JPH0813905B2 - イオン交換機能を持ったセルロース系組成物 - Google Patents
イオン交換機能を持ったセルロース系組成物Info
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- JPH0813905B2 JPH0813905B2 JP16174590A JP16174590A JPH0813905B2 JP H0813905 B2 JPH0813905 B2 JP H0813905B2 JP 16174590 A JP16174590 A JP 16174590A JP 16174590 A JP16174590 A JP 16174590A JP H0813905 B2 JPH0813905 B2 JP H0813905B2
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- ion exchange
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はイオン交換機能を持ったセルロース系組成
物、更に詳しくは再生セルロースと特定のアニオン性高
分子化合物とを、分子状に混合してなるイオン交換機能
を持ったセルロース系組成物に関する。
物、更に詳しくは再生セルロースと特定のアニオン性高
分子化合物とを、分子状に混合してなるイオン交換機能
を持ったセルロース系組成物に関する。
従来の技術 従来より、イオン交換機能を有する高分子材料とし
て、イオン交換樹脂やキレート樹脂などが知られてお
り、これら樹脂のイオン交換機能を利用して、例えば
鉄、銅、ニッケルなどの金属の捕集が行われている。し
かしこれらの樹脂は合成高分子である為に、イオン交換
機能、耐水性、耐薬品性などの点で良好であるが、使用
後の廃棄処理が困難であるという欠点がある。
て、イオン交換樹脂やキレート樹脂などが知られてお
り、これら樹脂のイオン交換機能を利用して、例えば
鉄、銅、ニッケルなどの金属の捕集が行われている。し
かしこれらの樹脂は合成高分子である為に、イオン交換
機能、耐水性、耐薬品性などの点で良好であるが、使用
後の廃棄処理が困難であるという欠点がある。
セルロース系組成物の場合には上記のような欠点はな
いが、それ自体ではイオン交換機能をほとんど有しない
ため、機能性素材としてはあまり利用されていない。
いが、それ自体ではイオン交換機能をほとんど有しない
ため、機能性素材としてはあまり利用されていない。
従来セルロースを改質するためにアニオン性ポリマー
を導入することは知られている。例えば特開昭48−9812
0号及び特開昭48−99416号にはビスコース溶液中にイソ
ブチレン−マレイン酸重合体を混合することにより、ビ
スコースレーヨンの染色性、寸法安定性等が改善される
ことが記されている。また、特開昭58−136351号にはセ
ルロースの銅アンモニア溶液にポリアクリル酸、セルロ
ース誘導体、硫酸セルロース、コンドロイチン硫酸、硫
酸アミロース、硫酸アミロペクチン、ムコ多糖類硫化
物、ポリビニルアルコール硫酸化物、リン酸セルロース
又はこれらの塩を溶解してフィルムや繊維の中に上記高
分子化合物を固定してセルロースに高凝血性を付与する
ことが記されている。
を導入することは知られている。例えば特開昭48−9812
0号及び特開昭48−99416号にはビスコース溶液中にイソ
ブチレン−マレイン酸重合体を混合することにより、ビ
スコースレーヨンの染色性、寸法安定性等が改善される
ことが記されている。また、特開昭58−136351号にはセ
ルロースの銅アンモニア溶液にポリアクリル酸、セルロ
ース誘導体、硫酸セルロース、コンドロイチン硫酸、硫
酸アミロース、硫酸アミロペクチン、ムコ多糖類硫化
物、ポリビニルアルコール硫酸化物、リン酸セルロース
又はこれらの塩を溶解してフィルムや繊維の中に上記高
分子化合物を固定してセルロースに高凝血性を付与する
ことが記されている。
しかしながら、斯かる改質セルロースは、セルロース
に混合されたアニオン性高分子化合物に起因して改質後
のセルロース系組成物の耐水性が著しく低下する欠点が
ある。この為にアニオン性高分子化合物に基づくイオン
交換機能を充分に発現させ得なかったり、また使用時間
の経過につれ初期のイオン交換機能が著しく低下するな
どの不利があった。
に混合されたアニオン性高分子化合物に起因して改質後
のセルロース系組成物の耐水性が著しく低下する欠点が
ある。この為にアニオン性高分子化合物に基づくイオン
交換機能を充分に発現させ得なかったり、また使用時間
の経過につれ初期のイオン交換機能が著しく低下するな
どの不利があった。
発明が解決しようとする課題 本発明は、前記従来のセルロース系組成物の諸欠点を
解消せんとするものである。すなわち、イオン交換樹脂
やキレート樹脂と同等の優れたイオン交換機能を有し、
耐水性にも優れ長期に亘って優れたイオン交換能を保持
し、しかもセルロース本来の特長である後処理の容易性
を保持しうる新規なセルロース系組成物を提供すること
を目的とする。
解消せんとするものである。すなわち、イオン交換樹脂
やキレート樹脂と同等の優れたイオン交換機能を有し、
耐水性にも優れ長期に亘って優れたイオン交換能を保持
し、しかもセルロース本来の特長である後処理の容易性
を保持しうる新規なセルロース系組成物を提供すること
を目的とする。
課題を解決するための手段 すなわち本発明は、重合度100〜500の再生セルロース
60〜99重量%と酢酸ビニル−マレイン酸共重合体40〜1
重量%との混合体であり、該混合体の両成分が分子状に
混ざり合い固体化されてなるイオン交換機能を持ったセ
ルロース系組成物に係る。
60〜99重量%と酢酸ビニル−マレイン酸共重合体40〜1
重量%との混合体であり、該混合体の両成分が分子状に
混ざり合い固体化されてなるイオン交換機能を持ったセ
ルロース系組成物に係る。
本発明者の研究によると上記酢酸ビニル−無水マレイ
ン酸共重合体がセルロースに、イオン交換樹脂やキレー
ト樹脂に匹敵する優れたイオン交換能を付与でき、しか
も耐水性の低下を伴うことなく長期の使用に耐える持続
性良好なイオン交換能を付与し得ることが見出された。
ン酸共重合体がセルロースに、イオン交換樹脂やキレー
ト樹脂に匹敵する優れたイオン交換能を付与でき、しか
も耐水性の低下を伴うことなく長期の使用に耐える持続
性良好なイオン交換能を付与し得ることが見出された。
本発明で用いる再生セルロースとしては、ビスコース
レーヨン、キュプラなどの製造に使われている木材パル
プ、綿リンターなどが好適であり、これらをビスコース
或は銅アンモニア溶液にして再生使用する。再生セルロ
ースの重合度は、得られるセルロース系組成物の機械的
強度に影響するため、本発明では重合度が100〜500のも
のを使用するのがよい。
レーヨン、キュプラなどの製造に使われている木材パル
プ、綿リンターなどが好適であり、これらをビスコース
或は銅アンモニア溶液にして再生使用する。再生セルロ
ースの重合度は、得られるセルロース系組成物の機械的
強度に影響するため、本発明では重合度が100〜500のも
のを使用するのがよい。
本発明に於て用いる酢酸ビニル−マレイン酸共重合体
は、両者のほぼ等モル共重合体であることが望ましい。
分子量は用途に応じて広い範囲に亘り得るが通常1万〜
200万好ましくは10万〜50万の範囲である。斯かる共重
合体は酢酸ビニルと無水マレイン酸とを公知のラジカル
重合開始剤を使用して、ベンゼン、トルエン、酢酸エス
テルのような有機溶媒の存在下に、溶液重合させること
により容易に収得することができる。酢酸ビニル及び無
水マレイン酸は両者の等モル共重合体を得る場合0.9:1.
1〜1.1:0.9の割合で仕込めばよい。重合条件としては特
に制限はされず、公知の条件を適宜選択して採用すれば
よい。重合温度は通常50〜120℃程度、重合時間は1〜
6時間程度とすればよい。ラジカル重合開始剤として
は、過酸化ベンゾイル、過酸化アセチルなどの過酸化物
系重合開始剤、アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ
系重合開始剤を例示でき、それらの使用量は通常全単量
体に対して0.05〜1.0重量%程度とされる。得られた共
重合体溶液から溶剤を除去し、共重合体固形分とするこ
とができる。ついで必要により、該共重合体をアンモニ
ア、有機アミン、アルカリ金属水酸化物などを用いて水
溶性塩としうる。上記中和剤としてはアルカリ金属水酸
化物が臭気が無い点で好ましく、具体的には水酸化ナト
リウム、水酸化カリウムなどを挙げることができる。
は、両者のほぼ等モル共重合体であることが望ましい。
分子量は用途に応じて広い範囲に亘り得るが通常1万〜
200万好ましくは10万〜50万の範囲である。斯かる共重
合体は酢酸ビニルと無水マレイン酸とを公知のラジカル
重合開始剤を使用して、ベンゼン、トルエン、酢酸エス
テルのような有機溶媒の存在下に、溶液重合させること
により容易に収得することができる。酢酸ビニル及び無
水マレイン酸は両者の等モル共重合体を得る場合0.9:1.
1〜1.1:0.9の割合で仕込めばよい。重合条件としては特
に制限はされず、公知の条件を適宜選択して採用すれば
よい。重合温度は通常50〜120℃程度、重合時間は1〜
6時間程度とすればよい。ラジカル重合開始剤として
は、過酸化ベンゾイル、過酸化アセチルなどの過酸化物
系重合開始剤、アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ
系重合開始剤を例示でき、それらの使用量は通常全単量
体に対して0.05〜1.0重量%程度とされる。得られた共
重合体溶液から溶剤を除去し、共重合体固形分とするこ
とができる。ついで必要により、該共重合体をアンモニ
ア、有機アミン、アルカリ金属水酸化物などを用いて水
溶性塩としうる。上記中和剤としてはアルカリ金属水酸
化物が臭気が無い点で好ましく、具体的には水酸化ナト
リウム、水酸化カリウムなどを挙げることができる。
本発明のセルロース系組成物は、公知の方法によりえ
られるセルロースのビスコース溶液、セルロースの銅ア
ンモニア溶液などの含金属アルカリ溶液の存在下に、前
記酢酸ビニル−マレイン酸共重合体を溶解混合した後、
該混合物を固体化して得られる。セルロースは、上記共
重合体の歩留まりの点から見て、ビスコース溶液として
用いるのが好ましい。ビスコースと共重合体との混合溶
液は、これをノズルから塩酸、硫酸、硝酸、リン酸など
の強酸の浴に導入することにより繊維状の固化物とでき
る。凝固浴として用いる強酸としては特に硫酸が好まし
い。またビスコースと共重合体との混合溶液を矩形等の
所定の口金から熱水中に押出し、希塩酸で洗浄してスポ
ンジ状の固化物とすることもできる。更に上記混合溶液
をガラス板やステンレス板等の平板上に流しドクターナ
イフで平滑化し乾燥後希硫酸洗浄してフィルム状の固化
物とすることもできる。その他適宜公知の方法によって
中空子、粉体等任意の形態の固化物を得ることができ
る。
られるセルロースのビスコース溶液、セルロースの銅ア
ンモニア溶液などの含金属アルカリ溶液の存在下に、前
記酢酸ビニル−マレイン酸共重合体を溶解混合した後、
該混合物を固体化して得られる。セルロースは、上記共
重合体の歩留まりの点から見て、ビスコース溶液として
用いるのが好ましい。ビスコースと共重合体との混合溶
液は、これをノズルから塩酸、硫酸、硝酸、リン酸など
の強酸の浴に導入することにより繊維状の固化物とでき
る。凝固浴として用いる強酸としては特に硫酸が好まし
い。またビスコースと共重合体との混合溶液を矩形等の
所定の口金から熱水中に押出し、希塩酸で洗浄してスポ
ンジ状の固化物とすることもできる。更に上記混合溶液
をガラス板やステンレス板等の平板上に流しドクターナ
イフで平滑化し乾燥後希硫酸洗浄してフィルム状の固化
物とすることもできる。その他適宜公知の方法によって
中空子、粉体等任意の形態の固化物を得ることができ
る。
斯くして得られる本発明のセルロース系組成物は再生
セルロースと酢酸ビニル−マレイン酸共重合体が分子状
に混ざり合い固体化された混合物である。再生セルロー
スと共重合体との混合割合は前者60〜99重量%及び後者
40〜1重量%である。再生セルロースの使用割合が60重
量%未満の場合には、得られるセルロース系組成物は表
面にべとつき感があり、引き続く編織、複合化などの工
程に際してブロッキングなどの不利が生じることとな
る。また99重量%を越える場合には酢酸ビニル−マレイ
ン酸共重合体を使用することによるセルロースの改質効
果が不充分となる。両者の特に好ましい混合割合は用途
に応じ適宜決定すればよいが通常再生セルロース90〜75
%、酢酸ビニル−マレイン酸共重合体10〜25%である。
セルロースと酢酸ビニル−マレイン酸共重合体が分子状
に混ざり合い固体化された混合物である。再生セルロー
スと共重合体との混合割合は前者60〜99重量%及び後者
40〜1重量%である。再生セルロースの使用割合が60重
量%未満の場合には、得られるセルロース系組成物は表
面にべとつき感があり、引き続く編織、複合化などの工
程に際してブロッキングなどの不利が生じることとな
る。また99重量%を越える場合には酢酸ビニル−マレイ
ン酸共重合体を使用することによるセルロースの改質効
果が不充分となる。両者の特に好ましい混合割合は用途
に応じ適宜決定すればよいが通常再生セルロース90〜75
%、酢酸ビニル−マレイン酸共重合体10〜25%である。
本発明のセルロース系組成物は、吸水性、消臭性、抗
菌性、染色性、金属捕捉機能などの各種イオン交換機能
を持った有用素材として利用することができる。例え
ば、繊維状組成物を用い吸水性タオル、消臭性タオル、
医療用繊維などに加工できる。また本発明のセルロース
系組成物とポリオレフィンなどの他の素材とを組み合わ
せて、所望の形態に複合材料化することにより、高吸湿
性材料、イオン交換体、過基材、過助剤、凝集沈殿
剤、重金属イオン捕集剤、海水の淡水化剤、イオン交換
剤、抗菌剤、消臭剤などとして極めて広範に使用でき
る。
菌性、染色性、金属捕捉機能などの各種イオン交換機能
を持った有用素材として利用することができる。例え
ば、繊維状組成物を用い吸水性タオル、消臭性タオル、
医療用繊維などに加工できる。また本発明のセルロース
系組成物とポリオレフィンなどの他の素材とを組み合わ
せて、所望の形態に複合材料化することにより、高吸湿
性材料、イオン交換体、過基材、過助剤、凝集沈殿
剤、重金属イオン捕集剤、海水の淡水化剤、イオン交換
剤、抗菌剤、消臭剤などとして極めて広範に使用でき
る。
発明の効果 本発明セルロース系組成物はイオン交換樹脂やキレー
ト樹脂に匹敵する優れたイオン交換機能を有し、しかも
充分なる耐水性を有しイオン交換機能を長期に亘り保持
すると共に、セルロース本来の特長である後処理の容易
性を有する。
ト樹脂に匹敵する優れたイオン交換機能を有し、しかも
充分なる耐水性を有しイオン交換機能を長期に亘り保持
すると共に、セルロース本来の特長である後処理の容易
性を有する。
実施例 以下に実施例および比較例を挙げて本発明を具体的に
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。なお、各例中、部および%は特記しない限りす
べて重量基準である。
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。なお、各例中、部および%は特記しない限りす
べて重量基準である。
実施例1 酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体水溶性塩(固形
分濃度25%、商品名タマノリSA−25、荒川化学工業
(株)製)を、セルロースのビスコース溶液(セルロー
ス濃度9%)に前記共重合体固形分がセルロース固形分
100部に対して、それぞれ3、5、10、20、30部となる
よう添加し、溶解した。各々の混合溶液を硫酸130g/l、
硫酸亜鉛10g/l、硫酸ナトリウム250g/lの強酸性浴中に
白金ノズルから押し出し、常法により脱硫、精練漂白す
ることにより本発明のビスコース繊維の各試料を得た。
各繊維の繊度は3デニール、繊維長は51mmである。
分濃度25%、商品名タマノリSA−25、荒川化学工業
(株)製)を、セルロースのビスコース溶液(セルロー
ス濃度9%)に前記共重合体固形分がセルロース固形分
100部に対して、それぞれ3、5、10、20、30部となる
よう添加し、溶解した。各々の混合溶液を硫酸130g/l、
硫酸亜鉛10g/l、硫酸ナトリウム250g/lの強酸性浴中に
白金ノズルから押し出し、常法により脱硫、精練漂白す
ることにより本発明のビスコース繊維の各試料を得た。
各繊維の繊度は3デニール、繊維長は51mmである。
試料名は、以下タマノリ溶液添加量の順にTR−3、TR
−5、TR−10、TR−20、TR−30という。
−5、TR−10、TR−20、TR−30という。
比較例 実施例1において、タマノリSA−25に代えて、ポリア
クリル酸の部分中和塩水溶液(商品名タマノリG−31
6、荒川化学工業(株)製、不揮発分濃度15.4%、粘度
(20℃)58000cps、pH2.2)またはイソブチレン−無水
マレイン酸の部分中和塩水溶液(商品名イソバン−06、
(株)クラレ製、不揮発分濃度30.3%、粘度(20℃)89
00cps、pH9.8)をそれぞれセルロース100重量部に対し
て10重量部の割合で使用したほかは同様にして調製し、
比較試験用の試料とした。各試料は順にGR−10、IBR−1
0という。
クリル酸の部分中和塩水溶液(商品名タマノリG−31
6、荒川化学工業(株)製、不揮発分濃度15.4%、粘度
(20℃)58000cps、pH2.2)またはイソブチレン−無水
マレイン酸の部分中和塩水溶液(商品名イソバン−06、
(株)クラレ製、不揮発分濃度30.3%、粘度(20℃)89
00cps、pH9.8)をそれぞれセルロース100重量部に対し
て10重量部の割合で使用したほかは同様にして調製し、
比較試験用の試料とした。各試料は順にGR−10、IBR−1
0という。
(性能評価および結果) (1)強度、伸度 上記各試料および比較のため前記共重合体を全く含ま
ない普通レーヨンにつき、それらの強度および伸度をJI
S L−1015 7.7の方法に準じて測定した。
ない普通レーヨンにつき、それらの強度および伸度をJI
S L−1015 7.7の方法に準じて測定した。
結果は以下の通りであった。
(2)吸湿性 上記各試料をリング紡績し、20番手の紡績糸を得
た。各サンプル約0.5gを105℃×3時間循風乾燥器中で
乾燥させ、乾燥後の重量(W1)を精秤した。また、各サ
ンプルを60%RH、25℃で5時間循風乾燥器中で放置後、
その重量(W2)を精秤した。同様に95%RH、25℃で5時
間循風乾燥器中で放置後、その重量(W3)を精秤した。
た。各サンプル約0.5gを105℃×3時間循風乾燥器中で
乾燥させ、乾燥後の重量(W1)を精秤した。また、各サ
ンプルを60%RH、25℃で5時間循風乾燥器中で放置後、
その重量(W2)を精秤した。同様に95%RH、25℃で5時
間循風乾燥器中で放置後、その重量(W3)を精秤した。
各条件下でのサンプルの吸湿率は下記の式で求めた。
結果は下記第2表の通りであった。表には普通レーヨ
ン20番手の紡績糸を用いて同様にして求めた吸湿率を併
記する。
ン20番手の紡績糸を用いて同様にして求めた吸湿率を併
記する。
次にTR−10、GR−10及びIBR−10綿をJIS K 1004洗濯
法により50回及び100回洗濯し、上記と同様にA1及びA2
を求めた。結果は下記第3表の通りである。
法により50回及び100回洗濯し、上記と同様にA1及びA2
を求めた。結果は下記第3表の通りである。
(3)吸水性 吸湿性試験に使用したものと同じTR−10、ビスコース
レーヨン及び綿の20番手の紡績糸を用いて以下のように
して吸水性試験を行った。
レーヨン及び綿の20番手の紡績糸を用いて以下のように
して吸水性試験を行った。
各試料約0.5gを105℃×3時間循風乾燥器中で乾燥さ
せ、乾燥後の重量(W1)を精秤した。1容器に20℃の
脱イオン水500ccを入れたのち、試料を3分間浸漬す
る。その後、42メッシュの金網上で試料を水きりし、吸
水後の重量(W2)を精秤した。
せ、乾燥後の重量(W1)を精秤した。1容器に20℃の
脱イオン水500ccを入れたのち、試料を3分間浸漬す
る。その後、42メッシュの金網上で試料を水きりし、吸
水後の重量(W2)を精秤した。
サンプルの吸水率は下記の式で求めた。
同様の条件下に5回測定し、それらの平均値を求め
た。
た。
結果はTR−10は9.9、ビスコースレーヨンは4.5、綿は
3.9であった。
3.9であった。
(4)消臭性 テドラーバック(フッ化ビニリデンフィルム製のガス
分析用袋、容積5l)中にTR−10の綿1gと各悪臭ガス(硫
化水素、アンモニアおよびピリジン)を各々5lを封入
し、1時間放置した後のガス濃度を測定した。各ガスは
TR−10により分解(硫化水素)吸着(アンモニア)また
は中和(ピリジン)され濃度が低下した。
分析用袋、容積5l)中にTR−10の綿1gと各悪臭ガス(硫
化水素、アンモニアおよびピリジン)を各々5lを封入
し、1時間放置した後のガス濃度を測定した。各ガスは
TR−10により分解(硫化水素)吸着(アンモニア)また
は中和(ピリジン)され濃度が低下した。
次に、TR−10、GR−10及びIBR−10の綿10gを、各金属
イオンが2%(owf)になるような金属塩(CuSO4又はZn
Cl2)の水溶液に浸漬し10分間放置した。ついでこれを
蒸留水で充分に水洗し、乾燥機中で70℃、3時間乾燥し
て金属イオンを吸着したTR−10の綿を得た。この試料を
用いて上記と同じ悪臭ガスの除去試験をした。
イオンが2%(owf)になるような金属塩(CuSO4又はZn
Cl2)の水溶液に浸漬し10分間放置した。ついでこれを
蒸留水で充分に水洗し、乾燥機中で70℃、3時間乾燥し
て金属イオンを吸着したTR−10の綿を得た。この試料を
用いて上記と同じ悪臭ガスの除去試験をした。
以上に結果を第4表に示す。
上記各試料をJIS K 1004洗浄法により50回及び洗濯
し、上記と同様にして悪臭ガス除去試験をした。結果は
下記第5表の通りであった。
し、上記と同様にして悪臭ガス除去試験をした。結果は
下記第5表の通りであった。
(5)抗菌性 TR−5、TR−10、TR−20の綿を試料とし、シェークフ
ラスコ法(抗菌防臭加工製品認定基準)で抗菌性の試験
をした。試験菌株はグラム陽性菌としてブドウ状球菌St
aphylo coccus aureus FDA209Pおよびグラム陰性菌とし
てKlebsiella pneumoniae ATCC 4352の二種である。
ラスコ法(抗菌防臭加工製品認定基準)で抗菌性の試験
をした。試験菌株はグラム陽性菌としてブドウ状球菌St
aphylo coccus aureus FDA209Pおよびグラム陰性菌とし
てKlebsiella pneumoniae ATCC 4352の二種である。
結果(菌死滅率)を第6表に示す。
次に同じTR−10、GR−10及びIBR−10の綿をJIS K1004
洗濯法により50回及び100回洗濯し、上記と同じ抗菌性
の試験をした。結果は次の通りである。
洗濯法により50回及び100回洗濯し、上記と同じ抗菌性
の試験をした。結果は次の通りである。
(6)染色性 TR−10および普通レーヨンの綿を使ってJIS L 1015
7.30に準じて染着率(%)の試験をした。結果は次の通
りである。
7.30に準じて染着率(%)の試験をした。結果は次の通
りである。
(7)重金属イオン捕捉性 TR−10の綿80%と芯ポリプロピレン、鞘ポリエチレン
の複合繊維20%とを均一に混綿して薄い繊維ウェブを作
った。これを加熱しながらロール状に捲回し、外径70m
m、内径30mm、長さ250m、密度0.3g/cm2のカートリッジ
フィルターを作成した。これを過筒ハウジングにセッ
トし、金属イオンを含む水100lを過した。液中の残
留する金属イオンを原子吸光分析装置で測定した。
の複合繊維20%とを均一に混綿して薄い繊維ウェブを作
った。これを加熱しながらロール状に捲回し、外径70m
m、内径30mm、長さ250m、密度0.3g/cm2のカートリッジ
フィルターを作成した。これを過筒ハウジングにセッ
トし、金属イオンを含む水100lを過した。液中の残
留する金属イオンを原子吸光分析装置で測定した。
結果を第9表に示す。
次にTR−10、GR−10及びIBR−10の綿をマルセル石鹸
水溶液(石鹸濃度1g/l)を用いてJIS K 1004洗濯法に準
じ25回及び100回洗濯し洗濯回数と銅イオン捕集率との
関係を求めた。結果は下記第10表の通りである。
水溶液(石鹸濃度1g/l)を用いてJIS K 1004洗濯法に準
じ25回及び100回洗濯し洗濯回数と銅イオン捕集率との
関係を求めた。結果は下記第10表の通りである。
尚表中外観変化などは洗濯100回の試料の外観であ
る。
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 31:04) (72)発明者 岡本 彬 島根県益田市須子町17番17号 (56)参考文献 特開 昭58−136351(JP,A) 特開 平2−28203(JP,A)
Claims (4)
- 【請求項1】重合度100〜500の再生セルロース60〜99重
量%と酢酸ビニル−マレイン酸共重合体40〜1重量%と
の混合体であり、該混合体の両成分が分子状に混ざり合
い固体化されてなるイオン交換機能を持ったセルロース
系組成物。 - 【請求項2】イオン交換機能が、吸水性、消臭性、抗菌
性、染色性及び/又は金属捕捉機能である請求項1記載
のセルロース系組成物。 - 【請求項3】再生セルロースがビスコースレーヨンであ
る請求項1または2記載のセルロース系組成物。 - 【請求項4】酢酸ビニル−マレイン酸共重合体の重量平
均分子量が10,000〜2,000,000である請求項1、2また
は3記載のセルロース系組成物。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1-161182 | 1989-06-23 | ||
JP01161182 | 1989-06-23 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03121145A JPH03121145A (ja) | 1991-05-23 |
JPH0813905B2 true JPH0813905B2 (ja) | 1996-02-14 |
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ID=15730147
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16174590A Expired - Fee Related JPH0813905B2 (ja) | 1989-06-23 | 1990-06-19 | イオン交換機能を持ったセルロース系組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH0813905B2 (ja) |
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-
1990
- 1990-06-19 JP JP16174590A patent/JPH0813905B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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