JP2986980B2 - 多出力型スイッチング電源装置 - Google Patents

多出力型スイッチング電源装置

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JP2986980B2 JP3252346A JP25234691A JP2986980B2 JP 2986980 B2 JP2986980 B2 JP 2986980B2 JP 3252346 A JP3252346 A JP 3252346A JP 25234691 A JP25234691 A JP 25234691A JP 2986980 B2 JP2986980 B2 JP 2986980B2
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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02MAPPARATUS FOR CONVERSION BETWEEN AC AND AC, BETWEEN AC AND DC, OR BETWEEN DC AND DC, AND FOR USE WITH MAINS OR SIMILAR POWER SUPPLY SYSTEMS; CONVERSION OF DC OR AC INPUT POWER INTO SURGE OUTPUT POWER; CONTROL OR REGULATION THEREOF
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    • H02M1/009Converters characterised by their input or output configuration having two or more independently controlled outputs

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テレビジョン受像機用
電源、ビデオテ−プレコ−ダ用電源等のように電源電圧
の異なる複数種類、特に2種類の電源を電子機器に使用
して好適な多出力型スイッチング電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、リンギングチョ−クコンバ−タ
方式の多出力型(2出力型)スイッチング電源装置の従
来例を示す回路図である。
【0003】直流電圧Einが供給される電源端子1は、
コンバ−タトランス2の一次巻線2Pおよびスイッチン
グ素子を構成するNPN型トランジスタ3のコレクタ・
エミッタの直列回路を介して接地される。また、トラン
ジスタ3のコレクタ・エミッタと並列に、サ−ジを吸収
するスナ−バ回路を構成するコンデンサ4および抵抗器
5の直列回路が接続される。
【0004】また、電源端子1は、起動用の抵抗器6お
よび並列回路10の直列回路を介してトランジスタ3の
ベ−スに接続される。並列回路10は、ダイオード7、
抵抗器8の直列回路にコンデンサ9が並列接続されてな
るものである。
【0005】また、トランス2のベ−ス巻線2Bの一端
は接地され、その他端は抵抗器6および並列回路10の
接続点に接続される。
【0006】また、並列回路10およびトランジスタ3
のベ−スの接続点は、ベ−ス電流制御用のNPN形トラ
ンジスタ11のコレクタ・エミッタを介して接地され
る。
【0007】また、トランス2の二次巻線2Sの一端は
接地され、その他端は整流用のダイオード12のアノ−
ド・カソ−ドおよび平滑用のコンデンサ13の直列回路
を介して接地される。そして、ダイオード12とコンデ
ンサ13との接続点に得られる直流電圧(第1の出力電
圧)E1が出力端子14にスイッチS1を介して導出さ
れる。
【0008】また、出力端子14は、スイッチS1、抵
抗器15、可変抵抗器16および抵抗器17の直列回路
を介して接地される。この可変抵抗器16の可動子に得
られる電圧は比較器18に供給され、基準電源18aか
ら出力される基準電圧Vrefと比較される。この比較
器18からは、可変抵抗器16の可動子に得られる電圧
が高くなる程高レベルとなる信号が出力される。この比
較器18の出力信号は、抵抗器19を介してトランジス
タ11のベ−スに供給される。なお、トランジスタ11
と比較器18と抵抗器19とはベ−ス電流制御回路Aを
構成する。
【0009】また、トランス2の三次巻線2Tの一端は
接地され、その他端は整流用のダイオード20のアノ−
ド・カソ−ドおよび平滑用のコンデンサ21の直列回路
を介して接地される。そして、ダイオード20とコンデ
ンサ21との接続点は制御回路22の入力側に接続さ
れ、制御回路22の出力側はコンデンサ23を介して接
地され、制御回路22の出力電圧(第2の出力電圧)E
2はスイッチS2を介して出力端子24に導出される。
【0010】図4の回路において、直流電圧E1を出力
する電源回路(以下、E1電源回路という)は大負荷用
たとえばテレビジョン受像機用の電源回路であり、出力
電圧、出力電力は例えば115V〜140V、約80W
である。また、直流電圧E2を出力する電源回路(以
下、E2電源回路という)は軽負荷用たとえばビデオテ
ープレコーダ用の電源回路であり、出力電圧、出力電力
は例えば約18V、約20Wである。なお、図4のスイ
ッチS1、S2は手動としても、マイクロコンピュータ
制御としてもよい。
【0011】次に、図5の信号波形図を使用して、図4
の回路の動作について説明する。
【0012】電源端子1に直流電圧Einが供給される
と、抵抗器6および並列回路10を介して起動電流がト
ランジスタ3のベ−スに供給される。トランス2の一次
巻線2Pおよびベ−ス巻線2Bは正帰還になるように接
続されており、すぐ発振を開始し、ベ−ス巻線2Bに誘
起される電圧VBの振幅が大きくなり(図5Hに図
示)、トランジスタ3が直ちにオンとなる。
【0013】トランジスタ3がオンとなるとき、トラン
ス2の二次巻線2Sに接続されたダイオード12および
三次巻線2Tに接続されたダイオード20には逆方向の
電圧がかかり(同図Iに二次巻線2Sに誘起される電圧
Vsを図示する。三次巻線2Tに誘起される電圧Vt
も、電圧Vsとはレベルは異なるが、Vsと同様の波形
である)、ダイオード12およびダイオード20には電
流は流れない。そのため、トランジスタ3の負荷は、ト
ランス2のインダクタンス分だけになり、コレクタ電流
ICは直線的に増加する(同図Aに図示)。
【0014】図5Bはトランジスタ3のコレクタ・エミ
ッタ間の電圧VCEを示し、同図Cはトランジスタ3のベ
−ス電流IBを示している。ベ−ス電流IBは、ダイオ
ード7および抵抗器8の直列回路を流れる電流ID1とコ
ンデンサ9を流れる電流IC1とが合成されたものとな
る。すなわち、トランジスタ3がオンとなるとき、トラ
ンス2のベース巻線2Bに誘起される順方向の電圧VB
により、コンデンサ9の容量およびベース巻線2B の抵
抗分等で決まる時定数でもって、コンデンサ9に減衰電
流IC1が流れる(図5Dに図示)。また、コンデンサ9
の両端電圧がダイオード7の順方向降下電圧に達する
と、ダイオード7および抵抗器8の直列回路に電流ID1
が流れる(同図Eに図示)。
【0015】上述のように直線的に増加するコレクタ電
流IC は、ベース電流IB のhFE倍まで増加した後も、
トランジスタ3の蓄積時間tstg の間は増加し続ける
(同図Aに図示)。蓄積時間tstg が経過すると、急激
に電流が減少し、同時にベース巻線2Bには逆方向の電
圧VB が発生し(同図Hに図示)、トランジスタ3のベ
ース電流IB が逆バイアス電流となり(同図Cに図
示)、トランジスタ3はオフとなる。
【0016】ここで、コレクタ電流IC の最大値ICPに
ついて説明する。
【0017】すなわち、コレクタ電流IC は、IC =I
B ・hFEの関係でもって、ベース電流IB が増加すると
同時に直線的に増加する。このコレクタ電流IC の最大
値ICPは、次式のようになる。
【0018】 ICP=IBP・hFE+tstg ・Ein/LP ・・・(1) この式で、IBPはトランジスタ3のベース電流IB の最
大値であり、LP はトランス2の1次巻線2Pのインダ
クタンスである。
【0019】次に、トランジスタ3がオフとなると、ト
ランジスタ3のオン期間にトランス2のコアに蓄積され
たエネルギーは、磁束の変化率が負となって放出される
ため、トランス2の各巻線には、「・」マーク側を負と
する電圧が発生する。
【0020】このとき、トランス2の一次巻線2Pに
は、図5Fに示すように直線的に減少する電流IL が流
れ始める。同様にして、二次巻線2Sに接続されている
ダイオード12には、同図Iに示すように直線的に減少
する電流ID2が流れ始める。また、三次巻線2Tに接続
されているダイオード20にも、ID2とはレベルは異な
るが、同様の電流ID3が流れる。
【0021】このような状態で、トランス2のコアに蓄
積されたエネルギーの放出が完了して電流IL およびI
D2、ID3が0となると、トランス2内の磁束の変化がな
くなり、トランス2の各巻線には今までとは逆方向の電
圧が発生する。そのため、トランス2のベース巻線2B
に誘起される電圧VB も順方向の電圧となり、トランジ
スタ3をオンとする方向にベース電流が流れる。これに
よって、トランジスタ3がオンとなり、以下上述したと
同様の動作が繰り返される。
【0022】このような繰り返し動作により、トランス
2の二次巻線2Sには、図5Iに示すような矩形波の電
圧VS が得られ、これが整流平滑されて出力端子14に
は直流電圧E1が得られる。また、三次巻線2Tにも図
5Iと同様の波形の電圧が得られ、これが整流平滑及び
制御されて直流電圧E2が得られる。
【0023】次に、この直流電圧E1が変動する場合に
ついて説明する。
【0024】直流電圧E1が高くなると、可変抵抗器1
6の可動子に得られる電圧が高くなり、比較器18の出
力信号のレベルが高くなる。そのため、トランジスタ1
1のベース電流が増加し、同時にそのコレクタ電流も増
加する。これにより、トランジスタ3のベース電流IB
が減少し、上述(1)式の関係からコレクタ電流ICの
最大値ICPも減少し、結局トランジスタ3のオン期間が
短くなる(図5Jに図示)。
【0025】このようにトランジスタ3のオン期間が短
くなると、トランス2の二次巻線2Sに得られる矩形波
の電圧VS の正方向の振幅が小さくなる(同図Kに図
示)。したがって、出力端子14に得られる直流電圧E
1は低くなる方向に制御される。
【0026】逆に、直流電圧E1が低くなると、上述と
は逆に制御され、出力端子14に得られる直流電圧E1
が高くなる方向に制御される。
【0027】このような動作から出力端子14に得られ
る直流電圧E1の安定化が図られる。なお、可変抵抗器
16の可動子位置を変更することにより、直流電圧E1
の値そのものを変化させることができる。
【0028】直流電圧E1の変動に伴いトランジスタ3
のベ−ス電流IBが変動することによりコンバータトラ
ンス2に誘起される交流電圧の値も変化し、従って三次
巻線2Tに発生する交流電圧Vtも変化するが、この変
化は制御回路22により制御されて、制御回路22から
は一定電圧値の直流電圧E2が出力される。
【0029】このようにして、図4に示す従来の多出力
型スイッチング電源装置は安定化した2種類の直流電源
を得ている。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】このように、トランジ
スタ3のベース電流およびオン期間は、容量の大きい直
流電源の出力電圧値あるいは電圧仕様の厳しい出力電圧
値(図4ではE1)を検出して制御されていた。このた
め、トランス2の三次巻線2Tの出力電圧Vtの値は、
出力端子14に接続された負荷への電力供給の有無によ
り異なっていた。出力端子14に接続された負荷への電
力供給が行われている場合(スイッチS1がオンの場
合)、トランジスタ3のベース電流IBが大きくなるよ
うに制御され、この結果、トランス2の一次巻線2Pお
よび二次巻線2Sに誘起される交流電圧値は大きくな
り、電圧E1の値は一定に保たれる。このとき三次巻線
2Tに誘起される交流電圧Vtの値も大きくなるが、制
御回路22により出力電圧E2の値が一定になるように
制御される。
【0031】逆に、出力端子14に接続された負荷への
電力供給が行われていない場合(スイッチS1がオフの
場合)、上記電力供給が行われている場合とは逆に、三
次巻線2Tに誘起される交流電圧Vtの値は小さくなる
が、制御回路22により出力電圧E2の値は一定に保た
れる。
【0032】このように、制御回路22は、三次巻線2
Tに誘起される電圧Vtの変化に対応して電圧E2の値
を一定に保つため、内部において電力損失を発生し、し
たがって熱を発生する。このため、熱放散のための放熱
板を必要とし、必要なスペースが増大する。また、熱放
散は周辺部の熱上昇を生じるので、周辺部も熱上昇を考
慮した設計としなければならず、設計コストが上昇す
る。
【0033】本発明は、このような事情を考慮してなさ
れたものであり、その目的とするところは、軽負荷用電
源回路の出力電圧安定化に際し、電力損失を発生せず、
したがって熱放散を生じない多出力型スイッチング電源
装置を得ることにある。
【0034】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、この発明においては、直流電源がコンバータトラン
スの一次巻線およびトランジスタで構成されるスイッチ
ング素子の直列回路に接続され、上記コンバータトラン
スの二次巻線および三次巻線には第1および第2の出力
電圧を得る整流平滑回路が接続された多出力型スイッチ
ング電源装置において、上記第1の出力電圧に対応する
第1の検出電圧と第1の基準電圧とを比較する第1の比
較手段と、上記第2の出力電圧に対応する第2の検出電
圧と第2の基準電圧とを比較する第2の比較手段とを備
え、上記第1の基準電圧を上記第2の比較手段の出力電
圧となし、上記第1の比較手段の出力電圧により上記コ
ンバータトランスに誘起する交流電圧のレベルを制御す
るようにしたものである。
【0035】
【作用】本発明による多出力スイッチング電源装置にお
いては、図1に示すように、誘起交流電圧Vs、Vtを
整流平滑する事により、第1の出力電圧E1と第2の出
力電圧E2とが、ダイオード12のカソード側とダイオ
ード20のカソード側とに生じる。
【0036】第1の出力電圧E1は、抵抗器25、27
および可変抵抗器26により分圧され、第1の比較手段
28のプラス端子に第1の検出電圧e1を生じる。ま
た、第2の出力電圧E2は、抵抗器29、31および可
変抵抗器30により分圧され、第2の比較手段32のマ
イナス端子に第2の検出電圧e2を生じる。
【0037】比較手段32は、検出電圧e2と第2の基
準電圧Vrefとを比較して第1の基準電圧v2を出力
する。比較手段28は、第1の検出電圧e1と第2の基
準電圧v2とを比較して電圧v1を出力し、トランジス
タ11を介してトランジスタ3のベース電流を制御し、
トランス2に誘起するパルス電圧のオン/オフの時比率
を制御し、第1、第2の出力電圧のレベルを制御する。
【0038】このようにして、第1、第2の出力電圧は
所定値に制御される。なお、スイッチS1、S2のオ
ン、オフは図1の回路動作には影響を与えない。
【0039】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を用い
て説明する。図1は、本発明の一実施例を示す回路図で
ある。同図において、図4と同一部分または相当部分に
は同一符号が付してあり、その詳細説明は省略する。
【0040】図1において、抵抗器25、可変抵抗器2
6および抵抗器27はダイオード12のカソードと接地
との間に直列接続されており、抵抗器27の一端は第1
の比較手段としての比較器28のプラス端子に接続さ
れ、その他端は接地されている。抵抗器27と比較器段
28のプラス端子との接続点には第1の出力電圧E1に
応じて第1の検出電圧e1が生じる。
【0041】また、抵抗器29、可変抵抗器30および
抵抗器31はダイオード20のカソードと接地との間に
直列接続されており、抵抗器31の一端は第2の比較手
段としての比較器32のプラス端子に接続され、その他
端は接地されている。抵抗器31と比較器段32のプラ
ス端子との接続点には第2の出力電圧E2に応じて第2
の検出電圧e2が生じる。
【0042】このような構成の本回路の動作について説
明する。図1から分かるように、スイッチS1、S2の
オンオフは本回路の動作に影響を与えない。電源端子1
に直流電圧Einが供給されると、起動電流が抵抗器6を
介してトランジスタ3のベースに供給されて発振が開始
され、トランス2の二次巻線2S及び三次巻線2Tに交
流電圧Vs及びVtが誘起される。これにより、スイッ
チS1、S2がオンの場合、出力端子14、24に第
1、第2の出力電圧E1、E2が発生する。なお、図1
においてE1>E2の関係にある。
【0043】第2の出力電圧E2により抵抗器31の一
端に第2の検出電圧e2が生じる。比較器段32は第2
の検出電圧e2と第2の基準電圧Vrefとを比較し
て、A2(Vrefーe2)の電圧を第1の基準電圧v
2として出力する。ここで、A2は比較器32の増幅度
である。したがって、 v2=A2(Vrefーe2)・・・(1) となる。
【0044】第1の出力電圧E1により抵抗器27の一
端に第1の検出電圧e1が生じる。比較器28は第1の
検出電圧e1と第1の基準電圧v2とを比較して、A1
(e1ーv2)の電圧v1を出力する。ここで、A1は
比較器28の増幅度である。したがって、(1)式か
ら、 v1=A1(e1ーv2)=A1((e1+A2・e2)ーA2・Vref) ・・・(2) となる。
【0045】(2)式は、比較器28の出力において
は、検出電圧がe1+A2・e2、基準電圧がA2・V
refの場合と等価であることを示す。例えば、A1=
A2=1の場合、v1=((e1+e2)ーVref)
となり、検出電圧e1の変動分Δe1と検出電圧e2の
変動分Δe2とは出力電圧v1に対して等しい影響を与
える。
【0046】したがって、第2の比較器32の増幅度A
2を1より大きくすればする程、検出電圧e2の変動分
Δe2のv1に与える影響は大きくなり、出力電圧E2
の制御精度は向上する。しかし、A2を大きくすれば必
然的にA1を小さくしなければならず、出力電圧E2の
制御精度の向上に反比例して出力電圧E1の制御精度は
低下する。
【0047】逆に、第2の比較器32の増幅度A2を1
より小さくすればする程、検出電圧e2の変動分Δe2
のv1に与える影響は小さくなり、出力電圧E2の制御
精度は低下するが、検出電圧e1の変動分Δe1のv1
に与える影響は大きくなり、出力電圧E1の制御精度は
向上する。
【0048】このように、比較器32の増幅度A2によ
り出力電圧E1、E2の電圧制御精度は異なり、しかも
E1、E2は制御精度上互いに反比例の関係にあるの
で、E1、E2共に良好な電圧制御精度が得られるよう
に、増幅度A2を適正に設定する。
【0049】上述したように本回路は、従来例のように
電源回路に別個に設けられた制御回路22(図4参照)
により直流出力電圧を制御するものではなく、第1、第
2の出力電圧E1、E2に対応する第1、第2の検出電
圧e1、e2を第1、第2の基準電圧v2、Vrefと
比較することにより比較器28から(2)式に示す電圧
v1を出力し、この電圧v1によりトランジスタ3のベ
ース電流IBすなわちトランス2に誘起されるパルス電
圧のオン/オフの時比率を制御し、結果的に第1、第2
の出力電圧E1、E2のレベルを制御するものである。
比較器28の出力はトランジスタ11を駆動するのに十
分であればよく、また、比較器32の出力は比較器28
を駆動するのに十分であればよいので、比較器28、3
2においては電力損失はわずかしか発生せず、従来例の
ように熱放散のための放熱板等は必要とせず、また、熱
対策のための設計コストも生じない。
【0050】図2は、出力電圧E1が負荷により変動し
た場合の本回路における動作例を示すタイミングチャー
トである。(A)の点線は、本回路において帰還制御が
行なわれていない場合、たとえば比較器28の出力側を
断線した場合の出力電圧E1の負荷変動を示し、(A)
の実線は、点線の場合と同様の負荷変動が生じた場合の
本回路における出力電圧E1の変動を示す。
【0051】図2(A)に示すようにE1が増加する
と、(2)式から、比較器28の出力電圧v1は増加す
る((B)参照)。電圧E1のレベル上昇に伴う電圧v
1のレベル上昇によりトランス2の誘起交流電圧(パル
ス状電圧)のレベルはより低くなるように制御されるの
で、電圧E2((C)参照)のレベルはより低くなる。
また、比較器32の出力電圧v2のレベルはE2のレベ
ル低下に伴い上昇する。
【0052】しかし、E1はv1により制御されるの
で、図2(A)に示すように、制御なしの点線の場合と
比較して、その上昇分は実線で示すようにより低く抑え
られる。また、E2すなわちe2の低下により、出力電
圧v1も、E1のみを制御対象とする場合よりも低く抑
えられる。このことは、(1)式に示すように、E1の
レベル上昇に伴うE2すなわちe2のレベル低下により
基準電圧v2のレベルが上昇することからも理解され
る。
【0053】図3は、本発明の他の実施例を示す回路図
であり、ベース電流制御回路Aにおいて、フォトカプラ
によりトランス2の一次側と二次側とを完全に電気的に
分離するものである。第1の検出電圧e1が比較器32
の出力電圧v2よりも高電位の場合には、トランジスタ
33がオンとなり、電圧E2によりフォトカプラ34の
ダイオード34aに電流が流れ、ダイオード34aが発
光する。フォトカプラ34のフォトトランジスタ34b
はダイオード34aの出力光を受光し、その受光量すな
わちダイオード34aの発光量に応じてコレクタ電流が
流れ、結果的にベース電流IBが制御される。なお、3
5はトランジスタ33のコレクタ電流制限抵抗である。
【0054】上記実施例では、リンギングチョークコン
バータ方式のスイッチング電源装置に本発明を適用した
場合について述べたが、本発明はこれに限らず、フィー
ドフォワード方式、フライバック方式等にも適用でき、
同様の効果を奏する。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
第1、第2の比較手段における電力損失が微小の状態で
第1および第2の出力電圧を制御できるので、電力損失
に基づく熱放散のための放熱板などのスペースを必要と
せず、また、熱放散に対する設計上の対策が不要とな
り、設計コストを低減できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す回路図である。
【図2】図1の回路の動作を説明するためのタイミング
チャートである。
【図3】本発明の他の実施例を示す回路図である。
【図4】従来の多出力型スイッチング電源装置を示す回
路図である。
【図5】多出力型スイッチング電源装置における信号波
形を示す波形図である。
【符号の説明】
2 コンバータトランス 3 トランジスタ 2P 一次巻線 2S 二次巻線 2T 三次巻線 28 比較器(第1の比較手段) 32 比較器(第2の比較手段)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源がコンバータトランスの一次巻
    線およびトランジスタで構成されるスイッチング素子の
    直列回路に接続され、上記コンバータトランスの二次巻
    線および三次巻線には第1および第2の出力電圧を得る
    整流平滑回路が接続された多出力型スイッチング電源装
    置において、 上記第1の出力電圧に対応する第1の検出電圧と第1の
    基準電圧とを比較する第1の比較手段と、 上記第2の出力電圧に対応する第2の検出電圧と第2の
    基準電圧とを比較する第2の比較手段とを備え、 上記第1の基準電圧は上記第2の比較手段の出力電圧で
    あり、上記第1の比較手段の出力電圧により上記コンバ
    ータトランスに誘起する交流電圧のレベルを制御するこ
    とを特徴とする多出力型スイッチング電源装置。
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