JP2533779B2 - 変倍レンズ - Google Patents

変倍レンズ

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JP2533779B2 JP62154424A JP15442487A JP2533779B2 JP 2533779 B2 JP2533779 B2 JP 2533779B2 JP 62154424 A JP62154424 A JP 62154424A JP 15442487 A JP15442487 A JP 15442487A JP 2533779 B2 JP2533779 B2 JP 2533779B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は変倍レンズに関するもので特に電子スチルカ
メラおよびビデオカメラに好適である望遠系の変倍レン
ズに関するものである。
〔従来の技術〕
電子スチルカメラおよびビデオカメラにおいては、撮
像素子が比較的低感度であるために撮影レンズは大口径
比であることが望ましい。しかしながら撮影レンズが大
口径比になるに伴い各収差の乱れが生じ、これを補正す
るためには多くの枚数のレンズが必要となりレンズ系の
全長も長くなる傾向となる。
上記のような電子スチルカメラおよびビデオカメラ用
の望遠系の変倍レンズの従来例として特開昭62−43615
号公報に示されたものがある。この従来例は、合焦用の
正の第1群と、変倍用の負の第2群と、変倍による像画
の変動を補正するための正の第3群と、前群,後群から
なる固定の結像用の第4群とからなるレンズ系である。
そしてこのズームレンズは、レンズ枚数が13〜14枚で口
径比もF/2.9である。したがつて一層枚数が少なく全長
が短く、口径比が大きいレンズ系が望まれる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、電子スチルカメラおよびビデオカメラに好
適であつて、画角(2ω)15°〜5.4°の範囲内にて変
倍する望遠系の変倍レンズであつて、広角端においてレ
ンズ系の全長がより短く、口径比が大きい変倍レンズを
提供することを目的とするものである。
〔問題点を解決する手段〕
本発明の変倍レンズは、物体側より順に正の第1群
と、負の第2群と、正の第3群とからなり又第3群が前
群と後群とで構成されるもので変倍の際に第1群が移動
し第2群が固定であり、変倍に伴う像面変動を補正する
ために第3群中の後群が移動するレンズ系であつて、次
に示す条件(1),(2),(3)を満足するものであ
る。
(1)0.3<|f2/f1|<0.9 (2)−0.2<fW/f31<0.6 (3)−0.2<f32/f31<0.6 ただしf1,f2は夫々第1群,第2群の焦点距離、
f31,f32は夫々第3群の前群および後群の焦点距離、fW
は広角端における全系の焦点距離である。
前述の従来例では、第1群〜第4群の4群からなり第
1群と第4群が固定で第2群と第3群を移動させるもの
である。
本発明では、レンズ構成枚数を少なくしレンズ系の全
長を短くするために、変倍の際にレンズ系の全長が変化
するような構成を採用した。詳しくは、前述の従来例に
おける第3群の役割りを第4群の一部に持たせて第3群
を廃止し、さらに第2群を固定とし第1群を物体側へ移
動させることにいよつて望遠側へ変倍するような構成と
した。
つまり前記のように、本発明の変倍レンズは、第1
群,第2群,第3群の3群にて構成し、変倍の際に第2
群は固定として第1群を物体側へ移動することによつて
望遠側へ変倍し、変倍に伴う像面変動を補正するために
第3群中の後群を移動させるようにした。
このように構成したことによつて、第1群が第2群に
最も接近する広角端においてレンズ系の全長が最も短く
なり、レンズ系をコンパクトにすることが出来る。
更に従来例の第3群を省略したことと、前記の条件
(1),(2),(3)のように各群の屈折力を適切に
配置することによつて構成枚数を少なくすることが出来
た。
次に前記の各条件について説明する。
条件(1)は、第1群と第2群の屈折力の比を規定し
たもので、この条件の下限を越えて第1群に対し第2群
の屈折力が強くなると変倍に伴う収差の変動が大きくな
り特に広角側では負の歪曲収差が増大し望遠側では内向
性のコマ収差が増大する。又上限を越えて第2群の屈折
力が弱くなると変倍時の第1群の移動量が大きくなり望
遠側でのレンズ系の全長が大きくなり好ましくない。
条件(2)は第3群の前群の屈折力に関するもので、
下限を越えて第3群の前群が負で屈折力が強くなると特
に広角側で球面収差が補正過剰になり口径比を大きくす
ることが困難になる。又上限を越えて正の屈折力が強く
なると全変倍域にわたつて球面収差が補正不足となり同
様に口径比を大きくすることが出来なくなる。
条件(3)は、第3群の前群と後群の屈折力の比に関
するものである。条件の下限を越えるとメリジオナル像
面がサジタル像面のプラス側へ倒れ非点収差が増大し又
必要以上にバツクフオーカスが長くなり第1面から像面
までの全長が増大し好ましくない。上限を越えるとメリ
ジオナル像面がサジタル像面のマイナス側へ倒れ又内向
性のコマ収差が増大する。さらに所望のバツクフオーカ
スが得られなくなりレンズ系の後に光学的ローパスフイ
ルターやフアインダーへ光を導く光路分割鏡などの光学
部材を配置することができなくなる。
〔実施例〕
次に以上説明した本発明の変倍レンズの各実施例を示
す。
実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 実施例5 ただしr1,r2,…はレンズ各面の曲率半径、d1,d2
…は各レンズの肉厚、n1,n2,…は各レンズの屈折率、
ν,ν,…は各レンズのアツベ数である。
これら実施例1〜実施例5は夫々第1図〜第5図に示
すレンズ構成である。
以上の実施例は、いずれも第3群中の後群が正レンズ
のみで構成されているが、その場合にはこの後群を構成
するレンズのアツベ数の平均値(アツベ数の和をレンズ
枚数で割つた値)が55以上になることが望ましい。これ
によつてこの後群内でほぼ色収差を補正することが出
来、全変倍域にわたつて色収差を小さく保つことが出来
る。
これら実施例のうち、実施例2と実施例4は光軸方向
をx、光軸に直角な方向をyとした時に次の式で表わさ
れる非球面が用いられている。
ただしCは非球面頂点での曲率、P,B,E,F,G,…はいず
れも非球面係数である。
これら実施例は、いずれもレンズ枚数が9〜10枚と非
常に少なくなつておりレンズ系が一層コンパクトになつ
ている。
〔発明の効果〕
本発明の変倍レンズは、電子スチルカメラおよびビデ
オカメラに好適で、画角(2ω)が15°〜5.4°程度の
範囲で変倍する望遠系の変倍レンズであつて、さらに全
長が口径比F/2.8のレンズ系では広角端の焦点距離に対
する値が従来例の3.2程度よりは小さく又口径比F/2.0よ
り大口径であつても広角端の焦点距離に対する全長の値
が従来例と同程度である全長が短いレンズ系である。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第5図は夫々本発明の実施例1乃至実施例5
の断面図、第6図,第7図,第8図は夫々実施例1の広
角端,中間の焦点距離,望遠端における収差曲線図、第
9図,第10図,第11図は夫々実施例2の広角端,中間の
焦点距離,望遠端における収差曲線図、第12図,第13
図,第14図は夫々実施例3の広角端,中間の焦点距離,
望遠端における収差曲線図、第15図,第16図,第17図は
夫々実施例4の広角端,中間の焦点距離,望遠端におけ
る収差曲線図、第18図,第19図,第20図は夫々実施例5
の広角端,中間の焦点距離,望遠端における収差曲線図
である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】物体側より順に正の屈折力を持つ第1群
    と、少なくとも1枚の正レンズを有する全体として負の
    屈折力を持つ第2群と、絞りと、前群と後群とで構成さ
    れ全体として正の屈折力を持つ第3群とよりなり、変倍
    の際に第1群が移動し、第2群と絞りと第3群の前群と
    が夫々固定され、又第3群の後群が変倍に伴う像面変動
    を補正するように移動するレンズ系で次の条件(1),
    (2),(3)を満足する変倍レンズ。 (1)0.3<|f2/f1|<0.9 (2)−0.2<fW/f31<0.6 (3)−0.2<f32/f31<0.6 ただしf1,f2は夫々第1群,第2群の焦点距離、f31,f
    32は夫々第3群の前群および後群の焦点距離、fWは広角
    端における全系の焦点距離である。
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