39に吸入させるとともに、ポンプ室39に吸入した空気を逐次外部に排出させる吸排気動作を繰り返し、弁ホルダー34内を負圧状態にする構造である。
【0014】
負圧調整手段25は、図3に示すように、モーターブラケット30の下部に弁ホルダー34の内部とダイアフラム31の外気流入孔38、ダイアフラムプレート32の外気流入孔40、吸排気弁33の外気流入孔43、弁ホルダー34の外気流入孔46を介して連通するように一体形成される外気流入筒47に回転自在に支持された調整ダイアル48と、この調整ダイアル48に嵌入一体化され、かつ、内面(図中左面)にカム部49aを有するカム板49と、調整ダイアル48内で外気流入筒47に支持されるパッキンストッパー50に支持されたシールパッキン51と、このシールパッキン51の周辺部に挿通され、かつ、スプリング52により常時カム板49のカム部49aに弾圧当接するように付勢された裁頭円錐体形状の調整ピン53とで構成され、シールパッキン51は、円錐状の調整孔51aを有し、この調整孔51aにスプリング52により付勢された調整ピン53の裁頭円錐形状部53aを密接するように嵌入して当該調整ピン53を挿通させており、調整ダイアル48を回動させることにより、調整ダイアル48に嵌入一体化されたカム板49のカム部49aにより調整ピン53が前後にスライドし、調整ピン53の裁頭円錐形状部53aがシールパッキン51の調整孔51aに対して変位する構造である。
【0015】
負圧開放手段26は、図3に示すように、調整ダイアル48内にスライド自在に嵌挿された押しボタン54と、シールパッキン51の中心部に調整ピン53と平行に挿通され、かつ、スプリング55により常時押しボタン54の内面(図中左面)に弾圧当接するように付勢された負圧開放ピン56とで構成され、シールパッキン51は、内面(図中左面)に弁座51bを有し、この弁座51bにスプリング55により付勢された負圧開放ピン56に形成された弁部56aを密着するように当該負圧開放ピン56を挿通させており、押しボタン54を押すことにより、負圧開放ピン56がスプリング55のバネ力に抗して内側(図中右側)に押圧されて負圧開放ピン56の弁部56aがシールパッキン51の弁座51bから離隔する構造である。
【0016】
次に、ボトル60について説明する。図1に示すように、ボトル60は、前述のように搾乳カップ10を装着させる上端開口部61と、この上端開口部61と一体に形成された母乳を溜めるための容器部62とを備える。
【0017】
本発明の搾乳器は以上のように構成され、次に動作について説明する。
【0018】
先ず、搾乳カップ10のカップ部12の嵌合筒15に駆動部20の負圧発生手段24の弁ホルダー34を嵌合させることにより搾乳カップ10に駆動部20を装着するとともに、搾乳カップ10のネジ部13をボトル60の開口部61に螺合させることにより搾乳カップ10をボトル60に装着して搾乳器を組み付ける。
【0019】
次に、上述のように組み付けられた搾乳器の、アダプター17を装着した搾乳カップ10の乳当部分11を乳房に密着させて当接させ、この状態で、駆動部20の駆動手段23のスイッチ29をONに切り換えてモーター28を駆動する。すると、モーター28に装着したクランク37の偏心回転によって負圧発生手段24のダイアフラム31の振動隔壁35が振動し、ダイアフラム31の振動隔壁35とダイアフラムプレート32との間に成形されたポンプ室39の容積が連続的に拡縮されて吸排気動作を繰り返し、負圧発生装置24の弁ホルダー34内を負圧状態にする。これによって搾乳カップ10内の空気は、アダプター17の排乳孔18を通り、ボトル60内の空気と共に、アダプター17と筒状のカップ部12の一部である隔壁12aとの間を通って搾乳カップ10の乳当部分11の根元付近上方から吸込側路16を通って駆動部20の負圧発生手段24に吸引されて逐次外部に排出されるから、搾乳カップ10およびボトル60内が負圧状態になり、搾乳カップ10の乳当部分11に密着された乳房が吸引されて母乳の搾乳が行なわれる。搾乳された母乳は、アダプター17を伝ってその排乳孔18から搾乳カップ10内に流下し、その後、搾乳カップ10の排乳口14からボトル60内に流下して溜まる。
【0020】
本発明の搾乳器は、駆動部20の負圧調整手段25の調整ダイアル48を回転させることにより、搾乳力を調整することができる。例えば、調整ピン53の裁頭円錐形状部53aとシールパッキン51の調整孔51aとが密接される状態で、調整ダイアル48を反時計方向に回転すると、調整ピン53がスプリング51のバネ力に抗して前方(図中左方)にスライドして当該調整ピン53の裁頭円錐形状部53aとシールパッキン51の調整孔51aとが隔離し、外気が調整ピン53の裁頭円錐形状部53aとシールパッキン51の調整孔51aとの間からダイアフラム31の外気流入孔38、ダイアフラムプレート32の外気流入孔40、吸排気弁33の外気流入孔43、弁ホルダー34の外気流入孔46を通って弁ホルダー34に流入し、この結果、負圧発生手段24の吸引圧が低下して搾乳力が弱まる。この場合、調整ダイアル48の回転角によって調整ピン53のスライド量が変化し、調整ピン53の裁頭円錐形状部53aとシールパッキン51の調整孔51aとの間隔が変化して弁ホルダー34への外気流入量が変化するため、調整ダイアル48の回転角を調整することにより搾乳力の調整を行える。逆に、調整ダイアル48を時計方向に回転して再び調整ピン53の裁頭円錐形状部53aとシールパッキン51の調整孔51aとを密接した状態にすると、外気が弁ホルダー34に流入されないため、負圧発生手段24の吸引圧が最大となり搾乳力が強まる。
【0021】
また、本発明の搾乳器は、負圧開放手段26の押しボタン54を押すことにより、搾乳力を瞬間的に開放することができる。即ち、負圧開放手段26の押しボタン54を押すと、負圧開放ピン56がスプリング55のバネ力に抗して内側に押圧されて当該負圧開放ピン53の鍔部53aがシールパッキン51の弁座51bから離隔し、外気が負圧開放ピン56の鍔部56aとシールパッキン51の弁座51bとの間からダイアフラム31の外気流入孔38、ダイアフラムプレート32の外気流入孔40、吸排気弁33の外気流入孔43、弁ホルダー34の外気流入孔46を通って弁ホルダー34に一気に流入し、この結果、負圧発生手段24の吸引圧が瞬時になくなって搾乳力が開放される。また、押しボタン54の押し動作を解除すると、負圧開放ピン56がスプリング55のバネ力により外側に押圧されて再び当該負圧開放ピン56の鍔部56aとシールパッキン51の弁座51bとが密着し、この結果、外気が弁ホルダー34に流入されないため、負圧発生手段24の吸引圧が高くなって母乳の搾乳が行える。従って、負圧開放手段26の押しボタン54を任意の間隔で断続的に押し動作すれば、乳房に適度な刺激を与え、ちょうど乳児が吸啜行為を行うのと同じように搾乳することができる。
【0022】
本発明の搾乳器によれば、搾乳カップ10内の空気は、アダプター17の排乳孔18からボトル60内の空気と共に、アダプター17と筒状のカップ部12の一部である隔壁12aとの間を通って搾乳カップ10の乳当部分11の根元付近上方から吸込側路16を通って駆動部20の負圧発生手段24に吸引されるとともに、搾乳された母乳が、アダプター17を通って搾乳カップ10の排乳口14からボトル60内に流下されるため、空気を負圧発生手段24へ吸引させる吸気路と、母乳をボトル60へ流入させる母乳路とが別れており、搾乳された母乳が駆動部の内部に入り込み難い構造になっている。
【0023】
以上は本発明の一実施形態を説明したもので、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨内において設計変更することができる。例えば、サイズが異なるアダプター17を複数用意し、乳首の大きさに応じたサイズのアダプター17を搾乳カップ10のカップ部12に装着するようにしても構わない。
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、搾乳カップ内の空気を、アダプターの排乳孔からボトル内の空気と共に、アダプターと筒状のカップ部の一部である隔壁との間を通って搾乳カップの乳当部分の根元付近上方から吸込側路を通って駆動部の負圧発生手段へ吸引させる吸気路と、搾乳カップで搾乳された母乳をボトルへ流入させる母乳路とを分離し、搾乳された母乳が駆動部の内部に入り込み難くなり、母乳が駆動部の内部に入り込むことによる故障を防止することができ、それによって搾乳器を長期間良好な状態で維持できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の搾乳器の一実施形態の側面図である。
【図2】図1の搾乳器の搾乳カップおよび駆動部の縦断面図である。
【図3】図1の搾乳器の駆動部の縦断面図である。
【図4】吸排気弁の正面図である。
【符号の説明】
10 搾乳カップ
11 乳当部分
12 カップ部
13 ネジ部
16 吸込側路
17 アダプター
20 駆動部
23 駆動手段
24 負圧発生手段
25 負圧調整手段
26 負圧開放手段
28 モーター
30 モーターブラケット
31 ダイアフラム
32 ダイアフラムプレート
33 吸排気弁
34 弁ホルダー
35 振動隔壁
37 クランク
39 ポンプ室
41 吸気用逆止弁
42 排気用逆止弁
48 調整ダイアル
49 カム板
51 シールパッキン
53 調整ピン
54 押しボタン
56 負圧開放ピン
60 ボトル

Claims (1)

  1. 先端に有するラッパ状に拡開した乳当部分を乳房に密着して母乳を搾乳する搾乳カップと、この搾乳カップに連通して装着され、搾乳カップで搾乳した母乳を溜めるボトルと、上記搾乳カップで母乳を搾乳するために、搾乳カップおよびボトル内の空気を吸気して外部に排気させて当該搾乳カップおよびボトル内に負圧を発生させる負圧発生手段、この負圧発生手段を駆動する駆動手段、上記搾乳カップおよびボトル内の負圧を調整させる負圧調整手段、前記搾乳カップおよびボトル内の負圧を開放させる負圧開放手段を備えた駆動部とからなる搾乳器において、
    後端部に複数個の排乳孔を穿設したアダプターを搾乳カップの乳当部分から筒状のカップ部内に装着し、上記搾乳カップの上部に、隔壁によって当該搾乳カップの内部と隔てられ、かつ、上記乳当部分の根元付近上方と上記負圧発生手段とを連通させる吸込側路を設け、上記搾乳カップ内の空気をアダプターの排乳孔からボトル内の空気と共にアダプターと筒状のカップ部の間を通って搾乳カップの乳当部分の根元付近上方から上記吸込側路を通して上記負圧発生手段に吸引させることにより、上記搾乳カップおよびボトル内の空気を上記負圧発生手段へ吸引させる吸気路と、上記搾乳カップで搾乳された母乳を上記ボトルへ流入させる母乳路とを分離させたことを特徴とする搾乳器。
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