JP3088220B2 - スイッチング電源制御回路 - Google Patents

スイッチング電源制御回路

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JP3088220B2
JP3088220B2 JP05174541A JP17454193A JP3088220B2 JP 3088220 B2 JP3088220 B2 JP 3088220B2 JP 05174541 A JP05174541 A JP 05174541A JP 17454193 A JP17454193 A JP 17454193A JP 3088220 B2 JP3088220 B2 JP 3088220B2
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英志 野地
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスイッチング電源制御回
路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のスイッチングレギュレーター電源
の制御回路は、図5に示すように、2次側に接続された
出力電圧検出抵抗10,11からの分圧電圧と基準電圧
とを入力する誤差増幅器13と、誤差増幅器13の出力
に接続されたフォトカプラ15のフォトダイオード15
Aと1次側に接続されたフォトカプラ15のフォトトラ
ンジスタ15Bのエミッタに接続された抵抗からの電圧
と、発振回路23、トランジスタ19、コンデンサ1
8、定電流源20からなるのこぎり波発生回路から出力
されるのこぎり波電圧を入力とする主としてコンパレー
タ17で形成されるPWM変調回路と、電圧変換回路2
2(例えば24Vから12V)、ドライブ回路21から
構成される。この従来の回路において、フォトカプラ1
5によって1次と2次間とを絶縁している。誤差増幅器
13の出力電圧は、1次側に伝達され、フォトカプラ1
5のフォトトランジスタ15Bのエミッタ側に接続され
た抵抗16に誤差電圧として発生する。この誤差電圧
と、のこぎり波発生回路24より発生されるのこぎり波
電圧を入力とするコンパレータ21のPWM変調回路に
よってパルス幅変調される。
【0003】上述のように構成されたスイッチング電源
制御回路の動作として、PWM変調回路の入力電圧VI
は(1)式で表される。
【0004】 VI =(VOUT −VF )/RF・CTR・RE……(1) ここでVOUT は誤差増幅器の出力電圧、VF はフォトダ
イオードの電圧、RF,誤差増幅器の出力抵抗、CTR
はフォトカプラの電流伝達率(CurrentTran
sfer Ratio)、REはフォトトランジスタの
エミッタ抵抗である。
【0005】(1)式にて、PWM変調回路の入力電圧
I は入力電圧と出力電流によって決定される値とな
る。ここで、フォトカプラのCTRは、ロットまたは経
年変化にて1〜5倍程度に変化するために、一定のVI
の値とするためには、誤差増幅器13の出力電圧VOUT
が大きく変化する。その結果誤差増幅器13のバイアス
は大きく変化し、設計においてRFの値を決める場合に
おいても、CTRのばらつきを考慮すると、限定された
値となり設計の自由度がなくなる。さらにCTRのばら
つき及び変化はスイッチング電源の一巡伝達特性にも影
響し、図に示すように一巡伝達特性が大きく変化して
いた。また、レギュレーション特性の変化や異常発振す
るといった問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この従来例ではフォト
ダイオードのCTRのばらつきが大きい場合にはスイッ
チング電源の一巡伝達特性の変化が大きくなるので、全
体のレギュレーションが悪くなり異常発振を起す欠点が
ある。
【0007】本発明の目的はCTRの変化を抑圧できる
スイッチング電源制御回路を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のスイッチング電
源制御回路は、1次側のDC入力をオン・オフしてAC
変換するスイッチングトランジスタと、AC変換された
電流を2次側に変換するトランスと、2次側の出力電圧
と基準電圧との差分を検出する誤差増幅回路と、前記誤
差増幅回路の差分出力電圧を前記1次側に伝達するため
の第1のフォトカプラと、定周期の信号を発生する発振
器と前記発振器の出力信号に応答してオン/オフするス
イッチと前記スイッチと並列接続するコンデンサと前記
スイッチの電源を供給する定電流源とから成るのこぎり
波発生回路と、前記のこぎり波発生回路ののこぎり波出
力電圧と前記第1のフォトカプラのフォトトランジスタ
で検出される誤差電圧とを入力し、前記スイッチングト
ランジスタを制御するパルス幅変調回路とを有するスイ
ッチング電源制御回路において、前記2次側の出力電圧
間に第2のフォトカプラのフォトダイオードを接続し、
前記のこぎり波発生回路の前記定電流源に前記第2のフ
ォトカプラのフォトトランジスタを並列接続することを
特徴とする。また、前記第1および第2のフォトカプラ
は、近似な特性を有し、前記第1および第2のフォトカ
プラの電流伝達率(CTR)の特性変化を互いに相殺す
る関係にあることを特徴とする。
【0009】
【実施例】次に本発明について図面を参照して説明す
る。
【0010】図1は本発明の一実施例を示す回路図であ
る。
【0011】図1において図5の従来例と同一の符号は
同一の構成と機能を有する。すなわち、図1の実施例は
本制御回路の出力部に抵抗8とフォトダイオード9Aを
接続し、定電流源20と並列にフォトトランジスタ9B
を接続している。この9Aと9Bでフォトカプラ9を形
成する。このフォトカプラ9とフォトカプラ15は同一
製造ロット内のフォトカプラを用いる。なお、フォトカ
プラ9および15のCTRの値自体は多少変化しても、
このフォトカプラ15とフォトカプラ9とにより制御回
路の一巡伝達特性が変化しない。まずCTRの値が標準
値よりも大きい場合にフォトカプラ9のフォトトランジ
スタ9Bに流れる電流は大きくなるため、のこぎり波発
生回路24Aのコンデンサ18に流れる充電電流は増加
する。ここで発振器の出力電圧は図の波形図に示すよ
うになるためにトランジスタ19により、定周期で放電
されるので、図2(a)に示すようにのこぎり波電圧の
ピーク値は上昇する。ここでPWM変調出力のパルスの
デューティ(オン時間)Dutは(2)式となる。
【0012】Dut=1−(VI /VP )……(2) (2)式に(1)式を代入すると、デューティDutは
(3)式となる。
【0013】 Dut=1−{(VOUT −VF )/RF・CTR・RE}/VP ……(3) 入力電圧及び負荷電流が一定の場合にデューティは一定
であるために、CTRが大きくなった場合にのこぎり波
のピーク値VP も大きくなるために、誤差増幅器の出力
レベルVOUT を変化しなくともデューティは一定の値に
することができる。
【0014】逆にCTRが小さい場合はコンデンサ18
の充電電流も小さくなるので、のこぎり波のピーク値は
小さくなる。また誤差増幅器13の出力に接続されたフ
ォトカプラ15のCTRも小さいために、(3)式によ
りVP ,CTR共に小さくなり、誤差増幅器13の出力
が一定でデューティも一定の値となる。また一巡伝達特
性も(3)式によりCTRの変化とVP の変化が同一と
なるため、変化はキャンセルされて図4の特性図に示す
ようにCTRの値に大小があっても伝達特性が一定の値
となる。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように本発明は1次側と2
次側を絶縁する既設のフォトカプラの特性を相殺するフ
ォトカプラを設けることにより、フォトカプラのCTR
に変化があっても制御回路の一巡伝達特性は変化しない
ので、レギュレーション特性の変化や発振の可能性もな
くなる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の回路図である。
【図2】図1の実施例の動作説明図である。
【図3】図1の実施例の波形図である。
【図4】図1の実施例の動作説明図である。
【図5】従来のスイッチング電源制御回路の回路図であ
る。
【図6】従来例の動作説明図である。
【符号の説明】
1,7,18 コンデンサ 2 スイッチングトランジスタ 3 トランス 4,5 整流ダイオード 6 平滑チョークコイル 8,10,11,14,16 抵抗 9,15 フォトカプラ 9A,15A フォトダイオード 9B,15B フォトトランジスタ 12 基準電圧 13 誤差増幅器 17 コンパレータ 19 トランジスタ 20 定電流源 21 ドライブ回路 22 電圧変換回路 23 発振回路 24A のこぎり波発生回路

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1次側のDC入力をオン・オフしてAC
    変換するスイッチングトランジスタと、AC変換された
    電流を2次側に変換するトランスと、2次側の出力電圧
    と基準電圧との差分を検出する誤差増幅回路と、前記誤
    差増幅回路の差分出力電圧を前記1次側に伝達するため
    の第1のフォトカプラと、定周期の信号を発生する発振
    器と前記発振器の出力信号に応答してオン/オフするス
    イッチと前記スイッチと並列接続するコンデンサと前記
    スイッチの電源を供給する定電流源とから成るのこぎり
    波発生回路と、前記のこぎり波発生回路ののこぎり波出
    力電圧と前記第1のフォトカプラのフォトトランジスタ
    で検出される誤差電圧とを入力し、前記スイッチングト
    ランジスタを制御するパルス幅変調回路とを有するスイ
    ッチング電源制御回路において、前記2次側の出力電圧
    間に第2のフォトカプラのフォトダイオードを接続し、
    前記のこぎり波発生回路の前記定電流源に前記第2のフ
    ォトカプラのフォトトランジスタを並列接続することを
    特徴とするスイッチング電源制御回路。
  2. 【請求項2】 前記第1および第2のフォトカプラは、
    近似な特性を有し、前記第1および第2のフォトカプラ
    の電流伝達率(CTR)の特性変化を互いに相殺する関
    係にあることを特徴とする請求項1記載のスイッチング
    電源制御回路。
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