JP2535060B2 - 消臭性繊維 - Google Patents

消臭性繊維

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JP2535060B2 JP63203104A JP20310488A JP2535060B2 JP 2535060 B2 JP2535060 B2 JP 2535060B2 JP 63203104 A JP63203104 A JP 63203104A JP 20310488 A JP20310488 A JP 20310488A JP 2535060 B2 JP2535060 B2 JP 2535060B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、優れた消臭性能の有する繊維に関するもの
である。
<従来の技術> 近年、快適性を重要視するようになり、特に生活様式
の変化、高齢化、居住環境の高密度化に伴い、悪臭が問
題点となつている。
かかる、現状に鑑み、先に、各種の悪臭に対し優れた
消臭性能を有する消臭用高分子を開発した。(特開昭63
−214261号公報) <発明が解決しようとする問題点> 本発明者は、上述の消臭性能の優れた消臭材について
更に研究を重ねた結果、本発明を完成するに至つた。
本発明は、消臭性能の優れた消臭材を提供することを
目的とする。
<問題点を解決するための手段> すなわち、本発明は、0.2mmol/g以上の陰イオン性官
能基に結合した、0.2ミリ当量/g以上の遷移金属を有す
るアクリル系繊維に、吸湿性物質を繊維基準0.5〜5重
量%付着した消臭性繊維である。
以下、本発明の消臭性繊維について、更に詳細に説明
する。
本発明に於いて、該繊維が有する陰イオン性官能基
は、−COOX(X:H,Li,Na,K,NH4)で示されるカルボキシ
ル基、−SO3Y(Y:H,Li,Na,K,NH4)で示されるスルホン
酸基である。
遷移金属は、銅,鉄,ニツケル,コバルト,クロム,
ロジウム,パラジウムの中から1つもしくは、複数を選
んで用いることができる。また、上記陰イオン性可能基
と、該遷移金属を結合させるためには、陽イオン性遷移
金属化合物を用いることが好ましいが、例として、銅化
合物(CuSO4,Cu(NO3)2,CuCl2等)、鉄化合物(FeS
O4,Fe2(SO4)3,Fe(NO3)2,Fe(NO3)3,FeCl2,FeCl
3等)、ニツケル化合物(NiSO4),Ni(NO3)2、NiCl
2等)、コバルト化合物(CoSO4,Co(NO3)2,Co(OCOCH3)
2等、クロム化合物(CrSO4,Cr(NO3)2,CrCl2等)、ロ
ジウム化合物(Rh(NO3)3等)、パラジウム化合物(Pd(N
O3)2,PdSO4,Pd(OCOCH3)2等を挙げることができる。
本発明でいう吸湿性物質は、潮解性無機塩もしくは不
揮発性の吸湿性有機物であり、その例として、潮解性無
機塩は、CaCl2,MgCl2,AlCl3,AlBr3,NH4H2PO3,BeBr,
BeCl2,CaBr2,FeCl2・2FeCl3・18H2O,FeI2などいずれ
でもよいが、安全性,吸湿性の点からCaCl2が最も好ま
しい。一方、不揮発性の吸湿性有機物は、グリセリン,
ポリグリセリン,ポリビニルアルコール,ポリエチレン
オキサイド,ポリアクリル酸ソーダ等が挙げられる。カ
ルボキシル基を導入する時には、40重量%(以下%は重
量を表わす)未満のアクリル酸をアクリロニトリルと共
重合した後、得られた重合体を一般に知られているポリ
アクリロニトリルの溶剤(例えば、ジメチルホルムアミ
ド,ジメチルスルホキシド,硝酸,ロダン塩水溶液があ
る)に溶解して紡糸原液となし、これを上記溶剤の希薄
水溶液中に紡糸して、カルボキシル基を有する繊維を得
ることができる。あるいは一般に市販されているアクリ
ル系繊維を苛性ソーダと塩化ナトリウムを含有する熱水
で処理する事により、カルボキシル基を導入することが
出来る。又、スルホン酸基を導入する時には、メタアリ
ルスルホン酸ソーダ、アリルスルホン酸ソーダ等を共重
合成分として使用するか、あるいはアクリロニロリルを
レドックス重合で還元剤成分として亜硫酸,亜硫酸ソー
ダ等を使用した場合にも、末端基にスルホン酸基の導入
ができる。
この繊維(以下繊維Aという)中に含有される陰イオ
ン性官能基の含有量は、軽量で、かつ大きな消臭効果を
発揮するためには0.2mmol/g繊維以上が必要であり、好
ましくは2.1mmol/g繊維以上である。一方、アクリロニ
トリルの含有量が60%未満になると、繊維紡糸性能が低
下し、繊維製造が難かしくなる。繊維Aに遷移金属化合
物を反応させるには、前もつて、アルカリ、例えば苛性
ソーダ,アンモニア等を用いて中和して、陰イオン性官
能基をナトリウム塩,アンモニウム塩の形にすることに
よつて、容易に反応させることができる。
次いで、前記繊維Aの陰イオン性官能基をアルカリで
中和した繊維(以下繊維Bと略称する)を遷移金属化合
物溶液中に浸漬処理して反応させることによつて消臭性
を有する遷移金属塩の形をした繊維(以下繊維Cと略称
する)が得られる。
こうして得られるアクリル系繊維は、上記のように0.
2mmol/g繊維以上、好ましくは2.1mmol/g繊維の陰イオン
性官能基が含有されるから、これと結合する遷移金属は
アルリル系繊維中に、0.2ミリ当量/g以上、好ましくは
2.1ミリ当量/g以上含有される。
次に、繊維Cに吸湿性物質の水溶液を塗布するか、も
しくは吸湿性物質の水溶液中に繊維Cを浸漬し、含漬さ
せた後、乾燥することによつて、本発明の消臭性繊維が
得られる。
なお、吸湿性物質を付着させるにあたつては、繊維C
を紡織加工した後に塗布もしくは含浸させても良い。
この時、吸湿性物質の付着量は、大幅な性能向上を計
るためには、繊維基準0.5%以上であることが必要であ
る。また、その上限は、付着量が多ければ多いほど性能
は向上するが、繊維基準5%以上になると、べとつきが
激しくなり、取り扱い性が著しく低下するという欠点が
ある。
また、この時、用いることのできる吸湿性物質は、種
々の潮解性無機塩もしくは不揮発性の吸湿性有機物の中
から任意に選ぶことができるが、より性能を向上させる
には、潮解性無機塩が好ましく、汎用性や安全性の点か
らはCaCl2,MgCl2が好ましい。中でもCaCl2はその性能
の面で最も好ましい。
<実施例> 以下、本発明を実施例により、更に詳細に説明する。
実施例1 アクリロニトリルとアクリル酸を重量比85:15の混合
割合で共重合したポリマーを75重量%硝酸に溶解した後
25重量%硝酸浴中に紡糸して、繊度3デニールの繊維A
を得た。繊維Aは、2.1mmol/g繊維のカルボキシル基を
含有していた。この繊維Aを常温の2重量%苛性ソーダ
の水−エタノール3:7(重量比)溶液中(25℃)に2分
間浸漬処理した後、エタノール液中で充分に洗浄して、
繊維A中のカルボン酸を中和して、アルカリ金属塩の形
にした繊維Bとした。
次いで、この繊維Bを常温の硫酸銅5重量%水溶液に
10分間浸漬処理した後、水洗、乾燥して、遷移金属を2.
1ミリ当量/g含む遷移金属塩の形をした遷移Cを得た。
次に、この繊維Cを、CaCl25重量%水溶液に1分間
浸漬した後、遠心脱水機にて、含水率50%(乾燥繊維基
準、以下、含水率は乾燥繊維基準を示す。)にしぼり、
これを乾燥して、CaCl2が2.5重量%付着した本発明の繊
維1を得た。
同様にして、MgCl25重量%水溶液に浸漬,脱水,乾
燥を行ない、MgCl2が2.5重量%付着した本発明の繊維2
を得た。
同様にして、グリセリン5重量%水溶液に浸漬,脱
水,乾燥を行ないグリセリンが2.5重量%、付着した本
発明の繊維3を得た。
同様にして、ポリグリセリン5重量%水溶液に、浸
漬,脱水,乾燥を行ない、ポリグリセリンが2.5重量%
付着した本発明の繊維4を得た。
このようにして得られた繊維1gを直径34mmの円筒(ガ
ラス製)に、長さ、20mmになるように充填し、片側か
ら、100ppmの硫化水素を200ml/minの流量で流し、出側
の濃度をガラス検知管(北川式)にて測定した結果を第
1表に示す。
このように、吸湿性物質を付着させることにより、そ
の脱硫能力が大幅に向上したことが判る。
実施例2 実施例1と全く同様にして、繊維Cを得た。
次に、この繊維Cを、CaCl2を0.5重量%水溶液に1分
間浸漬した後、遠心脱水機にて、含水率50%に脱水した
後、乾燥し、CaCl20.25重量%の繊維(比較例2)を得
た。
同様にして、CaCl21重量%水溶液に、浸漬,脱水,
乾燥して、CaCl2が0.5重量%付着した本発明の繊維5を
得た。
同様にして、CaCl22重量%水溶液に、浸漬,脱水,
乾燥して、CaCl2が1重量%付着した本発明の繊維6を
得た。
同様にして、CaCl210重量%水溶液に、浸漬,脱水,
乾燥して、CaCl2が5重量%付着した本発明の繊維7を
得た。
同様にして、CaCl215重量%水溶液に、浸漬,脱水,
乾燥して、CaCl2が7.5重量%付着した繊維(比較例3)
を得た。
このようにして得られた繊維を実施例1と全く同様に
して、出側の硫化水素濃度弐測定した結果を第2表に示
す。
この結果から、吸湿性物質が、0.5重量%以上の時、
消臭性能が大幅に向上することがわかる。
また、付着量は、多ければ多いほど良いが、吸湿性物
質は、通常べとつき感を与え、取り扱い性が悪くなるた
め、その付着量は5重量%以下が好ましいことがわか
る。
実施例3 実施例1で得られた繊維Cを、ニードルパンチにより
目付100g/m2の不織布を得た(比較例4)。
この不織布帛をCaCl25重量%水溶液に1分間浸漬し
た後、遠心脱水機にて、含水量50%に脱水後乾燥し、Ca
Cl2が2.5重量%付着した不織布(本発明8)を得た。
一方、繊維Cをニードルパンチして得た目付100g/m
2の不織布に、CaCl210重量%水溶液を噴霧機で含水率25
%になるように噴霧した後、乾燥して、CaCl2が2.5重量
%付着した不織布(本発明9)を得た。
これらの不織布を、直径70mmの円形フイルタにセツト
し、流量100ml/minで100ppmの硫化水素を流し、その出
側濃度を測定したところ第3表に示す結果を得た。
この結果、吸湿性物質は、繊維Cを加工後、付着させ
てもよく、また、この付着量の方法は浸漬,塗付(噴
霧)いずれでも良いことがわかる。
<発明の効果> 実施例に示す如く吸湿性物質を、消臭性の繊維Cに、
0.5〜5重量%の範囲で付着することにより、従来から
知られている繊維Cに比べ、はるかに優れた消臭性能を
有する繊維が得られる。これは、消臭速度の点で特に顕
著な効果が見られ、フイルター分野やマスク分野の消臭
剤として特に優れた消臭基剤を提供するものである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】0.2mmol/g以上の陰イオン性官能基に結合
    した、0.2ミリ当量/g以上の遷移金属を含有するアクリ
    ル系繊維に、吸湿性物質を繊維基準0.5〜5重量%付着
    した消臭性繊維。
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