JP2530833Y2 - 床見切 - Google Patents

床見切

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JP2530833Y2
JP2530833Y2 JP1991057238U JP5723891U JP2530833Y2 JP 2530833 Y2 JP2530833 Y2 JP 2530833Y2 JP 1991057238 U JP1991057238 U JP 1991057238U JP 5723891 U JP5723891 U JP 5723891U JP 2530833 Y2 JP2530833 Y2 JP 2530833Y2
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均 豊田
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Daiwa House Industry Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、住宅等の床におい
て、例えば引戸レールを設置したり、異種の床仕上材間
に見切りを施す場合等、複数種類の形態の床仕上げを行
なう場合に使用される床見切に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、床の仕上げ形態に応じてそれぞ
れ、次のような構造が採用されている。その1つは、図
3に示すように、床仕上げ材10,10間に、鍔部11
aをもった木製の沓摺11を嵌合配置し、この木製沓摺
11に既存(市販)の引戸用ガイドレール12を埋め込
み、このガイドレール12の開口部12aに、引戸13
の下端部に取り付けたランナー14を係合させることに
より、引戸設置形態の床仕上げとしたものである。
【0003】他の1つは、図4に示すように、異種の床
仕上げ10A,10B間に、断面が中実で鍔部15aを
もった木製見切り15を上方から嵌合配置したものであ
る。さらに、もう1つは、図5に示すように、床仕上げ
材10,10間に嵌合配置した鍔部11a付きの木製沓
摺11に既存(市販)のV型レール16を埋め込み、こ
のV型レール16に引戸13の下端部に取り付けたV型
の戸車17を嵌合させることにより、V型レール式の引
戸設置形態の床仕上げとしたものである。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】上記した従来例のう
ち、図3および図5に示すものは、現場での作業手間を
削減するために、木製沓摺11を使用しているが、この
木製沓摺11は床面に露出する鍔部11aの強度および
耐磨耗性などからみて、その鍔部11aの厚みを大きく
する必要がある。そのため、床面に大きな段差が生じる
という問題点がある。しかも、機能的には不要な木製沓
摺11を用いており、これがコストの上昇の一因にもな
っている。また、図4に示すものは、木製見切り15の
鍔部15aを上から被せることにより、床仕上げ材10
A,10Bの木口の仕舞いに細かな注意を払う必要がな
いようにしてあるが、木製であるため、図3および図5
に示すものと同様に、鍔部15aによって床面に大きな
段差を生じる。
【0005】さらに、従来は、床の仕上げ形態に応じ
て、各々個別的な構成部材が使用されており、基本的な
ディテールも統一されたものでないため、前記3種類の
形態等の床仕上げの需要に即応できるようにするために
は、多種類の造作部材を取り揃えておかねばならず、こ
のことも部材コストの上昇の原因となっている。
【0006】この考案の目的は、最少限の部材を準備し
ておくことで、複数種類の形態の床仕上げに対応するこ
とができ、しかも、低コストで、床段差を小さくするこ
とができる床見切を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この考案の床見切は、一
対の主フランジの上端に外向きフランジおよび内向きの
ップ部を有する上向き溝形の床見切本体を設け、この
床見切本体のリップ部間の開口に被さるキャップ部材の
嵌合可能な嵌合凹部を、前記両リップ部の上面先端に沿
って設けたものである。床見切本体は金属製のものと
し、キャップ部材は選択的に装着可能に複数種類設け
る。請求項1の考案では、引戸の下端部に取り付けられ
たランナーからなるキャップ部材を、前記嵌合凹部に両
側縁を嵌合させて設ける。床見切本体、前記外向きフ
ランジどうしが接するように2本並べて設ける。請求項
2の考案では、床見切本体の両嵌合凹部に両側縁が嵌合
してリップ部間の開口を蓋する帯板状のキャップ部材
を、その再側の係止片が前記リップ部に抜け止め状に係
合されるように前記開口に装着する。請求項3の考案で
は、床見切本体の両嵌合凹部に両側縁が嵌合してリップ
部間の開口を蓋するキャップ部材を、その再側の係止片
が前記リップ部に抜け止め状に係合されるように前記開
口に装着し、前記キャップ部材は、引戸のV型の戸車を
嵌合させて走行案内するV溝レールとする。
【0008】
【作用】上記構成によると、床仕上げの形態のいかんに
かかわらず、床材間に床見切本体を配置する。この床見
切本体のリップ部間の開口に、複数種類のキャップ部材
から選択された1つのキャップ部材を装着することによ
り、所望の形態の床仕上げとする。床見切本体の外向き
フランジは床仕上げ材の上面に被せるが、床見切本体が
金属製であるため、外向きフランジを薄肉にしながら
も、必要強度が確保できる。そのため、床面との間の段
差を小さくすることができる。また、キャップ部材はリ
ップ部上面の嵌合凹部に両側縁を嵌合させるため、キャ
ップ部材と床見切本体との間の段差も無くすことがてき
る。
【0009】
【実施例】この考案の一実施例を図1および図2にもと
づいて説明する。図1において、床見切本体1はアルミ
の押出し型材等からなる金属製のものであり、上向きの
溝形に形成されて、一対の主フランジ1dの上端に外向
きフランジ1aとリップ部1cとが一体に形成されてい
る。リップ1cの上面先端には、リップ部1c間の開口
1bを閉じるキャップ部材(後述する)が嵌合可能な嵌
合凹部1fが形成してある。床見切本体1のウエブ面に
は、固定ビスの取付け孔1eが形成してある。
【0010】図2(A)は、この床見切本体1を用いた
床仕上げの一例を示す。床見切本体1は、左右の外向き
フランジ1a,1aが床仕上げ材10,10の上面に被
さる状態で、床仕上げ材10,10間に配置され、取付
け孔1eに貫通させたビス2により、床仕上げ材10の
下方の床板(図示せず)に固定する。この固定された床
見切本体1の開口1bに、引戸13の下端部に取り付け
られたキャップ部材の1つであるランナー14を係合さ
せる。これにより、複数種類の床仕上げ形態の1つであ
る引戸設置形態の床仕上げが構成される。なお、この場
合、床見切本体1の2つを、相隣接する外向きフランジ
1a,1aどうしが当接する状態に配置することによ
り、引違い戸に対応させるようにしてある。またこの場
合に、床見切本体1に左右のリップ部1aの突出幅の異
なるものを準備することにより、その組合せによって種
々のレール間隔の引違い戸に対処することができる。
【0011】図2(B)は、他の床仕上げ形態を示す。
この場合、床見切本体1は、異種の床仕上げ材10A,
10B間に嵌合配置し、ビス2でその下方の床板(図示
せず)に固定してある。この固定された床見切本体1の
開口1bに、帯板状のキャップ部材3を、その両側の係
止片3a,3aがリップ部1c,1cに抜け止め状に係
合されるように嵌着する。キャップ部材3は、アルミの
押出し型材等からなるものである。図2(C)は、さら
に他の床仕上げ形態を示す。この例では、床見切本体1
を図2と同様に床仕上げ材10,10間に配置し固定し
た上、その開口1bに、キャップ部材の1つであるV溝
レール4を、その両側の係止片4a,4aがリップ部1
c,1cに抜け止め状に係合されるように嵌着してあ
る。V溝レール4は、アルミの押出し型材等からなる。
このV溝レール4に、引戸13の下端部に取り付けたV
型の戸車17を嵌合させ、走行の案内を行う。
【0012】上記のような各種の床仕上げ形態の施工に
あたり、いずれの場合も床見切本体1が共用されるた
め、すなわち、各種の床仕上げの基本的な構成部材であ
る床見切りディテールが統一されるため、部材種類数が
削減できて、製造コストの低減が図れるとともに、現場
での施工要領も一定となり、施工が容易である。また、
従来の木製踏摺が不要になることからも、部材コストが
低減される。さらに、床見切本体1がアルミの押出し型
材からなるものであるから、木製の場合に比べて、外向
きフランジ1aの薄肉化が可能となり、したがって床段
差を小さくすることができる。また、床見切本体1のリ
ップ部1cに嵌合凹部1fを形成して各種のキャップ部
材3やV溝レール4を嵌合させるようにしたため、これ
らキャップ部材3等や床見切本体1との段差も無くすこ
とができる。また、床見切本体1が金属製であるため、
外向きフランジ1aの突出幅も広げることができ、その
ため床仕上げ材10,10Aに被せて床仕上げ材10,
10Aの木口面を覆うのにも便利である。
【0013】なお、前記実施例では、床見切本体1をア
ルミの押出し型材から構成したが、アルミ以外の金属か
ら製作したものであっても良い。また、床見切本体1と
して、その外向きフランジ1aの突出代が異なる複数種
のものを製作しておき、引戸の種類に応じて選択的に使
用するようにしても良い。
【0014】
【考案の効果】この考案の床見切は、一対の主フランジ
の上端に外向きフランジおよびリップ部を有する上向き
溝形の床見切本体を設け、そのリップ部間に複数種類の
キャップ部材を選択的に装着する構成としたので、複数
種類の床仕上げ形態のうちのいずれを施工する場合も、
基本的な構成である床見切本体を共用することができ、
また従来の木製踏摺が不要になる。そのため、コスト低
下が図れるうえに、各部の意匠の統一が図れる。また、
共用される床見切本体がアルミなどの金属製であって、
床材を覆う外フランジにつき、必要強度を確保しつつ薄
肉化が図れるので、施工状態での床段差を小さいものに
抑えることができる。しかも、前記キャップ部材はリッ
プ部の嵌合凹部に嵌合させるので、床見切本体とキャッ
プ部との段差も無くすことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例を示す床見切本体の斜視図
である。
【図2】床仕上げ形態の各例の縦断面図であり、(A)
は引戸設置形態を、(B)は異種床仕上げの見切り施工
形態を、(C)はV溝レール型の引戸設置形態を各々示
す。
【図3】従来の床仕上げ形態の1つである引戸設置形態
の施工状態を示す縦断面図である。
【図4】従来の床仕上げ形態の他の1つである異種床仕
上げの見切り施工状態を示す縦断面図である。
【図5】従来の床仕上げ形態のもう1つであるV型レー
ル式の引戸設置形態の施工状態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1…床見切本体、1a…外向きフランジ、1b…開口、
1c…リップ部、1d…主フランジ、1f…嵌合凹部、
3…キャップ部材、4…V溝レール(キャップ部材)、
10,10A,10B…床仕上げ材、14…ランナー
(キャップ部材)

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 向きの溝形に形成されて床材間に配置
    される金属製の床見切本体を設け、この床見切本体は、
    一対の主フランジの上端から各々外側へ延びる一対の外
    向きフランジと、前記一対の主フランジの上端から各々
    内側へ延びて前記外向きフランジと上面が同一平面とな
    る一対のリップ部とを有し、かつこの床見切本体は両リ
    ップ部の上面先端に沿って嵌合凹部を有するものとし、
    の床見切本体を、前記外向きフランジどうしが接する
    ように2本並べて設け、各床見切本体の上方の各引戸の
    下端部に取り付けられたランナーからなるキャップ部材
    を、対応する各床見切本体における前記嵌合凹部に両側
    縁を嵌合させて設けた床見切。
  2. 【請求項2】 上向きの溝形に形成されて床材間に配置
    される金属製の床見切本体を設け、この床見切本体は、
    一対の主フランジの上端から各々外側へ延びる一対の外
    向きフランジと、前記一対の主フランジの上端から各々
    内側へ延びて前記外向きフランジと上面が同一平面とな
    る一対のリップ部とを有し、かつこの床見切本体は両リ
    ップ部の上面先端に沿って嵌合凹部を有するものとし、
    この床見切本体の前記両嵌合凹部に両側縁が嵌合してリ
    ップ部間の開口を蓋する帯板状のキャッブ部材を、その
    両側の係止片が前記リップ部に抜け止め状に係合される
    ように前記開口に装着した床見切。
  3. 【請求項3】 上向きの溝形に形成されて床材間に配置
    される金属製の床見切本体を設け、この床見切本体は、
    一対の主フランジの上端から各々外側へ延びる一対の外
    向きフランジと、前記一対の主フランジの上端から各々
    内側へ延びて前記外向きフランジと上面が同一平面とな
    る一対のリップ部とを有し、かつこの床見切本体は両リ
    ップ部の上面先端に沿って嵌合凹部を有するものとし、
    この床見切本体の前記両嵌合凹部に両側縁が嵌合してリ
    ップ部間の開口を蓋するキャップ部材を、その両側の係
    止片が前記リップ部に抜け止め状に係合されるように前
    記開口に装着し、前記キャップ部材は、引戸のV型の戸
    車を嵌合させて走行案内するV溝レールとした床見切。
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