JP2006042474A - 直流電源装置 - Google Patents

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瑞木 宇津野
Tatsuhiko Koga
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【課題】直流電源装置の互いに並列に接続された複数のDC−DCコンバータをバランスよく駆動する。
【解決手段】本発明による直流電源装置は、複数のDC−DCコンバータ(A1〜An)の少なくとも1つのトランス(7)に設けられた駆動巻線(7c)と、出力電圧検出回路(12)の検出信号のレベルに応じて予め決められた比率で駆動巻線(7c)から取り出す駆動電流IC1〜ICnを各DC−DCコンバータ(A1〜An)のPWM制御回路(19)に供給する電流供給回路(51)とを備えている。単一の駆動巻線(7c)から電流供給回路(51)を介して各DC−DCコンバータ(A1〜An)のPWM制御回路(19)に予め決められた比率で駆動電流IC1〜ICnが常時供給されるので、MOS-FET(8)に流れる電流ID1〜IDnを所定値に制御することができる。このため、複数のDC−DCコンバータ(A1〜An)をバランスよく駆動することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、直流電源装置を構成する複数のDC−DCコンバータの並列運転に関するものである。
負荷に対して複数のDC−DCコンバータを並列に接続した直流電源装置は、大容量の直流電源として公知である。例えば、図7に示す従来の直流電源装置は、同一構成を有する2つのフライバック形のDC−DCコンバータ(A,B)の直流入力端子(1,2)に直流電源(3)がそれぞれ接続され、各コンバータ(A,B)の直流出力端子(4,5)がそれぞれ並列に接続され、各コンバータ(A,B)からの直流出力が負荷(6)に供給される。
各DC−DCコンバータ(A,B)は、直流入力端子(1,2)に対して直列に接続されるトランス(7)の1次巻線(7a)及びスイッチング素子としてのトランジスタ(8)と、トランス(7)の2次巻線(7b)と直流出力端子(4,5)との間に接続される整流平滑回路を構成する整流ダイオード(9)及び平滑コンデンサ(10)と、トランジスタ(8)と直列に接続され且つトランジスタ(8)に流れる電流をそれに対応する電圧として検出する電流検出手段としての電流検出用抵抗(11)と、直流出力電圧VOの基準値を与える基準電圧VRを発生する基準電源(13)と、直流出力端子(4,5)間の電圧と基準電源(13)の基準電圧VRとを比較してそれらの誤差信号を出力する誤差増幅器(14)と、誤差増幅器(14)の誤差信号に基づいて駆動されるフォトカプラ(15)の発光部(15a)と、フォトカプラ(15)の受光部(15b)を介して反転入力端子(-)に入力される誤差増幅器(14)の誤差信号に基づく電圧制御信号及び非反転入力端子(+)に入力される電流検出用抵抗(11)の検出電圧を比較するコンパレータ(16)と、コンパレータ(16)の比較出力及び発振回路(17)のクロックパルス出力VCLに基づいてトランジスタ(8)のベースに付与する駆動信号VBを生成するラッチ回路(18)とを備えている。基準電源(13)、誤差増幅器(14)、逆流防止用ダイオード(24)及びフォトカプラ(15)の発光部(15a)は、直流出力端子(4,5)間の電圧を検出しかつその検出電圧と基準電源(13)の基準電圧VRとを比較してそれらの誤差信号を出力する出力電圧検出回路(12)を構成する。フォトカプラ(15)の受光部(15b)、コンパレータ(16)、発振回路(17)及びラッチ回路(18)は、出力電圧検出回路(12)の誤差信号に基づく電圧制御信号と電流検出用抵抗(11)の検出電圧との比較出力に基づいてトランジスタ(8)のオン・オフ期間を制御する電流モード型のPWM(パルス幅変調)制御回路(19)を構成する。この直流電源装置では、各コンバータ(A,B)内におけるPWM制御回路(19)のコンパレータ(16)の反転入力端子(-)がそれぞれ抵抗(31)を介して接続される。なお、抵抗(31)はフォトカプラ(15)の受光部(15b)を構成するフォトトランジスタの保護用、即ち電流制限用の抵抗であり、数Ω〜数10Ω程度の比較的低い抵抗値を有するものが使用される。また、図7においてVCCは各種回路の駆動用電源の電圧を示す。
各DC−DCコンバータ(A,B)において、直流入力端子(1,2)に印加される直流電源(3)の直流入力電圧VINはトランジスタ(8)のオン・オフ動作により断続されて高周波電力に変換され、トランス(7)の2次巻線(7b)に高周波のパルス電圧が発生する。この高周波のパルス電圧は、整流ダイオード(9)及び平滑コンデンサ(10)により平滑な直流電圧に変換され、直流出力端子(4,5)から負荷(6)に直流出力電圧VOが供給される。ここで、各DC−DCコンバータ(A,B)の定電圧制御動作について説明すると、直流出力端子(4,5)間の直流出力電圧VOは出力電圧検出回路(12)内の誤差増幅器(14)の非反転入力端子(+)に入力されて反転入力端子(-)に入力される基準電源(13)の基準電圧VRと比較され、誤差増幅器(14)の出力端子から誤差信号が出力される。誤差増幅器(14)の誤差信号により、逆流防止用ダイオード(24)を介してフォトカプラ(15)の発光部(15a)が駆動され、誤差増幅器(14)の誤差出力に基づいてフォトカプラ(15)の発光部(15a)の光出力が制御される。フォトカプラ(15)の発光部(15a)の光出力は受光部(15b)に伝達され、発光部(15a)の光出力に応じてフォトカプラ(15)の受光部(15b)のコレクタ電圧VPCが制御される。PWM制御回路(19)内のフォトカプラ(15)の受光部(15b)のコレクタ電圧VPCは電圧制御信号としてコンパレータ(16)の反転入力端子(-)に入力されて非反転入力端子(+)に入力される電流検出用抵抗(11)の検出電圧VTRと比較され、その比較出力がラッチ回路(18)のリセット端子(R)に入力される。一方、ラッチ回路(18)のセット端子(S)には発振回路(17)のクロックパルス信号VCLが入力され、ラッチ回路(18)の出力端子からは駆動信号VBが出力される。したがって、直流出力端子(4,5)間の直流出力電圧VOが基準電源(13)の基準電圧VRよりも高いときはフォトカプラ(15)の受光部(15b)のコレクタ電圧VPCが低くなるので、PWM制御回路(19)からトランジスタ(8)のベースに付与される駆動信号VBのオン期間が短くなる。また、直流出力端子(4,5)間の直流出力電圧VOが基準電源(13)の基準電圧VRよりも低いときはフォトカプラ(15)の受光部(15b)のコレクタ電圧VPCが高くなるので、PWM制御回路(19)からトランジスタ(8)のベースに付与される駆動信号VBのオン期間が長くなる。以上の動作により、各DC−DCコンバータ(A,B)の直流出力端子(4,5)間の直流出力電圧VOが一定値に制御され、各コンバータ(A,B)から負荷(6)に定電圧の直流出力が供給される。
次に、各DC−DCコンバータ(A,B)の並列運転時の動作について説明すると、DC−DCコンバータ(A)の出力電流IOがDC−DCコンバータ(B)の出力電流IOより大きい場合は、コンバータ(A)の直流出力端子(4,5)における直流出力電圧VOがコンバータ(B)の直流出力端子(4,5)における直流出力電圧VOよりも低くなるので、コンバータ(A)内の出力電圧検出回路(12)の誤差増幅器(14)の出力端子から逆流防止用ダイオード(24)を介してフォトカプラ(15)の発光部(15a)に流れる電流がコンバータ(B)内の出力電圧検出手段(12)の誤差増幅器(14)の出力端子から逆流防止用ダイオード(24)を介してフォトカプラ(15)の発光部(15a)に流れる電流よりも小さくなる。これに伴って、DC−DCコンバータ(A)内のフォトカプラ(15)の受光部(15b)に流れる電流がDC−DCコンバータ(B)内のフォトカプラ(15)の受光部(15b)に流れる電流よりも小さくなろうとするが、DC−DCコンバータ(B)内のフォトカプラ(15)の受光部(15b)から同コンバータ(B)内の抵抗(31)及びDC−DCコンバータ(A)内の抵抗(31)を介して同コンバータ(A)内のフォトカプラ(15)の受光部(15b)に平衡電流が流れ込むため、各コンバータ(A,B)内の各フォトカプラ(15)の受光部(15b)に流れる電流が均等になる。前記とは逆に、DC−DCコンバータ(A)の出力電流IOがDC−DCコンバータ(B)の出力電流IOより小さい場合においても上記と同等の動作が行われ、各コンバータ(A,B)内の各フォトカプラ(15)の受光部(15b)に流れる電流が均等になる。以上により、各DC−DCコンバータ(A,B)内におけるPWM制御回路(19)のコンパレータ(16)の反転入力端子(-)の各電圧が均等になるため、PWM制御回路(19)からトランジスタ(8)のベースに付与される駆動信号VBのオン期間がそれぞれ各コンバータ(A,B)間で等しくなる。したがって、各DC−DCコンバータ(A,B)の出力電流IOが均等になり、各コンバータ(A,B)の出力電流IOを平衡させることができる。以上のような直流電源装置は、例えば下記の特許文献1に開示されている。
特開平10−164841号公報(第6頁、図1)
また、従来の直流電源装置の他の例として、下記の特許文献2には、図8に示すように2台の自励式コンバータ(107,108)を並列に接続した直流安定化電源が開示されている。図8に示す直流安定化電源では、共通の出力電圧検出手段としての誤差増幅回路(132)からの誤差信号と、各々の自励式コンバータ(107,108)に設けられたスイッチング素子としての電界効果トランジスタ(110)のオン期間中に発生するピーク電流制限回路(126)からの出力信号をトランジスタ(125)のベースに入力し、トランジスタ(125)がオンとなったときに電界効果トランジスタ(110)をオフさせる。この直流安定化電源では、誤差増幅回路(132)からの誤差信号による各自励式コンバータ(107,108)のトランジスタ(125)のベースバイアス電圧が同一となるため、電界効果トランジスタ(110)を流れるピーク電流も同一となり、各自励式コンバータ(107,108)の出力電流が均等になる。
実開昭62−159189号公報(第15頁、第1図)
ところで、複数のDC−DCコンバータを並列運転する場合、各々のDC−DCコンバータから負荷に供給される出力電流を均等にする必要がある。複数のDC−DCコンバータの出力電流が不均等になると、特定のDC−DCコンバータに出力電流が偏って各DC−DCコンバータの動作のバランスが崩れ、各々のDC−DCコンバータの寿命に差異が生じるため、保守性が低下する。
図7に示す従来の直流電源装置では、各DC−DCコンバータ(A,B)毎に設けられた出力電圧検出回路(12)内の基準電源(13)の基準電圧VRの設定値が異なる場合、抵抗(31)を介して平衡電流が流れるので、抵抗(31)の電圧降下分だけ各DC−DCコンバータ(A,B)の出力電圧VOに偏差を生じる。また、通常直流電源装置では、出力電圧検出回路(12)内に出力電圧調整手段を設ける場合が多い。この出力電圧調整手段は、DC−DCコンバータ(A,B)の出力電圧VOを分圧抵抗により分圧してその分圧点に発生する電圧を基準電源(13)の基準電圧VRと比較する場合、分圧抵抗の抵抗値を変更することによりDC−DCコンバータ(A,B)の出力電圧VOを所定の値に調整するものである。このため、出力電圧調整手段の分圧抵抗の抵抗値が各DC−DCコンバータ(A,B)間で大幅に異なる場合でも、各DC−DCコンバータ(A,B)の出力電圧VOに偏差を生じ、各々のDC−DCコンバータ(A,B)の出力電流IOが均等に流れないことがあった。また、図8に示す直流安定化電源では、単一の誤差増幅回路(132)からの誤差信号がダイオード(131)及び抵抗(130)を介して制御用のトランジスタ(125)のベースに直接入力されるため、トランジスタ(125)の電気的特性のバラツキにより各々の自励式コンバータ(107,108)の出力電圧に差異が生じ、出力電流が均等に流れないことがあった。更に、外部環境の変化による影響で各々の自励式コンバータ(107,108)の出力電圧が変化した場合は、正確に自励式コンバータ(107,108)の出力電流を均等にすることはできなかった。したがって、図7に示す従来の直流電源装置及び図8に示す直流安定化電源では、複数のDC−DCコンバータをバランスよく駆動することはできなかった。
そこで、本発明では、互いに並列に接続された複数のDC−DCコンバータをバランスよく駆動できる直流電源装置を提供することを目的とする。
本発明による直流電源装置は、直流電源(3)に接続される一対の入力端子(1,2)と、負荷(6)に接続される一対の出力端子(4,5)と、出力端子(4,5)間の出力電圧VOを検出して出力電圧VOのレベルに対応する検出信号を発生する出力電圧検出手段(12)と入力端子(1,2)と出力端子(4,5)との間に互いに並列に接続された複数のDC−DCコンバータ(A1〜An)とを備える。DC−DCコンバータ(A1〜An)の各々は、互いに独立するトランス(7)と、入力端子(1,2)間に直列に接続されたトランス(7)の1次巻線(7a)及びスイッチング素子(8)と、スイッチング素子(8)に流れる電流ID1〜IDnを検出する電流検出手段(11)と、トランス(7)の2次巻線(7b)と出力端子(4,5)との間に接続された整流平滑回路(9,10)と、電流検出手段(11)の検出信号及び出力電圧検出手段(12)の検出信号に基づいてスイッチング素子(8)に駆動信号VG1〜VGnを付与する電流モード型の駆動制御回路(19)とを備える。この直流電源装置では、複数のDC−DCコンバータ(A1〜An)の少なくとも1つのトランス(7)に設けられた駆動巻線(7c)と、出力電圧検出手段(12)の検出信号のレベルに応じて予め決められた比率で駆動巻線(7c)から取り出す駆動電流IC1〜ICnをDC−DCコンバータ(A1〜An)の各駆動制御回路(19)に供給する電流供給手段(51)とを備えている。
単一の駆動巻線(7c)から電流供給手段(51)を介してDC−DCコンバータ(A1〜An)の各駆動制御回路(19)に予め決められた比率で駆動電流IC1〜ICnが常時供給されるので、スイッチング素子(8)に流れる電流ID1〜IDnを所定値に制御することができる。このため、複数のDC−DCコンバータ(A1〜An)をバランスよく駆動することができる。
本発明によれば、単一の駆動巻線から電流供給手段を介して複数のDC−DCコンバータの各駆動制御回路に予め決められた比率で駆動電流が常時供給されるので、各スイッチング素子に流れる電流を所定値に制御して各々のDC−DCコンバータをバランスよく駆動することができる。このため、如何なる使用条件下においても各々のDC−DCコンバータを良好に並列運転することができるので、各DC−DCコンバータの寿命の差異がなくなり、保守性を向上することが可能となる。
以下、本発明による直流電源装置の4つの実施の形態を図1〜図6に基づいて説明する。但し、これらの図面では図7に示す箇所と実質的に同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。
本発明の第1の実施の形態を示す実施例1の直流電源装置は、図1に示すように、直流電源(3)に接続される一対の直流入力端子(1,2)と、負荷(6)に接続される一対の直流出力端子(4,5)と、直流入力端子(1,2)間に接続された入力平滑コンデンサ(20)と、直流出力端子(4,5)間の直流出力電圧VOを検出してその直流出力電圧VOのレベルに対応する検出信号を発生する出力電圧検出手段としての出力電圧検出回路(12)と、出力電圧検出回路(12)の検出信号に基づいて駆動されるフォトカプラ(15)の発光部(15a)と、直流入力端子(1,2)と直流出力端子(4,5)との間に互いに並列に接続された2台のDC−DCコンバータ(A1,A2)とを備える。
それぞれのDC−DCコンバータ(A1,A2)は、互いに独立するトランス(7)と、直流入力端子(1,2)間に直列に接続されたトランス(7)の1次巻線(7a)及びスイッチング素子としてのMOS-FET(8)と、MOS-FET(8)と直列に接続されてMOS-FET(8)に流れる電流ID1(ID2)をそれに対応する電圧として検出する電流検出手段としての電流検出用抵抗(11)と、トランス(7)の2次巻線(7b)と直流出力端子(4,5)との間に接続された整流ダイオード(9)及び平滑コンデンサ(10)から成る整流平滑回路と、電流検出用抵抗(11)の検出電圧及びフォトカプラ(15)の受光部(15b)により受信される出力電圧検出回路(12)の検出信号に基づいてMOS-FET(8)のゲートに付与する駆動信号VG1(VG2)を発生する電流モード型の駆動制御回路としてのPWM(パルス幅変調)制御回路(19)と、装置起動時にPWM制御回路(19)に駆動電圧VCCを供給する起動抵抗(21)とを備える。
一方のDC−DCコンバータ(A1)のトランス(7)には駆動巻線(7c)が設けられ、駆動巻線(7c)には、整流ダイオード(22)及び平滑コンデンサ(23)から成る整流平滑回路が接続され、平滑コンデンサ(23)にはフォトカプラ(15)の受光部(15b)が接続される。更に、フォトカプラ(15)の受光部(15b)と各々のDC−DCコンバータ(A1,A2)のPWM制御回路(19)との間には、フォトカプラ(15)の受光部(15b)を介して入力される出力電圧検出回路(12)の検出信号のレベルに応じて略同一の比率でトランス(7)の駆動巻線(7c)から整流ダイオード(22)を介して取り出す駆動電流IC1,IC2を各DC−DCコンバータ(A1,A2)のPWM制御回路(19)に供給する電流供給手段としての電流供給回路(51)が接続される。
電流供給回路(51)は、フォトカプラ(15)の受光部(15b)と直列に接続された電流制御回路(52)と、DC−DCコンバータ(A1,A2)の各々に設けられた電流制御素子としての第1及び第2のPNPトランジスタ(53,54)及び第1及び第2の電流付加回路(55,56)とを備える。電流制御回路(52)は、ベースがコレクタに接続され且つコレクタがフォトカプラ(15)の受光部(15b)に接続されたPNP型の電流制御用トランジスタ(57)と、電流制御用トランジスタ(57)のエミッタと整流ダイオード(22)のカソードとの間に接続された電流制限抵抗(58)とから成り、出力電圧検出回路(12)の検出信号に従って変化するフォトカプラ(15)の受光部(15b)に流れる電流IPCに基づいて電流制御信号を出力する。第1のPNPトランジスタ(53)は、エミッタ(一方の主端子)が電流制限抵抗(59)及び整流ダイオード(22)を介してトランス(7)の駆動巻線(7c)に接続され、ベース(制御端子)が電流制御回路(52)の電流制御用トランジスタ(57)のベースに接続され、コレクタ(他方の主端子)が一方のDC−DCコンバータ(A1)のPWM制御回路(19)に接続される。第2のPNPトランジスタ(54)は、エミッタが電流制限抵抗(60)及び整流ダイオード(22)を介してトランス(7)の駆動巻線(7c)に接続され、ベースが電流制御回路(52)の電流制御用トランジスタ(57)のベースに接続され、コレクタが他方のDC−DCコンバータ(A2)のPWM制御回路(19)に接続される。第1の電流付加回路(55)は、第1のPNPトランジスタ(53)のコレクタとPWM制御回路(19)とを接続するラインと、MOS-FET(8)及び電流検出用抵抗(11)の接続点との間に接続された第1の電流付加抵抗(61)から成る。第2の電流付加回路(56)は、第2のPNPトランジスタ(54)のコレクタとPWM制御回路(19)とを接続するラインと、MOS-FET(8)及び電流検出用抵抗(11)の接続点との間に接続された第2の電流付加抵抗(62)から成る。電流制御回路(52)の電流制御用トランジスタ(57)及び電流制限抵抗(58)、第1及び第2のPNPトランジスタ(53,54)、電流制限抵抗(59,60)は、カレントミラー回路を構成する。
出力電圧検出回路(12)は、図2に示すように、直流出力端子(4,5)間に接続された分圧抵抗(32,33)と、ベースが分圧抵抗(32,33)の分圧点に接続され且つコレクタがフォトカプラ(15)の発光部(15a)に接続されたNPNトランジスタ(34)と、カソードがNPNトランジスタ(34)のエミッタに接続され且つアノードが接地側の直流出力端子(5)に接続されたツェナーダイオード(35)と、正電位側の直流出力端子(4)とツェナーダイオード(35)のカソードとの間に接続された抵抗(36)とから構成され、分圧抵抗(32,33)により分圧された直流出力電圧VOの分圧電圧とツェナーダイオード(35)のツェナー電圧により与えられる基準電圧VRとの誤差電圧信号を直流出力電圧VOのレベルに対応する検出信号としてNPNトランジスタ(34)のコレクタから出力し、この出力信号によりフォトカプラ(15)の発光部(15a)の光出力を制御する。
PWM制御回路(19)は、図3に示すように、非反転入力端子(+)に入力される電流供給回路(51)の第1の電流付加抵抗(61)(又は第2の電流付加抵抗(62))及び電流検出抵抗(11)によるバイアス電圧と電流検出用抵抗(11)の検出電圧との合成電圧VOC1(又はVOC2)と反転入力端子(-)に入力される基準電源(37)の基準電圧VOCRとを比較するコンパレータ(16)と、矩形パルス信号VPLを発生する発振回路(17)と、ベースがコンパレータ(16)の出力端子に接続され且つコレクタが発振回路(17)の出力端子に接続されると共にエミッタが接地されるNPN型の電流モード制御用トランジスタ(38)と、電流モード制御用トランジスタ(38)のコレクタ電圧によりMOS-FET(8)のゲートに付与する駆動信号VG1(又はVG2)を発生するドライバ回路(39)とで構成される。発振回路(17)は、平滑コンデンサ(23)の上端と接地端子との間に直列に接続されたNPNトランジスタ(40)、ダイオード(41)及びコンデンサ(42)と、コンデンサ(42)と並列に接続され且つ一定の電流I1を出力する定電流源回路(43)と、NPNトランジスタ(40)のベースと接地端子との間に抵抗(45)を介して接続されたバイアス電源(44)と、非反転入力端子(+)がNPNトランジスタ(40)のベースに接続され且つ反転入力端子(-)がダイオード(41)のカソード及びコンデンサ(42)の接続点に接続されたコンパレータ(46)と、コンパレータ(46)の非反転入力端子(+)と比較出力端子との間に直列に接続された抵抗(47)及びダイオード(48)とで構成される。図3では、一方のDC−DCコンバータ(A1)内のPWM制御回路(19)について示したが、他方のDC−DCコンバータ(A2)内のPWM制御回路(19)についても同様である。
図3に示すPWM制御回路(19)の動作は、図示しない電源スイッチをオンすると、発振回路(17)内のバイアス電源(44)の電圧VR1が抵抗(45)を介してNPNトランジスタ(40)のベースに印加されてベース電流が流れ、NPNトランジスタ(40)がオンする。このとき、図1に示す直流電源(3)から起動抵抗(21)を介して印加される駆動電圧VCCにより、NPNトランジスタ(40)、ダイオード(41)及びコンデンサ(42)に電流が流れ、バイアス電源(44)の電圧VR1からダイオード(41)の順方向電圧とNPNトランジスタ(40)のベース・エミッタ間電圧との和電圧を差し引いた電圧までコンデンサ(42)が急速に充電されてこの電圧を保持する。コンデンサ(42)の電圧VT1はコンパレータ(46)の反転入力端子(-)に入力され、非反転入力端子(+)に入力されるコンデンサ(42)の電圧VT1とダイオード(41)の順方向電圧とNPNトランジスタ(40)のベース・エミッタ間電圧との和電圧と比較される。これにより、コンパレータ(46)の比較出力端子から高い電圧(H)レベルの出力信号VPLが発生し、ドライバ回路(39)を介してMOS-FET(8)のゲートに高い電圧(H)レベルの駆動信号VG1が付与されるため、MOS-FET(8)がオンして電流検出用抵抗(11)に電流ID1が流れる。この電流ID1は、図1に示すトランス(7)の1次巻線(7a)のインダクタンスにより徐々に増加するため、電流検出用抵抗(11)の検出電圧も徐々に上昇する。コンパレータ(16)の非反転入力端子(+)に入力される電流供給回路(51)の第1の電流付加抵抗(61)及び電流検出抵抗(11)によるバイアス電圧と電流検出用抵抗(11)の検出電圧との合成電圧VOC1が反転入力端子(-)に入力される基準電源(37)の基準電圧VOCRを超えると、コンパレータ(16)から高い電圧(H)レベルの出力信号が発生し、電流モード制御用トランジスタ(38)がオンする。このとき、発振回路(17)内のコンパレータ(46)の非反転入力端子(+)にバイアス電源(44)の電圧VR1を抵抗(45)と抵抗(47)で分圧した電圧が印加され、コンパレータ(46)の比較出力端子から低い電圧(L)レベルの出力信号VPLが発生するため、ドライバ回路(39)を介してMOS-FET(8)のゲートに低い電圧(L)レベルの駆動信号VG1が付与され、MOS-FET(8)がオフする。これにより、電流検出用抵抗(11)に電流ID1が流れなくなり、コンパレータ(16)の非反転入力端子(+)に入力される合成電圧VOC1が反転入力端子(-)に入力される基準電源(37)の基準電圧VOCR以下となるので、コンパレータ(16)から低い電圧(L)レベルの出力信号が発生し、電流モード制御用トランジスタ(38)がオフするが、発振回路(17)内のコンパレータ(46)の出力信号VPLは低い電圧(L)レベルを保持するため、MOS-FET(8)のオフが継続される。これと共に、NPNトランジスタ(40)のベースに印加される電圧もバイアス電源(44)の電圧VR1を抵抗(45)と抵抗(47)で分圧した電圧となるため、NPNトランジスタ(40)がオフする。このとき、定電流回路(43)から出力される電流I1によりコンデンサ(42)が放電され、コンデンサ(42)の電圧VT1が徐々に低下する。コンデンサ(42)の電圧VT1がバイアス電源(44)の電圧VR1を抵抗(45)と抵抗(47)で分圧した電圧まで低下すると、コンパレータ(46)の出力信号VPLが高い電圧(H)レベルとなり、NPNトランジスタ(40)のベースに印加される電圧及びコンパレータ(46)の非反転入力端子(+)に印加される電圧がバイアス電源(44)の電圧VR1に等しくなる。これにより、NPNトランジスタ(40)がオンしてコンデンサ(42)が急速に充電され、コンパレータ(46)の比較出力端子から高い電圧(H)レベルの出力信号VPLが発生するので、ドライバ回路(39)を介してMOS-FET(8)のゲートに高い電圧(H)レベルの駆動信号VG1が付与され、MOS-FET(8)がオンする。以上の動作が繰り返されることにより、発振回路(17)内のコンパレータ(46)から矩形パルス信号VPLが発生し、ドライバ回路(39)を介してMOS-FET(8)のゲートに付与される駆動信号VG1によりMOS-FET(8)がオン・オフ駆動されると共に、電流モード制御用トランジスタ(38)のオン・オフによりMOS-FET(8)のオン期間が制御される。なお、コンデンサ(42)の静電容量を適宜調整してコンデンサ(42)の電圧VT1がバイアス電源(44)の電圧VR1を抵抗(45)と抵抗(47)で分圧した電圧に低下するまでの時間を調整することにより、MOS-FET(8)のオフ期間を調整することが可能である。
上記の構成において、直流電源(3)から直流入力端子(1,2)に印加される直流入力電圧VINは、各DC−DCコンバータ(A1,A2)内のMOS-FET(8)のオン・オフ動作により断続されて高周波電力に変換され、MOS-FET(8)のオフ期間中にトランス(7)の2次巻線(7b)に伝達される高周波のパルス電圧が整流ダイオード(9)及び平滑コンデンサ(10)により平滑な直流電圧に変換される。各DC−DCコンバータ(A1,A2)から出力される直流電圧は直流出力端子(4,5)に印加され、直流出力端子(4,5)から負荷(6)に直流出力電圧VOが供給される。直流出力端子(4,5)間の直流出力電圧VOは、出力電圧検出回路(12)内の分圧抵抗(32,33)により分圧され、分圧抵抗(32,33)の分圧点の電圧とツェナーダイオード(35)の基準電圧VRとの誤差電圧信号がNPNトランジスタ(34)のコレクタから出力される。この誤差電圧信号に基づいてフォトカプラ(15)の発光部(15a)の光出力が制御され、一方のDC−DCコンバータ(A1)内の受光部(15b)に伝達される。一方、フォトカプラ(15)の受光部(15b)には、トランス(7)の駆動巻線(7c)から整流ダイオード(22)及び平滑コンデンサ(23)を介して出力される直流電圧が電流供給回路(51)内の電流制御回路(52)を構成する電流制限抵抗(58)及び電流制御用トランジスタ(57)を介して印加されるため、フォトカプラ(15)の発光部(15a)の光出力に応じた電流IPCが受光部(15b)に流れる。
これと共に、電流供給回路(51)内の第1及び第2のPNPトランジスタ(53,54)の各ベースに対して電流制御回路(52)の電流制御用トランジスタ(57)のコレクタから実質的に同一レベルの電流が供給されるため、第1及び第2のPNPトランジスタ(53,54)の各コレクタにフォトカプラ(15)の受光部(15b)に流れる電流IPCと略同一レベルの駆動電流IC1,IC2が流れる。このため、一方のDC−DCコンバータ(A1)内の第1の電流付加回路(55)を構成する第1の電流付加抵抗(61)と電流検出用抵抗(11)との直列接続回路の両端には、第1の電流付加抵抗(61)及び電流検出用抵抗(11)の抵抗値をそれぞれR61,R11とすると、出力電圧検出回路(12)の誤差電圧信号に応じた電圧(R61+R11)×IC1が発生する。同様に、第2の電流付加抵抗(62)及び電流検出用抵抗(11)の抵抗値をそれぞれR62,R11とすると、他方のDC−DCコンバータ(A2)内の第2の電流付加回路(56)を構成する第2の電流付加抵抗(62)と電流検出用抵抗(11)との直列接続回路の両端にも前記と同様な出力電圧検出回路(12)の誤差電圧信号に応じた電圧(R62+R11)×IC2が発生する。また、各DC−DCコンバータ(A1,A2)内の電流検出用抵抗(11)には、それぞれのMOS-FET(8)がオンしたときに流れる電流ID1,ID2により、検出電圧R11×ID1;R11×ID2が発生する。したがって、各DC−DCコンバータ(A1,A2)内のPWM制御回路(19)を構成するコンパレータ(16)の非反転入力端子(+)には、それぞれの電流検出用抵抗(11)の検出電圧と出力電圧検出回路(12)の誤差電圧信号に応じた電圧との合成電圧VOC1=(R61+R11)×IC1+R11×ID1;VOC2=(R62+R11)×IC2+R11×ID2が入力される。
各々のDC−DCコンバータ(A1,A2)内のMOS-FET(8)を流れる電流ID1,ID2は、直流入力端子(1,2)に印加される直流入力電圧VINとトランス(7)の1次巻線(7a)のインダクタンスで決定される傾きで上昇するため、それぞれのMOS-FET(8)のオン時にはPWM制御回路(19)内のコンパレータ(16)の非反転入力端子(+)に入力される合成電圧VOC1,VOC2が上昇する。これらの合成電圧VOC1,VOC2が基準電源(37)の基準電圧VOCRを超えると、コンパレータ(16)から高い電圧(H)レベルの出力信号が発生して電流モード制御用トランジスタ(38)がオンする。MOS-FET(8)のオン期間中に電流モード制御用トランジスタ(38)がオンすると、発振回路(17)内のコンパレータ(46)から出力される矩形パルス信号VPLが低い電圧(L)レベルとなるため、MOS-FET(8)がオフする。したがって、各々のDC−DCコンバータ(A1,A2)のPWM制御回路(19)内のコンパレータ(16)の非反転入力端子(+)にそれぞれ入力される合成電圧VOC1,VOC2によって各DC−DCコンバータ(A1,A2)のMOS-FET(8)のオン期間を制御することにより、各DC−DCコンバータ(A1,A2)の直流出力端子(4,5)間の直流出力電圧VOが一定値に制御され、各DC−DCコンバータ(A1,A2)から負荷(6)に定電圧の直流出力が供給される。
ここで、各々のDC−DCコンバータ(A1,A2)のPWM制御回路(19)内の基準電源(37)の基準電圧VOCRを同一とし、電流検出用抵抗(11)の抵抗値R11を同一とし、第1及び第2の電流付加抵抗(61,62)の抵抗値R61,R62を同一とすれば、第1及び第2のPNPトランジスタ(53,54)の各コレクタに流れる駆動電流IC1,IC2は前記のようにフォトカプラ(15)の受光部(15b)に流れる電流IPCと略同一レベルであるから、各々のDC−DCコンバータ(A1,A2)のMOS-FET(8)に流れる電流ID1,ID2は同一となる。また、各々のDC−DCコンバータ(A1,A2)のトランス(7)の電気的特性及び磁気的特性が互いに同一であれば、1次巻線(7a)のインダクタンスも互いに同一であるから、それぞれのMOS-FET(8)のオン期間も同一となる。このため、各々のDC−DCコンバータ(A1,A2)のトランス(7)の2次巻線(7b)側に発生する電圧VOが同一となり、各DC−DCコンバータ(A1,A2)を平衡させて動作させることができる。
実施例1では、一方のDC−DCコンバータ(A1)のトランス(7)に設けられた単一の駆動巻線(7c)から電流供給回路(51)を介して各DC−DCコンバータ(A1,A2)のPWM制御回路(19)に略同一の比率で駆動電流IC1,IC2が常時供給されるので、各DC−DCコンバータ(A1,A2)内のMOS-FET(8)に流れる電流ID1,ID2を略同一の値に制御することができる。このため、各々のDC−DCコンバータ(A1,A2)をバランスよく駆動することができる。また、電流供給回路(51)内の電流制御回路(52)を構成する電流制御用トランジスタ(57)及び電流制限抵抗(58)、第1及び第2のPNPトランジスタ(53,54)、電流制限抵抗(59,60)はカレントミラー回路を構成するので、第1及び第2のPNPトランジスタ(53,54)の各コレクタに流れる駆動電流IC1,IC2を正確にフォトカプラ(15)の受光部(15b)に流れる電流IPCと同一レベルにすることができる。このため、DC−DCコンバータを3台以上並列に接続した場合でも、各々のDC−DCコンバータを平衡させて動作させることが可能である。更に、電流供給回路(51)を集積回路化した場合は、電流供給回路(51)を構成する各素子の外部環境の変化による電気的特性のばらつきを最小限に抑えることができるので、外部環境の変化による影響を受けずに各々のDC−DCコンバータ(A1,A2)をバランスよく駆動することが可能となる。
図1に示す実施例1は変更が可能である。例えば、本発明の第2の実施の形態を示す実施例2の直流電源装置は、図4に示すように、図1に示す電流制御回路(52)の電流制限抵抗(58)の接続位置を電流制御用トランジスタ(57)のエミッタ側からコレクタ側に変更し、第1及び第2のPNPトランジスタ(53,54)のエミッタに接続されていた電流制限抵抗(59,60)を省略して電流制御用トランジスタ(57)と第1及び第2のPNPトランジスタ(53,54)とでカレントミラー回路を構成し、トランス(7)の駆動巻線(7c)と各DC−DCコンバータ(A1,A2)内のPWM制御回路(19)の駆動電圧VCCの入力端子とを接続するラインを省略したものである。その他の構成及び基本的な動作は、図1に示す実施例1の直流電源装置と略同様である。
実施例2では、電流制御用トランジスタ(57)と第1及び第2のPNPトランジスタ(53,54)とでカレントミラー回路を構成したので、電流制限抵抗(59,60)を含む実施例1の場合よりも回路構成が簡素となり、集積回路化も容易となる。したがって、例えば電流制御用トランジスタ(57)と第1及び第2のPNPトランジスタ(53,54)をワンチップの集積回路とすることにより、電流制御用トランジスタ(57)と第1及び第2のPNPトランジスタ(53,54)の電気的特性を全て同一にすることができるので、第1及び第2のPNPトランジスタ(53,54)の各コレクタに流れる駆動電流IC1,IC2を実施例1よりも高い精度でフォトカプラ(15)の受光部(15b)に流れる電流IPCと同一レベルにすることが可能である。
また、負荷(6)の変動や直流電源(3)から供給される直流入力電圧VINの変動の範囲があまり広くなく、帰還電流、即ちフォトカプラ(15)の受光部(15b)に流れる電流IPCの変化が少ない場合は、図5に示すように構成してもよい。即ち、本発明の第3の実施の形態を示す実施例3の直流電源装置は、図5に示すように、図1に示す電流制御回路(52)の電流制御用トランジスタ(57)を省略し、フォトカプラ(15)の受光部(15b)に流れる電流IPCに応じて変化する駆動電流IC1,IC2を第1及び第2のPNPトランジスタ(53,54)のコレクタに同一の比率で流すものである。その他の構成は、図1に示す実施例1の直流電源装置と略同様である。
実施例3では、フォトカプラ(15)の受光部(15b)に流れる電流IPCに応じて変化する駆動電流IC1,IC2を第1及び第2のPNPトランジスタ(53,54)の各コレクタに同一の比率で流すことができるので、実施例1に比較して簡素な回路構成で各々のDC−DCコンバータ(A1,A2)をバランスよく駆動することができる。
更に、本発明は擬似共振型のDC−DCコンバータを使用する直流電源装置にも適用することができる。即ち、本発明の第4の実施の形態を示す実施例4の直流電源装置は、図6に示すように、図1に示す他方のDC−DCコンバータ(A2)のトランス(7)に駆動巻線(7c)を設けると共に、その駆動巻線(7c)に整流ダイオード(22)及び平滑コンデンサ(23)から成る整流平滑回路を接続し、一方のDC−DCコンバータ(A1)内のトランス(7)の駆動巻線(7c)とPWM制御回路(19)との間に直列に接続された第1のダイオード(25)及び第1の抵抗(26)により一方のトランス(7)のリセット期間を検出する第1のリセット検出回路(27)を設け、他方のDC−DCコンバータ(A2)内のトランス(7)の駆動巻線(7c)とPWM制御回路(19)との間に直列に接続された第2のダイオード(28)及び第2の抵抗(29)により他方のトランス(7)のリセット期間を検出する第2のリセット検出回路(30)を設けて、各々のDC−DCコンバータ(A1,A2)を擬似共振型としたものである。第1及び第2のリセット検出回路(27,30)は、各々のDC−DCコンバータ(A1,A2)内のMOS-FET(8)のオフ期間中に各トランス(7)の駆動巻線(7c)に発生する電圧により、PWM制御回路(19)にリセット信号VRT1,VRT2を付与し、各トランス(7)の蓄積エネルギの放出が完了したときにリセット信号VRT1,VRT2の付与を停止して各MOS-FET(8)をオフからオンに切り換える。その他の構成は、図1に示す実施例1の直流電源装置と略同様である。
図6に示す構成において、各々のDC−DCコンバータ(A1,A2)内のMOS-FET(8)がオフすると、各トランス(7)の駆動巻線(7c)から正極性の電圧が発生し、第1及び第2のリセット検出回路(27,30)から各PWM制御回路(19)内のコンパレータ(16)の非反転入力端子(+)に高い電圧(H)レベルのリセット信号VRT1,VRT2が付与される。これらのリセット信号VRT1,VRT2は、コンパレータ(16)の反転入力端子(-)に入力される基準電源(37)の基準電圧VOCRよりも高いため、コンパレータ(16)から電流モード制御用トランジスタ(38)のベースに高い電圧(H)レベルの出力信号が付与され、電流モード制御用トランジスタ(38)がオンする。このため、各々のDC−DCコンバータ(A1,A2)内のMOS-FET(8)のオフ期間中は、第1及び第2のリセット検出回路(27,30)から各PWM制御回路(19)内のコンパレータ(16)の非反転入力端子(+)に付与されるリセット信号VRT1,VRT2が高い電圧(H)レベルを保持するため、電流モード制御用トランジスタ(38)がオンに保持され、MOS-FET(8)のオフが継続される。各々のDC−DCコンバータ(A1,A2)内のトランス(7)の蓄積エネルギの放出が完了すると、各トランス(7)の駆動巻線(7c)の電圧が略0Vとなり、第1及び第2のリセット検出回路(27,30)から各PWM制御回路(19)内のコンパレータ(16)の非反転入力端子(+)への高い電圧(H)レベルのリセット信号VRT1,VRT2の付与が停止する。このとき、各PWM制御回路(19)内のコンパレータ(16)から電流モード制御用トランジスタ(38)のベースに低い電圧(L)レベルの出力信号が付与され、電流モード制御用トランジスタ(38)がオフする。これにより、各PWM制御回路(19)内の発振回路(17)からドライブ回路(39)を介して各MOS-FET(8)のゲートに高い電圧(H)レベルの駆動信号VG1,VG2が付与されて、各MOS-FET(8)がオフからオンに切り換えられる。したがって、各々のDC−DCコンバータ(A1,A2)は、トランス(7)の蓄積エネルギの放出完了と略同時にMOS-FET(8)がオンする擬似共振動作となる。上記以外の基本的な動作は、図1に示す実施例1の直流電源装置と略同様である。よって、実施例4でも実施例1と同様に各々のDC−DCコンバータ(A1,A2)をバランスよく駆動することができる。なお、実施例2及び実施例3についても実施例4と略同様な変更が可能である。
本発明の実施態様は前記の実施例1〜4に限定されず、更に種々の変更が可能である。例えば、実施例1〜4では直流電源(3)と負荷(6)との間に2台のDC−DCコンバータ(A1,A2)を並列に接続したが、並列接続するDC−DCコンバータは2台に限定されず、3台以上でもよい。また、実施例1〜4では一方のDC−DCコンバータ(A1)のトランス(7)のみに駆動巻線(7c)を設けたが、他方のDC−DCコンバータ(A2)のトランス(7)のみに駆動巻線(7c)を設けてもよく、更に各々のDC−DCコンバータ(A1,A2)のトランス(7)に駆動巻線(7c)を設けてもよい。各々のDC−DCコンバータ(A1,A2)のトランス(7)に駆動巻線(7c)を設ける場合は、各DC−DCコンバータ(A1,A2)で同一構造のトランスを使用できるので、各DC−DCコンバータ(A1,A2)のトランスの電気的特性及び磁気的特性を揃え易い利点がある。また、実施例1〜4では各々のDC−DCコンバータ(A1,A2)内のMOS-FET(8)のゲートに付与する駆動信号VG1,VG2のオンデューティを制御するPWM(パルス幅変調)制御回路(19)としたが、駆動信号VG1,VG2の周波数を制御するPFM(パルス周波数変調)制御回路としてもよい。また、実施例1〜4では電流供給回路(51)内の第1及び第2のPNPトランジスタ(53,54)の各ベースに対して電流制御回路(52)の電流制御用トランジスタ(57)のコレクタから実質的に同一レベルの電流を供給するが、各DC−DCコンバータ(A1,A2)の出力容量等が異なる場合は、第1及び第2のPNPトランジスタ(53,54)の各ベースと直列にそれぞれ異なる抵抗値を有する抵抗を接続し、電流制御回路(52)の電流制御用トランジスタ(57)のコレクタからそれらの抵抗の比率で第1及び第2のPNPトランジスタ(53,54)の各ベースに電流を供給してもよい。また、実施例1〜4の各DC−DCコンバータ(A1,A2)内の第1及び第2の電流付加抵抗(61,62)を面積を減少できる厚膜抵抗体を有するトリミング抵抗で構成してもよい。この場合は、各DC−DCコンバータ(A1,A2)内のPWM制御回路(19)を構成するコンパレータ(16)の非反転入力端子(+)にそれぞれ入力される合成電圧VOC1=(R61+R11)×IC1+R11×ID1;VOC2=(R62+R11)×IC2+R11×ID2が互いに等しくなるように、第1及び第2の電流付加抵抗(61,62)の抵抗値R61,R62を周知のトリミングにより調整することにより、電流供給回路(51)から各々のDC−DCコンバータ(A1,A2)のPWM制御回路(19)に供給される駆動電流IC1,IC2を精密に均等にすることができる。
本発明は、例えば無停電電源装置(UPS)等の大容量の直流電源装置に良好に適用することが可能である。
本発明による直流電源装置の第1の実施の形態を示す電気回路図(実施例1) 図1の出力電圧検出回路の詳細を示す電気回路図 図1のPWM制御回路の詳細を示す電気回路図 本発明による直流電源装置の第2の実施の形態を示す電気回路図(実施例2) 本発明による直流電源装置の第3の実施の形態を示す電気回路図(実施例3) 本発明による直流電源装置の第4の実施の形態を示す電気回路図(実施例4) 従来の直流電源装置の一例を示す電気回路図 従来の直流電源装置の他の例を示す電気回路図
符号の説明
(1,2)・・直流入力端子、 (3)・・直流電源、 (4,5)・・直流出力端子、 (6)・・負荷、 (7)・・トランス、 (7a)・・1次巻線、 (7b)・・2次巻線、 (7c)・・駆動巻線、 (8)・・MOS-FET又はトランジスタ(スイッチング素子)、 (9)・・整流ダイオード、 (10)・・平滑コンデンサ、 (11)・・電流検出用抵抗(電流検出手段)、 (12)・・出力電圧検出回路(出力電圧検出手段)、 (15)・・フォトカプラ、 (15a)・・発光部、 (15b)・・受光部、 (16)・・コンパレータ、 (17)・・発振回路、 (19)・・PWM制御回路(駆動制御回路)、 (27)・・第1のリセット検出回路、 (30)・・第2のリセット検出回路、 (31)・・抵抗、 (51)・・電流供給回路(電流供給手段)、 (52)・・電流制御回路、 (53)・・第1のPNPトランジスタ(電流制御素子)、 (54)・・第2のPNPトランジスタ(電流制御素子)、 (55)・・第1の電流付加回路、 (56)・・第2の電流付加回路、 (57)・・電流制御用トランジスタ、 (58〜60)・・電流制限抵抗、 (61)・・第1の電流付加抵抗、 (62)・・第2の電流付加抵抗、 (A1,A2,A,B)・・DC−DCコンバータ

Claims (8)

  1. 直流電源に接続される一対の入力端子と、
    負荷に接続される一対の出力端子と、
    該出力端子間の出力電圧を検出して該出力電圧のレベルに対応する検出信号を発生する出力電圧検出手段と、
    前記入力端子と前記出力端子との間に互いに並列に接続された複数のDC−DCコンバータとを備え、
    前記DC−DCコンバータの各々は、互いに独立するトランスと、前記入力端子間に直列に接続された前記トランスの1次巻線及びスイッチング素子と、該スイッチング素子に流れる電流を検出する電流検出手段と、前記トランスの2次巻線と前記出力端子との間に接続された整流平滑回路と、前記電流検出手段の検出信号及び前記出力電圧検出手段の検出信号に基づいて前記スイッチング素子に駆動信号を付与する電流モード型の駆動制御回路とを備えた直流電源装置において、
    複数の前記DC−DCコンバータの少なくとも1つのトランスに設けられた駆動巻線と、
    前記出力電圧検出手段の検出信号のレベルに応じて予め決められた比率で前記駆動巻線から取り出す駆動電流を前記DC−DCコンバータの各駆動制御回路に供給する電流供給手段とを備えたことを特徴とする直流電源装置。
  2. 前記電流供給手段は、前記駆動巻線に接続された電流制御回路と、前記DC−DCコンバータの各々に設けられた電流制御素子及び電流付加回路とを備え、
    前記電流制御素子は、前記駆動巻線に接続された一方の主端子と、前記電流制御回路に接続された制御端子とを有し、
    前記電流付加回路は、前記電流制御素子の他方の主端子と前記駆動制御回路との間に接続され、
    前記電流制御回路は、前記出力電圧検出手段の検出信号に基づいて電流制御信号を出力する請求項1に記載の直流電源装置。
  3. 前記DC−DCコンバータの各々に設けられた前記電流制御素子の制御端子に対し前記電流制御回路から実質的に同一レベルの電流が供給される請求項2に記載の直流電源装置。
  4. 前記DC−DCコンバータの各々に設けられた前記電流制御素子の制御端子に接続された抵抗により、前記制御端子に対し前記電流制御回路から所定の比率で電流が供給される請求項2に記載の直流電源装置。
  5. 前記電流制御回路及び前記DC−DCコンバータの各々に設けられた前記電流制御素子は、カレントミラー回路を構成する請求項2〜4の何れか1項に記載の直流電源装置。
  6. 前記DC−DCコンバータの各々に設けられた前記トランスの駆動巻線と前記駆動制御回路との間に、前記トランスのリセット期間を検出するリセット検出回路を接続し、
    前記リセット検出回路は、各々のDC−DCコンバータ内の前記スイッチング素子のオフ期間中に前記駆動巻線に発生する電圧により、前記駆動制御回路にリセット信号を付与し、前記トランスに蓄積されたエネルギの放出が完了したときに、前記リセット信号の付与を停止して前記スイッチング素子をオフからオンに切り換える請求項1〜5の何れか1項に記載の直流電源装置。
  7. 前記電流検出手段は、自己の抵抗値と前記スイッチング素子に流れる電流との積で表される検出電圧を発生し、
    前記電流付加回路は、一端が前記電流制御素子の他方の主端子と前記駆動制御回路とを接続するラインに接続され且つ他端が前記電流検出手段の一端に接続された電流付加抵抗で構成され、
    前記電流付加抵抗及び前記電流検出手段の合成抵抗値と前記電流制御素子の他方の主端子に流れる電流との積と、前記電流検出手段の前記検出電圧との和で表される合成電圧が前記DC−DCコンバータの各々の前記駆動制御回路に入力され、
    前記DC−DCコンバータの各々の前記駆動制御回路に入力される前記合成電圧が互いに等しくなるように、前記電流付加抵抗の抵抗値が調整される請求項2〜6の何れか1項に記載の直流電源装置。
  8. 前記電流付加抵抗は、面積を減少できる厚膜抵抗体を有するトリミング抵抗で構成される請求項7に記載の直流電源装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107277978A (zh) * 2017-07-12 2017-10-20 欧普照明股份有限公司 一种恒流输出电路及照明装置
KR101824235B1 (ko) 2010-03-26 2018-01-31 페어차일드코리아반도체 주식회사 스위치 제어 장치, 이를 포함하는 다채널 컨버터, 및 스위치 제어 방법

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