JP2013216606A - ヨモギ抽出組成物 - Google Patents

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【課題】植物成分由来の安全な脱共役蛋白質(UCP)誘発促進剤を提供すると共に、同作用を備えた医薬、サプリメントおよび化粧料を提供する。
【解決手段】
キク科ヨモギ属植物を抽出して得られた脱共役蛋白質(UCP)誘発促進効果を有するヨモギ抽出組成物である。3〜7月に採取したヨモギ(Artemisia princeps Pampan)を用いるのがよい。抽出は水蒸気蒸留又はヘキサン、酢酸エチル、ジエチルエーテルなど有機溶媒を用いる。
【選択図】図1

Description

本発明はキク科ヨモギ属植物を抽出して得られた抽出組成物に関する。この抽出組成物を含む医薬、食品、化粧品、飼料は優れた脱共役蛋白質(UCP)誘発促進作用を有し、インスリン抵抗性改善剤などとして治療に、あるいは肥満防止、育毛・発毛などに優れた効果を示す。
ヨモギは日本各地に自生するキク科の多年草であり香気が強く、抗炎症効果、痒みの軽減に有効で薬用として古くより用いられている。ヨモギの葉は上面が緑色、下面が白色で繊毛が密生する。3月末くらいに柔らかな葉を出し、4月くらいには数十センチになる。8〜9月に茎頂で分枝し、9〜10月に複総状花序をなし、管状花からなる多数の極小で淡褐色の頭花をつける。そして、冬には枯れて硬くなる。日本ではヨモギ、またはオオバヨモギの葉を薬用として用いる。漢方における処方用名は艾葉(ガイヨウ)とされ、葉を5〜7月に採取し日干しにして用いる。中国での薬用起源としてはヨモギ属植物の若い全草または葉である。若い全草とは5〜6月頃の茎と葉を指す。広く流通している艾葉も5〜6月の葉の乾燥品である。漢方ではこの艾葉を用いて専ら止血薬(キュウ帰膠艾湯)として内服させている。また、外用の民間薬としては、生の葉の汁を切り傷の止血や虫さされに塗布した例が知られている。
本発明者はこれまでに、前記艾葉(ガイヨウ:ヨモギ葉)、その他の生薬成分の薬理効果について研究を行い、ヨモギを溶媒抽出した成分を用いた生薬軟膏(特開平10-236944号、特開2009-91279)を提案し皮膚炎、特にアトピー性皮膚炎に優れた効果のあることを明らかにしてきた。
特開2009-91279号公報
本発明者は前記ヨモギの薬理効果、生理効果に関しさらに研究を重ねた。その結果、ヨモギの特定抽出組成物に、これまで知られていなかった脱共役蛋白質(UCP)誘発促進作用が存在することを知り、これを医薬、化粧品、食品等に用いることにより、インスリン抵抗性改善剤などとして治療に、あるいは肥満防止、育毛・発毛などに優れた効果が得られることを確認して本発明を完成するに至った。
本発明の抽出物は、所定時期のヨモギを原料とし、これを溶媒抽出することにより前記脱共役蛋白質(UCP)誘発促進作用が顕著に認められる。
本発明は、キク科ヨモギ属植物を抽出して得られた脱共役蛋白質(UCP)誘発促進効果を有するヨモギ抽出組成物を提供するものである。
前記キク科ヨモギ属植物は、3〜7月に採取したヨモギ(Artemisia princeps Pampan)を用いるのがよい。抽出操作は水蒸気蒸留又は、ヘキサン、酢酸エチル及びジエチルエーテルから選ばれた1種以上の有機溶媒による抽出がよい。
本発明の抽出組成物は、ガスクロマトグラフィー法において、ピラジン類及び/又はピリミジン類のピークの相対強度がユーカリプトールの相対強度よりも大きい点に特徴を有する。
本発明はさらに、前記のヨモギ抽出組成物を含有してなる予防・治療用医薬、食品、飼料又は化粧品を提供するものである。このような医薬としては、インスリン抵抗性改善剤、人又は動物用の肥満改善および肥満予防剤、動脈硬化改善剤、冷え症や肩こり改善剤、痩身用薬剤、食欲抑制作用剤、育毛・発毛剤、皮膚外用剤などの予防・治療用医薬が挙げられる。
本発明のキク科ヨモギ属植物の抽出組成物は、植物成分由来の安全な脱共役蛋白質(UCP)誘発促進剤であって、予防・治療用医薬、サプリメント、飼料、化粧品に有用な成分である。
本発明抽出組成物のガスクロマトグラフ質量分析のチャートである。 溶媒の異なるヨモギ抽出組成物のHPLCチャートである。 製造例1の抽出組成物のガスクロマトグラフ質量分析チャートである。
発明の詳細な記述
本発明のヨモギ抽出組成物は、キク科ヨモギ属植物を抽出して得られた抽出組成物であり脱共役蛋白質(UCP)誘発促進効果を有する。抽出原料であるキク科ヨモギ属植物としては、ヨモギ(Artemisia princeps Pampan)をはじめとし、ヤマヨモギ(A. montana
Pampanini),オトコヨモギ(Artemisia japonica Thunb.),シロヨモギ(Artemisia
stelleriana Bess.),イヌヨモギ(Artemisia keiskeana Miq.),ヒメヨモギ(Artemisia
lavandulaefolia DC.), タカネヨモギ(Artemisia sinanensis Yabe),カワラニンジン(Artemisia apiacea Hance), クソニンジン(Artemisia annua L.), ハマヨモギ
(Artemisia fukudo Makino), モウコヨモギ(Artemisia Mongolia Fischer),カワラヨモギ(Artemisia capillaris Thunb.)などが挙げられ、特にヨモギ(Artemisia
princeps Pampan)が好ましい。
上記の原料植物は3〜7月に採取したものがより好ましく、さらには3〜4月に採取したヨモギ(Artemisia princeps Pampan)がより好ましい。ここで用いられる3〜7月に採取の原料ヨモギは、8〜9月に茎頂で分枝する前のヨモギであって、3月末くらいに柔らかな葉を出し、4月くらいには数十センチになったものである。この時期に採取されたヨモギの葉、茎部分を抽出原料として用いる。
(抽出溶媒)
原料の抽出には水蒸気蒸留又は非極性の有機溶媒を用いる。抽出に用いる非極性有機溶媒の代表的なものとしては、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、石油エーテルなどの石油系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶媒、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル系溶媒、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素系溶媒、塩化メチレンなどのハロゲン化炭化水素等が挙げられる。これらのうち、エーテル系溶媒が好ましく、特にジエチルエーテルが好ましい。
(抽出操作)
抽出を行うにあたって、原料は常法により適宜の大きさに粉砕してよい。この被抽出原料を、原料に対し3〜30倍量(重量)、好ましくは5〜10倍量の溶媒をと共に密閉容器に入れ放置(浸煎)する。抽出(浸煎)にあたっては60℃以下の若干の加熱を行ってもよいが、常温、非加熱で行うのが好ましい。浸漬時間は6時間以上、好ましくは12〜2日間、一般的には1昼夜程度である。長時間の浸漬により酸化物を生じるので色相の変化に注意を要する。濾紙又は濾布にて浮遊物を除去し、浸漬液をとりエバポレーターを用いて湯浴にて溶媒を留去する。溶媒の留去にあたっては加熱をできるだけ避けて抽出成分が揮散しないようできるだけ加熱せずに溶媒の留出がなくなるまで行う。また、原料を多量に用い、繰り返し新たな溶媒に替え複数回の抽出操作を行ってもよい。得られた抽出液は、植物油など適宜の油に溶解して浮遊物を除去したり、あるいは、濾過等の方法により固形物を除去する。
なお、抽出操作を行うにあたって、先に被抽出原料を精製水に浸漬、あるいはエチルアルコールを用いるなど従来法により抽出を行い得られた抽出液に対して、水蒸気蒸留又は非極性の有機溶媒を用いて上記抽出を行っても本発明の抽出組成物を得ることができる。
前記特定時期のヨモギを抽出原料とし、従来のヨモギに対する抽出とは異なる抽出法により得られた抽出組成物は、これまでのヨモギ由来の薬用組成物には見られない顕著な脱共役蛋白質(UCP)誘発促進効果が認められ、優れた予防・治療効果、肥満防止作用を表す。そして、このようにして得られた抽出組成物のガスクロマトグラムには特徴的なピークが見られる。
このような溶媒抽出により得られた本発明の抽出組成物についてガスクロマトグラフ質量分析を行った結果を示すチャートが図1(a,b)である。これから明らかなように、本発明の抽出組成物には、ピラジン類(メチルピラジン、3-エチル-2,5-ジメチルピラジン)、ピリミジン類(メチルピリミジン、2,4-ジメチルピリミジン、2-エチル-3-メチル-ピロミジンなど)が多数含まれている。これに対して、従来のヨモギからの抽出組成物には、このようなピラジン及びピリミジン誘導体の顕著なピークは認められない。
本発明におけるヨモギ抽出組成物は、ガスクロマトグラフィー法において、ピラジン類及び/又はピリミジン類のピークの相対強度がユーカリプトールの相対強度の1倍以上、好ましく3倍以上であり、より好ましくは5〜30倍である。
図2(a,b,c)は、各々抽出溶媒を異にするヨモギ抽出組成物のHPLCチャートであり、(a)はエーテル抽出物、(b)はエタノール抽出物、(c)は精製水抽出物である。これより明らかなように、本発明の抽出組成物(図2a;エーテル抽出)は、エタノール抽出(図2b)、精製水による抽出(図2c)とは波形ピークの大きな違いが認められ、同じヨモギを原料としても抽出溶媒により抽出成分組成は大きく異なる。下記に抽出条件を示す。
抽出条件:ヨモギ(6月採取)の葉1gを秤量しエーテル100ml(a)、エタノール100ml(b)に各々混合して時々撹拌しながら6時間放置した。同ヨモギの葉3gを精製水300ml(c)に混合し、蓋つきの容器に入れて30分間、加熱した。試料(a),(b),(c)で得られた各抽出液を濾過し、フラスコに入れ、水浴で加温しながら減圧、乾固した。(a),(b)をアセトニトリル5ml、(c)には精製水5mlを添加した。これらの試料(a),(b),(c)を用いてHPLCにより検討した。
HPLC:NANOSPACE SI-1
カラム: CAPCELL PAK C18(type UG 120Å 5μm, 1.5mmφ×250mm)
カラム温度:40℃,注入量:40μm
測定波長:215nm
本発明は、前記脱共役蛋白質(UCP)誘発促進効果を示すヨモギ抽出組成物を含有する予防・治療用医薬、食品、飼料又は化粧品を提供するものでもある。ここで医薬には動物薬を含む。
これら医薬、食品、資料、化粧品には、従来、必要に応じて植物エキスが配合されていたと同様の手段で適宜の方法により本発明の抽出組成物を配合して常法により医薬、食品、資料、化粧品を製造することができる。
また、本発明のヨモギ抽出組成物と共に、他の植物エキスが配合されてもよく、かかる植物エキスとしては、オウレン、クジン、クコヨウ、クコシ、ジコッピ、オウバク、オウゴン、ビャクシ、カンゾウ、ダイオウ、サンシシ、キキョウ、ハッカ、ショウキョウ、サンショウ、マオウ、ケイガイ、レンギョウ、シャクヤク、ボウフウ、ジュツ、ブシ、シコン、センキュウ、ソヨウ、トウキ、カッコン、ゴボウシ、キクカ、トウガラシ、ヨクイニン、ケイヒ、ゴマなどが挙げられる。
(脱共役蛋白質(UCP)誘発促進)
肥満症やメタボリックシンドロームは、過剰な脂肪蓄積が原因であり、これは体内におけるエネルギー過剰蓄積状態である。20世紀末、脂肪細胞には、エネルギーを蓄積し(中性脂肪を貯蔵する)白色脂肪細胞と、エネルギーを消費する(中性脂肪が分解されてできる脂肪酸を利用する)褐色脂肪細胞があることが明らかになった。褐色脂肪細胞は、白色脂肪細胞に蓄積された中性脂肪が分解されてできた遊離脂肪酸を取り込み、ミトコンドリア内膜に存在するUCPを活性化させて熱を産生し体温としてエネルギーを放出する役割を有する。
近年、多くの日本人は、動物性タンパク質や脂質が多い食生活(エネルギー過剰摂取)と、利便性の良いエネルギー消費の少ない生活様式から、体内に過剰な脂肪を蓄積し肥満症に罹患するようになった。肥満症や脂肪過剰蓄積の放置は、腰痛、変形性膝関節症、肝疾患だけでなく、高血圧、糖尿病、動脈硬化の要因であり、生活習慣病の危険因子である。長期的視野において、この危険因子を管理し制御することは、個人的な健康維持にとどまらず、健康保険費の低減やメタボリックシンドロームを防止し特定健診にかかる公的負担を軽減することが可能となる。
また、過剰な脂肪蓄積により誘発される疾患が、中性脂肪を多く含む脂肪細胞が放出するホルモンやサイトカインの過剰分泌によることが解明されていることから、蓄積された脂肪組織が、皮膚や毛髪にも関連した生理機能に寄与する可能性について本発明者は探索した。生活習慣や加齢が関連して起こる過剰な脂肪蓄積が、老若男女を問わず、疾病の原因や美容上の問題として重く捉えられる近年、かかる観点からの体内脂肪蓄積の制御、すなわち安全で有効なエネルギー収支調整が世界的に希求されている。
本発明は、この世界的に問題視されている現代人のエネルギー収支不均衡や、代謝不全がもたらす症状や徴候に対する解決策として、脱共役蛋白質(UCP)誘発促進剤、及びそれを含有する医薬および化粧品、食品等を提供する。
なお、UCPとは、熱産生機構における、生体エネルギー消費の自律的調節に関する分子の一つである。
特に褐色脂肪細胞に存在するUCP1は、熱産生(ATPをつくらず、体温上昇してエネルギーを消費する)の働きを担う。従って、生体においてUCP1が誘発され、この働きが活発になると、一連に白色脂肪分解が促進された結果、脂肪蓄積の軽減による肥満が解消される。そして、脂肪細胞から分泌される生理活性物質に関連して、惹起される諸症状は改善される。
UCP1を介した熱産生による体温上昇による血流促進などの2次的効果が見られる。
UCPのアイソフォームにはUCP2、UCP3がある。UCP2は主に白色脂肪細胞や肝臓、骨格筋などに存在する。UCP3は主に骨格筋に存在することが確認されている。UCP2やUCP3の過剰発現も、UCP1と同様に熱産生の役割をするが、肝臓におけるUCP2の発現は、インスリン分泌抑制に関連するなど、発現部位によって褐色脂肪細胞のUCP1ほど、熱産生への関与については明確になっていない。
[製造例1] 抽出組成物
ヨモギの葉及び茎(京都府南部にて3〜7月に採取)50gを秤量し、茎が手で折れるまで乾燥を行い粉砕機により粉砕した。この原料をジエチルエーテル1Lと共に密閉ガラス容器に入れ、室温にて24時間放置した。ついで液相を濾過してとり出し、エバポレーター(湯浴60℃)にて溶媒を留去しヨモギ抽出物を得た。これを質量分析法により分析した(図3)。得られた抽出物を植物油(オリーブ油)に溶解し浮遊物を除去して以下の試験例に供した。
[試験例1] 摂食によるUCP誘発促進効果
高インスリン血症を伴う軽度肥満、軽度糖尿病になりやすく神経内分泌機構は正常であり、遺伝子異常によりヒト肥満に類似した症状を示す動物モデル、KK-Ayマウスを選択した。KK-Ayマウス(雌性8週齢)を2群に分け、1群(10匹)をコントロール(通常飼料)とし、2群(10匹)には製造例1にて得られたヨモギ抽出物を混合した飼料を調製して、これらを2週間投与した(1mg/kg/日投与)。投与終了後、白色脂肪および褐色脂肪、筋肉(腓腹筋)を採取し、氷冷したサンプルチューブに試料をおよそ60〜100mg取り出し、グアニジン−チオシアネート法に準じてtotal RNAを抽出して精製した。得られたtotal RNAの濃度決定には260 nmの吸光度を測定し、1.O D260nm =40μg/mlとして算出した。1st
strand cDNAの合成には、オリゴ(dT)プライマーとM-MLV逆転写酵素を用いた。そしてリアルタイムPCRにより得られた産物の増幅を、一定の増加を示すサイクル数の範囲の値を用いて定量した。βアクチン(内部標準遺伝子)の発現量に対するUCP遺伝子の割合を算出し、定量化した。結果はUCP1、UCP2、UCP3 mRNAの定量値である。数字は、UCP/βアクチン(平均値±標準誤差)を示す。
表1 UCPの発現量
本発明のヨモギ抽出物を配合した飼料を与えた試験群は、従来の餌に何も混合していないコントロール群と比較すると、褐色脂肪細胞におけるUCP1発現を誘発した。本発明のヨモギ抽出物を配合した飼料は、白色脂肪細胞や筋肉においては、UCP2、UCP3の発現も促進させることを示唆する結果であった。
[試験例2] 皮膚塗布によるUCP1発現効果
KK-Ayマウス(雌性8週齢)10匹の背部を除毛した。1群(5匹)には製造例1のヨモギ抽出物(10mg/kg/日投与)をオリブオイルとミツロウに混ぜて調製した軟膏(100μl)を用い、2群(5匹)をコントロールとして、オリブオイルとミツロウ(重量比1:8)だけを混合した軟膏を用いてそれぞれ20日間塗布した。皮下脂肪組織と、褐色脂肪組織から
total RNAを抽出して精製して、試験例1と同様の方法でUCP1の発現量を測定した。
表2−1
また、20日目、背部塗布3時間後に一定静止状態で、赤外線カメラによりマウス背部の皮膚表面温度を調べた。 塗布した背部をピンポイントで16ヶ所設定し、体表面温度を測定して、両群を比較した。皮膚表面温度の測定値の平均は、コントロール群(5匹)に比べて、ヨモギ抽出物群(5匹)で上昇した。
表2−2
マウスの背部(肩甲骨間)における皮下には、褐色脂肪組織が集中している。この部分における皮膚表面温度を測定した結果、ヨモギ抽出物では背部表面温度が上昇した。
UCP1誘発が惹起した熱産生(エネルギー消費)であると考えられた。
[試験例3] ランゲルハンス島肥大抑制効果
試験例1において、同肥満モデルマウスのコントロール群とヨモギ抽出物混合飼料(1 mg/kg /日投与)を14日間投与した群における臓器の状態を比較した。
膵臓組織をHE染色後、ランゲルハンス島を光学顕微鏡で観察し、ランゲルハンス島の面積を測定した。コントロール群ではランゲルハンス島の肥大が認められたが、ヨモギ抽出物混合飼料投与群では、肥大が改善されていた。他の臓器について、毒性と認められる変化はなかった。
表3
[試験例4] 糖代謝および脂質代謝改善効果、インスリン抵抗性改善効果
試験例1において、各群のマウス血清から得た生化学データを調べた。
中性脂肪値、血糖値、インスリン値は、ヨモギ投与により、低下することが判明した。遊離脂肪酸はコントロール群より高い値を示した。
表4−1
血清中の遊離脂肪酸量は、脂肪組織での中性脂肪の分解による遊離脂肪酸の放出と、肝臓での遊離脂肪酸の取り込みによって、調節されている。ヨモギ抽出物投与により、脂肪組織で中性脂肪がホルモン感受性リパーゼ(HSL)で加水分解された結果、遊離脂肪酸が生成されて増加したと考えられ、UCP活性が関与していると類推された。
インスリン抵抗性の指標であるHOMA-IR値(homeostasis model assessment of
insulin resistance:HOMA-IR = 空腹時血糖値(mg/dl)×空腹時インスリン(ng/dl)×26 ÷ 405)を求めた。HOMA-IR値とは、インスリン抵抗性の指標であり、肝糖放出に対する内因性インスリンによる肝臓のインスリン感受性を反映している。正常値は設定されていないが、HOMA-IR値が高いほどインスリン抵抗性が大きい。表4-1の数値からHOMA-IR値を算出した。ヨモギ投与によりHOMA-IR値は減少しており、インスリン抵抗性を抑制すると考えられた。
表4−2

ランゲルハンス島の肥大は、インスリン感受性が低下しており、インスリン分泌が低下していることによるものと考えられる。HOMA-IR値を含めて判断すると、ヨモギ抽出物は糖代謝の改善に寄与する。
[試験例5] 摂食抑制および体重増加抑制効果
試験例1において、各群の摂餌量(g/日)と体重を測定した。ヨモギ抽出物を与えた群の14日目の摂餌量は、コントロール群よりも少なく、体重の増加は抑制された。
表5

ヨモギ抽出物によるUCP1誘発は、白色脂肪分解を促進し、肥満症やインスリン抵抗性を改善すると考えられる。
[試験例6] 育毛効果
マウス(CH3系雄性8週齢)の背部を脊柱に沿って3cm、垂直に3cm 除毛した。製造例1にて得られたヨモギ抽出物1mgを1mlのオリブ油に溶解し、1日1回100μlを1週間のうち6日間塗布した。3週間の投与サイクルの後に、再生した毛が認められた面積を測定し、面積率を求めた。コントロール群(7匹)はオリブ油だけを塗布し、ヨモギ塗布群(7匹)と比較した。
その結果、毛長は平均5.0mmで再生し、毛髪面積率は、コントロール群よりもヨモギ試料塗布群大きくなった。表皮組織を染色して、毛周期の状態を観察したところ、コントロール群は退行から休止期の状態で、ヨモギ試料群は成長期であることが判明した。
表6
[試験例7] 被験者頭髪毛に対する効果
ヨモギ抽出物100mgを、温めた400 mlのオリブ油に溶解し、撹拌した。オリブ油と同温にした50%エタノールを加えて1000 mlにし、ヨモギ抽出物を含有した製剤を調製した。これを被験者は2日〜3日に1度、頭部に塗布し、頭皮を揉むようにしてマッサージをし、タオルで覆って2時間放置した後に洗髪をした。 80代男性は、入浴後、頭皮に塗布しマッサージをした。24週後、使用による感覚的変化と視覚的変化について、被験者本人と第3者(2名)により評価した。以下に被験者の主訴を示す。
30代男性:抜け毛と前頭部生え際が薄くなっていて気になる。
30代女性:柔らかく艶のない髪で、抜け毛やかゆみが強い。
50代男:頭頂部の薄毛。髪に腰がなくなってきた。
50代女:抜け毛が30代後半から多く、部分的薄毛と細い髪質。
60代男女:部分的薄毛と生え際や分け目の脱毛
80代男:前頭部と頭頂部に毛髪なし。30代から脱毛が目立った。
80代女:後頭部、髪の分け目に脱毛が目立つ。生え際がかなり薄い。
表7
−:初めからない △:使用前と変わらず
〇:使用前よりもやや改善した ◎:使用前よりも改善した
以下に使用後の被験者の回答を示す。
30代男性:抜け毛が改善された。髪の腰が強くなりボリューム感が出た。
30代女性:頭皮の痒みが改善した。髪が黒くなり艶がでた。
50代男性:М字型の生え際に育毛効果があった。毛が黒くなり隙間が埋まった。
50代女性: つむじ部分の薄毛が改善し、生え際の毛髪面積が増えた。
60代男性:分け目の毛髪密度が高くなった。
60代女性:白髪が目立っておりつむじ部分が薄毛になっていたが黒い髪が多くなった。
80代男性:頭頂部に白いかまたは黒く硬い髪が認められ育毛効果があり、伸びてきた。
80代女性:特に生え際の脱毛が改善され、黒い髪が生えてきた。髪に腰がでた。
(製造例2)
本発明のヨモギ抽出組成物(製造例1)を配合した各種の養毛化粧料、育毛化粧料、細胞賦活クリーム、ボティーローション、サプリメント錠剤、チューインガム、菓子、ペットフードを調製した。下記に示す。
製造例2−1
a) 1〜6を混合し、およそ80℃で加熱溶解する。b)7〜10も80℃加熱し撹拌混和する。
c) a)の成分にb)を混和しミキサーにて乳化する。d)c)を40℃まで冷却した後、11と12を均一混和した液を加えて混合した。
製造例2−2
a)3,4,5は、エーテル抽出により得られた成分系を示す。これらを6と適量で混和した後順次混合し、均一撹拌、混和した。
製造例2−3
a) 1〜5を70℃で混和し、40℃まで冷却する。b)適量の無水エタノールで7を溶かした。溶液を加えて混和、順次添加し均一に混和した。
製造例2−4
皮下における微小血流循環を活発にさせ、皮膚代謝を促進させる。
製造例2−5
脂肪分解を促進させ、代謝活性する。
製造例2−6
製造例2−7
製造例2−(6,7) 過剰な食欲を抑え、肥満を抑制する。
製造例2−8
過剰な食欲を抑え、肥満を抑制する。
本発明のキク科ヨモギ属植物の抽出組成物は、植物成分由来の安全な脱共役蛋白質(UCP)誘発促進剤であって、当該抽出組成物を有効成分とする予防・治療用医薬、食品、サプリメント、飼料、化粧品を提供する。

Claims (6)

  1. キク科ヨモギ属植物を抽出して得られた脱共役蛋白質(UCP)誘発促進効果を有するヨモギ抽出組成物。
  2. キク科ヨモギ属植物が3〜7月に採取したヨモギ(Artemisia princeps Pampan)である請求項1のヨモギ抽出組成物。
  3. 抽出が水蒸気蒸留又はエーテル系溶媒、石油系溶媒、芳香族系溶媒、エステル系溶媒、脂肪族炭化水素系溶媒およびハロゲン化炭化水素から選ばれた1種以上の有機溶媒による抽出である請求項1のヨモギ抽出組成物。
  4. ガスクロマトグラフィー法において、ピラジン類及び/又はピリミジン類のピークの相対強度がユーカリプトールの相対強度よりも大きい請求項1のヨモギ抽出組成物。
  5. 請求項1のヨモギ抽出組成物を含有してなる予防・治療用医薬、食品、飼料又は化粧品。
  6. 医薬がインスリン抵抗性改善剤、人又は動物用の肥満改善および肥満予防剤、動脈硬化改善剤、冷え症や肩こり改善剤、痩身用薬剤、食欲抑制作用剤、育毛・発毛剤、皮膚外用剤である請求項5の予防・治療用医薬。
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