JP2011255412A - 歯車成形装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】成形に必要な加圧力を小さく抑え、金型の耐久性を確保して、外歯及びスプライン溝を有する歯車を精度よく成形することができる歯車成形装置及び方法を提供すること。
【解決手段】歯車成形装置1は、ダイス3、マンドレル4、パンチ5、ダイスリーブ6、インナーダイ7を備えており、冷間密閉鍛造を行うと共に打抜き加工を行って歯車を成形する。歯車成形装置1は、円環状素材80の貫通穴81にマンドレル4の下端挿入部42を配置して、パンチ5によってダイスリーブ6及びインナーダイ7に対して円環状素材80を加圧し、円環状素材80の一部をダイス3の外歯成形穴31に流動させて外歯を有する歯車形状を成形し、マンドレル4を下降させて、マンドレル4の打抜き刃411とダイスリーブ6の打抜き受け刃61とによって円環状素材80の内周側部分にスプライン溝を打ち抜く。
【選択図】図3

Description

本発明は、外周側部分に外歯を有すると共に内周側部分にスプライン溝を有する歯車を、円環状素材から成形する歯車成形装置に関する。
外歯を有する歯車を成形するに当たっては、切削、転造等による方法が一般的であるが、例えば、特許文献1の歯車の成形装置等に開示されるように、冷間鍛造によって歯車を成形する方法がある。この成形装置においては、外歯と内歯を有する歯車を成形する際に、ダイス、支持部材及びマンドレルによって囲む空間に配置した素材を外パンチ及び内パンチによって加圧することにより、ダイスの外歯形成部によって外歯を成形し、マンドレルの内歯形成部によって内歯を成形している。これにより、少ない加工工数で、精度よく歯車の外歯と内歯を成形している。
特開2001−191143号公報
しかしながら、成形する歯車の形状が、外周側部分に対して内周側部分の厚みを縮小させた形状である場合、上記単純な冷間鍛造によって外周側部分に外歯を成形すると共に内周側部分に内歯を成形することは困難である。すなわち、この場合には、内歯を成形する際に、厚みが小さくなった空間部分に素材を流動させることが困難であり、過度の加圧力で内歯を成形する必要が生じる。そのため、マンドレルと内パンチ及び支持部材との間に形成される隙間に素材の一部が流動して、歯車の内周側にバリ(素材による突起部分)が形成され、このバリの形成によってマンドレル、内パンチ、支持部材等の金型の寿命が低下するおそれがある。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、成形に必要な加圧力を小さく抑え、金型の耐久性を確保して、外歯及びスプライン溝を有する歯車を精度よく成形することができる歯車成形装置及び方法を提供しようとするものである。
第1の発明は、外周側部分に外歯を有すると共に上記外周側部分よりも厚みが縮小した内周側部分にスプライン溝を有する歯車を、円環状素材から成形する装置であって、
上記外歯を成形するための外歯成形穴を設けたダイスと、
上記円環状素材の貫通穴に下端挿入部を配置した状態で、上記円環状素材に上記スプライン溝を打ち抜くための打抜き刃を外周部に設けたマンドレルと、
該マンドレルの外周に配置されると共に、内周部に上記打抜き刃に係合する係合歯を有し、上記円環状素材の上面を加圧するパンチと、
上記パンチから上記円環状素材に加わる荷重を受け、上記ダイスの上記外歯成形穴に係合する係合歯を外周部に有し、上記マンドレルの上記打抜き刃と共に上記円環状素材に上記スプライン溝を打ち抜くための打抜き受け刃を内周部に有するダイスリーブと、
上記マンドレルの下端挿入部を挿入する挿入穴を内周部に有し、上記マンドレルの上記打抜き刃と同じ形状であって上記ダイスリーブの上記打抜き受け刃に係合する係合歯を有するインナーダイとを備え、
上記ダイス、上記マンドレル、上記パンチ、上記ダイスリーブ及び上記インナーダイによって囲まれた鍛造空間において、上記マンドレル、上記パンチ及び上記ダイスを下降させ、上記円環状素材の貫通穴に上記マンドレルの下端挿入部を配置して、上記パンチと上記ダイスリーブ及び上記インナーダイとの間に上記円環状素材を加圧して、上記外歯を有する歯車形状を成形し、上記インナーダイとの間に上記円環状素材の内周側部分を挟持した状態で上記マンドレルを下降させて、該マンドレルの上記打抜き刃と上記ダイスリーブの上記打抜き受け刃とによって上記円環状素材の内周側部分に上記スプライン溝を打ち抜くよう構成してあることを特徴とする歯車成形装置にある(請求項1)。
第2の発明は、外周側部分に外歯を有すると共に上記外周側部分よりも厚みが縮小した内周側部分にスプライン溝を有する歯車を、円環状素材から成形する方法であって、
金型を可動させて上記円環状素材に冷間鍛造を行うことにより、上記外歯を有する歯車形状を成形し、該歯車形状を成形した状態で、上記金型をさらに可動させて上記歯車形状を有する円環状素材に打抜き加工を行うことにより、上記スプライン溝を形成することを特徴とする歯車成形方法にある(請求項5)。
第1の発明の歯車成形装置においては、外周側部分に外歯を有すると共に外周側部分よりも厚みが縮小した内周側部分にスプライン溝を有する歯車を、金型の耐久性を確保して精度よく成形するための工夫を行っている。
具体的には、外歯は冷間鍛造を行って成形し、スプライン溝は打抜き加工を行って成形する。そして、打抜き加工を行うために、マンドレルには打抜き刃を形成し、ダイスリーブには打抜き受け刃を形成している。
歯車を成形するに当たっては、円環状素材の貫通穴にマンドレルの下端挿入部を配置して、パンチによってダイスリーブ及びインナーダイに対して円環状素材を加圧する。このとき、冷間鍛造が行われ、円環状素材の内周側部分が押し潰されて厚みが縮小し、円環状素材の外周側部分がダイスの外歯成形穴の壁面に流動して、外周側部分に対して内周側部分の厚みが縮小すると共に外周側部分に外歯を有する歯車形状が成形される。これにより、円環状素材に対して寸法精度に優れた外歯を形成することができる。
次いで、マンドレルを下降させて、マンドレルの打抜き刃とダイスリーブの打抜き受け刃とによって円環状素材の内周側部分にスプライン溝を打ち抜く。このとき、歯車形状に成形した円環状素材の外周側部分を挟持するパンチ及びダイスリーブに対して、歯車形状に成形した円環状素材の内周側部分を挟持するマンドレル及びインナーダイを下降させることができる。これにより、歯車形状の円環状素材に対して寸法精度に優れたスプライン溝を形成することができる。
こうして、外周側部分よりも厚みが縮小した内周側部分に対しては、冷間鍛造を行わず、打抜き加工を行うことにより、小さな加圧力でスプライン溝を形成することができる。これにより、マンドレル、パンチ、インナーダイ等の金型に大きな加圧力を加える必要がなく、これらの金型の耐久性を確保することができる。
それ故、第1の発明の歯車成形装置によれば、成形に必要な加圧力を小さく抑え、金型の耐久性を確保して、外歯及びスプライン溝を有する歯車を精度よく成形することができる。
第2の発明の歯車成形方法においても、外周側部分に外歯を有すると共に外周側部分よりも厚みが縮小した内周側部分にスプライン溝を有する歯車を、金型の耐久性を確保して精度よく成形するための工夫を行っている。
具体的には、外歯は冷間鍛造を行って成形し、スプライン溝は打抜き加工を行って成形する。
それ故、第2の発明の歯車成形方法によれば、上記歯車成形装置の発明と同様に、成形に必要な加圧力を小さく抑え、金型の耐久性を確保して、外歯及びスプライン溝を有する歯車を精度よく成形することができる。
実施例における、歯車成形装置の全体を示す断面説明図。 実施例における、歯車成形装置の主要部を拡大して示す断面説明図。 実施例における、歯車成形装置の主要部を模式的に示す図であって、円環状素材を加圧する前の状態を示す断面説明図。 実施例における、図3におけるA−A線矢視断面説明図。 実施例における、図3におけるB−B線矢視断面説明図。 実施例における、歯車成形装置の主要部を模式的に示す図であって、インナーパンチによって円環状素材の内周側部分を加圧した状態を示す断面説明図。 実施例における、図6におけるC−C線矢視断面説明図。 実施例における、歯車成形装置の主要部を模式的に示す図であって、アウターパンチによって円環状素材の外周側部分を加圧した状態を示す断面説明図。 実施例における、図8におけるD−D線矢視断面説明図。 実施例における、歯車成形装置の主要部を模式的に示す図であって、マンドレルによって円環状素材の内周側部分を打ち抜いた状態を示す断面説明図。 実施例における、図10におけるE−E線矢視断面説明図。 実施例における、図10におけるF−F線矢視断面説明図。 実施例における、歯車成形装置によって成形する歯車を示す斜視説明図。 実施例における、図3と同じ状態を示す図であって、マンドレルの形状が異なる場合を示す断面説明図。
上述した第1の発明の歯車成形装置及び方法における好ましい実施の形態につき説明する。
第1の発明において、上記パンチは、上記マンドレルの外周に配置したインナーパンチと、該インナーパンチの外周に配置したアウターパンチとからなり、上記インナーパンチによって上記円環状素材を加圧して上記歯車形状の内周側部分を成形し、上記アウターパンチによって上記ダイスを押し下げながら上記円環状素材を加圧して上記歯車形状の外周側部分及び上記外歯を成形することが好ましい(請求項2)。
この場合には、インナーパンチによる加圧のタイミングとアウターパンチによる加圧のタイミングとをずらすことにより、歯車の成形に必要な加圧力をより低減することができる。
また、上記インナーパンチによって上記歯車形状の内周側部分を加圧した状態で、上記マンドレルを下降させて上記スプライン溝の打抜きを行うことが好ましい(請求項3)。
この場合には、より静水圧に近い状態でスプライン溝の打抜き加工を行うことができ、スプライン溝の加工精度を向上させることができる。
また、上記マンドレルは、上記打抜き刃を形成した外周部の下方に、該外周部よりも縮径した円形断面状の下端挿入部を形成してなり、上記パンチによって上記円環状素材を加圧する際には、上記マンドレルにおける上記外周部と上記下端挿入部との間の段差面と、上記パンチの下端面とを揃え、上記円環状素材の内周側に円環状の空間を形成して上記パンチと共に上記マンドレルを下降させることが好ましい(請求項4)。
この場合には、パンチによって円環状素材を加圧する際に、円環状の空間へ円環状素材の一部を流動させることが容易であると共に、円環状素材の一部がパンチの係合歯へ逃げることを防ぐことができる。そのため、より精度よく円環状素材を歯車形状に成形することができる。
以下に、本発明の歯車成形装置及び方法に係る実施例につき、図面を参照して説明する。
本例の歯車成形装置1は、図1、図2に示すごとく、外周側部分82に外歯821を有すると共に外周側部分82よりも厚みが縮小した内周側部分83にスプライン溝831を有する歯車8を、円環状素材80から成形する。歯車成形装置1は、以下のダイス3、マンドレル4、パンチ5、ダイスリーブ6、インナーダイ7を備えており、マンドレル4及びパンチ5を下降させる1ショット動作により、冷間密閉鍛造を行うと共に打抜き加工を行って歯車8を成形する。
図2、図3に示すごとく、ダイス3は、外歯821を成形するための外歯成形穴31を設けてなる。マンドレル4は、円環状素材80の貫通穴81に下端挿入部42を配置した状態で、円環状素材80にスプライン溝831を打ち抜くための打抜き刃411を外周部41に設けてなる。パンチ5は、マンドレル4の外周に配置されると共に、内周部に打抜き刃411に係合する係合歯511を有し、円環状素材80の上面を加圧するよう構成してある。
ダイスリーブ6は、パンチ5から円環状素材80に加わる荷重を受け、ダイス3の外歯成形穴31に係合する係合歯62を外周部に有し、マンドレル4の打抜き刃411と共に円環状素材80にスプライン溝831を打ち抜くための打抜き受け刃61を内周部に有している。インナーダイ7は、マンドレル4の下端挿入部42を挿入する挿入穴72を内周部に有し、マンドレル4の打抜き刃411と同じ形状であってダイスリーブ6の打抜き受け刃61に係合する係合歯71を有している。
歯車成形装置1は、図3に示すごとく、円環状素材80の貫通穴81にマンドレル4の下端挿入部42を配置して、パンチ5によってダイスリーブ6及びインナーダイ7に対して円環状素材80を加圧し、図6、図8に示すごとく、円環状素材80の一部をダイス3の外歯成形穴31に流動させて外歯821を有する歯車形状を成形し、図10に示すごとく、マンドレル4を下降させて、マンドレル4の打抜き刃411とダイスリーブ6の打抜き受け刃61とによって円環状素材80の内周側部分83にスプライン溝831を打ち抜くよう構成してある。
以下に、本例の歯車成形装置1及びその方法につき、図1〜図13を参照して詳説する。
図1は、本例の歯車成形装置の全体構成を示す図であり、図2は、歯車成形装置における主要部を拡大して示す図である。また、図3〜図12は、説明をわかり易くするために、歯車成形装置を模式的に示す図である。
本例の歯車成形方法においては、金型を可動させて円環状素材80に冷間鍛造を行うことにより、外歯821を有する歯車形状を成形し、歯車形状を成形した状態で、金型をさらに可動させて歯車形状を有する円環状素材80に打抜き加工を行うことにより、スプライン溝831を形成する。
図13に示すごとく、本例の歯車成形装置1によって成形する歯車8は、外歯821を有する外周側部分82に対する軸方向一端に、スプライン溝831を有する内周側部分83を一体的に連結してなるものである。本例の歯車成形装置1においては、外周側部分82に対する下端側に内周側部分83を形成した歯車8を成形する。歯車8の軸方向とは、中心軸線の方向をいう。本例の歯車8は、自動変速機に用いるサンギヤである。
なお、歯車8は、外周側部分82に対する軸方向の中間部分に内周側部分83を一体的に連結したものとすることもできる。この場合には、ダイスリーブ6及びインナーダイ7の上面の形状を変更する。
図2、図3に示すごとく、本例のパンチ5は、マンドレル4の外周に配置したインナーパンチ51と、インナーパンチ51の外周に配置したアウターパンチ52とからなる。インナーパンチ51は、マンドレル4の外周に配置されると共に、内周部に打抜き刃411に係合する係合歯511を有し、円環状素材80の内周側部分83の上面を加圧するよう構成されている。アウターパンチ52は、インナーパンチ51の外周に配置されると共に、ダイス3の外歯成形穴31の上端開口部32の回りに当接し、ダイス3を下降させながら円環状素材80の外周側部分82の上面を加圧するよう構成されている。
歯車成形装置1は、図6に示すごとく、インナーパンチ51によって円環状素材80を加圧して歯車形状の内周側部分83を成形し、図8に示すごとく、アウターパンチ52によってダイス3を下降させながら円環状素材80を加圧して歯車形状の外周側部分82及び外歯821を成形するよう構成されている。
図2、図3に示すごとく、本例のマンドレル4は、打抜き刃411を形成した外周部41の下方に、外周部41よりも縮径した円形断面状の下端挿入部42を形成してなる。そして、外周部41と下端挿入部42との間には、段差面43が形成されている。
また、本例の歯車成形装置1は、より静水圧に近い状態でスプライン溝831の打抜き加工を行うために、インナーパンチ51によって歯車形状の内周側部分83を加圧した状態で、マンドレル4を下降させてスプライン溝831の打抜きを行うよう構成されている。
また、歯車成形装置1は、図3、図6に示すごとく、インナーパンチ51によって円環状素材80を加圧する際に、円環状素材80の一部を流動させ易くすると共に円環状素材80の一部がマンドレル4の打抜き刃411の溝部へ逃げることを防ぐために、マンドレル4の段差面43と、インナーパンチ51の下端面とを揃え、円環状素材80の内周側に円環状空間Sを形成してインナーパンチ51と共にマンドレル4を下降させるよう構成されている。
なお、図14に示すごとく、マンドレル4の外周部41を下方に長く形成し、マンドレル4の段差面43をインナーパンチ51の下端面よりも低い位置にして、円環状素材80を加圧することもできる。段差面43とインナーダイ7の上面との間には、歯車8の内周側部分83の形成高さと略同じ高さの円環状空間Sを形成することができる。
図3に示すごとく、本例のダイス3の外歯成形穴31の壁面には、周方向に並ぶ複数の成形歯311が形成されている。本例の歯車成形装置1において成形する歯車8は、図13に示すごとく、はすば歯車(ヘリカルギヤ)であり、本例の歯車8の外歯821は、歯車8の軸方向に対して傾斜する歯面であるはすば歯面である。
外歯成形穴31の上端開口部32の回りには、アウターパンチ52の下端部521が配置されて当接する配置凹部33が形成されている。
図1に示すごとく、ダイス3は、歯車8の外歯821にはすば歯面を成形するため、外歯821を成形する際及び歯車8を取り出す際に回転するよう構成されている。具体的には、ダイス3は、ダイスホルダ21内に配置してあり、ダイスホルダ21内において、ダイス3の下方には、上下にスライド可能であると共に回転可能である軸受部25が設けてある。軸受部25は、エアクッション24によって上方へ付勢されており、エアクッション24及び軸受部25によって、ダイス3は上方へ付勢されている。
図1、図2に示すごとく、ダイスリーブ6は、円筒形状に形成されており、インナーダイ7と共にダイス3に対して回転可能に配設されている。ダイスリーブ6及びインナーダイ7は、成形後の歯車8をダイス3から取り出す際に、それぞれ払出ピン23によって上昇するよう構成されている。
インナーダイ7の中心部分には、マンドレル4の下端挿入部42を挿入してマンドレル4との位置決めを行う挿入穴72が形成されている。インナーダイ7は、ダイスリーブ6と共にダイス3に対して回転可能に配設されている。
図1に示すごとく、マンドレル4、インナーパンチ51及びアウターパンチ52は、油圧、電動等による動力を受けて昇降するパンチホルダ22に配設されている。また、マンドレル4及びインナーパンチ51は、油圧、電動等による動力を受けて、アウターパンチ52を配設したパンチホルダ22に対して昇降可能に配設されている。
次に、本例の歯車成形装置1を用いて、外歯821及びスプライン溝831を有する歯車8を成形する方法につき説明する。
歯車8を成形するに当たっては、図3に示すごとく、ダイス3、ダイスリーブ6及びインナーダイ7を原位置にし、ダイス3の外歯成形穴31内において、ダイスリーブ6の上面に円環状素材80を載置する。次いで、パンチホルダ22を下降させることによって、マンドレル4、インナーパンチ51及びアウターパンチ52を同時に下降させる。このとき、マンドレル4の段差面43とパンチ5の下端面とを揃え、円環状素材80の内周側に円環状空間Sを形成して、マンドレル4、インナーパンチ51及びアウターパンチ52を下降させる。
そして、図3に示すごとく、円環状素材80の貫通穴81にマンドレル4の下端挿入部42が挿入配置され、アウターパンチ52の下端部521がダイス3の配置凹部33に当接し、インナーパンチ51の下端面が円環状素材80の上端面に当接する。
ここで、図4には、図3におけるA−A線矢視断面を示し、図5には、図3におけるB−B線矢視断面を示す。
次いで、図6に示すごとく、アウターパンチ52に対してマンドレル4及びインナーパンチ51を下降させ、インナーパンチ51がダイスリーブ6及びインナーダイ7に対して円環状素材80を加圧する。このとき、冷間鍛造が行われ、円環状素材80の内周側部分83が押し潰されて厚みが縮小し、この内周側部分83が、成形品としての歯車8の内周側部分83の厚みに成形される。また、円環状素材80の外周側部分82が外周側に向けてダイス3の外歯成形穴31の壁面に流動する。
ここで、図7には、図6におけるC−C線矢視断面を示す。
次いで、図8に示すごとく、マンドレル4及びインナーパンチ51に対して、ダイス3を押し下げながらアウターパンチ52を下降させる。このとき、ダイス3は、外歯成形穴31のはすば歯面(成形歯)311の螺旋に沿って、エアクッション24の付勢力に抗して回転しながら押し下げられる。
これにより、アウターパンチ52によって円環状素材80の外周側部分82が加圧され、円環状素材80の外周側部分82がダイス3の外歯成形穴31の壁面の全体に流動する。
また、アウターパンチ52が円環状素材80の外周側部分82を加圧する際には、インナーパンチ51の加圧力(インナーパンチ51が円環状素材80を加圧する力)をゼロにする。これにより、外歯成形穴31の壁面に円環状素材80の一部が、より流動し易くすることができる。
こうして、外周側部分82に対して内周側部分83の厚みが縮小すると共に外周側部分82に外歯821を有する歯車形状が成形され、円環状素材80に対して寸法精度に優れた外歯821を形成することができる。
ここで、図9には、図8におけるD−D線矢視断面を示す。
次いで、図10に示すごとく、マンドレル4を下降させて、マンドレル4の打抜き刃411とダイスリーブ6の打抜き受け刃61とによって円環状素材80の内周側部分83にスプライン溝831を打ち抜く。このとき、歯車形状に成形した円環状素材80の外周側部分82を挟持するインナーパンチ51及びダイスリーブ6に対して、歯車形状に成形した円環状素材80の内周側部分83を挟持するマンドレル4及びインナーダイ7を下降させる。また、インナーダイ7には、上方への加圧力を作用させておき、マンドレル4とインナーダイ7との間に円環状素材80の内周側部分83を挟持させながら、これらを下降させることができる。これにより、歯車形状の円環状素材80に対して寸法精度に優れたスプライン溝831を形成することができる。
ここで、図11には、図10におけるE−E線矢視断面を示し、図12には、図10におけるF−F線矢視断面を示す。
また、マンドレル4を下降させるときには、インナーパンチ51によって歯車形状の内周側部分83を加圧しておく。これにより、より静水圧に近い状態でスプライン溝831の打抜き加工を行うことができ、スプライン溝831の加工精度を向上させることができる。
そして、外周にはすば状の外歯821を有すると共に内周にスプライン溝831を有する歯車8が成形され、また、円環状素材80の内周側端部がスクラップ84としてインナーダイ7の上に載置される。
その後、パンチホルダ22の上昇によってマンドレル4、インナーパンチ51及びアウターパンチ52を上昇させる。次いで、ダイス3を回転させながらダイスリーブ6及びインナーダイ7を上昇させ、成形した歯車8を取り出すと共に、スクラップ84を取り出す。
こうして、外周側部分82よりも厚みが縮小した内周側部分83に対しては、冷間鍛造を行わず、打抜き加工を行うことにより、小さな加圧力でスプライン溝831を形成することができる。そのため、マンドレル4、インナーパンチ51、インナーダイ7等の金型に大きな加圧力を加える必要がなく、これらの金型の耐久性を確保することができる。
それ故、本例の歯車成形装置1及び方法によれば、成形に必要な加圧力を小さく抑え、金型の耐久性を確保して、外歯821及びスプライン溝831を有する歯車8を精度よく成形することができる。
1 歯車成形装置
21 ダイスホルダ
22 パンチホルダ
3 ダイス
31 外歯成形穴
32 上端開口部
4 マンドレル
41 外周部
411 打抜き刃
42 下端挿入部
43 段差面
5 パンチ
51 インナーパンチ
511 係合歯
52 アウターパンチ
521 下端部
6 ダイスリーブ
61 打抜き受け刃
62 係合歯
7 インナーダイ
71 係合歯
72 挿入穴
8 歯車
80 円環状素材
81 貫通穴
82 外周側部分
821 外歯
83 内周側部分
831 スプライン溝

Claims (5)

  1. 外周側部分に外歯を有すると共に上記外周側部分よりも厚みが縮小した内周側部分にスプライン溝を有する歯車を、円環状素材から成形する装置であって、
    上記外歯を成形するための外歯成形穴を設けたダイスと、
    上記円環状素材の貫通穴に下端挿入部を配置した状態で、上記円環状素材に上記スプライン溝を打ち抜くための打抜き刃を外周部に設けたマンドレルと、
    該マンドレルの外周に配置されると共に、内周部に上記打抜き刃に係合する係合歯を有し、上記円環状素材の上面を加圧するパンチと、
    上記パンチから上記円環状素材に加わる荷重を受け、上記ダイスの上記外歯成形穴に係合する係合歯を外周部に有し、上記マンドレルの上記打抜き刃と共に上記円環状素材に上記スプライン溝を打ち抜くための打抜き受け刃を内周部に有するダイスリーブと、
    上記マンドレルの下端挿入部を挿入する挿入穴を内周部に有し、上記マンドレルの上記打抜き刃と同じ形状であって上記ダイスリーブの上記打抜き受け刃に係合する係合歯を有するインナーダイとを備え、
    上記円環状素材の貫通穴に上記マンドレルの下端挿入部を配置して、上記パンチによって上記ダイスリーブ及び上記インナーダイに対して上記円環状素材を加圧し、該円環状素材の一部を上記ダイスの上記外歯成形穴に流動させて上記外歯を有する歯車形状を成形し、上記マンドレルを下降させて、該マンドレルの上記打抜き刃と上記ダイスリーブの上記打抜き受け刃とによって上記円環状素材の内周側部分に上記スプライン溝を打ち抜くよう構成してあることを特徴とする歯車成形装置。
  2. 請求項1に記載の歯車成形装置において、上記パンチは、上記マンドレルの外周に配置したインナーパンチと、該インナーパンチの外周に配置したアウターパンチとからなり、
    上記インナーパンチによって上記円環状素材を加圧して上記歯車形状の内周側部分を成形し、上記アウターパンチによって上記ダイスを押し下げながら上記円環状素材を加圧して上記歯車形状の外周側部分及び上記外歯を成形することを特徴とする歯車成形装置。
  3. 請求項2に記載の歯車成形装置において、上記インナーパンチによって上記歯車形状の内周側部分を加圧した状態で、上記マンドレルを下降させて上記スプライン溝の打抜きを行うことを特徴とする歯車成形装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の歯車成形装置において、上記マンドレルは、上記打抜き刃を形成した外周部の下方に、該外周部よりも縮径した円形断面状の下端挿入部を形成してなり、
    上記パンチによって上記円環状素材を加圧する際には、上記マンドレルにおける上記外周部と上記下端挿入部との間の段差面と、上記パンチの下端面とを揃え、上記円環状素材の内周側に円環状の空間を形成して上記パンチと共に上記マンドレルを下降させることを特徴とする歯車成形装置。
  5. 外周側部分に外歯を有すると共に上記外周側部分よりも厚みが縮小した内周側部分にスプライン溝を有する歯車を、円環状素材から成形する方法であって、
    金型を可動させて上記円環状素材に冷間鍛造を行うことにより、上記外歯を有する歯車形状を成形し、該歯車形状を成形した状態で、上記金型をさらに可動させて上記歯車形状を有する円環状素材に打抜き加工を行うことにより、上記スプライン溝を形成することを特徴とする歯車成形方法。
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