JP2527714B2 - 光記録媒体の製造方法 - Google Patents

光記録媒体の製造方法

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JP2527714B2 JP61036756A JP3675686A JP2527714B2 JP 2527714 B2 JP2527714 B2 JP 2527714B2 JP 61036756 A JP61036756 A JP 61036756A JP 3675686 A JP3675686 A JP 3675686A JP 2527714 B2 JP2527714 B2 JP 2527714B2
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【発明の詳細な説明】 〔概要〕 本発明は、光磁気記録媒体を記録層として用いた光記
録媒体の製造方法において、上記記録層の酸化や腐食に
よる劣化を防止するために、窒化物と希土類金属とを同
時に成膜して上記記録層の表面に保護膜を形成するよう
にしたものである。
〔産業上の利用分野〕
本発明は、光磁気記録媒体を記録層に用いた書き換え
可能な光記録媒体としての、光磁気ディスクの製造方法
に関する。
光磁気記録方式が実現されるとファイルメモリとして
の機能はより一層拡大されるものであるが、上記方式の
実用化には、まだ長期安定性の確保という大きな課題が
あり、これを避けて通ることはできない。このような課
題が生じたのは、記録層を構成している希土類金属が非
常に酸化活性であり、そのため記録層が早く劣化し易い
という問題があるからである。従って、上記課題である
長期安定性を実現するためには、記録層の劣化を防止す
るための効果的な保護膜の選択が不可欠となってくる。
〔従来の技術〕
従来から用いられている一般的な光磁気ディスクの概
略構成を第5図に示す。これは、例えばプラスチック製
の透明な基板1上に、順に保護膜2、記録層3、保護膜
4を真空蒸着等で形成したものである。なお、記録層3
としては、希土類金属と遷移金属との非晶質(アモルフ
ァス)合金からなる光磁気記録媒体を用いている。
同図に明らかなように、記録層3は2つの保護膜2、
4によって上下から挟まれ、これら保護膜2、4の作用
により、空気中の酸素や水分、更には基板1等からの活
性な成分が遮断され、酸化や腐食による劣化が防止され
るようになっている。そのため、保護膜2、4には欠陥
やピンホールのないことが要求され、更にはこれ以前
に、記録層3に含まれる希土類金属との間に酸化反応を
起こさないことも要求される。
一方、上記光磁気ディスクは、基板1から入射したレ
ーザ光Lによって記録層3に記録され、また反射光によ
って再生されるので、保護膜2は特に透明でなければな
らず、そのため従来から透明な酸化物、フッ化物、硫化
物もしくは窒化物が用いられている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従来の光磁気ディスクでは、透明な保護膜として、上
述したように酸化物、フッ化物、硫化物、窒化物が用い
られているが、記録層に含まれている希土類金属は酸
素、フッ素、硫黄、窒素と反応しやすいという性質を持
っている。例えば、保護膜として窒化物を用いた場合
は、成膜時に発生した遊離窒素が保護膜中に取り込ま
れ、この遊離窒素が記録層中の希土類金属と反応してし
まう。そのため、記録層の劣化防止の目的で設けた保護
膜が逆に記録層の劣化原因になるという皮肉な問題が生
じ、この問題に関しては従来から解決策が見い出されて
いない。しかし、光磁気ディスクの実用化のためには、
上記問題を是非とも解決しなければならない。
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、記録層に対して
安定な保護膜を持ち、長期安定性の確保できる光記録媒
体、特には光磁気ディスクの製造方法を提供することを
目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、上記目的を達成するために、窒化物のみで
保護膜を形成するのではなく、金属窒化物からなる第1
のターゲットと、希土類金属からなる第2のターゲット
とを用い、これら金属窒化物と希土類金属とを同時に成
膜することにより保護膜を形成するようにしたものであ
る。そして更に、第1のターゲットに対する第2のター
ゲットの面積比を、記録又は再生の感度の減少がほぼな
くなり長期安定する範囲である0.05以上0.2以下に設定
したものである。
〔作用〕
希土類金属と窒素との反応性は高い。そこで、窒化物
と希土類金属とを同時に成膜していくと、形成されてい
く保護膜中に遊離窒素とともに希土類金属も含まれるこ
とになり、そのため、遊離窒素が希土類金属と結合し、
安定な窒化物となる。そのため、保護膜中に遊離窒素が
存在しなくなり、記録層中の希土類金属が上記遊離窒素
と反応することがなくなる。この結果、透明性を損うこ
とがなく、かつ記録層に対して反応性の極めて低い保護
膜を得ることができる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら
説明する。
第1図は、本発明の一実施例に係る保護膜の作成方法
を示す概略図である。同図において、まずガラス等でで
きた透明な基板11を用意する。次に、窒化物(例えばSi
3N4)でできたターゲット12を、上記基板11の下方に所
定距離を持たせて配置し、そのターゲット12上に希土類
金属(例えばTb)の複数個のチップ13を所定の面積比で
並べて、いわゆる複合ターゲットを構成する。そして、
窒素プラズマ14中でスパッタリングによる成膜を行い、
基板11上に保護膜15を形成する。
なお、ここで上記保護膜15の形成過程について具体的
に述べる。第1図の構成においてスパッタリングを開始
すると、まずターゲット12から基板11に向かって窒化物
がとんでいく。それと同時に、チップ13からも基板11に
向かって希土類金属がとんでいく。すると、上記窒化物
と希土類金属の混合層が基板11上に形成され、この混合
層が保護膜15となる。この際、保護膜15中に、窒化物か
ら分離した遊離窒素が一時存在することになるが、上述
したようにして同時にスパッタされた希土類金属が上記
遊離窒素と結合することにより、その後は安定な窒化物
として存在するようになる。
上記のようにして、遊離窒素の含まない安定な保護膜
15を作成したら、次に例えばTbFeCo等の非晶質合金から
なる光磁気記録媒体でできた記録層(不図示)を、スパ
ッタリング等で上記保護膜15上に形成する。そして最後
に、第1図に示した方法と同様な方法により、上記記録
層上に更に保護膜を形成することにより、光磁気ディス
クを完成する。この際も、保護膜作成中に発生した遊離
窒素は、同時にスパッタされた希土類金属と結合して、
安定な窒化物になる。
従って、上記記録層は安定した2つの保護膜によって
両面が覆われることになり、記録層中の希土類金属が保
護膜中の遊離窒素と反応することもなくなる。
次に、本発明の他の実施例に係る保護膜の作成法を第
2図に示す。同図において、2つの別々のターゲット2
1、22を用意したもので、一方のターゲット21は窒化物
(例えばSi3N4)でできており、もう一方のターゲット2
2は希土類金属(例えばTb)でできている。そこで、窒
素プラズマ23中で上記2つのターゲット21、23を同時に
スパッタすることにより、基板11上に上記窒化物と希土
類金属との混合層である保護膜24を形成する。次に、そ
の上に記録層を形成し、更にその記録層上に第2図と同
様にして保護膜を形成する。
このときも、第1図に示した実施例と同様に保護膜中
においては、上記希土類金属が不安定な遊離窒素を捕え
て、安定な窒化物を存在することになる。従って、記録
層は、安定した保護膜によって効果的に保護されること
になる。
そこで、次に、第1図に示した実施例によって作成さ
れた保護膜の効果を確認するための実験を行った。ここ
ではまず、基板11としてガラス、ターゲット12としてSi
3N4、チップ13としてTbを用い、第3図(a)に示すよ
うな試料(以下、試料Iとする)を作成した。すなわ
ち、窒素圧1×10-1Pa(バックグラウンド3×10-7Tor
r)、スパッタパワー600W、成膜速度1nm/minで、基板11
上に膜厚100nmの保護膜15を形成し、次にこの上にTbFeC
oの記録層16を形成し、更に、その上に上記と同様の条
件で保護膜17を形成したものである。なお、上記記録層
16の層厚は100nm、保持力Hcは7〜8KOe、カー回転角は
0.35degである。
実験は、まず上記試料Iに対して150℃の高温空気中
で加熱試験を行い、記録層16の保持力Hcの時間変化を追
跡した。この実験結果を第3図(b)に示す。なお、同
図において、曲線Ia、Ib、Icは、試料Iを作成する際
に、上記ターゲット12に対するチップ13の面積比をそれ
ぞれ0、0.05、0.2としたものである。すると同図に明
らかなように、チップ13の面積(すなわち希土類金属で
あるTbの量)が増加するに従って、保持力Hcが安定して
いき、面積比が0.2(試料Ic)になると保持力Hcの増加
はほとんど見られない。これは、保持力の増加は、記録
層16中のTbが保護膜15、17中の遊離窒素と選択的に反応
し、記録層16中のTbの含有量が見かけ上減少するためで
あるが、試料Icでは上記遊離窒素が前述したようにして
窒化物に変わるため、記録層16中のTbとは反応しなくな
るからである。
次に、他の実験として、上記試料Iと同様な構成を有
する実際の光磁気ディスク(以下、試料IIとする)を作
成し、この試料IIについて、120℃および90%RHの環境
に放置した際の記録・再生感度(C/N比)の時間変化を
追跡した。なお、試料IIの構成は、第4図(a)に示す
ように試料Iとほぼ同様であるが、ただ試料IIでは、実
際のトラッキングを行うための案内溝11aが、紫外線硬
化型の樹脂等を用いて基板11上に形成されている。第4
図(b)に上記実験結果を示す。同図において、曲線II
a、II b、II cは、試料IIを作成する際に、第3図
(b)と同様に前記面積比をそれぞれ0、0.05、0.2と
したものである。すると同図に明らかなように、面積比
が増加するに従って記録・再生感度(C/N比)の減少が
なくなり、面積比が0.2(試料II c)になると、上記感
度の減少はほとんど見られず、保護膜15、17が長期安定
した保護効果を奏することがわかる。
なお、上記実施例以外に、窒化物としてAlN、TiN等を
用い、保護膜を形成するための希土類金属としてTbを用
いてもよく、この場合も上記と同様な結果を得ることが
できる。
また、窒化物としてSi3N4を用い、上記希土類金属と
してLa,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu等の
うち少なくとも1つを用いてもよく、この場合も上記と
同様な結果を得ることができる。
更に、保護膜の形成は、窒化物と希土類金属との同時
蒸着によるイオンプレーティング法等で行ってもよい。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、窒化物の成膜
時に希土類金属を同時に成膜し、上記成膜時に発生する
遊離窒素を上記希土類金属と結合させるようにしたこと
により、保護膜の記録層に対する反応性を極めて低下さ
せることがきる。従って、本発明によって製造された光
磁気ディスクは、記録層の酸化や腐食による劣化を効果
的に防止することができ、長期安定性を確保できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例を示す概略図、 第2図は、本発明の他の実施例を示す概略図、 第3図(a)、(b)は、それぞれ上記実施例によって
作成された試料Iの概略構成図、その試料Iの保磁力の
時間変化を示す図、 第4図(a)、(b)は、それぞれ上記実施例によって
作成された光磁気ディスク(試料II)の概略構成図、そ
の試料Iの記録・再生感度の時間変化を示す図、 第5図は、従来の一般的な光磁気ディスクの概略構成図
である。 11……基板、 12……ターゲット、 13……チップ、 14……窒素プラズマ、 15,17……保護膜、 16……記録層、 21、22……ターゲット、 23……窒素プラズマ、 24……保護膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内藤 一紀 川崎市中原区上小田中1015番地 富士通 株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−38781(JP,A) 特開 昭60−143460(JP,A) 特開 昭61−22458(JP,A)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】希土類金属と遷移金属との非晶質合金から
    なる光記録媒体の製造方法において、 金属窒化物からなる第1のターゲットと、 希土類金属からなり、前記第1のターゲットに対する面
    積比が記録又は再生の感度の減少がほぼなくなり長期安
    定するような0.05以上0.2以下の第2のターゲットとを
    用いて、該金属窒化物と該希土類金属とを同時に成膜す
    ることにより前記光記録媒体の保護膜を形成することを
    特徴とする光記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】前記金属窒化物としてAlN,Si3N4,TiNのう
    ち少なくとも1つを用いることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項記載の光記録媒体の製造方法。
  3. 【請求項3】前記金属窒化物と同時に成膜される前記希
    土類金属としてLa,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,
    Tm,Yb,Luのうち少なくとも1つを用いることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項または第2項記載の光記録媒体
    の製造方法。
  4. 【請求項4】前記成膜はスパッタリングで行うことを特
    徴とする特許請求の範囲第1項乃至第3項のいずれか1
    つに記載の光記録媒体の製造方法。
  5. 【請求項5】前記成膜は同時蒸着によるイオンプレーテ
    ィング法で行うことを特徴とする特許請求の範囲第1項
    乃至第3項のいずれか1つに記載の光記録媒体の製造方
    法。
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