JP3983100B2 - 歯車及びその製造方法,並びに製造装置 - Google Patents

歯車及びその製造方法,並びに製造装置 Download PDF

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は,略円柱形状の外周面につる巻状の歯筋が形成されてなるはすば歯車の製造方法及び製造装置に関する。
【0002】
【従来技術】
従来,略円柱形状の外周面につる巻き状の歯筋が形成されてなるはすば歯車を鍛造成形するにあたっては,貫通中空穴の内周面に上記つる巻き状の歯筋からなる成形面を形成したダイス内の歯車用素材の両端面をパンチとダイで加圧して閉塞鍛造成形する方法がある。そして,閉塞鍛造成形されたはすば歯車を上記ダイスから取り出すに当たって,上記ダイス内にあるはすば歯車の一方の端面を押圧して,他方の端面側から押し出す。
また,中空穴の内周面に成形面を形成すると共に底面を有する袋構造のダイス内に配した歯車用素材について一方の端面をパンチで加圧して閉塞鍛造成形する方法もある。この場合には,パンチ面にパンチ方向の逃げ穴を配設して,はすば歯車と一体的に捨て軸を形成する。そして,その捨て軸を,パンチ後退方向に引くことにより成形されたダイスを取り出す。
【0003】
【解決しようとする課題】
しかしながら,従来のはすば歯車の製造方法においては,次のような問題がある。すなわち,ダイスから成形された上記はすば歯車を取り出すとき,はすば歯車の歯面と,上記ダイスの上記成形面との間で無理な力やこすれが発生する。そのため,ダイスから取り出したはすば歯車にあっては,その歯筋形状,歯面等の精度が低下する場合があった。また,同時に,ダイスの上記成形面にも無理な力が作用して耐久性が低くなり,ダイスの破損等の問題を生じていた。
【0004】
本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので,閉塞鍛造成形されたはすば歯車の歯面及びダイスの成形面に負担をかけることなく,はすば歯車を取り出すことができる歯車の製造装置及び製造方法を提供しようとするものである。
【0005】
【課題の解決手段】
第1の発明は,略円柱形状の外周面につる巻状の歯筋を有する歯面が形成されてなるはすば歯車を閉塞鍛造成形によって製造する装置であって,
上記はすば歯車の軸方向にある一方の端面を加圧するパンチ面をその先端に有するパンチと,
略円柱形状の中空部を有する中空貫通構造であってその内周面に上記歯面を成形するためのつる巻き状の成形歯筋を形成してなる成形面を有するダイスと,
略円柱形状の外周面に上記成形歯筋に螺合可能なつる巻き状のスリーブ歯筋を形成していると共に,上記はすば歯車の軸方向にある他方の端面を加圧する対向加圧面を有するダイスリーブとからなり,
上記ダイスは,上記中空部の中心軸回りに回転可能に構成されており,
上記ダイスリーブは,略円筒形状の中空貫通構造であってその外周面に上記スリーブ歯筋が形成されてなるアウタースリーブと該アウタースリーブの内部に摺動可能に配設されたインナースリーブとからなり,上記ダイスから成形後の上記はすば歯車を押し出す際には,上記パンチの後退方向に向かって上記インナースリーブが上記アウタースリーブから突出すると共に,その突出する方向に向って上記ダイスリーブ全体が前進するように構成されていることを特徴とする歯車の製造装置にある(請求項1)。
【0006】
上記第1の発明においては,上記ダイスを,上記のごとく回転可能に設けてある。そのため,成形後の上記はすば歯車を上記ダイスから取り出す際,上記はすば歯車の上記つる巻き状の歯筋が形成されてなる歯面と螺合する上記ダイスが,上記歯筋に沿って回転する。
【0007】
それ故,上記ダイスからはすば歯車を取り出すとき,その歯面に無理な力やこすれ等を生じさせることがない。したがって,ダイスから取り出した上記はすば歯車にあっては,その歯筋形状,歯面等の精度の優れたものとなる。
また,上記ダイスから成形された上記はすば歯車を滑らかに取り出すことができるので,上記ダイスの成形面への負担も小さくすることができる。それ故,上記ダイスの成形面の精度を長く維持しながら,精度の高い上記はすば歯車を製造することが可能となる。
【0008】
第2の発明は,略円柱形状の外周面につる巻状の歯筋を有する歯面が形成されてなるはすば歯車を閉塞鍛造成形によって製造する装置であって,
上記はすば歯車の軸方向にある一方の端面を加圧するパンチ面をその先端に有するパンチと,
略円柱形状の中空部を有する中空貫通構造であってその内周面に上記歯面を成形するためのつる巻き状の成形歯筋を形成してなる成形面を有するダイスと,
略円柱形状の外周面に上記成形歯筋に螺合可能なつる巻き状のスリーブ歯筋を形成していると共に,上記はすば歯車の軸方向にある他方の端面を加圧する対向加圧面を有するダイスリーブとからなり,
該ダイスリーブは,略円筒形状の中空貫通構造であってその外周面に上記スリーブ歯筋が形成されてなるアウタースリーブと該アウタースリーブの内部に摺動可能に配設されたインナースリーブとを含み,上記アウタースリーブのアウター加圧面と,上記インナースリーブのインナー加圧面とが上記対向加圧面をなすと共に,
上記ダイスから成形後の上記はすば歯車を押し出す際には,上記パンチの後退方向に向かって上記インナースリーブが上記アウタースリーブから突出すると共に,その突出する方向に向って上記インナースリーブと上記アウタースリーブとが一体的に前進するように構成されていることを特徴とする歯車の製造装置にある(請求項7)。
【0009】
上記第2の発明の歯車の製造装置は,上記のごとく,上記ダイスリーブを,上記アウタースリーブと上記インナースリーブとにより構成し,上記ダイスから成形後の上記はすば歯車を取り出す際には,上記パンチの後退方向に向かって上記インナースリーブが上記アウタースリーブから突出すると共に,その突出する方向に向って上記インナースリーブと上記アウタースリーブとが一体的に前進するように構成してある。
【0010】
そのため,上記はすば歯車を押し出すに当たって,まず,上記インナースリーブが上記アウタースリーブから突出することにより,上記ダイスの上記成形面と上記アウタースリーブとの隙間に生じた成形時のバリ等を,その隙間から引き抜くことができる。それ故,上記バリは,上記はすば歯車と一体的に,上記ダイスの外へ排出されることとなる。また,上記はすば歯車から千切れて上記成形面に残ったバリ等については,上記インナースリーブから遅れて前進する上記アウタースリーブの上記アウター加圧面上に回収され,上記ダイスの外へ排出されることとなる。
【0011】
このように,上記第2の発明によれば,上記ダイス内にバリ等が残りにくい。それ故,連続的に上記はすば歯車を成形する場合であっても,成形精度の低下,成形キズ等を生じることなく,良好な品質の上記はすば歯車を連続的に製造することができる。また,上記はすば歯車の取り出しと共に,上記ダイス内のバリの除去を行うことができるため,生産性を阻害することがない。
【0012】
第3の発明は,略円筒形状の中空部を有する中空構造であってその内周面につる巻き状の成形歯筋を形成してなる成形面を有するダイスと,上記はすば歯車の軸方向にある一方の端面を加圧するパンチ面をその先端に有するパンチと,略円柱形状の外周面につる巻き状のスリーブ歯筋が形成されていると共に,上記ダイスと螺合して上記はすば歯車の軸方向にある他方の端面を加圧する対向加圧面を有するダイスリーブとを用い,外周面につる巻状の歯筋を有する歯面が形成されてなるはすば歯車を製造する方法であって,
上記ダイスリーブは,略円筒形状の中空貫通構造であってその外周面に上記スリーブ歯筋が形成されてなるアウタースリーブと,該アウタースリーブの内部に摺動可能に配設されるインナースリーブであって,上記アウタースリーブから所定量突出した際に該アウタースリーブに係合する係合部を有するインナースリーブとから構成しておき,
上記ダイス内において上記パンチと上記ダイスリーブとにより,歯車用素材の軸方向両端面を加圧して上記はすば歯車を閉塞鍛造成形する加圧工程と,
上記閉塞鍛造成形された上記はすば歯車を上記ダイスから取り出す取出し工程とを含み,
上記取出し工程においては,上記ダイスリーブによって上記はすば歯車を押し上げると共に,上記はすば歯車に成形された上記歯筋に沿って上記ダイスを回転させながら上記はすば歯車を取り出すに当たり,上記インナースリーブのみを所定量前進させた後,該インナースリーブの上記係合部を上記アウタースリーブに係合させて,該アウタースリーブを上記インナースリーブに従動して前進させることを特徴とする歯車の製造方法にある(請求項10)。
【0013】
上記第3の発明においては,上記取出し工程において,上記ダイスリーブによって上記はすば歯車を押し上げると共に,上記はすば歯車に成形された上記歯筋に沿って上記ダイスを回転させながら上記はすば歯車を取り出す。そのため,上記はすば歯車の歯面と上記ダイスの成形面にある歯面との間に無理な力やこすれが生じるのを抑制しながら,上記はすば歯車を上記ダイスから取り出すことができる。
このように,上記第3の発明によれば,成形後のはすば歯車の歯筋形状や歯面精度を低下させることなく,また,上記ダイスの上記成形面の精度を,長期間に渡って維持しながら,上記はすば歯車を取り出すことができる。
【0014】
上記第3の発明による歯車の製造方法により製造された歯車は,その外周面に形成した上記歯面の歯筋形状や歯面の精度が高い
【0015】
【発明の実施の形態】
上記第1の発明において好ましい形態について説明する。
上記ダイスは,スラストベアリングによって回転可能に保持されていることが好ましい(請求項2)。
この場合には,上記スラストベアリングの存在によって,上記ダイスを比較的小さなトルクによって滑らかに回転させることができる。そのため,上記ダイスから上記はすば歯車を取り出す際,上記はすば歯車の歯面にかかる負担をさらに低減することができる。
【0016】
また,上記ダイスリーブは,略円筒形状の中空貫通構造であってその外周面に上記スリーブ歯筋が形成されてなるアウタースリーブと該アウタースリーブの内部に摺動可能に配設されたインナースリーブとからなり,上記ダイスから成形後の上記はすば歯車を押し出す際には,上記パンチの後退方向に向かって上記インナースリーブが上記アウタースリーブから突出すると共に,その突出する方向に向って上記ダイスリーブ全体が前進するように構成されている
【0017】
この場合には,成形時に生じたバリを上記はすば歯車と一体的に,上記ダイスの外へ取り出すことができる。また,上記はすば歯車から千切れてダイス内に脱落したバリについても,上記インナースリーブから遅れて前進する上記アウタースリーブの上記アウター加圧面上に回収して,排出することができる。
【0018】
また,上記インナースリーブは,上記アウタースリーブから所定量突出した際に該アウタースリーブに係合する係合部を有しており,上記ダイスから成形後の上記はすば歯車を押し出す際には,上記インナースリーブのみが所定量前進した後,該インナースリーブの上記係合部が上記アウタースリーブに係合した後,該アウタースリーブが上記インナースリーブに従動して前進するよう構成されていることが好ましい(請求項3)。
【0019】
この場合には,まず,上記インナースリーブのみが前進して,その後,上記インナースリーブと上記アウタースリーブとが係合して,一体的に前進するという2段動作を,上記インナースリーブを前進させるのみで実現することができる。それ故,複雑な機械構造によることなく,所定の動作をさせることができる。
【0020】
また,成形する上記はすば歯車は,軸方向に貫通する中央穴を有する形状を有するものであり,上記パンチの上記パンチ面は外周パンチ部と,該外周パンチ部よりも突出したコアパンチ部とを有する2段構造を有し,成形時には,上記パンチ面のうち上記外周パンチ部が上記はすば歯車の軸方向にある一方の端面を加圧し,かつ,上記コアパンチ部が上記はすば歯車の上記中央穴に挿入貫通されて,該中央穴の内周面を成形するよう構成されていることが好ましい(請求項4)。
【0021】
この場合には,上記パンチの1回のストロークにより,上記はすば歯車の歯面と上記中央穴とを,効率良く成形することができる。なお,上記閉塞鍛造成形する際には,リング状の材料を用いることがより好ましいが,中実円柱状の材料を適用し,上記コアパンチ部により上記中央穴を打ち抜きくこともできる。
【0022】
また,成形する上記はすば歯車は,上記中央穴の内周面にスプライン歯が形成されてなり,上記コアパンチ部の外周面には,上記はすば歯車の上記スプライン歯を成形するスプライン成形面を有することが好ましい(請求項5
この場合には,上記はすば歯車の外周面に上記歯面を成形すると同時に,内周面に上記スプライン歯を形成してなる上記中央穴を,効率良く成形することができる。
【0023】
また,上記ダイスリーブは上記パンチ側の端面に中空凹部を有し,該中空凹部には上記対向加圧面から突出するように付勢されたクッションピンが進退可能に配設されており,上記パンチが下死点にあるときには上記コアパンチ部に押圧されて上記クッションピンが後退し,上記パンチが後退したときには上記クッションピンが上記対向加圧面から突出するよう構成されていることが好ましい(請求項6)。
【0024】
この場合には,上記コアパンチ部が後退するに応じて前進する上記クッションピンを,上記はすば歯車の上記中央穴に嵌合させることができる。そのため,上記はすば歯車は,上記ダイスから取り出された後,上記クッションピンにより保持されることとなる。それ故,上記はすば歯車を衝撃的に押し出す場合であっても,取り出された上記はすば歯車が不用意に脱落等することを防止することができる。
【0025】
次に,上記第2の発明について,好ましい形態について説明する。
上記インナースリーブは,上記アウタースリーブから所定量突出した際に該アウタースリーブに係合する係合部を有しており,上記ダイスから成形後の上記はすば歯車を押し出す際には,上記インナースリーブのみが所定量前進した後,該インナースリーブの上記係合部が上記アウタースリーブに係合した後,該アウタースリーブが上記インナースリーブに従動して前進するよう構成されていることが好ましい(請求項8)。
この場合には,上記アウタースリーブを,上記インナースリーブに従動させることができる。そのため,上記アウタースリーブを移動させるための機構を,別途設ける必要がない。
【0026】
また,上記ダイスは,上記中空部の中心軸回りに回転可能に構成されていることが好ましい(請求項9)。
この場合には,成形後の上記はすば歯車を上記ダイスから取り出す際,上記ダイスは,上記はすば歯車の上記つる巻き状の歯筋に沿って回転する。これは,はすば歯車の歯筋の上面が,上記ダイスの歯筋の下面に接触することによるものである。そのため,上記ダイスからはすば歯車を取り出すとき,その歯面に無理な力やこすれ等を生じさせることがない。したがって,ダイスから取り出した上記はすば歯車にあっては,その歯筋形状,歯面等の精度の優れたものとなる。
【0027】
次に,上記第3の発明について,好ましい形態について説明する。
上記ダイスリーブは,略円筒形状の中空貫通構造であってその外周面に上記スリーブ歯筋が形成されてなるアウタースリーブと,該アウタースリーブの内部に摺動可能に配設されるインナースリーブであって,上記アウタースリーブから所定量突出した際に該アウタースリーブに係合する係合部を有するインナースリーブとから構成しておき,上記取出し工程においては,上記インナースリーブのみを所定量前進させた後,該インナースリーブの上記係合部を上記アウタースリーブに係合させて,該アウタースリーブを上記インナースリーブに従動して前進させる
これにより,上記インナースリーブを移動させることのみにより,まず,上記インナースリーブのみを前進させて,その後,上記アウタースリーブと上記インナースリーブとを一体的に前進させることができる。
【0028】
また,成形する上記はすば歯車は,軸方向に貫通する中央穴を有する形状を有するものであり,上記パンチの上記パンチ面は外周パンチ部と,該外周パンチ部よりも突出したコアパンチ部を有する2段構造にしておき,上記加圧工程においては,上記外周パンチ部により上記はすば歯車の軸方向にある一方の端面を加圧し,かつ,上記コアパンチ部を上記はすば歯車の上記中央穴に挿入貫通させて,該中央穴の内周面を成形することができる(請求項11)。
この場合には,上記パンチの1回のストロークにより,上記はすば歯車の歯面を成形すると同時に,上記中央穴を成形することができ,効率が良い。
【0029】
また,成形する上記はすば歯車は,上記中空穴の内周面にスプライン歯を有するものであり,上記コアパンチ部の外周面には上記スプライン歯を成形するためのスプライン成形面を形成しておき,上記加圧工程においては,上記はすば歯車の上記中空穴の内周面において,上記スプライン成形面により上記スプライン歯を成形することができる(請求項12)。
この場合には,上記はすば歯車の歯面を成形すると同時に,内周面にスプライン歯を有する上記中央穴を成形することができ,さらに効率が良い。
【0030】
【実施例】
(実施例1)
本発明の実施例にかかるはすば歯車の製造方法及び製造装置につき,図1〜図7を用いて説明する。
本例の製造方法は,略円筒形状の中空部を有する中空構造であってその内周面につる巻き状の成形歯筋を形成してなる成形面131を有するダイス13と,上記はすば歯車の軸方向にある一方の端面を加圧するパンチ面をその先端に有するパンチ11と,略円柱形状の外周面につる巻き状のスリーブ歯筋232が形成されていると共に,上記ダイス13と螺合して上記はすば歯車5の軸方向にある他方の端面を加圧する対向加圧面を有するダイスリーブ12とを用い,外周面につる巻き状の歯筋を有する歯面が形成されてなるはすば歯車5を製造する方法を示す例である。
【0031】
上記の製造方法は,上記ダイス13内において上記パンチ11と上記ダイスリーブ12とにより,はすば歯車用素材を上下方向から加圧して上記はすば歯車5を閉塞鍛造成形する加圧工程と,上記閉塞鍛造成形された上記はすば歯車5を上記ダイス13から取り出す取出し工程とを含む方法である。
そして,上記取出し工程においては,上記ダイスリーブ12によって上記はすば歯車5を押し上げると共に,上記はすば歯車5に成形された上記歯筋に沿って上記ダイス13を回転させながら上記はすば歯車5を取り出す。以下,本例の実施の内容について,詳しく説明する。
【0032】
本例において製造するはすば歯車5は,図7に示すごとく,外周面につる巻き状の歯筋を有する歯面51が形成されてなり,軸方向に貫通する中央穴54を有すると共に,その内周面にスプライン歯52が形成されてなる円筒状の歯車である。そして,本例では,図1のごとく構成したの製造装置1を用いて,軸方向の長さがHである上記はすば歯車5の閉塞鍛造成形を実施した。
【0033】
本例の製造装置1は,図1に示すごとく,パンチ11とダイス13とダイスリーブ12とからなり,はすば歯車5を閉塞鍛造成形によって製造する装置である。
上記パンチ11は,はすば歯車5の軸方向にある一方の端面を加圧するものである。上記ダイス13は,略円柱形状の中空部を有する中空貫通構造であってその内周面に上記歯面51を成形するためのつる巻き状の成形歯筋を形成してなる成形面131を有するものである。また,上記ダイスリーブ12は,略円柱形状の外周面に上記成形歯筋に螺合可能なつる巻き状のスリーブ歯筋232を形成していると共に,上記はすば歯車の軸方向にある他方の端面を加圧するものである。
【0034】
上記パンチ11は,外周パンチ部として構成されたアウターパンチ113及びインサートパンチ112と,コアパンチ部として構成されたコアパンチ111とが,パンチホルダー114により一体的に保持されたものである。そして,パンチ11は,図示しない油圧シリンダーのストロークに応じて軸方向にストロークするように構成されている。そして,アウターパンチ113に対して,インサートパンチ112の突出量D1は1/5Hであり,コアパンチの突出量D2は3Hとしてある。ここで,ダイス13に対するパンチ11の下死点位置は,ダイス13とアウターパンチ113との当接によって決定されるよう構成されている。
なお,本例においては,アウターパンチ113とインサートパンチ112とコアパンチ111とを別体として構成した。また,アウターパンチ113とコアパンチ111とを一体として形成してもよい。
【0035】
上記ダイス13は,上記のごとく,円筒形状の中空部を有する貫通中空構造であってその内周面につる巻き状の成形歯筋を形成してなる成形面131を有している。そして,該ダイス13は,ダイスホルダ134と一体的にパンチ11のパンチ方向に進退可能な状態で,ダイクッションシリンダ151により支持されている。このダイクッションシリンダ151は,パンチ11側への付勢力を有し,ダイス13及びダイスホルダ134とをパンチ11側に押し付けている。
さらに,ダイス13は,ダイスケース135と一体的に回転しうる状態で,スラストベアリングロワー141及びスラストベアリングアッパー142を介して,ハウジング133とダイスホルダ134とにより保持されている。
【0036】
上記ダイスリーブ12は,図2に示すごとく,アウタースリーブ123とインナースリーブ122とクッションピン121との3重構造を有し,クッションピン121は,ばね124の伸縮によってインナースリーブ122内に格納されうるように構成されている。そして,ダイスリーブ12の下には,インナースリーブ122の端面225に接合され,ダイスリーブ12をパンチ11の進退方向に進退させるノックアウトピン125を有している。そして,アウタースリーブ123の外周面には,上記成形面131の成形歯筋と螺合するつる巻き状のスリーブ歯筋232を有し,略円柱状の中空貫通穴233を有している。
【0037】
ここで,インナースリーブ122は軸部221と大径部222とからなり,軸部221は,アウタースリーブ123の上記中空貫通穴233を摺動しうるように構成されている。一方,大径部222は,軸部221よりも太く,アウタースリーブ123のスリーブ端面235と当接して係合する係合部として構成されている。また,図示しないストッパによって,上記インナースリーブ122のインナー加圧面224が,上記アウタースリーブ123のアウター加圧面234よりも低くならないように構成してある。
【0038】
さらに,上記インナー加圧面224には中空凹部223を有している。そして,該中空凹部223の内部に配した上記ばね124を介して,クッションピン121を付勢している。該クッションピン121は,コアパンチ受面211が,インナー加圧面224から1/2H程度突出した状態から,陥入した状態まで進退できるように構成されている。
【0039】
上記のごとく構成された製造装置1を用いて,上記はすば歯車5を製造するに当たっては,まず,図3に示すごとく,上記ノックアウトピン125によって上記ダイスリーブ12を,上記パンチ11の後退方向に押し上げる。そして,上記のごとく,ばね124により付勢されてインナースリーブ122から突出したクッションピン121に,リング状の歯車用素材59を嵌め込む。
【0040】
次に,図4に示すごとく,上記加圧工程において,パンチ11をストロークさせてはすば歯車5を閉塞鍛造成形する。パンチ11を下方にストロークさせると,まず,コアパンチ111がクッションピン121と当接する。該クッションピン121は,パンチ方向へ押圧され,インナースリーブ122の中空凹部223へ嵌入していく。同時に,インナースリーブ122は,クッションピン121を付勢する上記ばね124からばね力を受け,パンチ方向へ移動する。
【0041】
このインナースリーブ122は,そのインナー加圧面224とアウタースリーブ123のアウター加圧面234が略同一面となるまで,アウタースリーブ123の中空貫通穴233内を移動し,その後アウタースリーブ123と一体となってさらにパンチ方向に移動する。そして,アウタースリーブ123は,そのスリーブ端面235とダイスリーブストッパ16とが当接して停止する。
【0042】
一方,アウターパンチ113は,ダイス13と当接する。ダイクッションシリンダ151に支持されたダイス13とダイスホルダ134とは,アウターパンチ113に従動して,一体的にパンチ方向へ移動する。そうすると,歯車用素材59は,図4に示すごとく,そのパンチ11側の端面を,アウターパンチパンチ113とインサートパンチ112とにより拘束されることとなる。また,他方の端面は,インナースリーブ122とアウタースリーブ123とにより拘束される。また,その外周面及び内周面は,それぞれ,ダイス13及びコアパンチ111により拘束される。そして,歯車用素材59は,このように拘束され,形成される成形空間において閉塞鍛造される。
【0043】
この閉塞鍛造により,図7に示すごとく,中央穴54を有する円筒状であって,外周面につる巻き状の歯筋を形成されてなる歯面51を有すると共に,その内周面にはスプライン歯52を有する上記はすば歯車5を閉塞鍛造により成形することができる。このとき,アウタースリーブ123と,ダイス13の成形面131との微小な隙間に歯車用素材59の一部が流入して,上記はすば歯車5の端面にバリを生じることがある。
【0044】
次に,図5に示すごとくパンチ11を後退させる。そうすると,ダイス13及びダイスホルダ134は,上記のダイクッションシリンダ151の付勢力により,パンチ11の後退方向に移動する。このとき,はすば歯車5は,ダイス13の成形面131とかみ合ったまま,インナースリーブ122から引き抜かれることとなる。
【0045】
次に,図6に示すごとく,上記取出し工程において,閉塞鍛造成形して得られたはすば歯車5をダイス13から取り出す。ここでは,まず,ノックアウトピン125によりインナースリーブ122をパンチ後退方向に移動させる。インナースリーブ122は,アウタースリーブ123の中空貫通穴233内を移動し,アウター加圧面234から突出していく。
【0046】
そうすると,はすば歯車5は,その端面とインナースリーブ122のインナー加圧面224とが当接し,その中央穴54にクッションピン121が嵌入した状態となる。その後さらに,インナースリーブ122をパンチ後退方向に移動させることにより,はすば歯車5を押し出していくことができる。
【0047】
このとき,はすば歯車5の端面と,アウタースリーブ123のアウター加圧面234との間には,隙間が形成されていく。そのため,ダイス13内を前進するはすば歯車5から千切れたバリ等は,この隙間に脱落してアウター加圧面234により回収される。
【0048】
そしてその後,インナースリーブ122が,さらに前進すると,インナースリーブ122の大径部222が,アウタースリーブ123のスリーブ端面235に係合するに至る。そうすると,アウタースリーブ123は,インナースリーブ122に従動して前進し始める。すなわち,インナースリーブ122とアウタースリーブ123とは,はすば歯車5の端面とアウター加圧面234との間に一定の隙間を保持した状態で,一体的に前進していくこととなる。
アウタースリーブ123のスリーブ歯筋232は,成形面131に付着したバリ等を剥がしながら前進する。そして,剥がされたバリ等は,アウター加圧面234上に回収される。
【0049】
また,はすば歯車5とダイス13とは,歯面51にあるつる巻き状の歯筋と,成形面131にあるつる巻き状の成形歯筋とにより螺合していると共に,ダイス13は,上記ハウジング133に対して回転自在に保持されている。そのため,はすば歯車5がダイス13内を前進するに当たっては,上記ダイス13は,はすば歯車5の歯面51のつる巻き状の歯筋に沿って回転する。
【0050】
このように,本例の製造装置1によれば,上記はすば歯車5をダイス13から押し出すに当たって,ダイス13が回転する。そのため,成形されたはすば歯車5の歯面51及びダイス13の成形面131に無理な力が作用することが少ない。したがって,本例によれば,ダイス13の成形面131の精度を長く維持しながら,歯筋形状や歯面の精度が高いはすば歯車5を,長期間に渡って製造することができる。
【0051】
さらに,はすば歯車5をダイス13から押し出す際には,まず,インナースリーブ122を,アウタースリーブ123から突出させた状態で,はすば歯車5を押し出していく。 そのため,はすば歯車5をダイス13から押し出す際,はすば歯車5から千切れて脱落するバリを,アウタースリーブ123のアウター加圧面234により回収することができる。
【0052】
そしてその後,アウター加圧面234から突出するインナースリーブ122とアウタースリーブ123とを一体として,はすば歯車5をさらに押し出していく。そのため,アウタースリーブ123の外周面に形成したスリーブ歯筋232により,ダイス13の成形面131に付着したバリ等を剥がすことができる。そして,剥がしたバリ等を,アウター加圧面234に回収することができる。
このように,本例によれば,アウター加圧面234にバリ等を回収し,外部へ排出できるため,ダイス13内にバリ等が残ることがない。そのため,良好な品質のはすば歯車5を生産性良く連続的に製造することができる。
【0053】
さらに,ダイス13から押し出されたとき,はすば歯車5は,クッションピン121と嵌合した状態にある。特に,はすば歯車5に衝撃荷重を作用させて,ダイス13からに取り出す場合であっても,その衝撃により,はすば歯車5が飛散するようなことが起こりにくい。
そのため,飛散によるキズ付き等が未然に防止されると共に,本製造装置1が自動化ラインに組み込まれた場合であっても,上記はすば歯車5を確実に後工程に受け渡すことができる。
【0054】
なお,本例の製造装置1によれば,上記パンチ11の形状を変更することにより,図8に示すごとく中央穴54が貫通せず中央凹部53を有するはすば歯車5や,図9に示すごとく,スプライン歯が形成されていない中央穴64を有するはすば歯車5を閉塞鍛造成形することもできる。
その成形形状は,その使用目的,使用状態等に応じて決定されるべきである。
【0055】
(実施例2)
本例は,図10に示すごとく,製造装置2を用いて,はすば歯車5の閉塞鍛造成形を実施した例である。
上記製造装置2は,実施例1における製造装置1を基にして,上記ダイスケース135を廃止して,ダイス13の保持構造を変更した例である。
【0056】
本例では,ダイス13は,スラストベアリングアッパー142及びスラストベアリングロワー141を介して,回転自在な状態でダイスホルダ134に保持してある。そしてさらに,ダイス13は,ダイスホルダ134と一体的に,パンチ方向に進退可能な状態で,ハウジング133に保持してある。
その他,構成及び作用効果は,実施例1と同様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における,はすば歯車の閉塞鍛造成形装置を示す図であって,断面図。
【図2】実施例1における,はすば歯車の閉塞鍛造成形装置のうち,ダイスリーブのみを示した図であって,断面図。
【図3】実施例1における,閉塞鍛造成形装置による工程の一部を示す図であって,動作図。
【図4】実施例1における,閉塞鍛造成形装置による工程の一部を示す図であって,動作図。
【図5】実施例1における,閉塞鍛造成形装置による工程の一部を示す図であって,動作図。
【図6】実施例1における,閉塞鍛造成形装置による工程の一部を示す図であって,動作図。
【図7】実施例1における,成形されたはすば歯車を示す図で,斜視図。
【図8】実施例1における,他のはすば歯車の成形例を示す図で,斜視図。
【図9】実施例1における,他のはすば歯車の成形例を示す図で,斜視図。
【図10】実施例2における,はすば歯車の閉塞鍛造成形装置を示す図であって,断面図。
【符号の説明】
1...製造装置,
5...はすば歯車,
52...スプライン歯,
54...中央穴,
59...歯車用素材,
11...パンチ,
111...コアパンチ,
113...アウターパンチ,
13...ダイス,
131...成形面,
12...ダイスリーブ,
121...クッションピン,
122...インナースリーブ,

Claims (12)

  1. 略円柱形状の外周面につる巻状の歯筋を有する歯面が形成されてなるはすば歯車を閉塞鍛造成形によって製造する装置であって,
    上記はすば歯車の軸方向にある一方の端面を加圧するパンチ面をその先端に有するパンチと,
    略円柱形状の中空部を有する中空貫通構造であってその内周面に上記歯面を成形するためのつる巻き状の成形歯筋を形成してなる成形面を有するダイスと,
    略円柱形状の外周面に上記成形歯筋に螺合可能なつる巻き状のスリーブ歯筋を形成していると共に,上記はすば歯車の軸方向にある他方の端面を加圧する対向加圧面を有するダイスリーブとからなり,
    上記ダイスは,上記中空部の中心軸回りに回転可能に構成されており,
    上記ダイスリーブは,略円筒形状の中空貫通構造であってその外周面に上記スリーブ歯筋が形成されてなるアウタースリーブと該アウタースリーブの内部に摺動可能に配設されたインナースリーブとからなり,上記ダイスから成形後の上記はすば歯車を押し出す際には,上記パンチの後退方向に向かって上記インナースリーブが上記アウタースリーブから突出すると共に,その突出する方向に向って上記ダイスリーブ全体が前進するように構成されていることを特徴とする歯車の製造装置。
  2. 請求項1において,上記ダイスは,スラストベアリングによって回転可能に保持されていることを特徴とする歯車の製造装置。
  3. 請求項1又は2において,上記インナースリーブは,上記アウタースリーブから所定量突出した際に該アウタースリーブに係合する係合部を有しており,上記ダイスから成形後の上記はすば歯車を押し出す際には,上記インナースリーブのみが所定量前進した後,該インナースリーブの上記係合部が上記アウタースリーブに係合した後,該アウタースリーブが上記インナースリーブに従動して前進するよう構成されていることを特徴とする歯車の製造装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項において,成形する上記はすば歯車は,軸方向に貫通する中央穴を有する形状を有するものであり,上記パンチの上記パンチ面は外周パンチ部と,該外周パンチ部よりも突出したコアパンチ部とを有する2段構造を有し,成形時には,上記パンチ面のうち上記外周パンチ部が上記はすば歯車の軸方向にある一方の端面を加圧し,かつ,上記コアパンチ部が上記はすば歯車の上記中央穴に挿入貫通されて,該中央穴の内周面を成形するよう構成されていることを特徴とする歯車の製造装置。
  5. 請求項4において,成形する上記はすば歯車は,上記中央穴の内周面にスプライン歯が形成されてなり,上記コアパンチ部の外周面には,上記はすば歯車の上記スプライン歯を成形するスプライン成形面を有することを特徴とする歯車の製造装置。
  6. 請求項4又は5において,上記ダイスリーブは上記パンチ側の端面に中空凹部を有し,該中空凹部には上記対向加圧面から突出するように付勢されたクッションピンが進退可能に配設されており,上記パンチが下死点にあるときには上記コアパンチ部に押圧されて上記クッションピンが後退し,上記パンチが後退したときには上記クッションピンが上記対向加圧面から突出するよう構成されていることを特徴とする歯車の製造装置。
  7. 略円柱形状の外周面につる巻状の歯筋を有する歯面が形成されてなるはすば歯車を閉塞鍛造成形によって製造する装置であって,
    上記はすば歯車の軸方向にある一方の端面を加圧するパンチ面をその先端に有するパンチと,
    略円柱形状の中空部を有する中空貫通構造であってその内周面に上記歯面を成形するためのつる巻き状の成形歯筋を形成してなる成形面を有するダイスと,
    略円柱形状の外周面に上記成形歯筋に螺合可能なつる巻き状のスリーブ歯筋を形成していると共に,上記はすば歯車の軸方向にある他方の端面を加圧する対向加圧面を有するダイスリーブとからなり,
    該ダイスリーブは,略円筒形状の中空貫通構造であってその外周面に上記スリーブ歯筋が形成されてなるアウタースリーブと該アウタースリーブの内部に摺動可能に配設されたインナースリーブとを含み,上記アウタースリーブのアウター加圧面と,上記インナースリーブのインナー加圧面とが上記対向加圧面をなすと共に,
    上記ダイスから成形後の上記はすば歯車を押し出す際には,上記パンチの後退方向に向かって上記インナースリーブが上記アウタースリーブから突出すると共に,その突出する方向に向って上記インナースリーブと上記アウタースリーブとが一体的に前進するように構成されていることを特徴とする歯車の製造装置。
  8. 請求項7において,上記インナースリーブは,上記アウタースリーブから所定量突出した際に該アウタースリーブに係合する係合部を有しており,上記ダイスから成形後の上記はすば歯車を押し出す際には,上記インナースリーブのみが所定量前進した後,該インナースリーブの上記係合部が上記アウタースリーブに係合した後,該アウタースリーブが上記インナースリーブに従動して前進するよう構成されていることを特徴とする歯車の製造装置。
  9. 請求項7又は8において,上記ダイスは,上記中空部の中心軸回りに回転可能に構成されていることを特徴とする歯車の製造装置。
  10. 略円筒形状の中空部を有する中空構造であってその内周面につる巻き状の成形歯筋を形成してなる成形面を有するダイスと,上記はすば歯車の軸方向にある一方の端面を加圧するパンチ面をその先端に有するパンチと,略円柱形状の外周面につる巻き状のスリーブ歯筋が形成されていると共に,上記ダイスと螺合して上記はすば歯車の軸方向にある他方の端面を加圧する対向加圧面を有するダイスリーブとを用い,外周面につる巻状の歯筋を有する歯面が形成されてなるはすば歯車を製造する方法であって,
    上記ダイスリーブは,略円筒形状の中空貫通構造であってその外周面に上記スリーブ歯筋が形成されてなるアウタースリーブと,該アウタースリーブの内部に摺動可能に配設されるインナースリーブであって,上記アウタースリーブから所定量突出した際に該アウタースリーブに係合する係合部を有するインナースリーブとから構成しておき,
    上記ダイス内において上記パンチと上記ダイスリーブとにより,歯車用素材の軸方向両端面を加圧して上記はすば歯車を閉塞鍛造成形する加圧工程と,
    上記閉塞鍛造成形された上記はすば歯車を上記ダイスから取り出す取出し工程とを含み,
    上記取出し工程においては,上記ダイスリーブによって上記はすば歯車を押し上げると共に,上記はすば歯車に成形された上記歯筋に沿って上記ダイスを回転させながら上記はすば歯車を取り出すに当たり,上記インナースリーブのみを所定量前進させた後,該インナースリーブの上記係合部を上記アウタースリーブに係合させて,該アウタースリーブを上記インナースリーブに従動して前進させることを特徴とする歯車の製造方法。
  11. 請求項10において,成形する上記はすば歯車は,軸方向に貫通する中央穴を有する形状を有するものであり,上記パンチの上記パンチ面は外周パンチ部と,該外周パンチ部よりも突出したコアパンチ部を有する2段構造にしておき,上記加圧工程においては,上記外周パンチ部により上記はすば歯車の軸方向にある一方の端面を加圧し,かつ,上記コアパンチ部を上記はすば歯車の上記中央穴に挿入貫通させて,該中央穴の内周面を成形することを特徴とする歯車の製造方法。
  12. 請求項11において,成形する上記はすば歯車は,上記中空穴の内周面にスプライン歯を有するものであり,上記コアパンチ部の外周面には上記スプライン歯を成形するためのスプライン成形面を形成しておき,上記加圧工程においては,上記はすば歯車の上記中空穴の内周面において,上記スプライン成形面により上記スプライン歯を成形することを特徴とする歯車の製造方法。
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