JP2533016Y2 - 蛍光表示管用スイッチング電源 - Google Patents

蛍光表示管用スイッチング電源

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JP2533016Y2
JP2533016Y2 JP1991027223U JP2722391U JP2533016Y2 JP 2533016 Y2 JP2533016 Y2 JP 2533016Y2 JP 1991027223 U JP1991027223 U JP 1991027223U JP 2722391 U JP2722391 U JP 2722391U JP 2533016 Y2 JP2533016 Y2 JP 2533016Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、スイッチング電源の入
力電圧の変動に対して蛍光表示管の輝度を安定に保持し
得る改良されたフライバック型の蛍光表示管用スイッチ
ング電源に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、従来の蛍光表示管用スイッチン
グ電源の一例を示す図である。入力端子1を介して発振
回路10に所定の入力電圧VINが印加されるようになさ
れ、トランスTの一次側巻線から発生する起電圧を整流
平滑回路8を介して直流出力−V01を得て、トランスT
の二次側巻線を介して起電圧V02が出力される。出力端
子4,6から得られる電圧V02は、蛍光表示管3のフィ
ラメント3k のフィラメント用電圧として用いられる。
又、二次巻線の中間タップは、端子5に接続されて、抵
抗R3 と蛍光表示管のカットオフ電圧を設定する為の定
電圧ダイオードD5 との接続点に接続されている。図6
に示すようにフィラメント用電圧V02は、定電圧ダイオ
ードD5 で設定された基準電圧−VR に重畳されて出力
端子4,6を介してフィラメント3k に印加される。出
力端子2から得られる出力電圧−V01は、駆動回路7を
介してグリッド3G と蛍光体が塗布されたアノード電極
Aに印加されるようになされており、グリッド3G
アノード電極3A に駆動回路7を介して−V01の電圧よ
り高い電圧、たとえば接地電圧が印加されると、フィラ
メント3k から放出されている電子がアノード電極3A
に到達して蛍光体を刺激して発光する。蛍光管の輝度
は、出力端子4,6からフィラメント3K に印加される
フィラメント用電圧に依存する。
【0003】フィラメント用電圧V02は、交流電圧であ
って、基準電圧−VR に重畳されて蛍光表示管3のフィ
ラメント3k に印加される。フィラメント用電圧V
02は、図5に図示されるように入力電圧VINの変動に対
して出力電圧V01が定電圧ダイオードD2 によって一定
に設定されるのに対して、上昇する特性を有している。
即ち、図6に図示されるように基準電圧−VR に交流電
圧V02が重畳されており、入力電圧VINが上昇すると、
点線に示すようにフィラメント用電圧V02は増大する。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】蛍光表示管用スイッチ
ング電源の出力電圧V01,V02は、入力電圧VINに対し
て図5に示すような特性を有しており、入力電圧VIN
上昇に対してフィラメント用電圧V02は上昇し、入力電
圧VINの降下に対して起電圧V02が低下する特性があ
る。一方、蛍光表示管の輝度は、フィラメント用電圧に
依存しており、入力電圧VINが大きくなると、蛍光表示
管の輝度も増大し、逆に入力電圧VINが小さくなると、
フィラメント用電圧V02も小さくなって、蛍光表示管の
輝度も低下する欠点を有している。たとえば車載用の蛍
光表示管のように入力電圧が変動し易い用途に使用され
た場合、蛍光表示管の輝度が不安定となる欠点がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案の蛍光表示管用ス
イッチング電源は、該スイッチング電源のトランスの所
定の巻線を介して該蛍光表示管のフィラメント用電圧が
供給されており、逆起電圧のみが交流電圧として出力さ
れるように該巻線に第1と第2のダイオードからなる半
波整流回路が接続されたものである。
【0006】
【作用】本考案の蛍光表示管用スイッチング電源は、蛍
光表示管のフィラメント用電圧として巻線から得られる
起電圧のうち、半波整流回路によって誘導起電圧の正方
向の起電圧を除去して負方向の起電圧(逆起電圧)のみ
を導出してフィラメントに印加するようにしたものであ
る。
【0007】
【実施例】図1は、本考案に係る蛍光表示管用スイッチ
ング電源の一実施例を示す回路図であり、入力端子1に
平滑用コンデンサC1 とスイッチング・トランジスタQ
1のエミッタと抵抗R1 が夫々接続され、トランジスタ
1 のコレクタがトランスTの一次巻線N1 の一端が接
続されている。トランジスタQ1 のベースには抵抗R2
とコンデンサC3 が接続されている。抵抗R2 の他端は
トランジスタQ2 のコレクタに接続され、そのベースが
抵抗R1 の他端に接続されている。一方、コンデンサC
3 の他端は、二次巻線N2 の一端に接続され、二次巻線
2 の他端が入力端子1に接続されている。一次巻線N
1 とトランジスタQ1 のコレクタとの接続点には、ダイ
オードD1 とコンデンサC2 からなる整流平滑回路8が
接続されている。ダイオードD1 とコンデンサC2 との
接続点が出力端子2に接続されると共に、その接続点と
トランジスタQ2 のベース間に出力電圧を安定化する定
電圧ダイオードD2 が接続されている。トランスTの三
次巻線N3 は、その一端にダイオードD3 のアノードが
接続され、他端にダイオードD4 のカソードが接続さ
れ、半波整流回路が形成されており、ダイオードD3
カソードが出力端子4に接続され、ダイオードD4 のア
ノードが出力端子6に接続されている。コンデンサC1,
2 とトランジスタQ2 のエミッタ及び一次巻線N1
他端は共に接地されている。又、三次巻線N3 の中間タ
ップは、出力端子5に接続され、所定の基準電圧−VR
が印加されている。
【0008】出力端子4と6は、蛍光表示管3のフィラ
メント3K に接続され、出力端子2は、抵抗R3 に接続
され、その他端が定電圧ダイオードD5 のアノードに接
続され、そのカソードが接地されており、定電圧ダイオ
ードD5 と抵抗R3 との接続点は、端子5に接続されて
いる。出力端子2からの出力電圧−V 01 は、蛍光表示管
3の駆動回路7に印加され、制御信号に基づいて基準電
圧−VR より高い電圧、たとえば接地電圧が印加される
ようになされることによって、フィラメント3K から放
出される電子がアノード電極3A に衝突して蛍光体が発
光するようになされている。
【0009】本考案に係る蛍光表示管用スイッチング電
源は、図2(a)に示されるような入力電圧VINと逆起
電圧による出力電圧V01が加算された電圧がトランスT
の一次巻線N1 から得られる。三次巻線N3 にダイオー
ドD3 ,D4 が付加されていない場合は、一次巻線N1
から得られる電圧と相似した電圧が三次巻線N3 から得
られる。しかし、本考案の蛍光管表示管用スイッチング
電源では、ダイオードD3,4 からなる半波整流回路が
接続されている為に、定電圧ダイオードD2 によって安
定化された図2(b)の実線で示されるような波形に相
似した波形が出力端子4,6から出力される。即ち、誘
起々電圧の正方向の起電圧は、ダイオードD3 ,D4
よって阻止されるので、負方向の起電圧(逆起電圧)の
みがダイオードD3 とD4 を介して出力されるようにな
されている。従って、入力電圧VINに対して出力電圧V
02は、図3に示されるように入力電圧VINが上昇して
も、出力電圧V01が定電圧化されるレベルに達した時点
で、略一定になる。
【0010】従って、本考案に係る蛍光表示管用スイッ
チング電源では入力電圧VINが変動したとしても、出力
電圧−V01が定電圧ダイオードD2 によって定電圧化さ
れている範囲で使用している場合は、フィラメント用電
圧V02は、入力電圧VINが上昇、或いは降下したとして
も、一定であるので、蛍光表示管の輝度が増したり、低
減したりする不具合は、発生することはない。
【0011】蛍光表示管用スイッチング電源の一例とし
て、出力電力1.2Wのスイッチング電源において、入
力電圧VINを6Vから13Vまで変化させた時、従来の
回路では、フィラメント用電圧V02は44%まで増加し
たのに対して、本考案の蛍光表示管用スイッチング電源
では、出力電圧VINは、10%程度上昇した後は略安定
した電圧を保つ特性を得た。この上昇の範囲は、輝度の
変化としては、全く問題のない範囲であり、蛍光表示管
の輝度を安定したものとすることができる。
【0012】
【考案の効果】本考案の蛍光表示管用スイッチング電源
は、トランスの三次巻線に半波整流回路を設けて、逆起
電圧のみをフィラメント用電圧として用いることにより
安定した交流電圧を得ることができるものであり、入力
電圧の変動が頻繁に起き易い車載用の蛍光表示管用スイ
ッチング電源として用いられた場合、蛍光表示管の輝度
を一定に保つことができるので、極めて効果的なもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の蛍光表示管用スイッチング電源の一実
施例を示す回路図である。
【図2】本考案の蛍光表示管用スイッチング電源を説明
する為の図である。
【図3】本考案の蛍光表示管用スイッチング電源の入出
力電圧特性を説明する為の図である。
【図4】従来の蛍光表示管用スイッチング電源の一例を
説明する為の図である。
【図5】従来の蛍光表示管用スイッチング電源の入出力
電圧特性を説明する為の図である。
【図6】従来の蛍光表示管用スイッチング電源の蛍光表
示管のフィラメント用電圧を示す図である。
【符号の説明】
1 入力端子 2 出力端子 3 蛍光表示管 3A アノード電極 3G グリッド 3K フィラメント 4,6 出力端子 7 駆動回路 8 整流平滑回路 T トランス Q1 ,Q2 トランジスタ C1 ,C2 ,C3 コンデンサ D1 ,D3 ,D4 ダイオード D2 ,D5 定電圧ダイオード R1 〜R3 抵抗

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蛍光表示管用スイッチング電源に於い
    て、 該スイッチング電源のトランスの第1の巻線の逆起電圧
    のみが交流電圧として出力されるように半波整流回路
    接続し、 該半波整流回路を介して蛍光表示管にフィラメント用電
    を供給し、 該トランスの第2の巻線に、該第2の巻線に現れる逆起
    電圧より直流電圧を得る整流平滑回路を接続し、 該整流平滑回路の直流電圧をフィードバック信号として
    前記フィラメント用電圧の定電圧制御を行う ことを特徴とする蛍光表示管用スイッチング電源。
  2. 【請求項2】 蛍光表示管用スイッチング電源に於い
    て、 該スイッチング電源のトランスの第1の巻線を介して該
    蛍光表示管にフィラメント用電圧が供給されており、 逆起電圧のみが交流電圧として出力されるように該第1
    巻線に半波整流回路を接続し、該半波整流回路を介し
    てフィラメント用電圧を得ると共に、 該第1の巻線に中間タップを設けて基準電圧源に接続
    し、所定の基準電圧にフィラメント用電圧を重畳して
    光表示管のフィラメントに印加し、 該トランスの第2の巻線に、該第2の巻線に現れる逆起
    電圧より直流電圧を得る整流平滑回路を接続し、 該整流平滑回路の直流電圧をフィードバック信号として
    前記フィラメント用電圧の定電圧制御を行う ことを特徴とする蛍光表示管用スイッチング電源。
  3. 【請求項3】 前記半波整流回路が、巻線に接続された
    第1と第2のダイオードからなることを特徴とする実用
    新案登録請求の範囲第1項又は第2項記載の蛍光表示
    管用スイッチング電源。
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