JP2535553B2 - 魚類の細菌性類結節症の予防及び治療剤 - Google Patents
魚類の細菌性類結節症の予防及び治療剤Info
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- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A40/00—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
- Y02A40/80—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
- Y02A40/81—Aquaculture, e.g. of fish
- Y02A40/818—Alternative feeds for fish, e.g. in aquacultures
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- Feed For Specific Animals (AREA)
- Fodder In General (AREA)
- Medicines Containing Plant Substances (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、魚類の細菌性類結節症の予防及び治療剤並
びに予防及び治療方法に関する。
びに予防及び治療方法に関する。
さらに詳しくは、本発明はイナダ、ハマチ、ブリ、イ
シダイ、クロダイ等のPasteurella piscicidaによる類
結節症の予防及び治療剤並びに予防及び治療方法に関す
る。
シダイ、クロダイ等のPasteurella piscicidaによる類
結節症の予防及び治療剤並びに予防及び治療方法に関す
る。
［従来の技術］ 類結節症は、養殖ハマチ等の細菌性伝染病の１つで、
発生頻度、死亡率ともに高く、現在、養殖ハマチ等の数
ある疾病の中でその防除対策の確立が急がれる最も重要
な疾病の１つである。病原菌はPasteurella piscicida
である。
発生頻度、死亡率ともに高く、現在、養殖ハマチ等の数
ある疾病の中でその防除対策の確立が急がれる最も重要
な疾病の１つである。病原菌はPasteurella piscicida
である。
本症の特徴は、外観的には殆んど異常を示さず、内臓
特に脾臓と腎臓に細菌の大集落及びそれを囲む結節性様
構造物である白点がみられることにある。従って発見が
遅れ、ある日突然、生簀の底に大量の魚が死亡している
ことが多い。
特に脾臓と腎臓に細菌の大集落及びそれを囲む結節性様
構造物である白点がみられることにある。従って発見が
遅れ、ある日突然、生簀の底に大量の魚が死亡している
ことが多い。
このような重大な伝染病であるにもかかわらず、有効
な対策は殆んどなく、なすべき唯一のことは、重症魚を
すみやかに除去して伝染病の増大を防止することである
が、上記のように疾病魚の発見が困難であること等の理
由により、現実には予防できないことが多い。
な対策は殆んどなく、なすべき唯一のことは、重症魚を
すみやかに除去して伝染病の増大を防止することである
が、上記のように疾病魚の発見が困難であること等の理
由により、現実には予防できないことが多い。
また、これまでに本症を予防及び治療するために、例
えば抗生物質やその他の抗菌剤を飼料と共に投与する方
法も行なわれている。しかし、近年特に耐性菌の出現や
魚への抗生物質等の残留性の問題などがあって、抗生物
質などの投与を養殖魚に対して行なうことは適当ではな
いという気運が高まりつつある。従って、抗生物質など
を用いない本症の予防及び治療方法と予防及び治療剤の
開発が望まれている。
えば抗生物質やその他の抗菌剤を飼料と共に投与する方
法も行なわれている。しかし、近年特に耐性菌の出現や
魚への抗生物質等の残留性の問題などがあって、抗生物
質などの投与を養殖魚に対して行なうことは適当ではな
いという気運が高まりつつある。従って、抗生物質など
を用いない本症の予防及び治療方法と予防及び治療剤の
開発が望まれている。
［問題点を解決するための手段］ 本発明者らは、上記の問題点を解決すべき研究した結
果、ある種の生薬に本疾病を抑制する効果がある事を見
出し、本発明を完成させた。
果、ある種の生薬に本疾病を抑制する効果がある事を見
出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明の目的は、魚類、殊に具体的にはハマ
チ、ブリ、カンパチ、カワハギ、イシダイ、クロダイ、
ストライプトバス等の細菌性類結節症の予防及び治療剤
並びに同症の予防及び治療方法を提供することにある。
チ、ブリ、カンパチ、カワハギ、イシダイ、クロダイ、
ストライプトバス等の細菌性類結節症の予防及び治療剤
並びに同症の予防及び治療方法を提供することにある。
本発明は、オウレン、オウバク、ゲンノショウコ、ヨ
ウバイヒ、チユ、ゴバイシ及びチョウジからなる群から
選択された１種または２種以上の生薬を含有する魚類の
細菌性類結節症の予防及び治療剤を提供するものであ
る。
ウバイヒ、チユ、ゴバイシ及びチョウジからなる群から
選択された１種または２種以上の生薬を含有する魚類の
細菌性類結節症の予防及び治療剤を提供するものであ
る。
本発明はまた原末の形態の生薬、有効溶剤、有機溶剤
と水との混合物または水で抽出して得られる生薬エキ
ス、または生薬有効生物を含有する上記の魚類の細菌性
類結節症の予防及び治療剤を提供するものである。
と水との混合物または水で抽出して得られる生薬エキ
ス、または生薬有効生物を含有する上記の魚類の細菌性
類結節症の予防及び治療剤を提供するものである。
本発明はまた生薬を飼料中に配合してなる魚類の細菌
性類結節症の予防及び治療剤を提供するものである。
性類結節症の予防及び治療剤を提供するものである。
更に本発明は、オウレン、オウバク、ゲンノショウ
コ、ヨウバイヒ、チユ、ゴバイシ及びチョウジからなる
群から選択された１種または２種以上の生薬を有効量を
投与することからなる、魚類の細菌性類結節症の予防及
び治療方法を提供するものである。
コ、ヨウバイヒ、チユ、ゴバイシ及びチョウジからなる
群から選択された１種または２種以上の生薬を有効量を
投与することからなる、魚類の細菌性類結節症の予防及
び治療方法を提供するものである。
本発明はまた、原末の形態の生薬、有機溶剤、有機溶
剤と水との混合物または水で抽出して得られる生薬エキ
ス、または生薬有効成分の形態で投与することからなる
魚類の細菌性類結節症の予防及び治療方法を提供するも
のである。
剤と水との混合物または水で抽出して得られる生薬エキ
ス、または生薬有効成分の形態で投与することからなる
魚類の細菌性類結節症の予防及び治療方法を提供するも
のである。
本発明はまた生薬を飼料中に配合して投与することか
らなる魚類の細菌性類結節症の予防及び治療方法を提供
するものである。
らなる魚類の細菌性類結節症の予防及び治療方法を提供
するものである。
本発明の予防及び治療剤は、Pasteurella piscicida
による魚類の細菌性類結節症に対して有効である。
による魚類の細菌性類結節症に対して有効である。
この細菌性類結節症は、魚類、特にイナダ、ハマチ、
ブリ、カンパチ、カワハギ、イシダイ、クロダイ、スロ
ライプドバス等に見られる疾病である。本発明の予防及
び治療剤は、これらの魚類の本疾病に対しても有効であ
る。
ブリ、カンパチ、カワハギ、イシダイ、クロダイ、スロ
ライプドバス等に見られる疾病である。本発明の予防及
び治療剤は、これらの魚類の本疾病に対しても有効であ
る。
本発明の予防及び治療剤に含まれる生薬は、オウレ
ン、オウバク、ゲンノショウコ、ヨウバイヒ、チユ、ゴ
バイシ及びチョウジからなる群から選ばれる１種または
２種以上のものである。
ン、オウバク、ゲンノショウコ、ヨウバイヒ、チユ、ゴ
バイシ及びチョウジからなる群から選ばれる１種または
２種以上のものである。
オウレン（黄連）は、オウレン（Coptis japonica Ma
kino）の根茎から細根を焼去ったものである。
kino）の根茎から細根を焼去ったものである。
成分は、ベルベリン、パルマチン等であり、ヒトの健
胃苦味、整腸薬として用いられる。
胃苦味、整腸薬として用いられる。
オウバク（黄柏）は、キハダ（Phellodendron amuren
se Ruprecht）またはその他の同属他種植物の樹皮のコ
ルク質を除いたものである。成分は、ベルベリン、パル
マチン等であり、ヒトの健胃、整腸、収れん及び消炎薬
として用いられている。
se Ruprecht）またはその他の同属他種植物の樹皮のコ
ルク質を除いたものである。成分は、ベルベリン、パル
マチン等であり、ヒトの健胃、整腸、収れん及び消炎薬
として用いられている。
ゲンノショウコは、ゲンノショウコ（Geranium nepal
ense Sweet）の夏期の茎葉である。成分は、タンニン、
没食子酸、コハク酸等であり、ヒトの収れん薬として下
痢、腹痛に用いられる。
ense Sweet）の夏期の茎葉である。成分は、タンニン、
没食子酸、コハク酸等であり、ヒトの収れん薬として下
痢、腹痛に用いられる。
ヨウバイヒ（楊梅皮）は、ヤマモモ（Myrica rubra S
iebold et Zuccarini）の樹皮である。成分はタンニ
ン、ミリセチン及びミリシトリン等である。ヒトの収れ
ん薬として下痢に用い、また打撲症に効果がある。
iebold et Zuccarini）の樹皮である。成分はタンニ
ン、ミリセチン及びミリシトリン等である。ヒトの収れ
ん薬として下痢に用い、また打撲症に効果がある。
チユ（地楡）は、ワレモコウ（Sanguisorba officina
lis L.）の根部を採り乾燥したものである。成分とし
て、タンニン17％、サポニンを含む。ヒトの止血収れん
薬として、吐血、喀血、月経過多に用いられる。
lis L.）の根部を採り乾燥したものである。成分とし
て、タンニン17％、サポニンを含む。ヒトの止血収れん
薬として、吐血、喀血、月経過多に用いられる。
ゴバイシ（五倍子）はヌルデノミミフシアブラムシ
（Melaphis chinersis J.Bell）の刺傷により主として
ヌルテ（Rhus javanica Linne）の葉に生じたゴールで
あって、成分としてタンニン、没食子酸、脂肪、樹脂等
を含む。このものは五倍子チンキ、タンニン酸、没食子
酸、ピロガロールの製造原料とされる。
（Melaphis chinersis J.Bell）の刺傷により主として
ヌルテ（Rhus javanica Linne）の葉に生じたゴールで
あって、成分としてタンニン、没食子酸、脂肪、樹脂等
を含む。このものは五倍子チンキ、タンニン酸、没食子
酸、ピロガロールの製造原料とされる。
チョウジ（丁子）は、チョウジ（Engenia caryophyll
ata Thunb.）の開花直前のくぼみである。成分はオイゲ
ノール、アセチルオイゲノール等であり、ヒトの消化機
能促進、駆風薬として、また香辛料、化粧品としても用
いられている。
ata Thunb.）の開花直前のくぼみである。成分はオイゲ
ノール、アセチルオイゲノール等であり、ヒトの消化機
能促進、駆風薬として、また香辛料、化粧品としても用
いられている。
上記したように、本発明で用いる生薬のオウレン、オ
ウバク、ゲンノショウコ、ヨウバイヒ、チユ、ゴバイシ
及びチョウジの夫々はそれらを単独か、または組合わせ
てヒトの疾病の予防及び治療のために従来から使用され
ていたものであるが、これらを魚類の疾病の予防及び医
療の目的、殊に魚類の感染症の予防及び治療の目的で使
用する試みはこれまでになされたことがない。
ウバク、ゲンノショウコ、ヨウバイヒ、チユ、ゴバイシ
及びチョウジの夫々はそれらを単独か、または組合わせ
てヒトの疾病の予防及び治療のために従来から使用され
ていたものであるが、これらを魚類の疾病の予防及び医
療の目的、殊に魚類の感染症の予防及び治療の目的で使
用する試みはこれまでになされたことがない。
本発明者らは上記した生薬の薬効に着目して種々の研
究の結果、魚類の類結節症すなわち魚類が細菌のPasteu
rella piscicidaに感染することによって発生する病気
の予防及び治療に上記した生薬の１種または２種以上を
組合わせて投与することがきわめて有効であることを見
出して本発明を完成したのである。
究の結果、魚類の類結節症すなわち魚類が細菌のPasteu
rella piscicidaに感染することによって発生する病気
の予防及び治療に上記した生薬の１種または２種以上を
組合わせて投与することがきわめて有効であることを見
出して本発明を完成したのである。
すなわち、下記するように、上記した特定の種類の生
薬及びその抽出物が、インビトロ及びインビボにおいて
細菌Pasteurella piscicidaに対し特異的に静菌作用及
び殺菌作用があることが明らかになった。そしてこのPa
steurella piscicidaに対する静菌、殺菌作用を有する
結果上記した生薬を魚類に投与した場合にPasteurella
piscicidaに由来する魚類の疾病である類結節症を予防
及び治癒することができたのである。
薬及びその抽出物が、インビトロ及びインビボにおいて
細菌Pasteurella piscicidaに対し特異的に静菌作用及
び殺菌作用があることが明らかになった。そしてこのPa
steurella piscicidaに対する静菌、殺菌作用を有する
結果上記した生薬を魚類に投与した場合にPasteurella
piscicidaに由来する魚類の疾病である類結節症を予防
及び治癒することができたのである。
そしてこの魚類に特有の疾風に対して上記した特定の
生薬及びその抽出物が有効であることは予想もしえなか
ったことで本発明者らによってはじめて明らかにされた
ことである。
生薬及びその抽出物が有効であることは予想もしえなか
ったことで本発明者らによってはじめて明らかにされた
ことである。
これら生薬は原末そのまままたは抽出エキス、生薬有
効成分の形態で直接投与したり、またこれらのものを飼
料に添加したりあるいは溶液製剤、分散製剤、半固形製
剤、粉粒体製剤、成型製剤、浸出製剤、注射用製剤等に
製剤化して使用する。
効成分の形態で直接投与したり、またこれらのものを飼
料に添加したりあるいは溶液製剤、分散製剤、半固形製
剤、粉粒体製剤、成型製剤、浸出製剤、注射用製剤等に
製剤化して使用する。
抽出エキスは、例えば、水、有機溶剤または水と有機
溶剤との混合物を使用して溶剤抽出し、それをそのまま
か、濃縮してか、希釈してか、または溶剤を除去して用
いられる。
溶剤との混合物を使用して溶剤抽出し、それをそのまま
か、濃縮してか、希釈してか、または溶剤を除去して用
いられる。
有機溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、
ｎ−プロパノール、ｎ−ブタノール、アセトン、酢酸エ
チル、エーテル、塩化メチレン、クロロホルム、ベンゼ
ン、四塩化炭素、石油エーテル等が使用され、特にメタ
ノール、エタノールが望ましい。これらの有機溶剤は１
種または２種以上の混合物として用いることができる。
ｎ−プロパノール、ｎ−ブタノール、アセトン、酢酸エ
チル、エーテル、塩化メチレン、クロロホルム、ベンゼ
ン、四塩化炭素、石油エーテル等が使用され、特にメタ
ノール、エタノールが望ましい。これらの有機溶剤は１
種または２種以上の混合物として用いることができる。
この溶剤抽出は、生薬をこれらの溶剤に冷浸または温
浸として行なうことができる。冷浸の場合には15〜25
℃、温度の場合は35〜45℃の温度範囲で行なうことがで
きる。抽出時間は、抽出温度によって異なるが、一般的
には約５日間または可溶性成分が充分に溶けるまでとす
る。
浸として行なうことができる。冷浸の場合には15〜25
℃、温度の場合は35〜45℃の温度範囲で行なうことがで
きる。抽出時間は、抽出温度によって異なるが、一般的
には約５日間または可溶性成分が充分に溶けるまでとす
る。
生薬有効成分は、例えば、上記抽出エキスをさらに各
種溶剤を用いて振盪し、この溶剤を移行する画分を採り
出し、その溶剤を留去したものを有効画分、即ち有効成
分として用いることもできる。
種溶剤を用いて振盪し、この溶剤を移行する画分を採り
出し、その溶剤を留去したものを有効画分、即ち有効成
分として用いることもできる。
この場合に使用される溶剤は、非極性溶剤例えば、低
級脂肪族エーテル類（ジエチルエーテル、エチルメチル
エーテル等）；低級ハロゲンアルカン類（クロロホル
ム、ジクロルエタン、ジブロモエタン等）；ベンゼン類
（ベンゼン、トルエン、キシレン等）；その他の石油系
溶剤（石油エーテル、石油ベンゼン、リグロイン等）等
が例としてあげられる。
級脂肪族エーテル類（ジエチルエーテル、エチルメチル
エーテル等）；低級ハロゲンアルカン類（クロロホル
ム、ジクロルエタン、ジブロモエタン等）；ベンゼン類
（ベンゼン、トルエン、キシレン等）；その他の石油系
溶剤（石油エーテル、石油ベンゼン、リグロイン等）等
が例としてあげられる。
また、この有効画分を採り出した残りの水溶液を、水
及びある種の有機溶剤に水を飽和させたものを使用する
ことにより振盪抽出し、水洗し、残分である有機溶剤層
を移行する画分の溶剤を留去したものも、有効画分即ち
有効成分として用いることができる。この有効画分は上
記の有効画分とは、物理化学的性質が異なり、検出され
る成分も異なるものである。
及びある種の有機溶剤に水を飽和させたものを使用する
ことにより振盪抽出し、水洗し、残分である有機溶剤層
を移行する画分の溶剤を留去したものも、有効画分即ち
有効成分として用いることができる。この有効画分は上
記の有効画分とは、物理化学的性質が異なり、検出され
る成分も異なるものである。
投与量は、生薬の原末重量で換算して0.001mg/体重kg
/日〜100g/体重kg/日の範囲である。この量は予防剤と
して用いる場合と治療剤として用いる場合では異なり、
一般的には後者の方が投与量は多くなる。
/日〜100g/体重kg/日の範囲である。この量は予防剤と
して用いる場合と治療剤として用いる場合では異なり、
一般的には後者の方が投与量は多くなる。
投与方法は、経口投与または非経口投与することがで
き、非経口投与としては筋肉内投与、腹腔内投与、経皮
投与、経鰓投与、静脈内投与等が可能である。
き、非経口投与としては筋肉内投与、腹腔内投与、経皮
投与、経鰓投与、静脈内投与等が可能である。
以下本発明を試験例及び実施例によりさらに詳しく説
明する。
明する。
試験例 １ Pasteurella piscicidaの各種生薬に対する感受性を
調べた。
調べた。
生薬に対し５〜７倍量の50％エタノール水溶液中に各
種生薬を加え16時間抽出してアルコール抽出物とした。
種生薬を加え16時間抽出してアルコール抽出物とした。
また前記50％エタノール水溶液に代えて７〜15倍量の
水を使用し、これを100℃の温浴下で１時間抽出したも
のを水抽出物とした。
水を使用し、これを100℃の温浴下で１時間抽出したも
のを水抽出物とした。
各抽出物を直径8mmのディスクに25μずつしみ込ま
せ乾燥させた。このディスクをPasteurella piscicida
の菌株を塗った2.5％NaCl加馬血液寒天培地に置き、28
℃で48時間培養した後阻止円の直径を測定した。
せ乾燥させた。このディスクをPasteurella piscicida
の菌株を塗った2.5％NaCl加馬血液寒天培地に置き、28
℃で48時間培養した後阻止円の直径を測定した。
次にその試験結果を表１及び表２に示す。
表 ２ 生 薬 名 水抽出物による阻止円（mm） ゴ バ イ シ 15 チ ョ ウ ジ 13 実施例 １ 生餌にゴバイシ粉末を４％添加して供試飼料とした。
この供試飼料を体重約10g/尾のハマチ15000尾にコバイ
シ粉末として20g/体重kg/日の割合で給餌し、１ケ月間
飼育した（試験区）。
この供試飼料を体重約10g/尾のハマチ15000尾にコバイ
シ粉末として20g/体重kg/日の割合で給餌し、１ケ月間
飼育した（試験区）。
また対照区として生餌のみを１ケ月間与えた。両区と
も１ケ月後の体重は約50gであった。
も１ケ月後の体重は約50gであった。
その結果飼育中に野外感染により類結節症で死亡した
ハマチは試験区ではわずか約1500尾であったが対照区は
約10000尾に達した。
ハマチは試験区ではわずか約1500尾であったが対照区は
約10000尾に達した。
実施例 ２〜７ 実施例１においてゴバイシ粉末の代りにゲンノショウ
コ粉末、オウレン粉末、オウバク粉末、ヨウバイヒ粉
末、チユ粉末及びチョウジ粉末を使用した以外は実施例
１と同様に行った。
コ粉末、オウレン粉末、オウバク粉末、ヨウバイヒ粉
末、チユ粉末及びチョウジ粉末を使用した以外は実施例
１と同様に行った。
次にその試験結果を示せば表３のとおりである。
実施例 ８ ゴバイシ粉末、ゲンノショウコ粉末、オウレン粉末、
オウバク粉末、ヨウバイヒ粉末、チユ粉末、チョウジ粉
末の各々を1kgとり、これを10の水に入れ100℃で１時
間抽出した。各々の水抽出物を1000倍に希釈して薬液と
した。１区ハマチ50尾を使用し各試験区共１日１回それ
ぞれの薬液に３分間薬浴させた。このようにして１ケ月
間飼育した結果すべての試験区で対照区（薬浴させなか
ったもの）より類結節症の野外感染死亡尾数は少なかっ
た。
オウバク粉末、ヨウバイヒ粉末、チユ粉末、チョウジ粉
末の各々を1kgとり、これを10の水に入れ100℃で１時
間抽出した。各々の水抽出物を1000倍に希釈して薬液と
した。１区ハマチ50尾を使用し各試験区共１日１回それ
ぞれの薬液に３分間薬浴させた。このようにして１ケ月
間飼育した結果すべての試験区で対照区（薬浴させなか
ったもの）より類結節症の野外感染死亡尾数は少なかっ
た。
［発明の効果］ 以上詳述したように、本発明によればPasteurella pi
scicidaによる魚類の類結節症の予防及び治療剤並びに
予防及び治療方法が提供される。
scicidaによる魚類の類結節症の予防及び治療剤並びに
予防及び治療方法が提供される。
本発明の予防及び治療剤並びに予防及び治療方法を使
用すれば、本疾病を有効に予防及び治療することができ
る。
用すれば、本疾病を有効に予防及び治療することができ
る。
また生薬またはそれから得られるエキス等を主薬とす
るため、抗生物質等の場合の耐性菌の発生や副作用の問
題が全くなく、安心して投与することができる。
るため、抗生物質等の場合の耐性菌の発生や副作用の問
題が全くなく、安心して投与することができる。
さらに、薬剤の残留による人体への影響の心配がない
ため、食用魚に対するPasteurella piscicidaによる類
結節症の予防及び治療のための薬剤として適当である。
ため、食用魚に対するPasteurella piscicidaによる類
結節症の予防及び治療のための薬剤として適当である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ａ２３Ｋ 1/18 １０２ Ａ２３Ｋ 1/18 １０２Ａ
Claims (10)
- 【請求項１】オウレン、オウバク、ゲンノショウコ、ヨ
ウバイヒ、チユ、ゴバイシ及びチョウジからなる群から
選択された１種または２種以上の生薬を含有する魚類の
細菌性類結節症の予防及び治療剤。 - 【請求項２】生薬が原末の形態である特許請求の範囲第
１項に記載の予防及び治療剤。 - 【請求項３】生薬が有機溶剤、水と有機溶剤との混合物
または水で抽出した生薬エキス及び／またはそれから得
られた生薬有効成分である特許請求の範囲第１項に記載
の予防及び治療剤。 - 【請求項４】生薬が、飼料中に配合されてなる特許請求
の範囲第１項に記載の予防及び治療剤。 - 【請求項５】魚類がイナダ、ハマチ、ブリ、イシダイ、
クロダイである特許請求の範囲第１項に記載の予防及び
治療剤。 - 【請求項６】オウレン、オウバク、ゲンノショウコ、ヨ
ウバイヒ、チユ、ゴバイシ及びチョウジからなる群から
選択された１種または２種以上の生薬の有効量を投与す
ることからなる、魚類の細菌性類結節症の予防及び治療
方法。 - 【請求項７】生薬が原末の形態で用いられる特許請求の
範囲第６項に記載の予防及び治療方法。 - 【請求項８】生薬が有機溶剤、水と有機溶剤との混合物
または水で抽出した生薬エキス及び／またはそれから得
られた生薬有効成分である特許請求の範囲第６項に記載
の予防及び治療方法。 - 【請求項９】生薬が、飼料に配合して投与される特許請
求の範囲第６項に記載の予防及び治療方法。 - 【請求項１０】魚類がイナダ、ハマチ、ブリ、イシダ
イ、クロダイである特許請求の範囲第６項に記載の予防
及び治療方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62230957A JP2535553B2 (ja) | 1987-09-17 | 1987-09-17 | 魚類の細菌性類結節症の予防及び治療剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62230957A JP2535553B2 (ja) | 1987-09-17 | 1987-09-17 | 魚類の細菌性類結節症の予防及び治療剤 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6475424A JPS6475424A (en) | 1989-03-22 |
| JP2535553B2 true JP2535553B2 (ja) | 1996-09-18 |
Family
ID=16915971
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
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