JP2524263B2 - 緩衝材及びそれを用いて成る防音床材 - Google Patents
緩衝材及びそれを用いて成る防音床材Info
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- JP2524263B2 JP2524263B2 JP3153902A JP15390291A JP2524263B2 JP 2524263 B2 JP2524263 B2 JP 2524263B2 JP 3153902 A JP3153902 A JP 3153902A JP 15390291 A JP15390291 A JP 15390291A JP 2524263 B2 JP2524263 B2 JP 2524263B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は床材に関し、特に、家屋
の階上部分に使用して床面の衝撃による固体音の階下へ
の伝搬を防止する緩衝材及び該緩衝材を用いて成る防音
床材に関する。
の階上部分に使用して床面の衝撃による固体音の階下へ
の伝搬を防止する緩衝材及び該緩衝材を用いて成る防音
床材に関する。
【０００２】
【従来の技術】衝撃による固体音の伝搬を防止すること
のできる防音性の建材として、以下に挙げるような公知
例がある。 （ａ）実開昭５０−４９９１７号 この公知例の床材は、床材本体の裏面に、発泡倍率３〜
１０倍の軟質高発泡層及び凸部を有する発泡倍率１．５
〜３倍未満の軟質低発泡層を順次積層せしめたものであ
る。 （ｂ）実開昭６１−４７３３９号 この公知例の防音性木質床材は、木質板下面全体に、複
数層よりなる遮音用発泡体が貼着されており、隣接する
上下の層の発泡倍率が相互に異なるものとされている。
のできる防音性の建材として、以下に挙げるような公知
例がある。 （ａ）実開昭５０−４９９１７号 この公知例の床材は、床材本体の裏面に、発泡倍率３〜
１０倍の軟質高発泡層及び凸部を有する発泡倍率１．５
〜３倍未満の軟質低発泡層を順次積層せしめたものであ
る。 （ｂ）実開昭６１−４７３３９号 この公知例の防音性木質床材は、木質板下面全体に、複
数層よりなる遮音用発泡体が貼着されており、隣接する
上下の層の発泡倍率が相互に異なるものとされている。
【０００３】これらの公知例は、いずれも発泡倍率の異
なる発泡体を複合して用いたものであって、剛性の低い
緩衝材であり、衝撃力を受けた場合、その発泡体の変形
される間、緩衝時間が長くなり、運動量の変化、すなわ
ち力積、緩衝力の時間的積分値は一定であっても、衝撃
力のピーク値や衝撃固有周波数を低下させ、基盤への衝
撃入力エネルギーを低減させ、衝撃による音や振動の伝
搬を防止することができる。また、これらの緩衝材を建
材の裏面に複合した場合、衝撃力は建材の曲げ振動で生
ずる緩衝材の伸縮変形によって、エネルギー吸収がなさ
れる。
なる発泡体を複合して用いたものであって、剛性の低い
緩衝材であり、衝撃力を受けた場合、その発泡体の変形
される間、緩衝時間が長くなり、運動量の変化、すなわ
ち力積、緩衝力の時間的積分値は一定であっても、衝撃
力のピーク値や衝撃固有周波数を低下させ、基盤への衝
撃入力エネルギーを低減させ、衝撃による音や振動の伝
搬を防止することができる。また、これらの緩衝材を建
材の裏面に複合した場合、衝撃力は建材の曲げ振動で生
ずる緩衝材の伸縮変形によって、エネルギー吸収がなさ
れる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、防音機
能は建材と緩衝材との厚さ比の影響が大きく、防音機能
を十分に向上させるためには、建材に対する緩衝材の厚
さ比を２〜３倍とする必要がある。このため緩衝材が厚
くなりすぎてしまい、建材全体のたわみがひどく、建材
の接続部に破損が発生したり、床材に用いた場合には歩
行の不安感の原因となる等の問題点を残している。
能は建材と緩衝材との厚さ比の影響が大きく、防音機能
を十分に向上させるためには、建材に対する緩衝材の厚
さ比を２〜３倍とする必要がある。このため緩衝材が厚
くなりすぎてしまい、建材全体のたわみがひどく、建材
の接続部に破損が発生したり、床材に用いた場合には歩
行の不安感の原因となる等の問題点を残している。
【０００５】
【課題を解決するための手段】このような現状に鑑み
て、本発明者は、上記従来技術の問題点を解決すべく研
究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
て、本発明者は、上記従来技術の問題点を解決すべく研
究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
【０００６】すなわち本発明による緩衝材は、発泡部又
は未発泡部から成る凹部と多数の発泡凸部とを有する凹
凸合成樹脂シートの表面側に、該発泡凸部より発泡倍率
の高い発泡合成樹脂シートが積層接着されて成ることを
特徴とする。
は未発泡部から成る凹部と多数の発泡凸部とを有する凹
凸合成樹脂シートの表面側に、該発泡凸部より発泡倍率
の高い発泡合成樹脂シートが積層接着されて成ることを
特徴とする。
【０００７】発泡凸部は、凹凸合成樹脂シートの裏面側
に突出形成される。或は凹凸合成樹脂シートの表裏両面
から突出形成され、その表面側突出部分が発泡合成樹脂
シートに嵌入された状態で凹凸合成樹脂シートと発泡合
成樹脂シートとが積層接着されている。
に突出形成される。或は凹凸合成樹脂シートの表裏両面
から突出形成され、その表面側突出部分が発泡合成樹脂
シートに嵌入された状態で凹凸合成樹脂シートと発泡合
成樹脂シートとが積層接着されている。
【０００８】また本発明による防音床材は、上記緩衝材
の発泡合成樹脂シート面に、必要に応じて不織布を介し
て、基板を接着して成る。
の発泡合成樹脂シート面に、必要に応じて不織布を介し
て、基板を接着して成る。
【０００９】
【実施例】図１は本発明の一実施例による緩衝材の構成
を示すもので、発泡合成樹脂シート１の裏面に、圧締さ
れた発泡部又は未発泡部から成る凹部２と該凹部２によ
り連接される多数の発泡凸部３とが形成された凹凸合成
樹脂シート４が、その平坦面側において積層接着されて
成る。
を示すもので、発泡合成樹脂シート１の裏面に、圧締さ
れた発泡部又は未発泡部から成る凹部２と該凹部２によ
り連接される多数の発泡凸部３とが形成された凹凸合成
樹脂シート４が、その平坦面側において積層接着されて
成る。
【００１０】発泡合成樹脂シート１は好ましくは連続気
泡型の発泡体より成る。連続気泡型とすることにより、
表面から加えられたエネルギーを発泡合成樹脂シート１
を構成する合成樹脂自身によって吸収するだけでなく、
変形につれて多孔体に出入りする気体の粘性抵抗即ち空
気ダンピングによって効果的に吸収することができる。
連続気泡型合成樹脂としては例えばポリウレタン樹脂が
挙げられるが、これに限定されるものではない。
泡型の発泡体より成る。連続気泡型とすることにより、
表面から加えられたエネルギーを発泡合成樹脂シート１
を構成する合成樹脂自身によって吸収するだけでなく、
変形につれて多孔体に出入りする気体の粘性抵抗即ち空
気ダンピングによって効果的に吸収することができる。
連続気泡型合成樹脂としては例えばポリウレタン樹脂が
挙げられるが、これに限定されるものではない。
【００１１】発泡合成樹脂シート１を構成する連続気泡
型合成樹脂の発泡倍率は好ましくは４０〜６０倍であ
る。発泡倍率が４０倍未満であると、含有される孔数が
少なくなり、表面から加えられたエネルギーを吸収する
能力が不十分となる。一方、６０倍を越える発泡倍率を
有する場合、エネルギー吸収能力は優れるものの、シー
トが柔らかくなりすぎて、表面から加えられる荷重に対
する圧縮強度が急激に減少し、このため表面からの軽度
の荷重によっても収縮するようになるため、好ましくな
い。
型合成樹脂の発泡倍率は好ましくは４０〜６０倍であ
る。発泡倍率が４０倍未満であると、含有される孔数が
少なくなり、表面から加えられたエネルギーを吸収する
能力が不十分となる。一方、６０倍を越える発泡倍率を
有する場合、エネルギー吸収能力は優れるものの、シー
トが柔らかくなりすぎて、表面から加えられる荷重に対
する圧縮強度が急激に減少し、このため表面からの軽度
の荷重によっても収縮するようになるため、好ましくな
い。
【００１２】凹凸合成樹脂シート４は、発泡部又は未発
泡部から成る凹部２と、該凹部により連接される多数の
発泡凸部３とを有するものとして構成される。
泡部から成る凹部２と、該凹部により連接される多数の
発泡凸部３とを有するものとして構成される。
【００１３】発泡凸部３は、発泡合成樹脂シート１より
低い発泡倍率のものであり、２０〜３０倍の発泡倍率を
有するものであることが好ましい。２０倍未満の発泡倍
率であると、該凸部３が固くなりすぎてエネルギー吸収
能力を十分に発揮することができず、発泡合成樹脂シー
ト１の収縮によって吸収しきれなかった衝撃エネルギー
をそのまま階下に伝搬することとなってしまい、防音性
能が不十分となる。一方、３０倍を越える発泡倍率とな
ると、該凸部３が柔らかくなりすぎて伸縮による沈みが
大きくなり、歩行する際床面が柔らかすぎることによる
不安感及び疲労感の原因となるので、好ましくない。
低い発泡倍率のものであり、２０〜３０倍の発泡倍率を
有するものであることが好ましい。２０倍未満の発泡倍
率であると、該凸部３が固くなりすぎてエネルギー吸収
能力を十分に発揮することができず、発泡合成樹脂シー
ト１の収縮によって吸収しきれなかった衝撃エネルギー
をそのまま階下に伝搬することとなってしまい、防音性
能が不十分となる。一方、３０倍を越える発泡倍率とな
ると、該凸部３が柔らかくなりすぎて伸縮による沈みが
大きくなり、歩行する際床面が柔らかすぎることによる
不安感及び疲労感の原因となるので、好ましくない。
【００１４】発泡凸部３の発泡形態については、発泡合
成樹脂シート１の連続気泡型とは異なり、独立気泡型の
発泡体であることが好ましい。このように、発泡凸部３
は、発泡合成樹脂シート１より低い発泡倍率でしかも独
立気泡型であるから、衝撃エネルギーを吸収する機能は
発泡合成樹脂シート１に比べ若干劣るものの、該シート
１によって吸収しきれなかったエネルギーを補完的に吸
収する作用は十分に達成され、しかも、圧縮荷重に対し
ては極めて優れた強度を有するので、床面として必要な
剛性を与えることができ、更に、圧縮されて吸収して
も、元の形状に戻ろうとする復元力が優れている。
成樹脂シート１の連続気泡型とは異なり、独立気泡型の
発泡体であることが好ましい。このように、発泡凸部３
は、発泡合成樹脂シート１より低い発泡倍率でしかも独
立気泡型であるから、衝撃エネルギーを吸収する機能は
発泡合成樹脂シート１に比べ若干劣るものの、該シート
１によって吸収しきれなかったエネルギーを補完的に吸
収する作用は十分に達成され、しかも、圧縮荷重に対し
ては極めて優れた強度を有するので、床面として必要な
剛性を与えることができ、更に、圧縮されて吸収して
も、元の形状に戻ろうとする復元力が優れている。
【００１５】発泡凸部３の形状は任意であり、断面円
形、三角形又は方形等に形成することができる。図１に
は略切頭角錐形状の発泡凸部３として示されている。
形、三角形又は方形等に形成することができる。図１に
は略切頭角錐形状の発泡凸部３として示されている。
【００１６】発泡凸部３は凹凸合成樹脂シート４の裏面
側に形成されているため、これを例えばコンクリート床
下地面に施工した場合、発泡凸部３の頂上面が該コンク
リート床下地面に接触して床板を支持することになり、
発泡凸部３間に空気室が形成され、更に防音機能が向上
される。
側に形成されているため、これを例えばコンクリート床
下地面に施工した場合、発泡凸部３の頂上面が該コンク
リート床下地面に接触して床板を支持することになり、
発泡凸部３間に空気室が形成され、更に防音機能が向上
される。
【００１７】凹凸合成樹脂シート４における凹部２は、
発泡凸部３間において該発泡凸部３同士を連接させるも
のとして存在し、図２に示すように未発泡部から成るも
のであっても、また図３に示すように発泡部から成るも
のであっても良い。凹部２が発泡部から成る場合、その
発泡倍率は発泡凸部３よりも低いもの（例えば８倍以
下）であることが好ましい。また、凹部２において発泡
部と未発泡部とが混在しているものであっても良い。
発泡凸部３間において該発泡凸部３同士を連接させるも
のとして存在し、図２に示すように未発泡部から成るも
のであっても、また図３に示すように発泡部から成るも
のであっても良い。凹部２が発泡部から成る場合、その
発泡倍率は発泡凸部３よりも低いもの（例えば８倍以
下）であることが好ましい。また、凹部２において発泡
部と未発泡部とが混在しているものであっても良い。
【００１８】凹部２は、その未発泡状態又は低発泡状態
のゆえに、発泡凸部３及び発泡合成樹脂シート１に比べ
て非常に高い比重を有するため、発泡合成樹脂シート１
の収縮によっても吸収しきれなかったエネルギーを反射
させることができ、遮音効果を発揮する。この効果は、
凹部２の発泡倍率が低いほど大きなものとなり、未発泡
状態において最も顕著となる。
のゆえに、発泡凸部３及び発泡合成樹脂シート１に比べ
て非常に高い比重を有するため、発泡合成樹脂シート１
の収縮によっても吸収しきれなかったエネルギーを反射
させることができ、遮音効果を発揮する。この効果は、
凹部２の発泡倍率が低いほど大きなものとなり、未発泡
状態において最も顕著となる。
【００１９】このような凹部２及び発泡凸部３を有する
凹凸合成樹脂シート４は、例えば、均質に発泡された発
泡合成樹脂シート、好ましくは独立発泡型合成樹脂シー
トを凹凸表面の成型板により熱プレスすることによって
形成され、成型板の平坦部に熱プレスされた部分は元の
発泡倍率のまま発泡凸部３として残され、成型板の凸部
に熱プレスされた部分は発泡部分が押し潰されて、プレ
ス温度及びプレス時間を適宜設定することにより低発泡
状態又は無発泡状態の凹部２に形成される。
凹凸合成樹脂シート４は、例えば、均質に発泡された発
泡合成樹脂シート、好ましくは独立発泡型合成樹脂シー
トを凹凸表面の成型板により熱プレスすることによって
形成され、成型板の平坦部に熱プレスされた部分は元の
発泡倍率のまま発泡凸部３として残され、成型板の凸部
に熱プレスされた部分は発泡部分が押し潰されて、プレ
ス温度及びプレス時間を適宜設定することにより低発泡
状態又は無発泡状態の凹部２に形成される。
【００２０】なお、このようなプレス法によって凹凸合
成樹脂シート４を製造すると、プレス時に表面部分が溶
融して未発泡状態の溶融被膜層５が形成される。この溶
融被膜層５は、凹部２を未発泡状態までプレスした場合
には発泡凸部３の表面に形成され（図２）、凹部２が低
発泡状態に形成される場合には発泡凸部３及び凹部２の
全般を被覆する（図３）。このように発泡凸部３の表面
或は該凸部３及び低発泡状態の凹部２の表面に形成され
る溶融被膜層５は、該発泡凸部３（及び凹部２）よりも
比重が高いため、該発泡凸部３（及び凹部２）によって
も吸収されなかったエネルギーを反射する機能を有し、
同時に、施工後の床下地面からの湿気の吸収を防止する
機能を有する。
成樹脂シート４を製造すると、プレス時に表面部分が溶
融して未発泡状態の溶融被膜層５が形成される。この溶
融被膜層５は、凹部２を未発泡状態までプレスした場合
には発泡凸部３の表面に形成され（図２）、凹部２が低
発泡状態に形成される場合には発泡凸部３及び凹部２の
全般を被覆する（図３）。このように発泡凸部３の表面
或は該凸部３及び低発泡状態の凹部２の表面に形成され
る溶融被膜層５は、該発泡凸部３（及び凹部２）よりも
比重が高いため、該発泡凸部３（及び凹部２）によって
も吸収されなかったエネルギーを反射する機能を有し、
同時に、施工後の床下地面からの湿気の吸収を防止する
機能を有する。
【００２１】凹凸合成樹脂シート４の他の製造方法とし
ては、未発泡シート或は低発泡シートに凸部を有する型
盤を当接して加熱発泡させ、発泡凸部３を形成するもの
であっても良い。この場合において、加熱発泡時間を長
くすることにより、上記と同様に、低発泡状態の凹部２
及び発泡凸部３の表面に未発泡状態の溶融被膜層５を形
成することができる。
ては、未発泡シート或は低発泡シートに凸部を有する型
盤を当接して加熱発泡させ、発泡凸部３を形成するもの
であっても良い。この場合において、加熱発泡時間を長
くすることにより、上記と同様に、低発泡状態の凹部２
及び発泡凸部３の表面に未発泡状態の溶融被膜層５を形
成することができる。
【００２２】上記構成の凹凸合成樹脂シート４を、熱融
着或は接着剤等の任意手段にて、発泡合成樹脂シート１
の裏面に積層接着して、本実施例の緩衝材が得られる。
この緩衝材においては、表面から与えられたエネルギー
は、まず発泡合成樹脂シート１の伸縮変形によって吸収
され、これによってもなお吸収されないエネルギーは、
凹凸合成樹脂シート４の発泡凸部３の伸縮変形によっ
て、また高比重である凹部２及び溶融被膜層５の遮音機
能によって、効果的に吸収される。更に、発泡合成樹脂
シート１と発泡凸部３との発泡倍率が異なるため、発泡
倍率の高い（比重の低い）発泡合成樹脂シート１から発
泡倍率の低い（比重の高い）発泡凸部３にエネルギーが
伝搬される際に、それらの比重差によってもエネルギー
吸収が図られる。
着或は接着剤等の任意手段にて、発泡合成樹脂シート１
の裏面に積層接着して、本実施例の緩衝材が得られる。
この緩衝材においては、表面から与えられたエネルギー
は、まず発泡合成樹脂シート１の伸縮変形によって吸収
され、これによってもなお吸収されないエネルギーは、
凹凸合成樹脂シート４の発泡凸部３の伸縮変形によっ
て、また高比重である凹部２及び溶融被膜層５の遮音機
能によって、効果的に吸収される。更に、発泡合成樹脂
シート１と発泡凸部３との発泡倍率が異なるため、発泡
倍率の高い（比重の低い）発泡合成樹脂シート１から発
泡倍率の低い（比重の高い）発泡凸部３にエネルギーが
伝搬される際に、それらの比重差によってもエネルギー
吸収が図られる。
【００２３】得られた緩衝材において、発泡合成樹脂シ
ート１の表面側に不織布を貼着しても良い。これによ
り、床板基板と接着する際に用いられる接着剤が発泡合
成樹脂シート１内に浸透することが防止される。
ート１の表面側に不織布を貼着しても良い。これによ
り、床板基板と接着する際に用いられる接着剤が発泡合
成樹脂シート１内に浸透することが防止される。
【００２４】図４は、図１の緩衝材の表面に不織布６を
更に貼着したものを用い、これを床基板７の裏面に接着
して防音床材としたものを示す。基板７としては、例え
ば、合板、パーティクルボード、ハードボード、Ｌ．
Ｖ．Ｌ．（平行合板）等を用いることができ、防音効果
の向上のために、例えば合板と合板の間に緩衝効果の優
れた発泡合成樹脂シート８を積層したものを用いても良
い。更に、基板７の裏面に任意方向に延長する凹溝を形
成することができ、これにより基板７の有する剛性を低
下させ、表面に加えられた衝撃エネルギーを基板７で吸
収することができると共に、基板７の一部が分割される
ので音が伝搬されにくくなり、防音効果を更に向上させ
ることができる。基板７の表面には任意化粧が施され、
例えば、突板、合成樹脂或は合成樹脂発泡化粧シート、
化粧紙或は合成樹脂含浸化粧紙等の表面化粧材が積層接
着され、或は下塗りを施した後任意柄模様が印刷され
る。
更に貼着したものを用い、これを床基板７の裏面に接着
して防音床材としたものを示す。基板７としては、例え
ば、合板、パーティクルボード、ハードボード、Ｌ．
Ｖ．Ｌ．（平行合板）等を用いることができ、防音効果
の向上のために、例えば合板と合板の間に緩衝効果の優
れた発泡合成樹脂シート８を積層したものを用いても良
い。更に、基板７の裏面に任意方向に延長する凹溝を形
成することができ、これにより基板７の有する剛性を低
下させ、表面に加えられた衝撃エネルギーを基板７で吸
収することができると共に、基板７の一部が分割される
ので音が伝搬されにくくなり、防音効果を更に向上させ
ることができる。基板７の表面には任意化粧が施され、
例えば、突板、合成樹脂或は合成樹脂発泡化粧シート、
化粧紙或は合成樹脂含浸化粧紙等の表面化粧材が積層接
着され、或は下塗りを施した後任意柄模様が印刷され
る。
【００２５】図５は別の実施例による防音床材を示す。
図１の防音床材と異なる点は、緩衝材における凹凸合成
樹脂シート１４の発泡凸部が、該凹凸合成樹脂シート１
４の表裏両面に突出する発泡凸部１３として形成されて
いる点にある。このような構成の凹凸合成樹脂シート１
４は、例えば、前記製造方法における成型板による熱プ
レスを両面側において行うことによって、容易に製造す
ることが可能である。この凹凸合成樹脂シート１４を発
泡合成樹脂シート１の裏面側に積層接着すると、該発泡
合成樹脂シート１が高発泡倍率の軟質材料より成るため
に、発泡凸部１３の表面側突出部分が発泡合成樹脂シー
ト１内にめり込んで、図５のような構成が得られる。図
５の防音床材において、図１の防音床材と同一の構成要
素については同一の符号が付されており、これらについ
ては詳細な説明を要しない。
図１の防音床材と異なる点は、緩衝材における凹凸合成
樹脂シート１４の発泡凸部が、該凹凸合成樹脂シート１
４の表裏両面に突出する発泡凸部１３として形成されて
いる点にある。このような構成の凹凸合成樹脂シート１
４は、例えば、前記製造方法における成型板による熱プ
レスを両面側において行うことによって、容易に製造す
ることが可能である。この凹凸合成樹脂シート１４を発
泡合成樹脂シート１の裏面側に積層接着すると、該発泡
合成樹脂シート１が高発泡倍率の軟質材料より成るため
に、発泡凸部１３の表面側突出部分が発泡合成樹脂シー
ト１内にめり込んで、図５のような構成が得られる。図
５の防音床材において、図１の防音床材と同一の構成要
素については同一の符号が付されており、これらについ
ては詳細な説明を要しない。
【００２６】図５の防音床材にその表面側から圧縮荷重
が加えられた状態を示すのが図６であり、圧縮荷重が加
えられることにより発泡合成樹脂シートが収縮するが、
発泡凸部１３の表面側突出部分が床基板７の裏面（或は
不織布６の裏面）と当接することにより、それ以上の発
泡合成樹脂シート１の収縮が防止される。このように発
泡合成樹脂シート１の収縮範囲が一定に制限されること
により、防音効果を低下させることなく、床材の沈みを
防止することができる。
が加えられた状態を示すのが図６であり、圧縮荷重が加
えられることにより発泡合成樹脂シートが収縮するが、
発泡凸部１３の表面側突出部分が床基板７の裏面（或は
不織布６の裏面）と当接することにより、それ以上の発
泡合成樹脂シート１の収縮が防止される。このように発
泡合成樹脂シート１の収縮範囲が一定に制限されること
により、防音効果を低下させることなく、床材の沈みを
防止することができる。
【００２７】
【発明の効果】本発明によれば、防音効果に優れ圧縮強
度も十分な緩衝材、及び該緩衝材を用いて成る防音床材
が得られる。
度も十分な緩衝材、及び該緩衝材を用いて成る防音床材
が得られる。
【図１】本発明の一実施例による緩衝材の構成を示す断
面図である。
面図である。
【図２】図１の緩衝材における溶融被膜層の形成状態を
示す部分拡大断面図である。
示す部分拡大断面図である。
【図３】溶融被膜層の別の形成状態を示す部分拡大断面
図である。
図である。
【図４】図１の緩衝材を用いて得た防音床材の構成を示
す断面図である。
す断面図である。
【図５】本発明の別の実施例による防音床材の構成を示
す断面図である。
す断面図である。
【図６】図５の防音床材が圧縮変形した状態を示す断面
図である。
図である。
１ 発泡合成樹脂シート ２ 凹部 ３ 発泡凸部 ４ 凹凸合成樹脂シート ５ 溶融被膜層 ６ 不織布 ７ 床基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｅ０４Ｆ 15/20 8702−2Ｅ Ｅ０４Ｆ 15/20 (56)参考文献 特開 平３−231（ＪＰ，Ａ) 実開 平３−87735（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭57−41730（ＪＰ，Ｕ)
Claims (4)
- 【請求項１】 発泡部又は未発泡部から成る凹部と多数
の発泡凸部とを有する凹凸合成樹脂シートの表面側に、
該発泡凸部より発泡倍率の高い発泡合成樹脂シートが積
層接着されて成ることを特徴とする緩衝材。 - 【請求項２】 前記発泡凸部が前記凹凸合成樹脂シート
の表裏両面から突出形成され、その表面側突出部分が前
記発泡合成樹脂シートに嵌入された状態で該凹凸合成樹
脂シートと該発泡合成樹脂シートとが積層接着されてい
ることを特徴とする請求項１の緩衝材。 - 【請求項３】 前記凹凸合成樹脂シートの裏面側を被覆
する高比重の被膜層が更に形成されていることを特徴と
する請求項１の緩衝材。 - 【請求項４】 請求項１乃至３のいずれか一の緩衝材
の、前記発泡合成樹脂シート面に、基板を接着して成る
ことを特徴とする防音床材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3153902A JP2524263B2 (ja) | 1991-05-29 | 1991-05-29 | 緩衝材及びそれを用いて成る防音床材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
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