JP2001198646A - 歯形部品用冷間鍛造型および方法 - Google Patents

歯形部品用冷間鍛造型および方法

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JP2001198646A
JP2001198646A JP2000005482A JP2000005482A JP2001198646A JP 2001198646 A JP2001198646 A JP 2001198646A JP 2000005482 A JP2000005482 A JP 2000005482A JP 2000005482 A JP2000005482 A JP 2000005482A JP 2001198646 A JP2001198646 A JP 2001198646A
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flat
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Kazuo Uno
和夫 宇野
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鍛造スプライン部品のばりを少なくできる鍛
造型および鍛造方法を提供する。 【解決手段】 第1の金型14は、内周に該外歯形に対
応する型面が形成された平ダイスおよび外周に該平ダイ
スの該型面と噛合する外歯面をもち該平ダイスの内側に
配置されたエジェクタパンチとをもつ。第2の金型15
は、外歯形の歯先に接する外接円を境界として内外2個
に分割された内側配置のブレークアウトパンチおよび外
側配置の突起ダイスとをもつ。そして、エジェクタパン
チを平ダイスより軸方向の一方側に突出するように構成
することにより、成形後の外歯形の歯先より外周の押残
し部を平ダイスと突起ダイスとで挟持しかつエジェクタ
パンチの外歯面歯形上端面で歯部を押出し部に押しつけ
て打抜く。歯部の間の薄肉部分が容易に分断されること
が期待できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワークから外歯形
をもつスプライン部品等の歯形部品を得る歯形部品用冷
間鍛造型及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】発明者は、平成9年2月13日に歯形部
品用冷間鍛造型(特願平9−29162号)の明細書を
出願している。上記明細書に記載されている鍛造型の構
成を図8に示す。この鍛造型は、内周にワークWの外歯
形に対応する型面2aが形成された平ダイス2と、該平
ダイス2の軸方向一方に位置し、ワークWの外歯形に内
接する円を境界として内外2個に分割され、内側に配置
されたブレークアウトパンチ6及び外側に配置された突
起ダイス5とを主要素として構成されている。そして、
平ダイス2内にはエジェクタパンチ3が上下動可能に配
設されている。エジェクタパンチ3は、外周に平ダイス
2の型面2aと噛合する平歯部3aが形成されている。
【0003】突起ダイス5は、その下端中央に平ダイス
2に向けてリング状に突出した突部5aが形成され、内
側のブレークアウトパンチ6は、突部5aの内周円を断
面とする案内面5bに沿って摺動するように被案内面6
aをもつ。
【0004】ここで、上記突部5aの下端面5c(型割
面という)のなすリング円の外径は、図9に示すよう
に、ワークWにおける外歯形の歯先円の径より大きくさ
れ、同リング円の内径は、外歯形の歯元円の径と一致さ
れている。すなわち、突起ダイス5の突部5aはワーク
Wの外歯形部分を押圧することになる。そして、ブレー
クアウトパンチ6は、ワークWの外歯形の歯元円より内
側を押圧することになる。 上記鍛造型で平歯スプライ
ンを製造する場合、まず平ダイス2及びエジェクタパン
チ3と、突起ダイス5及びブレークアウトパンチ6との
芯出しを行い、図10に示すように、平ダイス5及びブ
レークアウトパンチ3の水平な上面にワークWを載置す
る。そして、図示しないラムを作動させることにより、
ワークWを平ダイス2及びエジェクタパンチ3と突起ダ
イス5及びブレークアウトパンチ6とで挟持するまで、
突起ダイス5及びブレークアウトパンチ6をワークWに
対し下降させる。
【0005】そしてさらに、突起ダイス5及びブレーク
アウトパンチ6をワークWに対し下降させ、平ダイス2
での切込み、すなわち、エジェクタパンチ3による上方
向の背圧をワークWに加えた状態でエジェクタパンチ3
も下降させる成形(切込み)が行われる。図10は成形
を完了した状態を示し、突起ダイス5の突部5aが平ダ
イス2の上面に当接する直前で下降が停止されている。
これにより、ワークWの縁部には平ダイス2の型面2a
上面と突起ダイス5の型割面5cとで押圧され歯形状に
点在する薄肉のばり部W″(外歯形の溝部に相当する部
分)と、ばり部W″より外側に押出された押出し部W′
からなる押残し部が形成される。
【0006】一方、ブレークアウトパンチ6及びエジェ
クタパンチ3の下降は、図11に示すように、平ダイス
2の型面2a内にブレークアウトパンチ6が入る程度ま
で続行される。これによりブレークアウトパンチ6の下
面が突起ダイス5の下面より突出する。この工程におい
て、ワークWは、ブレークアウトパンチ6によって、図
12に示す外歯形の歯元円より内側(点線斜線部)を押
圧される。ここで、ワークWにおけるバリ部W″(外歯
形の溝部分)は、外歯形の歯部より加工硬化を生じてお
り、歯形位置が偏断面となっている。従って、ブレーク
アウトパンチ12によって外歯形の歯元円より内側を押
圧されることにより、ワークWは、歯形位置に沿って製
品部分と押残し部が分断されることになる。
【0007】その後、突起ダイス5及びブレークアウト
パンチ6を上昇させ押出し残部W′を排出するととも
に、エジェクタパンチ3を平ダイス2の上面に一致させ
て製品が取出される。
【0008】上記従来の鍛造型では、ブレークアウトパ
ンチ6の外周面が、ワークWの外歯形に内接する円を断
面とする円柱外周面であるため、噛合を考慮した平ダイ
ス2とブレークアウトパンチ6との位相決めを行う必要
がないという利点がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ブレークアウ
トパンチを円柱外周面とした従来の鍛造型は、押残し部
の製品部分からの分断が、ばり部W″から歯部を引離す
ように、換言すれば、ばり部W″を置き去にするかたち
で歯部を引張るように行われるため、歯形位置に沿って
ばり部W″の破片が残る。また、押残し量、すなわちば
り部W″の厚みを大きくして型寿命を伸そうとすると、
ばり部W″の破片は更に大きくなる。
【0010】本発明は、ブレークアウトパンチの外周面
を平ダイスとの噛合を考慮した位相決めを行う必要のな
い円柱外周面とされた鍛造型において、ばりの発生を可
及的に少なく成形でき、型寿命を伸すことの可能な歯形
部品用冷間鍛造型及び方法を提供することを解決すべき
課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく本
発明の発明者等は種々検討を重ね、製品部分から押残し
部を分断する際に、成形した歯部を押残し部側に押し、
押残し部を歯部が貫通するように押せば、ばりが少なく
なると考え、本発明を完成するに至った。
【0012】すなわち、本発明の歯形部品用冷間鍛造型
は、ワークから外歯形をもつ歯形部品を得る歯形部品用
冷間鍛造型であって、内周に該外歯形に対応する型面が
形成された平ダイスおよび外周に該平ダイスの該型面と
噛合する外歯面をもち該平ダイスの内側に配置されたエ
ジェクタパンチとをもつ第1の金型と、該平ダイスの軸
方向一方に位置し、該外歯形の歯先に接する外接円を境
界として内外2個に分割され、内側に配置されたブレー
クアウトパンチおよび外側に配置された突起ダイスとを
もつ第2の金型とを具備し、成形後の該外歯形の歯先よ
り外周の押残し部を該平ダイスと該突起ダイスとで挟持
した状態で該エジェクタパンチを該平ダイスより軸方向
の一方側に突出するように構成されていることを特徴と
する。
【0013】また、本発明の歯形部品用冷間鍛造方法
は、ワークから外歯形をもつ歯形部品を得る歯形部品用
冷間鍛造方法であって、内周に該外歯形に対応する型面
が形成された平ダイスおよび外周に該平ダイスの該型面
と噛合する外歯面をもつ該平ダイスの内側に配置された
エジェクタパンチとをもつ第1の金型と、該平ダイスの
軸方向一方に位置し、該外歯形の歯先に接する外接円を
境界として内外2個に分割され、内側に配置されたブレ
ークアウトパンチ及び外側に配置された突起ダイスから
なる第2の型とを具備する鍛造型を用い、該突起ダイス
および該ブレークアウトパンチを軸方向他方側に移動し
て該ワークの縁部に該平ダイスの型面による該外歯形を
成形する成形工程と、該成形工程の後、該外歯形の歯先
より外周の押残し部を該平ダイスと該突起ダイスとで挟
持しかつ該エジェクタパンチの該外歯面上端を該外歯形
の歯部とともに該歯部に隣接する薄肉の該押出し部側に
押しつけて該平ダイスより軸方向の一方側に突出させ該
外歯形の歯形位置より外側の該押残し部を分断するばり
分断工程とを具備することを特徴とする。
【0014】
【作用】本発明の歯形部品用冷間鍛造型および方法にお
いては、第1の金型に対面した平ダイスの面に突起ダイ
スおよびブレークアウトパンチの各面を一致させて成形
を行う。そして、平ダイスの面に突起ダイスおよびブレ
ークアウトパンチの各面が当接する寸前で成形を完了す
る。その後、エジェクタパンチを第2の金型の方向に移
動させ、突起ダイス内にエジェクタパンチの面を入れ
る。このとき、エジェクタパンチの外歯面上端は外歯形
の歯部とともに該歯部に隣接する薄肉の該押出し部側に
押しつけられた状態で該平ダイスより軸方向の一方側に
突出されることにより、外歯形の歯形位置より外側の該
押残し部を分断することができる。
【0015】本発明による押残し部の分断では、成形し
た歯部もエジェクタパンチの外歯面上端で押し、歯形位
置に沿った偏断面での分断が円滑に行われ、ばりを少な
くできる。従って、押残し量を大きく設定しても、ばり
を少なくできるため、金型の寿命を伸すことも可能とな
る。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の歯形部品用冷間鍛造型お
よび方法において、エジェクタパンチは、第2の金型に
対面する少なくとも押圧面が平ダイスより軸方向の一方
側に突出できればよい。なお、第1の金型と第2の金型
の押圧方向は上下方向が好ましい。
【0017】平ダイスおよびエジェクタパンチの型面
は、平歯スプラインあるいは捩れ角30゜程度までのは
すば歯形とすることが好ましい。はすば歯形の場合は、
実施例で説明するように、少なくともエジェクタパンチ
あるいは平ダイスのいずれか一方をねじれ角分だけ回転
できるようにする必要がある。
【0018】本発明の歯形部品用冷間鍛造型および方法
において、第1の金型の平ダイスを軸方向に位置不動の
固定型とし、第2の金型を第1の金型に対し押圧移動で
きるようにした方が好ましいが、第2の金型の突起ダイ
スを軸方向に位置不動の固定型としてもよい。
【0019】
【実施例】更に本発明の歯形部品用冷間鍛造型を具体的
に説明し合わせて鍛造方法を説明する。なお、従来の鍛
造型と同一の構成要素には共通の符号を付す。
【0020】第1実施例 実施例1の鍛造型は、図1および図2に示すように、板
状のワークWから軸方向に平行な外歯形をもつ平歯スプ
ライン部品(製品部分)を作製するためのものである。
【0021】上記鍛造型では、下ダイスホルダ1の上面
にリング状の平ダイス2が固定されており、平ダイス2
の内周には外歯形に対応する軸方向に平行な型面2aが
形成されている。また、平ダイス2内には略円柱状のエ
ジェクタパンチ13が上下動可能に設けられており、エ
ジェクタパンチ13の外周には平ダイス2の型面2aと
噛合する平歯面13aが形成されている。平ダイス2と
エジェクタパンチ13とで第1の金型14が構成され
る。
【0022】他方、平ダイス2の上方では上ダイスホル
ダ4にリング状の突起ダイス11が固定されている。こ
の突起ダイス11には、その下端中央に下方に突出する
突部11aが形成され、その内周には外歯形に外接する
円を断面とする案内面11bが形成されている。突部1
1aの下端面は、平ダイス2の型割面2bより外周に対
向する型割面11cとなっている。そして、突起ダイス
11内には、突起ダイス11の案内面11bに沿って摺
動する被案内面12aを下端外周にもつ略円柱状のブレ
ークアウトパンチ12が上下動可能に設けられている。
突起ダイス11とブレークアウトパンチ12とで第2の
金型15が構成される。
【0023】上記構成の鍛造型においては、ブレークア
ウトパンチ12の被案内面12aの外周位置が、平ダイ
ス2の型面2aの歯元円位置(ワークWの外歯形の歯先
円位置)に一致するため、ブレークアウトパンチ12は
その下端面12bを平ダイス2の型割面2bより下位置
には突出できないものである。
【0024】また、エジェクタパンチ13は、成形工程
時にその上端面13bでワークWの中央部分を背圧する
ものである。背圧用のアクチュエータはベッドに配設さ
れている。そして、エジェクタパンチ13の平歯面13
aの歯先円位置が、突起ダイス11の案内面11bの内
径位置より若干内側になるため、エジェクタパンチ13
の少なくとも上端面13bは、平ダイス2の型割面2b
を越えて突起ダイス11の案内面11b内に入ることが
できるものである。
【0025】上記鍛造型を用いて平歯スプライン部品を
製造する方法は、次のように、ワークWの外歯形を成形
する成形工程と、成形後に型割面間に生じるばりが出な
いように平歯スプライン部品Pの押出し残部W′を切断
するばり切断工程とを有する、 すなわち、第1工程と
して、平ダイス2およびエジェクタパンチ13と、突起
ダイス11およびブレークアウトパンチ12との芯出し
を行う。次に第2工程として、平ダイス2の型割面2b
にエジェクタパンチ13の上端面13bを一致させ、こ
れによる上面でかつ同軸の位置にワークWを載置する。
その後、図示しないラムを作動させることにより、ワー
クWを平ダイス2およびエジェクタパンチ13と、突起
ダイス2およびブレークアウトパンチ12とで挟持する
まで、突起ダイス11およびブレークアウトパンチ12
をワークWに対して同様に(突起ダイス11の型割面1
1bおよびブレークアウトパンチ12の下端面12bを
面一とした状態で)下降させる。ワークWが挟持された
ら、成形工程に移る。
【0026】図3は成形工程の途中を示し、ワークWの
縁部に突起ダイス11の型割面11cおよびブレークア
ウトパンチ12の下端面12b縁部と、平ダイス2の型
割面2bおよびエジェクタパンチ13の平歯面13a上
端面13bで押圧されることにより、ワークWに平ダイ
ス2の型面2aによる外歯形が成形されていく。
【0027】この成形過程でワークWの縁部は外側に押
出されて厚みが薄いばり部W″と押出し部W′からなる
押残し部が形成される。成形工程は、突起ダイス11の
型割面11cおよびブレークアウトパンチ12の下端面
12が平ダイス2の型割面2bに当接する直前で終了す
る。この突起ダイス11の型割面11cおよびブレーク
アウトパンチ12の下端面12bが平ダイス2の型割面
2bに当接する直前の押残し量tの設定により、ばり部
W″の厚みを選択することができる。ばり部W″の厚み
を大きくすることで型寿命が伸びる。
【0028】図6は平ダイス2の型面2aおよびエジェ
クタパンチ13の平歯面13aによるばり部W″および
押出し部W′の押出し状態を示す。図6に示すように、
ばり部W″は、平ダイス2の型面2a上端面とブレーク
アウトパンチ12の下端面12b縁部で押圧された薄厚
の部分W1と、エジェクタパンチ13の平歯面13a上
端面とブレークアウトパンチ12の下端面12b縁部で
押圧された歯部に相当の厚肉の部分W2とからなること
がわかる。そして、薄厚の部分W1と厚肉の部分W2
は、歯形位置16で分れている。
【0029】次に上記押残し量の軸方向位置に突起ダイ
ス11およびブレークアウトパンチ12の移動が到達す
ると、図5に示すようにエジェクタパンチ13の上端面
13bが平ダイス2の型割面2bより突起ダイス11の
案内面11b内へ突出するように、背圧をかけるときと
同じアクチュエータを作動させてエジェクタパンチ13
を上昇させる。このとき、ブレークアウトパンチ12も
エジェクタパンチ13の移動に同期して上方に移動す
る。この移動がばり分断工程であり、その際、ブレーク
アウトパンチ12は、ワークWを下方向に背圧してい
る。
【0030】本ばり分断工程においては、図6に示すよ
うに、エジェクタパンチ13の上端面13b(点線斜線
部)で製品部分を押上げている。すなわち、薄厚の部分
W1もエジェクタパンチ13の平歯面13a上端面で押
上げられる。また、ばり部W″は、外歯形部分より外周
の部分が突起ダイス11の型割面11cで押圧されてい
る。従って、ばり部W″は、加工硬化により偏断面とな
った歯形位置16を境に容易に分断されることになる。
【0031】ばり分断工程の後、第1の金型14に対し
第2の金型15を上動させ、その後ブレークアウトパン
チ12を下降することにより、平歯スプライン部品を取
出すことができる。リング状の押残し部も第1の金型1
4から容易に排出することができる。
【0032】このように第1実施例の歯形部品用冷間鍛
造型および方法によれば、成形された歯部もエジェクタ
パンチ13で押しているので、薄肉の押残し部と厚肉の
歯部との境界(偏断面)での破断が容易になり、ばりを
少なく分断することが期待できるものである。
【0033】第2実施例 第2実施例の鍛造型および方法は、図7に示すように、
板状のワークWからつる巻き線に沿った外歯形をもつ斜
歯スプライン部品を製造するためのものである。この鍛
造型では、下ダイスホルダ21の上面に固定されたリン
グ状の平ダイス22の内周に、外歯形に対応するつる巻
き状の型面22aが形成されている。また、平ダイス2
2内には略円柱状のエジェクタパンチ23が上下動可能
かつ軸受け31により水平面内で回転可能に設けられて
いる。エジェクタパンチ23の外周には、ねじれ角が大
きいため(30゜程度)、平ダイス22の型面22aと
噛合する斜歯部23aが形成されている。すなわち、捩
れ角の大きい製品では、上昇に伴う回転に要する力が大
きく、これにより歯すじ誤差を拡大しやすい。このた
め、エジェクタパンチ23に斜歯部23aを形成し、こ
れを平ダイス22の型面22aに噛合させることによ
り、エジェクタパンチ23の上昇に伴ってエジェクタパ
ンチ23に回転力を発生させ、ワークWに回転運動を与
えるようにしている。
【0034】他方、平ダイス22の上方では上ダイスホ
ルダ24の下面に軸受け32を介してリング状の突起ダ
イス25が水平面内で回転可能に設けられている。突起
ダイス25には、その下端中央に下方に突出する突部2
5aが形成され、その内周には外歯形に外接する円を断
面とする案内面25bが形成されている。従って、突起
ダイス25の突部25aの下端面は、平ダイス22の型
割面22bより外周に対向する型割面25cとなってい
る。そして、突起ダイス25内には、突起ダイス22の
案内面22bに沿って摺動する被案内面26aを下端外
周にもつ略円柱状のブレークアウトパンチ26が上下動
可能かつ軸受け33により水平面内で回転可能に設けら
れている。
【0035】上記構成の鍛造型も、第1実施例と同様
に、ブレークアウトパンチ26の被案内面26aの外周
位置が、平ダイス22の型面22aの歯元円位置に一致
するため、ブレークアウトパンチ26はその下端面26
bを平ダイス22の型割面22bより下位置には突出で
きないものである。また、成形時にワークWの中央部分
を背圧するエジェクタパンチ23は、その平歯面23a
の歯先円位置が突起ダイス25の案内面25bの内径位
置より若干内側になるため、エジェクタパンチ23の少
なくとも上端面23bは、平ダイス22の型割面22b
を越えて突起ダイス25の案内面25b内に入ることが
できるものである。
【0036】上記鍛造型を用いて平歯スプライン部品を
製造する方法もほぼ同様にして成形とばり分断を行うこ
とができる。
【0037】すなわち、所定の第1工程と第2工程を行
った後、図示しないラムを作動させることにより、ワー
クWを平ダイス22およびエジェクタパンチ23と、突
起ダイス25およびブレークアウトパンチ26とで挟持
するまで、突起ダイス25およびブレークアウトパンチ
26をワークWに対して型割面11bおよび下端面12
bを面一とした状態で下降させる。
【0038】突起ダイス25およびブレークアウトパン
チ26の一致面がワークWに当接すると平ダイス22の
型面22aによる成形が行われる。成形工程では、突起
ダイス25およびブレークアウトパンチ26の押圧力に
逆らう背圧をエジェクタパンチ23でワークWに加えた
状態で、エジェクタパンチ23は回転しながら下降す
る。従って、ワークWも回転され、かつブレークアウト
パンチ26および突起ダイス25も軸受け33および3
2を滑面として一体的に回転する。これにより、ワーク
Wに平ダイス22のねじれ型面22aによる外歯形が成
形されていく。
【0039】この成形過程でもワークWの縁部に厚みが
薄いばり部と押出し部からなる押残し部が形成される。
成形工程は、突起ダイス25の型割面25cおよびブレ
ークアウトパンチ26の下端面26bが平ダイス22の
型割面22bに当接する直前で終了される。
【0040】成形されたワークWには、図6に示す第1
実施例と同様に、平ダイス22の型面22aおよびエジ
ェクタパンチ13の平歯面13aによるばり部W″およ
び押出し部W′が形成される。ばり部W″は、平ダイス
22の型面22a上端面とブレークアウトパンチ26の
下端面26b縁部で挟まれた薄厚の部分W1と、エジェ
クタパンチ23の斜歯面23a上端面とブレークアウト
パンチ26の下端面26b縁部で挟まれた歯部に相当の
厚肉の部分W2とからなる。そして、薄厚の部分W1と
厚肉の部分W2は、偏断面となる歯形位置16で分れて
いる。
【0041】従って、エジェクタパンチ26を平ダイス
22の型割面22bより突起ダイス25の案内面25b
内へ突出させることにより、ばり部W″は、加工硬化に
より偏断面となった歯形位置16を境に容易に分断する
ことができる。このエジェクタパンチ26が突起ダイス
25の案内面25b内へ突出するときは、エジェクタパ
ンチ26は、平ダイス22の捩れ型面22aによって回
転される。
【0042】その後、エジェクタパンチ26とともに平
ダイス22から離れた突起ダイス25に対しエジェクタ
パンチ26を直下動することにより、斜歯スプライン部
品を取出し、また、押残し部を排出する。
【0043】上記第2実施例においては、はすばスプラ
イン状の歯形部品を成形するものであるから、成形され
た歯部端面の角度が鋭角となり、押残し部の分断が歯形
位置で行われることを一層期待できる。
【0044】こうして本発明は、はすばスプライン状の
歯形部品でもばりを少なく容易に鍛造することができ
る。
【0045】なお、本発明は上記実施例に限定されず、
例えば薄厚の部分W1と厚肉の部分W2が歯形位置16
で容易に分断されるような手段を付加してもよい。
【0046】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、押残
し部の分断の際、成形された歯部もエジェクタパンチで
押圧し歯部で押残し部のうち薄いばり部に押し当てて歯
形打抜きを行うので歯部のばりが少なく成形できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例の歯形部品用冷間鍛造型を示す断
面図である。
【図2】 第1実施例の鍛造型で上半分に第2の金型側
を下半分に第1の金型側を平面図である。
【図3】 第1実施例の鍛造型の成形途中の状態を示す
動作説明図である。
【図4】 第1実施例の鍛造型の成形終了時の状態を示
す動作説明図である。
【図5】 第1実施例の鍛造型のばり分断時の状態を示
す動作説明図である。
【図6】 本発明によるばり分断時の押圧部分と押残し
部の形状を示す説明図である。
【図7】 第2実施例の歯形部品用冷間鍛造型を示す断
面図である。
【図8】 従来の鍛造型を示す断面図である。
【図9】 従来の鍛造型で上半分に第2の金型側を下半
分に第1の金型側を平面図である。
【図10】 従来の鍛造型の成形終了時の状態を示す動
作説明図である。
【図11】 従来の鍛造型のばり分断時の状態を示す動
作説明図である。
【図12】 従来のばり分断時の押圧部分と押残し部の
形状を示す説明図である。
【符号の説明】
W…ワーク 2、22…平ダイ
ス 2a、22a…平ダイスの型面 13、23…エジ
ェクタパンチ 12、26…ブレークアウトパンチ 11、25…突起
ダイス W′…押出し部 W″…ばり部 W1…薄厚部分 W2…厚肉部分
(歯部)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークから外歯形をもつ歯形部品を得る
    歯形部品用冷間鍛造型であって、 内周に該外歯形に対応する型面が形成された平ダイスお
    よび外周に該平ダイスの該型面と噛合する外歯面をもち
    該平ダイスの内側に配置されたエジェクタパンチとをも
    つ第1の金型と、 該平ダイスの軸方向一方に位置し、該外歯形の歯先に接
    する外接円を境界として内外2個に分割され、内側に配
    置されたブレークアウトパンチおよび外側に配置された
    突起ダイスとをもつ第2の金型とを具備し、 成形後の前記外歯形の歯先より外周の押残し部を前記平
    ダイスと前記突起ダイスとで挟持した状態で前記エジェ
    クタパンチを前記平ダイスより軸方向の一方側に突出す
    るように構成されていることを特徴とする歯形部品用冷
    間鍛造型。
  2. 【請求項2】 ワークから外歯形をもつ歯形部品を得る
    歯形部品用冷間鍛造方法であって、 内周に該外歯形に対応する型面が形成された平ダイスお
    よび外周に該平ダイスの該型面と噛合する外歯面をもつ
    該平ダイスの内側に配置されたエジェクタパンチとをも
    つ第1の金型と、該平ダイスの軸方向一方に位置し、該
    外歯形の歯先に接する外接円を境界として内外2個に分
    割され、内側に配置されたブレークアウトパンチ及び外
    側に配置された突起ダイスからなる第2の型とを具備す
    る鍛造型を用い、 前記突起ダイスおよび前記ブレークアウトパンチを軸方
    向他方側に移動して前記ワークの縁部に該平ダイスの型
    面による前記外歯形を成形する成形工程と、 前記成形工程の後、前記外歯形の歯先より外周の押残し
    部を前記平ダイスと前記突起ダイスとで挟持しかつ前記
    エジェクタパンチの前記外歯面上端を該外歯形の歯部と
    ともに該歯部に隣接する薄肉の該押出し部側に押しつけ
    て該平ダイスより軸方向の一方側に突出させ該外歯形の
    歯形位置より外側の該押残し部を分断するばり分断工程
    とを具備することを特徴とする歯形部品用冷間鍛造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011255412A (ja) * 2010-06-11 2011-12-22 Aisin Aw Co Ltd 歯車成形装置及び方法
CN102989971A (zh) * 2012-12-05 2013-03-27 无锡透平叶片有限公司 大型组合式圆模具结构
JP2020069520A (ja) * 2018-11-01 2020-05-07 トヨタ自動車株式会社 歯車の冷間鍛造成形方法

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