JP2531068Y2 - ダイカスト鋳造機におけるチルベント構造 - Google Patents

ダイカスト鋳造機におけるチルベント構造

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JP2531068Y2 JP9962889U JP9962889U JP2531068Y2 JP 2531068 Y2 JP2531068 Y2 JP 2531068Y2 JP 9962889 U JP9962889 U JP 9962889U JP 9962889 U JP9962889 U JP 9962889U JP 2531068 Y2 JP2531068 Y2 JP 2531068Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案はアルミニウム合金等の金属をダイカスト鋳
造する際に、キャビティ内に残存するガスや空気を外部
に排出するガス抜きを行う、鋸歯形状に形成したチルベ
ント構造に関するものである。
〔従来の技術〕
ダイカスト鋳造により製品を鋳造する際に、キャビテ
ィ内に残留ガスが存在すると、この残留ガスが金属溶湯
に巻き込まれて鋳造製品内に残り、ガスホールを形成し
たり、また、素材割れ,湯じわ,圧洩れなどが生じたり
して製品品質を損なうおそれがあった。
そのため第9図で示すように、可動中子43の一部に湯
溜り43aを設け、かつ、この湯溜り43aの可動中子43側と
固定中子2側とが接している部分に微細な隙間43bを設
け、この隙間43bから湯溜り43aやキャビティ5に存在す
るガスを外部に排出していた。
しかし、前記の構成によるとガス抜きを良くするため
に前記隙間43bを大きくしようとすれば、ガス抜きは良
くなる一方で、溶解したアルミニウム合金も外部に流れ
出してしまい、凝固した後において、バリ取り等の作業
を行なわなければならず作業効率が大変悪かった。ま
た、前記隙間43bを小さくするとガス抜けが悪くなって
しまい、製品品質の低下を招いていた。
このために、可動金型と固定金型の境界部に、鋸歯形
状のエアーベントを形成し、そのエアーベントからガス
抜きを行うチルベントが考案され、実用化されている。
ところで、このチルベントを使用してガス抜きを行な
う場合、例えば、自動車エンジンのシリンダーブロック
のように、四面共に摺動中子を有する金型にチルベント
を設ける場合は、以下に示す構造で実施していた。
第10図はかかるシリンダーブロック等の四面に摺動中
子を有するチルベントの実施例図である。
可動本体側には地摺動中子14,右摺動中子15,左摺動中
子16,天摺動中子17が設けられている。
固定本体側に固着したブロック18には固定ベント中子
20が取り付けられている。図に示してはいないが固定ベ
ント中子20に相対する可動ベント中子が可動本体側に取
り付けられている。なお、固定ベント中子と可動ベント
中子をベント中子という。このベント中子は固定本体側
のギャビティよりガス抜きを行わせるものであり、一
方、ブロック19に取り付けた固定ベント中子21は可動本
体側のガス抜きを行うようにしたものである。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、前記において示したように、従来のチ
ルベント構造は、摺動中子を有するダイカスト金型にチ
ルベントを取り付ける際に、摺動中子を除いた位置に取
り付けねばならず、キャビティからチルベントに至るま
での通路が長く、かつ複雑であった。このため、型開き
の際や、摺動中子14,15,16,17の後退時等に、割れ,折
れ等が発生するという問題があった。キャビティからチ
ルベントに至る通路において割れ、折れ等が発生すれ
ば、通路が塞がれてしまい、次の金属溶湯の注入時にガ
ス抜きが行なわれず、品質を管理する上で不安定な要素
の一つになっていた。
この考案は前記の課題を解決するために創案されたも
のであり、その目的は、チルベントの特性を利用して簡
単な構造によりガス抜きを有効に行なうことのできるダ
イカスト鋳造機におけるチルベント構造を提供すること
である。
〔課題を解決するための手段〕
前記課題を解決するために、この考案にかかるチルベ
ント構造は、天摺動中子8と地摺動中子9を有し、移動
可能な可動金型aと、この可動金型aに対応し、固定中
子2aを有する固定金型bの境界部に、キャビティ5から
ランナー33に連通して、鋸歯形状のエアーベントcを形
成すると共に、前記可動金型aおよび固定金型bの外部
にキャビティ5のガス抜きを行うダイカスト鋳造機Aに
おけるチルベント構造において、前記天摺動中子8に可
動ベント中子7を設けると共に、前記天摺動中子8の可
動方向に向って前記可動ベント中子7の左右端面方向に
鋸歯形状部を刻設し、前記固定金型bに前記可動ベント
中子7に相対する位置に固定ベント中子6を設けると共
に、型合せ時、前記可動ベント中子7の鋸歯形状部と噛
合してエアーベントcが形成されれるように前記固定ベ
ント中子6に鋸歯形状部を刻設し、かつ、このエアーベ
ントcはその鋸歯形状の幅方向をキャビティ5側へ傾斜
するように傾斜角度を設けたことを特徴とする。
〔作用〕
この考案は前記のように構成しているので、圧入され
た金属溶湯はキャビティ5(第1図参照)の中に充満し
てエアーベントc(第3図参照)に至る。その過程にお
いて発生したガスはこのエアーベントcを通って外部に
排出される。
また、鋸歯状の可動ベント中子7および固定ベント中
子6は、天摺動中子8が摺動した際、前記傾斜角度θに
より容易に型が抜ける。
〔実施例〕
以下、本考案にかかるチルベント構造の一実施例を図
面に基づいて説明する。
第1図は本考案の一実施例であるダイカスト鋳造機の
断面図、第2図は第1図のII−II線断面図、第3図は本
考案のチルベント構造の断面図、第4図は第3図のIV−
IV線の矢視図、第5図は第3図のV−V線矢視図、第6
図は第3図のVI−VI線断面図、第7図は本考案の可動本
体の動作を示す説明図、第8図は本考案の摺動中子の作
動状態を示す説明図である。
第1図において、Aはダイカスト鋳造機、aは可動金
型、bは固定金型、1は固定本体、2aは固定中子、9aは
デストリビューター,2cはコッター、5はキャビティ、
6は固定ベント中子、7は可動ベント中子、8は天摺動
中子、9は地摺動中子、10、11はアクチュエータ、12は
可動本体、13aは可動中子,13bはボアーピン,13cはジャ
ケット中子、30は注入口、30′は通路である。
このダイカスト鋳造機Aは可動金型aと固定金型bに
よって構成されている。また、この可動金型aは可動本
体12,可動中子13a,ボアーピン13b,ジャケット中子13c,
天摺動中子8,地摺動中子9,デストリビューター9a等より
構成され、固定金型bは固定本体1,固定中子2a,コッタ
ー2c等より構成されている。
天摺動中子8には可動ベント中子7が設けられてい
る。一方、固定本体1には固定ベント中子6が設けら
れ、この固定ベント中子6は前記可動ベント中子7に相
対するように設けられている。
キャビティ5は前記固定中子2aと、天摺動中子8と地
摺動中子9及び可動中子13a等によって囲繞された空間
により形成されている。
注入口30は固定本体1側に設けられており、この注入
口30から前記キャビティ5に連通する通路30′が設けら
れている。
そして、可動中子13a,天摺動中子8,地摺動中子9,固定
中子2a等によって形成されたキャビティ5に、溶融金属
を注入口30より通路30′を介して注入し、製品(ワー
ク)が凝固した後、可動金型aと固定金型bを分離し、
さらに、天摺動中子8と地摺動中子9をアクチュエータ
10,11により摺動離間させて、ワークを取り出すもので
ある。
チルベントB(第3図参照)は、可動ベント中子7と
固定ベント中子6によって形成される。このチルベント
Bは、可動ベント中子7と固定ベント中子6との間に角
度α,隙間Tよりなる鋸歯形状の通路(エアーベント)
c(第6図参照)を有している。また、このエアーベン
トcはその鋸歯形状が前記天摺動中子8の可動方向に向
って可動ベント中子7の左右端面方向に刻設された鋸歯
形状部と、この鋸歯形状部と噛合するように固定ベント
中子6に刻設された鋸歯形状部との間で形成される(第
2図,第4図,第5図参照)。なお、このエアーベント
cの鋸歯形状の角度α、およびその隙間Tは製品の大き
さや形状によって異なってくる。そして、このエアーベ
ントc(第3図参照)はガス排出口31に連通する通路3
1′に接続している。この通路31′は固定ベント中子6
側に設けられている。
また、溶融金属注入の際に、可動ベント中子7と固定
ベント中子6はエアーベントcの上辺部6a及び下辺部6b
において隙間なく当接している。
更に、エアーベントcは下辺部6bから上辺部6a(第3
図に示すようにその鋸歯形状の幅方向をキャビティ5側
へ)にかけて傾斜角度θを有している。
なお、第5図において33はランナーであり、キャビテ
ィ5側から鋸歯形状のエアーベントcへ連通する通路で
ある。このランナー33は固定ベント中子6側に設けられ
ている。
次に本考案のチルベント構造の作用について詳しく説
明する。
溶融金属を注入口30(第1図参照)から圧入すると、
溶融金属が通路30′を通り、キャビティ5を充満する。
この時、キャビティ5内の残留ガスはエアーベントcを
通ってダイカスト鋳造機の外部へ、効率良く排出され
る。即ち、残留ガスはランナー33,エアーベントc,通路3
1′を順に経て排出口31より排出される。一方、溶融金
属はキャビティ5が充満すると、ランナー33を経てエア
ーベントcに流入する。エアーベントcに流入した溶融
金属は、ある程度までエアーベントcに流れこみ、エア
ーベントの角度αによって流れが止められ凝固する。こ
のことにより、エアーベントcからの溶湯金属の吹出し
(すなわち湯吹き)が防止される。
次に、凝固した溶湯金属は第7図,第8図に示すよう
に、はじめに可動本体12が固定本体1から図面左側に後
退する。この時、可動ベント中子7および天摺動中子
8、地摺動中子9も可動本体12とともに後退する。
次に、アクチュエータ10及び11(第8図参照)の作動
により、天摺動中子8及び地摺動中子9が摺動してキャ
ビティ5に形成されたワーク40から離間する。このと
き、エアーベントcに傾斜角度θが形成されているか
ら、凝固した溶融金属のウエル22との間で、摺動する際
の摩擦がほとんど生じない。そのために、無理なくワー
ク40からの鋳抜きができ、ウエル22はワーク40と1体と
なって残留する。
可動ベント中子7に鋸歯形状部を刻設し、固定ベント
中子6との型合せ時に固定ベント中子6の鋸歯形状部と
噛合してエアベントcを形成したことにより、該鋳抜き
のために傾斜角度θとも合わせて、可動ベント中子7が
天摺動中子8へ取り付けられるようになった。また、可
動ベント中子7の取り付けは天摺動中子8のみならず、
製品の大きさ等により他の摺動中子への取り付けも可能
である。
〔考案の効果〕
本考案によれば、可動ベント中子7に鋸歯形状部を刻
設し、固定ベント中子6との型合せ時に固定ベント中子
6の鋸歯形状部と噛合してエアベントcを形成し、エア
ベントcに傾斜角度を設けたことにより、従来取り付け
ることが困難であった摺動中子に、チルベントを取り付
けることが容易にでき、そのため安定した品質の製品を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例であるダイカスト鋳造機の断
面図、第2図は第1図のII−II線断面図、第3図は本考
案のチルベント構造の断面図、第4図は第3図のIV−IV
線の矢視図、第5図は第3図のV−V線矢視図、第6図
は第3図のVI−VI線断面図、第7図は本考案の可動本体
の動作を示す説明図、第8図は本考案の摺動中子の作動
状態を示す説明図、第9図は従来のダイカスト鋳造機の
断面図、第10図は従来のチルベント構造の説明図であ
る。 A…ダイカス鋳造機、B…チルベント、1…固定本体、
2…固定中子、5…キャビティ、6…固定ベント中子、
7…可動ベント中子、8…天摺動中子、9…地摺動中
子、10,11…アクチュエータ、12…可動本体、43…可動
中子、a…可動金型、b…固定金型、c…エアーベン
ト。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】天摺動中子(8)と地摺動中子(9)を有
    し、移動可能な可動金型(a)と、この可動金型(a)
    に対応し、固定中子(2a)を有する固定金型(b)の境
    界部に、キャビティ(5)からランナー(33)に連通し
    て、鋸歯形状のエアーベント(c)を形成すると共に、
    前記可動金型(a)および固定金型(b)の外部にキャ
    ビティ(5)のガス抜きを行うダイカスト鋳造機(A)
    におけるチルベント構造において、 前記天摺動中子(8)に可動ベント中子(7)を設ける
    と共に、前記天摺動中子(8)の可動方向に向って前記
    可動ベント中子(7)の左右端面方向に鋸歯形状部を刻
    設し、 前記固定金型(b)に前記可動ベント中子(7)に相対
    する位置に固定ベント中子(6)を設けると共に、型合
    せ時、前記可動ベント中子(7)の鋸歯形状部と噛合し
    てエアーベント(c)が形成されるように前記固定ベン
    ト中子(6)に鋸歯形状部を刻設し、 かつ、このエアーベント(c)はその鋸歯形状の幅方向
    をキャビティ(5)側へ傾斜するように傾斜角度を設け
    たことを特徴とするダイカスト鋳造機におけるチルベン
    ト構造。
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