JP2533292B2 - ヘリカルギアの製法 - Google Patents
ヘリカルギアの製法Info
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- JP2533292B2 JP2533292B2 JP6123452A JP12345294A JP2533292B2 JP 2533292 B2 JP2533292 B2 JP 2533292B2 JP 6123452 A JP6123452 A JP 6123452A JP 12345294 A JP12345294 A JP 12345294A JP 2533292 B2 JP2533292 B2 JP 2533292B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヘリカルギアを鍛造・
圧造により製造する方法に関するものである。
圧造により製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術および解決すべき課題】従来、平歯車を鍛
造・圧造によって製造するには、2つの方法があった。
1つの方法は、複数の予備鍛造・圧造工程を経て、ギア
の歯部を徐々に成長させるように歯面を成形するもの
で、JIS3級以上の高精度の平歯車の製作が可能であ
る。他の1つの方法は、絞り加工によるもので製品歯先
径と同じ或いは該径よりも少し大径のブランクを絞って
歯面を形成するものである。この方法では、絞り成形後
の弾性変形、所謂スプリングバックが大きいため、JI
S5級以上の精度の歯車の製作は困難であった。
造・圧造によって製造するには、2つの方法があった。
1つの方法は、複数の予備鍛造・圧造工程を経て、ギア
の歯部を徐々に成長させるように歯面を成形するもの
で、JIS3級以上の高精度の平歯車の製作が可能であ
る。他の1つの方法は、絞り加工によるもので製品歯先
径と同じ或いは該径よりも少し大径のブランクを絞って
歯面を形成するものである。この方法では、絞り成形後
の弾性変形、所謂スプリングバックが大きいため、JI
S5級以上の精度の歯車の製作は困難であった。
【0003】後者の場合、ヘリカルギアの製造にも実施
できる。但し、ブランクの外周部の肉が型孔の捩れ突条
に沿って流動伸展するため、捩れ突条と肉の流れの誤差
よるリードギャップが生じること及び、捩れ突条の両側
面に作用する負荷が異なり、このため製品の歯部のイン
ボリュート形状の両斜面に差異が生じて平歯車よりも更
に精度の低い製品しか得られない。本発明は、絞り加工
により歯面を予備成形しておき、次工程で前方押出し加
工による穴成形を行なうことにより、ダイスの型部に対
応して精度の高い歯面を形成できるヘリカルギアの製法
を明らかにするものである。
できる。但し、ブランクの外周部の肉が型孔の捩れ突条
に沿って流動伸展するため、捩れ突条と肉の流れの誤差
よるリードギャップが生じること及び、捩れ突条の両側
面に作用する負荷が異なり、このため製品の歯部のイン
ボリュート形状の両斜面に差異が生じて平歯車よりも更
に精度の低い製品しか得られない。本発明は、絞り加工
により歯面を予備成形しておき、次工程で前方押出し加
工による穴成形を行なうことにより、ダイスの型部に対
応して精度の高い歯面を形成できるヘリカルギアの製法
を明らかにするものである。
【0004】
【課題を解決する手段】歯面予備鍛造・圧造工程を含む
複数の鍛造・圧造工程を経てブランクからヘリカルギア
を形成する方法であって、歯面予備鍛造・圧造工程で
は、略円柱状ブランクB3が緊密に嵌合する案内孔(230)
と、該案内孔に連続して形成すべきヘリカルギアの歯面
の捩れ溝b10よりも僅か大きな捩れ突条(260)を突設した
型部(240)とからなる型孔(250)を有するダイス(100)
に、パンチ(600)によってブランクB3を打ち込みパンチ
(600)側の一部を残してブランクB3を型部(230)の捩れ突
条(260)に食い込ませつつ該捩れ突条の捩りに沿わせて
ブランクB3を回転させながら奥方に突き込んで完成歯面
b7よりも径方向に僅かに小さい歯面b3を予備成形し、
複数の鍛造・圧造工程を経てブランクからヘリカルギア
を形成する方法であって、歯面予備鍛造・圧造工程で
は、略円柱状ブランクB3が緊密に嵌合する案内孔(230)
と、該案内孔に連続して形成すべきヘリカルギアの歯面
の捩れ溝b10よりも僅か大きな捩れ突条(260)を突設した
型部(240)とからなる型孔(250)を有するダイス(100)
に、パンチ(600)によってブランクB3を打ち込みパンチ
(600)側の一部を残してブランクB3を型部(230)の捩れ突
条(260)に食い込ませつつ該捩れ突条の捩りに沿わせて
ブランクB3を回転させながら奥方に突き込んで完成歯面
b7よりも径方向に僅かに小さい歯面b3を予備成形し、
【0005】次の歯面完成鍛造・圧造工程では、上記歯
面b3を予備成形したブランクB4が緊密に嵌合する案内孔
(23)と、該案内孔に連続して形成すべきヘリカルギアの
歯面b7の捩れ溝b10に対応する捩れ突条(26)を突設した
型部(24)とからなる型孔(25)を有しダイケース(1
1)内に進退可能に配備された金型(2)をパンチ(6)側
にバネ付勢したダイス(1)の該貫通型孔(25)に、予備成
形したブランクB4をパンチ(6)によって突き込み、該ブ
ランクB4を型孔(25)の型部(24)に嵌合し、この状態で金
型(2)を押し込みつつダイス(1)の軸芯に待機するセン
ターピン(47)をブランクB4の軸芯に深く食い込ませると
共にブランクの肉を型部(24)に密接する様に張らせて完
成歯面b7を形成し、
面b3を予備成形したブランクB4が緊密に嵌合する案内孔
(23)と、該案内孔に連続して形成すべきヘリカルギアの
歯面b7の捩れ溝b10に対応する捩れ突条(26)を突設した
型部(24)とからなる型孔(25)を有しダイケース(1
1)内に進退可能に配備された金型(2)をパンチ(6)側
にバネ付勢したダイス(1)の該貫通型孔(25)に、予備成
形したブランクB4をパンチ(6)によって突き込み、該ブ
ランクB4を型孔(25)の型部(24)に嵌合し、この状態で金
型(2)を押し込みつつダイス(1)の軸芯に待機するセン
ターピン(47)をブランクB4の軸芯に深く食い込ませると
共にブランクの肉を型部(24)に密接する様に張らせて完
成歯面b7を形成し、
【0006】次の孔抜き工程では、完成歯面b7を形成し
たブランクB5をダイス(1a)のガイド孔(25a)に嵌めて拘
束しつつ、ブランクB5に対してダイスの軸芯に位置する
孔抜きピン(47a)を相対的に打ち込んで、ブランクの軸
芯に貫通孔b9を開設する。必要に応じて、上記貫通孔b9
を開設したブランクB6の歯無しボス部b4を切断して全周
に亘って歯面を形成したヘリカルギアを製造することも
できる。
たブランクB5をダイス(1a)のガイド孔(25a)に嵌めて拘
束しつつ、ブランクB5に対してダイスの軸芯に位置する
孔抜きピン(47a)を相対的に打ち込んで、ブランクの軸
芯に貫通孔b9を開設する。必要に応じて、上記貫通孔b9
を開設したブランクB6の歯無しボス部b4を切断して全周
に亘って歯面を形成したヘリカルギアを製造することも
できる。
【0007】
【作用及び効果】予備鍛造・圧造工程により、完成歯面
b7よりも径方向に僅かに小さな歯面を有するブランクB4
を形成し、このブランクB4を歯面完成鍛造・圧造工程の
ダイス(1)の型部(24)に円滑に挿入できる。歯面完成鍛
造・圧造工程のダイス(1)の金型(2)は、パンチ(6)側
にブランク案内孔(23)、奥側に型部(24)が形成され、パ
ンチ(6)側にバネ付勢されて、ダイス(1)の奥方に移動
可能に配備されている。このため、ブランクB4が案内孔
(23)と型部(24)に跨がって嵌まってから、即ち、ブラン
クB4を型部(24)で拘束した状態でブランクと一緒に金型
(2)が奥方に押され、金型軸芯の奥方に待機するセンタ
ーピン(47)がブランクに深く食い込む。この時、ブラン
クを径方向に広げる力が作用し、ブランクの肉は型部(2
4)の隅々まで充満し、精度の高い歯面を形成できる。パ
ンチ(6)が後退し、完成歯面b7を形成したブランクB5を
パンチ(6)側に突き出す。
b7よりも径方向に僅かに小さな歯面を有するブランクB4
を形成し、このブランクB4を歯面完成鍛造・圧造工程の
ダイス(1)の型部(24)に円滑に挿入できる。歯面完成鍛
造・圧造工程のダイス(1)の金型(2)は、パンチ(6)側
にブランク案内孔(23)、奥側に型部(24)が形成され、パ
ンチ(6)側にバネ付勢されて、ダイス(1)の奥方に移動
可能に配備されている。このため、ブランクB4が案内孔
(23)と型部(24)に跨がって嵌まってから、即ち、ブラン
クB4を型部(24)で拘束した状態でブランクと一緒に金型
(2)が奥方に押され、金型軸芯の奥方に待機するセンタ
ーピン(47)がブランクに深く食い込む。この時、ブラン
クを径方向に広げる力が作用し、ブランクの肉は型部(2
4)の隅々まで充満し、精度の高い歯面を形成できる。パ
ンチ(6)が後退し、完成歯面b7を形成したブランクB5を
パンチ(6)側に突き出す。
【0008】次の孔抜き工程では、完成歯面b7を形成し
たブランクB5をダイス(1a)のガイド孔(25a)に嵌めて拘
束しつつ、ブランクB5に対してダイスの軸芯に位置する
孔抜きピン(47a)を相対的に打ち込んで、ブランクB5の
穴底の隔壁b11を突き出して貫通孔b9を開設する。ブラ
ンクB5の穴底の隔壁b1は剪断により突きされ、然も隔壁
b1はブランクB5の歯無しボス部b4側に位置しているた
め、孔抜きピン(47a)が打ち込まれた際、ブランクB5の
肉はが歯面の精度を悪くするほど径方向に膨らむことこ
とはない。僅かに膨らんでも、歯無しボス部b4に影響
し、歯面の精度には影響しない。上記工程では、ヘリカ
ルギアのパンチ側外周に歯無しボス部b4が残り、又、該
ボスの反対側の歯先には、ブランクの材料の流れによる
ヒケが生じているため、これら歯無しボス部b4及びヒケ
があっては不都合な場合、これらを切断除去すればよ
い。
たブランクB5をダイス(1a)のガイド孔(25a)に嵌めて拘
束しつつ、ブランクB5に対してダイスの軸芯に位置する
孔抜きピン(47a)を相対的に打ち込んで、ブランクB5の
穴底の隔壁b11を突き出して貫通孔b9を開設する。ブラ
ンクB5の穴底の隔壁b1は剪断により突きされ、然も隔壁
b1はブランクB5の歯無しボス部b4側に位置しているた
め、孔抜きピン(47a)が打ち込まれた際、ブランクB5の
肉はが歯面の精度を悪くするほど径方向に膨らむことこ
とはない。僅かに膨らんでも、歯無しボス部b4に影響
し、歯面の精度には影響しない。上記工程では、ヘリカ
ルギアのパンチ側外周に歯無しボス部b4が残り、又、該
ボスの反対側の歯先には、ブランクの材料の流れによる
ヒケが生じているため、これら歯無しボス部b4及びヒケ
があっては不都合な場合、これらを切断除去すればよ
い。
【0009】
【実施例】図1、図2は、本発明のヘリカルギアの製造
工程の一例を示しており、剪断工程と第1〜第5の5つ
の鍛造・圧造工程を実施する。上記各鍛造・圧造工程
は、パーツホーマと称される多段式横型トランスファー
プレスのダイブロックに横一列にセットされたダイス内
に、パンチによりブランクを打ち込んで行なう。剪断工
程は、第1鍛造・圧造工程の前段に設けられた剪断装置
(図示せず)によって行なわれる。図1、図2において、
上側がパンチ側、下側がダイス側である。剪断工程で
は、焼鈍等の熱処理、及び表面にボンデ処理(潤滑処理)
を施した線材Wを、所定の長さに剪断してブランクB1を
形成する。
工程の一例を示しており、剪断工程と第1〜第5の5つ
の鍛造・圧造工程を実施する。上記各鍛造・圧造工程
は、パーツホーマと称される多段式横型トランスファー
プレスのダイブロックに横一列にセットされたダイス内
に、パンチによりブランクを打ち込んで行なう。剪断工
程は、第1鍛造・圧造工程の前段に設けられた剪断装置
(図示せず)によって行なわれる。図1、図2において、
上側がパンチ側、下側がダイス側である。剪断工程で
は、焼鈍等の熱処理、及び表面にボンデ処理(潤滑処理)
を施した線材Wを、所定の長さに剪断してブランクB1を
形成する。
【0010】第1鍛造・圧造工程では、上記ブランクの
ダイス側の端面外周縁にテーパ面b1を形成する。 第2鍛造・圧造工程では、上記テーパ面b1付きブランク
B2を反転させて加圧し、前記と反対側の外周縁にもテー
パ面b2を形成する。 第3〜第5鍛造・圧造工程が本発明の特徴とするもので
あって、第3鍛造・圧造工程はブランクに完成歯面b7よ
りも径方向に僅かに小さな歯面b3を予備形成する歯面予
備鍛造・圧造工程、第4鍛造・圧造工程は歯面完成鍛造
・圧造工程、第5鍛造・圧造工程は、ブランクの軸芯に
貫通孔b9を開設する孔抜き工程である。以下、第3〜第
5工程をダイスの構成と一緒に詳述する。
ダイス側の端面外周縁にテーパ面b1を形成する。 第2鍛造・圧造工程では、上記テーパ面b1付きブランク
B2を反転させて加圧し、前記と反対側の外周縁にもテー
パ面b2を形成する。 第3〜第5鍛造・圧造工程が本発明の特徴とするもので
あって、第3鍛造・圧造工程はブランクに完成歯面b7よ
りも径方向に僅かに小さな歯面b3を予備形成する歯面予
備鍛造・圧造工程、第4鍛造・圧造工程は歯面完成鍛造
・圧造工程、第5鍛造・圧造工程は、ブランクの軸芯に
貫通孔b9を開設する孔抜き工程である。以下、第3〜第
5工程をダイスの構成と一緒に詳述する。
【0011】
【歯面予備鍛造・圧造工程】図3に示す歯面予備鍛造・
圧造工程のダイス(100)は、ダイケース(110)の軸芯のパ
ンチ(600)側に金型収容孔(120)及び該孔に連続して奥側
に突き出しピンスライド孔(130)が開設され、金型収容
孔(120)に金型(200)が圧入或いは焼嵌めされている。突
き出しピンスライド孔(130)に突き出しピン(400)がスラ
イド可能に嵌まり、該突き出しピン(400)の先端が金型
(200)内に臨出している。金型(200)の軸芯には、型孔(2
50)が貫通開設され、該型孔(250)のパンチ(600)側は、
第2鍛造・圧造工程が終了したブランクB3が緊密に嵌ま
る真円状の案内孔(230)、奥側は、形成すべきヘリカル
ギアの歯面の捩れ溝b10よりも僅か大きな捩れ突条(260)
を周方向に等ピッチで突設した型部(240)となってい
る。型孔(250)の内面に化学蒸着法或いは物理蒸着法に
より厚み5〜10μmのTiC、TiCN或いはTiNの層
が形成されている。TiC、TiCN或いはTiNの層
は、優れた耐焼付け性および耐摩耗性を発揮し、金型(2
00)の寿命延長を画ることができる。
圧造工程のダイス(100)は、ダイケース(110)の軸芯のパ
ンチ(600)側に金型収容孔(120)及び該孔に連続して奥側
に突き出しピンスライド孔(130)が開設され、金型収容
孔(120)に金型(200)が圧入或いは焼嵌めされている。突
き出しピンスライド孔(130)に突き出しピン(400)がスラ
イド可能に嵌まり、該突き出しピン(400)の先端が金型
(200)内に臨出している。金型(200)の軸芯には、型孔(2
50)が貫通開設され、該型孔(250)のパンチ(600)側は、
第2鍛造・圧造工程が終了したブランクB3が緊密に嵌ま
る真円状の案内孔(230)、奥側は、形成すべきヘリカル
ギアの歯面の捩れ溝b10よりも僅か大きな捩れ突条(260)
を周方向に等ピッチで突設した型部(240)となってい
る。型孔(250)の内面に化学蒸着法或いは物理蒸着法に
より厚み5〜10μmのTiC、TiCN或いはTiNの層
が形成されている。TiC、TiCN或いはTiNの層
は、優れた耐焼付け性および耐摩耗性を発揮し、金型(2
00)の寿命延長を画ることができる。
【0012】各捩れ突条(260)の前端は、ブランクに食
い込み易い様に斜面(260a)となっており、軸芯を中心に
斜面(260a)(260a)の成す角度αは、90〜120゜である。
上記各捩れ突条(260)の前端の斜面(260a)(260a)の成す
角度αは、ブランクの食い付きと、形成される歯面の精
度に大きな影響があり、角度αが小さいほど、ブランク
を絞り易くなるが、ブランクの肉が径方向に張る力より
も、軸方向に伸びる力が大きくなって、ブランクに形成
される歯面の先端部にヒケが生じ、歯面の有効長さが短
くなる。角度αが大きくなると、ブランクを絞り難くな
るが、ブランクに形成される歯面の先端部に生じるヒケ
は小さくて済む。テスト結果より、捩れ突条(260)の前
端の斜面(260a)(260a)の成す角度αは、90〜120゜が適
当であることが判った。
い込み易い様に斜面(260a)となっており、軸芯を中心に
斜面(260a)(260a)の成す角度αは、90〜120゜である。
上記各捩れ突条(260)の前端の斜面(260a)(260a)の成す
角度αは、ブランクの食い付きと、形成される歯面の精
度に大きな影響があり、角度αが小さいほど、ブランク
を絞り易くなるが、ブランクの肉が径方向に張る力より
も、軸方向に伸びる力が大きくなって、ブランクに形成
される歯面の先端部にヒケが生じ、歯面の有効長さが短
くなる。角度αが大きくなると、ブランクを絞り難くな
るが、ブランクに形成される歯面の先端部に生じるヒケ
は小さくて済む。テスト結果より、捩れ突条(260)の前
端の斜面(260a)(260a)の成す角度αは、90〜120゜が適
当であることが判った。
【0013】突き出しピン(400)の先端は捩れ突条(260)
の長さ方向の略中央に位置して待機している。ブランク
B3は、パンチ(600)によって、突き出しピン(400)に当る
まで型孔(250)に付き込まれ、ブランクB3の全長の7割
程度を型部(240)に食い込ませる。パンチ(600)が後退
し、突き出しピン(400)が前進してブランクB4を突き出
し、トランスファー爪(図示せず)によってブランクB4は
次の歯面完成鍛造・圧造工程に送られる。
の長さ方向の略中央に位置して待機している。ブランク
B3は、パンチ(600)によって、突き出しピン(400)に当る
まで型孔(250)に付き込まれ、ブランクB3の全長の7割
程度を型部(240)に食い込ませる。パンチ(600)が後退
し、突き出しピン(400)が前進してブランクB4を突き出
し、トランスファー爪(図示せず)によってブランクB4は
次の歯面完成鍛造・圧造工程に送られる。
【0014】
【歯面完成鍛造・圧造工程】図4に示す歯面完成鍛造・
圧造工程のダイス(1)は、ダイケース(11)のパンチ(6)
側に金型収容孔(12)、該金型収容孔(12)に連続してフィ
ラーバック収容孔(13)が開設され、ダイケース(11)の後
端開口は蓋板(14)をボルト止めして閉じられている。フ
ィラーバック収容孔(13)には筒状のフィラーバック(3)
が蓋板(14)に当って、前後に移動せぬ様にセットボルト
(44)にて固定されている。金型収容孔(12)には金型(2)
が前後にスライド可能に収容され、金型(2)とフィラー
バック(3)との間には金型(2)が後退できる余裕があ
る。金型(2)は複数のバネ(32)によって常時パンチ(6)
側に付勢され、バネ(32)はフィラーバック(3)の端面に
等間隔に深く開設したバネ収容穴(31)に収容されてい
る。
圧造工程のダイス(1)は、ダイケース(11)のパンチ(6)
側に金型収容孔(12)、該金型収容孔(12)に連続してフィ
ラーバック収容孔(13)が開設され、ダイケース(11)の後
端開口は蓋板(14)をボルト止めして閉じられている。フ
ィラーバック収容孔(13)には筒状のフィラーバック(3)
が蓋板(14)に当って、前後に移動せぬ様にセットボルト
(44)にて固定されている。金型収容孔(12)には金型(2)
が前後にスライド可能に収容され、金型(2)とフィラー
バック(3)との間には金型(2)が後退できる余裕があ
る。金型(2)は複数のバネ(32)によって常時パンチ(6)
側に付勢され、バネ(32)はフィラーバック(3)の端面に
等間隔に深く開設したバネ収容穴(31)に収容されてい
る。
【0015】金型(2)は、ダイケース(11)の金型収容孔
(12)にスライド可能に嵌まる型ケース(21)にニブ(22)を
圧入或いは焼嵌め固定して形成され、ニブ(22)の軸芯に
は、型孔(25)が貫通開設され、該型孔(25)のパンチ(6)
側は、前記歯面b3を予備成形したブランクB4が緊密に嵌
まる真円状の案内孔(23)、奥側は、形成すべきヘリカル
ギアの歯面の捩れ溝b10に対応する捩れ突条(26)を周方
向に等ピッチで突設した型部(24)となっている。型孔(2
5)の内面には、歯面予備鍛造・圧造工程のダイス(100)
の場合と同様にして、厚み5〜10μmのTiC、TiCN
或いはTiNの層が形成されている。各捩れ突条(26)の
前端の斜面(26a)(26a)の成す角度αも、歯面予備鍛造・
圧造工程のダイス(100)の場合と同様にして、90〜120゜
である。
(12)にスライド可能に嵌まる型ケース(21)にニブ(22)を
圧入或いは焼嵌め固定して形成され、ニブ(22)の軸芯に
は、型孔(25)が貫通開設され、該型孔(25)のパンチ(6)
側は、前記歯面b3を予備成形したブランクB4が緊密に嵌
まる真円状の案内孔(23)、奥側は、形成すべきヘリカル
ギアの歯面の捩れ溝b10に対応する捩れ突条(26)を周方
向に等ピッチで突設した型部(24)となっている。型孔(2
5)の内面には、歯面予備鍛造・圧造工程のダイス(100)
の場合と同様にして、厚み5〜10μmのTiC、TiCN
或いはTiNの層が形成されている。各捩れ突条(26)の
前端の斜面(26a)(26a)の成す角度αも、歯面予備鍛造・
圧造工程のダイス(100)の場合と同様にして、90〜120゜
である。
【0016】筒状フィラーバック(3)には、突き出し軸
(4)がスライド可能に嵌まっている。突き出し軸(4)
は、フィラーバック(3)に内をスライドする支持ブロッ
ク(42)の軸芯に金型(2)側に向けて筒軸(41)を突設して
形成され、筒軸(41)の先端を型孔(25)内に臨出させてい
る。支持ブロック(42)の外周面には前記型孔(25)の捩れ
突条(26)に対応して捩れ案内溝(43)が開設され、フィラ
ーバック(3)に螺合してセットボルト(46)の先端が捩れ
案内溝(43)にスライド可能に嵌まっている。突き出し軸
(4)の軸芯をスライド可能に貫通して、センターピン(4
7)が配備され、センターピン(47)の後端は、蓋板(14)に
当接した中間ブロック(5)によって後退が阻止され、先
端は突き出し軸(4)の筒軸(41)から突き出して金型(2)
の型孔(25)内に臨出している。筒軸(41)からの突き出し
軸(4)の突き出し長さが、後記するブランクB5に形成す
る深穴b8の深さに対応する。
(4)がスライド可能に嵌まっている。突き出し軸(4)
は、フィラーバック(3)に内をスライドする支持ブロッ
ク(42)の軸芯に金型(2)側に向けて筒軸(41)を突設して
形成され、筒軸(41)の先端を型孔(25)内に臨出させてい
る。支持ブロック(42)の外周面には前記型孔(25)の捩れ
突条(26)に対応して捩れ案内溝(43)が開設され、フィラ
ーバック(3)に螺合してセットボルト(46)の先端が捩れ
案内溝(43)にスライド可能に嵌まっている。突き出し軸
(4)の軸芯をスライド可能に貫通して、センターピン(4
7)が配備され、センターピン(47)の後端は、蓋板(14)に
当接した中間ブロック(5)によって後退が阻止され、先
端は突き出し軸(4)の筒軸(41)から突き出して金型(2)
の型孔(25)内に臨出している。筒軸(41)からの突き出し
軸(4)の突き出し長さが、後記するブランクB5に形成す
る深穴b8の深さに対応する。
【0017】中間ブロック(5)の方向には該ブロック
(5)に接して筒状受けブロック(51)が配備されている。
筒受ブロック(51)に突き出し駆動軸(53)がスライド可能
に嵌まり、中間ブロック(5)及び蓋板(14)をスライド可
能に貫通した中間軸(54)を介して、突き出し軸(4)を突
き出す様に構成されている。
(5)に接して筒状受けブロック(51)が配備されている。
筒受ブロック(51)に突き出し駆動軸(53)がスライド可能
に嵌まり、中間ブロック(5)及び蓋板(14)をスライド可
能に貫通した中間軸(54)を介して、突き出し軸(4)を突
き出す様に構成されている。
【0018】上記ダイス(1)に対向配備されたパンチ
(6)は、パンチガイド(62)の軸芯にセンターパンチ(61)
を進退可能に突設して構成されている。センターパンチ
(61)は、強力なバネ(図示せず)によってダイス(1)側に
付勢され、パンチガイド(62)とセンターパンチ(61)が一
緒に前進して、センターパンチ(61)がブランクB4を型孔
(25)に打ち込み、ブランクB4の予備成形歯面b3が型孔(2
5)の型部(24)に嵌まった状態で、センターパンチ(61)が
更に金型(2)を後退させる。これによって、ブランクB4
にセンターピン(47)が食い込んで、ブランクB4の軸芯に
深穴b8が開設されると共に、ブランクB4の肉は軸方向及
び径方向に流動進展する。この時の、ブランクを径方向
に広げる力により、ブランクの肉は型部(24)の隅々まで
を満たし、精度の高い完成歯面b7を有するブランクB5を
形成できる(図5)。
(6)は、パンチガイド(62)の軸芯にセンターパンチ(61)
を進退可能に突設して構成されている。センターパンチ
(61)は、強力なバネ(図示せず)によってダイス(1)側に
付勢され、パンチガイド(62)とセンターパンチ(61)が一
緒に前進して、センターパンチ(61)がブランクB4を型孔
(25)に打ち込み、ブランクB4の予備成形歯面b3が型孔(2
5)の型部(24)に嵌まった状態で、センターパンチ(61)が
更に金型(2)を後退させる。これによって、ブランクB4
にセンターピン(47)が食い込んで、ブランクB4の軸芯に
深穴b8が開設されると共に、ブランクB4の肉は軸方向及
び径方向に流動進展する。この時の、ブランクを径方向
に広げる力により、ブランクの肉は型部(24)の隅々まで
を満たし、精度の高い完成歯面b7を有するブランクB5を
形成できる(図5)。
【0019】突き出し駆動軸(53)が突き出しハンマー
(図示せず)によってパンチ(6)側に叩かれ、中間軸(54)
を介して突き出し軸(4)がパンチ(6)側にスライドし、
ブランクB5を突き出す。この時、ブランクB5は完成歯面
b7の捩れに対応して回転しながら突き出される。突き出
し軸(4)の支持ブロック(42)の外周面には、型孔(25)の
捩れ突条(26)に対応する捩れ案内溝(43)が開設され、フ
ィラーバック(3)に螺合したセットボルト(46)の先端が
嵌まっているため、突き出し軸(4)はブランクB5の回転
方向及び回転速度と一致して回転しながら移動するた
め、突き出し軸(4)の先端面とブランクB5との間には摩
擦は生じず、ブランクB5を円滑に突き出すことができ
る。
(図示せず)によってパンチ(6)側に叩かれ、中間軸(54)
を介して突き出し軸(4)がパンチ(6)側にスライドし、
ブランクB5を突き出す。この時、ブランクB5は完成歯面
b7の捩れに対応して回転しながら突き出される。突き出
し軸(4)の支持ブロック(42)の外周面には、型孔(25)の
捩れ突条(26)に対応する捩れ案内溝(43)が開設され、フ
ィラーバック(3)に螺合したセットボルト(46)の先端が
嵌まっているため、突き出し軸(4)はブランクB5の回転
方向及び回転速度と一致して回転しながら移動するた
め、突き出し軸(4)の先端面とブランクB5との間には摩
擦は生じず、ブランクB5を円滑に突き出すことができ
る。
【0020】
【孔抜き工程】図6に示す次の孔抜き工程のダイス(1
a)は、基本的には、前記完成歯面鍛造・圧造用ダイス
(1)と同じであって、ダイケース(11a)内にフィラーバ
ック(3a)を固定し、後端に蓋板(14a)を固定し、前部に
金型(2a)を前後にスライド可能に配備し、該金型(2a)
をバネ(32a)にてパンチ(6a)側に付勢している。金型
(2a)は、筒状型ケース(21a)にニブ(22a)を圧入或いは
焼嵌め固定して形成され、ニブ(22a)の軸芯には、ガイ
ド孔(25a)が貫通開設され、該ガイド孔(25a)のパンチ
(6)側は、前記ブランクB5の歯無しボス部b4が緊密に嵌
まる真円状の第1ガイド孔(23a)、奥側は、完成歯面b7
の歯先径に対応する真円状の第2ガイド孔(24a)となっ
ている。型孔(25)の内面には、前記ダイス(100)(1)の
場合と同様にして、厚み5〜10μmのTiC、TiCN或
いはTiNの層が形成されている。筒状フィラーバック
(3a)には、突き出し軸(4a)がスライド可能に嵌まって
いる。
a)は、基本的には、前記完成歯面鍛造・圧造用ダイス
(1)と同じであって、ダイケース(11a)内にフィラーバ
ック(3a)を固定し、後端に蓋板(14a)を固定し、前部に
金型(2a)を前後にスライド可能に配備し、該金型(2a)
をバネ(32a)にてパンチ(6a)側に付勢している。金型
(2a)は、筒状型ケース(21a)にニブ(22a)を圧入或いは
焼嵌め固定して形成され、ニブ(22a)の軸芯には、ガイ
ド孔(25a)が貫通開設され、該ガイド孔(25a)のパンチ
(6)側は、前記ブランクB5の歯無しボス部b4が緊密に嵌
まる真円状の第1ガイド孔(23a)、奥側は、完成歯面b7
の歯先径に対応する真円状の第2ガイド孔(24a)となっ
ている。型孔(25)の内面には、前記ダイス(100)(1)の
場合と同様にして、厚み5〜10μmのTiC、TiCN或
いはTiNの層が形成されている。筒状フィラーバック
(3a)には、突き出し軸(4a)がスライド可能に嵌まって
いる。
【0021】突き出し軸(4a)は、フィラーバック(3a)
に内をスライドする支持ブロック(42a)の軸芯に金型(2
a)側に向けて筒軸(41a)を突設して形成され、筒軸(41a)
の先端をガイド孔(25a)内に臨出させている。突き出し
軸(4a)の軸芯をスライド可能に貫通して、孔抜きピン
(47a)が配備され、孔抜きピン(47a)の後端は、蓋板(14
a)に当接した中間ブロック(5a)によって後退が阻止さ
れ、先端は突き出し軸(4a)の筒軸(41a)から突き出して
金型(2a)のガイド孔(25a)の第1ガイド孔(23a)近傍に
達している。中間ブロック(5a)の後方には筒状受けブ
ロック(51a)が配備されている。筒受けブロック(51a)に
突き出し駆動軸(53)がスライド可能に嵌まり、中間ブロ
ック(5a)及び蓋板(14a)をスライド可能に貫通した中間
軸(54a)を介して、突き出し軸(4a)様に構成されてい
る。
に内をスライドする支持ブロック(42a)の軸芯に金型(2
a)側に向けて筒軸(41a)を突設して形成され、筒軸(41a)
の先端をガイド孔(25a)内に臨出させている。突き出し
軸(4a)の軸芯をスライド可能に貫通して、孔抜きピン
(47a)が配備され、孔抜きピン(47a)の後端は、蓋板(14
a)に当接した中間ブロック(5a)によって後退が阻止さ
れ、先端は突き出し軸(4a)の筒軸(41a)から突き出して
金型(2a)のガイド孔(25a)の第1ガイド孔(23a)近傍に
達している。中間ブロック(5a)の後方には筒状受けブ
ロック(51a)が配備されている。筒受けブロック(51a)に
突き出し駆動軸(53)がスライド可能に嵌まり、中間ブロ
ック(5a)及び蓋板(14a)をスライド可能に貫通した中間
軸(54a)を介して、突き出し軸(4a)様に構成されてい
る。
【0022】上記ダイス(1a)に対向配備されたパンチ
(6a)は、パンチガイド(62a)の軸芯に筒状センターパン
チ(61a)を進退可能に突設して構成されている。センタ
ーパンチ(61a)は、強力なバネ(図示せず)によってダイ
ス(1a)側に付勢され、パンチガイド(62a)とセンターパ
ンチ(61a)が一緒に前進して、センターパンチ(61a)がブ
ランクB5をガイド孔(25a)に打ち込み、ブランクB5の完
成歯面b7がガイド孔(25a)に嵌まった状態で、センター
パンチ(61a)が更に金型(2a)を後退させる。
(6a)は、パンチガイド(62a)の軸芯に筒状センターパン
チ(61a)を進退可能に突設して構成されている。センタ
ーパンチ(61a)は、強力なバネ(図示せず)によってダイ
ス(1a)側に付勢され、パンチガイド(62a)とセンターパ
ンチ(61a)が一緒に前進して、センターパンチ(61a)がブ
ランクB5をガイド孔(25a)に打ち込み、ブランクB5の完
成歯面b7がガイド孔(25a)に嵌まった状態で、センター
パンチ(61a)が更に金型(2a)を後退させる。
【0023】これによって、ブランクB5に孔抜きピン(4
7a)が食い込んで、ブランクB5の穴底の隔壁b11を突き出
し、センターパンチ(61a)の軸真の穴(61b)から外部に排
出し、軸芯に貫通孔b9を有するブランクB6を形成する。
上記ブランクB6は、歯無しボス部b4を有するものの、歯
面b7は完成しているため、このまま貫通孔b9にシャフト
を取り付けて使用することができる。歯無しボス部b4が
相手ヘリカルギアとの噛み合いの邪魔になる場合、図2
の左図面に2点鎖線L1示す如く、歯無しボス部b4を切断
除去すればよい。又、歯無しボス部b4の反対側部分の歯
面には、ブランクの肉が流動進展した際に僅かながらヒ
ケが生じているため、このヒケを含む端部を線L2から切
断除去してもよい。
7a)が食い込んで、ブランクB5の穴底の隔壁b11を突き出
し、センターパンチ(61a)の軸真の穴(61b)から外部に排
出し、軸芯に貫通孔b9を有するブランクB6を形成する。
上記ブランクB6は、歯無しボス部b4を有するものの、歯
面b7は完成しているため、このまま貫通孔b9にシャフト
を取り付けて使用することができる。歯無しボス部b4が
相手ヘリカルギアとの噛み合いの邪魔になる場合、図2
の左図面に2点鎖線L1示す如く、歯無しボス部b4を切断
除去すればよい。又、歯無しボス部b4の反対側部分の歯
面には、ブランクの肉が流動進展した際に僅かながらヒ
ケが生じているため、このヒケを含む端部を線L2から切
断除去してもよい。
【0024】上記実施例は、多段式横型トランスファー
プレスにより、線材の剪断から孔抜きまでを行なうが、
これに限ることはなく、バー材を所定の長さに切断して
ブランクを形成し、該ブランクに対し、予備鍛造・圧造
並びに必要に応じて焼鈍等の熱処理を行ない、更にボン
デ処理(表面潤滑処理)を施し、このブランクに対し、縦
型或いは横型のプレスにて、歯面予備鍛造・圧造工程、
歯面完成鍛造・圧造工程、孔抜き工程を行なってヘリカ
ルギアを製造できるのは勿論である。本発明は、上記実
施例の構成に限定されることなく、特許請求の範囲に記
載の範囲で種々の変形が可能である。
プレスにより、線材の剪断から孔抜きまでを行なうが、
これに限ることはなく、バー材を所定の長さに切断して
ブランクを形成し、該ブランクに対し、予備鍛造・圧造
並びに必要に応じて焼鈍等の熱処理を行ない、更にボン
デ処理(表面潤滑処理)を施し、このブランクに対し、縦
型或いは横型のプレスにて、歯面予備鍛造・圧造工程、
歯面完成鍛造・圧造工程、孔抜き工程を行なってヘリカ
ルギアを製造できるのは勿論である。本発明は、上記実
施例の構成に限定されることなく、特許請求の範囲に記
載の範囲で種々の変形が可能である。
【図1】ヘリカルギアの製造の前半の工程図である。
【図2】ヘリカルギアの製造の後半の工程図である。
【図3】歯面予備鍛造・圧造工程のダイスの断面図であ
る。
る。
【図4】歯面完成鍛造・圧造工程のダイスの断面図であ
る。
る。
【図5】同上のパンチを打ち込んだ状態の断面図であ
る。
る。
【図6】孔明け工程のダイスの断面図である。
(1) ダイス (2) 金型 (23) 案内孔 (24) 型部 (25) 型孔
Claims (2)
- 【請求項1】 歯面予備鍛造・圧造工程を含む複数の鍛
造・圧造工程を経てブランクからヘリカルギアを形成す
る方法であって、 歯面予備鍛造・圧造工程では、略円柱状ブランクB3が緊
密に嵌合する案内孔(230)と、該案内孔に連続して形成
すべきヘリカルギアの歯面の捩れ溝b10よりも僅か大き
な捩れ突条(260)を突設した型部(240)とからなる型孔(2
50)を有するダイス(100)に、パンチ(600)によってブラ
ンクB3を打ち込みパンチ(600)側の一部を残してブラン
クB3を型部(230)の捩れ突条(260)に食い込ませつつ該捩
れ突条の捩りに沿わせてブランクB3を回転させながら奥
方に突き込んで完成歯面b7よりも径方向に僅かに小さい
歯面b3を予備成形し、 次の歯面完成鍛造・圧造工程では、上記歯面b3を予備成
形したブランクB4が緊密に嵌合する案内孔(23)と、該案
内孔に連続して形成すべきヘリカルギアの歯面b7の捩れ
溝b10に対応する捩れ突条(26)を突設した型部(24)とか
らなる型孔(25)を有しダイケース(11)内に進退可能に配
備された金型(2)をパンチ(6)側にバネ付勢したダイス
(1)の該型孔(25)に、予備成形したブランクB4をパンチ
(6)によって突き込み、該ブランクB4を型孔(25)の型部
(24)に嵌合し、この状態で金型(2)を押し込みつつダイ
ス(1)の軸芯に待機するセンターピン(47)をブランクB4
の軸芯に深く食い込ませると共にブランクの肉を型部(2
4)に密接する様に張らせて完成歯面b7を形成し、 次の孔抜き工程では、完成歯面b7を形成したブランクB5
をダイス(1a)のガイド孔(25a)に嵌めて拘束しつつ、ブ
ランクB5に対してダイスの軸芯に位置する孔抜きピン(4
7a)を相対的に打ち込んで、ブランクの軸芯に貫通孔b9
を開設することを特徴とするヘリカルギヤの製法。 - 【請求項2】 歯面予備鍛造・圧造工程を含む複数の鍛
造・圧造工程を経てブランクからヘリカルギアを形成す
る方法であって、 歯面予備鍛造・圧造工程では、略円柱状ブランクB3が緊
密に嵌合する案内孔(230)と、該案内孔に連続して形成
すべきヘリカルギアの歯面の捩れ溝b10よりも僅か大き
な捩れ突条(260)を突設した型部(240)とからなる型孔(2
50)を有するダイス(100)に、パンチ(600)によってブラ
ンクB3を打ち込みパンチ(600)側の一部を残してブラン
クB3を型部(230)の捩れ突条(260)に食い込ませつつ該捩
れ突条の捩りに沿わせてブランクB3を回転させながら奥
方に突き込んで完成歯面b7よりも径方向に僅かに小さい
歯面b3を予備成形し、 次の歯面完成鍛造・圧造工程では、上記歯面b3を予備成
形したブランクB4が緊密に嵌合する案内孔(23)と、該案
内孔に連続して形成すべきヘリカルギアの歯面b7の捩れ
溝b10に対応する捩れ突条(26)を突設した型部(24)とか
らなる型孔(25)を有しダイケース(11)内に進退可能に配
備された金型(2)をパンチ(6)側にバネ付勢したダイス
(1)の該型孔(25)に、予備成形したブランクB4をパンチ
(6)によって突き込み、該ブランクB4を型孔(25)の型部
(24)に嵌合し、この状態で金型(2)を押し込みつつダイ
ス(1)の軸芯に待機するセンターピン(47)をブランクB4
の軸芯に深く食い込ませると共にブランクの肉を型部(2
4)に密接する様に張らせて完成歯面b7を形成し、 次の孔抜き工程では、完成歯面b7を形成したブランクB5
をダイス(1a)のガイド孔(25a)に嵌めて拘束しつつ、ブ
ランクB5に対してダイスの軸芯に位置する孔抜きピン(4
7a)を相対的に打ち込んで、ブランクの軸芯に貫通孔b9
を開設し、 上記貫通孔b9を開設したブランクB6の歯無しボス部b4を
切断して全周に亘って歯面を形成したヘリカルギアの製
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6123452A JP2533292B2 (ja) | 1994-06-06 | 1994-06-06 | ヘリカルギアの製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6123452A JP2533292B2 (ja) | 1994-06-06 | 1994-06-06 | ヘリカルギアの製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07328740A JPH07328740A (ja) | 1995-12-19 |
JP2533292B2 true JP2533292B2 (ja) | 1996-09-11 |
Family
ID=14860967
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6123452A Expired - Lifetime JP2533292B2 (ja) | 1994-06-06 | 1994-06-06 | ヘリカルギアの製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2533292B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4547656B2 (ja) * | 2001-03-30 | 2010-09-22 | 日立金属株式会社 | 潤滑剤付着性および耐摩耗性に優れた温熱間加工用被覆工具 |
JP4656473B2 (ja) * | 2001-04-10 | 2011-03-23 | 日立金属株式会社 | 潤滑剤付着性および耐摩耗性に優れた温熱間加工用被覆工具 |
JP4764242B2 (ja) * | 2006-04-20 | 2011-08-31 | 株式会社クリアテック | ギヤ類の鍛造装置 |
KR200446417Y1 (ko) * | 2009-04-10 | 2009-10-28 | 에이테크솔루션(주) | 이젝터가 구비된 냉장고 인너케이스 트림용 금형 |
CN105522095B (zh) * | 2016-01-14 | 2017-05-03 | 浙江机电职业技术学院 | 一种零件反挤压抽孔冲压模 |
-
1994
- 1994-06-06 JP JP6123452A patent/JP2533292B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07328740A (ja) | 1995-12-19 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19960430 |