JP2000209850A - スイッチング電源 - Google Patents

スイッチング電源

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JP2000209850A
JP2000209850A JP11005828A JP582899A JP2000209850A JP 2000209850 A JP2000209850 A JP 2000209850A JP 11005828 A JP11005828 A JP 11005828A JP 582899 A JP582899 A JP 582899A JP 2000209850 A JP2000209850 A JP 2000209850A
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voltage
capacitor
charging
load
power supply
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JP11005828A
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Toshiyuki Oka
俊幸 岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低入力電圧時のフの字垂下特性を緩和すると
ともに、高入力電圧時の過電流保護のかかり始めを低入
力電圧時のものに近づけることが可能な全世界入力対応
のRCC方式のスイッチング電源を提供する。 【解決手段】 低入力電圧時に主スイッチング素子Mの
ON期間におけるコンデンサC2の充電時間を長くする
(充電時定数を大きくする)とともに、主スイッチング
素子MのOFF期間におけるコンデンサC2のマイナス
方向への充電時間を短くする(充電時定数を小さくす
る)ように抵抗R4・R5の値を設定する。同時に、ツ
ェナーダイオードZDが導通するような高入力電圧時に
垂下開始負荷が低入力電圧時のものと同じになるよう、
主スイッチング素子MのON期間におけるコンデンサC
2の充電時定数を、抵抗R4・R5に加える過電流保護
動作調整部6のインピーダンスを調整して設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、産業用や民生用の
電子機器に直流安定化電圧を供給する自励タイプのスイ
ッチング電源に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から比較的小型の電子機器によく用
いられるRCC(リンギングチョークコンバータ)方式
のスイッチング電源の概略構成図を図6に示す。
【0003】同図において、スイッチング電源21に
は、図中黒丸で示す極性の1次巻線N1、補助巻線N
2、および2次巻線N3を有するトランスTが設けられ
ている。トランスTの1次巻線N1側はいわゆる直流電
圧入力側にあたり、1次巻線N1と直列にパワーMOS
FETからなる主スイッチング素子Mが接続され、1次
巻線N1の一端が直流電圧の高電位側の入力端子IN
に、また主スイッチング素子Mの一端が直流電圧の低電
位側の入力端子GND1に接続されている。また、入力
端子INと入力端子GND1との間に起動抵抗R1と分
圧抵抗R2とが互いに直列に接続されて設けられ、起動
抵抗R1と分圧抵抗R2との接続点は主スイッチング素
子Mのゲートに接続されている。
【0004】また、トランスTの補助巻線N2には、ド
ライブ部2、電圧制御部3、および過電流保護設定部4
が接続されている。ドライブ部2は抵抗R3とコンデン
サC1とからなり、補助巻線N2の一端と主スイッチン
グ素子Mとの間に互いに直列に接続されて設けられてい
る。電圧制御部3はNPN型のトランジスタQとNPN
型のフォトトランジスタPT1とからなり、トランジス
タQは分圧抵抗R2と並列に、フォトトランジスタPT
1はトランジスタQのベース・コレクタ間にそれぞれ接
続されている。また、トランジスタQのベースは後述す
るコンデンサC2の一端に接続されている。
【0005】過電流保護設定部4は抵抗R4・R5、ツ
ェナーダイオードZD、およびコンデンサC2からな
り、抵抗R4とコンデンサC2とはコンデンサC2の一
端が入力端子GND1に接続されるよう互いに直列に接
続されてその全体が補助巻線N2と並列に接続され、ツ
ェナーダイオードZDと抵抗R5とが互いに直接に接続
されてその全体が抵抗R4と並列に接続されている。ま
た、抵抗R4とコンデンサC2との接続点は前述のトラ
ンジスタQのベースに接続されている。
【0006】そして、トランスTの2次巻線N3はいわ
ゆる整流出力側にあたり、2次巻線N3には整流用のダ
イオードD1が直列に接続されており、ダイオードD1
のカソード側が高電位側の出力端子OUTに、また2次
巻線N3の一端が低電位側の出力端子GND2に接続さ
れている。出力端子OUTと出力端子GND2との間に
は平滑コンデンサC3が接続され、平滑コンデンサC3
の後段に電圧検出調整部5が設けられている。
【0007】電圧検出調整部5は、分圧抵抗R6・R
7、抵抗R8、発光ダイオードLED1、およびシャン
トレギュレータSRからなる。分圧抵抗R6・R7は出
力端子OUTと出力端子GND2との間で互いに直列に
接続され、同じく出力端子OUTと出力端子GND2と
の間で互いに直列に接続された抵抗R8、前記フォトト
ランジスタPT1とフォトカプラーを構成する発光ダイ
オードLED1、およびシャントレギュレータSRと並
列に接続されている。また、分圧抵抗R6・R7同士の
接続点はシャントレギュレータSRのR端子に接続され
ている。
【0008】上記の構成のスイッチング電源21の動作
について以下に述べる。まず、入力端子IN−入力端子
GND1間に直流電圧Vinが印加されると、起動抵抗
R1を介して主スイッチング素子Mのゲートにしきい値
以上の電圧が印加され、主スイッチング素子MがON状
態となる。これにより、トランスTの1次巻線N1に直
流電圧Vinが印加される。1次巻線N1に直流電圧V
inが印加されたことに伴って、補助巻線N2には1次
巻線N1と同方向の電圧が誘起され、ドライブ部2のコ
ンデンサC1および抵抗R3を介してこの誘起電圧が主
スイッチング素子Mのゲートに印加されるので、主スイ
ッチング素子MはON状態を維持する。
【0009】主スイッチング素子MのON期間には、コ
ンデンサC1、抵抗R3、およびフォトトランジスタP
T1を経由する経路と、抵抗R4を経由する経路と、ツ
ェナーダイオードZDおよび抵抗R5を経由する経路と
に流れる電流によってコンデンサC2が充電される。上
記各経路を構成する素子の定数に基づいた時定数に従っ
てコンデンサC2の充電が行われ、トランジスタQのベ
ース・エミッタ間電圧がしきい値電圧(例えば0.7
V)以上まで上昇するとトランジスタQはON状態にな
り、この結果主スイッチング素子Mのゲート電圧が急速
に低下して主スイッチング素子MがOFF状態となる。
すると、1次巻線N1は主スイッチング素子MがON状
態の間に蓄積した励磁エネルギーを2次巻線N3に伝達
する。
【0010】2次巻線N3には、1次巻線N1と逆極性
であるために主スイッチング素子MがON状態の間に下
向きの電圧が誘起されているが、この電圧はダイオード
D1に対して逆バイアスとなって整流出力側には電流が
流れず、主スイッチング素子MがOFF状態になる瞬間
に上向きの逆起電力が誘起され、1次巻線N1から受け
取った励磁エネルギーを整流出力側に放出する。そし
て、ダイオードD1により整流され、平滑コンデンサC
3により平滑化された直流電圧Voutが出力端子OU
T−出力端子GND2間から出力される。
【0011】一方、整流出力側で直流電圧Voutが出
力されている間は、補助巻線N2に下向きの電圧が誘起
されており、この電圧によってコンデンサC2の電荷の
引き抜きが行われ、さらにコンデンサC2には主スイッ
チング素子MのON期間の場合と反対のマイナス方向に
電荷が蓄積される。これによりコンデンサC2は次回の
主スイッチング素子MのON状態切り換えに備えてリセ
ットされる。このときトランジスタQはベース・エミッ
タ間電圧が低下してOFF状態となるが、補助巻線N2
に下向きの電圧が誘起されていることにより主スイッチ
ング素子MはゲートがLowレベルに維持されてOFF
状態のままである。
【0012】整流出力側で励磁エネルギーの放出が終了
すると、補助巻線N2にリンギングが発生し、補助巻線
N2の寄生容量に蓄積されていた静電エネルギーが放出
されて補助巻線N2の励磁エネルギーに変換され、補助
巻線N2に上向きの起電力が発生する。このときの電圧
がリンギングパルスとしてドライブ部2のコンデンサC
1および抵抗R3を介して主スイッチング素子Mのゲー
トに印加される。リンギングパルスは主スイッチング素
子Mのしきい値以上の電圧となるように設定されている
ため、主スイッチング素子MはON状態となり、再び1
次巻線N1に直流電圧Vinが印加される。以上の動作
が繰り返されることにより、出力端子OUTからは直流
電圧Voutが出力され続ける。
【0013】ここで直流電圧Voutの制御について述
べる。直流電圧Voutが設定値よりも高い場合は、電
圧検出調整部5の分圧抵抗R6・R7によって分圧され
てシャントレギュレータSRのR端子に入力された電圧
がシャントレギュレータSR内部の基準電圧よりも高い
ため、シャントレギュレータSRは発光ダイオードLE
D1に流す電流を増加させる。これにより発光ダイオー
ドLED1の発光量が増加し、受光側のフォトトランジ
スタPT1のインピーダンスが減少する。従って、主ス
イッチング素子MのON期間中にコンデンサC2への充
電電流が増加し、トランジスタQのベース・エミッタ間
電圧は早くしきい値に到達して、主スイッチング素子M
のON期間がそれだけ短くなるように、すなわち直流電
圧Voutが低下するように調整される。直流電圧Vo
utが設定値よりも低い場合は上記と逆の動作が行われ
て、主スイッチング素子MのON期間が長くなるよう
に、すなわち直流電圧Voutが上昇するように調整さ
れる。
【0014】次に、過電流保護動作について述べる。主
スイッチング素子MのON期間に補助巻線N2に誘起す
る電圧のパルス幅は、負荷が大きくなるほど出力電圧
(直流電圧Vout)を上昇させようとするために大き
くなるよう制御される。しかし、このときのコンデンサ
C2の充電は前記時定数に従って行われ、所定時間が経
過するとトランジスタQがON状態となって主スイッチ
ング素子MがOFF状態となるために、上記パルス幅が
ある一定の大きさに達すると主スイッチング素子MがO
FF状態になり、スイッチング電源21は過電流保護動
作を行うことになる。
【0015】また、スイッチング電源21の定常発振動
作時は、主スイッチング素子MがOFF状態となったと
きに、コンデンサC2はフライバック電圧により主スイ
ッチング素子MのON期間と反対にマイナス方向に充電
される。スイッチング電源21が過電流保護動作に移行
した場合はコンデンサC2の充電方向がプラス側へ近づ
くために、トランジスタQのベース・エミッタ間電圧が
しきい値に到達するまでの時間がさらに短くなり、主ス
イッチング素子MのON期間はますます短くなる。従っ
て、負荷インピーダンスの減少に伴って、出力電圧がま
すます低下するフの字垂下特性を呈することとなる。
【0016】ところで、このRCC方式のスイッチング
電源21を全世界入力対応で使用するとなれば、入力電
圧(直流電圧Vin)が低いとき(例えばDC100V
のとき)は入力電圧が高いとき(例えばDC300Vの
とき)に比べて、同じ負荷に対する出力電圧を取り出す
のに要する主スイッチング素子MのON期間は長くな
り、それだけ電流制限動作への移行が軽負荷で行われる
ことになる。逆に、高入力電圧時は主スイッチング素子
MのON期間が短くなり、それだけ電流制限動作への移
行が遅れるため、使用する素子の定格上好ましくない。
【0017】従って、従来では抵抗R4と並列に、ツェ
ナーダイオードZDおよび抵抗R5を設けることにより
過電流保護動作のかかりを早めている。すなわち、高入
力電圧時には、主スイッチング素子MのON時に補助巻
線N2に誘起されるパルス電圧が高くてツェナーダイオ
ードZDにおいてツェナー電圧を越えた場合、抵抗R4
と抵抗R7との並列接続による合成抵抗が抵抗R4単独
の抵抗値よりも小さくなるので、コンデンサC2への充
電電流が増加してトランジスタQのベース・エミッタ間
電圧が早くしきい値に到達するようになり、過電流保護
動作のかかりが早まる。このようにして、入力電圧の大
小による過電流保護動作のかかり始めの差を抑えてい
る。
【0018】また、特開平7−7940号公報には、上
記スイッチング電源21のツェナーダイオードZDおよ
び抵抗R5にさらにダイオードを直列に追加接続したこ
とに相当する構成とし、入力電圧の大小による過電流保
護の動作点を調整可能とすることが開示されている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のスイッチング電源21では、AC85V〜2
76Vといった広範囲の全世界入力に対して過電流保護
の動作点の変動を小さくすることは困難であるという問
題がある。また、スイッチング電源21の起動時にはコ
ンデンサC2がマイナス方向に充電されていないため、
トランジスタQのベース・エミッタ間電圧が比較的早く
しきい値に到達してしまい、特に主スイッチング素子M
のON期間が長い低入力電圧に対して起動特性が著しく
悪化するという欠点がある。
【0020】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされ
たものであって、その目的は、低入力電圧時のフの字垂
下特性を緩和するとともに、高入力電圧時の過電流保護
のかかり始めを低入力電圧時のものに近づけることが可
能な全世界入力対応のRCC方式のスイッチング電源を
提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明のス
イッチング電源は、上記課題を解決するために、1次巻
線に入力された直流電圧を2次巻線でフライバック電圧
として出力するとともに上記1次巻線および上記2次巻
線からの帰還電圧が誘起される補助巻線を備えたトラン
スと、上記1次巻線への直流電圧の入力をスイッチング
する主スイッチング素子と、上記2次巻線から出力され
たフライバック電圧を整流平滑して直流電圧を出力する
出力部と、上記出力部に所定値以上の過電流が流れると
内部に設けられたコンデンサを上記補助巻線に誘起され
た帰還電圧に基づいて所定電圧まで充電することにより
上記主スイッチング素子のスイッチング動作を制御して
過電流保護を行う過電流保護設定部とを有する自励式の
スイッチング電源において、上記1次巻線に入力される
直流電圧の大小に依存せず上記出力部に所定値以上の負
荷が加わったときに過電流保護動作を開始するように、
上記コンデンサへの新たな充電経路を付加して上記コン
デンサの充電時定数を調整することが可能な充電時定数
調整手段を有することを特徴としている。
【0022】上記の発明によれば、過電流保護設定部の
コンデンサが所定電圧まで充電されるまでの時間、すな
わち充電時定数を、充電時定数調整手段によるコンデン
サへの新たな充電経路の付加によってインピーダンスを
変化させて調整する。
【0023】従って、例えば入力される直流電圧が所定
値よりも低い低入力電圧時と所定値よりも高い高入力電
圧時とで、コンデンサへの充電経路を別々に設ける場合
に、それぞれの充電経路に対して充電時定数を調整する
ことにより、両者の過電流保護のかかり始めを近づけた
り一致させたりすることができる。また、例えば出力部
に流れる負荷電流を検知し、これが所定値以上となった
ときのみ導通してコンデンサへ通じるような充電時定数
の非常に小さい充電経路を設けることにより、入力され
る直流電圧の大きさに関わらず過電流保護のかかり始め
を一定にすることができる。
【0024】この結果、低入力電圧時のフの字垂下特性
を緩和するとともに、高入力電圧時の過電流保護のかか
り始めを低入力電圧時のものに近づけることが可能な全
世界入力対応のRCC方式のスイッチング電源を提供す
ることができる。
【0025】請求項2に係る発明のスイッチング電源
は、上記課題を解決するために、請求項1に記載のスイ
ッチング電源において、上記過電流保護設定部は上記1
次巻線に入力される直流電圧が所定値よりも低い場合に
上記コンデンサに充電を行う低入力電圧用充電経路と、
上記1次巻線に入力される直流電圧が上記所定値よりも
高い場合に上記コンデンサに充電を行う高入力電圧用充
電経路とを有し、上記充電時定数調整手段は上記高入力
電圧用充電経路に上記コンデンサへの充電経路を新たに
付加する直列接続された抵抗とダイオードとを有し、上
記抵抗の値と上記ダイオードの接続極性との設定により
上記充電時定数が調整可能であることを特徴としてい
る。
【0026】上記の発明によれば、過電流保護設定部は
低入力電圧用充電経路と高入力電圧用充電経路とを有し
ており、充電時定数調整手段は高入力電圧用充電経路
に、直列接続された抵抗とダイオードとからなる新たな
充電経路を付加する。このとき、例えば主スイッチング
素子のON期間とOFF期間とでコンデンサへの充電電
流の方向が互いに逆になるような場合に、ダイオードの
接続極性によって高入力電圧時における上記ON期間と
OFF期間とのそれぞれの充電時定数を独立に調整され
る。
【0027】従って、低入力電圧時の過電流保護のかか
り始めがある程度重負荷側になるように低入力電圧用充
電経路の充電時定数を設定して固定しておき、ダイオー
ドの接続極性を決定した上で抵抗の値を調整することに
より、高入力電圧時の過電流保護のかかり始めの負荷を
低入力電圧時のものに近づけたり一致させたりすること
ができる。
【0028】請求項3に係る発明のスイッチング電源
は、上記課題を解決するために、請求項2に記載のスイ
ッチング電源において、上記抵抗はボリュームであるこ
とを特徴としている。
【0029】上記の発明によれば、充電時定数調整手段
の抵抗がボリュームであるため、抵抗値を連続的に変化
させる、すなわち充電時定数を連続的に変化させること
ができるので、全世界入力時の中間領域に対して充電時
定数の調整を容易に行うことができる。
【0030】請求項4に係る発明のスイッチング電源
は、上記課題を解決するために、請求項1に記載のスイ
ッチング電源において、上記出力部の負荷電流を検知し
て負荷の大きさを感知する負荷感知部と、上記負荷感知
部が所定値以上の負荷を感知すると上記充電時定数を最
小とする充電経路を新たに形成する定電流動作制御部と
を有することを特徴としている。
【0031】上記の発明によれば、負荷感知部が出力部
に所定値以上の負荷電流が流れることを検知すると過負
荷として感知し、これに基づいて定電流動作制御部がコ
ンデンサへの充電が急速に行われるように、充電時定数
が最小となる充電経路を新たに形成する。従って、入力
電圧の大小に関わらず、負荷電流が一定の大きさに達す
ると充電時定数を過電流保護動作用の値に調整すること
ができる。
【0032】請求項5に係る発明のスイッチング電源
は、上記課題を解決するために、請求項4に記載のスイ
ッチング電源において、上記負荷感知部は、負荷電流を
電圧降下として検知する抵抗と、検知した電圧降下を基
準電圧と比較して負荷の大きさを判定するコンパレータ
と、上記コンパレータが所定値以上の負荷を感知したと
きに発光駆動される発光素子とを有し、上記定電流動作
制御部は、上記発光素子から出力された光を受光すると
導通して上記充電経路を形成する受光素子を有すること
を特徴としている。
【0033】上記の発明によれば、負荷感知部は、負荷
電流が抵抗に流れることによる電圧降下を検知し、これ
をコンパレータで基準電圧と比較して、その大小に基づ
いて発光素子の発光駆動を行う。一定以上の負荷電流が
流れたと判定されれば発光素子が発光するようにコンパ
レータの出力電圧を決め、発光素子からの光を定電流動
作制御部の受光素子で受光させる。そして、受光により
受光素子が導通して最小の充電時定数となる充電経路を
形成する。
【0034】これにより、過電流保護動作時にコンデン
サを急速に充電するための負荷感知部および定電流動作
制御部を簡単な構成で実現することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕本発明のスイッ
チング電源の実施の一形態について図1ないし図3に基
づいて説明すれば、以下の通りである。
【0036】図1に、本実施の形態のスイッチング電源
1の構成を示す。同図において、スイッチング電源1に
は、図中黒丸で示す極性の1次巻線N1、補助巻線N
2、および2次巻線N3を有するトランスTが設けられ
ている。トランスTの1次巻線N1側はいわゆる直流電
圧入力側にあたり、1次巻線N1と直列にパワーMOS
FETからなる主スイッチング素子Mが接続され、1次
巻線N1の一端が直流電圧の高電位側の入力端子IN
に、また主スイッチング素子Mの一端が直流電圧の低電
位側の入力端子GND1に接続されている。また、入力
端子INと入力端子GND1との間に起動抵抗R1と分
圧抵抗R2とが互いに直列に接続されて設けられ、起動
抵抗R1と分圧抵抗R2との接続点は主スイッチング素
子Mのゲートに接続されている。
【0037】また、トランスTの補助巻線N2には、ド
ライブ部2、電圧制御部3、過電流保護設定部4、過電
流保護動作調整部6、および電圧検出調整部5が接続さ
れている。ドライブ部2は抵抗R3とコンデンサC1と
からなり、補助巻線N2の一端と主スイッチング素子M
との間に互いに直列に接続されて設けられている。電圧
制御部3はNPN型のトランジスタQとNPN型のフォ
トトランジスタPT1とからなり、トランジスタQは分
圧抵抗R2と並列に、フォトトランジスタPT1はトラ
ンジスタQのベース・コレクタ間にそれぞれ接続されて
いる。また、トランジスタQのベースは後述するコンデ
ンサC2の一端に接続されている。
【0038】過電流保護設定部4は抵抗R4・R5、ツ
ェナーダイオードZD、およびコンデンサC2からな
り、抵抗R4とコンデンサC2とはコンデンサC2の一
端が入力端子GND1に接続されるよう互いに直列に接
続されてその全体が補助巻線N2と並列に接続され、ツ
ェナーダイオードZDと抵抗R5とが互いに直接に接続
されてその全体が抵抗R4と並列に接続されている。ま
た、抵抗R4とコンデンサC2との接続点は前述のトラ
ンジスタQのベースに接続されている。
【0039】過電流保護動作調整部(充電時定数調整手
段)6は後述するように高入力電圧時におけるコンデン
サC2の充電時定数を充電経路のインピーダンスを変化
させて調整するものであり、例えば図2に示すように互
いに直列に接続されたダイオードD2および抵抗R9
が、抵抗R5に並列に接続された状態に構成される。ダ
イオードD2のアノードはツェナーダイオードZDと抵
抗R5との接続点に、ダイオードD2のカソードは抵抗
R9の一端に、抵抗R9の他端は抵抗R5のツェナーダ
イオードZDの反対側の一端にそれぞれ接続されてい
る。
【0040】そして、トランスTの2次巻線N3側はい
わゆる整流出力側(出力部)にあたり、2次巻線N3に
は整流用のダイオードD1が直列に接続されており、ダ
イオードD1のカソード側が高電位側の出力端子OUT
に、また2次巻線N3の一端が低電位側の出力端子GN
D2に接続されている。出力端子OUTと出力端子GN
D2との間には平滑コンデンサC3が接続され、平滑コ
ンデンサC3の後段に電圧検出調整部5が設けられてい
る。
【0041】電圧検出調整部5は、分圧抵抗R6・R
7、抵抗R8、発光ダイオードLED1、およびシャン
トレギュレータSRからなる。分圧抵抗R6・R7は出
力端子OUTと出力端子GND2との間で互いに直列に
接続され、同じく出力端子OUTと出力端子GND2と
の間で互いに直列に接続された抵抗R8、前記フォトト
ランジスタPT1とフォトカプラーを構成する発光ダイ
オードLED1、およびシャントレギュレータSRと並
列に接続されている。また、分圧抵抗R6・R7同士の
接続点はシャントレギュレータSRのR端子に接続され
ている。
【0042】上記の構成のスイッチング電源1の動作に
ついて以下に述べる。まず、入力端子IN−入力端子G
ND1間に直流電圧Vinが印加されると、起動抵抗R
1を介して主スイッチング素子Mのゲートにしきい値以
上の電圧が印加され、主スイッチング素子MがON状態
となる。これにより、トランスTの1次巻線N1に直流
電圧Vinが印加される。1次巻線N1に直流電圧Vi
nが印加されたことに伴って、補助巻線N2には1次巻
線N1と同方向の電圧(帰還電圧)が誘起され、ドライ
ブ部2のコンデンサC1および抵抗R3を介してこの誘
起電圧が主スイッチング素子Mのゲートに印加されるの
で、主スイッチング素子MはON状態を維持する。
【0043】主スイッチング素子MのON期間には、コ
ンデンサC1、抵抗R3、およびフォトトランジスタP
T1を経由する第1の経路と、抵抗R4を経由する第2
の経路と、ツェナーダイオードZDから抵抗R5を経由
する第3の経路と、ツェナーダイオードZDからダイオ
ードD2および抵抗R9を経由する第4の経路とから選
ばれる経路に流れる電流によってコンデンサC2が充電
される。例えばツェナーダイオードZDが非導通状態と
なるような低入力電圧時には、第1および第2の経路
(低入力電圧用充電経路)に流れる電流によってコンデ
ンサC2の充電が行われ、ツェナーダイオードZDが導
通状態となるような高入力電圧時には、第1〜第4の経
路の全て(高入力電圧用充電経路)に流れる電流によっ
てコンデンサC2の充電が行われる。
【0044】上記各経路を構成する素子の定数に基づい
た時定数に従ってコンデンサC2の充電が行われ、トラ
ンジスタQのベース・エミッタ間電圧がしきい値電圧
(例えば0.7V)まで上昇するとトランジスタQはO
N状態になり、この結果主スイッチング素子Mのゲート
電圧が急速に低下して主スイッチング素子MがOFF状
態となる。すると、1次巻線N1は主スイッチング素子
MがON状態の間に蓄積した励磁エネルギーを2次巻線
N3に伝達する。
【0045】2次巻線N3には、1次巻線N1と逆極性
であるために主スイッチング素子MがON状態の間に下
向きの電圧が誘起されているが、この電圧はダイオード
D1に対して逆バイアスとなって整流出力側には電流が
流れず、主スイッチング素子MがOFF状態になる瞬間
に上向きの逆起電力(フライバック電圧)が誘起され、
1次巻線N1から受け取った励磁エネルギーを整流出力
側に放出する。そして、ダイオードD1により整流さ
れ、平滑コンデンサC3により平滑化された直流電圧V
outが出力端子OUT−出力端子GND2間から出力
される。
【0046】一方、整流出力側で直流電圧Voutが出
力されている間は、補助巻線N2に下向きの電圧(帰還
電圧)が誘起されており、この電圧によってコンデンサ
C2の電荷の引き抜きが行われ、さらにコンデンサC2
には入力電圧(直流電圧Vin)の大小に応じて選ばれ
る電流経路により、主スイッチング素子MのON期間の
場合と反対のマイナス方向に電荷が蓄積される。この場
合は、低入力電圧時においても高入力電圧時において
も、コンデンサC2は前記第2の経路(抵抗R4経由)
および第3の経路(抵抗R5およびツェナーダイオード
ZD経由)を逆方向に流れる電流によって充電される。
【0047】これによりコンデンサC2は次回の主スイ
ッチング素子MのON状態切り換えに備えてリセットさ
れる。このときトランジスタQはベース・エミッタ間電
圧が低下してOFF状態となるが、補助巻線N2に下向
きの電圧が誘起されていることにより主スイッチング素
子MはゲートがLowレベルに維持されてOFF状態の
ままである。
【0048】整流出力側で励磁エネルギーの放出が終了
すると、補助巻線N2にリンギングが発生し、補助巻線
N2の寄生容量に蓄積されていた静電エネルギーが放出
されて補助巻線N2の励磁エネルギーに変換され、補助
巻線N2に上向きの起電力が発生する。このときの電圧
がリンギングパルスとしてドライブ部2のコンデンサC
1および抵抗R3を介して主スイッチング素子Mのゲー
トに印加される。リンギングパルスは主スイッチング素
子Mのしきい値以上の電圧となるように設定されている
ため、主スイッチング素子MはON状態となり、再び1
次巻線N1に直流電圧Vinが印加される。以上の動作
が繰り返されることにより、出力端子OUTからは直流
電圧Voutが出力され続ける。
【0049】ここで、直流電圧Voutの制御について
述べる。直流電圧Voutが設定値よりも高い場合は、
電圧検出調整部5の分圧抵抗R6・R7によって分圧さ
れてシャントレギュレータSRのR端子に入力された電
圧がシャントレギュレータSR内部の基準電圧よりも高
いため、シャントレギュレータSRは発光ダイオードL
ED1に流す電流を増加させる。これにより発光ダイオ
ードLED1の発光量が増加し、受光側のフォトトラン
ジスタPT1のインピーダンスが減少する。
【0050】従って、主スイッチング素子MのON期間
中にコンデンサC2への充電電流が増加し、トランジス
タQのベース・エミッタ間電圧は早くしきい値以上とな
って、主スイッチング素子MのON期間がそれだけ短く
なるように、すなわち直流電圧Voutが低下するよう
に調整される。直流電圧Voutが設定値よりも低い場
合は上記と逆の動作が行われて、主スイッチング素子M
のON期間が長くなるように、すなわち直流電圧Vou
tが上昇するように調整される。
【0051】次に、過電流保護動作について述べる。低
入力電圧時および高入力電圧時におけるコンデンサC2
のプラス方向およびマイナス方向のそれぞれの充電時間
は、前記第1〜第4の各経路を構成する素子の定数に基
づいた時定数により決定される。ここで、上記時定数を
調整して、過電流保護のかかり始めを低入力電圧時にお
いて従来よりも重負荷側へシフトさせてフの字垂下特性
を緩和し、かつ高入力電圧時における過電流保護のかか
り始めを低入力電圧時のものに近づけることに本実施の
形態の特徴がある。
【0052】すなわち、低入力電圧時に主スイッチング
素子MのON期間におけるコンデンサC2の充電時間を
長くする(充電時定数を大きくする)とともに、主スイ
ッチング素子MのOFF期間におけるコンデンサC2の
マイナス方向への充電時間を短くする(充電時定数を小
さくする)ように抵抗R4・R5の値を設定する。同時
に、ツェナーダイオードZDが導通するような高入力電
圧時に垂下開始負荷が低入力電圧時のものと同じになる
よう、主スイッチング素子MのON期間におけるコンデ
ンサC2の充電時定数を、抵抗R4・R5に加える過電
流保護動作調整部6のインピーダンス、すなわち抵抗R
9の値を調整して設定する。
【0053】抵抗R9の値を調整することで、全世界入
力時に中間領域(例えば100V系では140V、20
0V系では180V)における過電流保護のかかり始め
の変動を吸収することができる。ダイオードD2は、主
スイッチング素子MのOFF期間に抵抗R9に流れる電
流を阻止することにより、高入力電圧時におけるコンデ
ンサC2のマイナス方向への充電時間が極端に短くなら
ないようにするものであり、これによって上記中間領域
での過電流保護動作のかかり始めおよびフの字垂下特性
の調整が容易になる。
【0054】このように、本実施の形態のスイッチング
電源1によれば、入力電圧の大小による過電流保護のか
かり始めの変動を抑制することができる。特に上記の例
では低入力電圧時に主スイッチング素子MのON期間に
おけるコンデンサC2の充電時間を長くするようにした
ので、従来のように低入力電圧に対する起動特性が著し
く悪化するといったことを避けることもできる。
【0055】また、過電流保護動作調整部6に設ける抵
抗を図3に示すようにボリュームR10とすることもで
きる。このようにすることにより、上記抵抗の値を連続
的に変化させる、すなわち充電時定数を連続的に変化さ
せることができるので、全世界入力時の中間領域に対し
て充電時定数の調整を容易に行うことができる。
【0056】〔実施の形態2〕本発明のスイッチング電
源の他の実施の形態について図4および図5を用いて説
明すれば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、前
記の実施の形態1の図面に示した構成要素と同一の機能
を有する構成要素については、同一の符号を付し、その
説明を省略する。
【0057】図4に示すように、本実施の形態のスイッ
チング電源11は、実施の形態1で述べたスイッチング
電源1の過電流保護動作調整部6の代わりに、負荷感知
部7および定電流動作制御部8を有する構成である。
【0058】負荷感知部(充電時定数調整手段)7は電
圧検出調整部5の後段側に設けられ、例えば図5に示す
ように、抵抗R11・12、コンパレータCMP、基準
電源E、および発光ダイオード(発光素子)LED2か
らなる。抵抗R11はGND線上に設けられ、そのトラ
ンスT側は基準電源Eを介してコンパレータCMPの非
反転入力端子に接続されているとともに、その出力端子
GND2側はコンパレータCMPの反転入力端子に接続
されている。コンパレータCPMの出力端子は抵抗R1
2の一端に接続され、抵抗R12の他端は発光ダイオー
ドLED2のカソードに接続されている。発光ダイオー
ドLED2のアノードは出力端子OUTに直結する出力
線上に接続されている。
【0059】定電流動作制御部(充電時定数調整手段)
8は過電流保護設定部4の抵抗R4に並列に設けられ、
ダイオードD3、および発光ダイオードLED2とフォ
トカプラを構成するNPN型のフォトトランジスタ(受
光素子)PT2からなる。発光ダイオードLED2のア
ノードは抵抗R4の補助巻線N2の始端側の一端に接続
され、カソードはフォトトランジスタPT2のコレクタ
に接続されている。フォトトランジスタPT2のエミッ
タは抵抗R4の他端に接続されている。
【0060】上記の構成のスイッチング電源11におい
て、負荷感知部7のコンパレータCMPは、抵抗R11
に流れる負荷電流をその電圧降下により検知し、基準電
源Eの基準電圧と比較する。上記電圧降下が基準電圧よ
りも大きいときには、負荷電流が設定負荷以上の電流で
あると判断して、コンパレータCMPはLowレベルの
電圧を出力し、抵抗R12を介して発光ダイオードLE
D2に電流を流して発光させる。
【0061】次いで、フォトトランジスタPT2が発光
ダイオードLED2からの光を受光してON状態とな
り、主スイッチング素子MのON期間においてダイオー
ドD3を介して定電流でコンデンサC2を急速に充電す
る(充電時定数が最小になる)。一方、抵抗R11にお
ける電圧降下が基準電圧よりも小さいときには、負荷電
流が設定負荷以下の電流であると判断して、コンパレー
タCMPはHighレベルの電圧を出力し、発光ダイオ
ードLED2が発光しないようにしてフォトトランジス
タPT2をOFF状態に保つ。
【0062】従って、負荷が所定の値より大きくなると
主スイッチング素子MはOFF状態に保たれることにな
り、スイッチング電源11は入力電圧の大小に依存する
ことなく簡単な構成で過電流保護動作を行う定電流スイ
ッチング電源となる。
【0063】これにより、全世界入力時の広範囲な入力
電圧に対しても過電流保護のかかり始めの変動を容易に
抑制することができる。
【0064】
【発明の効果】請求項1に係る発明のスイッチング電源
は、以上のように、1次巻線に入力された直流電圧を2
次巻線でフライバック電圧として出力するとともに上記
1次巻線および上記2次巻線からの帰還電圧が誘起され
る補助巻線を備えたトランスと、上記1次巻線への直流
電圧の入力をスイッチングする主スイッチング素子と、
上記2次巻線から出力されたフライバック電圧を整流平
滑して直流電圧を出力する出力部と、上記出力部に所定
値以上の過電流が流れると内部に設けられたコンデンサ
を上記補助巻線に誘起された帰還電圧に基づいて所定電
圧まで充電することにより上記主スイッチング素子のス
イッチング動作を制御して過電流保護を行う過電流保護
設定部とを有する自励式のスイッチング電源において、
上記1次巻線に入力される直流電圧の大小に依存せず上
記出力部に所定値以上の負荷が加わったときに過電流保
護動作を開始するように、上記コンデンサへの新たな充
電経路を付加して上記コンデンサの充電時定数を調整す
ることが可能な充電時定数調整手段を有する構成であ
る。
【0065】それゆえ、例えば入力される直流電圧が所
定値よりも低い低入力電圧時と所定値よりも高い高入力
電圧時とで、コンデンサへの充電経路を別々に設ける場
合に、それぞれの充電経路に対して充電時定数を調整す
ることにより、両者の過電流保護のかかり始めを近づけ
たり一致させたりすることができる。また、例えば出力
部に流れる負荷電流を検知し、これが所定値以上となっ
たときのみ導通してコンデンサへ通じるような充電時定
数の非常に小さい充電経路を設けることにより、入力さ
れる直流電圧の大きさに関わらず過電流保護のかかり始
めを一定にすることができる。
【0066】この結果、低入力電圧時のフの字垂下特性
を緩和するとともに、高入力電圧時の過電流保護のかか
り始めを低入力電圧時のものに近づけることが可能な全
世界入力対応のRCC方式のスイッチング電源を提供す
ることができるという効果を奏する。
【0067】請求項2に係る発明のスイッチング電源
は、以上のように、請求項1に記載のスイッチング電源
において、上記過電流保護設定部は上記1次巻線に入力
される直流電圧が所定値よりも低い場合に上記コンデン
サに充電を行う低入力電圧用充電経路と、上記1次巻線
に入力される直流電圧が上記所定値よりも高い場合に上
記コンデンサに充電を行う高入力電圧用充電経路とを有
し、上記充電時定数調整手段は上記高入力電圧用充電経
路に上記コンデンサへの充電経路を新たに付加する直列
接続された抵抗とダイオードとを有し、上記抵抗の値と
上記ダイオードの接続極性との設定により上記充電時定
数が調整可能である構成である。
【0068】それゆえ、例えば主スイッチング素子のO
N期間とOFF期間とでコンデンサへの充電電流の方向
が互いに逆になるような場合に、ダイオードの接続極性
によって高入力電圧時における上記ON期間とOFF期
間とのそれぞれの充電時定数を独立に調整される。
【0069】従って、低入力電圧時の過電流保護のかか
り始めがある程度重負荷側になるように低入力電圧用充
電経路の充電時定数を設定して固定しておき、ダイオー
ドの接続極性を決定した上で抵抗の値を調整することに
より、高入力電圧時の過電流保護のかかり始めの負荷を
低入力電圧時のものに近づけたり一致させたりすること
ができるという効果を奏する。
【0070】請求項3に係る発明のスイッチング電源
は、以上のように、請求項2に記載のスイッチング電源
において、上記抵抗はボリュームである構成である。
【0071】それゆえ、抵抗値を連続的に変化させる、
すなわち充電時定数を連続的に変化させることができる
ので、全世界入力時の中間領域に対して充電時定数の調
整を容易に行うことができるという効果を奏する。
【0072】請求項4に係る発明のスイッチング電源
は、以上のように、請求項1に記載のスイッチング電源
において、上記出力部の負荷電流を検知して負荷の大き
さを感知する負荷感知部と、上記負荷感知部が所定値以
上の負荷を感知すると上記充電時定数を最小とする充電
経路を新たに形成する定電流動作制御部とを有する構成
である。
【0073】それゆえ、入力電圧の大小に関わらず、負
荷電流が一定の大きさに達すると充電時定数を過電流保
護動作用の値に調整することができるという効果を奏す
る。
【0074】請求項5に係る発明のスイッチング電源
は、以上のように、請求項4に記載のスイッチング電源
において、上記負荷感知部は、負荷電流を電圧降下とし
て検知する抵抗と、検知した電圧降下を基準電圧と比較
して負荷の大きさを判定するコンパレータと、上記コン
パレータが所定値以上の負荷を感知したときに発光駆動
される発光素子とを有し、上記定電流動作制御部は、上
記発光素子から出力された光を受光すると導通して上記
充電経路を形成する受光素子を有する構成である。
【0075】それゆえ、過電流保護動作時にコンデンサ
を急速に充電するための負荷感知部および定電流動作制
御部を簡単な構成で実現することができるという効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態におけるスイッチング電
源の構成を示す回路ブロック図である。
【図2】図1のスイッチング電源の一部の一構成例を示
す回路図である。
【図3】図1のスイッチング電源の一部の他の構成例を
示す回路図である。
【図4】本発明の他の実施の形態におけるスイッチング
電源の構成を示す回路ブロック図である。
【図5】図4のスイッチング電源の一部の一構成例を示
す回路図である。
【図6】従来のスイッチング電源の構成を示す回路図で
ある。
【符号の説明】
1 スイッチング電源 2 ドライブ部 3 電圧制御部 4 過電流保護設定部 5 電圧検出調整部 6 過電流保護動作調整部(充電時定数調整手
段) 7 負荷感知部(充電時定数調整手段) 8 定電流動作制御部(充電時定数調整手段) 11 スイッチング電源 C2 コンデンサ C3 平滑コンデンサ CMP コンパレータ D1 ダイオード D2 ダイオード LED2 発光ダイオード(発光素子) M 主スイッチング素子 N1 1次巻線 N2 補助巻線 N3 2次巻線 PT2 フォトトランジスタ(受光素子) R9 抵抗 R10 ボリューム R11 抵抗 T トランス Vin 直流電圧 Vout 直流電圧

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1次巻線に入力された直流電圧を2次巻線
    でフライバック電圧として出力するとともに上記1次巻
    線および上記2次巻線からの帰還電圧が誘起される補助
    巻線を備えたトランスと、上記1次巻線への直流電圧の
    入力をスイッチングする主スイッチング素子と、上記2
    次巻線から出力されたフライバック電圧を整流平滑して
    直流電圧を出力する出力部と、上記出力部に所定値以上
    の過電流が流れると内部に設けられたコンデンサを上記
    補助巻線に誘起された帰還電圧に基づいて所定電圧まで
    充電することにより上記主スイッチング素子のスイッチ
    ング動作を制御して過電流保護を行う過電流保護設定部
    とを有する自励式のスイッチング電源において、 上記1次巻線に入力される直流電圧の大小に依存せず上
    記出力部に所定値以上の負荷が加わったときに過電流保
    護動作を開始するように、上記コンデンサへの新たな充
    電経路を付加して上記コンデンサの充電時定数を調整す
    ることが可能な充電時定数調整手段を有することを特徴
    とするスイッチング電源。
  2. 【請求項2】上記過電流保護設定部は上記1次巻線に入
    力される直流電圧が所定値よりも低い場合に上記コンデ
    ンサに充電を行う低入力電圧用充電経路と、上記1次巻
    線に入力される直流電圧が上記所定値よりも高い場合に
    上記コンデンサに充電を行う高入力電圧用充電経路とを
    有し、上記充電時定数調整手段は上記高入力電圧用充電
    経路に上記コンデンサへの充電経路を新たに付加する直
    列接続された抵抗とダイオードとを有し、上記抵抗の値
    と上記ダイオードの接続極性との設定により上記充電時
    定数が調整可能であることを特徴とする請求項1に記載
    のスイッチング電源。
  3. 【請求項3】上記抵抗はボリュームであることを特徴と
    する請求項2に記載のスイッチング電源。
  4. 【請求項4】上記出力部の負荷電流を検知して負荷の大
    きさを感知する負荷感知部と、上記負荷感知部が所定値
    以上の負荷を感知すると上記充電時定数を最小とする充
    電経路を新たに形成する定電流動作制御部とを有するこ
    とを特徴とする請求項1に記載のスイッチング電源。
  5. 【請求項5】上記負荷感知部は、負荷電流を電圧降下と
    して検知する抵抗と、検知した電圧降下を基準電圧と比
    較して負荷の大きさを判定するコンパレータと、上記コ
    ンパレータが所定値以上の負荷を感知したときに発光駆
    動される発光素子とを有し、上記定電流動作制御部は、
    上記発光素子から出力された光を受光すると導通して上
    記充電経路を形成する受光素子を有することを特徴とす
    る請求項4に記載のスイッチング電源。
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