JP2528519Y2 - 走行テスト用コース路の散水装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の目的］ （産業上の利用分野） この考案は、走行テスト用コース路の散水装置に関す
る。

（従来の技術） 一般にこの種の走行テスト用コース路の散水装置とし
ては、走行テスト用コース路の路肩に沿って埋設された
給水管に、所定の範囲にわたって散水可能な散水ヘッド
が設けられ、散水ヘッドの噴射口から噴射することでコ
ース路に規定の深さの水膜を確保する構造となってい
る。

（考案が解決しようとする課題） 前記した如く走行テスト用コース路の水膜は散水ヘッ
ドの噴射口から噴射される噴射量によって決定されるも
のであるが、散水ヘッドの散水角はほぼ一定の固定タイ
プとなっているため、ほぼ均等な水膜を得ることはでき
ても、走行テストの目的に対応してコース路に深い水膜
の領域や、浅い水膜の領域を作ることができない不都合
があった。

そこで、この考案は前記問題に鑑み創案されたもの
で、吐出量の制御及び所定の散水角が容易に得られると
共に構造簡単な走行テスト用コース路の散水装置を提供
することを目的とする。

［考案の構成］ （課題を解決するための手段） 前記目的を達成するために、この考案は、走行テスト
用コース路の路肩に沿って埋設された給水管に、弁座を
有する散水ヘッドを接続連通し、前記散水ヘッドとは別
体に構成され、前記弁座に対して離・接可能に支持され
た吐出量調整弁と、所定の散水角度を有し着脱自在に支
持された散水角調整板とを備えた噴射ノズルを、前記散
水ヘッドに着脱自在に取付けたものである。

（作用） かかる散水装置によれば、各散水ヘッドの噴射ノズル
から水を噴射することで、走行テスト用コース路に対し
て規定の水膜が得られる。

一方、散水角を変更するには、噴射ノズルを取外し、
散水角調整板を交換して、再び噴射ノズルを散水ヘッド
に取付けることで、取付け作業は迅速に完了する。この
場合、吐出量調整弁と弁座との関係位置を変化させるこ
となく散水角調整板の変更が可能になると共にコース路
の目的に対応したほぼ均等な水膜が容易に確保できるよ
うになる。

（実施例） 以下、図面を参照しながら、この考案の一実施例を詳
細に説明する。

図中１は環状の走行テスト用コース路を示しており、
該コース路１の路肩３に沿ってリング状に給水管５が埋
設されている。

給水管５には、平面からみて十字状に排水管７が接続
され、この排水管７の交叉部９には、図外の貯水槽に連
通する導水管11が接続されている。

給水管５には上方に散水ヘッド13を有する散水管15が
所定の間隔で配置されている。

散水ヘッド13は、断面漏斗状の弁座17と内周面に雌ね
じ部19とを有し、雌ねじ部19は前記散水管15の雄ねじ部
15aと螺合していて、路肩３内にシール材21を介して埋
込まれている。

前座17には、弁座17に対して離・接可能な吐出量調整
弁23が設けられ、この吐出量制御弁23は後述する噴射ノ
ズル25に螺合されたねじ杆27を右回転又は左回転させる
ことで上下動し、一杯に下降させることで弁座17と接触
し合う全閉状態が得られるようになっている。

噴射ノズル25は、円盤状に形成され、内側に散水角調
整板29を有し前記散水ヘッド13の上面に取付ねじ31によ
り着脱自在に固定支持されている。

散水角調整板29は、平面からみて一部分が切り欠れた
Ｃ字状の形状となっていて、前記取付ねじ31が挿入され
る複数の取付孔33が設けられている。また、一部分が切
欠かれた切欠部は所定の散水角θを有するノズル口35と
なっている。

なお、散水角θは一定の角度のものに限定されるもの
ではなく、例えば第５図に示すように、散水角θの異な
る散水角調整板29をアタッチメントとして用意してお
き、各散水角調整板29を選択することで散水角の異なる
ノズル口35が簡単に得られるようになる。

このように構成された散水装置において、ノズル口35
から水を噴射すればテストコース用の水膜が得られるよ
うになる。

この場合、散水角θの異なる散水角調整板19を、取付
した噴射ノズル25にセットした後、再び噴射ノズル25を
散水ヘッド13に取付けることで、散水角の変更作業が迅
速に完了する。この時、吐出量調整弁23は噴射ノズル25
に支持されているため、取付け完了後にあっても弁座17
との関係位置は変化することがないため、吐出量を変化
させることなく散水角調整弁23の変換が可能になると共
にコース路の目的に対応したほぼ均等な水膜が容易に得
られるようになる。

［考案の効果］ 以上、説明したようにこの発明のテストコース路の散
水装置によれば、吐出量調整弁と散水角調整板とは噴射
ノズルに予め支持されているため、構造が簡単になると
共に噴射ノズルを散水ヘッドに取付けることで、取付け
作業が迅速に完了するようになる。また、吐出量調整弁
と弁座との関係位置を変化させることなく散水角調整板
との変換が可能になると共に走行テストの条件に対応し
た水膜が容易に得られるようになる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の散水装置を示した切断面図、第２図
は同上の平面図、第３図は全体の概要平面図、第４図は
同上の概要側面図、第５図は散水角の異なる散水装置を
示した第２図と同様の平面図である。 １……コース路 ３……路肩 ５……給水管 13……散水ヘッド 17……弁座 23……吐出量調整弁 29……散水角調整板

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 小林 徹 神奈川県藤沢市辻堂元町193 (56)参考文献 実開 昭62−199152（ＪＰ，Ｕ) 実開 平２−136120（ＪＰ，Ｕ)

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】走行テスト用コース路の路肩に沿って埋設
   された給水管に、弁座を有する散水ヘッドを接続連通
   し、前記散水ヘッドとは別体に構成され、前記弁座に対
   して離・接可能に支持された吐出量調整弁と、所定の散
   水角度を有し着脱自在に支持された散水角調整板とを備
   えた噴射ノズルを、前記散水ヘッドに着脱自在に取付け
   たことを特徴とする走行テスト用コース路の散水装置。