JPH04128237A

JPH04128237A - コロナウィルス感染症の予防および治療剤ならびに消毒薬

Info

Publication number: JPH04128237A
Application number: JP2246307A
Authority: JP
Inventors: Kiyoshi Koga; 古閑　淑; Yoshihiro Yahara; 矢原　芳博
Original assignee: Nisshin Seifun Group Inc
Current assignee: Nisshin Seifun Group Inc
Priority date: 1990-09-18
Filing date: 1990-09-18
Publication date: 1992-04-28
Anticipated expiration: 2015-02-07
Also published as: JP3007665B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、動物のコロナウィルス感染症の予防および治
療剤に関する。詳細には特定の生薬を活性成分として含
有する動物のコロナウィルス感染症の予防および治療剤
である。

〔従来の技術〕

動物のコロナウィルス感染症はコロナウィルスの感染に
よって起こる疾病で、具体的には、豚伝染性胃腸炎（Ｔ
ＧＥ）　、牛のコロナウィルス感染症、馬のコロナウィ
ルス感染症、犬のコロナウィルス感染症などがある。い
ずれも、激しい下痢を主機とし、伝染力が強く、家畜の
場合には著しい生産性の低下を招く重大な疾病である。

かかるコロナウィルス感染症の予防および治療法として
は、従来、コロナウィルス感染症に罹患した動物および
それに接触した動物を速やかに隔離すると共に家畜の場
合、飼育者、畜舎、器物、飼料等による伝染を防止する
ために消毒等の必要な処置を行う等の方法、およびＴＧ
Ｅの場合にはワクチンの接種が主として採用されてきた
が、手間のかかるにも拘らず充分満足し得る結果が得ら
れなかった。

〔発明が解決しようとする課題〕

従ってかかるコロナウィルス感染症に対して予防および
治療効果が高く且つ手間等がかからない予防および治療
剤についての解明が求められていたのである。

〔課題を解決するための手段〕

本発明者等は上記の課題の解決のために鋭意研究の結果
、多数ある生薬のうちの特定のものが、かかるコロナウ
ィルス感染症の予防および治療に極めて有効であること
を見出して本発明を完成した。

すなわち、本発明は、丁字、荊芥、丈葉、蘇葉、大黄、
甘草、牡丹皮、巧薬、十薬、菌薩萬、金銀花、桂皮、杜
仲、枇杷集、竹茹、麻黄、大束、呉＊ｉ、人参、農薬お
よび烏梅からなる群から選ばれる生薬の１種または２種
以上を活性成分として含有することを特徴とする動物の
コロナウィルス感染症の予防および治療剤に関する。

丁字、荊芥、交葉、蘇葉、大黄、甘草、牡丹皮、与薬、
十薬、茵■蒿、金銀花、桂皮、杜仲、枇杷葉、竹茹、麻
黄、呉茶菟、人参、農薬および烏梅は、いずれも人間用
の生薬として従来から知られているものであるが、かか
る生薬が動物のコロナウィルス感染症の予防および治療
に有効であることはこれまで何ら知られておらず、した
がって本発明はかかる生薬の既知の効能からは全く予想
外の発見に基づくものである。

以下に、本発明で使用する上記の生薬について簡単に説
明する。

丁字（チョウジ）　（Ｃａｒｙｏｐｈｙｌｌｉ　Ｆｌｏ
ｓ）　：丁字の開花直前のつぼみであり、成分としてオ
イゲノール、アセチルオイゲノール等を含み、ヒトの健
胃薬、駆虫薬、香辛料、化粧品等として使用されている
。

荊芥（ケイガイ）　（Ｓｃｈｉｚｏｎｅｐｅｔａｅ　５
ｐｉｃａ）　：荊芥の花穂であり、成分としてメントン
、リモネン等を含有し、ヒトの鎮痛役、抗炎症薬等とし
て使用されている。

父葉（ガイヨウ）　（Ａｒｔｅｍｉｓｉａｅ　Ｆｏｔｉ
ｕｍ）　：又（ヨモギ）またはやま又の葉であり、成分
としてユーカリブトール、セスキテルペン等ヲ含み、ヒ
トの止血、強壮、補血薬等として使用されている。

蘇葉（ソヨウ）　（Ｐｅｒｉｌｌａｅ　Ｈｅｒｂａ）　
：紫蘇の葉であり、成分としてアントシアン色素、リモ
ネン等を含有し、ヒトの鎮静剤、鎮咳剤等として、また
抗菌剤として使用されている。

大黄（ダイオウ）　（Ｒｈｅｉ　Ｒｈｉｚｏｍａ）　：
大黄および近縁植物の根茎の外層を剥ぎそのまま又は縦
割したものであり、成分としてオキシアントラキノン誘
導体であるクリソファン酸、エモジン、イモジンモノエ
チルエーテル等を含有し、ヒトの蛙胃苦味薬、緩下系、
消炎薬等として使用されている。

甘草（カンゾウ）　（Ｇｌｙｃｙｒｒｈｉｚａｅ　Ｒａ
ｄｉｘ）　：甘草の根であり、成分としてグリシルリチ
ン等を含有し、ヒトの矯味剤、鎮咳去痰薬等として使用
されている。

牡丹皮（ボタンピ）　（ＭｏｕＬａｎ　Ｃｏｒｔｅｘ）
　：牡丹の根皮であり、成分としてペオノール、安息香
酸等を含有し、ヒトの鎮痛薬、鎮痙薬等として使用され
ている。

与薬（シャクヤク）　（Ｐａｅｏｎｉａｅ　Ｒａｄｉｘ
）　：巧薬の根であり、成分として安息香酸等を含有し
、ヒトの鎮痛薬等として使用されている。

十薬（ジュウヤク）　（Ｈｏｕｔｔｕｙｎｉａｅ　Ｈｅ
ｒｂａ）　：ドクダミの全草であり、成分としてフェル
シトリン、メチルノニルケトン、カプリン酸等を含有し
、ヒトの創傷、尿道炎に対する抗炎症薬等として使用さ
れている。

菌薩萬（インチンコウ）（Ａｒｔｅａ＋１ｓｉａｅ　Ｃ
ａｐｉｌｌａｒｉｓ５ｐｉｃａ）　　：菌隙萬はカワラヨモギの花穂であり、成分としてカビラ
リン、カビラリシン等を含有し、ヒトの消炎、解熱、利
尿系として使用されている。

金銀花（キンギン力）　（Ｌｏｎｉｃｅｒａｅ　Ｆｌｏ
ｓ）　：スイカズラのつぼみであり、成分としてルテオ
リン等を含有し、ヒトの浄血、解毒薬として使用されて
いる。

桂皮（ケイヒ）　（Ｃｉｎｎａｍｏｎｉ　Ｃｏｒｔｅｘ
）　：桂樹の°樹皮であり、成分としてケイヒアルデヒ
ド、酢酸シンナミル等を含有し、ヒトの解熱、鎮痛、健
胃、整腸薬等として使用されている。

杜仲（トチュウ）　（Ｅｕｃｏｍｍｉａｅ　Ｃｏｒｔｅ
ｘ）　：杜仲ゴムの樹皮であり、成分としてグツタペル
カ等を含有し、ヒトの強壮薬として使用されている。

枇杷菓（ビワヨウ）　（Ｅｒｉｏｂｏｔｒｙａｅ　Ｆｏ
ｌｉｕｍ）　：枇杷の葉であり、成分としてウルソーン
、アミグダリン等を含有し、ヒトの健胃薬として使用さ
れている。

竹茹（チクジョ）　（Ｐｈｙｌｌｏｓｔａｃｈｙｓｉｓ
　Ｃａｕｌｉｓ　＋ｎＴａｅｎｉａｍ）　：ハチクの稈の内層であり、成分としてアルンドイン等を
含有し、ヒトの呼吸器疾患時等に使用されている。

麻黄（マオウ）　（Ｅｐｈｅｄｒａｅ　Ｈｅｒｂａ）　
：麻黄の地上茎であり、成分としてエフェドリン等を含
有し、ヒトの鎮咳、発汗、利尿系として使用されている
。

大束（タイソウ）　（Ｚｉｚｙｐｈｉ　ＦｒｕｃＬｕｓ
）：ナツタの果実であり、成分としてオレアノリック酸
等を含有し、ヒトの強壮、利尿系等として使用されてい
る。

呉茶鈍（ゴシュユ）　（Ｅｖｏｄｉａｅ　Ｆｒｕｃｔｕ
ｓ）　：ゴシュユの果実であり、成分としてエボダイア
ミン等を含有し、ヒトの健胃薬等に使用されている。

人参にニンジン）　（にｉｎｓｅｎｇ　Ｒａｄｉｘ）　
ニオタネニンジンの根であり、成分としてジンセッサイ
ド等を含有し、ヒトの強壮薬等として使用されている。

農薬（ウヤク）ウヤクの根であり成分としてリンプラン等を含有しヒト
の健胃、鎮痛薬等として使用されている。

烏梅（ウバイ）ウメの果実を燻製したものであり、成分としてコハク酸
、クエン酸などを含有し、ヒトの清涼性収れん薬、土偶
、蛸虫駆除薬、解熱薬等として使用されている。

本発明の予防および治療剤は、豚、牛、馬、山羊、めん
羊、犬、猫、ネズミ、等の動物のコロナウィルス感染症
の予防および治療剤に使用することができ、特に豚、牛
、馬、めん羊、犬、猫等に対して使用した場合には、畜
産上、特に養豚産業上、ペット産業上大きな効果をもた
らす。

本発明の生薬をコロナウィルス感染症の予防用に使用し
た場合には、かかる生薬を投与した動物へのコロナウィ
ルスの感染が防止でき、またたとえ感染しても症状の軽
い場合が多い。また、本発明の生薬をコロナウィルスに
感染した動物の治療に使用した場合には、生存率が向上
する。

上記した本発明の生薬のうちでも丁字、蘇葉および大黄
がコロナウィルス感染症の予防および治療剤として効果
が高い。

本発明の上記生薬を動物に投与するにあたっては、生薬
原体のままで、該生薬原体の切断物、粗粉砕物または粉
粒体の形態で、生薬の活性成分を水やその他の溶媒で抽
出した抽出液の形態で、或は該抽出液を希釈または濃縮
した形態で使用できる。該濃縮形態としては、活性成分
含有抽出液に対して更に濃縮、乾燥、抽出、沈殿等の濃
縮または分離手段を施すことによって活性成分を濃縮状
態（エキス）で含有する液状、半固形状、固形状物（塊
状、粉粒状、顆粒状、錠剤などの成型製剤等）にしたも
のがあり、そのいずれもが使用できる。

そして、上記生薬中の活性成分を水やその他の溶媒で抽
出するに際しては、水、その他の溶媒または両者の混合
液中に生薬の原体、その粗粉砕物や粉末を入れ、浸漬、
煎じ等により活性成分を液体中に抽出して行うのがよい
。その際の液温および抽出処理時間は、生薬の種類、抽
出用液体の種類や量、成分の抽出し易さ、熱安定性、揮
発性の有無等の各種の要件に当然依存するが、一般には
、乾燥した生薬原体１９に対して抽出用液体的１−１０
００ｉＱを使用し、約４〜１００℃の温度で、約３０分
〜１０日行うのがよい。

抽出処理は、静置下、撹拌下、雲量下のいずれの状態で
行ってもよい。

活性成分の抽出に使用できる水以外の他の溶媒の例とし
ては、メタノール、エタノール、ブタノール、アセトン
、酢酸エチル、エーテル、塩化メチレン、クロロホルム
、ベンゼン、四塩化炭素、石油エーテル等を挙げること
ができる。

そのうちでも抽出用液体としては水、メタノール、エタ
ノールまたはそれらの混合物が好ましく、特に水が好ま
しい。

また、上記のようにして調製された活性成分含有抽出液
から活性成分を更にエキスとして濃縮回収する方法とし
ては、抽出液の溶媒を加熱下または非加熱下に部分的に
または完全に除去する方法、活性成分を沈殿剤等により
沈殿分離する方法、活性成分含有抽出液に別の溶媒を加
えてその別の溶媒中に活性成分を移行させて濃縮し必要
に応じて該別の溶媒を除去する方法等が採用できる。

生薬に含有されている活性成分の種類、活性成分の抽出
に使用した抽出溶媒の種類等に応じて、濃縮用の該別の
溶媒の種類を選択する必要があるが、通常、低級脂肪族
エーテル、低級ハロゲンアルカン類（クロロホルム、ジ
クロロエタン、ジブロモエタン等）、芳香族度化水素（
ベンゼン、トルエン、キシレン等）、その他の石油系溶
媒（石油エーテル、石油ベンゼン、リグロイン等）が使
用できる。

活性成分の抽出用および濃縮用に使用する溶媒が、動物
医薬上その含有が禁止されているものである場合には、
本発明の予防および治療剤に最終的に該溶媒が含まれな
いように充分精製することが必要である。

本発明の予防および治療剤を動物に投与するにあたって
は、経口投与および非経口投与のいずれもが採用できる
。経口投与の場合は、上記メ生楽の原体、該原体の粗粉
砕物や粉末、活性成分含有抽出液、その濃縮エキス等を
そのまま直接動物に給与するかまたは飼料や飲料水と一
緒にして給与することにより行う。また、非経口投与の
場合は、注射や塗布等による筋肉内投与、腹腔内投与、
皮下投与、経鼻投与、静脈内投与等のいずれもが採用で
きる。ＩＦ経口投与の場合には活性成分を含有する抽出
液またはその濃縮液の形で使用するのが便利である。

投与量は、生薬の種類、生薬の投与時の形態（例えば生
薬原体のままか、あるいは活性成分の抽出物か等）、動
物の種類や方今、投与形態（経口投与かまたは非経口投
与か）、発病している場合はその症状等により異なるが
、経口投与の場合は、乾燥した生薬原体またはその粉砕
物や粉末に換算して、通常１，０．００Ｊ〜Ｉ　Ｏｙ／
体重ｋｙ１日の範囲で数日〜数十日に亘って投与するの
が、また非経口投与の場合は、乾燥した生薬原体または
その粉砕物や粉末に換算して、通常０．０１１１１ｇ〜
Ｉｙ／体重ｋｇ１日の範囲で数日〜数十日に亘って投与
するのが好ましい。

更に、本発明の予防および治療剤は、動物に投与するだ
けではなく消毒薬としても使用できその場合には該生薬
の抽出液を希釈して畜舎、器物およびその他必要な箇所
に散布するとよいその際の希釈液としては、生薬原体に
換算して、０．００００１−１％Ｗ／Ｖの濃度のものを
用いるのがよい。

以下に本発明を例を挙げて具体的に説明するが、本発明
はそれらの例により限定されない。

実施例　ｌダルベツコ変法ＭＥＭ培地０．０５ｍＱに豚伝染性胃腸
炎（ＴＧＥ）ウィルス含有液０．０５ｍＲ（２Ｘ　ｌ［
ｌ’ＰＦＬＩ／ｍＱ液）（ＰＦＵニブラック形成単位）
を加え、この液をマイクロプレートに予め培養した豚腎
細胞に接種し、３７°Ｃの温度で１時間感作させ、その
後この混合液をとりのぞき１．５％ＣＭＣ加ダルベツコ
変法ＭＥＭ培地を１ｍｆｆ加え３７°Ｃで５日間培養し
た。そのときのＴＧＥウィルスのブラック数を数えた（
対照例１）。

別に乾燥した丁字末を５％Ｗ／Ｖとなるように蒸留水に
入れ、１００℃の温度で３０分間ゆっくり加熱して抽出
液を調製した。この抽出液を０．４５μｍのフィルター
で濾過滅菌し、１０倍階段希釈液をそれぞれ調製した。

このＩＯ倍階段希釈液の各々０．０！１ｉｒｎＱに上記
対照例１で使用したのと同じＴＧＥウィルス含有液を各
々０．０５ｍＱを加え、３７℃で１時間感作させ、この
液をマイクロプレートに予め培養した豚腎細胞に接種し
、３７°Ｃで１時間感作させた。さらにこの混合液をと
りのぞき１．５％ＣＭＧ加ダルベンコ変法ＭＥＭ液を１
ｒｎＱ加え３７℃で５日間培養した。そのときのＴＧＥ
ウィルスのブラック数が上記対照例１の５０％以下を示
す最大希釈倍率の希釈液を求めた（実施例１）。

丁字末の代わりに荊芥、文集、蘇葉、大黄、甘草、牡丹
皮、巧薬、十薬、菌暉萬、金銀花、桂皮、杜仲および枇
杷葉については５％Ｗ／Ｖ。

更に竹茹、麻黄と農薬、烏梅についてはいずれも各々２
．５％ｗ／ｖずつ合計５％ｗ／ｖ、また大束、呉来見、
人参Ｉこついては各々１．７％Ｗ／Ｖずつ合計５．１％
ｗ／ｖとなるよう粉末を使用して上記実施例１と同様に
してＴＧＥウィルスのブラック数が上記対照例１の５０
％以下を示す最大希釈倍率の希釈液を求めた。

上記の結果を下記の第１表に示す。

〔第表〕

金銀花桂皮杜仲枇杷葉連射竹茹・麻黄十薬　　１０１品隙嵩　　　　　１０’ 上記第１表の結果から、丁字、荊芥、文葉、蘇葉、大黄
、甘草、牡丹皮、苑薬、十薬、菌装置、金銀花、桂皮、
杜仲、枇杷葉、竹茹、麻黄、大束、呉来見、人参、農薬
および烏梅のいずれの場合も、それらの抽出液を１０倍
に希釈した場合ですらも、該生薬を含有しない対照例１
に比べて、ＴＧＥウィルスの増殖を５０％以下に抑制し
得ることがわかる。更に、この第１表の結果から、丁字
、蘇葉、大賞が一番効果があることがわかる。

実施例　２実施例１で調製した丁字の抽出液を水で１００倍に希釈
して牛舎に散布した。この結果、付近の牛舎では牛のコ
ロナウィルス感染症による下痢が発生していたにも拘ら
ず、希釈したＴ字抽出液を散布したこの牛舎からは牛の
コロナウィルス感染症の発生が見られなかった。

実施例　３蘇葉の粉末０．５ｆＥ量％と丁字の粉末０．２重量％と
を含有する飼料を種ｇ（８ケ月令）に妊娠期間中、及び
分娩後も継続して給与した。この結果、付近の養ｇｓで
はＴＧＥが発生していたにも拘らず、蘇葉と丁字粉末を
給与したこれらの種豚から生まれた子豚にはＴＯＨの発
生が見られなかった。

〔発明の効果〕

本発明では、丁字、荊芥、丈葉、蘇葉、大賞、甘草、牡
丹皮、与薬、十薬、菌′ｆｉ萬、金銀花、桂皮、杜仲、
枇杷葉、物知、麻黄、大束、呉来見、人参、農薬および
烏梅からなる群から選ばれる生薬の１種または２種以上
を活性成分として含有することを特徴とする動物のコロ
ナラ・イルス感染症の予防および治療剤とすることによ
って、手間等がかからず、しかもワクチンを投与した場
合に生じる強毒性ウィルスの形成や動物体内でのワクチ
ンの残留等の問題を生ずることなくコロナウィルス感染
症の予ｔＰｉおよび治療を極めて効果的に行うことがで
きる。

Claims

【特許請求の範囲】

　丁字、荊芥、艾葉、蘇葉、大黄、甘草、牡丹皮、芍薬
、十薬、茵■蒿、金銀花、桂皮、杜仲、枇杷葉、竹茹、
麻黄、大棗、呉茱■、人参、烏薬および烏梅からなる群
から選ばれる生薬の１種または２種以上を活性成分とし
て含有することを特徴とする動物のコロナウィルス感染
症の予防および治療剤。