JP4979086B2 - ギアポンプ用ロータの製造方法 - Google Patents
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Description
この内接型ギアポンプは、ケーシング内に回転自在に設けられ内周歯を備えたアウターロータと、このアウターロータの内周歯に歯合させられる外周歯を有するインナーロータと、このインナーロータを支持するとともに、このインナーロータの回転中心を前記アウターロータの回転中心から所定方向へ偏心させて保持する駆動軸を備えている(例えば特許文献1を参照)。
図1は、内接型ギアポンプ(トロコイドポンプと称される)に用いられるアウターロータ31およびインナーロータ32を組み合わせた状態を示す斜視図であり、31aはアウターロータ31の内周に形成された歯部、32aはインナーロータ32の外周に形成された歯部、33はインナーロータ32の中心に形成された孔部である。なお、この孔部32の径はインナーロータ32の回転軸の外径と同径となっている。
このようなアウターロータ31およびインナーロータ32は、従来は別々の金型により成形するのが普通であったが、本発明ではこれらを一組の金型により、また一回の成形工程により効率よく成形するものである。
先ず、図2に示されるような、中心に孔部33を有する円板状のブランク(素材)21を焼鈍する。このブランクは、例えばSMn420、SCr420、SCM415、SNC415のような浸炭鋼や、低炭素鋼からなるものであり、成形し易く、かつ取り扱い容易な形状となっている。
また、このブランク21には、リン酸塩被膜処理(化成処理またはボンデ処理ともいう)が施されて表面にリン酸亜鉛皮膜等が形成されており、次のプレス工程で金型と擦れて温度が上がっても、金型とのくっ付きや金型の傷付き等を発生させることなく、高精度で効率よく鍛造できるようになっている。
図3は成形型が開いた状態を示す断面図、図4は成形型が閉じた状態を示す断面図である。図において1は下型、2は上型、3は下型のキャビティ成形面、4は上型のキャビティ成形面であり、金型が閉じると前記キャビティ成形面3、4により鍛造品成形用のキャビティが形成されるよう構成されている。なお、5は上型2の中心に設けられている位置決め用ピンであり、図示のものではインナーロータ32の回転軸と同じ径になっている。
また、前記上型2は、ガイド型6とプレス型7とからなり、プレス型7に設けた外筒部7aがガイド型6の外周壁に沿って摺動することにより、プレス型7のみが更に上下方向に稼動できるよう構成されている。
その状態から、プレス型7に設けた外筒部7aがガイド型6の外周壁に沿って摺動することによりプレス型7のみがハンマーで叩くように上下動し、上型2のキャビティ成形面4がブランク21を強い力で叩いて下型1のキャビティ成形面3側へ徐々に押し出し、最終的には図5に示されるようなロータ用鍛造品22を押し出し成形する。
この場合、内周面に歯部31aを有するアウターロータ成形部23と、外周面に歯部32aを有するインナーロータ成形部24の周方向の各寸法は、この時点で最終寸法となっている。
なお、前記ブランク21が孔部33のない中実形状であり、また上型2に位置決め用ピン5と孔部33がない場合であっても、同様にして精度よく鍛造品を成形できることは勿論である。
この後、更に切断線A−A、B−Bに沿って切断分割し、最終製品であるアウターロータ31とインナーロータ32とする。
一方、インナーロータ32は、図8に示されるように、(a)切断線A−Aに沿って分割すれば、一定の厚みのインナーロータとなる。なお、(b)はインナーロータ32の平面図である。
2 上型
3 下型のキャビティ成形面
4 上型のキャビティ成形面
5 位置決め用ピン
6 ガイド型
7 プレス型
21 ブランク
22 ロータ用鍛造品
23 アウターロータ成形部
24 インナーロータ成形部
31 アウターロータ
32 インナーロータ
33 孔部
Claims (5)
- 円板状のブランクを成形し、このブランクを成形型内で鍛造して内周面に歯部を有するアウターロータ成形部と、外周面に歯部を有するインナーロータ成形部とが一体成形されたロータ用鍛造品とし、次いで、このロータ用鍛造品からアウターロータおよびインナーロータを各々切り取ることを特徴とするギアポンプ用ロータの製造方法。
- アウターロータ成形部の前方側にインナーロータ成形部を膨出させた状態でロータ用鍛造品を押し出し成形することを特徴とする請求項1に記載のギアポンプ用ロータの製造方法。
- ブランクの中心に孔部を設ける一方、成形型の中央にピンを設けておき、このピンを前記ブランクの孔部に挿入して位置決めした状態で鍛造を行うことを特徴とする請求項1または2に記載のギアポンプ用ロータの製造方法。
- ブランクにリン酸塩被膜処理を施しておくことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のギアポンプ用ロータの製造方法。
- ロータ用鍛造品から切り取ったアウターロータおよびインナーロータに、更に表面硬化処理および研磨処理を施すことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のギアポンプ用ロータの製造方法。
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JP2008066974A JP4979086B2 (ja) | 2008-03-17 | 2008-03-17 | ギアポンプ用ロータの製造方法 |
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2008
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