JP2631714B2 - 緩衝材及びこれを用いた防音床材 - Google Patents

緩衝材及びこれを用いた防音床材

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、集合住宅、ホテル等の防振、防音機能を有
する緩衝材及びこれを用いた防音床材に関する。
(従来技術) 今日、集合住宅等における階上からの衝撃振動音、具
体的には直接床面を刺激する人の足音等は床材等の固体
に振動や衝撃が加えられることによって、それによる曲
げ波が固体中を伝搬し、階下の部屋で放出すると言われ
ている。このような衝撃振動音を改良するために、柔ら
かな仕上材で床に加わる衝撃力を緩和する方法、あるい
は床の曲げ剛性と質量を大きくして床構造を振動しにく
くする方法がある。前者の方法は軽量衝撃音に対して有
効であり、例えばコンクリート基材の上に、カーペット
あるいはクッションシートなどを敷設する方法があり、
また後者の方法は重量衝撃音に対して有効で、例えばコ
ンクリートスラブの厚み等が検討されている。
しかしながら、今日重量衝撃音は床材の種類に関係な
く、コンクリートスラブの厚みなどの建築構造枢体に影
響されるので、軽量衝撃音の改良が数多くなされ、種々
の床材が開発されている。例えば特公昭56−23509号公
報に開示されているように弾性成形板、床下地材そして
床仕上材の3層構造とし、床下地材として分割した単体
を相互に接触させずに敷設して各単片を音響的に独立さ
せている。また、4層構造の床材としては、例えば緩衝
材の上に、貫通あるいは半貫通のスリットを設けた仕上
材、可撓性薄板そして木質床化粧板が順次積層した構成
のものが特開昭62−156471号公報に開示されている。
一方、今日では床材の層構造と共にこれを構成する材
料を改善することも試みられている。そのうち、緩衝材
としてはガラスウール、ロックウール等の無機質繊維
板、またポリエチレン、エチレン−酢ビ共重合体、ポリ
ウレタン、ポリスチレン等の有機質発泡体が使用されて
いる。しかし、上記緩衝材はその硬度が小さくなる程床
衝撃音を防止する効果があるが、その反面床上から荷重
が加わった場合には圧縮変形が大きくなり、実使用出来
ない場合もあって、耐圧縮性と衝撃吸収性を保持するた
めには少なくとも10mm以上の厚さを必要とした。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、化粧合板を使用した防音床材はある程
度の遮音効果を発揮しているが、全周波数領域にわたる
と共に、特に低周波数領域で遮音効果を発揮するものが
望まれているが、これを満足する床材は今だないのが現
状である。
一方、緩衝材は衝撃吸収性と耐圧縮変形性の両方を満
足するためには少なくとも10mm以上の厚みを必要とした
が、これは床材の総厚みを増して構造物の床高さに制約
を与えていた。
本発明はこのような点を改善するもので、特に厚みが
薄くて耐圧縮性と共に衝撃吸収性を有する防音床材用の
緩衝材を改善することを目的とし、そしてこの緩衝材を
防音床材の構成材料に使用することにより、全周波数領
域にわたって床衝撃音レベルを減少させ、特に日常発生
しやすく低周波数領域の床衝撃音レベルを大きく減少さ
せた防音床材を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために、本発明の防音床材用の緩
衝材においては、合成樹脂又はエラストマー材からなる
発泡体層の一方の表面に緩やかに突出した隆起部を設
け、他方の表面に連通もしくは非連通部の溝部を配する
と共に少なくとも前記溝部の壁面にスキン層を形成した
構成になる。
また、溝部を有する側の発泡体層の表面に窪み部を設
けた構造も含む。
また、発泡体層の突出した隆起部が最も軟質領域に形
成されている。
また、発泡体層に設けた溝部の交差部に貫通穴が形成
されている。
更には発泡体層の内部にスキン層が埋設されているも
のも含まれる。
そして、防音床材においては発泡体層の一方の表面に
突出した隆起部を有し、他方の表面に連通又は非連通の
溝部を配すると共に少なくとも前記溝部の壁面にスキン
層を形成した緩衝材の前記隆起部をもつ表面に、基材合
板及び化粧合板を積層した構造よりなり、またこの床材
は基材合板と化粧合板の間に制振シートを介在させた構
成も含む。
また、基材合板には連通したスリット状の溝を有して
いる。
(作用) 上記本発明においては、緩衝材の発泡体層が上部層の
基材合板と接し、他方の比較的硬いスキン層が構造物の
床基台上に接しているため、基材合板から伝搬した振動
エネルギーは発泡体層内で一部吸収され減衰されると共
に、溝部から放出して拡散され、床材へ直接伝搬しにく
い。また、これと同時に発生した衝撃音は発泡体層で吸
音され、その一部は溝部から外部へと拡散、放出され、
更には該溝部内で干渉することもあって音響的作用を充
分発揮する。
更には、緩衝材が上部層の基材合板から荷重を受ける
と先ず緩衝材のアーチ状に突出した隆起部が圧縮変形し
て基材合板が溝部のスキン層付近まで変位するが、この
際溝部の壁面がスキン層になって緩衝材の厚さ方向を補
強しているため、緩衝材は形状保持能力を具備し、荷重
除去後も弾性回復しやすく、へたりも小さい。
(実施例) 以下、本発明を添付図面に従って説明する。
第1図は本発明の防音床材用緩衝材の要部断面図、第
2図は第1図の平面図である。
本発明の緩衝材(1)では剛性樹脂又はエラストマー
材からなる発泡体層(2)の一方の表面に連通もしくは
非連通の溝部(3)が全領域にむらなく第2図に示すよ
うな所定のパターンで形成され、この溝部壁面(4)を
初めとして発泡体層(2)の平坦面には比較的硬度の高
いスキン層(5)が形成され、緩衝材(1)の厚み方向
を補強して形状保持効果を有している。前記溝部(3)
の占有率は10〜60%程度のものであり、60%を越えると
床上に荷重が加わった場合にへたりが大きくなり変形す
る。衝撃音はこの溝(3)を通じて外部へ放出されるた
めにコンクリートに直接伝搬されにくい。
一方、発泡体層(2)の他面には、アーチ状に突出し
た隆起部(6)が多数形成され、表面に薄いスキン層を
もつ最も軟質な領域であって上部層、例えば基材合板と
直接に接し、上部層から伝搬された振動エネルギーを効
率よく吸収できるようになっている。
更に、この発泡体層(2)はアーチ状に突出した隆起
部(6)からスキン層(5)に接近するに従って発泡体
のセルがほぼ連続的もしくは不連続的に小さくなり、緩
衝材に耐圧縮特性を付与するのと同時に振動エネルギー
の吸収性を高めている。
ここで使用する緩衝材の発泡体層(2)はポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−ビニルアセテート共重
合体(EVA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体
(EEA)、エチレン−メチルメタクリレー共重合体(EMM
A)等のポリオレフィン系重合体、ポリウレタン、ゴム
の独立気泡を有する発泡体、もしくは汎用の無機充填剤
の添加したもので特に好ましくは前記重合体100重量部
に無機充填材として水酸化アルミニウム、水酸化マグネ
シウム又はマイカを5〜200重量部を添加した組成を有
し、あるいは軟質ポリウレタン100重量部にマイカを3
〜30重量部を添加した組成を有し発泡倍率5〜30程度の
架橋型の独立気泡をもつ発泡体である。
また、スキン層(5)は前述の発泡体層(2)と同じ
材質が最も好ましいが、異なった材質、例えばエチレン
−ビニルアセテート共重合体の発泡体とポリプロピレン
のフィルム又はシートの組合せでもよい。スキン層
(5)の厚みは約0.05〜0.3mmであり、硬さはJIS−Cで
25以上である。
更に、第3図に示す実施例では、特に溝部(3)をも
つ発泡体層の表面(5)にはアーチ状の窪み部(7)が
形成され、コンクリート等の下地に接する部位として発
泡体層のコーナー部(8)に限定されている。また、前
記コーナー部(8)及び溝部(4)の壁面は比較的厚い
スキン層になり、発泡体層の厚み方向を補強し形状保持
能力を向上させている。また、発泡体層(2)の他面で
は、最も発泡倍率の大きいアーチ状の隆起部が(6)が
形成されている。
更に、第4図に示す実施例では、発泡体層(2)の一
方の表面に連通もしくは非連通の溝部(3)が全領域に
むらなく互いに交差した状態で配置され、前記溝部の交
差部(9)では貫通穴(10)が形成されている。この貫
通穴(10)は発泡体層(2)の上部層から伝搬した衝撃
音を外部へ拡散、放出をより一層促進させる効果があ
る。
前記溝部壁面(4)を初めとして発泡体層(2)の平
坦面には前述の通り比較的硬度の高いスキン層(5)が
形成され、緩衝材(1)の厚さ方向を補強して形状保持
効果を与えている。一方、発泡体層(2)の他面にはア
ーチ状に突出した隆起部(6)が多数形成され、最も軟
質な領域になっている。
また、第5図に示す実施例では第3図に示す緩衝材と
同じ形状であるが、ただ発泡体層(2)の内部において
複数のスキン層(11)が溝部(3)の頂部(12)から他
の頂部(12)に至って波形状に埋設され、このスキン層
(11)を境界にして複数層に区分されている。各層のセ
ルの大きさは異なっており、本実施例では上部層から下
部層に至って順に小さくなっている。これによって、発
泡体層(2)は溝部壁面(4)に設けたスキン層(5)
と共により一層の形状保持効果を有する。
尚、前記発泡体層(2)に埋設しているスキン層(1
1)の厚さは発泡体層(2)の表面のスキン層(5)よ
り薄い。
次に、前記緩衝材(1)の製造方法を第6図を参照し
つつ説明するが、以下に述べる製造方法によって得られ
る緩衝材(1)は第5図に示すものである。
下プレス(13)の表面に、緩衝材の厚みに等しい高さ
を有する2つのロッド(14)を所定の間隔をおいて配置
し、これらのロッド(14)(14)間に溝部を形成するた
めの網状のエキスパンドメタル(15)も設置する。その
後、予め成形した10〜20mmの平坦な表面をもつ発泡体
(16)をエキスパンドメタル(15)の上に複数枚積層し
て、上プレス(17)によって発泡体(16)を加圧してパ
ターン付けを行なう。また、発泡体層内にスキン層を形
成する場合、フィルム又はシートを予め発泡体(16)に
積層してもよい。この場合、上プレス(17)、下プレス
(13)の表面温度は140〜160℃で、加圧時間は5〜8分
である。これによって、下層部の発泡体(16)は熱融解
してスキン層(5)を形成し、スキン層(5)の厚みは
溝部(3)及びその入口であるコーナー部(8)におい
て最も大きくなり、またスキン層(5)に近づくにつれ
発泡体のセルの大きさも小さくなっている。
また、発泡体層の表面はこの温度では厚いスキン層が
形成されることがないため、加圧力を開放すると発泡体
層の弾性力によってアーチ状に突出した隆起部(6)が
形成される。
更に、発泡体層の加圧時間を長くするか、あるいは加
熱温度を高くすると、溝部壁面のスキン層(5)が厚く
なり発泡体層の表面にアーチ状の窪み部(7)も形成さ
れる。
このようにして加圧成形を終えると、圧力を除去して
緩衝材を室温で約10分間平坦板上に放置する。
次に、前記緩衝材(1)を用いた防音床材について説
明する。第7図は本発明の防音床材の縦断面図であり、
防音床材(20)は緩衝材(1)に基材合板(21)そして
化粧合板(22)を順次積層した構成を有している。前記
緩衝材(1)は下地に接する側に連通もしくは非連通の
溝部(3)があり、溝部壁面(4)及び発泡体層(2)
には一定厚みのスキン層(5)が設けられている。しか
も、この表面にはアーチ状の窪み部(7)が形成され、
該溝部(3)の入口となるコーナー部(8)が突出して
いる。このため、比較的厚みを有するスキン層のコーナ
ー部(8)が下地に直接に接して、前記窪み部(7)か
らも衝撃音が外部へと拡散、放出される。
また、前記コーナー部(8)及び溝部覆面(4)には
スキン層(5)が形成されているために、緩衝材の厚み
方向の補強効果を有し、緩衝材のへたりを阻止する。
更に、緩衝材のアーチ状の隆起部(6)はセルの大き
い軟質の発泡体層であり、基材合板(21)の全面で接触
した状態で積層されているため、基材合板(21)の振動
エネルギーを充分に吸収出来るようになっている。
また、第8図は本発明の他の実施例である防音床材の
縦断面図であり、防音床材(20)は前述の緩衝材(1)
に基板合板(21)、制振シート(24)、化粧合板(22)
を順次積層した構成よりなっている。前記制振シート
(24)は塩化ビニル、加硫ゴムでもよいが、非加硫ゴム
がより適切である。非加硫ゴムシートを用いた防音床材
は、500Hz以上の高周波数領域のみならず全周波数領域
で衝撃エネルギーを吸収する。
前記基板合板(21)はブナ、シラ、ラワン等を素材と
するものであり、連通したスリット状の溝(23)が設け
られている。
次に、本発明の防音床材の耐圧縮変形特性及び遮音効
果について述べる。
(実施例1) スラブ150mmのコンクリート床に緩衝材の上に基材合
板(溝占有率28%のスリットの溝を有する3プライのブ
ナ単体)、制振シート(ブチル系非加硫ゴム)そして化
粧合板を順次積層した防音床材を敷設し、JISA−1418に
準じて床衝撃音レベルを測定した。
ここで使用した緩衝材は成形前の1枚の厚さが4mm
で、エチレン−ビニルアセテート共重合体100重量部に
水酸化アルミニウム110重量部を含むものを予め発泡倍
率約30倍に発泡させたもので、一方の表面にはスキン層
を有しない。これを5枚重ね合わせたものを下モールド
にセットされたダイヤ目(20×33mm)のエキスパンドメ
タルの上に設置してモールド温度155゜、加圧時間7分
の条件で加圧した後、室温中に10分間放置して得たもの
であり、最大厚さ5.5mmを有している。この緩衝材にお
けるアーチ状の隆起部(6)、発泡体層のスキン層
(5)そして発泡体層と溝部間のコーナー部(8)の硬
度(JISC)は夫々25、30そして55であった。このように
して得られた緩衝材は第5図に示す構造を有し、発泡体
層の表面にアーチ状の隆起部を有していた。
また、防音床材に1kg/cm2の荷重を与え、5分後の圧
縮変形量を測定した結果を第1表に併記する。
(実施例2) 防音床材の構造及び基材合板、制振シートそして化粧
合板については実施例1と全く同じであり、緩衝材の製
造方法としてモールド温度155℃、加圧時間10分の条件
で加圧成形を行なった。得られた緩衝材は最大厚さ5.5m
mを有し、隆起部(6)、スキン層(5)そしてコーナ
ー部(8)の硬度(JIS−C)は、夫々33、30、そして7
4であり、第3図に示すように発泡体層の表面にアーチ
状の隆起部(6)を有すると共に裏面にはアーチ状の窪
み部(7)を有していた。
この防音床材の床衝撃音レベル及び圧縮変形量の結果
を第1表に示す。
(比較例1) 防音床材の構造及び基材合板、制振シートそして化粧
合板については実施例1と同じであり、緩衝材として厚
さ10mmで、これはエチレン−ビニルアセテート共重合体
100重量部に水酸アルミニウム110重量部を含むものを約
20倍に発泡させたものであって、表面及び裏面が平坦な
ものを使用した。
この防音床材の床衝撃音レベル及び圧縮変形量の結果
を第1表に記す。
(比較例2) 防音床材の構造及び基材合板、制振シートそして化粧
合板については実施例1と同じであり、緩衝材の製造方
法としてエチレン−ビニルアセテート共重合体100重量
部に水酸化アルミニウム110重量部を含んだものを予め
約20倍に発泡させ表面にスキン層を有するものを用い、
これを実施例1と同じ条件で加圧成形して、厚さ5.0mm
及び発泡体層の表面部、スキン部そしてコーナー部の硬
度(JIS−C)として夫々24、31、63の緩衝材を得た、
このようにして得らえた緩衝材は発泡体層の表面がスキ
ン層の存在によって平坦面になり、また裏面における発
泡体層も平坦面であった。
前記防音床材の床衝撃音レベル及び圧縮変形量ょの結
果を第1表に示す。
この結果によると、実施例1及び2では低周波数及び
高周波数共に衝撃音レベルが低くなり遮音特性が改善さ
れている。特に、実施例2の防音床材は緩衝材が発泡体
層の表面にアーチ状の隆起部を有すると共に相対向する
側にアーチ状の窪み部を具備し、更に遮音特性が改善さ
れている。この理由の1つとして緩衝材の窪み部がエア
クッションとしての機能を有し衝撃エネルギーを吸収す
るためと考えられる。
更に、実施例1、2の圧縮変形量は比較例1に比べて
小さく、スキン相の存在が緩衝材の形状保持能力を高め
ている。
(効果) 以上のように本発明の緩衝材においては、発泡体層の
表面に緩やかに突出した軟質の隆起部が形成され、また
他面に連通もしくは非連通の溝部を有し、しかもこの面
には所定厚みのスキン層が付着した状態になっているた
め、前記軟質の隆起部が上層部の基材合板から伝搬した
衝撃エネルギーを吸収できる。しかも、溝部の壁壁に設
けられたスキン層が緩衝材の厚さ方向の補強効果を発揮
して形状保持効果を有する。
また、発泡体層の隆起部の他にこれに相対向する位置
に窪み部を有する緩衝材においては、該窪み部がエアク
ッションとしての機能を有し衝撃エネルギーを吸収し一
層の遮音特性を有する。
更に、発泡体層に設けた溝部の交差部の貫通穴を形成
することにより、発泡体層の上層部からの伝搬した衝撃
音を外部へと拡散、放出を促進させより一層の遮音効果
を有する。また、発泡体層内にスキン層を埋設すること
により、更に緩衝材の形状保持効果がある。
そして、前記緩衝材に基材合板及び化粧合板を積層し
た防音床材、あるいは緩衝材に基材合板、制振シート及
び化粧合板を積層した防音床材においても緩衝材の上層
部から伝搬した振動エネルギーは緩衝材の軟質発泡体層
からなる隆起部で充分吸収され、また衝撃音も発泡体層
で吸着されると共に一部は緩衝材の溝部から拡散、放出
されて直線床へ伝搬されにくいために遮音効果を有し、
また緩衝材の厚さも小さくなって防音床材の総厚みも小
さくなる。
更には基板合板に設けた連通したスリット状の溝が基
板合板の上層部から伝搬した衝撃音を拡散、放出される
ことによって下部層への衝撃音の伝搬を減少させること
になり、これらの組合せによって低周波数領域及び高周
波数領域においても衝撃音レベルが低くなり遮音効果を
奏する。
もちろん、制振シートを使用すれば更に遮音効果を有
する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る防音床材用緩衝材の要部断面図、
第2図は第1図の溝部側から見た平面図、第3図は本発
明の他の実施例であって緩衝材の要部断面図、第4図は
本発明の他の緩衝材の要部断面斜視図、第5図は本発明
の他の緩衝材の要部断面図、第6図は本発明の緩衝材を
製造する工程を示す概略図、第7図は本発明の防音床材
の要部断面図、そして第8図は本発明の他の防音床材の
要部断面図である。 (1)……緩衝材、(2)……発泡体層 (3)……溝部、(4)……溝部壁面 (5)……スキン層、(6)……隆起部 (7)……窪み部、(8)……コーナー部 (10)……貫通穴、(11)……スキン層 (20)……防音床材、(21)……基材合板 (22)……化粧合板、(24)……制振シート

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成樹脂又はエラストマー材からなる発泡
    体層の一方の表面に突出した隆起部を設け、他方の表面
    に連通もしくは非連通の溝部を配すると共に少なくとも
    前記溝部の壁面にスキン層を形成したことを特徴とする
    緩衝材。
  2. 【請求項2】溝部を有する側の発泡体層の表面に窪み部
    を設けてなる請求項1記載の緩衝材。
  3. 【請求項3】発泡体層の突出した隆起部が最も軟質領域
    に形成されている請求項1記載の緩衝材。
  4. 【請求項4】発泡体層に設けた溝部の交差部に貫通穴が
    形成されている請求項1記載の緩衝材。
  5. 【請求項5】発泡体層の内部にスキン層が埋設されてい
    る請求項1記載の緩衝材。
  6. 【請求項6】発泡体層の一方の表面に突出した隆起部を
    有し、他方の表面に連通もしくは非連通の溝部を配する
    と共に少なくとも前記溝部の壁面にスキン層を形成した
    緩衝材の前記隆起部をもつ表面に、基板合板及び化粧合
    板を積層したことを特徴とする防音床材。
  7. 【請求項7】基板合板と化粧合板の間に制振シートを介
    在させてなる請求項6記載の防音床材。
  8. 【請求項8】基板合板に連通したスリット状の溝部を有
    する請求項6又は7項記載の防音床材。
  9. 【請求項9】発泡体層に設けた溝部の交差部に貫通穴が
    形成されている請求項6記載の防音床材。
  10. 【請求項10】発泡体層の内部にスキン層が埋設されて
    いる請求項6記載の防音床材。
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