JP2524421B2 - パタ―ン化超電導膜の製造方法 - Google Patents
パタ―ン化超電導膜の製造方法Info
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Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
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- Y02E40/60—Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment
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- Superconductor Devices And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、超電導微粉末を分散させた有機溶媒中に、
負電位にバイアスした所定の形状の導電膜を浸漬して超
電導膜を堆積させる成膜法において、微細な超電導膜の
形状も精度よく形成できる導電膜の構成に関するもので
ある。
負電位にバイアスした所定の形状の導電膜を浸漬して超
電導膜を堆積させる成膜法において、微細な超電導膜の
形状も精度よく形成できる導電膜の構成に関するもので
ある。
<従来の技術> 酸化物の高温超電導材料の研究が進められ、その臨界
温度(Tc)が液体窒素温度の77Kより高くなり、実用化
への期待が大きくなり、その応用についての研究も活発
になってきている。この酸化物超電導材料の応用開発を
進めるための重要な課題の一つに所定の形状の超電導膜
の形成技術、又は、その加工技術の確立があった。
温度(Tc)が液体窒素温度の77Kより高くなり、実用化
への期待が大きくなり、その応用についての研究も活発
になってきている。この酸化物超電導材料の応用開発を
進めるための重要な課題の一つに所定の形状の超電導膜
の形成技術、又は、その加工技術の確立があった。
従来の酸化物超電導膜の作製にはスパッタ法、真空蒸
着法(反応性蒸着、MBE、ICB及びレーザ蒸発法等)、CV
D法(RF、プラズマ及び光CVD等)、MO−CVD法などの薄
膜作製技術や、スプレーパイロリシス法、スクリーン印
刷法又はゾル−ゲル法などの厚膜作製技術によるものが
報告されている。
着法(反応性蒸着、MBE、ICB及びレーザ蒸発法等)、CV
D法(RF、プラズマ及び光CVD等)、MO−CVD法などの薄
膜作製技術や、スプレーパイロリシス法、スクリーン印
刷法又はゾル−ゲル法などの厚膜作製技術によるものが
報告されている。
以上で、薄膜作製技術によるとき、単結晶もしくは単
結晶に近い均一な超電導膜が形成され、従来の超電導デ
バイスのTcを上げる試みに使用されている。
結晶に近い均一な超電導膜が形成され、従来の超電導デ
バイスのTcを上げる試みに使用されている。
一方、酸化物高温超電導体は、コヒーレンス長が短
く、キャリャ濃度が低いなどという特徴から、その酸化
物結晶粒子の粒界に弱結合特性をもたせることが容易で
あり、このジョセフソン効果をもつ弱結合を利用して、
例えば磁気センサ、光センサ、又は、論理素子等を形成
することが可能であるから、多くの応用分野への展開が
期待されている。
く、キャリャ濃度が低いなどという特徴から、その酸化
物結晶粒子の粒界に弱結合特性をもたせることが容易で
あり、このジョセフソン効果をもつ弱結合を利用して、
例えば磁気センサ、光センサ、又は、論理素子等を形成
することが可能であるから、多くの応用分野への展開が
期待されている。
以上のような結晶粒界が弱結合の特性を示す酸化物超
電導膜は、前記の厚膜作製技術を用いて、比較的容易に
作製することができる。しかし、一般に、酸化物超電導
体の粒界は多孔性であり、エレクトロニクスの分野へ応
用するときも、その超電導膜をフォトエッチングによっ
て精密に形成することは困難であるという問題があっ
た。
電導膜は、前記の厚膜作製技術を用いて、比較的容易に
作製することができる。しかし、一般に、酸化物超電導
体の粒界は多孔性であり、エレクトロニクスの分野へ応
用するときも、その超電導膜をフォトエッチングによっ
て精密に形成することは困難であるという問題があっ
た。
すなわち、エッチング加工のときレジストやエッチン
グ液が、その超電導膜の粒界の孔を通って膜中に浸入し
て所定の形状への加工が不可能になることが多いからで
ある。
グ液が、その超電導膜の粒界の孔を通って膜中に浸入し
て所定の形状への加工が不可能になることが多いからで
ある。
更に、最近は超電導微粒子を分散した有機溶媒中に、
絶縁性基板上に所定のパターンを形成した導電性薄膜を
負電位に保って浸漬した電気泳動法により、超電導微粒
子を堆積させる超電導膜の作製方法も提案されている。
しかし、その形成パターンが微細になってくると、対向
して設けた銅の正電位電極との間の電界のまわりこみな
どの影響が大きくなり、形成した導電性薄膜のパターン
通りの超電導膜にならないという問題が発生していた。
絶縁性基板上に所定のパターンを形成した導電性薄膜を
負電位に保って浸漬した電気泳動法により、超電導微粒
子を堆積させる超電導膜の作製方法も提案されている。
しかし、その形成パターンが微細になってくると、対向
して設けた銅の正電位電極との間の電界のまわりこみな
どの影響が大きくなり、形成した導電性薄膜のパターン
通りの超電導膜にならないという問題が発生していた。
本発明は、酸化物超電導膜の微細パターン形成におけ
る従来の作製法の問題を解消し、容易に酸化物超電導材
料によっても微細なパターンの超電導膜が形成できる製
造方法を提供することを目的としている。
る従来の作製法の問題を解消し、容易に酸化物超電導材
料によっても微細なパターンの超電導膜が形成できる製
造方法を提供することを目的としている。
<課題を解決するための手段> 本発明は、従来のフォトエッチングを用いないでパタ
ーン化した超電導膜を作製する電気泳動による成膜法を
改良して上記の目的を達成するものである。
ーン化した超電導膜を作製する電気泳動による成膜法を
改良して上記の目的を達成するものである。
上記の、電気泳動による成膜法では、超電導材料の微
粉末を分散した有機溶媒中に導体を浸漬し、その導体を
負電圧にバイアスすることで有機溶媒に分散していた超
電動材料の微粉末をその導体表面に堆積した上、焼結や
焼成処理によって超電導膜を形成する方法である。この
成膜方法は、アプライド、フィジックス、レターズ(Ap
pl.Phys.Lett.)55(1989)492−494に報告されてい
る。
粉末を分散した有機溶媒中に導体を浸漬し、その導体を
負電圧にバイアスすることで有機溶媒に分散していた超
電動材料の微粉末をその導体表面に堆積した上、焼結や
焼成処理によって超電導膜を形成する方法である。この
成膜方法は、アプライド、フィジックス、レターズ(Ap
pl.Phys.Lett.)55(1989)492−494に報告されてい
る。
本発明は、以上で説明した電気泳動による成膜法を用
いるが、従来の、超電導膜を形成する負電位にバイアス
した導体薄膜に対向させて設置した正電位の銅電極を用
いる方法でなく、1板の絶縁性基板上に超電導膜を形成
する導体薄膜に近い一定間隔のところに正電位をバイア
スする導電性薄膜も形成する方法である。以上のような
基板を用いた電気泳動の成膜では、バイアス電圧は、正
電極と負電極の間に強く集中する電界を形成するので、
その負電極上に堆積する超電導材料の微粉末は、負電極
のパターン通りの形状になり、この正電極を負電極の周
囲に設けることで、更に効果を高くできる。
いるが、従来の、超電導膜を形成する負電位にバイアス
した導体薄膜に対向させて設置した正電位の銅電極を用
いる方法でなく、1板の絶縁性基板上に超電導膜を形成
する導体薄膜に近い一定間隔のところに正電位をバイア
スする導電性薄膜も形成する方法である。以上のような
基板を用いた電気泳動の成膜では、バイアス電圧は、正
電極と負電極の間に強く集中する電界を形成するので、
その負電極上に堆積する超電導材料の微粉末は、負電極
のパターン通りの形状になり、この正電極を負電極の周
囲に設けることで、更に効果を高くできる。
<作 用> 本発明の成膜法であるパターンニングした導電性薄膜
を負電位にバイアスして、超電導材料の微粒子を分散し
た有機溶媒中に浸漬させる超電導膜の堆積において、正
電位にバイアスする電極もパターンニングした導電性薄
膜のまわりに近接した一定間隔にして設けることにより
正と負の電極間で電界がまわりこむこともなく集中した
電界を形成するので、精度のよいパターンの超電導膜を
形成できるものである。
を負電位にバイアスして、超電導材料の微粒子を分散し
た有機溶媒中に浸漬させる超電導膜の堆積において、正
電位にバイアスする電極もパターンニングした導電性薄
膜のまわりに近接した一定間隔にして設けることにより
正と負の電極間で電界がまわりこむこともなく集中した
電界を形成するので、精度のよいパターンの超電導膜を
形成できるものである。
<実施例> 以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
本実施例に用いた超電導微粉末はY系酸化物超電導材
料といわれるY1Ba2Cu3O7-xの組成であり、次にようにし
て作製した。
料といわれるY1Ba2Cu3O7-xの組成であり、次にようにし
て作製した。
先ず、Y系酸化物超電導材料の純度のよい粉末原料
(純度99.99%)であるY2O3,BaCo3及びCuOを、含まれる
Y,Ba及びCuの元素組成比が1:2:3になるよう秤量し、充
分混合した上、空気中での900℃で5時間の熱処理を行
い酸化物の合成を行った。合成した酸化物は粉砕した微
粉末を、混合した上、プレス機により1500kg/cm2の圧力
で、ペレット(直径9mm,厚さ1mm)に成型した。
(純度99.99%)であるY2O3,BaCo3及びCuOを、含まれる
Y,Ba及びCuの元素組成比が1:2:3になるよう秤量し、充
分混合した上、空気中での900℃で5時間の熱処理を行
い酸化物の合成を行った。合成した酸化物は粉砕した微
粉末を、混合した上、プレス機により1500kg/cm2の圧力
で、ペレット(直径9mm,厚さ1mm)に成型した。
成型したペレットは空気中での950℃で5時間の熱処
理により合成度をさらに高め、続いて再度粉砕して微粉
末にした。以上で作製した微粉末は空気中での950℃で
3時間の熱処理を行った上、ふるいのメッシュを通す選
別を行って、実施例に用いる粒径の平均が約1ミクロン
程度に揃えたY系酸化物超電導微粉末にした。
理により合成度をさらに高め、続いて再度粉砕して微粉
末にした。以上で作製した微粉末は空気中での950℃で
3時間の熱処理を行った上、ふるいのメッシュを通す選
別を行って、実施例に用いる粒径の平均が約1ミクロン
程度に揃えたY系酸化物超電導微粉末にした。
以上のように作製したY系酸化物超電導微粉末は、有
機溶媒として用いたアセトンに分散させて電気泳動の成
膜に用いる分散液2にした。この分散液2はアセトン25
mlに対し、上記の超電導微粉末1.0gの比で分散させた。
機溶媒として用いたアセトンに分散させて電気泳動の成
膜に用いる分散液2にした。この分散液2はアセトン25
mlに対し、上記の超電導微粉末1.0gの比で分散させた。
本発明の特徴を示す基板1に形成した導電性薄膜6a,6
bの一実施例を示したのが第2図である。この第2図に
示したように、本実施例で用いた基板1は、イットリウ
ムで安定化したジルコニア(YSZ)の結晶化絶縁性基板
7の表面上に、目的の超電導膜の形状にしたパターンの
銀(Ag)薄膜の導電性薄膜電極6aを形成するとともに、
この電極6aに近接させ、かつ、一定の間隔にした導電性
薄膜電極6bが形成されている。
bの一実施例を示したのが第2図である。この第2図に
示したように、本実施例で用いた基板1は、イットリウ
ムで安定化したジルコニア(YSZ)の結晶化絶縁性基板
7の表面上に、目的の超電導膜の形状にしたパターンの
銀(Ag)薄膜の導電性薄膜電極6aを形成するとともに、
この電極6aに近接させ、かつ、一定の間隔にした導電性
薄膜電極6bが形成されている。
以上の薄膜電極6a,6bは、電子ビーム加熱の真空蒸着
によるAg薄膜をリフトオフ法によってパターンニングし
ており、この平行細線部分の電極6a,6bは電極の線幅と
その間隔がともに50μmの微細パターンにしている。
によるAg薄膜をリフトオフ法によってパターンニングし
ており、この平行細線部分の電極6a,6bは電極の線幅と
その間隔がともに50μmの微細パターンにしている。
以上の電極6a,6bを形成した基板1と分散液2は、第
1図に概要構成を断面図で示した成膜装置に用いた。こ
の装置は磁気スターラー5を取付けた槽10に、前記で作
製した分散液2を所定量注入した上、磁気スターラー5
を動作させて、分散液を均一にしていた。一方、分散液
中に浸漬して設置した基板上のAg薄膜電極6aと連続して
形成した電極パッド部3aは外部の定電圧電源4の負電極
に接続し、その定電圧電源4の正電極はAg薄膜電極6bの
パッド部3bに接続した。
1図に概要構成を断面図で示した成膜装置に用いた。こ
の装置は磁気スターラー5を取付けた槽10に、前記で作
製した分散液2を所定量注入した上、磁気スターラー5
を動作させて、分散液を均一にしていた。一方、分散液
中に浸漬して設置した基板上のAg薄膜電極6aと連続して
形成した電極パッド部3aは外部の定電圧電源4の負電極
に接続し、その定電圧電源4の正電極はAg薄膜電極6bの
パッド部3bに接続した。
以上のように成膜装置の準備をした上、電極パッド3
a,3bを介して電極6a,6b間に100Vの電圧を5分間印加し
て電極6a上に、前記アセトン中に分散させていた超電導
微粒子を電気泳動的に堆積させた。その堆積膜は基板と
共に、空気中で900℃・1時間の熱処理による焼結と続
いて熱処理温度を450℃に下げて3時間保持する酸素組
成比の制御を行った後、室温迄徐冷した。
a,3bを介して電極6a,6b間に100Vの電圧を5分間印加し
て電極6a上に、前記アセトン中に分散させていた超電導
微粒子を電気泳動的に堆積させた。その堆積膜は基板と
共に、空気中で900℃・1時間の熱処理による焼結と続
いて熱処理温度を450℃に下げて3時間保持する酸素組
成比の制御を行った後、室温迄徐冷した。
以上で作製した超電導膜の膜厚は約10μmであり、電
極3aのパターン通りに精度よく形成されていた。この超
電導膜のパット部3a上に真空蒸着法によるチタン(Ti)
薄膜電極を形成した上、Agペーストでリード線を接続し
て、通常の4端子法による電気抵抗値の温度依存性を測
定し、その結果を第3図に示している。第3図の横軸は
絶対温度(K)で、縦軸は各温度における抵抗値の300K
の抵抗値との比を示している。第3図から実施例で作製
した超電導膜は、電気抵抗が80Kで零になる良好な特性
を示している。
極3aのパターン通りに精度よく形成されていた。この超
電導膜のパット部3a上に真空蒸着法によるチタン(Ti)
薄膜電極を形成した上、Agペーストでリード線を接続し
て、通常の4端子法による電気抵抗値の温度依存性を測
定し、その結果を第3図に示している。第3図の横軸は
絶対温度(K)で、縦軸は各温度における抵抗値の300K
の抵抗値との比を示している。第3図から実施例で作製
した超電導膜は、電気抵抗が80Kで零になる良好な特性
を示している。
以上の本実施例の導電性薄膜3aを用いて、従来の対向
させた正電位の銅電極を設ける電気泳動法での微粒子の
堆積を行った比較例では、超電導膜が薄膜3aのパターン
通りにならないでパターンの端部に乱れが発生してい
た。これは、薄膜3aと対向電極の間にかなりの高電圧を
印加しても、電極3a近くでは電位差が小さくなり、まわ
り込みの電界が形成されて、そのまわり込み電界による
微粒子の堆積が発生したためと考えられる。この比較例
に対して、本発明の方法は近接して設けた導電性薄膜に
電気泳動の電圧を印加するため、その印加電界は電極の
周辺に集中して大きい電圧の勾配を形成するため、電界
が乱れることもなく、精密なパターン膜の形成に適して
いることが確認できた。
させた正電位の銅電極を設ける電気泳動法での微粒子の
堆積を行った比較例では、超電導膜が薄膜3aのパターン
通りにならないでパターンの端部に乱れが発生してい
た。これは、薄膜3aと対向電極の間にかなりの高電圧を
印加しても、電極3a近くでは電位差が小さくなり、まわ
り込みの電界が形成されて、そのまわり込み電界による
微粒子の堆積が発生したためと考えられる。この比較例
に対して、本発明の方法は近接して設けた導電性薄膜に
電気泳動の電圧を印加するため、その印加電界は電極の
周辺に集中して大きい電圧の勾配を形成するため、電界
が乱れることもなく、精密なパターン膜の形成に適して
いることが確認できた。
以上の実施例では、基板上に設けた超電導膜形成用の
薄膜電極と、その薄膜電極の周囲に形成した正電位用薄
膜電極のみの例であったが、作製する超電導膜の形状に
よっては、以上の他に、対向電極も設けてもよい。
薄膜電極と、その薄膜電極の周囲に形成した正電位用薄
膜電極のみの例であったが、作製する超電導膜の形状に
よっては、以上の他に、対向電極も設けてもよい。
更に、本実施例では絶縁性基板上の導電性薄膜にAgを
用いたが、この薄膜はAgに限定されるものでなく、他の
白金(Pt)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)等を用いて
も同様な結果が得られている。
用いたが、この薄膜はAgに限定されるものでなく、他の
白金(Pt)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)等を用いて
も同様な結果が得られている。
以上の他に、酸化物超電導膜の堆積条件も、実施例に
よって限定されるものでなく、薄膜電極間に印加する電
圧値、有機溶媒中の微粒子の分散濃度、又は、その堆積
時間等は作製する超電導膜の用途に応じて適宜調整でき
るものであり、又、超電導材料も実施例の固体反応法で
作製したY系酸化物超電動体の微粉末に限定されること
なく、例えば、共沈法による微粉末の作製をしてもよ
く、又、Bi−Sr−Ca−Cu−O系、Tl−Ba−Ca−Cu−O系
等の超電導材料を用いてもよい。又、実施例の絶縁性基
板もYSZの他にMgOやSrTiO3等で作製した基板を用いても
よく、又、基板は平板でなくてもよい。
よって限定されるものでなく、薄膜電極間に印加する電
圧値、有機溶媒中の微粒子の分散濃度、又は、その堆積
時間等は作製する超電導膜の用途に応じて適宜調整でき
るものであり、又、超電導材料も実施例の固体反応法で
作製したY系酸化物超電動体の微粉末に限定されること
なく、例えば、共沈法による微粉末の作製をしてもよ
く、又、Bi−Sr−Ca−Cu−O系、Tl−Ba−Ca−Cu−O系
等の超電導材料を用いてもよい。又、実施例の絶縁性基
板もYSZの他にMgOやSrTiO3等で作製した基板を用いても
よく、又、基板は平板でなくてもよい。
<発明の効果> 本発明の電気泳動により超電導微粉末を堆積させる成
膜において、超電導膜の形成パターンにした導電性薄膜
に近接した正電位印加用導電性薄膜を設けることにより
微細なパターンも精密に形成することが可能になった。
又、形成した超電導膜の粒界に弱結合を形成できるの
で、種々の超電導エレクトロニック・デバイスの作製に
応用することができる。
膜において、超電導膜の形成パターンにした導電性薄膜
に近接した正電位印加用導電性薄膜を設けることにより
微細なパターンも精密に形成することが可能になった。
又、形成した超電導膜の粒界に弱結合を形成できるの
で、種々の超電導エレクトロニック・デバイスの作製に
応用することができる。
第1図は本発明の実施例の成膜装置の概要を示した断面
図、第2図は実施例の基板の導電性薄膜の形状を示す平
面図、第3図は実施例の酸化物超電導膜での電気抵抗の
温度依存性を示す図である。 1……基板、2……分散液、3……導電性薄膜電極パッ
ド部、4……定電圧電源、5……磁気スターラー、6…
…導電性薄膜電極、7……絶縁性基板。
図、第2図は実施例の基板の導電性薄膜の形状を示す平
面図、第3図は実施例の酸化物超電導膜での電気抵抗の
温度依存性を示す図である。 1……基板、2……分散液、3……導電性薄膜電極パッ
ド部、4……定電圧電源、5……磁気スターラー、6…
…導電性薄膜電極、7……絶縁性基板。
Claims (2)
- 【請求項1】絶縁性基板上に所定のパターンに形成した
導電性膜を負電位に保持して、超電導微粉末を分散した
有機溶媒中に浸漬し、前記導電性膜上に前記超電導微粉
末を堆積させる超電導膜の製造において、前記絶縁性基
板上に前記導電性膜に近接し、かつ、一定間隔をおいて
形成した導電性膜を設けて正電位に保持することを特徴
とするパターン化超電導膜の製造方法。 - 【請求項2】前記正電位に保持する導電性膜は、前記負
電位に保持した導電性膜を囲む構成にしたことを特徴と
する請求項1記載のパターン化超電導膜の製造方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2145085A JP2524421B2 (ja) | 1990-05-31 | 1990-05-31 | パタ―ン化超電導膜の製造方法 |
DE69030049T DE69030049T2 (de) | 1989-10-27 | 1990-10-26 | Verfahren zur Herstellung einer Einrichtung mit einem supraleitenden Film |
EP90311769A EP0425308B1 (en) | 1989-10-27 | 1990-10-26 | Method of manufacturing a device having a superconducting film |
US07/908,922 US5262026A (en) | 1989-10-27 | 1992-07-02 | Method of manufacturing a device having a superconducting film |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2145085A JP2524421B2 (ja) | 1990-05-31 | 1990-05-31 | パタ―ン化超電導膜の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0437075A JPH0437075A (ja) | 1992-02-07 |
JP2524421B2 true JP2524421B2 (ja) | 1996-08-14 |
Family
ID=15377038
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2145085A Expired - Lifetime JP2524421B2 (ja) | 1989-10-27 | 1990-05-31 | パタ―ン化超電導膜の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2524421B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4132720B2 (ja) * | 2001-05-07 | 2008-08-13 | 独立行政法人科学技術振興機構 | 量子干渉型磁束計の製造方法 |
JP2002368296A (ja) * | 2001-06-04 | 2002-12-20 | Japan Science & Technology Corp | 超伝導配線の形成方法 |
-
1990
- 1990-05-31 JP JP2145085A patent/JP2524421B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0437075A (ja) | 1992-02-07 |
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