JP2535556B2 - 魚類のビブリオ病の予防及び治療剤 - Google Patents
魚類のビブリオ病の予防及び治療剤Info
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- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A40/00—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
- Y02A40/80—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
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- Y02A40/818—Alternative feeds for fish, e.g. in aquacultures
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- Fodder In General (AREA)
- Medicines Containing Plant Substances (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、魚類のビブリオ病の予防及び治療剤並びに
予防及び治療方法に関する。
予防及び治療方法に関する。
さらに詳しくは、本発明はウナギ、アユ、ニジマス、
ハマチ、ブリ、ギンザケ、カンパチを初めとする多種の
魚類におけるVibrio属細菌、特にVibrio anguillarum感
染症、即ちビブリオ病の予防及び治療並びに予防及び治
療方法に関する。
ハマチ、ブリ、ギンザケ、カンパチを初めとする多種の
魚類におけるVibrio属細菌、特にVibrio anguillarum感
染症、即ちビブリオ病の予防及び治療並びに予防及び治
療方法に関する。
[従来の技術] ビブリオ病は、淡水魚及び海産魚における細菌性伝染
病の1つで、病原菌はVibrio anguillarumである。この
疾病は発生頻度、死亡率とも高く、産業的被害も大きい
ことから、魚類の数ある疾病の中でその予防及び治療対
策の確立が急がれる最も重要な疾病の1つである。
病の1つで、病原菌はVibrio anguillarumである。この
疾病は発生頻度、死亡率とも高く、産業的被害も大きい
ことから、魚類の数ある疾病の中でその予防及び治療対
策の確立が急がれる最も重要な疾病の1つである。
本病の症状は、魚類によっても異なるが、サク科魚類
やアユでは、外見的異常を示さずに死亡する過急性、眼
球、鰭、肛門およびその周辺、体表や内臓および腹膜に
出血を呈する急性、並びに体表は潰瘍を形成するような
慢性の型がみられる。感染源は、種苗であり、種苗がVi
brio anguillarumを養殖場に持ちこむものと考えられて
いる。
やアユでは、外見的異常を示さずに死亡する過急性、眼
球、鰭、肛門およびその周辺、体表や内臓および腹膜に
出血を呈する急性、並びに体表は潰瘍を形成するような
慢性の型がみられる。感染源は、種苗であり、種苗がVi
brio anguillarumを養殖場に持ちこむものと考えられて
いる。
このような重大な伝染病であるにもかかわらず、有効
な対策は殆んどなく、魚類にストレスを与えないような
飼育管理を行なうこと等が知られているが、実際には予
防できないことが多い。
な対策は殆んどなく、魚類にストレスを与えないような
飼育管理を行なうこと等が知られているが、実際には予
防できないことが多い。
また、これまでに本症を予防及び治療するために、例
えば抗生物質やその他の抗菌剤を飼料と共に投与する方
法も行なわれている。しかし、近年特に耐性菌の出現や
魚への抗生物質の残留性の問題などがあって、抗生物質
などの投与を養殖魚に対して行なうことは適当ではない
という気運が高まりつつある。従って、抗生物質などを
用いない本症の予防及び治療方法と予防及び治療剤の開
発が望まれている。
えば抗生物質やその他の抗菌剤を飼料と共に投与する方
法も行なわれている。しかし、近年特に耐性菌の出現や
魚への抗生物質の残留性の問題などがあって、抗生物質
などの投与を養殖魚に対して行なうことは適当ではない
という気運が高まりつつある。従って、抗生物質などを
用いない本症の予防及び治療方法と予防及び治療剤の開
発が望まれている。
[問題点を解決するための手段] 本発明者らは、上記の問題点を解決すべく研究した結
果、ある種の生薬に本疾病を抑制する効果がある事を見
出し、本発明を完成させた。
果、ある種の生薬に本疾病を抑制する効果がある事を見
出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明の目的は、魚類のビブリオ病の予防及び
治療剤並びに同症の予防及び治療方法を提供することに
ある。
治療剤並びに同症の予防及び治療方法を提供することに
ある。
本発明は、オウレン、オウゴン、ゲンノショウコ、コ
ウボク、タンジン、チモ、チョウジ、ウバイ、エンメイ
ソウ及びゴバイシからなる群から選択された1種または
2種以上の生薬を含有する魚類のビブリオ病の予防及び
治療剤を提供するものである。
ウボク、タンジン、チモ、チョウジ、ウバイ、エンメイ
ソウ及びゴバイシからなる群から選択された1種または
2種以上の生薬を含有する魚類のビブリオ病の予防及び
治療剤を提供するものである。
本発明はまた原末の形態の生薬、有機溶剤、有機溶剤
と水との混合物または水で抽出して得られる生薬エキ
ス、または生薬有効成分を含有する上記の魚類のビブリ
オ病の予防及び治療剤を提供するものである。
と水との混合物または水で抽出して得られる生薬エキ
ス、または生薬有効成分を含有する上記の魚類のビブリ
オ病の予防及び治療剤を提供するものである。
本発明はまた生薬を飼料中に配合してなる魚類のビブ
リオ病の予防及び治療剤を提供するものである。
リオ病の予防及び治療剤を提供するものである。
更に本発明は、オウレン、オウゴン、ゲンノショウ
コ、コウボク、タンジン、チモ、チョウジ、ウバイ、エ
ンメイソウ及びゴバイシからなる群から選択された1種
または2種以上の生薬の有効量を投与することからな
る、魚類のビブリオ病の予防及び治療方法を提供するも
のである。
コ、コウボク、タンジン、チモ、チョウジ、ウバイ、エ
ンメイソウ及びゴバイシからなる群から選択された1種
または2種以上の生薬の有効量を投与することからな
る、魚類のビブリオ病の予防及び治療方法を提供するも
のである。
本発明はまた、原末の形態の生薬、有効溶剤、有効溶
剤と水との混合物または水で抽出して得られる生薬エキ
ス、または生薬有効成分の形態で投与することからなる
魚類のビブリオ病の予防及び治療方法を提供するもので
ある。
剤と水との混合物または水で抽出して得られる生薬エキ
ス、または生薬有効成分の形態で投与することからなる
魚類のビブリオ病の予防及び治療方法を提供するもので
ある。
本発明はまた生薬を飼料中に配合して投与することか
らなる魚類のビブリオ病の予防及び治療方法を提供する
ものである。
らなる魚類のビブリオ病の予防及び治療方法を提供する
ものである。
ビブリオ病、即ちVibrio anguillarum感染症は、ウナ
ギ、ニジマス、マスノスケ、サケ、ベニザケ、カラフト
マス、ヤマメ、ギンザケ、ボラ、ハマチ、ブリ、マダ
イ、アユ等に見られる疾病である。本発明の予防及び治
療剤はどの魚類における本病に対しても有効である。
ギ、ニジマス、マスノスケ、サケ、ベニザケ、カラフト
マス、ヤマメ、ギンザケ、ボラ、ハマチ、ブリ、マダ
イ、アユ等に見られる疾病である。本発明の予防及び治
療剤はどの魚類における本病に対しても有効である。
オウレン(黄連)は、オウレン(Coptis japonica Ma
kino)の根茎から細根を焼去ったものである。このもの
の成分は、ベルベリン、パルマチン等であり、ヒトの健
胃苦味、整腸薬として用いられている。
kino)の根茎から細根を焼去ったものである。このもの
の成分は、ベルベリン、パルマチン等であり、ヒトの健
胃苦味、整腸薬として用いられている。
オウゴン は、コガネバナ(Scutellaria baicalensis Georgi)の
コルク皮を除いた根である。このものの成分はオーゴニ
ンとバイカリンであり、ヒトの消炎、解熱薬として用い
られている。
コルク皮を除いた根である。このものの成分はオーゴニ
ンとバイカリンであり、ヒトの消炎、解熱薬として用い
られている。
ゲンノショウコは、ゲンノショウコ(Geranium nepal
ense Sweet)の夏期の茎葉である。このものの成分は、
タンニン、没食子酸、コハク酸等であり、ヒトの収れん
薬として下痢、腹痛に用いられる。
ense Sweet)の夏期の茎葉である。このものの成分は、
タンニン、没食子酸、コハク酸等であり、ヒトの収れん
薬として下痢、腹痛に用いられる。
コウボウ(厚朴)は、ホオノキ(Magnolia obovata T
hunberg)の樹及び枝の皮である。このものの成分は主
成分のマチロールの他マグノクラリン、マグノロール、
精油を含み、ヒトの収れん性利尿、痰薬として胸腹部
の膨満、腹痛及び喘咳に用いられている。
hunberg)の樹及び枝の皮である。このものの成分は主
成分のマチロールの他マグノクラリン、マグノロール、
精油を含み、ヒトの収れん性利尿、痰薬として胸腹部
の膨満、腹痛及び喘咳に用いられている。
タンジン(丹参)はタンジン(Salvia miltiorrhiza
Bunge)の根である。このものの成分はタンジノンI,I
I、クリプトタンジノンであり、ヒトの強壮、通経、婦
人薬として月経不調、子宮出血、腹痛及び諸瘡に用いら
れる。
Bunge)の根である。このものの成分はタンジノンI,I
I、クリプトタンジノンであり、ヒトの強壮、通経、婦
人薬として月経不調、子宮出血、腹痛及び諸瘡に用いら
れる。
チモ(知母)は、ハナスゲ(Anemanhena asphodeloid
es Bunge)の根茎である。このものの成分はサポニン、
ステロイドサポニン、タンニン等であり、ヒトの消炎、
解熱、止瀉、利尿、鎮痛薬として用いられている。
es Bunge)の根茎である。このものの成分はサポニン、
ステロイドサポニン、タンニン等であり、ヒトの消炎、
解熱、止瀉、利尿、鎮痛薬として用いられている。
チョウジ(丁子)は、チョウジ(Engenia caryophyll
ata Thunb.)の開花直前のつぼみである。このものの成
分はオイゲノール、アセチルオイゲノール等であり、ヒ
トの消化機能促進、駆風薬として、また香辛料、化粧品
として用いられている。
ata Thunb.)の開花直前のつぼみである。このものの成
分はオイゲノール、アセチルオイゲノール等であり、ヒ
トの消化機能促進、駆風薬として、また香辛料、化粧品
として用いられている。
ウバイ(鳥梅)は、ウメ(Prunus Mume Siebold et Z
uccarini)は未熟の果実から果皮を剥いで煤煙中に埋め
て乾燥したものである。このものの成分は、コハク酸、
クエン酸、リンゴ酸、酒石酸等であり、ヒトの清涼性収
れん薬、止瀉、蛔虫駆除、解熱薬等として用いられる。
uccarini)は未熟の果実から果皮を剥いで煤煙中に埋め
て乾燥したものである。このものの成分は、コハク酸、
クエン酸、リンゴ酸、酒石酸等であり、ヒトの清涼性収
れん薬、止瀉、蛔虫駆除、解熱薬等として用いられる。
エンメイソウ(延命草)は、ヒキオコシ(Isodon jap
onica Hara)またはクロバナヒキオコシ(Isodon trich
ocarpus Kudo)の茎葉である。このものの成分は、プレ
クトランチン(Plectrantin)及びエンメイン(Enmei
n)であり、ヒトの健胃苦味薬として消化不良、食欲不
振、腹痛等の治療に用いられる。
onica Hara)またはクロバナヒキオコシ(Isodon trich
ocarpus Kudo)の茎葉である。このものの成分は、プレ
クトランチン(Plectrantin)及びエンメイン(Enmei
n)であり、ヒトの健胃苦味薬として消化不良、食欲不
振、腹痛等の治療に用いられる。
ゴバイシ(五倍子)はヌルデノミミフシアブラムシ
(Melaphis chinensis J.Bell)の刺傷により主として
ヌルデ(Rhus javanica Linn)の葉に生じたゴールで
あって、成分としてタンニン、没食子酸、脂肪、樹脂等
を含む。このものは五倍子チンキ、タンニン酸、没食子
酸、ピロガロールの製造原料とされる。
(Melaphis chinensis J.Bell)の刺傷により主として
ヌルデ(Rhus javanica Linn)の葉に生じたゴールで
あって、成分としてタンニン、没食子酸、脂肪、樹脂等
を含む。このものは五倍子チンキ、タンニン酸、没食子
酸、ピロガロールの製造原料とされる。
上記したように、本発明で用いる生薬のオウレン、オ
ウゴン、ゲンノショウコ、コウボク、タンジン、チモ、
チョウジ、ウバイ、エンメイソウ及びゴバイシの夫々
は、それらを単独か、または組合わせて、ヒトの疾病の
予防及び治療のために従来から使用されていたものであ
るが、これらを魚類の疾病の予防及び治療の目的、殊に
魚類の感染症の予防及び治療の目的で使用する試みはこ
れまでになされたことがない。
ウゴン、ゲンノショウコ、コウボク、タンジン、チモ、
チョウジ、ウバイ、エンメイソウ及びゴバイシの夫々
は、それらを単独か、または組合わせて、ヒトの疾病の
予防及び治療のために従来から使用されていたものであ
るが、これらを魚類の疾病の予防及び治療の目的、殊に
魚類の感染症の予防及び治療の目的で使用する試みはこ
れまでになされたことがない。
本発明者らは、上記した生薬の薬効に着目して種々研
究を行った結果、魚類のビブリオ病、即ち魚類が細菌の
Vibrio anguillarumに感染することによって発生する病
気の予防及び治療に上記した生薬の1種または2種以上
を組合わせて投与することがきわめて有効であることを
見出して本発明を完成したのである。
究を行った結果、魚類のビブリオ病、即ち魚類が細菌の
Vibrio anguillarumに感染することによって発生する病
気の予防及び治療に上記した生薬の1種または2種以上
を組合わせて投与することがきわめて有効であることを
見出して本発明を完成したのである。
すなわち、下記するように、上記した特定の種類の生
薬及びその抽出物が、インビトロおよびインビボにおい
て細菌Vibrio anguillarumに対し特異的に静菌作用及び
殺菌作用があることが明らかになった。そしてこのVibr
io anguillarumに対する抑制効果の結果上記した生薬を
魚類に投与した場合にVibrio anguillarumに由来する魚
類の疾病であるビブリオ病を予防及び治癒することがで
きたのである。
薬及びその抽出物が、インビトロおよびインビボにおい
て細菌Vibrio anguillarumに対し特異的に静菌作用及び
殺菌作用があることが明らかになった。そしてこのVibr
io anguillarumに対する抑制効果の結果上記した生薬を
魚類に投与した場合にVibrio anguillarumに由来する魚
類の疾病であるビブリオ病を予防及び治癒することがで
きたのである。
そしてこの魚類に特有の疾病に対して上記した特定の
生薬及びその抽出物が有効であることは予想もしえなか
ったことで、本発明者らによってはじめて明らかにされ
たことである。
生薬及びその抽出物が有効であることは予想もしえなか
ったことで、本発明者らによってはじめて明らかにされ
たことである。
これら生薬は原末そのまままたは抽出エキス、生薬有
効成分の形態で直接投与したり、またこれらのものを飼
料に添加したりあるいは溶液製剤、分散製剤、半固形製
剤、粉粒体製剤、成型製剤、浸出製剤、注射用製剤等に
製剤化して使用する。
効成分の形態で直接投与したり、またこれらのものを飼
料に添加したりあるいは溶液製剤、分散製剤、半固形製
剤、粉粒体製剤、成型製剤、浸出製剤、注射用製剤等に
製剤化して使用する。
抽出エキスは、例えば、水、有機溶剤または水と有機
溶剤との混合物を使用して溶剤抽出し、それをそのまま
か、濃縮してか、希釈してか、または溶剤を除去して用
いられる。
溶剤との混合物を使用して溶剤抽出し、それをそのまま
か、濃縮してか、希釈してか、または溶剤を除去して用
いられる。
有機溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、
n−プロパノール、n−ブタノール、アセトン、酢酸エ
チル、エーテル、塩化メチレン、クロロホルム、ベンゼ
ン、四塩化炭素、石油エーテル等が使用され、特にメタ
ノール、エタノールが望ましい。これらの有機溶剤は1
種または2種以上の混合物として用いることができる。
n−プロパノール、n−ブタノール、アセトン、酢酸エ
チル、エーテル、塩化メチレン、クロロホルム、ベンゼ
ン、四塩化炭素、石油エーテル等が使用され、特にメタ
ノール、エタノールが望ましい。これらの有機溶剤は1
種または2種以上の混合物として用いることができる。
この溶剤抽出は、生薬をこれらの溶剤に冷浸または温
浸して行なうことができる。冷浸の場合には15〜25℃、
温浸の場合は35〜45℃の温度範囲で行なうことができ
る。抽出時間は、抽出温度によって異なるが、一般的に
は約5日間または可溶性成分が充分に溶けるまでとす
る。
浸して行なうことができる。冷浸の場合には15〜25℃、
温浸の場合は35〜45℃の温度範囲で行なうことができ
る。抽出時間は、抽出温度によって異なるが、一般的に
は約5日間または可溶性成分が充分に溶けるまでとす
る。
生薬有効成分は、例えば、上記抽出エキスをさらに各
種溶剤を用いて振盪し、この溶剤に移行する画分を採り
出し、その溶剤を留去したものを有効画分、即ち有効成
分として用いることもできる。
種溶剤を用いて振盪し、この溶剤に移行する画分を採り
出し、その溶剤を留去したものを有効画分、即ち有効成
分として用いることもできる。
この場合に使用される溶剤は、非極性溶剤例えば、低
級脂肪族エーテル類(ジエチルエーテル、エチルメチル
エーテル等);低級ハロゲンアルカン類(クロロホル
ム、ジクロルエタン、ジブロモエタン等);ベンゼン類
(ベンゼン、トルエン、キシレン等);その他の石油系
溶剤(石油エーテル、石油ベンゼン、リグロイン等)等
が例としてあげられる。
級脂肪族エーテル類(ジエチルエーテル、エチルメチル
エーテル等);低級ハロゲンアルカン類(クロロホル
ム、ジクロルエタン、ジブロモエタン等);ベンゼン類
(ベンゼン、トルエン、キシレン等);その他の石油系
溶剤(石油エーテル、石油ベンゼン、リグロイン等)等
が例としてあげられる。
また、この有効画分を採り出した残りの水溶液を、水
及びある種の有機溶剤に水を飽和させたものを使用する
ことにより振盪抽出し、水洗し、残分である有機溶剤層
に移行する画分の溶剤を留去したものも、有効画分即ち
有効成分として用いることができる。この有効画分は上
記の有効画分とは、物理化学的性質が異なり、検出され
る成分も異なるものである。
及びある種の有機溶剤に水を飽和させたものを使用する
ことにより振盪抽出し、水洗し、残分である有機溶剤層
に移行する画分の溶剤を留去したものも、有効画分即ち
有効成分として用いることができる。この有効画分は上
記の有効画分とは、物理化学的性質が異なり、検出され
る成分も異なるものである。
投与量は、生薬の原末重量で換算して0.001mg/体重kg
/日〜100g/体重kg/日の範囲である。この量は予防剤と
して用いる場合と治療剤として用いる場合では異なり、
一般的には後者の方が投与量は多くなる。
/日〜100g/体重kg/日の範囲である。この量は予防剤と
して用いる場合と治療剤として用いる場合では異なり、
一般的には後者の方が投与量は多くなる。
投与方法は、経口投与または非経口投与することがで
き、非経口投与としては筋肉内投与、腹腔内投与、経皮
投与、経鰓投与、静脈内投与等が可能である。
き、非経口投与としては筋肉内投与、腹腔内投与、経皮
投与、経鰓投与、静脈内投与等が可能である。
以下本発明を試験例及び実施例によりさらに詳しく説
明する。
明する。
試験例 1 Vibrio anguillarumの各種生薬に対する感受性を調べ
た。
た。
各種生薬を、生薬に対し7倍量の50%エタノール水溶
液中に加え、16時間抽出してアルコール抽出物とした。
液中に加え、16時間抽出してアルコール抽出物とした。
各抽出物を直径8mmのディスクに25μずつしみ込ま
せ乾燥させた。このディスクをVibrio anguillarumの菌
株を塗った1.0%NaCl加ハートインフュージョン寒天培
知に置き28℃で18時間培養した後阻止円の直径を測定し
た。
せ乾燥させた。このディスクをVibrio anguillarumの菌
株を塗った1.0%NaCl加ハートインフュージョン寒天培
知に置き28℃で18時間培養した後阻止円の直径を測定し
た。
次にその試験結果を示せば表1のとおりである。
実施例 1 生餌にゴバイシ粉末を2.5%添加して供試飼料とし
た。この供試飼料を体重約650g/尾のハマチ5000尾にゴ
バイシ粉末として10g/体重kg/日の割合で給餌し、1ケ
月間飼育した(試験区)。
た。この供試飼料を体重約650g/尾のハマチ5000尾にゴ
バイシ粉末として10g/体重kg/日の割合で給餌し、1ケ
月間飼育した(試験区)。
また対照区として生餌のみを1ケ月間与えた。両区と
も1ケ月後の体重は100gであった。
も1ケ月後の体重は100gであった。
その結果飼育中に野外感染によりビブリオ病で死亡し
たハマチは試験区ではわずか約250尾であったが、対照
区は約1900尾であった。
たハマチは試験区ではわずか約250尾であったが、対照
区は約1900尾であった。
実施例 2〜10 実施例1においてゴバイシ粉末の代りにオウレン粉
末、オウゴン粉末、ゲンノショウコ粉末、コウボク粉
末、タンジン粉末、チモ粉末、チョウジ粉末、ウバイ粉
末及びエンメイソウ粉末を使用した以外は実施例1と同
様に行った。
末、オウゴン粉末、ゲンノショウコ粉末、コウボク粉
末、タンジン粉末、チモ粉末、チョウジ粉末、ウバイ粉
末及びエンメイソウ粉末を使用した以外は実施例1と同
様に行った。
次にその試験結果を示せば表2のとおりである。
実施例 11 ゴバイシ粉末、オウレン粉末、オウゴン粉末、ゲンノ
ショウコ粉末、コウボク粉末、タンジン粉末、チモ粉
末、チョウジ粉末、ウバイ粉末及びエンメイソウ粉末の
各々を1kgとり、これを10の水に入れ100℃で1時間抽
出した。各々の水抽出物を1000倍に希釈して薬液とし
た。1区ハマチ200尾を使用し各試験区共1日1回それ
ぞれの薬液に3分間薬浴させた。このようにして1ケ月
間飼育した結果すべての試験区で対照区(薬浴させなか
ったもの)よりVibrio anguillarumの野外感染による死
亡尾数は少なかった。
ショウコ粉末、コウボク粉末、タンジン粉末、チモ粉
末、チョウジ粉末、ウバイ粉末及びエンメイソウ粉末の
各々を1kgとり、これを10の水に入れ100℃で1時間抽
出した。各々の水抽出物を1000倍に希釈して薬液とし
た。1区ハマチ200尾を使用し各試験区共1日1回それ
ぞれの薬液に3分間薬浴させた。このようにして1ケ月
間飼育した結果すべての試験区で対照区(薬浴させなか
ったもの)よりVibrio anguillarumの野外感染による死
亡尾数は少なかった。
[発明の効果] 以上詳述したように、本発明によれば魚類のビブリオ
病の有効な予防及び治療剤並びに有効な予防及び治療方
法が提供される。
病の有効な予防及び治療剤並びに有効な予防及び治療方
法が提供される。
本発明の予防及び治療剤は、生薬またはそれから得ら
れるエキス等を主薬とするため、抗生物質等の場合の耐
性菌の発生や副作用の問題が全くなく、安心して投与す
ることができる。
れるエキス等を主薬とするため、抗生物質等の場合の耐
性菌の発生や副作用の問題が全くなく、安心して投与す
ることができる。
さらに、薬剤の残留による人体への影響の心配がない
ため、食用魚に対するビブリオ病の予防及び治療のため
の薬剤として適当である。
ため、食用魚に対するビブリオ病の予防及び治療のため
の薬剤として適当である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 35/78 A61K 35/78 V W // A23K 1/16 304 A23K 1/16 304C 1/18 102 1/18 102A
Claims (10)
- 【請求項1】オウレン、オウゴン、ゲンノショウコ、コ
ウボク、タンジン、チモ、チョウジ、ウバイ、エンメイ
ソウ及びゴバイシからなる群から選択された1種または
2種以上の生薬を含有する魚類のビブリオ病の予防及び
治療剤。 - 【請求項2】生薬が原末の形態である特許請求の範囲第
1項に記載の予防及び治療剤。 - 【請求項3】生薬が有効溶剤、水と有機溶剤との混合物
または水で抽出した生薬エキス及び/またはそれから得
られた生薬有効成分である特許請求の範囲第1項に記載
の予防及び治療剤。 - 【請求項4】生薬が、飼料中に配合されてなる特許請求
の範囲第1項に記載の予防及び治療剤。 - 【請求項5】魚類がウナギ、アユ、ニジマス、ハマチ、
ブリ、ギンザケ、カンパチである特許請求の範囲第1項
に記載の予防及び治療剤。 - 【請求項6】オウレン、オウゴン、ゲンノショウコ、コ
ウボク、タンジン、チモ、チョウジ、ウバイ、エンメイ
ソウ及びゴバイシからなる群から選択された1種または
2種以上の生薬の有効量を投与することからなる、魚類
のビブリオ病の予防及び治療方法。 - 【請求項7】生薬が原末の形態で用いられる特許請求の
範囲第6項に記載の予防及び治療方法。 - 【請求項8】生薬が有機溶剤、水と有機溶剤との混合物
または水で抽出した生薬エキス及び/またはそれから得
られた生薬有効成分である特許請求の範囲第6項に記載
の予防及び治療方法。 - 【請求項9】生薬が、飼料に混合して投与される特許請
求の範囲第6項に記載の予防及び治療方法。 - 【請求項10】魚類が、ウナギ、アユ、ニジマス、ハマ
チ、ブリ、ギンザケ、カンパチである特許請求の範囲第
6項に記載の予防及び治療方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62230960A JP2535556B2 (ja) | 1987-09-17 | 1987-09-17 | 魚類のビブリオ病の予防及び治療剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP62230960A JP2535556B2 (ja) | 1987-09-17 | 1987-09-17 | 魚類のビブリオ病の予防及び治療剤 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPS6475427A JPS6475427A (en) | 1989-03-22 |
JP2535556B2 true JP2535556B2 (ja) | 1996-09-18 |
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ID=16916015
Family Applications (1)
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JP62230960A Expired - Fee Related JP2535556B2 (ja) | 1987-09-17 | 1987-09-17 | 魚類のビブリオ病の予防及び治療剤 |
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JP (1) | JP2535556B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
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JPH02207758A (ja) * | 1989-02-09 | 1990-08-17 | Taiyo Kagaku Co Ltd | 養殖魚用飼料 |
KR20100061685A (ko) * | 2007-08-16 | 2010-06-08 | 고쿠리츠다이가쿠호진 고치다이가쿠 | 어류의 병원성 세균류의 구제제 및 그 구제 방법 |
-
1987
- 1987-09-17 JP JP62230960A patent/JP2535556B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPS6475427A (en) | 1989-03-22 |
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